ダッシュボードの操作
まず、カリフォルニア州レッドランズの緊急インシデントを監視するダッシュボードを開いて操作します。 このダッシュボードは、このチュートリアルの後半で作成するものと同じです。
ダッシュボードを開く
サイン インして「Redlands Incident Management」ダッシュボードを開きます。
- 「ArcGIS の組織アカウント」にサイン インします。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- ページ上部のリボンの [検索] ボタンをクリックします。
- 検索バーに「Redlands owner:Esri_Tutorials」と入力して Enter キーを押します。
- 検索結果の [フィルター] を使用して、組織内でのみ検索を行うオプションを無効にします。
- [Redlands Emergency Dashboard (Esri Tutorials)] の検索結果のタイトルをクリックします。 (よく似た名前の結果が複数存在することがあります)。
詳細ウィンドウが開き、アイテムに関する情報が表示されます。
- [ダッシュボードを開く] をクリックします。
ダッシュボードが開きます。
注意:
ダッシュボードはリアルタイムで更新されるため、現在のインシデントの数とその日付が画像例と正確に一致しない場合があります。
ダッシュボードには、元のデータが変更されるとリアルタイムで更新されるマップおよび追加情報が含まれています。 このダッシュボードには、緊急インシデントと緊急サービス車両のシミュレートされたリアルタイム データが表示されます。
- 必要に応じて、すべての緊急シンボルが見えるまで拡大/縮小します。 すべてのシンボルがダッシュボード内で中央に配置されるようにマップを画面移動します。
電話のシンボルは緊急通報とその他のインシデントを表します。 黒色のシンボルは病院や学校などの緊急対応施設を表します。 青色、濃いピンク、黄色のシンボルはそれぞれ、警察車、消防車、救急車の現在の位置を表します。 赤色、オレンジ色、黄色、および緑色のラインは、道路の交通量を表しています。 緊急データとは異なり、交通量データはシミュレートされません。
赤色のラインは交通渋滞、オレンジ色のラインは流れの遅い交通、黄色のラインは渋滞が緩和している交通、緑色のラインは順調に流れている交通をそれぞれ表します。 交通インシデントは、黒い境界線を持つ黄色い円形で表されます。 円形内の赤いドットが大きくなるほど、交通インシデントの影響が大きくなります。
- マップの左側にある [Open Incidents] で、リストの一番上にあるインシデントをクリックします。
マップ上に、詳細情報を示すポップアップが開きます。 マップ上でインシデントがハイライト表示されます。
- ポップアップを閉じます。
- マップで [その他のツール] ボタンをクリックし、[レイヤー] ボタンを選択します。
- [レイヤー] ウィンドウで、すべてのレイヤーの表示設定ボタンをクリックして、[Reported Incidents - Dispatch] レイヤーと [World Traffic Service] レイヤーを除くすべてのレイヤーをオフにします。
- [レイヤー] ウィンドウを閉じます。
ダッシュボードの下部にあるバー チャートには、現在のインシデントの数がタイプ別に示されます。
- [Current Incidents by Type] チャートで、[Vehicle Accident] バーをクリックします。
これで、マップと [Open Incidents] リストに、選択したタイプのインシデントだけが表示されるようになりました。
- マップ上で、[レイヤー] ボタンをクリックします。 すべてのレイヤーをオンにして、[レイヤー] ウィンドウを閉じます。
- [その他のツール] バーで [検索] ボタンをクリックします。 ドロップダウン メニューをクリックして、[Emergency Facilities: Name] を選択します。
- 検索バーに「Redlands Animal Shelter」と入力して Enter キーを押します。
Redlands Animal Shelter 施設がマップで拡大表示され、その施設の情報を含むポップアップが表示されます。
- 各自でダッシュボードを操作します。 終了したら、ポップアップとダッシュボードを閉じます。
ここでは、ダッシュボードを操作して、マップとそのデータ間の相互の関係や、時間の経過とともにマップがどのように更新されるかについて学習しました。 次に、独自のマップとダッシュボードを作成します。
マップの作成
緊急対応ダッシュボードを再作成する最初のステップは、Web マップを作成することです。 Web マップには、視覚化と、棒グラフや通報のリストなどのデータ駆動型エレメントを構成できるようにするために、ダッシュボードで使用されるすべてのデータが含まれています。 ArcGIS Online で Web マップを作成し、レイヤーをその Web マップに追加します。 これらのレイヤーは、ダッシュボードに表示されたものと同じです。つまり、通報されたインシデント、緊急対応施設、緊急車両、および交通量の各レイヤーです。
新しいマップへのレイヤーの追加
ダッシュボード用のマップは ArcGIS Online で作成されます。
- 「ArcGIS の組織アカウント」にサイン インします。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- リボンの [マップ] をクリックして、新規マップを作成します。
Map Viewer に空のマップが表示されます。
- 必要に応じて、リボンの画面の上部にある [Map Viewer で開く] をクリックします。
- マップ上の下隅にある [検索] ツールをクリックします。
検索バーがマップの上部に表示されます。
- 検索バーに「Redlands」と入力します。 結果から [Redlands, CA, USA] を選択します。
マップが Redlands に移動し、その場所についての情報を示すポップアップが開きます。
- [検索結果] ポップアップを閉じます。
- [レイヤー] ウィンドウの [追加] をクリックします。
デフォルトでは、作成またはコピーしたレイヤーが表示されます。 マップで必要とされるレイヤーを検索するために検索設定を変更します。
- [レイヤーの追加] ウィンドウで、[マイ コンテンツ] をクリックして [ArcGIS Online] を選択します。
- 検索ボックスに「Redlands dashboard」と入力して Enter キーを押します。
- [コンテンツの調整] ボタンをクリックします。
- [コンテンツの調整] ウィンドウの [並べ替え] で、[マップ エリア内のコンテンツのみを表示] をオンにします。
- [コンテンツの調整] ウィンドウの [フィルター] で、[更新日] を選んで [ユーザー設定の範囲] を選択します。 2019 年 12 月 29 日~ 31 日の範囲で日付を選択します。
- [コンテンツの調整] ウィンドウを閉じます。 検索結果のリストで、[esri_dashboardpub] が所有する次の 5 つのレイヤーを見つけます (他の結果が返されることもあります)。
- Police
- Ambulances
- Fire
- Emergency Facilities
- Reported Incidents - Dispatch
- [Reported Incidents - Dispatch] レイヤーの名前をクリックします。
このレイヤーの詳細な説明とレイヤー コンテンツのサムネイルを示すウィンドウが開きます。
- 説明ウィンドウの下部にある [マップへの追加] をクリックします。
[Reported Incidents - Dispatch] レイヤーがマップに追加されます。
注意:
各レイヤーの [追加] ボタンをクリックすることで、レイヤーをマップにすばやく追加できます。
- [Reported Incidents - Dispatch] レイヤーの説明ウィンドウを閉じます。 [Emergency Facilities]、[Police]、[Ambulances]、および [Fire] の各レイヤーをマップに追加します。
レイヤーがマップに追加されます。
これらのレイヤーに加えて、ライブ交通量状況のレイヤーを追加します。 このレイヤーは、交通量または事故のために緊急車両が避けるべき道路に関する情報を提供します。
- [コンテンツの調整] ウィンドウで、[すべてのフィルターを削除] をクリックします。
- 検索ボックスで、既存の検索テキストを削除し、「World Traffic owner:Esri」と入力して Enter キーを押します。
検索結果のリストには [Esri] が提供する [World Traffic Service] レイヤーが含まれています。
- [World Traffic Service] レイヤーをマップに追加します。
これで、[World Traffic Service] が提供する交通状況がマップに表示されるようになりました。 データが頻繁に更新されるため、表示される交通状況は、多くの場合、画像例の交通状況とは異なります。
- [レイヤーの追加] ウィンドウで、[戻る] ボタンをクリックします。
最後に追加したため、[World Traffic Service] レイヤーが、他のすべてのレイヤーの上に描画されます。 これはコンテキスト レイヤーで、緊急車両の位置ほど重要ではないので、レイヤーを並べ替えます。
- [レイヤー] ウィンドウで、[World Traffic Service] をレイヤー リストの最下部にドラッグします。
[World Traffic Service] が他のレイヤーの下に描画され、他のレイヤーが見やすくなります。 [Emergency Facilities] レイヤーも、[コンテンツ] ウィンドウの下部付近に配置する必要があります。これらの施設の位置は変化せず、このレイヤーが他のレイヤーほど意思決定において重要ではないからです。 このレイヤーを下部近くに配置することで、[Reported Incidents – Dispatch]、[Police]、[Fire]、および [Ambulances] の各レイヤーがマップ上で目立つようになります。
- 残りのレイヤーを以下の順番に並べ替えます。
- Reported Incidents - Dispatch
- Police
- Fire
- Ambulances
- Emergency Facilities
- World Traffic Service
この順序は、緊急対応に関するユーザーの意思決定における重要性を反映しています。
レイヤーの更新間隔の設定
リアルタイム データを扱うときは、どのくらいの頻度でデータを更新するかを検討することが重要です。 更新間隔によって、新しいデータをサービスから取得する頻度が決まります。 更新間隔はレイヤーに関する現在の更新設定を確認して、いくつかの変更を行います。
- [レイヤー] ウィンドウで、[Reported Incidents - Dispatch] レイヤーをクリックして選択します。
現在選択されているレイヤーの片側には青色のラインが表示されます。
[プロパティ] ウィンドウが表示されます。
- [プロパティ] ウィンドウで [更新間隔] セクションを見つけます。
現在の設定が表示されます。 このレイヤーの更新間隔は、0.1 分 (6 秒) に設定されています。
- [レイヤーの更新間隔] に「0.3」分 (18 秒) と入力します。
- [レイヤー] ウィンドウで [Police] レイヤーをクリックし、[プロパティ] ウィンドウで、[更新間隔] を 0.3 分に設定します。
- 学習した手順を使用して、[Fire] および [Ambulances] レイヤーの [更新間隔] を 0.3 分に設定します。
- [Emergency Facilities] レイヤーの [更新間隔] 設定を確認します。
施設の場所は変化しないため、このレイヤーに対して更新間隔は設定されていませんが、これで問題ありません。
- [World Traffic Service] レイヤーの [更新間隔] を確認します。
このレイヤーの更新間隔は 5 分に設定されています。 ライブ交通量データは 5 分間隔で更新されるため、これは適切な値です。
ヒント:
World Traffic Service レイヤーの詳細をご参照ください。
ポップアップの構成
マップ上の通報されたインシデント シンボルをクリックすると、そのインシデントに関する情報を含むポップアップが開きます。 この情報をさらに利用しやすくするには、ポップアップに含まれているデータに基づいてエレメントを作成します。 それらのエレメントは、以前に操作したエレメントに似ています。 まず、レイヤーに関連付けられた属性を表示できるようにポップアップを構成し、ダッシュボードに表示される詳細情報を制御します。
- 必要に応じて、Redlands エリアを拡大します。
- マップ上で、通報された既存のインシデントのいずれかをクリックします。これらのインシデントは、緑色の背景付きの電話アイコンとしてスタイル設定されています。 (インシデントは、画像例のインシデントとは異なる場合があります)。
インシデントに関する情報が、フィールドおよび関連する値のリストとしてポップアップに表示されます。 画像例では、[Contact Name] フィールドには、[Joey Fatone] という関連する属性値があります。 この情報は、マップを表示するすべてのユーザーが使用できます。 この情報は、後で構成するダッシュボードのエレメントに表示される情報も決定します。
- ポップアップを閉じます。
- [レイヤー] ウィンドウで、[Reported Incidents - Dispatch] レイヤーが選択されていることを確認します。 [設定] (明るい背景の) ツールバーの [ポップアップ] をクリックします。
- [ポップアップ] ウィンドウで [タイトル] を展開し、既存のテキストを削除します。 フィールドの追加ボタンをクリックします。
- [フィールドの追加] ウィンドウで、[Incident {incident}] をクリックします。
ポップアップ タイトルは、フィールドのコンテンツから構成されています (中括弧に囲まれたフィールド名で示されています)。 フィールドは、マップ上のレイヤーのデータから取得されます。 この場合、フィールド名は [incident] です。 このフィールドは、インシデントの種類を示します。 フィールド名は変数と同様に機能するため、マップ上のインシデントをクリックすると、該当するレポートのインシデントの種類がポップアップのタイトルに表示されます。
- [フィールド リスト] を展開します。
ポップアップに現在含まれているフィーチャ レイヤー内のフィールドがリストされます。
- 以下を除くすべてのフィールドの [削除] ボタンをクリックします。
- Open Date
- 位置
- 概要
その他のフィールドがポップアップに表示されなくなります。
- マップ上でインシデントをクリックして、そのポップアップを表示します。
- ポップアップを閉じます。
- [コンテンツ] ツールバーで、[保存して開く] ボタンをクリックして [名前を付けて保存] を選択します。
- [マップの保存] ウィンドウで、次のパラメーターを入力します。
- [タイトル] に「Redlands Emergency Map」と入力し、自分のイニシャルを付加します。
- [タグ] で「incidents, emergency, fire, ambulances, police, traffic」と入力して Enter キーを押します。
- [サマリー] に「Map for Redlands Emergency Dashboard」と入力します。
- [保存] をクリックします。
フィーチャ検索の構成
次に、ユーザーがダッシュボードで名前で検索して緊急対応施設を見つけることができるように、Web マップでのフィーチャ検索を構成します。
- [コンテンツ] ツールバーの [マップ プロパティ] をクリックします。
- [アイテムの詳細] をクリックして、マップのアイテム ページに移動します。
- [設定] タブをクリックしてから [Web マップ] タブをクリックします。
- 必要に応じて、[アプリケーション設定] カテゴリで [検索の有効化] を展開します。 [ヒント] に「Place or Facility Name」と入力します。
- [レイヤー] をオンにします。
施設名は [Emergency Facilities] レイヤーの [Name] フィールドに保存されています。
- 必要に応じて、[レイヤーの追加] をクリックして、検索できるレイヤーを指定します。
- 次のパラメーターを設定します。
- 最初のボックスで [Emergency Facilities] を選択します。
- 2 つ目のボックスで [Name] を選択します。
- 3 つ目のボックスで [Contains] を選択します。
ダッシュボードでマップを使用すると、名前で検索して緊急対応施設をすばやく見つけることができます。
- [保存] をクリックします。
ダッシュボードで使用するためのマップを作成して構成しました。 次は、ダッシュボードの構成に取り掛かります。
ダッシュボードの作成
前回は、ダッシュボードに追加するマップを作成しました。 ダッシュボードには、状況をリアルタイムで監視するためのマップとディスプレイが含まれます。 マップ、レイヤー、その他のアイテムと同様に、ダッシュボードも ArcGIS Online 組織サイトに格納されます。
ダッシュボードの作成とマップ エレメントの追加
Dashboards アプリを使用して、新しいしいダッシュボードを作成します。ダッシュボードを作成したら、そのダッシュボードの最初のコンポーネントとしてマップを追加します。 ダッシュボードの各コンポーネントは、エレメントと呼ばれます。
- [Redlands Emergency Map] アイテム ページで、リボンの [概要] をクリックします。
注意:
前のセクションから開始していない場合は、ArcGIS Online にサイン インして、必要に応じてリボンの [コンテンツ] をクリックします。 自分の [Redlands Emergency Map] Web マップの名前をクリックして、マップのアイテム ページを表示します。
- [Web アプリの作成] をクリックし、[ダッシュボード] を選択します。
ダッシュボードのタイトル、タグ、説明のオプションが表示されます。
- [新しいダッシュボードの作成] ウィンドウで次のように入力します。
- [タイトル] に「Esri Tutorials - Redlands Emergency Dashboard」と入力します。
- [タグ] で「incidents」、「emergency」、「fire」、「ambulances」、「police」、「traffic」と入力し、各タグの後で Enter キーを押します。
- [サマリー] に「Dashboard showing emergencies in Redlands, California」と入力します。
- [ダッシュボードの作成] をクリックします。
ダッシュボードがブラウザー ウィンドウで開き、[Esri Tutorials - Redlands Emergency Dashboard] が表示されます。
注意:
ArcGIS Online のホーム ページまたは ArcGIS Dashboards のホーム ページからダッシュボードを作成することもできます。
マップ ツールの構成
一般に、マップはさまざまなツールをユーザーに提供します。 たとえば、ユーザーは場所の検索、ブックマークの追加、ベースマップの変更などを行えます。 このセクションでは、ダッシュボードのユーザーに提供されるツールを選択します。
- マップの上の隅にポインターを合わせて、非表示になっているツールバーを表示します。 ツールバーの [構成] ボタンをクリックします。
注意:
ツールバーが非表示になっている場合があります。この場合には、青色のバーにポインターを合わせて、ツールバーを表示します。
- [設定] タブで、次のオプションをオンにします。
- デフォルトの範囲およびブックマーク
- レイヤーの表示設定
- ベースマップ スイッチャー
- 検索
- 拡大/縮小
- [完了] をクリックします。
構成したマップ ツールが [その他のツール] メニューに表示されます。
ダッシュボード設定の構成
次に、ダッシュボードのエレメント、枠線、テキスト、およびタブの色を変更します。
- ダッシュボードのツールバーで [テーマ] ボタンをクリックします。
[テーマ] ウィンドウが表示されます。 このウィンドウには、ダッシュボードのテーマと色を変更するためのオプションが含まれています。 事前設定のテーマを選択しても、自身のテーマをカスタマイズしてもかまいません。 ダッシュボードのエレメントの境界線を目立たせるために、まずは [明るい] テーマを使用して、カスタム背景色を追加します。
- [明るい] テーマが選択されていることを確認し、[選択したテーマのカスタマイズ] をクリックします。
- [カスタム テーマ] ウィンドウの [色] で、[カスタマイズ] をクリックします。
- [高度な色] を展開します。 [ダッシュボードの背景色] で色をクリックし、[HEX] に「3d948a」と入力します。
- カラー パレット メニューで、[保存済み] の横の追加ボタンをクリックします。
自分用に色が保存され、ダッシュボードの他のエレメントに使用できるようになります。
- [テーマ] パネルを閉じます。
- ダッシュボードのツールバーで、[保存] ボタンをクリックし、[保存] を選択してダッシュボードを保存します。
これで、マップに、必要なツールと機能が構成されました。 ユーザーは、レイヤーの表示と非表示を切り替えたり、ベースマップを変更したり、緊急対応施設を名前で検索することができます。
エレメントの構成
前回は、マップ エレメントを構成しました。 次に、ユーザーが緊急事態をリアルタイムで監視する際に役立つエレメントをさらに追加します。 これらのエレメントは、ウィジェットとも呼ばれます。 また、現在のインシデント数についてのサマリー、未解決インシデントのリスト、インシデントの詳細、インシデントをタイプ別に示すバー チャートを追加します。 作業が完了すると、最初のモジュールで操作したものとよく似たダッシュボードができあがります。
ダッシュボードのヘッダーの構成
ヘッダー パネルは多くの役割を果たしますが、マップの操作に非常に役立つセレクター (カテゴリ、数値、日付) が存在する場所でもあります。 ダッシュボードのヘッダーを構成します。
- ダッシュボード ツールバーで [表示] ウィンドウをクリックします。 [ヘッダー] タブで、[ヘッダーの追加] をクリックします。
ヘッダーや左側のパネルなどのエレメントは一度だけしか追加できませんが、残りのエレメントは必要に応じて何度でも追加できます。 このダッシュボードでは、ヘッダー パネル、左側のパネル、マップ、リスト、チャートの各エレメントを追加します。
- [タイトル] に「Redlands Emergency Dashboard」と入力します。 その他の設定はそのままにしておきます。
- [完了] をクリックします。
カテゴリ セレクターの追加
次に、すべての緊急対応施設のカテゴリ セレクターを追加します。
- [表示] パネルの [ヘッダー] タブで、[セレクターの追加] をクリックし、[カテゴリ セレクター] を選択します。
- [データ オプション] の [カテゴリの設定元] で [フィーチャ] を選択します。
[レイヤーの選択] ウィンドウが表示されます。
- [Layers from 'Redlands Emergency Map' map:] グループで [Emergency Facilities] を選択します。
Web マップで構成されたデフォルト フィールドが [ライン アイテム テンプレート] パラメーターとして使用されます。 デフォルト フィールドは施設名であるため、何も変更する必要はありません。
注意:
[ライン アイテム テンプレート] フィールドが施設名に設定されていない場合は、[挿入] をクリックし、[名前] を選択します。
次に、オプションをさらに追加します。
- [カテゴリ セレクター] ウィンドウで [セレクター] タブをクリックし、[オプションなし] をオンにします。 [[なし] のラベル] に「All Facilities」と入力します。
- [アクション] タブをクリックします。 [アクション] ウィンドウで [フラッシュ] を展開し、[Redlands Emergency Map] をオンにします。
次に、「Redlands Emergency Map」にズームするアクションを追加します。
- [ズーム] を展開して、[Redlands Emergency Map] をオンにします。
- [完了] をクリックします。
ヘッダー パネルにセレクターがリストとして追加されます。 緊急対応施設が選択されると、マップがその施設に画面移動して施設を中央に表示し、施設の位置が点滅します。
- ダッシュボードを保存します。
インシデント数の追加
次に、所定の時間に未解決であるインシデントの数をユーザーが一目でわかるようにするために、インシデント数インジケーターを追加します。
- [表示] パネルで [ボディ] タブをクリックし、[エレメントの追加] をクリックして [インジケーター] を選択します。
[レイヤーの選択] ウィンドウが開きます。
- ['Redlands Emergency Map' マップのレイヤー] で、[Reported Incidents - Dispatch] を選択します。
- [データ] タブで、[値の種類] が [統計情報] に設定されており、[統計情報] が [データの個数] に設定されていることを確認します。
ユーザーは未解決のインシデントだけに興味を持つ可能性が高いため、未解決のケースの総数だけを表示するようにインジケーターを構成します。
- [フィルター] ボタンをクリックします。 [条件のフィールド] で [Operational Status] を選択します。 次の手順で値を選択するまで、警告が表示されます。
- [に等しい] が演算子タイプであることを確認します。 [値の選択] で [Open] を選択します。
- [インジケーター] タブをクリックします。
[インジケーター オプション] ウィンドウが表示されます。 このウィンドウには、インジケーターで表示される色、テキスト、アイコンを制御するための設定が含まれています。
- [中位テキスト] で、デフォルトのテキストを変更せずにそのままにしておきます。 [中位テキスト] の下の [テキストの色] パレットをクリックし、チュートリアルの前半で保存した色を選択します。
- [下位テキスト] に「Current Incidents」と入力します。
- [完了] をクリックします。
インジケーター エレメントはダッシュボードに追加されましたが、非常に大きく、マップと同程度の画面スペースを占めています。 いくつかのエレメントをさらに追加した後、エレメントのレイアウトと配置を調整します。
インシデントが開始または終了したときに、このエレメントがリアルタイムで更新され、特定の瞬間に開始されているインシデントの正確な数が表示されます。
インシデントのリストの追加
組織のユーザーが最新のインシデントに注目したいときもあります。 マップ エレメントは、このような目的の場合には、最も適したインターフェイスとは言えません。最新のインシデントが表示された時と場所を確認しづらいことがあるからです。 リスト エレメントはインシデントを日時で並べ替える機能をユーザーに提供するため、最近のインシデントを容易に確認できます。
- [表示] ウィンドウの [ボディ] タブで、[エレメントの追加] をクリックして [リスト] を選択します。
- [レイヤーの選択] ウィンドウで、[Reported Incidents - Dispatch] を選択します。
- [データ] タブの [並べ替え] で、[フィールドの追加] をクリックして [Open Date] を選択します。
- [並べ替え] の下の [Open Date] フィールドで、並べ替えボタンをクリックして、[降順で並べ替え] を選択します。
リスト エレメントでは、[Reported Incidents - Dispatch] レイヤーの [Open Date] 列の値に従って未解決のインシデントが並べ替えられます。 「降順」の並べ替え順は、最新のインシデントが先頭に表示されることを意味します。
次に、リストがインジケーターと一致するように、未解決のインシデントのみを表示します。 インジケーターで使用した方法と同じ方法を使用します。
- [フィルター] で [フィルター] ボタンをクリックします。 [条件のフィールド] で [Operational Status] を選択します。
- [に等しい] が演算子タイプであることを確認します。 [値の選択] で [Open] を選択します。
リストが更新され、未解決インシデントだけが表示されます。 デフォルトでは、リストには Contact Name フィールドが表示されます。 リストを更新して、代わりにインシデント タイプが表示されるようにします。
- [リスト] タブをクリックします。
リストは、マップ レイヤーで設定されているデフォルトの表示フィールドを使用します。 このフィールドを変更して、わかりやすい情報を提供するようにすることができます。
- テキスト ボックス内の値をすべて削除します。 フィールド ボタンをクリックし、[Incident] を選択します。
注意:
フィールド名のリストには、エイリアスと実際のフィールド名の両方が表示されます。 たとえば、[Contact Name] は [pocname] フィールドのエイリアスです。 こういった関係においてフィールド名は変数と同様な振舞いをします。つまり、リスト内の各インシデントのタイトルはそのインシデントの説明に応じて変化します。
- テキスト ボックス内で Enter キーを押して、別のラインを追加します。 そのラインに [Open Date] フィールドを追加します。
- [ライン アイテム テンプレート] グループの書式設定オプションを使用して、[Incident] フィールドのテキストを太字にし、[Open Date] フィールドのテキストを斜体にします。
[プレビュー] ウィンドウに、このエレメントがどのような外観をしているかが表示されます。
- [一般] タブをクリックします。
- [タイトル] で、[編集] ボタンをクリックします。 テキスト ボックスに「Open Incidents」と入力します。
- 必要に応じて、[最終更新の表示] オプションまで下にスクロールします。
最終更新が表示され、データの最終更新時間が示されます。 データは更新されるので、この情報を表示しておくと役立ちます。 データが静的な場合は、画面上のスペースを節約するためにこのパラメーターをオフにすることを検討できます。
インシデント リストで、ユーザーがインシデントをクリックすると、マップ上でその位置が点滅し、そのインシデントの詳細情報が表示されるようにしたいと思います。 いくつかのアクションを構成して、この動作を実現します。
- [アクション] タブをクリックします。
- [選択の変更時] グループで、[ポップアップの表示] を展開し、自分の [Redlands Emergency Map] をオンにします。
- [フラッシュ] を展開し、[Redlands Emergency Map] をオンにします。
- [画面移動] を展開し、[Redlands Emergency Map] をオンにして、インシデントがマップの中央に再配置されるようにします。
- [完了] をクリックします。
ダッシュボードにリストが追加されます。 サイズを変更する前に、エレメントをもう 1 つ追加します。
リスト アイテムをクリックすると、ポップアップがマップ上に表示され、ユーザーが閉じるまで表示されたままの状態になります。 また、選択したインシデントの位置が 3 回点滅します。 未解決インシデントのステータスが変更されると、このリストがリアルタイムで更新されます。そのためユーザーは、最新のインシデントを簡単に見つけて、それに関する情報を受け取ることができます。
インシデント タイプのチャートの追加
インジケーター エレメントは、ユーザーにその瞬間の未解決インシデントの数を伝えます。 リスト エレメントは、未解決インシデントを表示し、日時で並べ替えます。 マップ エレメントは、インシデントの現在の位置を表示します。 ただし、いくつのインシデントがどのタイプに属するかは一目見ただけでは認識できません。 この問題を解決するのがシリアル チャート エレメントです。
- [表示] ウィンドウの [ボディ] タブで、[エレメントの追加] をクリックして [シリアル チャート] を選択します。
- [レイヤーの選択] ウィンドウで、[Reported Incidents - Dispatch] を選択します。
[シリアル チャート] エレメントの構成ウィンドウが表示されます。
- 必要に応じて、[データ] タブで [グループ化された値] ボタンをクリックします。
- [カテゴリ フィールド] で [Incident] を選択します。
シリアル チャートを構成すると、プレビュー ウィンドウが更新されます。
- [シリーズ] タブをクリックします。 [バーの色] で [カテゴリ別] を選択します。
インシデントの各タイプが異なる色でスタイル設定されます。
注意:
ダッシュボードで使用されているデフォルトの色は、この画像やダッシュボードの例とは異なる場合があります。 チャートで使用する色を変更したい場合は、[色の適用] をクリックし、別のオプションを選択します。
- [一般] タブをクリックし、[タイトル] で [編集] ボタンをクリックして「Current Incidents by Type」と入力します。 タイトル テキストを中央揃えにして、[見出し 2] 書式設定を選択します。
チャートは、アクションのソースとなることもあります。 ここでは、マップ表示にフィルターを追加し、チャート上で選択が行われた際に特定のタイプのインシデントだけを表示するようにします。
- [アクション] タブをクリックします。 [アクション] ウィンドウの [選択の変更時] で、[フィルター] を展開し、[インジケーター (1)]、[リスト (1)] をオンにして、[Redlands Emergency Map] の下で [Reported Incidents - Dispatch] をオンにします。
チャートのバーをクリックすると、関連するインシデントがマップ上に表示され、その他のエレメントが適宜フィルタリングされます。
さまざまなタイプのインシデントが開始したり終了したりすると、このバー チャートがリアルタイムで更新されます。 ユーザーは、現在開始されているインシデントのタイプを知ることができます。
- [完了] をクリックします。
次に、ダッシュボードのエレメントを並べ替えます。
- バー チャート エレメントの上の隅にポインターを合わせ、[アイテムのドラッグ] ボタンを表示します。
- [アイテムのドラッグ] ボタンをクリックし、インジケーター エレメントをドラッグして、マップの下にドッキングします。
- インジケーター エレメントをドラッグして、リスト エレメントの上にドッキングします。
- リスト エレメントとインジケーター エレメントの端をドラッグすると、そのサイズをダッシュボードの合計サイズの約 4 分の 1 に縮小できます。
- バー チャート エレメントの上端をドラッグすると、その高さをダッシュボードの合計サイズの 3 分の 1 に縮小できます。
- 必要に応じて、Redlands が中央に表示されるようにマップの画面移動とズームを行います。
注意:
ダッシュボードに追加した後にエレメントの設定を変更するには、エレメントの左上隅にある [設定] バーをポイントして [構成] を選択します。
- ダッシュボードを保存します。
ダッシュボードの共有
これで、ダッシュボードに必要なエレメントが構成されました。 次は、編集を終了して、ダッシュボードを適切なユーザーと共有します。
- ダッシュボードのタイトルの横にあるメイン メニューをクリックし、[ダッシュボード アイテムの詳細] をクリックします。
ダッシュボードのアイテム ページが表示されます。
ダッシュボードは、組織のメンバーまたはすべてのユーザーと共有できます。 このダッシュボードは市当局が使用するもので、一般ユーザー向けではないため、組織のみで共有します。
- [共有] をクリックします。
- [共有] ウィンドウで、組織をクリックして [保存] をクリックします。
注意:
[すべてのユーザー] オプションを選択すると、ユーザーはサイン インしなくてもダッシュボードを開いて使用できます。 ダッシュボードを共有する場合は、他の ArcGIS Online アイテムと同様に、ダッシュボードで使用されているマップとレイヤーもダッシュボード自体と同じように共有する必要があります。 この場合、すべてのレイヤーはパブリック (すべてのユーザーと共有) ですが、マップ エレメント用に作成した「Redlands Emergency Map」はプライベートになっています。
これでダッシュボードが完成しました。 ユーザーが緊急事態をリアルタイムで監視する際に役立つエレメントを構成し、ダッシュボードを保存して、組織、およびより広範な ArcGIS コミュニティと共有しました。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。