生息地として最適な条件の特定

ピューマの個体数の減少および生息地分断化の拡大という難しい問題に取り組むため、まず分析範囲を調査して、「ピューマの理想的な生息地の条件は何か」という質問に答えます。このレッスンでは、ロサンゼルス エリアのマップといくつかの主要なデータ レイヤー (ピューマの生息地として知られるエリアに関する) を含む ArcGIS Pro プロジェクト パッケージをダウンロードします。この情報といくらかの補助的な調査に基づいて、最適なマウンテン ライオンの生息地を定義する条件のリストを作成します。この条件リストは、以降に行う、既存の生息域をつなぐ適切な野生のコリドーの解析における基礎となります。

プロジェクト パッケージをダウンロードして開く

まず、プロジェクト パッケージをダウンロードして、ArcGIS Pro で開きます。このプロジェクト パッケージとそれに含まれるデータを、潜在的なマウンテン ライオンの野生のコリドーに関する解析の開始点として使用します。

  1. [Mountain_Lion_Corridors] 圧縮フォルダーをダウンロードします。
  2. コンピューター上で、ダウンロードしたファイルを選択します。
    備考:

    お使いの Web ブラウザーによっては、ダウンロードを開始する前に、ファイルの場所を選択するよう求めるメッセージが表示される場合があります。ほとんどのブラウザーでは、デフォルトでコンピューターの [ダウンロード] フォルダーがダウンロード先の場所になります。

  3. ファイルを右クリックして、[ドキュメント] フォルダーなどの見つけやすい場所にファイルを展開します。
  4. 展開した [Mountain_Lion_Corridors] フォルダーを開きます。

    展開したフォルダーのファイル

    備考:

    お使いのオペレーティング システムおよびファイル ブラウザーによっては、フォルダー内のファイルの表示が画像例と異なる場合があります。

    このフォルダーには、プロジェクトの初期データが含まれています。ほとんどのデータはジオデータベース (*.gdb) およびツールボックス (*.tbx) の内部に格納されており、ArcGIS ソフトウェア以外では、使用可能な形式でアクセスできません。このフォルダーには、ArcGIS Pro プロジェクト ファイル (*.aprx) も含まれています。ArcGIS Pro でこのファイルを開き、残りのデータにアクセスします。

  5. ArcGIS Pro を起動します。サイン インを求められたら、ライセンスが割り当てられた ArcGIS アカウントを使用してサイン インします。
    備考:

    ArcGIS Pro または ArcGIS アカウントがない場合、ArcGIS の無料トライアルにサイン アップできます。

    ArcGIS Pro を開くと、新しいプロジェクトを作成するか、既存のプロジェクトを開くかを選択できるオプションが表示されます。以前に ArcGIS Pro でプロジェクトを作成したことがあるかどうかによって、オプションが少し異なります。

    ヒント:

    ArcGIS Pro では、明るいテーマまたは暗いテーマで、ユーザー インターフェイスの外観をカスタマイズできます。以降のレッスンの画像例では暗いテーマを使用しますが、お好みのテーマを使用することもできます。テーマを変更する場合は、開始画面で [設定] をクリックしてから [オプション] をクリックします。あるいは、開いているプロジェクトで [プロジェクト] タブをクリックし、[オプション] をクリックします。[オプション] ウィンドウで、[一般] タブをクリックします。[アプリケーション テーマ] の下で、ドロップダウン メニューを使用して [テーマ] を変更します。変更を有効にするには、ArcGIS Pro を再起動する必要があります。

  6. はじめて ArcGIS Pro を使用する場合は、[既存のプロジェクトを開く] をクリックします。以前に ArcGIS Pro でプロジェクトを作成したことがある場合は、最近使用したプロジェクトのリストの下で、[別のプロジェクトを開く] をクリックします。

    [プロジェクトを開く] ウィンドウが開きます。ここでは、コンピューター上のプロジェクト、またはポータル上のプロジェクト (ほとんどのユーザーにとって、デフォルトのポータルは ArcGIS Online) を参照することができます。

  7. [プロジェクトを開く] ウィンドウで、展開したフォルダーの場所を参照します。[Mountain_Lion_Corridors.aprx] をダブルクリックして開きます。

    デフォルトのプロジェクト

    備考:

    以前に ArcGIS Pro を使用して、デフォルトのレイアウトをカスタマイズした場合は、インターフェイスの表示が画像例および説明文と異なる場合があります。

    このプロジェクトには、ベンチュラ郡、ロサンゼルス郡、オレンジ郡、サンバーナーディーノ郡、リバーサイド郡の 5 郡を含むロサンゼルス大都市圏のマップが含まれています。マウンテン ライオンは、これらすべての郡 (および米国西部の各地) で見つかっていますが、解析のフォーカス エリアはロサンゼルス郡およびベンチュラ郡の中になります。そこでは、マウンテン ライオンとの頻繁な遭遇が報告されています。[1]

    マップの上のリボンには、マップのナビゲートや操作用のさまざまなツールとオプションを含むいくつかのタブが表示されています。マップの左側の [コンテンツ] ウィンドウには、マップ上のすべてのエレメントのリストが表示されています。現在、マップには 3 つのレイヤーがあります。1 つはロサンゼルス エリア内の郡のレイヤー、1 つは郡の地理情報を提供する海洋、地形、地勢、および水域のレイヤー、もう 1 つは現在オフになっている [World Boundaries and Places] というレイヤーです。レイヤーがオフの場合 (レイヤー名の横にあるチェックボックスで示される)、そのレイヤーはマップに表示されません。

  8. [コンテンツ] ウィンドウで、[World Boundaries and Places] レイヤーのチェックボックスをクリックして、そのレイヤーをオンにします。

    レイヤーをオンにする

    マップに国境と州境、および重要な都市が表示されます。

    境界と場所

    追加された地理情報は、ロサンゼルス大都市圏がカリフォルニア州南部 (米国とメキシコの国境近く) にあることを示しています。都市の分布は、最も人口の多い場所 (大都市圏の南西にある海岸近くの低地地域) をおおまかに表しています。

    マップに関するこのデータは、ダウンロードしたデータの一部にすぎません。マップ ビューの右側の [カタログ] ウィンドウには、プロジェクトに関連するすべてのマップ、データ、およびフォルダーがリスト表示されています。

  9. [カタログ] ウィンドウで、[フォルダー] を展開し、[Mountain_Lion_Corridors] を展開します。

    [プロジェクト] ウィンドウのフォルダー

    このウィンドウに表示される [Mountain_Lion_Corridors] フォルダーは、ダウンロードして展開したフォルダーと同じものです。このフォルダーには同じジオデータベースとツールボックスが含まれていますが、ここでは内部のデータを使用できます。[Results] ジオデータベースには、以降のレッスンで作成するすべてのデータのサンプル コピーが含まれています。間違った場合、行き詰った場合、または単に手順を 1 つか 2 つ省略したい場合は、このジオデータベース内のデータを使用すると便利です。同様に、[Results] ツールボックスには、以降のレッスンで作成するジオプロセシング モデルのサンプル コピーが含まれています。

    現在、[Mountain_Lion_Corridors] ツールボックスは空ですが、作成するモデルをここに格納します。[Mountain_Lion_Corridors] ジオデータベースには、プロジェクトの初期データがすべて含まれています。

  10. [Mountain_Lion_Corridors] ジオデータベースを展開します。

    初期データのジオデータベース

    このジオデータベースには 8 つのアイテムが含まれています。これらの各アイテムは、レイヤーとしてマップに追加できます。レイヤーのタイトルから、各レイヤーが表示する内容がよくわかります。[Los Angeles Counties] レイヤーはここにありますが、[World Boundaries and Places] レイヤーと [World Physical Map] レイヤーはありません。これら 2 つのレイヤーは、実際に ArcGIS Online でホストされています。つまり、お使いのコンピューターに保存しなくても、マップ上にこれらのレイヤーを表示できます。

分析範囲を調査する

プロジェクトをダウンロードして開いたので、今度は分析範囲を調査します。現在のマップはロサンゼルス大都市圏全体を表示していますが、分析の主な焦点はロサンゼルス郡とベンチュラ郡の山岳エリアとなります。プロジェクトとともにダウンロードした別のマップ、特に分析範囲に焦点を当てたものを開きます。

  1. [カタログ] ウィンドウで、[マップ] を展開します。

    プロジェクトのマップ

    このプロジェクトには 6 つのマップが付属しています。現在、[Greater Los Angeles] 以外のマップは開いていないため、それらのマップがどのように表示されるかわかりません。

  2. [Mountain Lion Study Area] マップをダブルクリックして開きます。

    分析範囲を示すマップ

    分析範囲を示すマップは [Greater Los Angeles] マップに似ていますが、分析範囲を示すマップには [Core Mountain Lion Habitats] というレイヤーが含まれます。このズーム範囲では生息地そのものを表示するのは困難ですが、生息地には大きな目立つラベルが付いています。すぐに生息域を調査しますが、まず、以前に表示した [Greater Los Angeles] マップを閉じます。マップ ビューアーの上にあるタブは、ビューアー内でどのマップが開いているか、およびどのマップが現在アクティブであるかを示します。適切なタブをクリックして、開いているマップを切り替えることができます。

    備考:

    ピューマの生息地のすべてのラベルが表示できない場合は、ズームしてみます。

  3. マップ ビューアーの上で、[Greater Los Angeles] マップ タブをポイントし、[閉じる] ボタンをクリックします。

    マップ タブの [閉じる] ボタン

    次に、ピューマの生息域を調査します。

  4. リボンの [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで、[マップ操作] が選択されていることを確認します。

    [マップ操作] ボタン

    [マップ操作] ボタンでは、マップをドラッグして画面移動できます。マウスのスクロール ホイールを使用して拡大縮小することもできます。スクロール ホイールの付いたマウスがない場合は、Shift キーを押しながらマップ上のズームしたい場所にボックスを描画して、ズームすることもできます。

  5. ナビゲーション コントロールを使用して、マップを調査します。
    ヒント:

    かなり大幅にズームまたは画面移動すると、元のデータに戻るのが難しくなることがありますが、 マップで作成されたブックマークを使用して、元の範囲に戻ることができます。リボンの [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックして [Greater Los Angeles Area] を選択します。

    自分でマップを調査したので、今度は解析用に指定された特定の範囲に焦点を当てます。このマップには [Study Area] というレイヤーが含まれていますが、このレイヤーはオフになっています。

  6. [コンテンツ] ウィンドウで [Study Area] レイヤーをオンにします。次に、レイヤー名を右クリックして [レイヤーの全体表示] を選択します。

    レイヤーの全体表示 (Z)

    マップが自動的にレイヤーの範囲にズームします。そこには、解析で焦点を当てる範囲が含まれています。

    分析範囲

    分析範囲は、ロサンゼルス大都市圏内の小さな範囲です。この範囲には、4 つの主要なマウンテン ライオン生息地が含まれています。解析をこの小さな範囲に制限することで、処理するデータ量を減らし、ジオプロセシング ツールの実行にかかる時間を短縮できます。ロスパドレス、サンタモニカ、サンガブリエルで識別される主要なピューマ生息地は、市街地や道路に囲まれたピューマ個体群を含む大きな自然エリアを表しています。サンタスザーナの生息域は、国立公園局によって確立されたもので、ピコキャニオン公園のすぐ外側にあります。このエリアは、大きな主要エリアではありませんが、地理的につながっていない大規模な主要エリアを相互にリンクするための重要な地理的ゲートウェイとして機能します。ここでの目的は、これらの生息地をつなぐ最適なコリドーを見つけることです。

    マウンテン ライオンは独居性の動物で、人間との接触を避ける傾向にあり、他のピューマとの競争心がきわめて旺盛です。[2] 個々のピューマは、50 ~ 100 平方マイルの大きな生息範囲を持ちます。[2] 利用できる生息地が少ない場合、ピューマの生息範囲が重なって、競争が激化します。灌木地や森林などの高密度な植生地域は、ピューマが獲物を探して忍び寄るのに便利です (また、ミュール ジカや他の獲物が好む土地被覆タイプでもあります)。[3] さらに、マップ上の生息域の位置によって示されるように、ピューマは起伏の激しい山岳地形を好みます。Cougar Fund によって作成されたこの Cougar Facts ページには、ピューマに関する詳細情報が記載されています。

  7. リボンの [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックして、主要な各マウンテン ライオン生息域 (ロスパドレス、サンタスザーナ、サンガブリエル、サンタモニカ) の 4 つのブックマークを確認します。

    主要な生息地のブックマーク

    生息域の多くは、自然エリアまたは保護林の近くにあります。つまり、将来開発される恐れがありません。また、生息域は、ピューマにとって危険な一般道や幹線道路に接触していません。

  8. 生息域の調査が完了したら、[Study Area] レイヤーの範囲に戻ります。

適合性条件とデータを識別する

野生生物学における持続的な課題の 1 つは、所定の種にとって最も重要な生息地の変数を判別することです。作成およびテストできるモデルには、ほとんど際限がありません。この場合には、獲物の発見と人間との接触の回避という、都市部に生息するピューマが直面する 2 つの主要課題に取り組みます[4]。次の条件を使用します。

  • 地形の土地起伏 - 起伏の激しい地形は、ピューマが獲物を追跡しやすいことと、人為的な開発を妨げることの 2 つの役割を果たします。
  • 高密度な土地被覆 - これも獲物を追跡するために隠れる場所を提供します。
  • 保護エリア - ピューマ自体はエリアが保護されているかどうかを知りませんが、都市開発によって将来の生息地が破壊されないことが保証されます。
  • 道路からの距離 - 道路はピューマにとって危険であるだけでなく、人為的な開発を推進する役割を果たします。

これら 4 つの条件を使用して、適切なピューマのコリドーになることができるエリアを特定します。これらの条件を表すために、適切なデータが必要となります。プロジェクトをダウンロードした際に、これらの条件をモデル化するのに使用できるいくつかのデータ レイヤーもダウンロードしました。これらのデータ レイヤーを調査して、解析で最適に使用する方法を特定します。

  1. [カタログ] ウィンドウで、[Analysis Criteria] マップを開きます。

    このマップには、プロジェクトとともにダウンロードしたほとんどすべてのデータが含まれています。現在、ほとんどのデータ レイヤーがオフになっています。

  2. [コンテンツ] ウィンドウで、[Core Mountain Lion Habitats] レイヤーをオンにします。

    [Analysis Criteria] マップ

    このマップでオンになっているもう 1 つのレイヤーは、プロジェクトとともにダウンロードした [Elevation] レイヤーです。これまで表示したほとんどのレイヤーは、定義された形状を描写していましたが、[Elevation] レイヤーはそれらのレイヤーとは異なり、各ピクセルが個別値を持つピクセルのグリッドを描写します (そのため、レイヤーが、単一色ではなく、白と黒の間のさまざまな陰影でシンボル表示されます)。このようなレイヤーは、ラスター レイヤーと呼ばれます。特に [Elevation] レイヤーでは、各ピクセルが標高を表します。明るい色のエリアは、標高が高い場所です。この情報は地形の土地起伏の計算に不可欠ですが、地形の外観の可視化には役立ちません。

  3. [Terrain: Hillshade] レイヤーをオンにします。

    陰影起伏レイヤー

    陰影起伏レイヤーは、標高レイヤーから取得されるレイヤーの一種です。このレイヤーは、実際の山岳地形と類似して見えるように、標高の変化を描写します。このレイヤーによって、このエリアの大部分が非常に起伏の激しい地形だが、主要な生息地の間にいくつかの低い渓谷エリアがあることが示されます。[Greater Los Angeles] マップで表示した [World Physical Map] レイヤーと同様に、この陰影起伏レイヤーはコンピューターにダウンロードされていません。その代わり、このレイヤーは ArcGIS OnlineLiving Atlas of the World (地理的なデータと情報の管理コレクション) の一部として ArcGIS Online でホストされています。

    ヒント:

    マップ上のレイヤーがどこでホストされているかわからない場合は、レイヤーのプロパティを確認できます。[コンテンツ] ウィンドウで、レイヤー名をダブルクリックして、[レイヤー プロパティ] ウィンドウを開きます。[ソース] タブをクリックし、[データ ソース] グループを展開します。[場所] パラメーターに、レイヤーが格納されている URL またはファイル パスが表示されます。

    次に、標高レイヤーと陰影起伏レイヤーの間をスワイプして、これらのレイヤーを直接比較します。

  4. [コンテンツ] ウィンドウで、[Terrain: Hillshade] をクリックして選択します。

    レイヤーを選択すると、リボンでコンテキスト タブが使用できるようになります。タブのオプションは、選択したデータのタイプに合わせて調整されています。

  5. リボンの [表示設定] タブをクリックします。[効果] グループの [スワイプ] をクリックします。

    [スワイプ] ボタン

    マップをポイントすると、カーソルが変化します。

  6. マップを上下または左右にドラッグし、[Terrain: Hillshade] レイヤーをめくって、下にある [Elevation] レイヤーと比較します。

    スワイプしてレイヤーを比較

    この比較によって、標高レイヤーの明るい色のエリアが、陰影起伏レイヤーの起伏の激しそうなエリアに対応していることが示されます。また、これら両方のレイヤーが同様のデータに基づいており、単に別の方法で表示されているということも示されます。これらのレイヤーは、地形の土地起伏の特定に役立ちますが、その目的で使用する前に、これらのレイヤーに対していくつかの解析を実行する必要があります。次に、どのエリアにマウンテン ライオンが狩猟に使用する高密度な土地被覆があるかを特定するための有用なデータを調査します。

  7. 終了したら、[マップ] タブをクリックし、[マップ操作] ボタンをクリックして、標準のナビゲーション コントロールに戻ります。[Terrain: Hillshade] レイヤーと [Elevation] レイヤーの両方をオフにします。
  8. [Land Cover] レイヤーをオンにします。

    [Land Cover] レイヤー

    このレイヤーも 1 種のラスター レイヤーですが、標高レイヤーや陰影起伏レイヤーとは異なり、黒から白へのシンプルな色のグラデーションではありません。このレイヤーが表示する内容を理解するために、そのシンボルを調べる必要があります。

  9. [コンテンツ] ウィンドウで、[Land Cover] レイヤーの横にある矢印をクリックして、シンボルを展開します。

    [Land Cover] レイヤーのシンボル

    各ピクセルの色は、特定のタイプの土地被覆に対応しています。赤は開発された市街地で、緑は多くの場合、森林または草原に対応しています。茶色のエリアは、灌木地エリアまたは草のエリアです。森林および灌木地は、ピューマとその獲物に理想的な保護を提供します。さらに、空腹のピューマは食べ物を探してうろつき、農地や空き地の中に入ります。反対に、マウンテン ライオンは人間活動が盛んなエリアを避けます。

  10. [Santa Susana] ブックマークにズームします。

    [Santa Susana] ブックマーク

    ズームすると、土地被覆レイヤーのピクセルが目立つようになります。ラスター レイヤーのピクセルは、各ピクセルがカバーする現実世界のエリアに対応する所定のサイズを持っています。画像のピクセル サイズは、解像度とも呼ばれます。このレイヤーの解像度は 30 メートルです。つまり、各ピクセルが 30 平方メートルの現実世界のエリアを表します。

    ヒント:

    ラスター レイヤーの解像度を確認するには、[コンテンツ] ウィンドウでレイヤー名をダブルクリックして、[レイヤー プロパティ] ウィンドウを開きます。[ソース] をクリックして、[ラスター情報] を展開します。[セル サイズ] パラメーターに、レイヤーの解像度が表示されます。初期データセットのほとんどのラスター レイヤーが 30 メートルの解像度を持っています。ただし、Living Atlas でホストされているレイヤーは、それよりも詳細な解像度を持っています。

  11. 分析範囲に戻ります。[Land Cover] レイヤーをオフにして、[Protected Status] レイヤーをオンにします。

    [Protected Status] レイヤー

    このレイヤーの各ピクセルは、エリアの保護ステータスに対応する、赤色の 5 つの陰影のいずれかでシンボル表示されています (土地被覆データと同様に、[コンテンツ] ウィンドウでこのレイヤーのシンボルを確認できます)。保護ステータス 0、1、2 (最も薄い赤色) は最も強力な保護ステータスに対応しており、そこでは人間による干渉や活動が制限されています。保護ステータス 3 は、開発からのある程度の保護を示します。保護ステータス 4 (最も濃い赤色) は、既知の保護命令がないことを示します。

    [Land Cover] レイヤーと同様に、シンボルを十分に理解すると、[Protected Status] レイヤーがかなりわかりやすくなります。保護が強力なほど、クーガーに適しています。最後に、識別した最後の条件、つまり道路からの距離に関連するデータを調べます。

  12. [Protected Status] レイヤーをオンのままにして、[Roads] レイヤーをオンにします。

    [Roads] レイヤー

    これまで使用していた他のデータ レイヤーとは異なり、道路レイヤーはラスター レイヤーではありません。これはベクター レイヤーで、つまり個別のフィーチャを含みます。このレイヤーではフィーチャはラインの形式ですが、他のベクター レイヤーにはポイントまたはポリゴンが存在することがあります (たとえば、[Core Mountain Lion Habitats] レイヤーは、ポリゴンを含むベクター レイヤーです)。

    各ラインは道路を表しています。狭い山道から主要な幹線道路まで、さまざまな種類の道路がありますが、道路レイヤーはほとんどの場合、人間活動分布の説明と理解に使用されます。すでに学習したとおり、道路はピューマにとって危険で、ピューマは一般的に人間を避ける傾向にあります。そのため、人間から遠く離れたエリアほど適しています。

  13. [Protected Status] レイヤーをオフにして、[Cougar Distribution] レイヤーをオンにします。

    [Cougar Distribution] レイヤー

    これまでに表示した他の多くのレイヤーとは異なり、このレイヤーは適切なピューマのコリドーの解析に使用しません。その代わり、このレイヤーは、ピューマがいる場所について理解を深めるためのコンテキスト情報を提供します。緑のエリアは、現在のピューマの分布を示しています。通常、ピューマは、道路が密集しているエリアでは見つかりません。このようなエリアには、一般的に多くの人間が居住しているためです。後で、道路フィーチャを、解析で他のラスター レイヤーとともに使用できるラスター レイヤーに変換します。

  14. [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] をクリックします。以前のバージョンのソフトウェアでプロジェクトが作成済みであることを示すメッセージが表示された場合は、[はい] をクリックして、マップを現在のバージョンで保存します。

    保存

ソース データと分析範囲の調査により、ロサンゼルス大都市圏のピューマが高密度な開発の脅威にさらされていることが明確になりました。同時に、適切なピューマ生息地として機能できる多くのエリアが残されています。種の保存を確保するため、すぐに行動を起こす必要があります。このレッスンでは、ピューマ生息域の適合性を評価するための 4 つの主要な条件 (地形の土地起伏、高密度な土地被覆、保護ステータス、道路からの距離) を確立しました。次のレッスンでは、解析に向けてデータを準備し、初期レイヤーのいくつかを使用に便利なデータセットに変換します。


解析用のデータの準備

前回のレッスンでは、分析範囲について理解を深め、初期データを調べて、最適なピューマ生息地を定義するための 4 つの条件 (土地起伏、土地被覆、保護ステータス、道路からの距離) を特定しました。データの中にはこれらの条件の一部に直接対応するものもありますが、いくつかのデータセットでは多少の作業が必要となります。特に、標高データは土地起伏を直接示しておらず、道路データは道路からエリアまでの距離を測定していません。初期データを解析に適したレイヤーに変更するには、データに対して機能を実行して新しい出力レイヤーを作成するジオプロセシング ツールを実行します。

ジオプロセシング ツールを単独で実行することもできますが、最終的な適合性解析出力の作成には、多くのツールの実行が必要となる可能性があります。さらに、各ツールに設定するパラメーターは、ある意味、主観的です。たとえば、道路からの距離がどれだけあると十分に遠いのでしょうか? 地形の起伏はどれくらいあるべきでしょうか? 解析手順を繰り返し、徐々に変更を加え、ワークフローを記録して他のユーザーが使用できるようにするために、ジオプロセシング モデルを作成します。モデルは、指定する順序で実行する一連のジオプロセシング ツールです。これは、ドキュメント化と反復の両方に役立ち、各ツールを個別に再度実行しなくても、ツールのパラメーターを変更できます。これにより、適切なマウンテン ライオン生息地を特定する方法をすばやく試すことができます。

環境パラメーターを設定する

複雑な解析を開始する前に、ジオプロセシング環境パラメーターを設定することをお勧めします。これらのパラメーターは実行するすべてのジオプロセシング ツールの間で引き継がれ、データの範囲を制限したり、データの保存方法を決めたりするのに役立ちます。また、解析専用の新しいマップを開きます。

  1. 必要に応じて、ArcGIS Pro[Mountain_Lion_Corridors] プロジェクトを開きます。
  2. [カタログ] ウィンドウで、[Analysis Steps] マップを開きます。

    このマップには、[Analysis Criteria] マップと同じレイヤーがほとんどすべて含まれています (例外は [Cougar Distribution] レイヤーで、このレイヤーは解析に使用しません)。まず、ジオプロセシング ツールによって作成された出力レイヤーが同じ名前の既存のレイヤーを上書きするように、オプションを設定します。このオプションは、解析ワークフローを複数回繰り返す予定であるが、余分なレイヤーでプロジェクトを煩雑にしたくない場合に役立ちます。このオプションはデフォルトで有効になっている可能性がありますが、解析を開始する前に有効であることを確認することをお勧めします。

  3. リボンの [プロジェクト] タブをクリックします。

    [プロジェクト] タブ

  4. 左の列で [オプション] をクリックします。

    オプション

    [オプション] ウィンドウが開きます。

  5. [ジオプロセシング] タブをクリックします。[ジオプロセシング ツールが既存のデータセットを上書きすることを許可] がオンになっていることを確認します。

    ジオプロセシング オプション

  6. [OK] をクリックします。ページの左上で、戻る矢印をクリックしてプロジェクトに戻ります。

    これから選択する残りの設定は、このプロジェクトに固有であるため、プロジェクト自体の中で選択する必要があります (今変更した設定のような [オプション] ウィンドウから変更した設定は、ArcGIS Pro ですべてのプロジェクトにわたって保存されます)。

  7. リボンの [解析] タブをクリックします。[ジオプロセシング] グループで、[環境] をクリックします。

    [環境] ボタン

    [環境] ウィンドウが開きます。まず、デフォルトのワークスペース (ジオプロセシング ツールによって作成された新しいレイヤーの保存場所) が、プロジェクトに接続されたジオデータベースであることを確認します。

  8. [ワークスペース] で、[現在のワークスペース][テンポラリ ワークスペース] の両方が [Mountain_Lion_Corridors.gdb] に設定されていることを確認します。

    どちらのワークスペースもデータが保存される場所を示しますが、テンポラリ ワークスペースは保持したくないデータ用のものです。ここでは、すべてのデータを同じ場所に保存してかまいません。

  9. [出力座標系] で、[Elevation] を選択します。

    座標系が自動的に [NAD 1983 UTM Zone 11N] ([Elevation] レイヤーの座標系) に変わります。デフォルトの座標系を選択することで、データが一貫して投影変換されることが保証されます。

  10. [範囲] で、[Study Area] を選択します。[スナップ対象ラスター] で、[Elevatoin] を選択します。

    範囲が、[Study Area] レイヤーの範囲と一致する座標セットに変わります。このパラメーターにより、すべての出力レイヤーが自動的に分析範囲にクリップされることが保証されます。出力サイズを小さくすることで、処理時間が短縮され、結果が確実に調査エリアだけをカバーするようになります。一方、[スナップ対象ラスター] パラメーターにより、すべての出力ラスター レイヤーが、選択したレイヤーのセル配置と一致するようになります。つまり、ピクセルが完全に重なります。

  11. [セル サイズ] で、[レイヤー Elevation に一致] を選択します。

    [セル サイズ] ボックスには、標高レイヤーが格納されている場所へのパスが設定されます。最初に初期データを調査した際に述べたように、ほとんどの初期ラスター レイヤーは 30 メートルのセルサイズ (解像度) を持っています。このパラメーターにより、すべての出力ラスター レイヤーが同じセル サイズを持つことが保証されます。30 メートルの解像度は地形の変化を捉えるのに十分な小ささですが、処理時間が増えるほど小さくないため、使用条件に合ったセル サイズです。

    環境パラメーター

  12. [OK] をクリックします。

標高を土地起伏に変換する

次に、解析ツールを実行して、ピューマの生息地適合性のために選択した条件に合わない初期データ レイヤーの準備を整えます。標高のデータはありますが、地形の土地起伏を示すデータが必要です。このワークフローでは、標高の大規模かつ劇的な変化によって土地起伏が定義されます。このような標高の変化を計算できる方法の 1 つは、[フォーカル統計 (Focal Statistics)] ジオプロセシング ツールを使用することです。このツールは、ラスター レイヤー内の各セル値を、周囲のセルと比較します。このツールで、ジオプロセシング モデルを開始します。

  1. [解析] タブで、[ModelBuilder] をクリックします。

    [ModelBuilder] ボタン

    マップ ビューアーで新しいモデルが開きます。現在、モデルは空です。データとジオプロセシング ツールをモデルに追加して、自動化されたワークフローを作成できます。まず、[Elevation] レイヤーと [フォーカル統計 (Focal Statistics)] ツールを追加します。[コンテンツ] ウィンドウに、以前に開いていたマップ内のレイヤー (すべての初期データ レイヤーを含む) が表示されているため、そこからレイヤーをドラッグできます。

    ヒント:

    デフォルトでは、モデルはプロジェクト ツールボックスに格納されます。モデルの表示タブを誤って閉じてしまった場合、[コンテンツ] ウィンドウからもう一度開くことができます。これを実行するには、[ツールボックス] を展開して [Mountain_Lion_Corridors.tbx] を選択します。モデルを右クリックして [編集] をクリックします。

  2. [コンテンツ] ウィンドウで、[Elevation] レイヤーをモデルの空白のスペースにドラッグします。

    モデルにドラッグされた [Elevation] レイヤー

    このレイヤーは、レイヤー名を含む青い楕円としてモデルに表示されます。青い楕円は入力データ変数です (つまり、ジオプロセシング ツールで変換する、マップ上の初期データ)。お好みに応じて、入力データ変数とその他のモデル エレメントの位置およびサイズを変更できます。次に、[フォーカル統計 (Focal Statistics)] ツールを追加します。使用可能なジオプロセシング ツールのリストを検索して、このツールを見つけることができます。

  3. リボンの [ModelBuilder] タブの [挿入] グループで、[ツール] をクリックします。

    [ツール] ボタン

    [ジオプロセシング] ウィンドウが開きます。このウィンドウを使用して、ArcGIS Pro のすべてのジオプロセシング ツールにアクセスできます。

  4. 検索ボックスに「フォーカル統計」と入力します。

    [フォーカル統計 (Focal Statistics)] の検索

  5. 検索結果で、[フォーカル統計 (Focal Statistics)] Spatial Analyst ツールをモデル内の [Elevation] 入力データ変数の右側にドラッグします。

    モデル内の [フォーカル統計 (Focal Statistics)]

    現在、このツールはグレーの長方形として示され、グレーの出力に接続されています。ツールと出力はいずれもまだ入力レイヤーに接続されていないため、グレーになっています。

  6. [Elevation] 入力が選択されていないことを確認します。この入力とツールの間で矢印をドラッグして、これらを接続します。

    [Elevation] 入力とツールの接続

    マウス ボタンを離して 2 つのモデル エレメントを接続すると、接続オプションのリストが開きます。

  7. [入力ラスター] をクリックします。

    入力ラスターの接続

    ツールが黄色、出力が緑色になり、これらが現在アクティブであること、およびツールを実行できることが示されます。ツールを実行する前に、結果を微調整するための追加のパラメーターを設定します。

  8. モデルで、[フォーカル統計 (Focal Statistics)] ツールをダブルクリックして、そのパラメーターを開きます。

    このジオプロセシング ツールを使用する目的は、標高についてのデータを含むラスター レイヤーを、標高の変化についてのデータを含むラスター レイヤーに変換することです。ツールは、セルの値をその近傍 (近くのセル) と比較してこの計算を行います。パラメーターを調整して、近傍のサイズを変更できます。デフォルトの近傍は、各セルを囲む 3 x 3 セルの四角形で、これは解析に十分です。ただし、近傍セルの平均から計算される統計情報を、近傍の最大セルと最小セルの間の範囲に変更したいと思います。

  9. [出力ラスター] で、ラスター名を「Ruggedness」に変更します。[統計情報の種類] で、[範囲] を選択します。

    [フォーカル統計 (Focal Statistics)] のパラメーター

    備考:

    ツールのパラメーターについて詳しく知りたい場合は、パラメーターをポイントして、その横に表示される情報アイコンをポイントすると、詳細な説明が表示されます。ツールの右上隅にある疑問符のアイコンをクリックして、詳細を確認することもできます。

  10. [OK] をクリックします。

    ツールのパラメーターで指定した名前に基づいて、出力ラスターのモデル エレメントの名前が [Ruggedness] に変わります。まだツールを実行していませんが、パラメーターは保存されています。最後に、ツールを実行すると出力レイヤーがマップに追加されるように、出力モデル エレメントを編集します。

  11. [Ruggedness] モデル エレメントを右クリックして、[マップへ追加] をクリックします。

    マップへ追加

    モデルの実行前にモデルを保存します。

  12. リボンの [ModelBuilder] タブの [モデル] グループで、[保存] をクリックします。

    [保存] ボタン

    モデルが保存されます。モデルは [カタログ] ウィンドウの [Mountain_Lion_Corridors] ツールボックスで見つけることができます。

  13. [実行] グループで [実行] をクリックします。

    [実行] ボタン

    モデルが実行されます。[モデル] ウィンドウが開き、モデルの完了時に通知が表示されます。また、[フォーカル統計] ボックスにグレーの影が追加され、ツールの実行が終了したことを示します。[コンテンツ] ウィンドウに [Ruggedness] レイヤーが追加されますが、現在、このレイヤーを含むマップを表示していません。

  14. [Analysis Steps] タブをクリックして、マップをアクティブにします。

    [Ruggedness] レイヤー

    ヒント:

    モデルによって作成されたレイヤーは、モデルの実行前に開いていた最後のマップに追加されます。[Analysis Steps] マップでレイヤーが見つからない場合は、開いていた他のマップで探してみてください。

    [Ruggedness] レイヤーは、黒から白への色の範囲で標高の変化を表します。暗いピクセルほど標高の変化が小さく、明るいピクセルほど標高の変化が大きくなります。低い渓谷も土地起伏が低い傾向にあるように見えますが、これは道理にかなっています。レイヤーのシンボルを変更して、土地起伏の違いがより明確になるようにします。

  15. [コンテンツ] ウィンドウで、[Ruggedness] レイヤーのグラデーション シンボルをクリックします。

    [シンボル - Ruggedness] ウィンドウが開きます。データの統計的な分類に基づいて、3 つの個別の色でレイヤーをシンボル表示します。

  16. [プライマリ シンボル][分類] を選択します。[クラス][3] に変更します。[配色] ドロップダウン メニューを展開して、[名前の表示] チェックボックスをオンにします。下へスクロールして、[Prediction] を選択します。

    [シンボル] ウィンドウのパラメーター

    変更が自動的にマップに反映されます。

    シンボル表示された [Ruggedness] レイヤー

    これで、特に起伏の激しいエリアがより明確になりました。地形をさらにわかりやすくするため、[Ruggedness] レイヤーと陰影起伏レイヤーを比較します。

  17. [Terrain: Hillshade] レイヤーをオンにします。

    両方のレイヤーを一度に表示するため、[Ruggedness] レイヤーを透過表示にします。

  18. [コンテンツ] ウィンドウで、[Ruggedness] レイヤーをクリックして選択します。リボンの [表示設定] タブをクリックします。[効果] グループで、[レイヤーの透過表示] スライダーを「50.0%」に変更します。

    [レイヤーの透過表示] スライダー

    透過表示が自動的に適用されます。

  19. マップを拡大して調査します。

    透過表示が適用された [Ruggedness] レイヤー

    より写実的な地形の描写と比較すると、山頂に近い斜面で起伏が最も激しいように見えます。

  20. [Ruggedness] レイヤーを他のいくつかのレイヤー ([Roads] レイヤーなど) と比較してみます (必要に応じて、シンボルを調整します)。

    多くの場合、起伏の激しい地形では道路の建設が難しいため、道路がまばらです。ただし、それほど険しくない黄色いエリアには、実際にいくつかの道路が表示されています。そのため、土地起伏と道路からの距離の間には完全な重なりがあるわけではありません。つまり、[Ruggedness] レイヤーだけでは適切なマウンテン ライオン生息地を定義できません。

道路を道路からの距離に変換する

道路のレイヤーは、開発と人間活動、およびピューマにとっての顕著な危険を的確に示します。ただし、これはベクター レイヤーであるため、ラスター レイヤーと一緒に解析するのが困難です。さらに、このレイヤーは適切なピューマ生息地の条件を直接示しません。ジオプロセシング ツールを実行して、最も近い道路から各セルまでの距離を示すラスター レイヤーを作成し、これら両方の問題を解決します。距離の値が大きいセルほど、生息地に適しています。

  1. マップ ビューアーでモデルに戻ります。[コンテンツ] ウィンドウから、[Roads] レイヤーをモデル内の [Elevation] レイヤーの下にドラッグします。

    モデル内の [Roads]

    備考:

    [フォーカル統計 (Focal Statistics)] ツールと [Ruggedness] 出力レイヤーの下にある小さな影にお気付きかもしれません。これらの影は、モデルの一部としてツールが実行され、出力が生成されたことを示します。

    道路からの距離を計算するには、[ユークリッド距離 (Euclidean Distance)] ツールを使用します。このツールは、ラスター レイヤー内の各セルから、指定するソース レイヤーまでの直線距離を計算します。この場合、ソース レイヤーは [Roads] レイヤーです。距離は、セルの中心間を測定します。

  2. [ジオプロセシング] ウィンドウを開き、「ユークリッド距離」を検索します。
    ヒント:

    [ジオプロセシング] ウィンドウを閉じた場合、またはこのウィンドウが見つからない場合は、[ModelBuilder] タブで [ツール] ボタンをクリックしてこのウィンドウを開くことができます。[解析] タブからこのウィンドウを開くこともできます。

  3. 検索結果から、[ユークリッド距離 (Euclidean Distance)] ツールをモデル内の [Roads] 入力の横にドラッグします。

    モデル内の [ユークリッド距離 (Euclidean Distance)] ツール

    このツールには、距離ラスター、方向ラスター、出力バック方向ラスターという 3 つの出力があります。方向ラスターは、各セルから最寄りのソース レイヤー フィーチャまでの方向を示します。出力バック方向ラスターは、バリアを避けながら、最寄りのソースに戻る最短パスに沿った次のセルを特定します。ピューマ生息地と道路の間の方向は重要ではないため、出力方向ラスターは無視します。

  4. [Roads] 入力と [ユークリッド距離 (Euclidean Distance)] ツールの間にラインを描画して、これらを接続します。マウス ボタンを離すときに、[入力ラスター、またはフィーチャ ソース データ] を選択します。

    ツールと出力コスト距離ラスターがアクティブになりますが、出力方向ラスターはアクティブになりません。出力方向ラスターはツールのセカンダリ出力であるため、ツールのパラメーターを変更してこのラスターを含めない限り作成されません。ツールのパラメーターを変更しますが、これは単に出力コスト距離ラスターの名前を変更するためです。

  5. [ユークリッド距離 (Euclidean Distance)] ツールをダブルクリックして、そのパラメーターを開きます。
  6. [出力コスト距離ラスター] で、出力名を「Distance_to_Roads」に変更します。

    ユークリッド距離のパラメーター

    空白の [出力方向ラスター] パラメーターを含め、その他のパラメーターはそのままにしておきます。

  7. [OK] をクリックします。モデルで [Distance_to_Roads] 出力変数を右クリックして、[マップへ追加] を選択します。

    次に、ツールを実行します。ただし、[フォーカル統計 (Focal Statistics)] ツールは再度実行したくありません。実行したい部分を選択して、モデルの一部だけを実行できます。

  8. モデルで、[ユークリッド距離 (Euclidean Distance)] ツールの 5 つのすべてのコンポーネント (入力とすべての出力を含む) を囲む長方形を描画します。

    [ユークリッド距離 (Euclidean Distance)] ツールの選択

    長方形を描画してからマウス ボタンを離すと、各エレメントの周囲に表示されるハンドルで示されるように、4 つのすべてのエレメントが選択されます。

  9. 選択したツールを右クリックして、[実行] を選択します。

    [ユークリッド距離 (Euclidean Distance)] ツールの実行

    ツールが実行されます。[モデル] ウィンドウが開き、解析が成功したことが通知され、[コンテンツ] ウィンドウに新しいレイヤーが追加されます。

  10. [モデル] ウィンドウを閉じます。[ModelBuilder] タブの [モデル] グループで、[保存] をクリックします。
    ヒント:

    解析を次回実行したときに [モデル] ウィンドウを自動的に閉じたい場合は、[完了時に閉じる] をオンにします。

  11. マップ ビューアーで [Analysis Steps] マップをアクティブにします。分析範囲の全範囲にズームし、[Distance_to_Roads] 以外のすべてのレイヤーをオフにします。

    [コンテンツ] ウィンドウに表示されるレイヤーのシンボルにより、セル値が 0 から 10,000 メートル以上 (約 7 マイル) の範囲にわたることが示されます。このエリアのマウンテン ライオン生息地は、一番よくても、最も近い道路から約 7 マイルしか離れていません。

  12. 次のパラメーターを使用して、[Distance_to_Roads] レイヤーのシンボルを変更します。

    • [プライマリ シンボル]: 分類
    • [分類手法]: 自然分類 (Jenks)
    • [クラス]: 3
    • [配色]: Prediction

    [Distance_to_Roads] のシンボル

  13. [表示設定] タブで、[Distance_to_Roads] レイヤーの透過表示を「50.0%」にします。[Terrain: Hillshade] レイヤーをオンにします。

    [Distance_to_Roads] レイヤー

    このエリアの大部分 (青色) は、多くの山岳エリアでさえ、比較的道路の近くにあります。道路から非常に遠いエリアはほんの少ししかなく、このエリアの開発がどんなに広範囲に及んでいるかが示されています。道路からやや遠い黄色いエリアのほうが非常に遠いエリアよりも多くありますが、それでも比較的まばらです。一般的に、マウンテン ライオンは道路の横断を避けようとしますが、道路がほぼすべての場所にあると、大きな狩猟範囲を確保したい場合、たいていは選択の余地がほとんどありません。

  14. プロジェクトを保存します。

このレッスンでは、解析に向けた準備のためにジオプロセシング環境を設定しました。次に、標高データと道路データを、適切なピューマ生息地を直接示すレイヤーに変換することで、モデルを開始しました。土地被覆および保護ステータスを示す他の初期データ レイヤーは変更の必要がないため、これで解析に向けたデータの準備が整いました。次のレッスンでは、4 つのすべてのレイヤー (4 つの各条件を表す) を結合し、ピューマの最適な生息場所を特定します。


適合性モデルの構築

前回のレッスンでは、マウンテン ライオンの生息地に適した場所を判断するモデルの構築を始めました。モデルで使用する予定のすべてのデータ レイヤーは、ピューマにとって最適なエリアとそうでないエリアを示すラスター レイヤーとなっています。ただし、4 つのレイヤーは現時点で 4 つの異なる分類方法とカテゴリを使用しています。たとえば、道路までの距離はメートル、土地起伏は標高の変化で計測され、保護エリアと土地被覆は独自の分類システムを使用しています。この違いのため、現時点ではレイヤーを組み合わせることができません。これは、メートルをキログラムに追加するようなものです。この問題を解消するため、4 つのデータ レイヤーすべてをピューマの適合性に基づき、同じ分類方式を使用して再分類します。この方式では、各レイヤーは低い適合性 (3)、中程度の適合性 (2)、高い適合性 (1) の 3 つの値しか持ちません。4 つのレイヤーをすべて再分類したら、それらを結合してマウンテン ライオンに最適な場所を示す新しいレイヤーを作成します。

モデルへのデータとツールの追加

モデルには、解析に使用するレイヤーがすでに 2 つあります ( [Ruggedness (土地起伏)]、[Distance to Roads (道路までの距離)])。ここに、[Protected Status (保護状態)] と [Land Cover (土地被覆)] の 2 つのレイヤーを追加します。次に、レイヤーの再分類に必要なジオプロセシング ツールを追加します。

  1. 必要に応じて、ArcGIS Pro[Mountain_Lion_Corridors] プロジェクトを開きます。
  2. [Land Cover] レイヤーと [Protected Status] レイヤーを、以前のツールの出力レイヤーの下にあるモデル ビューにドラッグします。

    モデルの入力レイヤー

  3. [ジオプロセシング] ウィンドウで、「Reclassify」を検索します。

    有効化したツールボックス エクステンションによっては、検索結果に [Reclassify] という名前を持つ複数のツールが返されることがあります。ツールの種類が、ツール名の横の括弧内に記載されています。空間解析に適合するバージョンのツールを指定する必要があります。

  4. [再分類 (Reclassify)(Spatial Analyst ツール)] ツールをモデル内の [Ruggedness] 出力の横にドラッグします。

    Reclassify の検索

  5. 同じツールをさらに 3 回、モデル内にドラッグします。[Distance_to_Roads] 出力の横に 1 回、[Land Cover] 入力の横に 1 回、[Protected Status] 入力の横に 1 回配置します。

    モデルでの [再分類 (Reclassify)] ツールの使用

    4 つの各データ レイヤーに対して [再分類 (Reclassify)] ツールが用意されました。

土地起伏の再分類

次に、土地起伏を示すレイヤーを再分類します。[Ruggedness] レイヤーをシンボル表示したときは、統計的な分類方法を使用して、さまざまな土地起伏の値を 3 つのクラスに自動的に並べ替えました。同様の方法を使用して、3 をピューマにとって最も不適、1 を最適とする分類方式でデータを再分類します。土地起伏は激しい方がマウンテン ライオンにとって適しています。獲物を簡単に追いつめて狩ることができるためです。

  1. ラインを描画して、[Ruggedness] 出力を最初の [再分類 (Reclassify)] ツールに接続します。[入力ラスター]を選択します。

    ツールとその出力がアクティブになります。[再分類 (Reclassify)] ツールには、入力レイヤー以外にも必須パラメーターがありますが、この場合はデフォルトで設定されています。ただし、これらのデフォルトはニーズを満たしていないため、パラメーターを調整する必要があります。

  2. 接続した [再分類 (Reclassify)] ツールをダブルクリックして、パラメーターを開きます。
    備考:

    ツール パラメーターを開くと、入力ラスター名が [Ruggedness:2] と表示されます。名前はモデル間で重複させることができないため、レイヤー名を一意にするために 2 が追加されました。名前は異なっていても、入力レイヤーは変わりません。

    残りの必須パラメーター (赤色のアスタリスクでマークされた箇所) は、[再分類] パラメーターです。このパラメーターは、入力データセットの古い値と、再分類先の新しい値の両方を含むテーブルとして表示されます。まず、古い値を追加します。しかし、土地起伏の値の範囲は 0 から 200 以上まであるため、それらをすべて表示することは現実的ではありません。代わりに、古い値を自動的に 3 つのクラスに並べ替えます。

  3. [再分類] テーブルの下にある [分類] をクリックします。

    古い値の分類

    [等間隔分類] ウィンドウが開きます。等間隔とはデータを分類するための数学的手法であり、土地起伏の値をシンボル表示した際に使用した自然分類方法に似ています。自然分類はデータを検索して統計的に有意なグループを見つけ出しますが、等間隔はデータを均等な値の範囲でグループに並べ替えます。

  4. [クラス数] に「3」と入力します。[OK] をクリックします。

    テーブルに値が設定されます。

    デフォルトのテーブル

    [開始] 列と [終了] 列は、値の各範囲の開始値と終了値を示します。[新規] 列は、範囲の再分類先の値を示します。たとえば、ツールを実行すると、元のレイヤーの 0 から 74.463531 までのすべての値が 1 に再分類されます。ただし、デフォルトのテーブルにはいくつかの問題があります。まず、各範囲の値には、あまり意味を持たない小数点以下の桁数が多く含まれています。デフォルト値を微調整して、数値をもう少し丸めます。次に、新しい分類方式では 1 の値がマウンテン ライオンにとって最適な土地を表すため、土地起伏の値が高い場合は 1 に再分類する必要があります。

  5. [終了] 列の最初のセルをダブルクリックして編集します。値を「70」に変更します。

    テーブルの編集

  6. 次の表の値と一致するように残りの値を変更します。

    開始 終了 新規

    0

    70

    3

    70

    140

    2

    140

    (変更なし)

    1

    NODATA

    NODATA

    NODATA

    備考:

    最後のデータ範囲の [終了] 値は変更されません。これはデータセットにおける最大値となるためです。NODATA フィールドは、分類されていないか、表示されていないエリアを表します。

    この再分類テーブルでは、土地起伏が最も激しいエリアは 1 に再分類され、最も少ないエリアは 3 に再分類されます。

  7. [出力ラスター] で、出力レイヤーの名前を「Ruggedness_Reclassified」に変更します。

    [再分類 (Reclassify)] ツールのパラメーター

  8. [OK] をクリックします。

    パラメーターが保存されます。モデルが完成するまで、ツールを実行しないでください。

  9. モデルを保存します。

道路までの距離の再分類

次に、道路までの距離を再分類します。土地起伏で使用したものと同様の再分類方法を使用します。道路から遠いエリアの方がピューマに適しているため、1 に再分類します。道路に近いエリアはマウンテン ライオンにとって危険であり、人間が居住していることを示すため、3 に再分類します。

  1. [Distance_to_Roads] 出力を [入力ラスター] として、2 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールに接続します。
  2. 2 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールをダブルクリックして、パラメーターを開きます。
  3. [再分類] テーブルの下にある [分類] をクリックします。
  4. [等間隔分類] ウィンドウで、[クラス数] に「3」と入力します。[OK] をクリックします。

    均等な値の範囲が含まれる 3 つのクラスが作成されます。ただし、土地起伏とは異なり、値の範囲を均等に分布させることは、道路からの距離を分類するのにふさわしい方法ではありません。たとえば、2,000 メートルは道路からすでに 1 マイル以上離れています。以前に調べた「Cougar Facts (クーガーの真実)」ページによれば、ピューマの生息範囲は 50 〜 100 マイルに及びます。このため、ロサンゼルスのどこにいても、ピューマは道路や人間文明の脅威から完全に逃れることはできません。しかし、マウンテン ライオンのコリドーが道路から数千メートル離れていれば、動物は脅威から比較的安全に保たれることでしょう。

    データ レイヤーの再分類に際しては、最終的な値の判断と最良の推定が求められます。モデルを構築するのはこのためです。結果が満足できない場合は、設定したパラメーターの一部を微調整し、別の方法で値の再分類を試すことができます。

  5. [再分類] テーブルを次の値で更新します。

    開始 終了 新規

    0

    1000

    3

    1000

    2000

    2

    2000

    (変更なし)

    1

    NODATA

    NODATA

    NODATA

  6. [出力ラスター] で、出力名を「Distance_to_Roads_Reclassified」に変更します。

    2 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールのパラメーター

  7. [OK] をクリックします。
  8. モデルを保存します。

土地被覆の再分類

再分類する必要がある残りの 2 つのデータセットは、定量的ではなく定性的なデータを含んでいる点で、前の 2 つのデータセットとは異なります。これらのデータセットには数百もの広範囲な値は存在せず、ほんの一握りの値しか含まれていませんが、それぞれに固有の意味があります。たとえば、前回のレッスンで扱った土地被覆には、開水域、荒地、耕作済みの作物など、特定のタイプの土地被覆に対応する 15 個の一意な値が含まれていました。これらの値を再分類するには、各土地被覆タイプがマウンテン ライオンに不適か、ある程度適しているか、最適かを決定します。

  1. [Land Cover] 入力を [入力ラスター] として、3 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールに接続します。

    モデルで使用していた以前のツールとは異なり、ツールとその出力はアクティブになりません。つまり、一部の必須パラメーターはデフォルトによって自動的に設定できませんでした。この明らかな違いにもかかわらず、ツール パラメーターの調整は同様に行います。

  2. 3 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールをダブルクリックして、パラメーターを変更します。
  3. [再分類フィールド] で、[値] が選択されていることを確認します。
  4. [再分類] テーブルの下にある [個別値] をクリックします。

    テーブルに数値が設定されます。それぞれの数値は、データをエクスポートするときにマップの凡例に表示されていた土地被覆タイプの 1 つを表します。土地被覆タイプがピューマにどれだけ適しているかに応じて、[新規] 列の値を 1、2、または 3 に変更します。森林と灌木地は、ピューマに最適な土地被覆ですが、農地や空き地を利用することもできます。一方、造成地はマウンテン ライオンには適していません。

  5. [再分類] テーブルで、[新規] 列を次の値で更新します。

    新規

    11 (開水域)

    3

    21 (造成済み、空き地)

    3

    22 (造成済み、低強度)

    3

    23 (造成済み、中強度)

    3

    24 (造成済み、高強度)

    3

    31 (荒地)

    3

    41 (落葉樹林)

    1

    42 (常緑樹林)

    1

    43 (混合林)

    1

    52 (灌木)

    1

    71 (草本)

    1

    81 (干し草/牧草地)

    2

    82 (耕作済みの作物)

    2

    90 (木の多い湿地)

    2

    95 (離水草本湿地)

    2

    NODATA

    NODATA

    これまでと同様、これらの再分類の決定は主観的であり、モデルの実行後に微調整することができます。

  6. [出力分類ラスター] で、出力名を「Land_Cover_Reclassified」に変更します。

    3 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールのパラメーター

  7. [OK] をクリックします。
  8. モデルを保存します。

保護状態の再分類

最後に再分類するデータセットは、土地の保護状態を示しています。この中には、5 つの個別カテゴリに分類済みの定性的なデータも含まれています。現在のカテゴリのうち、0、1、および 2 は多くの強力な保護がある土地を表しています。3 の値はある程度の保護があるエリアを表し、4 は保護のないエリアを表します。

  1. [Protected Status] 入力を [入力ラスター] として、4 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールに接続します。
  2. 4 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールをダブルクリックします。
  3. [再分類] フィールドで、[値] が選択されていることを確認します。

    このツールの [再分類] テーブルには、すでにデータが設定されています。強力な保護があるエリアがマウンテン ライオンに適していると見なされるように、新しい再分類値を変更します。以前にデータを再分類したときとは異なり、NODATA セルも再分類します。前回のレッスンで保護エリアを最初に扱った際、NODATA を含むエリアはエラーではなく、既知の保護がない場所であることを学びました。NODATA セルは保護されていないため、マウンテン ライオンには適していません。

  4. [再分類] テーブルで、[新規] 列を次の値で更新します。

    新規

    0

    1

    1

    1

    2

    1

    3

    2

    4

    3

    NODATA

    3

  5. [出力分類ラスター] で、出力名を「Protected_Status_Reclassified」に変更します。

    4 番目の [再分類 (Reclassify)] ツールのパラメーター

  6. [OK] をクリックします。

    これで、4 つの [再分類 (Reclassify)] ツールがすべて正しいパラメーターでアクティブになりました。

    [再分類 (Reclassify)] ツールを使用したモデル

  7. モデルを保存します。

加重適合性レイヤーの作成

これまで、モデルにツールを追加することで、データ レイヤーを再分類し、すべてのレイヤーが共通の 3 つの分類 ( 1 (最適)、2 (ある程度適している)、3 (不適)) を持つようにしてきました。次に、再分類されたレイヤーを組み合わせて、どのエリアが最適かを判断します。[加重合計 (Weighted Sum)] ツールを使用して、4 つの再分類されたラスター レイヤーのそれぞれに値を追加し、各レイヤーに一定のウェイトを与えます。ウェイトを使用すると、一部のレイヤーの重要度を他のレイヤーよりも高めることができます。たとえば、土地起伏はピューマにとって重要ですが、土地被覆タイプの方がもっと重要です。このため、レイヤーを組み合わせる際には、土地起伏よりも土地被覆に重み付けする必要があります。このツールは、入力ラスターごとに指定されたフィールド値に与えられたウェイトを乗算し、4 つの値を加算して新しい値を作成します。

  1. [ジオプロセシング] ウィンドウで、「Weighted Sum」を検索します。
  2. [加重合計 (Weighted Sum)] (Spatial Analyst ツール) をモデル内の 4 つの再分類されたレイヤーの右側にドラッグします。

    モデルでの [加重合計 (Weighted Sum)] ツールの使用

    [加重合計 (Weighted Sum)] ツールは、複数の入力レイヤーを使用できます。4 つの再分類されたレイヤーをすべてツールに接続します。

  3. [Ruggedness_Reclassified] 出力から [加重合計 (Weighted Sum)] ツールにラインをドラッグします。[入力ラスター]を選択します。
  4. 同様に、他の再分類されたレイヤーをツールに接続します。

    アクティブな [加重合計 (Weighted Sum)] ツール

    次に、ツール パラメーターを編集して、各入力に適切なウェイトを与えます。

  5. [加重合計 (Weighted Sum)] ツールをダブルクリックして、パラメーターを開きます。

    4 つの再分類されたレイヤーはすべて入力ラスターとして追加されます。各レイヤーのデフォルトのウェイトは 1 で、値にウェイトが適用されない状態になっています。各レイヤーに同じウェイトを与えたい場合は、ウェイトを 0.25 にするほうがよいでしょう。各値にはレイヤーのウェイトが乗算されます。4 つのレイヤーのウェイトがすべて 1 の場合、適合性レイヤーの値は 4 (4 つの入力値がすべて 1 の場合 ) ~ 12 (4 つの入力値がすべて 3 の場合) になります。出力レイヤーで適合性の値を 1 ~ 3 に維持するには、4 つの合計ウェイトが 1 になるように、ウェイトを調整することをお勧めします。

    今回は、各入力を均等に重み付けしません。土地被覆と保護状態に大きなウェイトを設定します。ピューマにとって、これらの要因が最適な条件となる場合が多いためです。ワークフローのモデルは作成済みのため、結果に問題があれば、いつでもウェイトを調整できます。

  6. [Ruggedness_Reclassified][Distance_to_Roads_Reclassified][ウェイト] を「0.1」に変更します。[Land_Cover_Reclassified][Protected_Status_Reclassified][ウェイト] を「0.4」に変更します。

    4 つのウェイトを足すと 1 になります。

  7. [出力分類ラスター] で、出力名を「Suitability_Surface」に変更します。

    [加重合計 (Weighted Sum)] ツールのパラメーター

  8. [OK] をクリックします。

    マップ上の適合性レイヤーを視覚化することもできます。

  9. モデルで、[Suitability_Surface] 出力を右クリックし、[マップへ追加] を選択します。
  10. リボンの [ModelBuilder] タブの [実行] グループで、[実行] をクリックします。

    モデルが実行され、新しいレイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。

  11. 必要に応じて、[モデル] ウィンドウを閉じます。マップ ビューアーで [Analysis Steps] マップをアクティブにします。
  12. [Suitability_Surface] を除くすべてのレイヤーをオフにします。

    このレイヤーには、特に意味を持たない、ランダムに割り当てられたシンボルがあり、他のエリアよりも適したエリアを特定するのが難しくなっています。レイヤー内のすべての値の範囲は 1 〜 3 ですが、これらの整数の間に小数値があるため、3 つのクラスのみでレイヤーをシンボル表示すると、データの重要な特徴が取り除かれてしまう可能性があります。

  13. 次のパラメーターを使用して、[Suitability_Surface] レイヤーのシンボルを変更します。

    • [シンボル]: 分類
    • [分類手法]: 自然分類 (Jenks)
    • [クラス]: 9
    • [配色]: 赤から緑

    適合性レイヤーのシンボル表示

    レイヤーのシンボルが自動的に変更されます。

    適合性レイヤー

    このシンボル表示では、暗赤色のエリアがマウンテン ライオンに最も適しており、最適な生息地の判断に使用した 4 つの条件のほとんどで選好度の高い値を示しています。緑色のエリアはマウンテン ライオンにとって最も不適で、オレンジ色と黄色のエリアは中程度の適合性を示しています。

  14. [Suitability_Surface] レイヤーの透過表示を 50% にします。[Terrain: Hillshade] レイヤーと [Core Mountain Lion Habitat] レイヤーをオンにします。

    他のレイヤーと適合性レイヤーの比較

    適合性の高いピューマの生息地のほぼすべてが山岳地域にありますが、すべての山岳地域がピューマにとって適合性が高いわけではありません。さらに、ピューマの主要な生息地は、中程度の適合性である Santa Susana を除き、すべてがピューマにとって適合性が高いエリアに位置しています。今回作成した適合性モデルは、実際に観察されたピューマの生息地に対応しており、初めての試行だったのでさらに調整できますが、結果は大きく外れていません。

    今回の結果の懸念点の 1 つは、4 つの主要な生息地を結ぶ適合性の高いコリドーが明確に存在しなかったということです。おそらく、これらの 4 つのエリア間で作成されるどのコリドーも、ピューマにとって中程度の適合性しかない土地を使用する必要があります。ここでは、モデルをクリーンナップして保存します。

  15. マップ ビューアーでモデルをアクティブにします。リボンの [ModelBuilder] タブの [表示] グループで、[自動レイアウト] をクリックします。

    [自動レイアウト] ボタン

    モデル内のエレメントは論理的な基準で自動的に編成され、エレメントは等間隔かつ均等に配置されます (モデルの再編成方法に問題があれば、自身の判断でモデルのエレメントの位置を調整できます)。この後、モデルにエレメントを追加して、4 つの主要な生息地間にコリドーを配置する最適な場所を決定します。その前に、適合性モデルのエレメントをグループ化して、今後のコリドー モデルのエレメントと区別できるようにします。

  16. モデル内のすべてのエレメントの周囲にボックスを描画して選択します。

    選択されたモデル エレメント

    備考:

    モデルのレイアウトは、画像例のレイアウトとは異なる場合があります。

  17. [ModelBuilder] タブの [グループ] グループで、[グループ] をクリックします。

    [グループ] ボタン

    選択されたモデル エレメントはグループ化され、周囲に黄色のボックスが追加されます。次に、ワークフローで適合性のみを検証する工程にいつでも戻れるよう、グループ化されたエレメントを別のモデルとして保存します。

  18. モデルでグループを右クリックし、[モデルとして保存] を選択します。

    モデルとして保存

  19. モデルに「Suitability Model」という名前を付けて、[保存] をクリックします。

    保存されたモデルは、[Mountain_Lion_Corridors] ツールボックスに追加されます。

  20. 現在のモデルを保存して、プロジェクトを保存します。

このレッスンでは、4 つの入力レイヤーからピューマの生息地に関する適合性サーフェスを作成するモデルを作成しました。分類手法に基づいて、各レイヤーを再分類するモデルを設計しました。今回の分類手法では、1 を最適な生息地、3 を最も不適な生息地としました。次に、モデルを実行して結果を調べました。次のレッスンでは、マウンテン ライオンのコリドーの最適な場所を決定するツールをモデルに追加します。


コリドー モデルの構築

前回のレッスンでは、マウンテン ライオンの生息地の適合性を判断するモデルを構築しました。その結果、マウンテン ライオンにやや適している 4 つの主要な生息域が存在していることがわかりました。しかし、分断されている生息域をつなぐコリドーの候補がどこにあるのか、まだわかっていません。そこで、モデルに新しいジオプロセシング ツールを追加し、マウンテン ライオンが生息域間を移動する最適なルート (コリドー) を自動的に決定します。

コリドーの位置のモデリングは、負荷が最小となる経路を決定するタスクと見なすことができます。移動を容易にする要素は負荷またはコストが低く、移動を妨げる要素は負荷またはコストが高くなります。解析では、適合性サーフェスをコスト サーフェスに変換し、移動のコストが高いエリアと低いエリアを決定します。このサーフェスに基づいて、主要な生息域間で最もコストの低いラインを生成します。これらのラインはマウンテン ライオンのコリドーの基準として使用できます。

最小コスト パスの特定

マウンテン ライオンの負荷またはコストが最小となるコリドーを作成するには、[コスト接続性 (Cost Connectivity)] ジオプロセシング ツールを使用します。このツールは、同一または似た値を持つ連続セル グループに基づき、最小コスト パスから構成される最適なネットワークを特定します。適合性の高いテレインのエリアを通るルートがない場合、ルートは適合性の低いエリアを通過する可能性があります。そのため、低コストではなく、最小コストと呼んでいます。このツールでは、これまでのモデルの最終出力である適合性サーフェスと、主要なマウンテン ライオンの生息地の 2 つの入力を使用します。

  1. 必要に応じて、ArcGIS Pro[Mountain_Lion_Corridors] プロジェクトを開きます。
  2. [Core Mountain Lion Habitats] レイヤーをモデル内の [Suitability_Surface] 出力の近くにドラッグします。

    モデルにおける主要なマウンテン ライオンの生息地

    次に、[コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツールを追加します。

  3. 必要に応じて、[ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。「コスト接続性」を検索します。
  4. [コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツールをモデル内の [Suitability_Surface] および [Core Mountain Lion Habitats] 入力の近くにドラッグします。

    モデルでのコスト接続性 (Cost Connectivity) ツールの使用

  5. ラインをドラッグして、[Core Mountain Lion Habitats] 入力を [コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツールに接続します。入力を [入力ラスターまたは領域フィーチャ データ] として接続します。

    接続できる入力領域は、ラスター データまたはベクター データのいずれかです。[Core Mountain Lion Habitats] レイヤーはベクター データセットです。

  6. [Suitability_Surface] エレメントを [入力コスト ラスター] として、[コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツールに接続します。

    ツールがアクティブになります。コスト ラスターは、移動のインピーダンスまたはコストを決定します。適合性サーフェスを 1 から 3 までの値で分類しました (1 が最適なテレイン)。このツールでは、低い値の方がコストが低いとみなし、入力領域を最適なテレインを含むルートを経由して接続しようとします。

  7. [コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツールをダブルクリックして、パラメーターを開きます。

    このツールには 4 つのパラメーターしかありません。最初の 2 つはすでに接続済みの入力です。残りの 2 つは出力レイヤーです。

  8. [出力フィーチャクラス] で、出力の名前を [Mountain_Lion_Corridors] に変えます。

    このツールを使用して、オプションの高度な出力を作成することもできます。最初の出力は、地理的に最も近いリージョンを接続します。一方、2 番目の出力は、リージョン間の移動によるコストの合計が最も低くなるように、リージョンを接続します。ツールでこのオプションの出力を作成し、最初の出力と比較することができます。

  9. [隣接する接続の出力フィーチャクラス] に「Mountain_Lion_Corridors_Advanced」と入力します。

    [コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツールのパラメーター

  10. [OK] をクリックします。
  11. ツールの 2 つの出力をそれぞれ右クリックし、[マップへ追加] を選択します。

    モデルを実行する前に、モデルを独自のモデル コンポーネントとして再編成およびグループ化します。

  12. [コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツールの入出力が近接するように、モデルを再編成します。

    編成されたモデル コンポーネント

  13. [コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツール、その 2 つの出力、および [Core Mountain Lion Habitats] 入力の周囲にボックスをドラッグします。
  14. リボンの [ModelBuilder] タブの [グループ] グループで、[グループ] をクリックします。

    モデルには 2 つの異なるグループがあります。1 つのグループには適合性サーフェスを作成するためのワークフローが含まれ、もう 1 つのグループには生息域を最小コスト パスで接続するためのワークフローが含まれます。

    完成したモデル

  15. 新しいグループを右クリックし、[モデルとして保存] を選択します。
  16. モデルに「Corridor Model」という名前を付けて、[保存] をクリックします。

コリドー モデルの実行

これで、マウンテン ライオンのコリドーを特定するモデルが作成できました。次に、モデルを実行して、結果を確認します。

  1. モデルで、[コスト接続性 (Cost Connectivity)] ツールをクリックして選択します。
  2. 選択したツールを右クリックして、[実行] を選択します。

    ツールが実行されます (すべてのデータを処理するには数秒かかる場合があります)。終了すると、[コンテンツ] ウィンドウに [Mountain_Lion_Corridors] および [Mountain_Lion_Corridors_Advanced] の 2 つのレイヤーが追加されます。

  3. 必要に応じて、[モデル] ウィンドウを閉じます。マップ ビューアーで [Analysis Steps] マップをアクティブにします。

    新しいレイヤーはライン ベクター レイヤーになります。(デフォルトで割り当てられている) シンボルによっては、見づらい場合があります。

  4. [Mountain_Lion_Corridors] レイヤーと [Core Mountain Lion Habitats] レイヤーを除くすべてのレイヤーをオフにします。

    コリドーのマップ表示

    コリドー レイヤーでは、3 本のラインが作成されました。各ラインは、主要な生息域を中央 Santa Susana エリアに接続しています。

  5. [Mountain_Lion_Corridors] レイヤーをオフにし、[Mountain_Lion_Corridors_Advanced] レイヤーをオンにします。

    高度なコリドーのマップ表示

    このレイヤーには前のレイヤーと同じルートが含まれますが、外部の生息域を互いにつなぐ 3 本の新しいルートが追加されています。これらのルートは、接続されている生息地が地理的に離れていても、生息地間の最低コストのルートを示すため、高度なコリドー レイヤーに追加されました。

  6. マップ ビューアーでモデルをアクティブにします。

    元のモデルには、モデルのデフォルト名が付いています。これで、ワークフローの各セクションを示す 2 つの追加モデルが作成できました。このモデルの名前を意味のある名前に変更することをお勧めします。

  7. モデルを保存します。マップ ビューアーの上にあるモデルのタブで、[閉じる] をクリックします。
  8. 必要に応じて、[カタログ] ウィンドウを開きます。[ツールボックス] および [Mountain_Lion_Corridors] ツールボックスを展開します。

    [プロジェクト] ウィンドウのツールボックス

    完成したモデルは [モデル] と呼ばれ、このモデルから派生した 2 つのモデルにはわかりやすい名前が付いています。

  9. [モデル] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
  10. [ツール プロパティ] ウィンドウで、[名前] を「SuitabilityCorridorModel」に変更します。[ラベル] を「Suitability and Corridor Model」に変更します。

    名前とラベル

  11. [OK] をクリックします。

    モデルの名前が変更されました。

  12. プロジェクトを保存します。

このレッスンでは、主要なマウンテン ライオンの生息地間で最小コスト パスを決定してモデルを完成させました。これらの最小コスト パスは、マウンテン ライオンの野生のコリドーに最適な場所です。次のレッスンでは、結果を詳細に確認し、モデルによる適合性の高いコリドーの決定方法を評価し、モデルに加えられる改善点を検証します。


結果の評価

前回のレッスンでは、モデルを完了し、主要なピューマ生息域をつなぐ野生生物コリドーを作成しました。このレッスンでは、それらのコリドーを他のデータ レイヤーと比較して結果を評価します。モデルによって作成されたコリドーが、ピューマが生息域間を移動するのに適した経路であるかどうかを評価します。

結果を整理する

モデルの出力を評価する前に、重要なレイヤーを新しいマップに移動して煩雑さを軽減します。また、データをシンボル表示して、より効果的に可視化します。

  1. 必要に応じて、ArcGIS Pro[Mountain_Lion_Corridors] プロジェクトを開きます。
  2. [カタログ] ウィンドウで、[Analysis Results] マップを開きます。

    このマップは現在のところ、[World Imagery] ベースマップを除いて空です。このベースマップを使用すると、モデルによって作成されたコリドーを地上の実際のフィーチャと比較できます。次に、関連するレイヤーをこのマップにコピーします。

  3. マップ ビューアーで [Analysis Steps] マップをアクティブにします。[Mountain_Lion_Corridors_Advanced] レイヤーを右クリックして、[コピー] を選択します。

    レイヤーのコピー

  4. [Analysis Results] マップに戻ります。[コンテンツ] ウィンドウで、[Analysis Results] マップ アイテムを右クリックして [貼り付け] を選択します。

    レイヤーの貼り付け

    高度なコリドーがマップに追加されます。

  5. 同じ操作を行って、次のレイヤーを [Analysis Results] マップにコピーして貼り付けます。

    • Mountain_Lion_Corridors
    • Roads
    • Core Mountain Lion Habitats
    • Suitability_Surface
    • Terrain : Hillshade

    ヒント:

    これらのレイヤーを一度にすべて選択するには、Ctrl キーを押しながら、各レイヤーをクリックします。

    両方のコリドー レイヤーに、デフォルトの細いシンボルが含まれています。このようなシンボルは、他のレイヤーがアクティブであると見づらい可能性があります。両方のレイヤーのシンボルを変更して、マップ上で見やすくなるようにします。

  6. [コンテンツ] ウィンドウで、[Mountain_Lion_Corridors] レイヤーのシンボルをクリックします。

    [シンボル] ウィンドウが開き、シンボル テンプレートのリストが表示されます。

  7. [シンボル] ウィンドウの上部近くにある [プロパティ] をクリックします。

    [シンボル] の [プロパティ]

  8. [色][マーズ レッド] に、[ライン幅][2 pt] に変更します。

    コリドーのシンボル

  9. [適用] をクリックします。このプロセスを繰り返して、[Mountain_Lion_Corridors_Advanced] レイヤーに同じシンボルを適用します。

    これで、マップ上でコリドーがはっきりと目立つ太く明るい赤色のラインとして表示されるようになりました。

    シンボル表示されたコリドー

    コリドーと画像をすばやく比較すると、外側の生息域とサンタスザーナをつなぐ 3 本のコリドーは、概して、人の住んでいない山岳エリア (ピューマにとって申し分のない地形) をたどっているように見えます。外側の生息域を相互につなぐ高度なコリドーは、時折、居住者のいるエリアを横切っています。たとえば、サンタモニカとサンガブリエルをつなぐコリドーは、そのかなりの部分がロサンゼルス北部を通っているため、ピューマのコリドーとして適切ではありません。サンタモニカとロスパドレスをつなぐコリドーも、居住者のいるエリアの周辺を通っているように見えます。一見したところ、高度なコリドーは現実的ではなさようです。残りの評価では、サンタスザーナにつながるコリドーだけに焦点を当てます。

  10. [Mountain_Lion_Corridors_Advanced] をオフにして、[Mountain_Lion_Corridors] をオンにします。

結果を他のレイヤーと比較する

次に、コリドーを他のデータ レイヤーと比較して評価します。特に、適合性サーフェスおよび道路と一緒にコリドーを確認します。コリドーが適切であるためには、概して、コリドーがマウンテン ライオンにとって適切なエリアをたどり、できるだけ少ない道路と交差する必要があります。

  1. [Suitability_Surface] レイヤーをオンにします。

    コリドーと適合性サーフェス

    3 本のコリドーのうち、サンガブリエルとサンタスザーナをつなぐコリドーは、そのほとんどの部分が非常に適切またはやや適切なエリアを通っています。おそらく、これがピューマにとって最適なコリドーです。他の 2 本のコリドーも大きな帯状の不適切エリアを避けていますが、どちらのコリドーもその大部分が単にやや適切な地形をたどっています。3 本のコリドーはすべて、完璧ではありませんが、マウンテン ライオンにとって適切かもしれません。

  2. [Suitability_Surface] レイヤーをオフにして、[Roads] レイヤーをオンにします。

    3 本のコリドーはすべて、少なくとも数本の道路と交差していますが、高密度な道路群は避けています。このワークフローの最初のレッスンではじめて道路データセットを調査した際、各道路のシンボルはすべて同じでした。ほとんどの場合、道路からの距離を人間の居住地からの距離の代理表現として使用したため、コリドーが交差する可能性のある道路のタイプに重点を置きませんでした。ただし、ここでは、コリドーが交差する道路が狭い一般道路であるか、主要幹線道路であるかを確認します。

  3. [個別値] シンボル タイプと [Carto_Desc] 値フィールドを使用して、[Roads] レイヤーをシンボル表示します。

    シンボル表示のための値フィールド

    [Carto_Desc] は、Cartographic Description (カートグラフィックの説明) の省略形です。この値フィールドには、道路のタイプの説明が含まれます。これをフィールドとして選択すると、[シンボル] ウィンドウの下半分が更新され、すべての道路タイプのリストが表示されます。幹線道路から小道に至るまで、全部で 7 つのタイプがあります。マウンテン ライオンは、これらの道路タイプのうちのいくつかを、他の道路タイプよりもかなり簡単に渡ることができます。

  4. リストに表示されている道路タイプごとにデフォルトのシンボルをクリックして、適切だと思うシンボルに変更します。
    ヒント:

    道路タイプのいくつかは、単に他の道路タイプのランプ (出入道路) です。ランプを主要道路タイプと同様にシンボル表示することをお勧めします。また、幹線道路は目立つように広いライン幅でシンボル表示できます。シンボルを変更する目的は、マップを読みやすくすることです。そのため、必要だと思うすべてのシンボル変更を行ってください。

    道路タイプのシンボル

    変更を行うと、マップのシンボルが自動的に更新されます。

    コリドーと道路

    3 本の各コリドーが少なくとも 1 本 (一部のコリドーは 2 本) の主要幹線道路と交差しています。モデルでは概して道路からの距離だけを測定したため、幹線道路はマウンテン ライオンにとって狭い道路よりも恐ろしい障害物であるとみなされませんでした。しかし、マウンテン ライオンが極度の危険にさらされずに幹線道路を渡るのは極めて困難です。

結果を幹線道路と比較する

コリドーについての潜在的な問題に遭遇しました。それは、ピューマに重大な危険をもたらす主要幹線道路です。ロサンゼルスは、数多くの州間フリーウェイのジャンクションとして機能する広範な幹線道路網で知られています。このエリアの最も重要なフリーウェイの 1 つは国道 101 号線で、これはサンタスザーナとサンタモニカ間のコリドーと交差する幹線道路の 1 つです。 この幹線道路とコリドー、および潜在的なコリドーが交差する他のいくつかの幹線道路とコリドーの関係を調査して、問題の解決策を検討します。

  1. [Roads] レイヤーをオフにします。
  2. リボンの [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックして [US Route 101] を選択します。
    国道 101 号線のブックマーク

    この幹線道路が [衛星画像] ベースマップに表示されます。これにより、この幹線道路を実際の外観のように可視化できます。両側には大きな空地のエリアがあるため、視覚的には、モデルはピューマが横断する可能性がある場所をうまく予測していると思われます。実際、横断ポイントは、カリフォルニア初となる野生生物用の橋の候補地とほぼ完全に一致します。運輸省のプロジェクトの説明によると、この場所は野生生物の生息地の接続性として重要であることが多くの公開文書で認識されています。Save LA Cougars など、プロジェクトの支援団体は、この完成を 2020 年代初期と予測しています。

    このモデルが公開された研究や現地調査と非常に一致しているという事実は良い兆候です。コリドーが主要道路と交差する他の場所を調べることは大切です。野生生物用の橋に対する将来の候補地を見つけられる可能性があります。

  3. 他の解析結果のブックマークにズームして、交差するいくつかの場所を確認します。各ブックマークで、周囲のエリアをズームおよび画面移動します。道路の両側の地形は、ピューマに適しているように思われますか? それぞれの場所の都市開発はどれだけ重要ですか? 道路の幅は?

    これらは、生物保護の専門家が野生生物用の橋など、複雑でコストがかかるプロジェクトを計画する際に、自問しなくてはならない質問の一部です。このような空間モデルを使用すると、地表で詳細な調査を実施する前に、候補となる場所を効率的に絞り込むことができます。

    2 本の幹線道路
    州間幹線道路 5 号線および州道 14 号線とコリドーが交差する 2 つのブックマークされた場所は、極めて近い位置にあります。コリドーが幹線道路と交差している部分の南で、幹線道路が 1 本にマージしています。おそらく、コリドーのルートを調整して、幹線道路がマージしているところで一度交差するだけで済むようにすることができるでしょう。このような問題は意思決定に反映されますが、このような可能性さえ検討できたのはモデルのおかげです。

  4. 引き続き、コリドーが幹線道路と交差する他の場所を独自に特定および解析することができます。
  5. プロジェクトを保存します。

モデルによって作成されたコリドーは、概して、主要な生息域間を移動するピューマにとって申し分のない、人の住んでいない山岳地形をたどっています。ただし、結果の評価により、各コリドーで、問題を引き起こす可能性のあるいくつかの部分 (ロサンゼルス エリアにまたがる主要幹線道路) が見つかりました。生成した野生生物コリドーは完璧ではありませんが、主要な生息域間を移動しようとするピューマにとって最も可能性の高いルートを表しています。そのため、これらのエリアは土地保全に焦点を当てたり、野生生物のつながりを生むための設備 (野生生物用の橋など) を作成したりするために最適な場所です。

これらのコリドーの永久的な保護の実現は大きな課題であり、カリフォルニア州南部におけるピューマの生存は、確実に保護されるコリドーがあっても決して保証されません。この解析方法および作成したモデルは、わかりやすくするために簡略化されていますが、世界の独自の地域で同様の解析を実行しようとする人々にとって優れた第一歩となります。引き続き、モデルでツールのパラメーターを編集して、結果にどのような影響があるかを確認できます。[加重合計 (Weighted Sum)] ツールで重みを変更するとどうなるでしょうか? 最適なピューマ生息地の 5 番目の条件を追加するとどうなるでしょうか? ドキュメント化された編集可能なワークフローで、理論をテストして、必要に応じて調整を加え、解析を完成させることができます。地域の保護活動、土地所有権、および農業に関するより良いデータがあれば、解析がさらに改善された可能性があります。

ピューマとその保護活動の詳細については、「Cougar Fund」をご参照ください。

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