マップは情報への窓口
マップを使用すると、世界中の場所を探索して発見することができます。
- [Treasure Hunt: World Heritage Sites] Web サイトを開きます。
- [開始] をクリックします。
サイド ウィンドウにユネスコ世界遺産の画像があります。 その画像の下に目印が表示されています。
注意:
UNESCO は、United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization (国際連合教育科学文化機関) を表し、 教育、芸術、科学、文化を通して平和と安全保障の促進に努めている国際連合の機関です。
- マップ上で、マウス ホイールをスクロールして画面をズームし、クリックしてドラッグすることでマップを画面移動して、サイトを特定します。
ズームとは、マップのスケールを変更して、表示の詳細の程度を調整することです。 画面移動とは、マップ上の範囲を変更して別のエリアを表示することです。
十分に近づくと、ピンとラベルが表示されます。
アンコール ワットは 12 世紀に建てられたカンボジアの寺院群です。
- この段階では、まだ [次の質問] ボタンをクリックしないでください。 さらにズームすると、サイトを間近で探索できます。
ある程度までズームすると、べースマップに該当する地域がより詳細に表示されます。 アンコール ワットの地表と、寺院を囲む長方形の堀が表示されます。
- サイド ウィンドウで [次の質問] ボタンをクリックします。 このゲームで他の遺産を探し、その遺産を拡大して探索します。
注意:
探索を続けるために、他の [Geography Treasure Hunt] マップを試すこともできます。
マップの機能は対象物の場所を表示するだけではありません。 マップは好奇心を刺激し、「近くに何があるか?」、 「何かパターンはあるのか?」 、「なぜそのように見え、常にそのようになっているのか?」といった質問を促します。
マップはデータ
マップでは、地上にある対象物の写真を提供するだけでなく、大量のデータを視覚化し、傾向を明らかにすることもできます。
すべてのマップはすでに作成済みのものだと聞いたことはありませんか? 今朝発生した地震のマップはどうですか? 世界は絶えず変化しています。マッピングする対象が尽きることはありません。
- [Treasure Hunt] マップを閉じて、[U.S. Vessel Traffic] マップを開きます。
このマップには、米国の海運活動が表示され、船舶の航路の探索、パターンの視覚化、データのダウンロードに対応したツールが用意されています。 2017 年 1 月から 2020 年 6 月までのデータに関して、船舶の航路を探索し、時間、船舶タイプ、場所別に傾向を特定することができます。
注意:
詳細については、ArcGIS Online の「Vessel Traffic」コレクションをご参照ください。
船舶交通データは、米国沿岸警備、NOAA (米国海洋大気庁)、BOEM (米国内務省海洋エネルギー管理局) が Marine Cadastre を通して利用できるようにしている重要なリソースです。 船舶交通データを活用すると、海上での減速や衝突を避けることができます。
まず、貨物輸送管理を探索します。
- ニューヨーク沿岸を拡大表示します。
貨物船は主要な港に出入りするので、海上交通規則を遵守し、速度と航路を制御することが重要となります。 マップで、公海上の航路帯のように見えるものを確認できます。 港湾管理者は、船舶の安全を維持するために航路帯を定義します。
次に、規則が公海上の交通に与える影響の別の例を確認します。
- 船舶タイプのリストで [Passenger] をクリックします。
旅客船の航行を示すピンク色のラインがマップ上にライトアップされます。
- サウスカリフォルニア州沿岸沖のロング湾を拡大表示します。
- 矢印を使用して日付を [2019] 年 6 月 ([06]) に変更した後、[Nautical Boundaries] をクリックします。
[Nautical Boundaries] をオンにすると、国境が陸を越えて海に到達する場所を示すラインが表示されます。
公海域に多数のライン クラスターが存在します。 旅客船が航海境界を越えて航行して戻ってくる理由は何ですか?
- 航海境界の外側に存在するクラスターのいずれかをクリックします。
船舶名が示されたバーがアプリケーションの上部に表示されます。 この船舶はギャンブル船です。 ギャンブルが合法でない州では、規則が適用されていない航海境界の外側に旅客を運ぶ船舶が存在します。
次に、COVID-19 への対応が始まった月の例を探索します。
- マップ上で、カリフォルニア州サンフランシスコ沿岸沖の水域に移動します。 日付を [2020] 年 3 月 ([03]) に設定します。
サンフランシスコ沿岸沖に長方形を形成している複数の航路が存在します。 どのような状況が発生したと思いますか?
ヒント:
マップの Pioneer Seamount の西、Guide Seamount の北にズームします。 - 輪状に巡回する航路のいずれかをクリックします。
これらの船舶はクルーズ船です。
米国の医療従事者が 2020 年 3 月に COVID-19 の蔓延への対応を開始した際、COVID-19 感染患者が乗船している可能性のあるクルーズ船は入港できませんでした。 これらの船舶は旅客を乗せたまま、入港許可が降りるまで、数日間から数週間にわたって港の外側を輪状に巡回していました。
最後に、船舶交通のパターンに自然の循環がどのように反映されるかを探索します。
- サケ漁で有名なワシントン州沿岸沖のカスカディア海盆を拡大表示します。
- [Fishing] をクリックして、日付を [2023] 年 1 月 ([01]) に設定します。
- 日付を 1 か月ずつ増分させて、船舶パターンの変化を確認します。
1 年のうちで漁業の最繁忙期は何月でしたか? 5 月から 10 月までが最盛期のサケの季節移動パターンに合わせて漁船が表示されることを確認できます。
マップでは、大量のデータを把握し、その中からパターンを特定するためのコンテキストが提供されます。 このマップには、非常に多くのデータが含まれているので、すべてを一度に表示することができません。 データをフィルタリングする組み込みツールを使用すると、質問をして、その質問に対する答えをマップから見つけることができます。
注意:
U.S. Vessel Traffic アプリケーションの詳細については、「Living Atlas の U.S. Vessel Traffic アプリケーションの紹介」および「Living Atlas の U.S. Vessel Traffic アプリケーションの適例」をご参照ください。
マップが語るストーリー
マップは、情報を提供するだけでなく、 読者を引き付け、没入型で説得力のあるストーリーを伝えることもできます。 マップの中には説明を誘導して、強力で注意を引くストーリーを伝えるものがあります。 マップでストーリーを語るとき、情報が知識や理解に変わります。
次に、ストーリー マップは、マップ、テキスト、その他のグラフィックスを組み合わせて、地理情報を活用するストーリーを検討します。
- [U.S. Vessel Traffic] アプリを閉じて [Urban Africa] ストーリーを開きます。 スクロールしてストーリーを読み進めます。
探索する際には、好奇心を持ってボタンをクリックし、マップを操作して、ArcGIS StoryMaps ストーリーをフル活用してください。
- サイド パネルで、[Population by the numbers] 見出しまで下にスクロールします。
アフリカ大陸のマップが表示されます。 エジプトやナイジェリアなどの国では、都市で暮らす人の割合が急速に増加しています。
- [Urban centers, mapped] セクションまで下にスクロールします。 サイド パネルで、[Zoom in to North Africa] マップ アクション ボタンをクリックします (必要に応じて、下にスクロールします)。
マップ上で北アフリカ地域が拡大表示されます。
マップ アクション ボタンを使用すると、ストーリー内のマップに対話形式のコンポーネントが追加されるため、読者はマップ アクション ボタンのオン/オフを切り替えてマップ ビューを調整できるようになります。
これらの都心部の中には、大陸で人間が最初に定住した地域もいくつかあります。 カイロは、人口が約 2300 万人のアフリカ最大の都市です。
- サイド パネルで、[Agglomerations and rates of change, revisited] というタイトルのセクションまで下にスクロールします。
地方の急速な人口増加と発展も、何千もの小規模な都市人口集中地区 (つまり、都心部) の出現につながりました。
- マップ上で、赤色の円のいずれかをクリックします。
ポップアップに詳細情報が表示されます。
これらのマップ シンボルは、2000 年から 2015 年までの人口増加率を表しています。 それぞれの円をクリックすると、小規模な都市人口集中地区、推定人口、人口増加率に関する情報を示すポップアップが表示されます。
- [Dig into the data on your own] セクションまで下にスクロールします。
このストーリー内のマップとデータをダウンロードできます。 閲覧者がストーリー全体のマップで使用されているデータにアクセスできるようにすることで、さらなる学習と創造の機会がもたらされます。
- ストーリーの最後にある [Recommended reads] セクションまで下にスクロールします。
このストーリーは、人口増加に関連する推奨リンクで終わっています。
注意:
独自のストーリーを作成する方法については、Urban Africa ストーリーのデータを使用した「ストーリー内でサイドカーを構築」チュートリアルや、ナショナル ジオグラフィックのグアテマラへの探検に関するデータを使用した「ArcGIS StoryMaps の基本操作」チュートリアルをご参照ください。
多くの場合にデータは複雑な構造になっているため、単純明快な方法で表示することが有効です。 マップでは、直感的な視覚化によって、データをストーリーとして伝えることができます。 言葉や写真だけよりも、マップを使用した方が効果的な場合がよくあります。 マップは、ストーリーを語るとき、教育や説得の強力なツールになります。
マップは感情を伝達できる
マップは、情報や知識を伝えるだけではありません。 マップは、感情を引き出したり、感情移入させたりすることもできます。
- [Urban Africa] ストーリーを閉じて [In America: Remember] Web サイトを開き、旗のマップが表示された埋め込み Web アプリまで下にスクロールします。
In America: Remember 展は、追悼のアート インスタレーションとして 2021 年の 9 月と 10 月にワシントン D.C. のナショナル モールで開催されました。 ナショナル モールの芝生が COVID-19 で命を落としたそれぞれの人を表す 660,000 本以上の白い旗で覆われました。 招待された人は、亡くなった人のために独自の旗を捧げ、直接その場所に行けなかった人は GIS 技術を活用してデジタルで旗を捧げることができました。
この Web サイトには、パンデミックで命を落とした人の追悼に利用できるマップが含まれています。 このマップ上のそれぞれの旗は COVID-19 で命を落とした人を表しており、多くの旗には、大切な人を失った人が故人を偲ぶために書き加えた個人的な献辞とメッセージが記載されています。
- マップ上で旗を拡大表示してクリックします。
[Info] ウィンドウが開き、クリックした旗に関する情報が表示されます。 ナショナル モールの芝生に立てられていた旗の画像と、大切な人からの手書きの個人的なメッセージが表示されます。
オンラインで旗を捧げた人には、献身的なボランティア グループがメッセージを旗に転記し、そのメッセージが展示の一部になっていたことを示すために写真を撮影しました。
特定の旗を見つけるための参照になるように、これらに旗は番号付きの区画で整理されています。
- 区画 [106] を拡大表示して旗をクリックし、表示されたメッセージを読みます。
この区画は、COVID-19 に感染した患者に医療を施して命を落とした医師と最前線の医療従事者に捧げられました。
- アプリのサイド ウィンドウにある情報ボタンをクリックして [詳細] ウィンドウを表示します。 このウィンドウの下部にある [COVID Lost Loved Ones map] リンクをクリックします。
このマップには、COVID-19 で命を落とした人の写真と追悼メッセージが掲載されています。 これらの人々を取り戻すことはできなくても、このマップが哀悼と追悼の場所になります。 COVID-19 で命を落とした人々を数ではなく、個々の命であることを認識できます。
このマップはクラウド ソーシングの一例であり、ここでは調査またはマップにデータや情報を提供できる人を招待します。 これは、マップ上に表示するデータを収集するための多くの方法のうちの 1 つです。
マップは、読んで利用するだけのものではありません。 提供したり作成したりするものです。 マップは、地域、国、世界のコミュニティに関わる方法を提供します。 マップを使用して、独自のストーリーを共有したり、お互いに繋がることができます。
注意:
In America: Remember アート インスタレーションの詳細については、「国を挙げて喪に服する場所」をご参照ください。
マップが提供する革新的な解決策
マップでは、世界中の問題を特定して伝えるだけでなく、意思決定を伝達し、問題に対処する方法を特定することもできます。 マップを使用して解析を実行し、コミュニティの改善、緊急事態への準備、今後の計画に役立てることができます。
- [In America: Remember] サイトを閉じて [The air we breathe] ストーリーを開きます。
このストーリーでは、大気汚染の原因を説明し、大気環境に関するデータをマップで共有し、大気汚染が人間に与える影響を示します。
多くのマップは、答える必要がある質問や解決する必要がある問題から開始します。
- [How is the air quality near me?] セクションまで下にスクロールします。
大気環境を視覚化する方法はいくつかあります。 1 つの方法は、大気質指数 (AQI) 値を表示する方法です。
- AQI 値を示す別のマップを探索し、居住地域での現在の大気環境データの計測値を確認します。
- [PM 2.5 near me] セクションまでスクロールします。
大きさが 1 立方メートル当たり 2.5 マイクログラムの粒子状物質 (PM) は、肺や血流に深く入り込めるほど小さいので、人間の健康が特に懸念されます。
- さらにスクロールして、[PM 2.5 near me] セクションのマップを探索します。
- [The human impact] セクションまで下にスクロールします。
環境汚染または屋外の大気汚染は世界全体での主要な環境健康リスクであり、脳卒中、心臓病、肺癌、喘息などの疾患を発症させる可能性を高めています。
- 続けて [Has air pollution decreased?] セクションまでスクロールします。 [Are some people more impacted than others?] という質問が表示されるまでマップを探索します。
このマップでは、米国における PM 2.5 値が高い地域と有色人種のコミュニティとの関連性を探索します。
- 縮小ボタンをクリックし、マップを画面移動させて国全体を表示します。
マップでは、新しい政策で公平性に対処し、公平性を改善できる地域を視覚化することができます。
このストーリーは、世界中の大気環境条件と政策を探索するストーリー コレクションの中の 1 つです。
- このストーリーの上部にある [次へ] 矢印をクリックして、コレクション内の次のストーリーを表示します。
次のストーリーのタイトルは [Call to Action: End environmental racism now] です。
冒頭のセクションでは、環境汚染の影響が米国全体で均等に分布しておらず、有色人種のコミュニティ、先住民のコミュニティ、低所得者のコミュニティは、過去に大気汚染と環境汚染の影響を過度に受けていた地域で生計を立てる傾向が強いことを示しています。 特に、アフリカ系アメリカ人は大気汚染が深刻な地域で生活する可能性が 54 高く、資源の乏しいコミュニティは 35 パーセント高いことが判明しています。
PM 2.5 の濃度が高い地域 (ピンク色) を示すマップと黒人の人口比率が高い地域 (青色) を示すマップを結合させると、両者の関連性がより明確になります。
- [Newark, New Jersey] セクションまでスクロールし、表示されたケース スタディを探索します。
マップで関連性を視覚化するもう 1 つの方法は、関連性マップを使用してレイヤーをスタイル設定する方法です。 関連性マップには、2 つのデータ値が色のグリッドで表示されます。2 つの属性のデータ値が両方とも高いか、両方とも低いか、一方が高くて一方が低いかを示し、グリッドの各隅に異なる 2 つの色が表示されます。
この例で、最も濃い青色は、PM 2.5 の濃度が高く、黒人の人口が多い地域を表しています。 薄い青色の地域は、PM 2.5 の濃度が低く、黒人の人口比率が高い地域を表し、ピンク色の地域はその逆 (PM 2.5 の濃度が高く、黒人の人口比率が低い地域) を表しています。
注意:
関連性マップの詳細
- [We’re working on solutions] セクションを探索します。
マップを使用すると、政府機関、擁護団体、関係住民はいずれも、大気環境政策に関して情報に基づく意思決定を下すことができます。 人種的平等と社会正義が政策決定プロセスの重要な構成要素である場合、マップは、最も必要なリソースを割り当てる場所を決定するための有用なツールになります。
引き続きコレクション内の残りのストーリーを探索できます。これらのストーリーには、米国とそれ以外の国での政策マッピングに使用できる他のマップ、データ、ツールが用意されています。
注意:
米国での政策マッピングに使用できる他のマップ、データ、ツールを Maps for Data-Driven Policy サイトで確認します。 人種的平等ワークフローを GIS に適用するための他のリソースについては、「Racial Equity GIS Hub」をご参照ください。
課税する場所から新しい建設プロジェクトの環境への影響を抑える方法まで、あらゆる意思決定を支援するためにマップが日々作成されています。 マップは、世界を解析し、世界を形作る重要な意思決定を下すために使用できる強力なツールです。
このチュートリアルでは、マップについて学習しましたが、もっと大切なことは、これらのマップを通して、世界遺産、都市化、亡くなった大切な人の追悼、大気環境政策について学びました。 マップを使用すると、対話形式かつ説得力のある方法で、世界を探索して詳しく知ることができます。 マップは、データを視覚化および操作するための直感的なツールになります。 マップは、そのデータを教育、説得、思い出のストーリーに変えます。 マップは、人々の心を動かし、重要な意思決定に影響を与えることができます。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。