ダイナミック イメージの探索と Web マップの作成
ダイナミック イメージとは、オンラインでホストされている画像のことで、プロジェクトに簡単に追加して調査や解析に使用できます。 たとえば、このチュートリアルで使用するすべての Landsat 画像は、AWS (Amazon Web Services) クラウドを通じてクラウドに格納されています。 このため、画像をダウンロードしてローカルに格納することなく、インターネット接続を通じて動的に画像にアクセスすることができます。 また、すべての視覚的なレンダリングや画像の計算は、オンデマンドかつリアルタイムに実行されます。 つまり、画面に表示されているすべてのコンテンツは、AWS 上のソース Landsat リポジトリから動的に生成されるため、各画像プロダクトを事前に計算して格納する必要はありません。
2018 年のキラウエア火山噴火を調査するには、ArcGIS Living Atlas of the World の適切な画像を確認します。 次に、ArcGIS Online でダイナミック イメージ レイヤーを開き、選択したレイヤーとともに Web マップを保存します。
ダイナミック イメージ レイヤーの検索
ArcGIS Living Atlas of the World は、世界中の地理情報を集めた大規模なコレクションで、多くのダイナミック イメージ レイヤーが含まれています。 ArcGIS Living Atlas Web サイトを使用して、すぐに使えるダイナミック イメージを参照、フィルタリング、および探索することができます。
- Web ブラウザーで ArcGIS Living Atlas of the World の Web サイトを開きます。
ホーム ページに、キーワードでコンテンツを検索できる検索バーがあります。
- 検索バーに「dynamic imagery」と入力し、検索ボタンをクリックし (または Enter キーを押し)、検索を開始します。
キーワード検索を開始すると参照モードになり、一致するすべてのコンテンツ アイテムが表示されます。 ここから、さまざまなフィルター オプションを使用して検索結果を絞り込むことができます。
- [画像] カテゴリ フィルターでドロップダウン矢印をクリックし、[マルチスペクトル画像] のチェックボックスをオンにします。
結果が更新され、[マルチスペクトル画像] カテゴリで [dynamic imagery] キーワードを含むアイテムのみが表示されます。
- 結果リストを下方向にスクロールし、[Multispectral Landsat] 画像レイヤーを探します。
- アイテム カードのサマリーを読みます。
注意:
このセクションに示す検索パスは、ArcGIS Living Atlas Web サイトで使用可能なフィルター機能の一部を紹介するために提供されます。 代わりに、「Landsat」や「Multispectral Landsat」というキーワード検索を開始し、検索結果に変化があるかどうか確認する方法もあります。 ほとんどの検索エンジンでは、キーワードが正確であれば、検索パスも短くなります。
アイテムの詳細の確認
対象の画像レイヤーを見つけたら、コンテンツと機能が要件を満たすことをアイテムの詳細で確認することをお勧めします。
- ArcGIS Living Atlas の検索結果で、[Multispectral Landsat] アイテムのサムネイルにポインターを合わせ、[アイテム詳細の表示] をクリックします。
[Multispectral Landsat] レイヤーが、2018 年のキラウエア火山噴火の調査に適しているかどうかを判断します。
- アイテムの詳細を使用し、次の質問に回答します。
- 画像には、ハワイ島のキラウエア火山の位置が含まれているか?
ヒント:
地理範囲のセクションをご参照ください。
- 画像は、対象期間 (2018 年) を含むか?
ヒント:
時間範囲のセクションをご参照ください。
- 画像のキャプチャ (取得) 日に基づいて個々の画像を選択できるか?
ヒント:
画像の選択/フィルタリングのセクションをご参照ください。
- 画像は、視覚的なレンダリングおよび解析向けに多様なスペクトル バンドを提供できるか?
ヒント:
視覚的なレンダリングとマルチスペクトル バンドのセクションをご参照ください。
ここで得た情報をもとに、[Multispectral Landsat] レイヤーは目的に適していることがわかりました。 このレイヤーをオンライン マップに追加します。
Web マップの作成
ターゲットのダイナミック イメージ レイヤーを特定したので、次に ArcGIS Online で開き、Web マップを作成します。
- [Multispectral Landsat] のアイテム詳細ページで [Map Viewer Classic で開く] をクリックします。
注意:
組織とユーザーの設定によっては、Map Viewer が開いている場合があります。ArcGIS Online には、マップの表示、使用、作成のための 2 つの Map Viewer があります。 利用可能で使用する Map Viewer の詳細については、こちらの「FAQ」をご参照ください。
このチュートリアルでは Map Viewer Classic を使用します。
- 必要に応じて、リボンで [Map Viewer Classic で開く] をクリックします。
[Multispectral Landsat] マップが Map Viewer Classic に表示されます。
- 「ArcGIS の組織アカウント」にサイン インします。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- リボンの [保存] をクリックし、[名前を付けて保存] を選択します。
- [マップの保存] ウィンドウで、次のパラメーターを入力します。
- [タイトル] に「Kilauea Eruption Event 2018」と入力し、自分のイニシャルや名前を追加します (たとえば「Kilauea Eruption Event 2018」)。
- [タグ] に「Landsat」および「Kilauea」と入力し、タグを入力するたびに Enter キーを押します。
- [サマリー] に「Kilauea Eruption Event 2018」か、詳細のサマリーを自由に入力します。
- [マップの保存] をクリックします。
このチュートリアルでは、ArcGIS Living Atlas of the World Web サイトを通じてダイナミック イメージを探索し、Web マップにダイナミック イメージ レイヤーを保存しました。
次に、2018 年のキラウエア火山噴火を調べるためのデータを引き続き準備します。 ダイナミック イメージ レイヤーの時間機能と空間機能のいくつかを適用します。
ArcGIS Online でのダイナミック イメージ機能の適用
現時点では、ArcGIS Online マップには [Multispectral Landsat] ダイナミック イメージ レイヤーという単一のレイヤーが含まれています。 40 年間にわたる Landat 画像が網羅されていますが、デフォルトでは、アーカイブに格納された最新の画像しか表示されません。 また、使用されるのはデフォルトのスペクトル バンド割り当てです。 ダイナミック イメージ レイヤーの時間機能と空間機能を使用することで、火山噴火前、噴火中、噴火後の個々の画像を選択することができます。 また、スペクトル バンド割り当てを変更して適用することで、2018 年のキラウエア火山噴火についてより深い洞察を得ることが可能になります。
溶岩流到達範囲レイヤーの追加
まず、作業範囲を決定して、キラウエア火山噴火サイトにフォーカスしたマップにする必要があります。 ここでは、対象地域周辺を示すフィーチャ レイヤーを使用します。
注意:
自分自身で作成したレイヤーを使用することもできますが、このチュートリアルでは、事前に準備され、ArcGIS Online でホストされているレイヤーを検索して読み込みます。
- マップから [追加] ボタンをクリックし、[レイヤーの検索] を選択します。
- コンテンツ検索ウィンドウで [マイ コンテンツ] をクリックし、[ArcGIS Online] を選択します。
- 検索バーに「Kilauea 2018 lava owner:Learn_ArcGIS」と入力し、Enter キーを押します。
- 結果が 1 件のみ表示されるので、[Kilauea 2018 Lava Flow Extents] レイヤー名をクリックします。
表示されたレイヤーのアイテム詳細ページが表示されます。 レイヤーの最終更新日、フィーチャ レイヤーの所有者、レイヤーの内容に関する説明など、レイヤーの詳細をウィンドウで確認できます。
- [Kilauea 2018 Lava Flow Extents] の詳細ウィンドウで [マップに追加] をクリックします。
マップに新しいレイヤーが表示され、そのレイヤーの範囲に自動的にズームします。
注意:
マップに表示される画像は、上記の画像とは少し異なる場合があります。 [Multispectral Landsat] レイヤーには、新しい画像が定期的に (2 週間に一度ほどの頻度で) 追加されるため、最新の画像が表示されているはずです。
- 詳細ウィンドウを閉じ、[レイヤーの追加] ウィンドウで戻る矢印をクリックし、マップの [コンテンツ] ウィンドウに戻ります。
[Kilauea 2018 Lava Flow Extents] レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに表示されるようになりました。
aaa
次に、マップを保存します。
- リボンの [保存] ボタンをクリックして、[保存] を選択します。
バンド割り当ての選択
[Multispectral Landsat] イメージ レイヤーには、スペクトル バンドの数が含まれています。これをさまざまな方法で組み合わせることで、画像内の対象フィーチャをより効果的に視覚化できます。 デフォルトでは、レイヤーは農地バンド割り当てに設定されていますが、これは火山噴火の調査にはあまり適していません。
[Multispectral Landsat] レイヤーのレンダリングを [Natural Color with DRA (DRA を使用した自然色)] に変更します。 このバンド割り当ては、火山噴火の調査を始める際の基礎部分として適切です。
注意:
ナチュラル カラー バンド合成では、赤、緑、青のバンドを使用します。 これらのバンドは、人間の目に見える光線のスペクトルを構成します。 3 つのバンドを組み合わせて、人の目に映るときの地形に近づけます。
DRA は Dynamic Range Adjustment (ダイナミック レンジ調整) を表します。 DRA がオンの場合、レイヤーのすべてのピクセルではなく、現在の範囲のピクセル値に基づいて、各ピクセルの相対的な明るさや暗さが最適化されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Multispectral Landsat] レイヤーにポインターを合わせ、[その他のオプション] をクリックし、[画像表示] を選択します。
[画像表示] ウィンドウが開きます。
- [画像表示] ダイアログ ボックスの [レンダラー] でドロップダウン メニューをクリックし、[DRA を使用した自然色] を選択します。
- [適用] をクリックします。
[DRA を使用した自然色] レンダリングが適用されます。
- [画像表示] ウィンドウで [閉じる] をクリックし、マップの [コンテンツ] ウィンドウに戻ります。
火山噴火の前、最中、後の画像の選択
次に、2018 年のキラウエア火山噴火の前、最中、後に該当する日の画像を選択します。 噴火は 2018 年 5 月 3 日に始まり、同年 8 月半ばまで続きました。 次の画像を選択します。
- 噴火前: 2018 年 3 月 27 日
- 噴火中: 2018 年 7 月 17 日
- 噴火終了に近い日: 2018 年 8 月 2 日
- 噴火の 6 か月後: 2019 年 2 月 26 日
[Multispectral Landsat] レイヤーには、デフォルトで表示される画像を決めるデフォルト フィルターがあります。 まず、数十年にわたる Landsat 画像のすべての時系列アーカイブにアクセスできるよう、このフィルターを解除します。
- [Multispectral Landsat] レイヤーにポインターを合わせ、[フィルター] をクリックします。
[フィルター: Multispectral Landsat] ウィンドウが開きます。
- [フィルターの削除] をクリックします。
次に、[画像のフィルタリング] 機能を使用し、最初の日付 (2018 年 3 月 27 日) の画像を選択します。
- [Multispectral Landsat] レイヤーにポインターを合わせ、[その他のオプション] をクリックし、[画像のフィルタリング] を選択します。
[画像のフィルタリング] ウィンドウが表示されます。
このツールは、特定の条件に基づいてレイヤーで使用できる画像をリストします。 デフォルトでは、選択された条件は [取得日] 属性です。これには、画像の取得日が含まれます。
- [画像のフィルタリング] ウィンドウで、[属性] が [取得日] に設定されていることを確認します。
これは目的に適した条件ですが、フィルターは最新の画像を数枚しか表示しないよう設定されています。 そのため、タイム スライダーで日付範囲を変更する必要があります。
注意:
[画像のフィルタリング] 機能は空間的な情報を使用するため、現在のビューの空間範囲と交差する画像のみ返します。
この演習では、時刻は不要です。日付表示はタイム スタンプがない方がすっきりするので、時刻を削除します。
- [フィールド値の書式設定] ボタンをクリックします。
- [フィールド値の書式設定] ウィンドウが表示されるので、[時間の表示] チェックボックスをオフにして [OK] をクリックします。
次に、タイム スライダー範囲を調整します。
- タイム スライダーをクリックしてハンドルを追加します。 ハンドルをドラッグして、2018 年 1 月または 2 月から現在までの範囲に設定します。
注意:
関心のある 3 月の日付が確実に表示されるように、2018 年初めから開始します。
画像リストの結果の開始日が、2018 年 1 月または 2 月になります。
- [画像フィルターの結果] をスクロールし、[取得日] が [3/27/2018] の 2 枚の画像を検索します。
リスト内のアイテムにポインターを合わせると、半透明の黄色の色調で表現されたその画像の範囲のプレビューが表示されます。 最初の画像 (ID が [LC08_L1TP_062046] で始まる) は対象地域を完全には網羅していませんが、2 つ目の画像 (ID が [LC08_L1TP_062047] で始まる) は網羅していません。
ヒント:
黄色の範囲を非表示にするには、画像リストから移動します。
2 つ目の画像を選択します。
- 2018/3/27 の 2 つ目の画像 (ID が [LC08_L1TP_062047] で始まる) のチェックボックスをオンにして、選択します。 下の [新しいレイヤーとして追加] ボタンをクリックします。
マップに、選択した画像でレイヤーが作成されたことを示す簡単なポップアップ メッセージが表示されます。
- 画像のリストが表示されたら、選択した 2018/3/27 の画像をオフにします。
しばらくすると、選択した画像を除いたリストが再表示されます。 同じ方法にで、さらに 3 つの日付の画像を選択します。
注意:
レイヤーとしてマップに追加した後に各画像を選択解除することが重要です。 [画像フィルターの結果] で、選択された画像はないはずです。
- 次の各日付について、リスト内で対応する画像を探し、対象地域を完全に含む画像を特定して選択し、[新しいレイヤーとして追加] をクリックし、画像の選択を解除します。
- 2018 年 7 月 17 日
- 2018 年 8 月 2 日
- 2019 年 2 月 26 日
- 4 つすべての画像を追加したら、[完了] をクリックして [コンテンツ] ウィンドウに戻ります。
画像レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに表示されます。
ヒント:
不要なレイヤーや誤ったレイヤーを追加してしまった場合は、そのレイヤーの上にポインターを合わせ、[その他のオプション] をクリックして [削除] を選択します。
次に、4 つのレイヤーの名前を、わかりやすい名前に変更します。
- [2019/2/26] レイヤーにポインターを合わせ、[その他のオプション] をクリックして [名前の変更] を選択します。
- [名前の変更] ウィンドウが表示されるので、既存のテキストを「Landsat Natural Color (2019/2/26)」に置換して [OK] をクリックします。
- 同様に、フィルターから追加した残り 3 つの画像レイヤーの名前も変更し、それぞれの取得日は保持します。
- マップを保存します。
これで、4 つの対象日に対応するレイヤーが作成されました。 これらのレイヤーはすべて、ナチュラル カラー バンド割り当てに設定されています。 次に、これらのレイヤーを観察します。
火山噴火のナチュラル カラー画像の調査
次に、火山噴火の前、最中、後の対象エリアの様子を示す画像を観察します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Landsat Natural Color (2018/3/27)] 以外のすべてのレイヤーをオフにします。
マップの画像が更新されます。
噴火前に撮影された画像には、まだ何も起こっていない地形が表示されます。 島の植生、市街地、元の火山範囲 (茶色の部分)、沿岸、海を見分けることができます。 範囲の上部には、小さな雲がかかっています。
注意:
雲が非常に明るいので、DRA を使用して地形の残りをやや暗めに調整できます。 簡易的な解決策として、雲が範囲外になるよう南方向に少し画面移動します。 DRA は明るさをすぐに調整するので、島のフィーチャが明確になります。
レイヤーの観察が終了したら、マップの [デフォルトの表示範囲] ボタン (ホーム ボタン) をクリックし、元の範囲に戻ります。
- 次のレイヤー [Landsat Natural Color (2018/7/17)] をオンにします。
この日は噴火の勢いが非常に強いので、濃い煙が画像の大半を占めています。
- [Landsat Natural Color (2018/8/2)] レイヤーをオンにします。
これはわずか数週間後の画像で、噴火が弱まっていることがわかります。 煙はまだ残っているものの、ところどころに地表も見えます。
- [Landsat Natural Color (2019/2/26)] レイヤーをオンにします。
噴火の 6 か月後になると、地表と海が再びはっきりと見えるようになっています。 冷えた溶岩流は茶色で表示されます。
- 最初と最後のレイヤー ([Landsat Natural Color (2018/3/27)] と [Landsat Natural Color (2019/2/26)]) を除くすべてのレイヤーをオフにします。
- [Landsat Natural Color (2019/2/26)] のオンオフを切り替え、これら 2 つのレイヤーを交互に表示します。
火山性溶岩によって広がった海岸線など、噴火前と噴火後の違いがわかります。
ナチュラル カラー バンド合成は、この画像の初回の調査には適していますが、いくつかの画像では濃い煙が立ち込めているため、細部を見るのが困難になっています。 さらに洞察を得るため、煙に覆われた画像向けに補足的なレイヤーを作成し、これに対して異なるバンド割り当てを設定します。
煙を貫通する SWIR レイヤーの作成
活発な噴火を示す Landsat ナチュラル カラー レイヤーのコピーを 2 つ作成し、これを SWIR (短波赤外) バンド割り当てに設定します。 このバンド割り当てには、煙を貫通するという特徴があるため、濃い煙に覆われた地上の様子がわかりやすくなります。
注意:
この Landsat 画像には、2 つの SWIR スペクトル バンド (SWIR 1 と SWIR 2) が含まれています。これは、土壌と植生における相対的な水分変動を計測したり、地質学的な岩石の形成を区別したりする際に役立つとともに、煙や厚い雲を貫通することができます。 短波赤外バンド割り当ては、SWIR 2、SWIR 1、赤の 3 つのバンドの組み合わせです。
まず、[Landsat Natural Color (2018/7/17)] レイヤーと [Landsat Natural Color (2018/8/2)] レイヤーのコピーを作成し、名前を変更します。
- [Landsat Natural Color (2018/7/17)] レイヤーにポインターを合わせ、[その他のオプション] をクリックして [コピー] を選択します。
レイヤーのコピーが、[Landsat Natural Color (2018/7/17) – コピー] という名前で [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。
- [Landsat Natural Color (2018/7/17) – コピー] レイヤーにポインターを合わせ、[その他のオプション] をクリックして [名前の変更] を選択します。
- レイヤーの名前を [Landsat SWIR (2018/7/17)] に変更し、[OK] をクリックします。
- 同様に、[Landsat Natural Color (2018/8/2)] のコピーを作成し、名前を「Landsat SWIR (2018/8/2)」に変更します。
各 SWIR レイヤーのレンダリングを [DRA を使用した短波赤外] に変更します。
- [Landsat SWIR (2018/7/17)] にポインターを合わせ、[その他のオプション] をクリックし、[画像表示] を選択します。
- [画像表示] ウィンドウの [レンダラー] で [DRA を使用した短波赤外] を選択します。
- [適用] をクリックし、[閉じる] をクリックして、マップの [コンテンツ] ウィンドウに戻ります。
- 同様に、[Landsat SWIR (2018/8/2)] のレンダリングも [DRA を使用した短波赤外] に変更します。
SWIR レイヤーと Natural Color レイヤーを簡単に比較できるよう、レイヤーを並べ替えます。
- [Landsat SWIR (2018/7/17)] レイヤーにポインターを合わせ、レイヤー名の左側の 3 つのドットをクリックしてレイヤーをドラッグし、[Landsat Natural Color (2018/7/17)] のすぐ上にドロップします。
- 同様に、[Landsat SWIR (2018/8/2)] を [Landsat Natural Color (2018/8/2)] のすぐ上に移動します。
レイヤーは次の画像例のような順序で表示されるはずです。
- マップを保存します。
次に、[SWIR] レイヤーと [Natural Color] レイヤーを比較します。
- [2018/7/17] の [SWIR] レイヤーと [Natural Color] レイヤー以外のすべてのレイヤーをオフにします。
- [SWIR] レイヤーのオンとオフを切り替えて 2 つのレイヤーを比較し、違いを観察します。
SWIR バンドでは、煙の下に活発な溶岩流を見ることができます。
- [Landsat Natural Color (2018/7/17)] レイヤーをオフにし、[Landsat SWIR (2018/8/2)] レイヤーをオンにします。 2 つの SWIR レイヤーを切り替え、違いを観察します。
8 月の画像では、噴火活動が弱まっているのがわかります。
- 必要に応じ、他のレイヤーも時間をかけて調査します。
ArcGIS Online のダイナミック イメージ レイヤーの、重要な時間機能のいくつかについて学習しました。 時系列フィルターを使用し、噴火前、噴火中、噴火後の個々の画像を選択し、これらの画像を新しいレイヤーとしてマップに追加しました。 また、レイヤーに異なるイメージ レンダリングも適用しました。 その後、画像の違いを確認し、さらには煙の下を見て活発な溶岩流も確認しました。 次に、詳細の視覚化および解析ツールを備えたデスクトップ アプリケーションである ArcGIS Pro に、準備したデータを追加します。
ArcGIS Pro でのダイナミック イメージの調査
ArcGIS Pro にダイナミック イメージ レイヤーを表示する準備ができました。 これで、詳細の視覚化および高度な解析技術を適用できます。
ArcGIS Pro で Web マップを開く
このセクションでは、ArcGIS Pro を起動し、前に保存した Web マップを開いて新しいマップを作成します。
- ArcGIS Pro を起動します。 サイン インを求められたら、ライセンスが割り当てられた ArcGIS 組織アカウントを使用してサイン インします。
注意:
ArcGIS Pro へのアクセス権限または組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- [新しいプロジェクト] セクションで、[テンプレートを使用せずに開始] をクリックします。
- リボンの [表示] タブにある [ウィンドウ] グループで、[カタログ] ウィンドウをクリックします。
- [カタログ] ウィンドウで [ポータル] タブをクリックし、[マイ コンテンツ] ボタンをクリックします。
- 検索バーに「kilauea」と入力します。 [Kilauea Eruption Event 2018] Web マップを右クリックし、[追加して開く] をクリックします。
ArcGIS Pro でのマップの作成と読み込みには数分かかる場合があります。
注意:
ArcGIS Pro で既存の Web マップを開くと、Web マップのコンテンツと設定が ArcGIS Pro にインポートされ、ArcGIS Pro で作成されたマップと元の Web マップ間にダイナミック リンクがありません。 つまり、ArcGIS Pro での変更内容が元の Web マップに反映されず、元の Web マップに対する変更も ArcGIS Pro マップに動的に反映されません。 Web マップに保存された変更を表示するには、ArcGIS Pro で Web マップをもう一度開く必要があります。これにより、ArcGIS Pro に新しいマップが生成されます。
[コンテンツ] ウィンドウに、先ほど Web マップに定義し、保存したレイヤーが表示されます。
- [コンテンツ] ウィンドウの各イメージ レイヤーで、レイヤーの左側にある矢印をクリックしてバンド割り当てを折りたたみ、リストを縮小します。
注意:
Ctrl キーを押して 1 つのレイヤーを折りたたむと、すべてのレイヤーを折りたたむことができます。
また、マップ ビューの上部には、時系列アニメーション バーもあります。
- アニメーション バーにポインターを合わせ、バーの上部にある折りたたみボタンをクリックして最小化します。
ArcGIS Pro セッションを新しいプロジェクトとして保存します。
- [クイック アクセス ツールバー] の [保存] ボタンをクリックします。
- [名前を付けてプロジェクトを保存] ウィンドウで、[ドキュメント] フォルダーなど、選択した場所を参照します。 [名前] に「Kilauea 2018」と入力し、[保存] をクリックします。
注意:
このチュートリアルのワークフローを最初から最後まで実施するため、このセクションでは、ダイナミック イメージのコンテンツを Web マップを通じて ArcGIS Pro に追加する方法を示しました。 しかし、オンライン コンテンツを使用するために必ずしも Web マップを作成する必要はありません。 Web マップで使用したものと同じ [Multispectral Landsat] ダイナミック イメージ レイヤーを、ArcGIS Living Atlas から ArcGIS Pro に直接読み込むこともできます。 すべての ArcGIS Living Atlas コンテンツにアクセスするには、[カタログ] ウィンドウを開き、[ポータル] をクリックして [Living Atlas] をクリックします。
スワイプツールの使用
ArcGIS Pro には、2 つのレイヤーの細部まで比較するために便利なスワイプ機能があります。 このツールを使用し、2 つの画像の違いを視覚的に確認します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Landsat SWIR (2018/7/17)] レイヤーと [Landsat Natural Color (2018/7/17)] レイヤー以外のすべてのレイヤーをオフにします。 [Landsat SWIR (2018/7/17)] をクリックして選択します。
- リボンの [イメージ サービス レイヤー] タブの [比較] グループで、[スワイプ] をクリックします。
- マウス ポインターを、マップの上から下にドラッグし、[Landsat SWIR (2018/7/17)] レイヤーの下にある [Landsat Natural Color (2018/7/17)] を表示します。
ヒント:
左右にスワイプすることもできます。
[スワイプ] モードで Shift キーを押し下げると、マップをクリックしたときに 2 つのレイヤー間を切り替えることができます。
- 2 つの 2018/8/2 Landsat レイヤーをオンにし、[Landsat SWIR (2018/8/2)] レイヤーを選択します。 [スワイプ] ツールを使用して、レイヤーを比較します。
[スワイプ] を使用するには、少なくとも 2 つのレイヤーがオンになっており、最上位のレイヤーを選択する必要があります。
- リボンの [マップ] タブにある [ナビゲーション] グループで、[マップ操作] をクリックして、[スワイプ] ツールを終了します。
- Ctrl + S キーを押して、プロジェクトを保存します。
先ほど構成したダイナミック イメージ設定を保持したまま ArcGIS Pro に Web マップを追加し、視覚化ツールのいくつかを使いました。 これで、ArcGIS Pro で可能なさまざまな画像解析ワークフローを実行できます。
このチュートリアルでは、ArcGIS Living Atlas のダイナミック イメージ レイヤーを探索し、取得日に基づいて画像を選択し、バンド割り当てのレンダリングを選択しました。 ArcGIS Online でレイヤーを選択し、それらのレイヤーの操作と解析を行うために、ArcGIS Pro にインポートしました。
画像およびリモート センシング Web サイトには、このような画像解析ワークフローを多数用意しています。