シーンの設定と準備
最初に ArcGIS Pro で必要なデータを準備し、De Zalmhaven 複合施設プロジェクトの位置をシーン内で検索して、プロジェクトのスペースを確保するために解体される 2 つの古い建物が表示されないようにします。
データをダウンロードして Web シーンを開く
最初に、チュートリアルで使用する BIM データをダウンロードします。 次に、ArcGIS Pro を起動して、ロッテルダム市の中心を表す 3D Web シーンを読み込みます。
- 「De_Zalmhaven_complex.zip」圧縮フォルダーをコンピューターにダウンロードします。
注意:
お使いの Web ブラウザーによっては、ダウンロードを開始する前に、ファイルの場所を選択するよう求めるメッセージが表示される場合があります。 ほとんどのブラウザーでは、デフォルトでコンピューターのダウンロード フォルダーがダウンロード先の場所になります。
- コンピューター上でダウンロードした [De_Zalmhaven_complex.zip] ファイルを見つけて右クリックし、ドキュメント フォルダーなどの任意の場所に内容を展開します。
次に、ArcGIS Pro を起動します。
- ArcGIS Pro を起動します。 サイン インを求められたら、ライセンスが割り当てられた ArcGIS アカウントを使用してサイン インします。
ArcGIS Pro へのアクセス権限または組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- [新規] の [テンプレートを使用せずに開始] をクリックします。
ここで、ArcGIS Pro でロッテルダム市の中心を表す Web シーンを読み込みます。
- リボンの [表示] タブにある [ウィンドウ] グループで、[カタログ] ウィンドウをクリックします。
- [カタログ] ウィンドウで [ポータル] をクリックし、[ArcGIS Online] をクリックします。 検索ボックスに「Rotterdam City Center owner:Learn_ArcGIS」と入力し、Enter キーを押します。
- 結果のリストで、[Rotterdam City Center] Web シーンを右クリックし、[追加して開く] を選択します。
しばらくすると、3D シーンが表示されます。
このシーンを De Zalmhaven 複合ビルの背景に使用します。
注意:
「この Web シーン」は Web ブラウザーで表示でき、すべてのユーザーがアクセスできます。 このようなシーンの作成方法については、建設計画を支援する Web シーンの作成チュートリアルをご参照ください。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Rotterdam City Center] シーンを構成するレイヤーを確認します。
シーンにはベースマップおよび地表レイヤーのほか、[Buildings]、[Bridges]、[Trees] などの複数のフィーチャ レイヤーが含まれています。 シーンを探索して、シーンについての理解を深めます。
- シーンの [ナビゲーター] ホイールの上にある [フル コントロールの表示] をクリックします。
[ナビゲーター] ホイールが拡張され、3D ナビゲーション機能が追加されます。
- 中央の [ナビゲーター] ホイールを使用して、シーンの傾斜や回転を行います。 また、マウス ホイール ボタンを使用して拡大/縮小したり、マウスの左ボタンを押しながらドラッグして画面移動したりすることもできます。
ヒント:
3D ナビゲーションのオプションの詳細については、「3D でのナビゲーション」をご参照ください。
- シーンを拡大して移動しながら、シーンを観察します。
さまざまなレイヤーが一体化し、魅力的で情報が伝わりやすい都市景観を作り出しています。 BIM データが格納されているのと同じフォルダーにプロジェクトを保存します。
- [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] をクリックします。
- [名前を付けてプロジェクトを保存] ウィンドウで、展開した [De_Zalmhaven_complex] フォルダーを参照して選択します。 [OK] をクリックします。
このセクションでは、BIM データをダウンロードし、ArcGIS Pro で 3D Web シーンを開き、プロジェクトを保存しました。
De Zalmhaven 複合施設の予定地の検索
ここでは、シーン内の De Zalmhaven 複合施設の予定地を検索します。 [場所検索] ツールを使用してこれを実行します。
- リボンの [マップ] タブの [照会] グループで、[場所検索] をクリックします。
- [場所検索] ウィンドウの [検索] ボックスに住所「Vasteland 12G, 3011 BL Rotterdam, Netherlands」を入力し、Enter キーを押します。
シーンで [A] 住所を拡大表示されます。 この場所は、De Zalmhaven 複合施設の予定地との一致度が高いため、このデフォルトの結果をそのまま使用します。
注意:
[A] マーカーは建物で隠れているため、見えない場合があります。
- 必要に応じて、中央の [ナビゲーター] ホイールを使用し、[A] マーカーが見えるまでシーンを傾けます。
- 次の画像例とほぼ同じ表示になるまで少し縮小表示します。
De Zalmhaven 複合施設は、[A] マーカーの左側にある黄色の大きな楕円形でマークされた位置に建設されます。
- [場所検索] ウィンドウを閉じます。
このセクションでは、シーン内の De Zalmhaven 複合施設の予定地を確認しました。
古い建物を非表示
De Zalmhaven 複合施設の予定地に、現在 2 つの古いビルが表示されています。 新しい建物のスペースを確保するため、古い建物を非表示にします。 最初に、2 つの建物の ID を検索する必要があります。
- 最初の建物をクリックして情報ポップアップを表示し、後で使用するために [ObjectID] 値 ([136753]) を書き留めます。
注意:
ポップアップが表示されない場合は、リボンの [マップ] タブの [ナビゲーション] グループにある [マップ操作] 下向き矢印を展開し、[最上位レイヤー] オプションが選択されていることを確認します。
- ポップアップを閉じます。
- 同様に、2 つ目の建物の [ObjectID] 値 ([137392]) を取得し、ポップアップを閉じます。
次に、この 2 つの建物 ID でクエリを作成し、表示から除外します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Buildings] レイヤーを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
- [レイヤー プロパティ: Buildings] ウィンドウの [定義クエリ] を選択して、[新しい定義クエリ] をクリックします。
- [クエリ 1] で、[Where 句 OBJECTID が 136753, 137392 を含まない] というクエリを作成します。
- [適用] をクリックし、[OK] をクリックします。
シーンが更新され、2 つの建物を含まない形で再描画されます。
注意:
2 つの建物は、ArcGIS Pro プロジェクト内で表示されなくなるだけです。 元の Web シーンからは削除されません。
- Ctrl + S を押して、プロジェクトを保存します。
これで 2 つの古い建物が表示されなくなり、建設予定の De Zalmhaven 複合施設のデジタル建物モデルの 1 つをジオロケーションする準備が整いました。
デジタル建物モデルのジオロケーション
ここでは、De Zalmhaven 複合施設内の高層ビルを表すデジタル モデルに焦点を当てます。 デジタル モデルを検証した後、大まかな位置情報を追加します。 次に、モデルをシーン内に表示し、より正確にジオロケーションします。
デジタル建物モデルの調査
デジタル モデルの構造を検証します。
- 必要に応じて、リボンの [表示] タブにある [ウィンドウ] グループで、[カタログ ウィンドウ] をクリックします。
- [カタログ] ウィンドウで、[プロジェクト] をクリックします。 [フォルダー] → [De_Zalmhaven_complex] → [DigitalModels] → [Building_1_HR] の順に展開します。
[ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] はデジタル モデル データを表しています。
注意:
[DigitalModels] フォルダーが表示されない場合は、[De_Zalmhaven_complex] を右クリックして [更新] を選択します。
[Building_1_HR_Solution] には [Building_1_HR] と同じ高層ビルが含まれていますが、すでにジオロケーションされているため、 必要に応じて、このチュートリアルのソリューションとして使用できます。
[Building_2_MR] には、このチューリアルの後半で使用する 2 つ目の建物モデル (中層ビル) が含まれています。
- [ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] を展開します。
[ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] デジタル モデルは、複数の専門分野 ([Architectural]、[Electrical]、[Infrastructure]、[Mechanical]、[Piping]、[Structural]) で構成されています。
- 一部の専門分野を展開して、探索してみましょう。
各専門分野はカテゴリで構成されています。 たとえば、[Architectural] 専門分野には、[Chimneys]、[Doors]、[Roofs]、[Walls] などのカテゴリがあります。
注意:
デジタル モデルは通常、BIM ソフトウェアを使用してネイティブ Revit または IFC 形式で作成されます。 その後、ArcGIS でワークスペースとしてインポートされ、専門分野がデータセットとして、カテゴリがフィーチャクラスとして表されます。 BIM ワークスペースの詳細については、BIM ファイル ワークスペースとしての BIM ファイルをご参照ください。
ここでは、高層ビル モデルがまだジオロケーションされていないことを確認します。
- [ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] の横にある矢印をクリックし、再び折りたたみます。
- [ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
- [ファイルのプロパティ: ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] ウィンドウの [一般] タブで、[空間参照] と [ワールド ファイル変換] を展開します。
[空間参照] が [不明な座標系] に設定されています。 デジタル モデルをジオロケーションするには、モデルに .prj ファイルで提供される座標系情報が必要です。 この情報は現在存在しません。
[ワールド ファイル変換] が [ワールド ファイル変換なし] に設定されています。 デジタル モデルをジオロケーションするには、通常は 3D ワールド ファイル (.wld3) に格納されている座標変換情報がモデルにも必要です。 この情報は、割り当てられている座標系内でデジタル モデルの位置を移動および回転する方法を決定するために使用されます。 この情報も現在は存在しません。
高層ビル モデルには、ジオロケーションに必要な情報が含まれていません。
注意:
デジタル モデルのこれらのプロパティやその他のプロパティの詳細については、「BIM データ ファイルのプロパティ」をご参照ください。
これで高層ビル モデルについて学習し、ジオロケーションされていないことを確認したので、ジオロケーション処理を開始します。
デジタル モデルへの大まかな位置情報の追加
高層ビル モデルに座標系を割り当て、大まかな位置情報を追加します。
- [ファイルのプロパティ: ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] ウィンドウで、[位置の検証] タブをクリックします。
ここでも、[座標系が定義されていません] が表示されていることを確認できます。 Web シーンではオランダの国家座標系である [RD New] を使用しているため、高層ビル モデルにも同じ座標系を割り当てます。
注意:
表示速度を低下させるリアルタイムのデータの投影変換を防ぐために、3D シーンとデジタル モデルには常に同じ座標系を使用してください。
自分のデータを操作する場合、自分の地域で一般に使用されている座標系を選択する必要があります。 正確な計測を可能にしたいため、距離を維持する投影座標系を選択してください。 投影法の詳細については、適切な投影法の選択をご参照ください。
- [座標系の割り当て] をクリックします。
- [座標系の割り当て] ウィンドウの検索ボックスに「RD New」と入力して、Enter を押します。
- [使用可能な XY 座標系] で、[投影座標系] → [各国の座標系] → [ヨーロッパ] の順に展開します。 [RD New] をクリックして、[OK] をクリックします。
しばらくすると、[位置の検証] タブが更新され、座標系の割り当てが反映されます。
ただし、ArcGIS Pro は、割り当てられている座標系内で高層ビル モデルを配置する場所がまだわかりません。 ここで、配置する位置の周辺の住所を入力し、モデルをおおよその位置に配置します。
- [このモデルでプロジェクト住所が見つかりませんでした] の下にある [位置の提示] をクリックします。
- [位置の提示] ウィンドウの [検索] ボックスに住所「Vasteland 12G, 3011 BL Rotterdam, Netherlands」を入力し、Enter を押します。 [A] オプションの住所をそのまま使用します。
この住所は、高層ビルの予定地に最も一致しています。
- [OK] をクリックします。
住所が、高層ビルの候補位置として表示されるようになりました。
- [候補位置: Vasteland 12G, 3011 BL Rotterdam] の下にある [候補位置に合わせた変換] をクリックします。
建物の座標が自動的に移動および回転して、候補位置に配置されます。 この変換情報は、新しい 3D ワールド ファイル (.wld3) に格納されます。
しばらくすると、[位置の検証] タブが更新され、[モデルの範囲が座標系の使用範囲内に存在します] と [モデルが候補位置に配置されています] が通知されます。
- [OK] をクリックします。
.prj および .wld3 補助ファイルが作成されたことを確認します。
- コンピューターで Windows エクスプローラー ウィンドウを開き、[De_Zalmhaven_Complex] → [Digital Models] → [Building_1_HR] の順に移動します。
新しく作成した .prj および .wld3 補助ファイルが表示されます。
- Windows エクスプローラー ウィンドウを閉じ、ArcGIS Pro に戻ります。
このセクションでは、高層ビル モデルに座標系を割り当て、住所に基づいた大まかな位置情報を追加しました。 次に、建物をシーン内に表示します。
デジタル モデルとコントロール ポイントのシーンへの追加
高層ビル モデルをシーンに追加して、ジオロケーションを調整します。 ただし、多くの専門分野およびカテゴリが含まれる完全なモデルを追加するのではなく、簡単に操作できるよう 1 つのカテゴリだけを追加します。 フロアの概要を示し、解釈しやすい [Slabs] カテゴリを選択します。
注意:
あるいは、目的に合わせて [Walls] カテゴリを検討してもよいでしょう。
- [カタログ ウィンドウ] で、[フォルダー] → [De_Zalmhaven_complex] → [DigitalModels] → [Building_1_HR] → [ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] → [Architectural] の順に展開します。
- [Slabs] を右クリックして、[現在のマップに追加] を選択します。
しばらくすると、[Slabs] マルチパッチ フィーチャクラスがシーン内に表示されます。
予想どおり、建物は住所 Vasteland 12G, 3011 BL Rotterdam にあり、これは仮の大まかな位置です。
建物を正確な位置に移動する前に、地表付近にない建物の階を除外して操作しやすくします。 この処理は定義クエリで行います。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Slabs] レイヤーを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
- [レイヤー プロパティ: Slabs] ウィンドウの [定義クエリ] を選択して、[新しいフィルター設定] をクリックします。
- 次のクエリを作成します。[Where 句 BldgLevel が 3 以下 - 02 tewwde verdieping]
- [適用] をクリックし、[OK] をクリックします。
シーン上で、建物は最初の数階だけを表示して再描画されます。
- 必要に応じて、中央の [ナビゲーター] ホイールを使用し、シーン内でカメラを移動し、建物を見やすくします。
建物の正確な目的位置を把握するには、現地の測量士がキャプチャした地上コントロール ポイントを使用します。 これらのポイントは、建物の 2 つの角の位置を表しています。 ここで、測量点レイヤーをシーンに追加します。
- [カタログ ウィンドウ] で、[フォルダー] → [De_Zalmhaven_complex] → [GroundControlPoints] の順に展開します。
- [HR_Survey_Points.lyrx] を右クリックして、[現在のマップに追加] を選択します。
レイヤーがシーンに表示されます。
- 縮小表示して、建物の現在の位置に対して 2 つのコントロール ポイントが配置されている場所を確認します。
このセクションでは、建物のスラブを表示し、下層階のみが表示されるようフィルター処理しました。 次に、コントロール ポイントをシーンに追加しました。 これで、建物を正確にジオロケーションする準備が整いました。
デジタル建物モデルのジオロケーション
高層ビル モデルを移動および回転し、正確にジオロケーションします。 この処理は [ジオリファレンス] リボン タブで行います。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Slabs] レイヤーをクリックして選択します。
- リボンの [BIM データ] タブにある [配置] グループで、[ジオリファレンス] をクリックします。
[ジオリファレンス] タブが表示されます。
[Buildings] レイヤーをオフにして、シーンの重なりを回避します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Buildings] レイヤーをオフにします。
次の画像例に示すとおり、建物の角とコントロール ポイントに一致するよう、高層ビル モデルを水平に移動します。
- 必要に応じて、前の画像のように、建物とコントロール ポイントがよく見えるようにシーンを配置します。
- [ジオリファレンス] タブの [準備] グループで、[移動] をクリックします。
シーン内で、建物が [移動] モードでアクティブになります。 サーフェスがシアン ブルーになり、方向矢印 (赤、ネイビー ブルー、緑) が表示されます。
- シーン内で、シアンの建物サーフェスをポイントし、建物をコントロール ポイント周辺にドラッグします。
注意:
矢印を使用すると、オブジェクトを一度に一方向に移動することができます。 ただし、現時点では使用する必要はありません。
- [ジオリファレンス] タブの [準備] グループで、[回転] をクリックします。
- シーン内で、建物を反時計回りに回転し、建物の角とコントロール ポイントをおおよそ一致させます。
- Esc キーを押して [回転] モードを無効化します。 建物を調査し、建物が次の画像例のように配置されていることを確認します。
- 必要に応じて、[移動] および [回転] ツールを引き続き使用し、この位置を取得します。
ヒント:
デジタル モデルはシーンに対して 1:1 の縮尺であるため、[サイズ変更] ボタンを使用する必要はありません。
ここでシーン ビューを変更して、ジオロケーションの微調整を容易にします。
- シーンのカメラを中央の [ナビゲーター] ホイールで移動し、建物とコントロール ポイントの拡大ビューを表示します。
コントロール ポイントが建物の前に表示されていることを確認します。
ヒント:
必要に応じて、C を押しながらマウスでドラッグすることで、シーンを画面移動することもできます。
ここで、建物の現在の垂直位置を調査します。
- 建物が横から完全に見えるまで、シーンのカメラを移動します。
建物は現在、完全に地上に配置されています。 ただし、最も低いスラブは地下に存在する必要があります。 緑色の方向矢印を使用して垂直方向に移動できるようにすることで、この問題を解決します。
- [ジオリファレンス] タブで、[移動] ツールを再びオンにします。
地面に接している必要があるスラブは、次の画像例では黄色の矢印で示されています。
- 緑色の矢印をつかんで、建物が垂直方向に適切に配置されるまで地面内に移動します。
地表のスラブがちょうど地面に接していて、地下で見えなくなっていないことを確認します。
- シーンのカメラを地下に移動し、建物の下部が次の画像例のように配置されていることを確認します。
- シーンのカメラを地上に再度移動し、上空からのビューが得られるまでカメラを上に移動します。
- 建物のシアンのサーフェスにポインターを合わせ、角とコントロール ポイントが完全に一致するまでサーフェスをドラッグして水平方向に移動します。
.
注意:
必要に応じて、[回転] ツールを使用して建物を数度回転することもできます。
- Esc キーを押して [移動] モードを無効化します。
このセクションでは、コントロール ポイントに高層ビル モデルを正確に位置合わせしました。
ジオロケーション プロセスの仕上げ
これから、ジオロケーション プロセスの仕上げを行います。 はじめに、変換情報を保存します。
- [ジオリファレンス] タブで、[保存] ボタンをクリックします。
[.wld3] ファイルが上書きされることを通知する警告メッセージが表示されます。
- [はい] をクリックします。
注意:
Windows エクスプローラーで [ZHA-B-BWK-C-HR-R18.wld3] ファイルを表示すると、[更新日] プロパティが更新されていることがわかります。
- [ジオリファレンス] タブで、[ジオリファレンスを終了] をクリックします。
[ジオリファレンス] タブが消えます。 これから [Slabs] レイヤーをシーンから削除し、代わりに完全な高層ビル モデルを表示します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Slabs] レイヤーを右クリックして、[削除] を選択します。
- [カタログ] ウィンドウで、[フォルダー] → [De_Zalmhaven_complex] → [DigitalModels] → [Building_1_HR] の順に移動します。
- [ZHA-B-BWK-C-HR-R18.ifc] を右クリックし、[現在のマップに追加] を選択します。
高層ビル モデル全体が、適切にジオロケーションされた状態でシーンに表示されます。

次に、2 つ目のデジタル建物モデルを追加して、シーンを探索します。
2 つ目のデジタル建物モデルのシーンへの追加
同じワークフローを使用して、必要な数だけデジタル建物モデルをジオロケーションできます。 たとえば、De Zalmhaven 複合施設に 2 つ目の建物 (中層ビル) が存在し、この建物もジオロケーションする必要があるとします。 このチュートリアルでは、時間の都合により、この中層ビルはすでにジオロケーションされているため、単にシーンに追加するだけです。
- [カタログ] ウィンドウで、[フォルダー] → [De_Zalmhaven_complex] → [DigitalModels] → [Building_2_MR] の順に移動します。
- [ZHA-B-BWK-C-MR-R18.ifc] を右クリックして、[現在のマップに追加] を選択します。
ジオロケーション情報を使用して、中層ビルが高層ビルの横に正しい位置で表示されます。
デフォルトでは、各建物モデルの [ExteriorShell] レイヤーのみがオンになっています。 他のレイヤーは必要に応じてオンまたはオフにできます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [ZHA-B-BWK-C-HR-R18] 高層ビル レイヤーを展開し、[Architectural] 専門分野をオンにします。 中層ビル レイヤーについても同様に操作します。
しばらくすると、シーン内で建物に詳細情報が追加されます。
- 必要に応じて、2 つの建物のレイヤーの一部をオン/オフして、表示への影響を確認できます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Buildings] レイヤーを再びオンにし、[HR_Survey_Points] レイヤーは不要になったためオフにします。
- シーンを探索し、2 つの De Zalmhaven 複合ビルが残りのシーンとシームレスに統合される様子を確認します。
- Ctrl + S を押して、プロジェクトを保存します。
このチュートリアルでは、デジタル建物モデルをジオロケーションし、既存のシーンに統合することができました。 これで、建物を情報が豊富な都市環境コンテキストで解析したり、新しい Web シーンの一部として共有し、ユーザーに届けたりすることができます。
同様のチュートリアルについては、BIM と GIS のチュートリアル シリーズをご参照ください。