ストーリーの概要

人を引き付けるストーリーを作成する 1 つの戦略は、明確なメッセージまたはポイントを軸に冒頭・中盤・結末のある物語を含むストーリーの概要を構築することです。 優れたストーリーの多くは、ストーリーが伝えようとする人々や場所についての、説得力のある持ち味または特徴で始まります。 冒頭で背景情報を伝え、ストーリーの舞台を設定します。 中盤でコミュニティが直面している課題を述べ、今後の計画を分析および実施するために行った手順をまとめることができます。 結末に、プロジェクトを実施している場所に関係している、または関心のある聴衆、コミュニティ、人々もプロジェクトに参加できるように、調査結果、結論、行動喚起を含めてもよいでしょう。

まず、既存のストーリーを例として確認します。

  1. Segregation is Killing Us」ストーリーを完成例として開きます。

    このストーリーのテーマで使われている色から、厳粛で重いトーンが伝わってきます。

    Segregation is Killing Us ストーリーの表紙

    ストーリーの見出しがナビゲーション バーに表示されています。 冒頭・中盤・結末のあるストーリー展開にお気付きですか?

    Segregation is Killing Us ストーリーのナビゲーション バー

    テキストの段落、映像、画像、マップ、図があり、対象読者は問題を裏付けるデータに向き合い、理解できます。 最後に、ストーリーは行動喚起と方針のセクションおよびリンクで締めくくられており、読者は主題に関与し続けることができます。

    このストーリーは対象読者に対して、他にどのようなアクションに参加するよう促していますか? ストーリーを読者に理解しやすく関連があるものにするために、どのような方法が使われているでしょうか?

    ここまでで、作成したいストーリーの例は確認したので、次は素材の収集を開始しましょう。 コンテンツを ArcGIS StoryMaps ビルダーに入れ始める前に、ストーリーが記述してあったり、マルチメディア要素が整理してあったりすると便利です。

  2. 紙やコンピューターの Word 文書に、公園の公平性のストーリーの冒頭・中盤・結末を概説します。 セクションのタイトルと注釈テキストを検討します。

    次に、対象読者を検討します。 影響を与える必要のあるコミュニティのメンバー、政策決定者、意思決定者にとって何が重要かをよく考えてください。

    • このストーリーで影響を与えたい特定の集団、環境、コミュニティはありますか?
    • そのコミュニティは何が特別で、それにとって重要なことは何ですか?
    • そのコミュニティについて、データは何を明らかにできますか?
  3. 対象読者と、その読者にとって刺激を与える、または動機付けになる事項をリストにします。
    • コミュニティ - 言語選択の必要性、非専門家になじみがある可能性のある言葉、信頼を構築し、肯定的なコミュニティの物語を検討します。
    • 意思決定者 - 多忙な場合が多いので、ビジュアルと要点を端的に表す短い文章で情報を伝える方法を検討します。 政治家は有権者の考えを特に気にするので、コミュニティの関与とデータドリブンな推奨事項を提示すると効果的です。

    コミュニティの画像、データドリブンのマップとアプリ、相互作用性はすべて、対象読者を刺激し、彼らに動機を与えるためにストーリーに含められるツールです。

  4. story_images.zip ファイルをダウンロードして、アクセスしやすい場所で解凍します。

    このフォルダーには、ストーリーに追加できる画像が含まれています。

    コンテンツ インベントリが完成したら、これらすべてのピースを紡いで 1 つのアウトラインにまとめる方法について考え始めます。 アウトラインは単純な箇条書きから、全体のストーリーボード、スライド集、机の上で混ぜこぜにするインデックス カードのコレクションまでさまざまな形式をとることができます。 形式そのものはそれほど重要ではありません。大切なことは、最も簡単に試行できて創造力を発揮できるものを選ぶことです。

  5. 概要セクションに画像、マップ、アプリ、リンクを入力します。

    公園の公平性に関するストーリーの概要を記載したドキュメント例を使用できます。

  6. Baltimore park equity plan Story Outline」ドキュメントをダウンロードします。

ストーリーのテキストとメディアが揃ったので、ArcGIS StoryMaps を使用してストーリーの構築を開始します。

ストーリーの作成

概要を作成したので、ArcGIS StoryMaps を使用してストーリーを構築する準備が整いました。

  1. ArcGIS の組織アカウント」にサイン インします。
    注意:

    組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください

  2. 上部のリボンで、[アプリ ランチャー] をクリックして、[ArcGIS StoryMaps] を選択します。

    アプリ ランチャー メニューの ArcGIS StoryMaps

  3. [新しいストーリー] をクリックして、[スクラッチから開始] を選択します。

    新しいストーリー メニューのスクラッチから開始

    まず、ストーリーに魅力的なタイトルとサブタイトルを付けます。

  4. [ストーリーのタイトル] をクリックし、「Baltimore park equity plan」と入力します。 サブタイトルに、「An equity analysis to determine where to build more green space in Baltimore」と入力します。

    ストーリーに入力されたタイトルとサブタイトル

    次に、デザインのオプションを選択して、ストーリーのトーンを設定します。

  5. リボンの [デザイン] をクリックします。

    リボンのデザイン

  6. [デザイン] ウィンドウで、次のように設定します。
    • [カバー][並べて表示] を選択します。
    • [ストーリー セクション (オプション)] で、[ナビゲーション] をオンにします。
    • [テーマ] で、[Slate] を選択します。

    デザイン ウィンドウに構成されているカバー、ストーリー セクション (オプション)、テーマ

  7. [デザイン] ウィンドウを閉じます。

    ストーリー全体のテーマとスタイルが更新されます。

    デザイン設定で更新されたストーリー

    ストーリーに視覚的な魅力を付与したいため、ストーリーのトーンと主題の後押しにもなる、人を引き付けるカバー画像を追加します。

  8. [カバー画像またはビデオの追加] をクリックします。
  9. [画像またはビデオの追加] ウィンドウで、[ファイルの参照] をクリックし、本チュートリアルの前半でダウンロードして解凍したフォルダーを参照します。 [baltimore_park] 画像を選択し、[開く] をクリックします。
  10. [追加] をクリックします。

    画像が、ストーリーのカバー画像として追加されます。

    ストーリーに追加されたカバー画像

    タイトルとサブタイトルを追加して、デザインを構成し、魅力的なカバー画像を追加して、ストーリーの最初の設定が完了しました。

テキストと画像の追加

本セクションでは、導入のテキストと画像を追加します。

  1. [コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックし、[テキスト] を選択します。

    コンテンツ ブロックの追加メニューのテキスト

  2. Our community」を入力します。
  3. テキストをハイライト表示し、テキスト編集バーで [段落] をクリックして、[見出し 1] を選択します。

    Our community テキスト用の見出し 1 のテキストスタイル

    テキストのスタイルが [見出し 1] に更新され、ナビゲーション バーにリンクとして追加されます。

    ナビゲーション バーに見出し 1 のテキストが表示されます。

  4. この見出しの下にテキスト ブロックを追加し、「Strengths」と入力します。 テキストのスタイルを [見出し 2] に更新します。
  5. この見出しのテキストの下で、[コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックし、[画像] を選択します。
  6. [画像の追加] ウィンドウで、[ファイルの参照] をクリックします。
  7. [story images] フォルダーを参照して、[family] 画像を選択します。 [追加] をクリックします。
  8. 画像にポインターを合わせて、[左寄せ] ボタンをクリックします。

    追加された family 画像の左寄せボタン

    画像が左に揃います。

  9. 画像の右側をクリックしてテキストを追加します。 次の段落をコピーして貼り付けます。

    Baltimore has diverse strengths that make it unique and resilient. Schools and parks provide spaces to build community, learn, and grow. Rich history and family ties have paved the way for strong social bonds and cultural heritage. These strengths not only connect us to one another but also motivate us toward community development and sustainable growth.

  10. 画像の下で、[キャプションの追加] をクリックして、「Image of a family」と入力します。

    ストーリーに追加された画像とテキストの最初のセット

    テキストと画像を使って、コミュニティの強みに関する魅力的な紹介が構成できました。 次に、テキストと画像のセットを新たに追加して、コミュニティのニーズの骨組み作りを開始します。

  11. 画像の後ろにテキスト行が来るまで、Enter を押します。
  12. Challenges」と入力し、テキストのスタイルを [見出し 2] に変更します。
  13. 新しい行を開始して、次の段落をコピーして貼り付けます。

    However, Baltimore also faces challenges that require our collective effort to overcome. Insufficient affordable housing, few safe spaces to walk and get physical activity, and economic disparity have created limited opportunities in some parts of the city. Despite historical inequalities, our community is resilient and committed to addressing these opportunities for development in an equitable way.

  14. 家族の画像と見出しの [Challenges] の間のスペースにポインターを合わせます。

    家族の画像と見出しのテキストの間のコンテンツ ブロックの追加ボタン

  15. [コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックし、[画像] を選択します。
  16. [rowhouses] 画像を選択します。 画像がストーリーに追加されたら、画像にポインターを合わせて [右寄せ] をクリックします。
  17. rowhouses 画像の下で、[キャプションの追加] をクリックして、「Image of rowhouses」と入力します。

    2 つ目の画像と段落テキストがストーリーに追加されます。

    ストーリーに追加された画像とテキストの 2 つ目のセット

    2 つ目の画像を右側に配置することで、読者を文章とページの反対側の画像に引き込む、ダイナミックなデザインを作成できます。

  18. 画像の下で、[コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックし、[区切り文字] を選択します。

    区切り文字はストーリーの新しい章が始まることを視覚的に示すのに役立ちます。

サイドカーとマップの追加

次に、サイドカーを追加します。 マップ、画像、他のメディアの間のスムーズなトランジションの作成に最も役立つツールの 1 つが、サイドカー ブロックです。 一連のスライドを使用して、メディアとテキストを統合するシンプルなスクロール操作が実現できます。 サイドカーでは、他のユーザーが同時に 1 ステップずつマップ データにアクセスできます。 サイドカーの例を確認するために、「Segregation is Killing Us」ストーリーを開き、[Phase 1 Casualties by Neighborhood] というタイトルのサイドカーを確認します。

Segregation is Killing Us ストーリーのサイドカーの例

  1. 区切り文字の下で、[コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックし、[サイドカー] をクリックします。

    コンテンツの追加ボタン メニューのサイドカー

  2. デフォルトで選択された [ドッキング] レイアウトを許可し、[保存] をクリックします。
  3. 注釈パネルで、[ストーリーを続行] をクリックし、「Equity data layers」と入力します。 このテキストをハイライト表示し、[見出し 1] スタイルを選択します。
  4. この見出しの下の新しいテキスト ブロックに、次のテキストをコピーして貼り付けます。

    This map includes three data layers used to assess where to place a new park with consideration for equity. The historic redlining grades show historic decisions and practices that contributed to inequity, the median household income data shows current community conditions, and the percent of mental health distress shows health outcomes. By including all three, determining an equitable placement of new parks will include the root cause of current conditions and outcomes in the community.

  5. メディア パネルで、[追加] をクリックし、[マップ] を選択します。

    [マップの追加] ウィンドウが開きます。

    自身で作成したマップを選択することも、ArcGIS OnlineArcGIS Living Atlas で他の人が共有しているマップを使うこともできます。 この最初のマップでは、ArcGIS Online のマップを追加します。

  6. 新しいタブで Locate new park space (Tutorials story copy) アイテム ページを開きます。
    注意:

    これは、Esri の「コミュニティ アセット マップの構築」チュートリアルの開始マップです。

  7. 必要に応じて、ArcGIS のアカウントにサイン インします。
  8. サムネイル画像の下にある [お気に入りに追加] をクリックします。

    「Locate new park space」アイテム ページのサムネイルの下にある、お気に入りに追加

  9. [マップの追加] ウィンドウがあるブラウザー タブに戻り、[お気に入り] タブをクリックします。 [Locate new park space (Tutorials)] Web マップを選択します。

    マップの追加ウィンドウのお気に入りタブにある新しい公園の場所の決定マップ

    [マップの表示設定の調整] ウィンドウにマップが表示されます。

  10. [レイヤー] ウィンドウの [Public Schools][USA Parks] の表示設定ボタンをクリックして、それらが表示されるようにします。 [Median Household Income - Tracts] レイヤーは表示設定ボタンをクリックして、オフにします。
  11. マップの範囲を調整して、市の中心に焦点を当てます。

    マップの表示設定の調整ウィンドウで設定されたマップの範囲

  12. [オプション] タブをクリックします。 [凡例][凡例を開いたままにする] をオンにします。

    オプション タブでオンになっている凡例と凡例を開いたままにするの設定

  13. [保存] をクリックします。

    サイドカーを使用すると、マップ アクションを通じてメディア パネル内のマップの位置や表示レイヤーを調整することもできます。 マップ アクションは、シンプルな対話型要素をストーリーに追加できる便利なストーリーテリング ツールです。

  14. 注釈パネルのセンテンスの後ろで、[コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックし、[メディア アクション] を選択します。

    マップ アクション ボタンが表示されます。

  15. マップ アクション ボタンで、「Historic Redlining Grades」と入力します。
  16. マップ アクション ボタンをあと 2 つ追加し、それぞれ「Median Household Income」と「% Mental Health Distress」という名前を付けます。

    追加されたマップ アクション ボタン

  17. [Historic Redlining Grades] マップ アクション ボタンにポインターを合わせて [アクションの追加] をクリックし、[マップ ビューの編集] を選択します。

    Historic Redlining Grades マップ アクション ボタンのアクションの追加メニューのマップ ビューの編集

  18. [マップ アクションの構成] ウィンドウの [レイヤー] ウィンドウで、[Mapping Inequality Redlining Areas] の表示設定ボタンをクリックし、[保存] をクリックします。

    レイヤー ウィンドウで表示設定された Mapping Inequality Redlining Areas レイヤー

  19. これまでに学習した手順を使用して、残りのマップ アクション ボタンを構成し、各ボタンと表示されるレイヤーとが対応するようにします。
  20. それぞれのオンとオフをクリックして、マップ アクション ボタンを確認します。

これで、サイドカー、追加テキスト、マップ、マップ アクションの追加が完了しました。 次では、サイドカーへのスライドの追加を続けます。

サイドカーの構成の続行

本セクションでは、マップとマップ アクションを新たに追加して、新しい公園から最も恩恵を得られるエリアを決定するための、基準エリアを表示します。

  1. サイドカーの下部で、1 つ目のスライドのオプション ボタンをクリックし、[複製] をクリックします。

    複製したスライドのマップを別のマップに置き換えます。

  2. メディア パネルで、[削除] をクリックします。 [メディアを削除しますか?] ウィンドウで、[はい、削除します] をクリックします。
  3. 新規ブラウザー タブで、Proposed park areas (Tutorials) マップのアイテム ページに移動します。
  4. 必要に応じて、ArcGIS のアカウントにサイン インします。
  5. サムネイルの下にある [お気に入りに追加] をクリックします。

    「Proposed park areas」アイテム ページのお気に入りに追加

  6. ブラウザー タブの ArcGIS StoryMaps ビルダーに戻ります。 サイドカーのメディア パネルで、[追加] をクリックします。
  7. [マップの追加] ウィンドウで、[お気に入り] タブをクリックします。
  8. [Proposed park areas] のマップを選択します。

    Proposed park areas レイヤー

    注意:

    このマップは、Esri の「マップ分析ツールを使用した公園の公平な整備」チュートリアルを完了すると作成できます。 または、本チュートリアルを終えると、[Proposed park areas] のマップを追加できます。

  9. [マップの表示設定の調整] ウィンドウで、[Possible park locations] レイヤーをオフにします。 必要に応じて、マップの範囲を調整します。

    マップの表示設定の調整ウィンドウで設定されたマップのレイヤーと範囲

  10. [オプション] タブをクリックして [凡例][凡例を開いたままにする] をオンにします。 [保存] をクリックします。
  11. 注釈パネルで、見出しテキストを「Equity criteria area」に更新します。 センテンスを以下のテキストに置き換えます。

    To determine which areas in the city would most benefit from additional green space, a spatial analysis was conducted to determine areas that were historically redlined, had a median household income below the poverty level, and had the highest rates of reported mental health distress.

    2 つ目のスライドに追加された注釈パネルのテキスト

    次に、更新したマップとレイヤーのマップ アクション ボタンを調整します。

  12. マップ アクション ボタンに以下のような名前を付けます。
    • Redlined neighborhoods
    • Med. Household Income below poverty
    • Top 25% of Mental Health Distress

    2 つ目のスライドで更新されたマップ アクション ボタンの名前

    次に、この複製したスライドのマップ アクション ボタンを更新します。 まず、ボタンのリンクを以前のマップ ビューの割り当てから解除します。

  13. [Redlined neighborhoods] マップ アクション ボタンにポインターを合わせ、[リンク解除] をクリックします。
  14. [Redlined neighborhoods] マップ アクション ボタンにポインターを合わせて [アクションの追加] をクリックし、[マップ ビューの編集] を選択します。
  15. [マップ アクションの構成] ウィンドウの [レイヤー] ウィンドウで、[Mapping Inequality Redlining Areas] レイヤーの表示設定ボタンをクリックして、[保存] をクリックします。

    構成された Redlined neighborhoods マップ アクションのマップ

  16. これまでに学習した手順を使用して、残りのマップ アクション ボタンを構成し、対応するレイヤーを表示します。

    2 つ目のスライドの構成が完了しました。 次に、スライドをもう 1 枚追加して、公園の候補エリアを表す、基準エリア 3 つが重なるエリアを表示します。

  17. 2 つ目のスライドを複製します。
  18. 3 つ目のスライドの注釈パネルで、見出しのテキストを「Possible park area」に置き換えます。 見出しの下のパラグラフを次のテキストに置き換えます。

    This map shows where the criteria areas overlap. This represents the locations that will most benefit from additional parks and green space.

    このスライドにはマップ アクションは必要ないので、削除します。

  19. 1 つ目のマップ アクション ボタンにポインターを合わせて、[削除] をクリックします。

    Redlined neighborhoods マップ アクション ボタンの削除

  20. 残りのマップ アクション ボタンを削除します。
  21. メディア パネルで、[編集] をクリックします。

    3 つ目のスライドのメディア パネルにある、マップの編集ボタン

  22. [Possible park locations] レイヤーの表示設定ボタンをクリックします。 [マップの配置] をクリックします。

    3 つ目のスライドが構成されます。

    構成された 3 つ目のスライド

サイドカーの 3 つのスライドの構成が完了しました。 最後のスライドでは、Instant Apps を使って、アプリを埋め込みます。

アプリの埋め込み

サイドカーの最後のスライドでは、ブックマーク ツールを使って、新しい公園の全候補地を示す Web アプリを埋め込みます。

  1. サイドカーの下部で、[新しいスライド] ボタンをクリックします。
  2. 注釈パネルに、「Survey results」と入力します。 このテキストをハイライト表示し、テキストのスタイルを [見出し 1] に設定します。
  3. 見出しテキストの下に、次のセンテンスをコピーして貼り付けます。

    The community was provided three options for building a new park based on the map analysis results. The option with the highest preference was to invest in a new park in the Upton area of Baltimore.

  4. センテンスの下で、[コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックし、[画像] をクリックします。
  5. [画像の追加] ウィンドウで、[ファイルの参照] ボタンをクリックします。 [survey_result] 画像を選択し、[追加] をクリックします。
  6. 画像が注釈パネルに追加されます。

    注釈パネルに追加されたテキストと画像

    注意:

    この画像は Esri の「フィードバック調査でコミュニティを引き込む」チュートリアルで作成した ArcGIS Survey123 のスクリーンショットです。

  7. メディア パネルで、[追加] をクリックして [埋め込み] を選択します。
  8. [埋め込み] ウィンドウで、次の URL をコピーして貼り付けます。

    https://arcgis.com/apps/instant/sidebar/index.html?appid=6cacfc773aaf403fb3457c4f9026d2f5

    注意:

    Esri の「マップ分析ツールを使用した公園の公平な整備」チュートリアルを完了していれば、ご自身で作成した Web アプリの URL を代わりに使用できます。

  9. [追加] をクリックします。

    Web アプリがサイドカーに追加されます。

    構成された 4 つ目のスライド

    次に、公平性の目標を追跡する Web アプリを追加します。

  10. サイドカーの下に、区切り文字を追加します。
  11. 新しいテキスト ブロックを追加して、「Track equity goals」と入力します。 このテキストをハイライト表示し、[見出し 1] スタイルに設定します。
  12. 見出しテキストの下に、次の段落をコピーして貼り付けます。

    It is important that the feedback received on park location priority included members of the community who live in the area. This app compares the race and ethnicity of those who participated in a feedback survey to the makeup of the local community. This is one way to track how well those who participated in a survey reflect the community where the new park will be built.

  13. 段落の下にある [コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックして [埋め込み] を選択します。 [Web コンテンツの追加] ウィンドウの [リンク] に、次の URL をコピーして貼り付けます。

    https://arcgis.com/apps/instant/charts/index.html?appid=05d7f9148d7b4ccbbd187ff3abcfb79a

    注意:

    Esri の「公平性目標の追跡と視覚化」チュートリアルを完了していれば、ご自身で作成した Web アプリの URL を代わりに使用できます。

  14. [追加] をクリックします。

    2 つ目の Web アプリがストーリーに追加されます。

    ストーリーに埋め込まれた 2 つ目のアプリ

  15. アプリにポインターを合わせ、表示されたオプション バーの [中] をクリックします。

    Web アプリの中ボタン

    ストーリー内のアプリが大きく表示され、見やすく、操作しやすくなります。

  16. アプリの下に、区切り文字を追加します。

2 つの Web アプリの埋め込みが完了しました。 次のセクションで、行動喚起セクションのサイドカーを新たに追加します。

行動喚起の追加

行動喚起はあらゆる権利擁護コンテンツの重要な一環です。 読者が問題を読み、その分析を確認した後に、すぐに実行できる次のステップや行動を読者に提供することが重要です。 ステップや行動例は、調査への参加、寄付、連絡先情報の共有、定期ニュースレターへのサイン アップ、意思決定者へのメッセージの送信などが考えられます。

  • ストーリーが対象読者にどのような影響を与えることが望ましいですか?
  • 前向きな変化に貢献する力を得るために、対象読者はどのような行動がとれますか?
  • 分析結果を裏付けるために、ストーリーは対象読者にどのように影響を与えられますか?
  1. 最後の区切り文字の下で、[コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックし、[サイドカー] を選択します。 [レイアウトの選択] ウィンドウで、[ドッキング] が選択されていることを確認し、[完了] をクリックします。
  2. 最初のスライドの注釈パネルに「Call to action」と入力します。 このテキストをハイライト表示し、[見出し 1] スタイルを選択します。
  3. Enter キーを押して新しい行を開始し、「Contribute to the community feedback survey」と入力します。 このセンテンスをハイライト表示し、[見出し 2] スタイルを選択します。

    Call to action セクションの見出しテキスト

  4. [見出し 2] のテキストの下に、「Complete the survey and contribute your experiences and perspectives on walking to green spaces in your community」と入力します。
  5. メディア パネルで、[追加] をクリックして [埋め込み] を選択します。
  6. [埋め込み] ウィンドウで、URL「https://survey123.arcgis.com/share/7cf170d6d3c84b508c40db585a186e1a」をコピーして貼り付け、[追加] をクリックます。
    注意:

    Esri の「フィードバック調査でコミュニティを引き込む」チュートリアルを完了していれば、ご自身で作成した調査の URL を代わりに使用できます。

    調査がサイドカーに追加されます。

    調査とともに構成された最初の Call to action セクションのスライド

  7. サイドカーの下部で、[新しいスライド] ボタンをクリックします。
  8. 注釈パネルに、次のテキストをコピーして貼り付けます。

    Contact our representative!

    Call or email Councilman John Smith of District 1 to support Measure A for more park funding in your community!

    410-555-5555

    Jsmith1@baltcity.gov

    Consider using the following example script when you call:

    Hello Councilman Smith. I am a resident of District 1 and I am calling to ask for you to support Measure A at the upcoming council meeting. This is an opportunity to build park equity in a community that has historically been underserved and neglected. Please support future generations and vote Yes for Measure A.

    メール アドレスと電話番号の両方を挙げて、コミュニティに意思決定者への連絡方法を複数提供します。 また、例文を提供すると、行動をさらに起こしやすくなります。

  9. [Contact our representative] で始まるテキストをハイライト表示し、そのスタイルを [見出し 2] に設定します。
  10. 電話番号をハイライト表示して、[太字] ボタンをクリックします。

    テキストの形式が更新されます。

    注釈パネルで形式設定された連絡先情報のテキスト

  11. [Hello Councilman Smith] で始まるテキストをハイライト表示し、そのスタイルを [引用] に設定します。

    テキスト スタイルが更新されます。

    引用スタイルに設定されたテキスト

    次に、対象読者が「Measure A」について詳しく知れるように、ボタン リンクを追加します。

  12. 最後の段落の下にある [コンテンツの追加] ボタンをクリックして [ボタン] を選択します。
  13. ボタンに「Read more about Measure A」と入力します。
  14. ボタン下に表示されるツールバーで、[編集] ボタンをクリックします。 URL の入力も、コピーして貼り付けのどちらもできます。

    リンク ボタンの編集

    本チュートリアルの代表者と方策は架空のものなので、追加用の URL は提供されませんが、ボタン リンクをストーリーに追加する方法がお分かりいただけたと思います。 ご自身の近隣でのキャンペーンや問題に有益なのはどのようなリンクか、検討してください。

    [Call to action] セクションに追加する最後のコンテンツは、公園の公平性に関する他のデータやそれに取り組む組織へのリンクです。

  15. メディア パネルで、[追加] をクリックして [画像またはビデオ] を選択します。
  16. [画像またはビデオの追加] ウィンドウで [ファイルの参照] をクリックします。 [student_phones] 画像を選択し、[追加] をクリックします。

    2 つ目のスライドが構成されます。

    Call to action セクションの下に構成された 2 つ目のスライド

    行動喚起のサイドカーの構成が完了しました。

リソース リンクのさらなる追加

最後に、関心を持った読者がストーリーで議論された問題にかかわりを持ち続け、それについて知識を自ら得られるように、リソースとリンクを提供すると役に立ちます。 公園の公平性に関するレポートや、現在それに取り組んでいる組織と対象読者をつなげるリンクをいくつか追加します。

  1. サイドカーの下に、区切り文字を追加します。
  2. 区切り文字の下に、テキスト ブロックを追加し、「Data and organizations working for park equity in Baltimore」と入力します。 テキスト スタイルを [見出し 2] に設定します。
  3. 見出しテキストの下にある [コンテンツ ブロックの追加] ボタンをクリックして [埋め込み] を選択します。
  4. [Web コンテンツの追加] ウィンドウで、URL「https://www.parksandpeople.org/」をコピーして貼り付け、[追加] をクリックします。

    リンクがカード ボタンとしてストーリーに追加されます。

    埋め込まれたリンクの、このコンテンツをカードとして表示ボタン

  5. これまでに学習した手順を使って、以下の 2 つのリンクをさらに追加して、それらをカードとして表示します。
    • https://baltimoregreenspace.org
    • https://www.tpl.org/city/baltimore-maryland

    ストーリーのこのセクションは、読者自身がデータを調査したり使用したりするための分析マップやデータ ソースにアクセスできるリンクを含めるのに最適なスペースでもあります。

ボルチモアの公園の公平性に関する 3 つの有益なリソースを追加し終えました。

ストーリーの公開と共有

これで、ストーリーを確認、公開、および共有する準備ができました。

  1. リボンの [プレビュー] をクリックします。

    リボンのプレビュー

  2. [プレビューは、取り消し履歴をリセットします] ウィンドウで [はい。続行します] をクリックします。
  3. ストーリーを確認します。 マップ アクション ボタンが目的のレイヤーを表示しているか、誤記がないか、すべての Web アプリが適切に埋め込まれているかを確認してください。
  4. 確認を終えたら、画面下部の [プレビューを閉じる] ボタンをクリックします。

    プレビュー画面のプレビューを閉じるボタン

  5. リボンで [公開] をクリックします。

    リボンの公開ボタン

  6. [共有] の下の、[共有レベルの設定] で、[すべての人に公開] を選択します。

    共有の下の共有レベルの設定のすべての人に公開

  7. [公開] をクリックします。
  8. 必要に応じて、[はい。これらのアイテムを共有します。] をクリックして、公開します。

    しばらくすると、公開されたストーリーが表示されます。

    ストーリーと埋め込まれたマップおよびアプリをだれもが見られるかどうかを確認するために、ブラウザーのシークレット モードでストーリーをテストします。

  9. ストーリーの URL をコピーし、新しいブラウザー ウィンドウをシークレット モードで開き、新しいウィンドウに URL を貼り付けて Enter キーを押します。
    注意:

    通常のブラウザーでは、Ctrl + Shift + N キーを押すと、シークレット モードで新しいウィンドウを開くことができます。 Mac を使用している場合は、Cmd + Shift + N キーを押すと、シークレット モードで新しいウィンドウを開くことができます。

  10. シークレット モード ウィンドウでストーリーをスクロールして、ストーリーのコンテンツとマップが表示されることを確認します。

    このリンクを、キャンペーンの重要関係者と共有できるようになりました。 共有先として検討できる集団や代表者には、調査やこの分析を実施するために行ったアウトリーチ活動に参加したコミュニティ、地元の近隣集団、議員、メディア機関があります。

本チュートリアルでは、注釈テキスト、画像、双方向式サイドカー、マップとマップ アクション ボタンを使ったレイアウト、埋め込み Web アプリ、行動喚起セクションを含むストーリーを計画およびデザインしました。 目標は、公平性のプロジェクトについての情報を提供すること、分析およびコミュニティのフィードバックを共有すること、対象読者を行動喚起活動に参加させることでした。

作成したストーリーは、緑地や公園の増設で最も恩恵を受ける都市のエリアを主張する定性的データと定量的データを提供します。 これは重要な問題に関して他者に情報を提供し、問題に引き込むという両目的に対して強力な方法です。 マップやアプリをストーリーに統合することで、近隣地域での公平性ソリューションの構築および投資のための、強力でデータ駆動型の論理的主張を行えます。 本チュートリアルでは、1 つの特定のプロジェクトについてのストーリーの 1 例を使って説明しましたが、 ご自身のコミュニティに関連するあらゆる種類の公平性プロジェクトのストーリーを作成できます。 ご自身のプロジェクトやコミュニティに合わせるには、このストーリーの何を置き換えますか? 追加したいデータやマップは他にありますか? 対象読者を変えた場合、他に調整するものはあるでしょうか?

ストーリーを作成するプロセスは反復的です。 作業を開始する予定をたて、追加すべき関連性や説得性が強いデータとマップがあるかもしれないことを自覚し、ストーリーを展開させながらコンテンツを追加または置き換えてください。 ストーリーの作成の詳細については、「ArcGIS StoryMaps ビルダーを使いこなすための簡単なヒント」ストーリーを参照し、「ArcGIS StoryMaps: 心に響くストーリーテリング」の映像を視聴し、「ArcGIS StoryMaps で入賞ストーリーを作成する」チュートリアル シリーズを完了してください。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。