交通データの準備

都市局には、市内全域の駐輪場と駐輪許可エリアの管理と規制に使用される、いくつかのフィーチャクラスがあります。 これらのフィーチャクラスをダウンロードし、探索します。 後述するように、トポロジ ルールを構築する際は、空間データと属性データを理解しておくことが重要です。

データの調査

まず、チュートリアルのデータを含む、指定の ArcGIS プロジェクト ファイルをダウンロードし、都市局の駐輪場フィーチャクラスを探索します。

  1. Sydney_Metro_Data .zip ファイルをダウンロードし、その内容をコンピューター上の適切な場所に展開します。
  2. [Sydney_Metro_Data] フォルダーを開きます。 [Sydney Parking] フォルダーを開きます。 [Sydney Parking] ArcGIS プロジェクト ファイルをダブルクリックします。

    Sydney Parking ArcGIS プロジェクト ファイル

    ArcGIS Pro プロジェクトが開きます。

  3. サイン インを求められたら、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise アカウントにサイン インします。
    注意:

    組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください

    このマップには複数のフィーチャクラスがあり、シンボル表示されています。 フィーチャには駐輪場の場所、自転車レーン、駐輪許可ゾーンとして分類された場所が含まれます。

    シドニーのマップ

    次に、これらのフィーチャクラスを含むジオデータベースを探索し、その属性のいくつかについて理解を深めます。

  4. リボンの [表示] タブをクリックします。 [ウィンドウ] グループで、[カタログ ウィンドウ] をクリックします。

    カタログ ウィンドウ ボタン

    [カタログ] ウィンドウが表示されます。 次に、ジオデータベースにアクセスします。

  5. [カタログ] ウィンドウで、[データベース] を展開します。 [Sydney Parking.gdb] を展開します。

    カタログ ウィンドウ

    [Sydney Parking] ジオデータベース フィーチャには、[MetroData] というフィーチャ データセットが含まれます。 フィーチャ データセットとは、共通の座標系を使用するフィーチャクラスのコレクションで、ネットワークや、後述するトポロジなど、高度なジオデータベース機能に使用できます。

  6. [MetroData] を展開します。

    MetroData フィーチャ データセット

    次の 3 つのフィーチャクラスがあります。

    • [Bicycle_parking] フィーチャクラスは、市民が自分の自転車を駐輪できる市内の場所を表します。
    • [Cycle_network] フィーチャクラスは、市内全域の自転車レーンを表します。
    • [Parking_permit_areas] フィーチャクラスは、市内全域で駐輪が可能なエリアと、駐輪禁止のエリアを表します。

    これらのフィーチャクラスは [MetroData] フィーチャ データセットにあるので、どれも同じ座標系を持ちます。 次にこれを探索します。

  7. [MetroData] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。

    プロパティのオプション

    [フィーチャ データセット プロパティ] ウィンドウが表示されます。

  8. [一般] タブをクリックします。 [空間参照] を展開します。

    空間参照グループ

    [投影座標系] がリストされます。 これは、このフィーチャ データセット内のフィーチャクラスが、どれも [GDA 1994 MGA Zone 56] を使用することを意味します。 このチュートリアルの後半で、このフィーチャ データセットにフィーチャクラスを追加したときに、このトポロジにおいて重要になります。

  9. [フィーチャ データセット プロパティ] ウィンドウを閉じます。

    次に、[Parking permit areas] 属性を探索します。

  10. [コンテンツ] ウィンドウで [Parking permit areas] を右クリックします。 [属性テーブル] を選択します。

    属性テーブル オプション

    属性テーブルが表示されます。 このフィーチャクラスに含まれるすべてのフィールドまたは列を表示できます。

    Parking permit areas 属性テーブル

    右端のフィールドである [Permit Eligible] フィールドはオレンジ色です。 つまり、このフィールドにはサブタイプがあることを意味します。 サブタイプとは、同じ属性を共有するフィーチャのサブセットで、データの分類に使用されます。 このレイヤーで使用されるサブタイプを探索します。

  11. リボンの [データ] タブをクリックします。 [データ設計] グループで、[サブタイプ] をクリックします。

    サブタイプ ボタン

    [サブタイプ] ビューが表示されます。

    Parking permit areas サブタイプ

    ビュー上部には、[Resident/Business/Visitor Parking Permit Area][No Parking Permit Area] の 2 つのサブタイプ値があります。 これらのサブタイプ値は、マップの [Parking permit areas] レイヤーをシンボル表示するために使用されます。 [Resident/Business/Visitor Parking Permit Area] 値は緑色、[No Parking Permit Area] 値は赤色で示されます。

    これらのサブタイプは、トポロジ ルールを構築する際にも使用されます。

  12. [サブタイプ] ビューと属性テーブルを閉じます。
  13. [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] をクリックして、プロジェクトを保存します。

    保存ボタン

市が提供したデータをダウンロードして探索したので、次に、ジオデータベースにトポロジ ルールを構築します。


ジオデータベース トポロジ ルールの構築

トポロジ ルールにより、データが持続可能な交通イニシアチブの条件を満たしていることを確認できます。 イニシアチブの条件は次のとおりです。

  • すべての [Parking permit areas] ポリゴンの境界は互いに位置合わせされていること。
  • [Cycle network] ラインは、同一ライン内で重複しないこと。
  • [Bicycle parking] ポイントは [Resident/Business/Visitor Parking Permit Areas] 内にあること。

トポロジを作成し、ルールを構築し、ルール違反がないかフィーチャクラスを確認します。

ジオデータベース トポロジの作成

まず、ジオデータベース トポロジを構築します。 ジオデータベース トポロジは、フィーチャクラス間の空間リレーションシップをモデル化し、そのデータ整合性を維持する仕組みを提供する、コントローラー データセットです。 つまり、ポイント、ライン、ポリゴン フィーチャが、プロジェクトの目的に基づいてジオメトリを共有する方法を定義することで、データをより効果的に管理できるようになります。

  1. リボンの [コマンド検索] で「トポロジの作成」と入力します。 [トポロジの作成] を選択します。

    トポロジの作成検索

    [ジオプロセシング] ウィンドウに [トポロジの作成 (Create Topology)] ツールが表示されます。

    このツールがトポロジを構築します。 トポロジは、フィーチャ データセット内で構築される必要があります。

  2. [ジオプロセシング] ウィンドウの [入力フィーチャ データセット][Sydney Parking] フォルダーを参照します。 [Sydney Parking] ジオデータベースをダブルクリックし、[MetroData] フィーチャ データセットを選択します。

    入力フィーチャ データセット パラメーター

    次に、トポロジに名前を付けます。

  3. [出力トポロジ] に「MetroTopology」と入力します。

    出力トポロジ パラメーター

  4. [実行] をクリックします。

    [Sydney Parking] ジオデータベースにトポロジが作成されます。

  5. [カタログ] ウィンドウの [Sydney Parking.gdb] の下で [MetroData] を展開します。

    [MetroTopology] トポロジが表示されます。

    ジオデータベースの MetroTopology

トポロジの構成

次に、トポロジを構成します。 [クラスター許容値] の値の設定、フィーチャクラスの追加、XY ランクの設定を行います。

  1. [カタログ] ウィンドウで [MetroTopology] を右クリックします。 [プロパティ] を選択します。

    プロパティ オプションを選択します。

    [トポロジ プロパティ] ウィンドウが表示されます。

  2. [トポロジ プロパティ] ウィンドウで、必要に応じて [一般] タブをクリックします。

    ここで [クラスター許容値] の値を設定します。

    クラスター許容値オプション

    クラスター許容値は、頂点が同一であるか、一致していると見なされる距離を表します。 クラスター許容値の範囲内にあるすべての頂点は同じ位置にあると見なされ、トポロジのジオプロセシング操作の際に互いにスナップされます。 デフォルトをそのまま使用します。

    正常なトポロジには、フィーチャクラスが含まれる必要があります。 次に、フィーチャクラスを追加します。

  3. [トポロジ プロパティ] ウィンドウで、必要に応じて [フィーチャクラス] タブをクリックします。

    フィーチャクラスは、フィーチャ データセットにリストされます。 これら 3 つのレイヤーをトポロジに追加します。

    注意:

    トポロジに追加できるのは、トポロジと同じフィーチャ データセット内にあるフィーチャクラスのみです。

  4. [Bicycle_parking][Cycle_network][Parking_permit_areas] フィーチャクラスの横にあるボックスをオンにします。

    トポロジへのフィーチャクラスの追加

    トポロジに追加されたフィーチャクラスには、[XY ランク] 値が与えられます。 [XY ランク] 値は、整合チェック処理の際に、あるフィーチャクラスのフィーチャと、他のフィーチャクラスのフィーチャとの関係において、フィーチャの移動を定義します。 ランクの低いフィーチャクラスは、ランクの高いフィーチャクラスに基づいて調整または編集されます。 そのため、より精度が高いと見なされるフィーチャクラスには、精度の低いフィーチャクラスよりも高いランクを割り当てる必要があります。

    駐輪許可エリアの境界は、紙のマップからデジタル化されています。 駐輪場ポイントは、高精度の GPS 受信機を使用して収集されます。 駐輪場ポイントは駐輪許可エリアよりも精度が高いので、駐輪場ポイントは駐輪許可エリアよりもランクが高くなります。 これにより、低精度でデジタル化された駐輪許可エリアに合わせて、GPS ポイントが調整されるのを防ぐことができます。

    これを設定するには、ランクの数を定義します。 デフォルトは 1 で、すべてのフィーチャクラスの精度が同等であることを想定します。

  5. [XY ランク数] に「2」と入力します。

    XY ランク数パラメーター

    次に、ランクが低くなるよう [Parking_permit_areas] フィーチャクラスを更新します。

  6. [Parking_permit_areas][XY ランク] に「2」と入力します。

    XY ランク パラメーター

    フィーチャクラスをトポロジに追加し、適切なランクを割り当てたら、ルールの構築を開始できます。

トポロジ ルールの構成

トポロジのデータを確認できるかどうかは、構築したルールに基づいています。 トポロジ ルールでは、参加するフィーチャクラスが空間データの整合性を確保するために満たすべき条件を定義します。 これらのルールは、単一のフィーチャクラス内、または 2 つのフィーチャクラス間で適用できます。 ルールは、サブタイプ レベルでも適用できます。

市の持続可能な交通イニシアチブの条件に一致するルールを構築します。

  • すべての [Parking permit areas] ポリゴンの境界は互いに位置合わせされていること。
  • [Cycle network] ラインは、同一ライン内で重複しないこと。
  • [Bicycle parking] ポイントは [Resident/Business/Visitor Parking Permit Areas] 内にあること。

これらの条件を、トポロジが確認できるルールに変換します。 まず、最初のルールである「すべての [Parking permit areas] ポリゴンの境界は互いに位置合わせされていること」から開始します。

注意:

すべてのトポロジ ルールの一覧を示すポスターサイズの PDF ファイルについては、「ArcGIS ジオデータベース トポロジ ルール」をご参照ください。 複数のルールが同じ名前を持つことがあります。 トポロジを構成する際は、正しいルールを選択してください。

  1. [ルール] タブをクリックします。

    ここで、ルールの観察、追加、削除、インポートを行えます。

    ルール タブ

  2. [ここをクリックして、新しいルールを追加します] をクリックします。

    最初のルールの行が追加されます。

    空白のルール

    最初のルールは、[Parking_permit_areas] フィーチャクラスに関連付けられます。 これを [フィーチャクラス 1] として設定します。

  3. [フィーチャクラス 1][Parking_permit_areas] を選択します。

    フィーチャクラス 1 パラメーター

    このルールは、このフィーチャクラス内のさまざまなポリゴンが重複しないようにするためのものです。 これを設定するためのルールを選択します。

  4. [ルール][重複しない (エリア)] を選択します。

    ルール パラメーター

    最初のルールが完成しました。 このルールを実装するときに、[Parking_permit_areas] ポリゴンが重複すると、それらのポリゴンが特定されます。

    次に、[Cycle network] 内でラインが重複しないようにするためのルールを構築します。

  5. [ここをクリックして、新しいルールを追加します] をクリックします。

    このルールは [Cycle network] フィーチャクラスにフォーカスするものです。

  6. [フィーチャクラス 1][Cycle_network] を選択します。

    このルールは、このレイヤー内のラインが互いに重なり合わないようにするためのものです。 互いに重複するラインを見つけるルールを選択します。

  7. [ルール][同一ライン内で重複しない (ライン)] を選択します。

    2 つ目のトポロジ ルール

    3 つのうち 2 つの条件をルールとして追加しました。 次に、3 つ目のルールである「[Bicycle parking] ポイントは [Resident/Business/Visitor Parking Permit Areas] 内にあること」を追加します。

    このルールは少し高度です。 [Bicycle parking][Parking permit areas] の 2 つのレイヤーを呼び出します。 また、特定のタイプの駐輪許可エリア ([Resident/Business/Visitor Parking Permit Areas]) も呼び出します。 これは、[Parking permit areas] フィーチャクラスの特定のサブタイプです。 このルールにより、ポイントは特定のポリゴン内に含まれるようになります。

  8. [ここをクリックして、新しいルールを追加します] をクリックします。

    確認されるフィーチャクラス ([Bicycle_parking] ポイント) は [フィーチャクラス 1] です。

  9. [フィーチャクラス 1][Bicycle_parking] を選択します。

    この条件に必要なルールでは、2 つ目のフィーチャクラスの境界の中にポイントが適切に含まれるようになります。

  10. [ルール][他のクラスのエリアに含まれる (ポイント-エリア)] を選択します。

    このルールにポイント レイヤーを追加し、エリア内に含まれる必要があることを確認しました。 2 つ目のフィーチャクラスは、これらのエリアを定義します。

  11. [フィーチャクラス 2][Parking_permit_areas] を選択します。

    次に、駐輪許可エリアの特定のタイプを選択する必要があります。 これはサブタイプで行います。

  12. [サブタイプ 2][Resident/Business/Visitor Parking Permit Area] を選択します。

    最後のルールが完成しました。

    3 つ目のトポロジ ルール

  13. [OK] をクリックします。
  14. プロジェクトを保存します。

空のトポロジを作成し、クラスター許容値を確認し、フィーチャクラスを追加し、フィーチャクラスのランクを割り当て、複数のレイヤーとサブタイプを使用してルールを適用しました。


トポロジのデータの確認

プロジェクトのニーズを反映してトポロジを構成したので、次に、整合チェック処理によってデータの問題を特定します。 その後、トポロジ エラーを修正して、データの品質を改善します。

トポロジの検証

このステップでは、ルールに基づいて「トポロジを検証」し、空間の問題を特定します。

  1. リボンの [コマンド検索] に「トポロジの検証」と入力します。 [トポロジの検証] を選択します。

    [ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。 [トポロジの検証 (Validate Topology)] ツールは、先ほど作成したルールに基づいてデータのエラーを探します。

  2. [ジオプロセシング] ウィンドウの [入力トポロジ][MetroData] フィーチャ データセットを参照し、[MetroTopology] を選択します。

    入力トポロジ パラメーター

  3. [実行] をクリックします。

    レイヤーのグループ ([MetroTopology][コンテンツ] ウィンドウに追加されます。 これらのレイヤーでは、データの空間エラーの場所を確認できます。

    MetroTopology レイヤー

エラーの解決

問題を手動で特定する代わりに、[エラー インスペクター] ウィンドウでより体系的にアプローチします。 [エラー インスペクター] ウィンドウでは、データにおけるエラーの場所とマップ上の場所を表示し、その解決を支援します。

  1. リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループで [エラー インスペクター] をクリックします。

    エラー インスペクター ボタン

    [エラー インスペクター] ウィンドウが表示されます。 違反は左側にテーブル形式で表示され、修正する手段が右側に表示されます。

    デフォルトでは、[エラー インスペクター] ウィンドウのエラーは、マップの現在の範囲でフィルタリングされます。 すべてのエラーを表示するには、これをオフにします。

  2. [エラー インスペクター] ウィンドウ ツールバーで、[マップ範囲] をクリックして、このフィルターを非アクティブ化します。

    マップ範囲ボタン

    5 件のエラーが、それぞれの行に表示されます。

    エラーのリスト

    注意:

    結果のすべてのテキストを表示できない場合は、フィールドの幅を調整できます。

    結果を見ると、[フィーチャ 1] 値はエラーの原因となっているフィーチャと、そのフィーチャクラスを示します。 [ルール] 値は [フィーチャ 1] が違反したルール、[フィーチャ 2] 値は、フィーチャと、ルール違反の原因となったフィーチャクラスを示します。

    たとえば、最初のエラーの原因は [Bicycle_parking] フィーチャクラスのポイントです。 具体的には、[Bicycle_parking] のポイント [75] です。 ポイントはポリゴン内になくてはならないというルールに違反しています。 ポイントが誤って含まれているポリゴンは、[Parking_permit_areas] フィーチャクラスにあります。

    注意:

    [フィーチャ 1] 値の数字は、それぞれのレイヤーの [OBJECTID] フィールドから取得されます。

    エラーが確認できたので、修正に着手できます。

  3. [エラー インスペクター] ウィンドウで、行番号 [1] をクリックし、最初の行を選択します。

    最初の行をクリックします。

    [プレビュー] マップが更新され、エラーの場所が表示されます。 このエラーに関する空間コンテキストが提供されます。

    注意:

    [プレビュー] マップでズームし、画面移動できます。

    エラーのマップ

    [Bicycle parking] ポイントは [Parking permit areas] レイヤーのポリゴン内にあります。 ただし、エリアは [Resident/Business/Visitor Parking Permit Area] として分類されていません。 このエラーを修正します。

  4. [修正] タブをクリックします。

    修正タブ

    エラーによっては、問題を解決するためのオプションが提供されていることもあります。

    選択したエラーに使用できる修正オプション

    この場合、主なオプションはポイント フィーチャを削除することです。 あるいは、[例外としてマーク] を選択する方法もあります。 このオプションは、作成したルール違反になりうるイベントにおいて便利です。

    持続可能なイニシアチブでは、駐輪場は一部のエリアで許可されていないため、このポイントを削除します。

  5. [選択したエラーに使用できる修正][フィーチャの削除] をクリックします。

    フィーチャの削除オプション

    フィーチャが削除され、[エラー インスペクター] ウィンドウのリストからエラーが削除されます。

  6. [Bicycle_parking : Bicycle_parking 562] エラーを選択します。

    Bicycle parking エラー

    これも、正しいポリゴンに存在しない駐輪場です。

  7. [プレビュー] タブをクリックし、エラーを確認します。

    プレビュー タブとマップ

    今回も、誤った駐輪許可エリアで不正にデジタル化されたポイントがあります。

  8. [修正] タブをクリックし、フィーチャを削除します。

    結果から 2 つ目のエラーが削除されます。 次の 2 つのエラーは、重複する [Cycle_network] ネットワークに関連します。 次にこれらを探索します。

  9. [Cycle_network : Cycle_network 879] のエラーを選択します。

    Cycle_network フィーチャ 879 のエラー

  10. [プレビュー] タブをクリックし、エラーを確認します。

    重複するライン

    わかりにくいですが、黄色でハイライトされたセクションには余分な頂点があり、ラインが折り返して、同一ライン上で重複するエラーが発生しています。 もう 1 つの [Cycle_network] フィーチャにも同じエラーがあります。 両方のフィーチャに同じエラーがあるため、同時に解決できます。 両方のエラーを選択する必要があります。

  11. 結果テーブルで Ctrl キーを押し、行番号 [2] をクリックして 2 つ目のエラー ([Cycle_network : Cycle_network 847]) を選択します。

    両方のエラーが選択されます。

    選択されたエラー

  12. [修正] タブをクリックします。 [選択したエラーに使用できる修正][単純化] をクリックします。

    単純化ボタン

    余分な頂点が削除され、エラーが解決します。

    最後のエラーには、互いに重複する 2 つの [Parking_permit_areas] ポリゴンが関与します。 次に、このエラーを解決します。

  13. [Parking_permit_areas 12] エラーを選択し、[プレビュー] タブをクリックします。

    マップで提供されるビューは、エラーが見づらくなっています。 詳細がわかりやすいよう、拡大します。

  14. [プレビュー] タブで、エラーを拡大表示します。

    重複するポリゴン

    エラーが見やすくなりました。 これらのポリゴンは、重複してはならないところで重複しています。 最後のエラーを解決します。

  15. [修正] タブをクリックします。

    重複するポリゴンの修正

    このエラーで使用できる修正策には、[フィーチャの作成][マージ][重複の削除] があります。 これらすべてのオプションでは、[Parking_permit_areas] フィーチャのジオメトリへの変更が必要です。 駐輪可能エリアは印刷版のドキュメントからデジタル化されており、その精度はわからないため、変更は加えません。 代わりに、このエラーを例外としてマークします。

  16. [例外としてマーク] をクリックします。

    例外としてマーク ボタン

    エラーを例外としてマークすると、エラーのリストからは削除されず、赤い円の中に白の感嘆符が付いたアイコンが記されます。 これにより、実際にエラーは存在するものの確認済みであり、エラーが許可されていることを周知させることができます。

    例外アイコン

    すべてのエラーが修正されたかことを確認するため、最後のステップとしてトポロジの検証を行います。 今回は、[エラー インスペクター] ウィンドウのトポロジを検証します。

  17. [エラー インスペクター] ウィンドウで [検証] ボタンをクリックします。

    検証ボタン

    他のエラーは返されませんでした。 すべての問題が解決されたか、例外としてマークされています。

    ラインを単純化してポイントを削除すると、これらがフィーチャクラスへの編集となります。 これらの編集を保存する必要があります。

  18. リボン上の [編集] タブにある [編集の管理] グループで、[保存] をクリックします。 [編集の保存] ウィンドウが表示されたら [はい] をクリックします。
  19. [エラー インスペクター] ウィンドウを閉じます。
  20. プロジェクトを保存します。

ルールを作成した後、データにトポロジを適用し、いくつかのエラーを検出しました。 [エラー インスペクター] を使用し、エラーの修正か、例外としてのマーク付けを行いました。


追加データセットへのルールの適用

元の持続可能なイニシアチブでは、すべての要件が満たされましました。 しかし、変更が加えられたことが上司から伝えられました。 カー シェア業者が市の持続可能な交通システムの取り組みに関心を示しており、カー シェア ユーザー向けに許可されたすべての駐車ポイントを共有しています。 そのデータが提供されています。

無許可のエリアに駐車ポイントがないか確認する必要があります。 提供されたデータセットを明らかにするためにジオデータベースを更新し、既存のトポロジにルールを追加します。

カー シェア データの確認

提供されたデータは別のジオデータベースにあります。これを探索し、[Sydney Parking] ジオデータベースに追加します。

  1. [カタログ] ウィンドウで、[フォルダー] を展開します。 [Sydney Parking] を展開し、[CarShare.gdb] を展開します。

    CarShare ジオデータベース

    提供されたデータセットは [Car_share_bay_operator_wgs84] です。 プロパティを調べます。

  2. [Car_share_bay_operator_wgs84] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。

    [フィーチャクラス プロパティ] ウィンドウが表示されます。

  3. [ソース] タブをクリックします。 [空間参照] を展開します。

    [空間参照] を展開します。

    [投影座標系] のプロパティは [WGS 1984 Web Mercator] です。 プロジェクトの残りの部分で使用される座標系は [GDA 1994 MGA Zone 56] です。 座標系の違いが問題になることがあります。 しかし、このフィーチャクラスを [MetroData] フィーチャ データセットに移動すると、フィーチャクラスは [GDA 1994 MGA Zone 56] に自動的に再投影されます。フィーチャ データセットに追加されるすべてのフィーチャクラスは、フィーチャ データセットの座標系を継承するからです。

    次に、このフィーチャクラスを [MetroData] フィーチャ データセットにコピーします。

  4. [フィーチャクラス プロパティ] ウィンドウを閉じます。
  5. [カタログ] ウィンドウで [Car_share_bay_operator_wgs84] を右クリックします。 [エクスポート] をポイントし、[フィーチャクラス → フィーチャクラス] を選択します。

    [Car_share_bay_operator_wgs84] フィーチャクラスをエクスポートします。

    [フィーチャのエクスポート] ツールを含む [ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。 このツールは、フィーチャクラスをコピーして、別の場所に貼り付けます。 ファイルの場所が、異なる座標系を持つフィーチャ データセットである場合、フィーチャクラスの座標系が更新されます。

  6. [ジオプロセシング] ウィンドウの [出力フィーチャクラス] で、フォルダーをクリックして [MetroData] ジオデータベースを参照します。 [名前] に「CarShare」と入力して [保存] をクリックします。

    出力場所パラメーター

  7. [ジオプロセシング] ウィンドウで [実行] をクリックします。

    [CarShare] フィーチャクラスがマップに追加されます。

  8. [カタログ] ウィンドウで [Sydney Parking] ジオデータベースを展開します。 [MetroData] フィーチャ データセットを展開します。

    Sydney Parking ジオデータベースと MetroData フィーチャ データセット

    [CarShare] フィーチャクラスが追加されます。

  9. [CarShare] フィーチャクラスのプロパティが開きます。 [ソース] タブで [空間参照] を展開します。

    [フィーチャのエクスポート] ツールを実行したときに、[投影座標系] 値が変更されました。

    投影座標系の値

  10. [フィーチャクラス プロパティ] ウィンドウを閉じます。

    [CarShare] フィーチャクラスが [MetroData] フィーチャ データセットに追加されたので、次に新しいトポロジ ルールを追加します。

ジオデータベース トポロジの検証と適用

次に、[CarShare] フィーチャクラスをトポロジに追加し、プロジェクトへの変更を明らかにするためのルールをさらに追加します。

  1. [カタログ] ウィンドウの [MetroData][MetroTopology] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。

    プロパティ オプション

    [トポロジ プロパティ] ウィンドウが表示されます。 まず、[CarShare] フィーチャクラスを追加します。

  2. [フィーチャクラス] タブをクリックします。
  3. [フィーチャクラス][CarShare] の横のボックスをオンにします。

    トポロジに CarShare フィーチャクラスを追加します。

    このフィーチャクラスが作成された方法がわからないので、[XY ランク] 値は、精度の低いデータのデフォルトである [2] のままにしておきます。

    次に、このフィーチャクラスの新しいルールを追加します。

  4. [ルール] タブをクリックします。
  5. [ここをクリックして、新しいルールを追加します] をクリックします。

    このルールは、[Resident/Business/Visitor Parking Permit Areas] ポリゴンにない [CarShare] ポイントを探します。

  6. 次のように設定します。
    • [フィーチャクラス 1][CarShare] を選択します。
    • [ルール][他のクラスのエリアに含まれる (ポイント-エリア)] を選択します。
    • [フィーチャクラス 2][Parking_permit_areas] を選択します。
    • [サブタイプ 2][Resident/Business/Visitor Parking Permit Area] を選択します。

    CarShare フィーチャクラスのルール

  7. [OK] をクリックします。

    ルールがトポロジに追加されました。 次に、トポロジを検証し、エラーを探します。

  8. リボンの [編集] タブの [編集の管理] グループで、[エラー インスペクター] をクリックします。

    [エラー インスペクター] ウィンドウが表示されます。 古い例外がまだ表示されたままです。

  9. [カタログ] ウィンドウで [MetroTopology] を右クリックし、[検証] を選択します。

    検証オプション

    2 つのエラーが見つかり、リストに追加されます。

    追加のエラー

エラーの手動編集

これらの追加のエラーを特定したので、従来の編集ツールを使用して解決します。

  1. [CarShare : CarShare 688] エラーを選択します。

    [プレビュー] マップで、ポイントは [Resident/Business/Visitor Parking Permit Area] ポリゴンの外にあります。

    エラーのマップ

    以前のようにこのポイントを削除する代わりに、[Resident/Business/Visitor Parking Permit Area] ポリゴンに移動します。 これは、マップ ビューで編集ツールを使用して行われます。

  2. [エラー インスペクター] ウィンドウ ツールバーで [選択セットにズーム] をクリックします。

    選択セットにズーム ボタン

    注意:

    [選択セットにズーム] ボタンを複数回クリックすると、1 つの選択したフィーチャが拡大表示されます。

    トポロジ シンボルではなくフィーチャを表示するには、[MetroTopology] レイヤーをオフにします。

  3. [コンテンツ] ウィンドウで [MetroTopology] をオフにします。
  4. リボンの [編集] タブの [ツール] グループで、[移動] をクリックします。

    移動ボタン

    このツールを使用するには、マップ上のフィーチャを選択する必要があります。 選択ツールは自動的にアクティブになります。

  5. ポイントをクリックして選択します。 必要に応じて、選択メニューでドロップダウン矢印をクリックして [CarShare] を選択します。

    選択したポイントのレイヤーの選択メニューにある CarShare

    選択したポイントは、明るい黄色になります。 これでポイントを移動できるようになります。

    選択したポイント

  6. ポイントをクリックして、現在の位置の左側にある緑色のポリゴンにドラッグします。

    移動したポイント

    この編集を確定するには、選択したフィーチャを選択解除します。

  7. リボンの [編集] タブの [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。

    選択解除ボタン

    最初の [CarShare] エラーは修正されましたが、解決していません。 そのため、次の検証までエラーのリストに残ります。

    この編集はダーティ エリアとも見なされます。 ダーティ エリアは、フィーチャまたは属性の編集がトポロジで行われたが、検証が行われていないエリアをマークするために自動的に生成されます。 次に、この [CarShare] ポイントを編集することで作成されたダーティ エリアを探索します。

  8. [コンテンツ] ウィンドウで [MetroTopology][ダーティ エリア] をオンにします。

    ダーティ エリアが、編集した [CarShare] ポイントの元の場所と新しい場所の周辺に追加されます。 しかし、これらは非常に小さいものです。 いずれかのダーティ エリアがよく見えるようにするには、ブックマークを使用します。

  9. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで [ブックマーク] をクリックし、[Original CarShare Location] を選択します。

    Original CarShare Location ブックマーク

    注意:

    また、手動でズームして、編集によって作成されたダーティ エリアを表示することもできます。

    [CarShare] ポイントの元の場所周辺にあるダーティ エリア ポリゴンが表示されます。

    元のフィーチャ周辺のダーティ エリア ポリゴン

    エラーを編集し、生成されたダーティ エリアを調査したので、[CarShare] データセットによって作成された 2 つ目のトポロジ エラーを確認します。

  10. [エラー インスペクター] ウィンドウで [CarShare : CarShare 595] エラーを選択します。 [エラー インスペクター] ウィンドウ ツールバーで [選択セットにズーム] をクリックします。 このエラー周辺のエリアがよく見えるよう、ズーム アウトします。

    CarShare error 595

    このカー シェアの場所も、適切な駐車可能エリアにありません。 しかし、この場所は許可されており、ここを例外としてマークするよう上司から指示されました。

  11. [修正] タブで [例外としてマーク] をクリックします。

    追加したルールによって作成されたエラーは修正されたか、例外としてマークされました。 次に、編集を保存し、トポロジを再度検証した後、[CarShare : CarShare 688] エラーを削除します。

  12. リボン上の [編集] タブにある [編集の管理] グループで、[保存] をクリックします。 [編集の保存] ウィンドウが表示されたら [はい] をクリックします。
  13. [カタログ] ウィンドウで [MetroTopology] を右クリックし、[検証] を選択します。

    [CarShare : CarShare 688] エラーが解決し、リストから削除されます。

    残り 2 つの例外

    ダーティ エリアも削除されました。

  14. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで [ブックマーク] をクリックし、[Original CarShare Location] を選択します。

    編集が検証されたので、先ほど見たダーティ エリアは削除されました。

トポロジ ルールのエクスポート

次に、生成したルールをエクスポートします。 エクスポートしたら、他のユーザーと共有します。

  1. [カタログ] ウィンドウで [MetroTopology] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
  2. [ルール] タブをクリックします。
  3. [名前を付けて保存] をクリックします。

    名前を付けて保存ボタン

    [ファイルにエクスポート] ウィンドウが表示されます。

  4. [Sydney Parking] フォルダーを参照します。
  5. [名前] に「Ecomobility Topology Rules」と入力します。

    ファイルにエクスポート ウィンドウ

  6. [保存] をクリックします。

    ルールがエクスポートされ、必要に応じてファイルを共有できます。 別の GIS アナリストが [ルール] タブの [既存の読み込み] ボタンを使用し、ルールをインポートできます。

    既存の読み込みボタン

  7. [OK] をクリックし、[トポロジ プロパティ] ウィンドウを閉じます。
  8. プロジェクトを保存します。

このチュートリアルでは、オーストラリアのシドニーのエコモビリティ イニシアチブへのサポートを提供しました。 まず、都市局のデータを探索しました。 次に、プロジェクトのニーズを確認してトポロジとルールを構築し、これらの要件を適用しました。 これにより、空間データの不整合を特定し、修正できるようになりました。 最後に、空間データの整合性を保持できるよう、フィーチャクラスとルールをさらに追加してジオデータベース トポロジを複雑にしました。 時間を経てプロジェクトが変化すると、ジオデータベース トポロジは進化するニーズに対応する柔軟性を備え、データを空間的に正確に維持することができます。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。