分析範囲の調査
このチュートリアルでは、ArcGIS Pro を使用してマップを作成します。 まず、プロジェクトを開始し、既存のマップ ドキュメントと解析の実行に必要なデータをインポートします。 次に、データのシンボル表示と整理を行って、必要なデータがすべて揃っていることを確認します。
分析範囲の発見
マップを作成する前に、まずプロジェクトを作成する必要があります。 プロジェクトには、マップ、データベース、ツールボックス、スタイルに加え、自分のマップの作成に役立つその他のフォルダーが格納されています。 次に、マップの開始に必要なデータの一部が含まれているマップ ドキュメントをインポートします。
- 「Predict Deforestation in the Amazon Rain Forest」.mxd ファイルと「Rondonia」.zip ファイルをダウンロードして任意の場所に保存します。
- [Rondonia] .zip ファイルのコンテンツを抽出します。
- ArcGIS Pro を起動します。
- ArcGIS Pro を起動します。 サイン インを求められたら、ライセンスが割り当てられた ArcGIS 組織アカウントを使用してサイン インします。
注意:
ArcGIS Pro へのアクセス権限または組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
ArcGIS Pro を開くと、新しいプロジェクトを作成するか、既存のプロジェクトを開くかを選択できるオプションが表示されます。 以前プロジェクトを作成したことがある場合は、最近使用したプロジェクトのリストが表示されます。
- [新しいプロジェクト] で [カタログ] をクリックします。
[カタログ] テンプレートを選択すると、マップが関連付けられていないプロジェクトが作成されます。 これは、既存のマップを開く場合に最適です。[カタログ] ビューが開くため、既存のコンテンツを参照できます。 [マップ] オプションを選択すると、プロジェクトを含む 2D マップが開き、[シーン] テンプレートを選択すると、プロジェクトが 3D マップで作成されます。 [テンプレートを使用せずに開始] オプションを使用すると、空のプロジェクトが開き、マップやシーンを自由に追加できます。
- [新しいプロジェクト] ウィンドウで、プロジェクトの名前を「Rondonia Deforestation」に設定します。
デフォルトでは、プロジェクトは、コンピューターの C ドライブの [ドキュメント] フォルダーにある [ArcGIS] フォルダーに保存されます。 プロジェクトを他の場所に保存する場合は、LearnArcGIS などの名前のフォルダーを作成し、それを参照します。
- [このプロジェクトのための新しいフォルダーを作成] チェックボックスがオンになっていることを確認して [OK] をクリックします。
可能な限り、プロジェクトに専用のフォルダーを作成することをお勧めします。 新しいプロジェクトごとに、プロジェクト ファイル (.aprx)、デフォルトのジオデータベース、ツールボックスが含まれています。 これらをまとめて保存しておくと、プロジェクトとデータの検索、共有、保存が簡単になります。
プロジェクトが開き、[カタログ] ビューが表示されます。 このビューでは、データの管理と参照ができます。
プロジェクトにデータを追加していきます。 すでに所有しているデータは、ArcMap マップ ドキュメント (.mxd ファイル) から参照されます。 マップを ArcGIS Pro で再作成するには、.mxd ファイルをプロジェクトにインポートします。
- リボン上の [挿入] タブで [マップのインポート] をクリックします。
- [Brazilian_Rainforest.mxd] をダウンロードしたフォルダーを参照して、このファイルを選択し、[OK] をクリックします。 熱帯雨林の境界が見えるまで縮小表示します。
[Brazilian Rainforest] というマップ タブがプロジェクトに追加されます。 このタブには、[Brazilian States]、[Amazon Ecoregion]、ロンドニア州内の [Cities] という 3 つのレイヤーがあります。 これらのレイヤーは、デフォルトのベースマップである [地形図 (World Topographic Map)] の上に描画されます。 熱帯雨林の特性がわかりやすいように、ベースマップを衛星画像に変更します。
- リボンの [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[ベースマップ] をクリックして [衛星画像] を選択します。
ベースマップには、地形や政治的境界など、背景となる参照情報が描画されます。 ベースマップは、世界を背景にしてデータの位置を示すのに役立ちます。 次に、ブラジルのロンドニア州の場所を検索します。
- リボンの [照会] グループで [場所検索] をクリックします。
[場所検索] ウィンドウが表示されます。 このウィンドウは、他のウィンドウと同様、使いやすくするためにアプリケーション内の任意の場所にドッキングしたり、配置したりすることができます。 デフォルトで、このウィンドウはプロジェクトの右側に表示されるため、[カタログ] ウィンドウが見えなくなることがあります。 [場所検索] ウィンドウでは、キーワード検索でマップ上の場所を検索できます。
- [場所検索] ウィンドウで「Rondonia」と入力して Enter キーを押します。
複数の結果が表示され、ブラジルのロンドニア州がマップ上で拡大表示されます。
- [場所検索] ウィンドウを閉じます。
- プロジェクトの上部にある [クイック アクセス] ツールバーで [保存] をクリックします。
データの整理とシンボル表示
現在、[Brazilian States] レイヤーの下のベースマップは表示されていません。 レイヤーを確認しやすくするために、レイヤーのシンボルを変更します。 また、[コンテンツ] ウィンドウでレイヤーを整理します。 [コンテンツ] ウィンドウには、マップ内のすべてのレイヤーが一覧表示されます。 レイヤーのシンボルおよびレイヤーを整理するすべてのグループも表示されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Brazilian States] を右クリックし、[シンボル] をクリックします。
[シンボル] ウィンドウが表示されます。 シンボルは、各レイヤーをマップ上にどのように表示するかを意味します。 プライマリ シンボルを更新するだけでなく、色、形状、サイズ、回転などを変更することもできます。
- [シンボル] ウィンドウの [シンボル] で、色ボックスをクリックします。
シンボル ギャラリーが表示されます。 これらのシンボルはよく使用されるデフォルトのシンボルであり、レイヤーに適用できます。 ギャラリーからシンボルを選択した後、その特性を変更することもできます。
- ギャラリーにある 2 番目のオプション [黒 (アウトライン付き - 2 ポイント)] をクリックします。
これで、黒のアウトラインだけが付いた状態でブラジルの州が表示されます。 ベースマップを背景にすると暗色は見にくいので、もっと明るい色に変更します。
- ウィンドウの上部で [ギャラリー] の横にある [プロパティ] をクリックします。 [プロパティ] タブで必要に応じて [表示設定] を展開します。
- [アウトライン色] で色メニューをクリックして [ライラック ダスト] を選択します。
ヒント:
色の上にポインターを合わせて名前を表示します。
- [自動的に適用] ボタンをクリックして、シンボルを更新して有効化し、行ったすべての変更が自動的にマップに適用されるようにします。
これで、州が薄紫色の陰影付きで表示されるので、[衛星画像] ベースマップに対してはっきり示されます。
ここで、データをさらに追加します。
- リボンの [表示] タブをクリックします。 [ウィンドウ] グループで、[カタログ ウィンドウ] をクリックします。
先に [カタログ] ビューを表示しました。 このウィンドウでは、同様の方法でデータを参照して選択するだけでなく、レイヤーをマップ上にドラッグすることもできます。 メタデータの表示やデータセットのプレビューなどの操作を行う場合は、[カタログ] ビューを使用した方が便利です。
- [カタログ] ウィンドウで [データベース] を右クリックして [データベースの追加] を選択します。
- [既存のジオデータベースを選択] ウィンドウで、解凍したデータを参照して [Rondonia.gdb] を選択します。 [OK] をクリックします。
ジオデータベースでは、チュートリアル データなどの地理データを最も効率よく保存して管理できます。 これらの形式はシェープファイルの制約を受けないため、容易に壊れることがあります。 ジオデータベースは圧縮が簡単であり、その中にあるフィーチャに空間と属性の検証を適用できます。
- [カタログ] ウィンドウで、[データベース] を展開します。
[データベース] フォルダーに 2 つのジオデータベースが入っています。 1 つは [Rondonia Deforestation.gdb] という名前で、プロジェクトの作成時に作られたデフォルトのジオデータベースです。 このジオデータベースでは、特に指定がない限り、プロジェクト固有のすべてのデータ ソースと製品を保存して管理します。 もう 1 つは、ユーザー自身が追加したジオデータベースです。
- [Rondonia.gdb] を右クリックして [デフォルトに設定] を選択します。
[Rondonia.gdb] にホーム アイコンが表示されます。
このジオデータベースをデフォルトにして、作成したデータがすべてここに保存されるようにします。
- [Rondonia.gdb] を展開します。
このジオデータベースには 4 つのフィーチャクラスと 1 つのラスター データセットが含まれており、それらをレイヤーとしてマップに追加できます。 ラスター データセットについては、後で詳細に説明します。 フィーチャクラスは、空間フィーチャのジオメトリと属性を保存して管理することができるストレージ構造になっています。 ブラジルの州を表すポリゴンのコレクションはフィーチャクラスの一例であり、道路を構成するライン フィーチャも同様です。 レイヤーという用語は、データのマップ表現を指していますが、フィーチャクラスという用語は、ファイルベースのデータ自体を指しています。 フィーチャクラスには、ポイント、ライン、ポリゴンという主に 3 つのデータ タイプが格納されます。
道路の追加とシンボル表示
次に、道路のレイヤーを追加します。 ロンドニア州の道路には主に 2 つのタイプがあります。政府によって建設されたか、政府の許可を受けて建設された公式の道路、および政府とは無関係に建設された非公式の道路です。 建設候補道路によって発生する可能性のある森林破壊を判定することが最終目標であるため、最終的な分析には、既存道路の調査が不可欠です。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Brazilian States] をオフにします。
- [カタログ] ウィンドウで、[Roads] をクリックしてマップ上にドラッグします。
[Roads] レイヤーがマップに追加されます。
注意:
ジオデータベースからレイヤーを追加すると、レイヤーにはランダムなデフォルト シンボルが与えられます。 [Roads] レイヤーの表示設定は、画像例とは異なる場合があります。
[Roads] レイヤーには、州の大部分をカバーする高密度の道路網が含まれています。 このレイヤーは、[Amazon Ecoregion] の境界より先はカバーしていません。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [選択] グループで、[属性条件で選択] をクリックします。
[属性条件で選択] ツールが開きます。 このツールを使用すると、指定のレイヤーから選択されるフィーチャを決定する論理式を作成できます。
- [属性条件で選択] ツール ウィンドウの [入力行] で、[Roads] が選択されていることを確認します。
- 必要に応じて、[選択タイプ] で、ドロップダウン矢印をクリックして [新規選択] を選択します。
- クエリ ビルダーで、[Where] の横にある最初のボックスをクリックし、属性のリストで [Status] をクリックします。
最初のボックスには、使用するデータ フィールドを指定します。 2 番目のボックスには、[と等しい] などの論理演算子を入力します。
- 最後のボックスでは、オプションを展開して [Official] を選択します。
[値] に設定すると (現在の設定のまま)、フィールドに含まれているデータ値が一覧表示されます。
- 緑色のチェック マークをクリックして、式を検証します。
式の検証を行うと、有効な SQL クエリかどうかを確認できます。
- [OK] をクリックします。
公式の道路は、地方自治体を接続し、人口の中心間の移動を容易にしているように見えます。 これらの道路のほとんどは森林破壊されたエリア内に表示されていますが、森林破壊は、公式の道路が存在する場所にのみ発生するわけではありません。 公式の道路は、非公式の道路よりも大幅に少ないように見えます。
道路網全体から独立して公式の道路を確認できることで、役に立つ参照情報が得られます。 ただし、選択は永続的ではなく、別の選択を行うか、フィーチャの選択を解除すると削除されます。 これを防ぐには、選択に基づいて新しいレイヤーを作成します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Roads] を右クリックし、[データ] にポインターを合わせて [フィーチャのエクスポート] を選択します。
[フィーチャのエクスポート] ツールが開きます。
- [フィーチャのエクスポート] ツール ウィンドウの [出力フィーチャクラス] に「Official_Roads」と入力します。
前に [Rondonia.gdb] をデフォルト ジオデータベースとして設定したため、[Official_Roads] レイヤーはそこに保存されます。
- [OK] をクリックします。
出力レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウとマップに追加されますが、選択では非表示になっていることがあります。 元のフィーチャクラスと同じ色にすることもできます。
- リボン上の [選択] グループで [選択解除] をクリックします。
- 必要に応じて、[Official_Roads] を [Roads] の上にドラッグします。
レイヤーの順序を変更すると、これらのレイヤーがマップ上に描画される順序が変わります。 [描画順序] で先頭にあるレイヤーは、その下にあるレイヤーよりも上に描画されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Official_Roads] ライン シンボルをクリックします。
[シンボル] ウィンドウが開き、[Official_Roads] レイヤーが表示されます。
- [シンボル] ウィンドウで [ギャラリー] タブをクリックして、[生活道路] を表す最初のシンボルを選択します。
マップ上に [Official_Roads] レイヤーが白で描画されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Official_Roads] を 2 回クリックして、名前を編集できるようにします。 レイヤーの名前を「Official Roads」(アンダースコアなし) に変更します。最後に、元の [Roads] レイヤーのシンボルを変更します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Roads] レイヤーのシンボルをクリックします。 [シンボル] ウィンドウで [プロパティ] タブをクリックします。
- [色] で、色メニューを展開して [アスター パープル] を選択します。
この紫色により、ベースマップと [Roads] レイヤーとのほどよいコントラストが描かれます。
- プロジェクトを保存します。
新しいマップを開始し、境界レイヤーを追加して分析範囲を見つけました。 また、分析および一般的なマップ情報にとって重要になるインフラストラクチャのレイヤーも追加しました。 次に、森林破壊と道路の関係をさらに詳しく調べて、建設候補道路に適用できるパターンを見つけます。
道路と森林破壊の比較
分析範囲について理解を深めたので、解析を実行して、道路が森林破壊にもたらす影響を算出します。 まず、森林破壊の範囲を示すレイヤーを追加します。 次に、道路から特定の距離の範囲内のうち、森林破壊されている土地の割合を定量化します。 既存の道路と森林破壊の間の関係を見つけることによって、建設候補道路を禁止することで防止される森林破壊を後で推定できるようになります。
前のモジュールを完了していない場合は、「プロジェクト パッケージ」をダウンロードしてこのモジュールを開始します。
森林破壊状況の調査
前のチュートリアルでは森林破壊を調べましたが、今回は、ロンドニア州での既存の森林破壊パターンを理解するために、さらに徹底的に調査します。 まず、この州での森林破壊を示すレイヤーを追加します。
- 必要に応じて、ArcGIS Pro で [Rondonia Deforestation] プロジェクトを開きます。
- [シンボル] ウィンドウの下部にある [カタログ] タブをクリックします。
タブを使用して、開いているウィンドウを切り替えることができます。
注意:
[シンボル] ウィンドウを閉じた後、[コンテンツ] ウィンドウに示されたレイヤー シンボルのいずれかをクリックして、シンボル ウィンドウをもう一度開くこともできます。
- 必要に応じて、[カタログ] ウィンドウで [データベース] を展開してから [Rondonia] ジオデータベースを展開します。 [Deforested_Area] フィーチャクラスを [コンテンツ] ウィンドウの [Roads] の下にドラッグします。
[Deforested Area] レイヤーがランダムな色でマップに追加されます。 このデータは、森林エリアと開拓地を特定するための分類手法を用いて衛星画像から取得されたものです。
- 必要に応じて、[Deforested Area] レイヤーを詳しく確認できるまで拡大表示します。
森林破壊のパターンは道路のすぐ後に続いているため、非公式の道路を示すレイヤーの下にあるレイヤーを確認することが困難な場合があります。
- [Deforested Area] のシンボルをクリックします。 [シンボル] ウィンドウで [プロパティ] タブをクリックします。
- [色] メニューを展開し、ウィンドウの下部にある [色プロパティ] をクリックします。
[カラー エディター] ウィンドウが開きます。 [カラー エディター] を使用すると、RGB、HLS、HSV など、さまざまなカラー モデルで色を指定できます。 選択した色の透過表示を変更することもできます。
- [HEX #] ボックスにカラー コード [E1E1F2] を入力します。
これで、[Deforested Area] レイヤーが薄紫色でシンボル表示されます。 マップ上に現在表示されているレイヤーに色のコントラストが適用されます。 レイヤーのデフォルトのアウトラインによって、そのレイヤーの一部が目立たなくなるため、アウトラインを削除します。
- [OK] をクリックします。
- [アウトライン色] の設定を [色なし] に変更します。
このレイヤーのソリッド カラーによって、ベースマップに表示されている森林破壊エリアが覆い隠されます。 両方のレイヤーを同時に表示するには、透過表示を調整します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Deforested Area] レイヤーをクリックして選択します。
フィーチャやラスター レイヤーなど、特定のタイプのレイヤーを [コンテンツ] ウィンドウで選択すると、追加のコンテキスト タブが表示されます。 このケースでは [Deforested Area] レイヤーがフィーチャ レイヤーであるため、[フィーチャ レイヤー] タブが表示されます。
- リボンの [フィーチャ レイヤー] タブをクリックします。
- [効果] グループで、[透過表示] に「50.0」と入力し、Enter キーを押します。
これで、森林破壊されたエリアを確認できるようになりました。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Deforested Area] を右クリックして [レイヤーにズーム] を選択します。
このレイヤーには、1 つのフィーチャのみが含まれています。 これは、マルチパート フィーチャ (多くの不連続なエレメントで構成されたフィーチャ) です。 通常、森林破壊は、大きい切れ目のない帯状の場所ではなく、小さい区画で発生します。 この縮尺では、森林破壊を詳細に見ることは困難です。 さらに詳しく見るために拡大しますが、その前に現在のマップ範囲をブックマークします。 ブックマークを使用すると、特定のマップ範囲にすばやく移動できます。
- リボン上の [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックしてから [新しいブックマーク] を選択します。
- [ブックマークの作成] ウィンドウで、ブックマーク名を「Rondonia」に設定して [OK] をクリックします。
ブックマークを作成したら、マップ内をズームして、州全体のビューにすばやく戻ることができます。
- リボンの [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで、[マップ操作] ツールが選択されていることを確認します。
[マップ操作] ツールでは、対象地域を描画する際に、そのエリアを選択する代わりに拡大表示します。
- Shift キーを押しながら、ロンドニア州の北西隅に四角形を描画します。
マップ上で四角形の範囲が拡大表示されます。 拡大すると、森林破壊をさらに詳細に確認することができます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Roads] レイヤーをオフにして無効にします。
道路に続く森林破壊エリアが途切れ途切れになることがあります。
通常、焼畑農法と呼ばれるプロセスを通じて、小規模の細長い森林が破壊されます。 焼畑農法では、農家が森林の小区画を伐採して焼き、畑を作ります。 伐採された土地での農業にとって、焼かれたバイオマスは肥料の役割を果たします。 この農法は、アマゾンを含む世界中で、数世紀にわたって行われてきました。 小規模の場合、焼畑農法は持続可能ですが、 大規模の場合、広大な領域が短期間で伐採され、生態系に急激な影響を与える恐れがあります。
別の顕著なパターンは、次の画像に示すように、森林破壊が、かなりはっきりした境界で突然終わる場合があることです。
この例では、これらの境界は、森林破壊が禁止されているか、大幅に制限されている保護されたエリアで定義されています。 保護されたエリアには、保護された森林および先住民の領域という 2 種類があります。 これら 2 つのカテゴリのフィーチャクラスは、[プロジェクト データ] ジオデータベース内にあります。 両方のデータを追加して調べてもかまいませんが、このプロジェクトで必要なのは、保護された森林のデータのみです。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ブックマーク] をクリックして [Rondonia] を選択します。
- [カタログ] ウィンドウから [Protected_Forests] レイヤーを [Roads] の下に追加します。
[Protected Forests] レイヤーがランダムなシンボルでマップに追加されます。 このエリアは原生林のため、緑色でシンボル表示します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Protected Forests] のシンボルをクリックして、[色] で [HEX #] を「32936F」に変更します。
- [OK] をクリックします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Protected Forests] レイヤーを選択します。 [フィーチャ レイヤー] タブで [透過表示] の値を「50」% に設定します。
保護されたエリアは、森林破壊に対する効果的な抑止力になっているようです。 これで、森林破壊の予防策の 1 つがわかりました。次は、その原因を調査しましよう。 これまでは、高密度の道路網によってマップ上の他のレイヤーが目立たなくなるため、[Roads] レイヤーをオフにしていました。 ここでは、それらの道路を詳細に調べ、それらがどのように森林破壊に関係しているかを確認します。
- ロンドニア州の北西隅をもう一度拡大表示して、[Roads] レイヤーをオンにします。
- リボンの [フィーチャ レイヤー] タブにある [比較] グループで [スワイプ] をクリックして、[Roads] レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウ内で選択されていることを確認します。
マップをポイントすると、ポインターが矢印に変わります。
- マップをクリックし、上下にスワイプして、[Roads] レイヤーの表示設定のオン/オフを切り替えます。
道路と森林破壊の間には、強い関係があります。 実際、アマゾンの熱帯雨林の森林破壊のうち、95% は道路から 5.5 キロメートル以内で発生しています。 道路によって、それ以外の手段では侵入できない熱帯雨林に入ることができ、木材の運搬が容易になります。 各都市を結ぶ公式の道路とは異なり、非公式の道路は熱帯雨林の奥地に入り、地方の各土地を結びます。
目標は、建設候補道路の建設が許可された場合に、どの程度の森林破壊が発生するかを推定することです。 これを推定するために、まず、森林破壊が既存の道路にどの程度関連しているかを明らかにします。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[マップ操作] をクリックします。
[スワイプ] ツールが閉じて、カーソルが画面移動ツールに戻ります。
既存の道路の近傍における森林破壊箇所の発見
分析を行う前に、既存の道路網からサンプル エリアを選択します。 道路網には、20,000 を超える大量のフィーチャが含まれています。 ネットワーク全体の分析の実行には長時間を要します。 サンプル エリアを選択すると、結果に若干の影響を与えますが、大きな影響はありません。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Roads] 以外のすべてのレイヤーと [衛星画像] ベースマップをオフにします。
注意:
すべてのレイヤーのオン/オフをすばやく切り替えるには、Ctrl キーを押しながら、レイヤーのチェックボックスのいずれかをクリックします。
- リボンの [マップ] タブにある [選択] グループで、[選択] をクリックして、州の北西部に四角形を描画します。
注意:
選択内容が完全に一致する必要はありません。
ボックス内のフィーチャがマップ上で選択されます。 選択エリアの外に伸びている一部の道路が選択されます。 あるフィーチャの一部が選択エリア内にある場合、そのフィーチャ全体が選択されます。
道路のサンプルを選択したら、そのサンプルの解析を開始できます。 これには、[バッファー] ツールを使用します。 [バッファー] ツールを実行すると、入力フィーチャから一定の間隔でオフセットが作成されます。 森林破壊データにより、ほとんどの森林破壊が道路から 5.5 キロメートル以内で起きていることがわかるため、そのエリアを表すポリゴン フィーチャを作成します。
- リボンの [解析] タブをクリックします。 [ツール] グループで [ペアワイズ バッファー] をクリックします。
[ジオプロセシング] ウィンドウが表示され、[ペアワイズ バッファー] ツールがそのウィンドウで開きます。
このツール ウィンドウで、このツールの実行に必要な入力データセットといくつかのパラメーターを設定します。 これらのパラメーターのうちの 1 つは、バッファーの距離、つまり入力フィーチャからバッファー エリアが広がる距離を設定します。 アマゾンの森林破壊の 95% が道路から 5.5 キロメートル以内で発生していることがすでにわかっています。 この距離を超える場所では森林破壊の発生が比較的少ないため、この距離が適切なバッファーの距離になります。
注意:
[ペアワイズ オーバーレイ] ツールセットには、機能とパフォーマンスを考慮してさまざまな従来のオーバーレイ ツールに代わる手段を提供するためのツールが含まれています。 詳細については、「従来のオーバーレイ ツールとペアワイズ オーバーレイ ツールの比較」をご参照ください。
- [入力フィーチャ] で [Roads] を選択し、[出力フィーチャクラス] で名前が [Roads_Buffer] であることを確認します。
注意:
選択したフィーチャを含むレイヤーに対してジオプロセシング ツールを実行すると、選択したフィーチャの処理だけが行われます。 このケースでは、[Roads] レイヤーの 5,031 個のフィーチャが選択されています。 選択したフィーチャの数に応じて実際の値は異なります。
- [バッファーの距離] に「5.5」と入力し、[距離単位] パラメーターを [キロメートル] に変更します。
変更する必要のあるその他のパラメーターは、[ディゾルブ タイプ] のみです。 デフォルトでは、[バッファー] ツールは入力レイヤー内のフィーチャごとにバッファーを作成します。 選択した [Roads] レイヤーには多数のフィーチャが含まれており、互いに極めて近接しているため、[バッファー] ツールは大量の重なり合うバッファー フィーチャを作成します。 [ディゾルブ タイプ] パラメーターを変更することで、[バッファー] ツールは 1 つのフィーチャを出力として作成するようになります。
- [ディゾルブ タイプ] で [すべてディゾルブ] を選択します。
注意:
パラメーターの内容や選択するオプションがわからない場合は、そのパラメーターにポインターを合わせて、表示される情報ボタンをクリックします。
- 残りのパラメーターをデフォルト値のままにして [実行] をクリックします。
このツールの実行が終了すると、結果レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Roads_Buffer] レイヤーを [Deforested Area] の下までドラッグします。
バッファーの大部分が [Deforested Area] レイヤーと重なっていますが、均一ではありません。 バッファーの北西部には、道路に近くても森林破壊が比較的少ないエリアが多数存在しています。
バッファー内で森林破壊されている割合を計算するには、バッファー内の森林破壊のレイヤーが必要になります。 このレイヤーを作成するには、[クリップ] というジオプロセシング ツールを使用します。 [クリップ] ツールは、あるレイヤーの範囲をクリップして別のレイヤーの範囲に変換します。
- リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。
道路の選択が解除されます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの戻るボタンをクリックします。
- 検索ボックスに「ペアワイズ クリップ」と入力し、[ペアワイズ クリップ (Pairwise Clip) (解析ツール)] をクリックして開きます。
- [入力フィーチャ] で [Deforested Area] を選択します。 [クリップ フィーチャ] で [Roads_Buffer] を選択します。
- [出力フィーチャクラス] で、「Deforested_Area_Clip」になっていて、デフォルトのジオデータベースに保存されていることを確認して [実行] をクリックします。
ツールが終了すると、出力レイヤーがマップに表示されます。
道路バッファー内に収まる森林破壊エリアを切り取っています。 作成したばかりの出力を使用して、バッファー エリア内で森林破壊されている割合を計算します。
道路の近くの森林破壊されているエリアの割合の計算
2 つのレイヤーが作成されています。 1 つのレイヤーには、サンプル エリア内の道路から 5.5 キロメートル以内のエリアが表示されます。 もう 1 つのレイヤーには、このバッファー内の森林破壊が表示されます。 次の目標は、バッファー内で森林破壊されている割合を計算することです。 この割合を求めるために、新しい属性フィールドを計算します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[DeforestedArea_Clip] レイヤーを右クリックして、[属性テーブル] を選択します。
属性テーブルが開きます。 このテーブルには、フィーチャに関連付けられたすべてのデータ (つまり、属性) が表示されます。 [DeforestedArea_Clip] レイヤーには、すべてのポリゴン フィーチャクラスに対して自動的に作成される [Shape_Length] (周長) および [Shape_Area] という 2 つのジオメトリ フィールドがあります。
- [Shape_Area] の値をクリックして選択し、Ctrl + C キーを押してコピーします。
注意:
形状面積は、選択内容のサイズとバッファー処理によって異なる場合があります。
計測単位はこのテーブルでは得られませんが、レイヤーの座標系情報で指定されます。 このデータの投影法は、南米アルベルス正積図法です。 ジオプロセシング ツールから作成された出力レイヤーは、それらの入力と同じ投影法を使用します。 投影法名の下には、投影法に関する、距離単位 (投影法で使用される計測単位) などの技術的情報が表示されます。 南米アルベルス投影法では距離単位がメートルであるため、属性テーブルの [Shape_Area] フィールドの単位は平方メートルです。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Roads_Buffer] レイヤーを右クリックして属性テーブルを開きます。
- [フィールド] の横にある [追加] ボタンをクリックします。
フィールド ビューが表示されます。このビューでは、フィールド名、エイリアス、データ タイプなどのフィールド プロパティを編集できます。
- フィールド ビューの下部で、ハイライト表示されているフィールドをクリックして、そのフィールドの名前を「Percent_Deforested」に設定します。
- [エイリアス] に「Percent Deforested」と入力し、[データ タイプ] で [Double] を選択します。
フィールド タイプは、そのフィールドに格納できる値の種類を決定します。 [Double] タイプの場合、10 進数を格納できます。 エイリアスでは、フィールドに型通りのわかりやすい名前を設定します。 フィールド名で使用できるのはテキスト、数値、アンダースコアのみですが、エイリアスでは他の文字も使用できます。 フィールド エイリアスは、テーブルおよび [コンテンツ] ウィンドウに表示され、実際の名前はデータに格納されます。
- リボンの [フィールド] タブにある [変更] グループで [保存] をクリックします。
- フィールド ビューを閉じます。
- [Roads_Buffer] テーブルで [Percent Deforested] を右クリックして [フィールド演算] を選択します。
[フィールド演算] ツールが開きます。 このツールでは、計算式を作成できるように、属性テーブル内の既存のフィールドの他に、標準的な数学演算子および数学関数が提供されます。
割合を求めるには、[Deforested_Area_Clip] レイヤーの面積を [Roads_Buffer] レイヤーの面積で割って得られた値に 100 を掛けます。
- [Percent_Deforested=] ボックスに、[DeforestedArea_Clip] からコピーした数値を貼り付けます。
注意:
式の先頭にある面積値は、選択したサンプル エリアによって異なる場合があります。
- 演算のリストで、除算記号 (/) をクリックします。 [フィールド] リストで [Shape_Area] をダブルクリックします。
- 乗算 (*) ボタンをクリックして、「100」と入力します。
これで式を実行するための準備は完了です。
- [OK] をクリックします。
計算が完了すると、パーセント値が [Roads_Buffer] 属性テーブルに追加されます。 この例の面積値に基づいた場合、返される値は約 47 パーセントになります。 計算された値はこの値と異なる可能性がありますが、2~3 パーセントよりも大きく異なることはほとんどありません。
これで、道路から 5.5 キロメートル以内で森林破壊された土地の割合が求まりました。 新しい道路がこのサンプル エリア内に建設される場合、その道路から 5.5 キロメートル以内では、同様の割合の土地が森林破壊されると予測することができます。
この値はすでにわかっているため、[DeforestedArea_Clip] レイヤーは不要になりました。 このレイヤーをマップから削除します。 [Roads_Buffer] レイヤーは、その属性に割合の値が格納されているため維持しますが、オフにします。
- [Roads_Buffer] テーブルと [DeforestedArea_Clip] テーブルを閉じます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Roads_Buffer] レイヤーをオフにします。 [Deforested_Area_Clip] を右クリックして [削除] を選択します。
このレイヤーがマップから削除されます。 このレイヤーはまだ [Rondonia] ジオデータベースに保存されているので、必要に応じてマップにもう一度追加することができます。
- [Rondonia] ブックマークに戻り、プロジェクトを保存します。
ロンドニア州で道路網が森林破壊にもたらす影響を算出しました。 次に、この割合を使って、建設候補道路の影響を予測します。
建設候補の道路の影響の予測
道路から 5.5 キロメートル以内の伐採面積の割合を計算したので、その割合を使用して、建設候補の道路を敷設した場合に伐採された面積を平方キロメートルで評価します。 最初に、道路の画像に基づき、建設候補の道路を新しいフィーチャクラスとしてデジタイズ (描画) します。 次に、道路をバッファー処理し、その属性テーブルを使用して、予測される伐採面積を計算します。
前のモジュールを完了していない場合は、「プロジェクト パッケージ」をダウンロードしてこのモジュールを開始します。
建設候補の道路画像のマップへの追加
道路レイヤーは既存の道路だけを表示するため、建設候補の道路はこれらのレイヤーにはありません。 建設候補の道路の画像をマップに追加し、その画像に基づいて独自のフィーチャを作成します。 この画像は、Rondônia ジオデータベースからラスター データセットとして取得します。 ラスター データセットは、ピクセルのグリッドから構成される画像です。 マップ内のベースマップもラスター画像です。 その他のデータは、ベクター データと呼ばれます。
- 必要に応じて、[Rondônia Deforestation] プロジェクトを開きます。
- [Proposed_Road] ラスター データセットを [Rondônia] ジオデータベースから追加して、[Deforested Area] レイヤーの下にドラッグします。
- 必要に応じて、[Proposed_Road] レイヤーと [衛星画像] ベースマップを除くすべてのレイヤーをオフにします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Proposed_Road] を右クリックして [レイヤーにズーム] をクリックします。
画像は地域の地形ビューで、国境、既存の道路、山岳地形、河川などのフィーチャが表示されています。 建設候補の道路は、画像の中央にある太い線です。
- [Cities]、[Official Roads]、および [Protected Forests] レイヤーをオンにします。
建設候補の道路は東西にわたって 2 つの公式道路を接続します。道路の両端付近には、複数の都市があります。 [個別属性] ツールを使用して各都市の名前を調べるか、ラベルを一時的にオンにすることができます。
- [Roads] レイヤーをオンにして、[Protected Forests] レイヤーをオフにします。
- リボンの [マップ] タブで [ブックマーク] をクリックして、「Proposed Road」というブックマークを作成します。
- [カタログ] ウィンドウで [Rondonia] ジオデータベースを右クリックし、[新規] をクリックして [フィーチャクラス] を選択します。
[フィーチャクラスの作成] ウィンドウが表示されます。 フィーチャクラスを作成すると、ベクター データを作成できるようになります。 ラスター イメージに基づいて新しいベクター ライン フィーチャを作成します。
- [フィーチャクラスの作成] ウィンドウの [名前] に「Planned_Road」と入力します。 [エイリアス] に「Planned Road」と入力します (アンダースコアを付けない)。
- [フィーチャクラス タイプ] で、メニューを展開して [ライン] を選択します。
- 残りのデフォルトを受け入れて、ウィンドウの下部にある [次へ] をクリックします。
レイヤーが作成されると、このレイヤーがマップに自動的に追加されます。 次のページで、フィールドをデータに追加できます。 [Roads] フィーチャクラスにあるように、道路名およびステータスのための 2 つのフィールドを追加します。
- [フィールド] で [ここをクリックして、新しいフィールドを追加します] を選択して、[フィールド名] に「Name」と入力します。
- [データ タイプ] の値が [Text] になっていることを確認します。 [フィールド プロパティ] テーブルで [長さ] に「50」と入力します。
テキスト フィールドのデフォルト長は 255 文字ですが、入力しようとしている道路情報にそれほど多くの文字は必要ありません。 短い長さを指定すると、ジオデータベースの容量が小さくなります。
- [Status] という別のテキスト フィールドを追加して、長さを「20」に設定します。 [次へ] をクリックします。
次に、フィーチャクラスの座標系を選択します。 座標系は、マップ上の地理フィーチャの位置および測定値を定義します。 マップ上のレイヤーですでに使用されている座標系を使用します。この座標系は、リストから簡単に選択できます。
- [空間参照] ページの [使用可能な XY 座標系] で、[レイヤー] を展開して [South America Albers Equal Area Conic] を選択します。
- [完了] をクリックします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Planned Road] を [Roads] の下までドラッグします。
[Planned Roads] は空のフィーチャクラスであるため、マップ上に何も描画されません。 次に、データをラスター画像からデジタイズして、新しいフィーチャクラスに保存します。
道路のデジタイズ
建設候補の道路のフィーチャを追加するには、画像を参照として使用して、道路の位置と一致する非公式道路をトレースします。 次に、道路のデジタイズを続行し、連続する長い 1 つのフィーチャを作成します。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [フィーチャ] グループの [作成] をクリックします。
[フィーチャ作成] ウィンドウが表示されます。 このウィンドウには、編集可能なレイヤーのテンプレートが一覧表示されます。 フィーチャの構築や変更に使用できるツールがテンプレートに示されています。
- [フィーチャ作成] ウィンドウで [Planned Road] をクリックします。
選択すると、ライン フィーチャを編集するオプションが [Planned Road] の下に展開されます。 また、ポインターが十字線に変わり、フィーチャを描画できるようになります。
これらのツールの一部は、マップ ビュー内の編集ツールバーにも用意されています。
- リボンの [編集] タブで、[スナップ] ドロップダウン矢印をクリックします。 [スナップ] 切り替えボタンをクリックしてオンにします。
これでスナップが有効化されました。
注意:
[編集] タブの [スナップ] ボタンをクリックするか、マップの縮尺の横にある [スナップ] ボタンをクリックすることで、スナップのオンとオフを切り替えることもできます。
[スナップ] ツールを使用すると、建設候補の道路と重なっている既存の非公式の道路など、既存のフィーチャを簡単にトレースすることができます。 ラスターに示されたアウトラインをトレースして建設候補の道路のフィーチャをデジタイズします。これで、作業の一部が簡単になります。
- [スナップ] メニューで、[エンドポイント] スナップだけがアクティブなスナップ タイプになるようにします。
注意:
アクティブなスナップ タイプは青で表示されます。 スナップ タイプをクリックしてオンとオフを切り替え、カーソルを合わせて名前を表示できます。
- マップ ビューの [エディター] ツールバーで、[トレース] ツールをクリックします。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Official Roads] のチェックボックスがオンになっていることを確認します。
- 建設候補の道路の東の端 (既存の公式の道路と交差する地点) をクリックします。
端点をクリックすると、レイヤーのどの部分にスナップしているかがスナップ情報に表示され、ポインターがすぐに、その下にある既存のフィーチャのトレースを開始します。 これは、スナップ ツールで有効になっている動作です。
- 建設候補の道路と重なっている非公式の道路をトレースします。
ヒント:
マップ範囲の端に到達した場合は、C キーを押したままにして [画面移動] ツールをアクティブにし、右に画面移動してから、C キーを放してトレースを再開します。
- 非公式の道路の終点に到達したら、その終点を一度クリックして頂点を追加します。
既存の道路の終点までトレースしました。 これ以上トレースするフィーチャがなくなったら、別の作図法を使用して、残りの道路をデジタイズする必要があります。 ラインに沿って頂点を個別に追加するフリーハンド手法を使用し、別の非公式の道路に到達するまでトレースを続けます。
注意:
トレース中に C キー、X キー、および Z キーを押すと、画面移動ツールおよびズーム ツールにアクセスすることができます。
- [エディター] ツールバーの [ライン] ツールをクリックします。
- 建設候補の道路に沿ってクリックしながら頂点を追加していきます。
- 非公式の道路の別のセグメントに到達したら、クリックして頂点を追加します。
スナップ動作では、非公式の道路の終点の正確な位置にポインターが描画されます。 ここで、もう一度 [トレース] ツールを使用して、道路のデジタイズを終了します。
- [エディター] ツールバーで、[トレース] をクリックして、公式の道路と再結合した時点で、道路のトレースを終了します。
注意:
トレースを容易にするために、拡大して近づく必要があることがあります。
- 端点をダブルクリックして、フィーチャを終了します。
- [マップ] タブから [Proposed Road] ブックマークを表示して、その道路が完全にデジタイズされていることを確認します。
連続する 1 つの道路フィーチャがマップ上で選択されているはずです。 満足のいく道路が完成したら、編集内容をジオデータベースに保存します。 編集内容を [編集] タブから保存するまでは、すべての編集を元に戻すことができます。 [クイック アクセス] ツールバーの [保存] をクリックするだけでは、プロジェクトが保存されるだけで、新しいフィーチャは保存されません。
- リボン上の [編集] タブにある [編集の管理] グループで、[保存] をクリックします。
- [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックして編集をすべて保存します。
建設候補の道路をデジタイズしたら、マップから画像レイヤーを削除できます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Proposed_Road] レイヤーを削除します。
- [フィーチャ作成] ウィンドウを閉じ、[編集] タブで選択したフィーチャを選択解除します。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[マップ操作] をクリックします。
ポインターが手の形に戻ります。 これで、通常どおりマップの拡大表示と画面移動ができるようになります。
シンボル表示と属性データの建設候補の道路への追加
建設候補の道路をデジタイズしましたが、そのシンボルには、細くてマップ上でわかりにくい [Planned Road] レイヤーのデフォルトが使用されています。 また、フィーチャクラスを作成したときに属性フィールドを追加しましたが、まだ属性データは設定されていません。
- 必要に応じて、[コンテンツ] ウィンドウで [Planned Road] レイヤーを [Official Roads] の下までドラッグします。
- [Planned Road] シンボルをクリックして、[シンボル] ウィンドウを開きます。
- [シンボル] ウィンドウの [ギャラリー] タブで [ハイウェイ] をクリックします。
これで、建設候補の道路が明るいオレンジ色で表示され、マップ上で他の道路よりも際立ちます。 次に、属性データを建設候補の道路フィーチャに追加します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Planned Road] を右クリックして [属性テーブル] を選択します。
- [Planned Road] 属性テーブルで [Name] に「BR 421」と入力し、[Status] に「Proposed」と入力してから Enter キーを押します。
- リボンの [編集] タブにある [編集の管理] グループで、[保存] をクリックし、[はい] をクリックしてすべての編集内容を保存します。
- 属性テーブルを閉じます。
道路を敷設した場合の伐採の評価
次に、道路を敷設した場合の伐採を評価します。 前のチュートリアルでは、既存の道路の一部から 5.5 キロメートル以内の伐採面積の割合を判定しました。 建設候補の道路を敷設した場合の伐採面積の (割合ではなく) 合計を評価するには、[Planned Road] レイヤーを同じ 5.5 キロメートルの距離でバッファー処理し、既存の道路周辺で観測された伐採の割合で、バッファー面積を乗算します。 また、既存の伐採面積が総面積に含まれないように、既存の伐採面積を削除します。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで、[お気に入り] タブにある [ペアワイズ バッファー (Pairwise Buffer)] (解析ツール) をクリックします。
- [入力フィーチャ] で [Planned Road] を選択し、[出力フィーチャクラス] パラメーターが [Planned_Road_Buffer] に設定されていることを確認します。
- [バッファーの距離] に「5.5」と入力し、[距離単位] を [キロメートル] に設定します。
バッファー処理するフィーチャは 1 つしか存在しないので、この段階でディゾルブ タイプを気にする必要はありません。
- [実行] をクリックします。
このツールの実行が終了すると、バッファー レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウとマップに追加されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Planned_Road_Buffer] を [Deforested Area] の下までドラッグします。
- [Deforested Area] をオンにして各レイヤーを比較します。
一部の地域は、すでに伐採されています。 すでに伐採されている地域は、解析に含めません。 [イレース] ツールを使用して、既存の伐採をバッファーから削除します。 [イレース] ツールは、あるレイヤーと別のレイヤーが重なる部分を除去します。
[イレース] ツールは、[ジオプロセシング] メニューからアクセスできません。 アクセスするには、ツールを検索します。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで、[ペアワイズ イレース (Pairwise Erase)] (解析ツール) を検索して開きます。
- [入力フィーチャ] で [Planned_Road_Buffer] を選択し、[イレース フィーチャ] で [Deforested Area] を選択します。
このツールは建設候補の道路のバッファーを取り、森林破壊エリアと重なるエリアからバッファーを減算します。 この場合は、バッファーから伐採地域を削除します。
- [出力フィーチャクラス] に「Erased_Buffer」と入力して [実行] をクリックします。
ツールが実行され、レイヤーがマップに追加されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Planned_Road_Buffer] を 2 回クリックし、名前を「At-Risk Area」に変更します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Deforested Area] のオンとオフを切り替え、イレースの結果およびリスクがある地域を確認できるようにします。
[Erased_Buffer] レイヤーは、単一のマルチパート フィーチャです。 伐採地域がどのようにレイヤーからイレースされたかを、はっきりと確認できます。 この地域の伐採を評価するには、前に取得したパーセント値でこの面積を乗算します。 この値は、[Roads_Buffer] レイヤーの属性テーブルに保存されます。 伐採地域を格納するためのフィールドを追加し、[Roads_Buffer] テーブルから値をコピーします。
- [Erased_Buffer] の属性テーブルを開きます。
- [追加] をクリックします。 フィールド ビューで [名前] に「Potential_Deforestation」と入力し、[データ タイプ] で [Double] を選択します。
- [エイリアス] に「Potential Deforestation (sq km)」と入力して [保存] をクリックします。
- フィールド ビューを閉じます。
- [Roads_Buffer] の属性テーブルを開きます。
- [Percent Deforested] の値をコピーして、[Roads_Buffer] テーブルを閉じ、[Erased_Buffer] 属性テーブルを表示します。
- [Potential Deforestation (sq. km)] フィールドの見出しを右クリックして、[フィールド演算] を選択します。
道路がもたらす森林破壊の可能性を算出するには、バッファー エリアに、すでに算出済みの森林破壊エリアの割合を乗算します。 また、平方メートルで現在表記されているエリアを平方キロメートル (広大なエリアを説明するのに適した単位) に変換します。
- [フィールド演算] ダイアログ ボックスで、[Potential_Deforestation =] で [Shape_Area] 「 / 1000000」という式を作成します。
式のこの部分で、平方メートル単位のバッファー エリアが平方キロメートルに変換されます。 次に、すでに算出済みの森林破壊エリアの割合を乗算します。
- このステートメントを括弧で囲んだ後、乗算をクリックして、[Roads Buffer] からコピーした数値を貼り付けます。
- パーセント値を算出したら、値を 100 で除算し、この除算式も括弧で囲みます。 式は次のとおりです「(!Shape_Area! / 1000000) * (47.07733539681277 / 100)」。
- [OK] をクリックします。
この解析によると、建設候補の道路建設を取りやめたことで、約 637 平方キロメートルが保護されました。 値は多少異なる場合があります。
- 属性テーブルを閉じて、[Rondonia] ブックマークに戻り、マップを保存します。
建設候補の道路によって発生する可能性のある森林破壊の規模を予測しました。 次に、マップを共有するレイアウトとしてエクスポートします。
マップの完成と印刷
解析を完了したので、それらの結果を印刷したり、共有可能なファイル形式にエクスポートしたりできる完成したマップ レイアウトの一部として提供します。 完成したマップは共有を目的としているため、見栄えがよく、明瞭である必要があります。 ロンドニア州自体のマップに加え、凡例、タイトル、説明、その他の重要なエレメントも追加します。
前のモジュールを完了していない場合は、「プロジェクト パッケージ」をダウンロードしてこのモジュールを開始します。
マップ レイアウトの準備
このマップの目的は、道路がどれだけ森林破壊を拡大させているかを示すことであるため、関連するレイヤーだけがマップ上に表示されるようにします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、次のレイヤーが有効になるように、各レイヤーのオン/オフを切り替えます。
- Official Roads
- Planned Road
- At-Risk Area
- Deforested Area
- Protected Forests
- Brazilian States
- Amazon Ecoregion
- 衛星画像 (World Imagery)
ヒント:
Ctrl キーを押しながらレイヤーをクリックして、すべてのレイヤーのオン/オフを切り替えます。
- 次のレイヤーを削除します。
- 市区町村 (複数)
- DeforestedArea_Clip
- Roads
- Roads_Buffer
- Erased_Buffer
注意:
レイヤーの順序変更が必要な場合は、該当するレイヤーを他のレイヤーの上または下までドラッグします。 ベースマップの下には移動させることができません。
- [At-Risk Area] のシンボルを右クリックして [カトレア オーキッド] を選択します。
明るい紫色にすると、該当するレイヤーがマップ上で目立ち、人為的な開発をシンボル表示する紫色の配色にも準拠します。
森林破壊ポリゴンに注目を集めるために、ベースマップの色を抑えて、より目立たせることもできます。 さらに落ち着いた色のベースマップを ArcGIS Living Atlas of the World から追加します。
- [カタログ] ウィンドウで [ポータル] をクリックします。
[ポータル] タブでは、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise に格納されているデータに接続できます。 コンテンツ、組織、グループだけでなく、ArcGIS Living Atlas など、パブリックに共有されたコンテンツにもアクセスできます。
- [ポータル] タブで [Living Atlas] ボタンをクリックします。
ArcGIS Living Atlas は、作業に使用できる信頼性の高いマップ、アプリ、データのコレクションです。
- [検索] テキスト ボックスに「Firefly Basemap」と入力し、Enter キーを押します。
- [World Imagery (Firefly)] レイヤーを右クリックして [現在のマップに追加] を選択します。
[World Imagery (Firefly)] ベースマップがマップ ウィンドウに追加されます。 前に使用していた衛星画像も表示されたままですが、暗く彩度の低い色になります。 マップの準備が整ったら、印刷と共有を目的としたレイアウトの作成を開始できます。
- リボンの [挿入] タブをクリックします。 [プロジェクト] グループで、[新しいレイアウト] をクリックします。
- [ANSI - Landscape] で [レター] を選択します。
[レイアウト] ウィンドウが追加され、そのレイアウトで利用可能なエレメントを表示できるように [コンテンツ] ウィンドウが更新されます。 レイアウト ビューとマップ ビューを切り替えるには、それぞれのタブを切り替えます。
- リボンの [挿入] タブにある [マップ フレーム] グループで、[マップ フレーム] ドロップダウン矢印をクリックして [Rondonia] を選択します。
マップが、フレームおよびレイアウトの寸法を示すルーラーを含むように変更されます。 寸法は、使用しているソフトウェアのデフォルトの測定単位で示され、次の図の測定単位とは異なる場合があります。
- 白いレイアウトのサイズの四角形を描画して、マップを追加します。マップがページ全体に表示されます。
対象地域のロンドニア州が小さく、中央に配置されていません。 これを修正するには、マップをアクティブにして移動できるようにします。 テキストなどのエレメントをマップ上に追加した場合には、そのエレメントを移動させたくないので、レイアウトはデフォルトでは静的レイアウトとして提供されます。
- [コンテンツ] ウィンドウの [レイアウト] の下で、[マップ フレーム] を右クリックし、[アクティブ化] を選択します。
- 縮尺記号でドロップダウン メニューをクリックし、縮尺を [1:3,000,000] に変更します。
- ロンドニア州をドラッグしてページの中央に配置した後、[レイアウト] タブの [レイアウト] をクリックしてマップを固定します。
シンボル表示した州の境界にロンドニア州のアウトラインが示されている状態で、別の ArcGIS Living Atlas レイヤーを追加して、ロンドニア州がより目立つようにします。
- [カタログ] ウィンドウで、必要に応じて [Living Atlas] タブをクリックします。 「World Administrative Divisions」を検索します。
Web マップやタイル レイヤーなど、いくつかのオプションがあります。 現在のマップにデータを追加するために、フィーチャ レイヤーの結果を検索します。
- [World Administrative Divisions] フィーチャ レイヤーを右クリックして [現在のマップに追加] を選択します。
このレイヤーがレイアウトに追加されますが、デフォルトの状態では、このレイヤーの下にあるすべてのレイヤーが目立たなくなります。 これは一時的に必要な状態であり、ロンドニア州を対象としていません。 ロンドニア州以外のすべての場所のレイヤーを表示するには、定義クエリを設定します。
- [コンテンツ] ウィンドウの [マップ フレーム] で [World_Administrative_Divisions] を右クリックして [プロパティ] を選択します。
[レイヤー プロパティ] ウィンドウが表示されます。
- 左側のウィンドウで、[定義クエリ] をクリックします。
定義クエリを使用すると、レイヤーに表示される属性に関するルールを設定できます。 ロンドニア州を除くすべてのフィーチャを選択する SQL クエリを作成します。
- [新しい定義クエリ] をクリックした後、矢印をクリックして、クエリ [ISO Code が BRRO と等しくない] を作成します。 緑色のチェック マークをクリックして、ステートメントを検証します。 [適用] をクリックします。
ISO コードは、2 文字で各国を区別する国際的に認識されているコードです。 このコードでは、BR はブラジル、RO はロンドニア州を表します。
- [OK] をクリックします。
ここで、もっと細かくレイヤーをシンボル表示します。
- [コンテンツ] ウィンドウの [World_Administrative_Divisions] で、シンボル ボックスをクリックします。
[シンボル] ウィンドウが表示されます。
- [シンボル] ウィンドウで、必要に応じて [プロパティ] タブをクリックします。 [色] で、メニューを展開して [グレー 30%] を選択します。 [アウトライン幅] に「0 pt」と入力します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [World_Administrative_Divisions] レイヤーが選択されていることを確認します。 [フィーチャ レイヤー] タブをクリックし、[透過表示] の値を「50」% に設定します。
レイアウト エレメントの追加
必要な位置にマップを固定したら、他のエレメントを追加できるようになります。 最初に追加するエレメントはタイトルです。
- リボンの [挿入] タブにある [グラフィックスとテキスト] グループで [直線状のテキスト] ツールをクリックします。
- マップの左上隅をクリックして、テキスト ボックスを挿入します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[テキスト] エレメントをクリックして名前を「タイトル」に変更した後、[タイトル] をダブルクリックします。
[エレメント] ウィンドウが表示されます。 このウィンドウでは、テキストとそのテキストの表示方法を編集できます。
- [エレメント] ウィンドウで、[テキスト] に「Deforestation in Rondônia, Brazil」と入力するかコピーして貼り付けます。
これで、テキストとその表示方法が読み込まれますが、ベースマップを背景にして黒がほとんど見えなくなります。
- [テキスト シンボル] タブをクリックし、[表示設定] を展開します。
- [フォント名] で [Constantia] を選択し、[サイズ] の値を「21 pt」に変更します。
注意:
フォントをすばやく見つけるには、名前の入力を開始します。
- [色] で、メニューをクリックして [白] を選択します。
これで、タイトルが読みやすくなります。
- マップ上で中央に配置されるまでタイトルをドラッグします。
次に、凡例を追加します。 凡例は、マップのシンボルが何を表しているかを示します。 凡例がレイアウトに収まり、できるだけ明確に情報を伝えるように書式設定します。
- [挿入] タブの [地図整飾] グループで、[凡例] をクリックします。
- マップの右側に四角形を描画します。
凡例にマップ上のすべてのレイヤーが自動的に表示されます。 これには、表示させたくない [World_Administrative_Divisions] レイヤーも含まれています。
- 必要に応じて、[コンテンツ] ウィンドウの [凡例] をクリックします。 凡例の [エレメント] ウィンドウで [凡例項目] を展開し、[プロパティの表示] をクリックします。
[コンテンツ] ウィンドウで [凡例] グループが展開されます。
- [World_Administrative_Divisions] をオフにして凡例から削除します。
デフォルトの凡例テキストは、背景に対して見えにくい暗色です。 デフォルトのタイトル テキストと同様に、フォントと色を変更します。
- [エレメント] ウィンドウで、[テキスト シンボル] タブをクリックして、[表示設定] を展開します。
- [フォント名] を [Constantia] に変更し、[サイズ] を「14 pt」に変更します。
- 右に続いている州の境界線の下まで凡例をドラッグします。
- プロジェクトを保存します。
差し込みマップの作成
次に、差し込みマップを作成します。 差し込みマップまたはロケーター マップは、メイン マップの地理的位置を表示する小型のマップです。 ほとんどの人はブラジルのロンドニア州を知らないため、差し込みマップは、重要な地理的背景をマップに提供します。 差し込みマップはレイアウトの空のデータ フレームに表示されます。
1 つのレイアウトに複数のマップを表示するには、それぞれ別々のマップにする必要があります。 このためには、[World Imagery (Firefly)] ベースマップを新しいマップに貼り付けて、投影法を変更します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[マップ フレーム] を展開して [World Imagery (Firefly)] を右クリックします。 [コピー] を選択します。
- [Brazilian Rainforest] マップ タブをクリックします。 リボンの [挿入] タブをクリックします。 [プロジェクト] グループで、[新しいマップ] をクリックします。
[Brazilian Rainforest] マップ タブをアクティブにすると、正しいタブを使用していることになります。 レイアウトとマップには、それぞれ [挿入] タブがあります。
マップがデフォルト ビューで開きます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [マップ] を右クリックして [貼り付け] を選択します。
ベースマップ レイヤーがマップに追加されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、他のすべてのベースマップをオフにし、[World Imagery (Firefly)] をオンのままにします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[マップ] をダブルクリックして、[マップ プロパティ] ウィンドウを開きます。
- 左側のウィンドウで、[座標系] をクリックします。 [検索] テキスト ボックスに「world from space」と入力します。
- Enter キーを押します。
- [投影座標系] と [世界範囲の座標系 (WGS 1984)] を展開して [The World from Space 図法 (world)] を選択します。 [OK] をクリックします。
ベースマップが新しい投影法で再描画されます。
これは宇宙から地球を眺めているように見えますが、見たいブラジルの地域が表示されていません。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[マップ] をダブルクリックします。 [座標系] タブで、[The World from Space] を右クリックして [コピーして変更] を選択します。
- [投影座標系を変更] ウィンドウで、[中心の経度] を「-65」に変更し、[中心の緯度] を「-15」に変更します。
- [保存] をクリックしてから [OK] をクリックします。
これで、世界の中心が南米になります。
- [レイアウト] ビューをクリックしてレイアウトを確認します。 リボンの [挿入] タブで、[マップ フレーム] をクリックして、宇宙から見た世界を表示する [マップ] フレームを選択します。
- マップの左下に四角形を描画します。
世界地図がレイアウトに追加されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、追加したマップ フレームを右クリックして [アクティブ化] をクリックします。 南米大陸を確認できるまで縮小します。
差し込みマップには南米全体が表示されるので、ロンドニア州の位置確認に役立ちますが、見分けられません。 ロンドニア州が南米のどの場所にあるかを表示するには、表示範囲枠 (対象地域を示すボックス) を追加します。
- マップ ウィンドウの上部にある [レイアウト] をクリックして、マップ フレームを非アクティブにします。 差し込みマップ フレームがマップで選択されており (ハンドルが周囲に表示されている)、[マップ フレーム 1] が [コンテンツ] ウィンドウで選択されていることを確認します。
- [挿入] タブにある [マップ フレーム] グループで、[表示範囲枠] をクリックして [マップ フレーム] を選択します。
表示範囲枠が南米大陸に追加され、ロンドニア州の場所が表示されます。 デフォルトの色は暗すぎて見えにくいので、色を変更します。 [表示範囲枠] アイテムも [コンテンツ] ウィンドウに表示されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[マップ フレームの範囲] をダブルクリックします。 [マップ フレームの範囲] ウィンドウの [表示範囲枠] で [シンボル] をクリックします。
- [表示設定] で [アウトライン色] を [白] に変更し、[アウトライン幅] を [2 pt] に変更します。
レイアウトを作成し、分析範囲の正しいエリアにユーザーを誘導する表示範囲枠を追加しました。 方位記号や縮尺記号など、追加できるエレメントは他にもありますが、今回はマップをそのままエクスポートして印刷します。
- プロジェクトを保存します。
レイアウトのエクスポートと印刷
目的に沿ったレイアウトが完成したら、さまざまな方法で共有できますが、そのうちの 1 つが画像としてエクスポートすることです。 プロジェクト全体をエクスポートすることも、同僚の ArcGIS Pro ユーザーのためにレイアウトだけエクスポートすることもできます。 ArcGIS Pro を持っていないユーザーとマップを共有する場合は、画像としてエクスポートして送信できます。 さらに、ArcGIS Pro から直接マップを印刷することもできます。
- リボンの [共有] タブをクリックします。 [出力] グループで、[レイアウトのエクスポート] をクリックします。
注意:
[レイアウトのエクスポート] の下向き矢印をクリックして [事前設定のエクスポート] にアクセスすることもできます。 [事前設定のエクスポート] には各エクスポート タイプのパラメーターが格納されているため、エクスポート プロセスと出力の一貫性が保たれます。 独自の事前設定を作成して再利用することもできます。
[エクスポート] ウィンドウが表示されます。
- [エクスポート] ウィンドウの [ファイル タイプ] でドロップダウン メニューをクリックします。
使用可能なエクスポート タイプのリストが表示されます。
[JPEG]、[PDF]、[PNG]、[TIFF] など、複数のエクスポート ファイル タイプから選択できます。 今回はレイアウトを [PNG] ファイルとしてエクスポートします。
- [ファイル タイプ] で [PNG] を選択します。
- [名前] に「RondoniaDeforestationLayout」と入力し、ファイルの保存場所をメモします。
- 残りのデフォルト設定を受け入れ、[エクスポート] をクリックします。
- エクスポートが完了したら、[エクスポート] ウィンドウで [エクスポートしたファイルの閲覧] をクリックします。
レイアウトが画像として表示され、他のユーザーは森林破壊エリアの建設候補道路の影響を確認できます。 紙のコピーが必要な場合はマップを印刷することもできます。
- ArcGIS Pro に戻ります。 [共有] タブで [レイアウトの印刷] をクリックします。
注意:
プリンターを設定していない場合は、このステップをスキップできます。
- [レイアウトの印刷] ウィンドウで [プリンター名] を選択し、[用紙] で [サイズ] を [はがき] に設定します。 [印刷] をクリックします。
- 印刷したマップを見て、マップの改善点があるかどうかを確認します。 プロジェクトを保存します。
他のユーザーと共有し、ハード コピーを用意するために、マップ レイアウトをエクスポートしたり、印刷したりしました。
このチュートリアルでは、マップを作成してそれにデータを追加し、そのデータをシンボル表示して変更し、分析を実行して地理的な問題に回答し、その結果を印刷可能なマップの形式で共有しました。 ArcGIS Pro を使用した他のプロジェクトとして、「ピューマの生息地を結ぶモデルの構築」または「ArcGIS Pro での地図作成」もお試しください。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。