データの準備と Web レイヤーの公開
この最初のモジュールでは、2 つのデータベースに接続します。1 つは部署のレガシー データを格納している DSNY ジオデータベース、もう 1 つはベンダー データベースです。 その後、レガシー廃棄物データを公開するための準備をし、ArcGIS Pro から組織のポータルに接続します。 最後に、登録済みデータ ストアを参照して、ArcGIS Enterprise 組織と廃棄物データを共有します。
注意:
コンポーネントがまだインストールされていない場合は、「ArcGIS Enterprise の基本デプロイメント」ドキュメントおよび「はじめての ArcGIS Enterprise」チュートリアルをお読みください。 さらに、SQL Server または使用しているデータベース プラットフォームのシステム要件、および ArcGIS Server のシステム要件もご確認ください。
エンタープライズ ジオデータベースからのデータへのアクセス
まず、データを読み込めるデータ所有者として 2 つのデータベースに接続します。 次に、廃棄物データをローカル ファイル ジオデータベースからエンタープライズ ジオデータベースにコピーします。 このチュートリアルでは全体的にこの一般ワークフローに従って、参照によるデータの公開を行います。
既存のエンタープライズ ジオデータベースにアクセスできない場合は、チュートリアルを開始する前に 2 つのデータベースを作成する必要があります。 エンタープライズ ジオデータベースを作成してデプロイする方法については、「不動産用エンタープライズ ジオデータベースのデプロイ」チュートリアルの手順に従います。
注意:
このチュートリアルでは、SQL Server をデータベース管理システムとして使用し、エンタープライズ ジオデータベースからデータを共有する方法について説明します。 Oracle、PostgreSQL、IBM Db2、SAP HANA など、別のサポートされている DBMS を使用して、このチュートリアルを完了できます。
- DSNY プロジェクト パッケージをダウンロードします。
- プロジェクトをダウンロードした場所を参照し、DSNY_Project.ppkx ファイルをダブルクリックして ArcGIS Pro で開きます。
ニューヨーク市が中心に配置された [キャンバス (ライト グレー)] ベースマップを示すマップを含むプロジェクトが開きます。 次に、廃棄物データを追加できるようにエンタープライズ ジオデータベースに接続します。
- [カタログ] ウィンドウで [データベース] フォルダーを右クリックし、[新しいデータベース接続] をクリックします。
[データベース接続] ダイアログ ボックスが表示されます。 使用可能なエンタープライズ ジオデータベースに接続するためのパラメーターを入力します。
- [データベース接続] ダイアログ ボックスで、以下のパラメーターを入力します。
- [データベース プラットフォーム] で、組織が使用している適切なデータベース ([SQL Server] など) を選択します。
- [インスタンス] にデータベースが存在する場所を入力します。
- [認証タイプ] で、[データベース認証] または [オペレーティング システム認証] を選択します。
- [ユーザー名] に、接続するデータベースのユーザー名を入力します。
- [パスワード] に、上記のデータベース ユーザーのパスワードを入力します。
- [ユーザー/パスワードの保存] チェックボックスはオンのままにします。
- [データベース] に接続先のデータベース名 (「DSNY_DB」など) を入力するか、リストから使用可能なデータベースを選択します。
注意:
入力するツール パラメーターは、画像の例に表示されているものとは異なります。 また、データベース認証かオペレーティング システム認証のいずれかを使用できます。
- [検証] ボタンをクリックして接続プロパティを検証し、[OK] をクリックします。
データベース接続が [カタログ] ウィンドウに表示されます。 エンタープライズ ジオデータベースは、レガシー廃棄物データを格納する、部署の主要ジオデータベースとして機能します。
次に、もう 1 つのデータベース接続を作成します。 このもう 1 つのデータベース接続でベンダー データを格納します。
- [データベース] フォルダーを右クリックして [新しいデータベース接続] をクリックします。
- [データベース プラットフォーム] で、組織が使用している適切なデータベース ([SQL Server] など) を選択します。
- [インスタンス] にデータベースが存在する場所を入力します。 SQL Server の場合、SQL Server のインスタンス名である「DSNYSQL」を使用します。
- [認証タイプ] で、[データベース認証] を選択します。
- [ユーザー名] に、接続するデータベースのユーザー名を入力します。
- [パスワード] に、上記のデータベース ユーザーのパスワードを入力します。
- [ユーザー/パスワードの保存] チェックボックスはオンのままにします。
- [データベース] に接続先のデータベース名 (「NYC_Vendors」など) を入力するか、リストから使用可能なデータベースを選択します。
これで、レガシー廃棄物データ用とベンダー データ用の 2 つのエンタープライズ ジオデータベース接続を作成できました。 エンタープライズ データベースの命名規則が DatabasePlatform-Instance-DatabaseName(username).sde であることを確認します。 接続すると、この規則に従って名前が設定されます。 このチュートリアルでは簡略化のために、接続の名前をもっと短くわかりやすい名前に変更します。
- DSNY データベースへの接続を右クリックし、[名前の変更] を選択します。
名前が編集可能になります。
- 「DSNY」と入力して Enter キーを押します。
- 同様に、[NYC_Vendors] 接続の名前を「NYC Vendors」に変更します。
接続の名前が変更されても、拡張子は .sde のままであり、エンタープライズ ジオデータベースであることがわかります。 もう 1 つ、wastedata.gdb というジオデータベースがあることを確認します。 これはファイル ジオデータベースであり、次にここからのデータをエンタープライズ データベース接続にコピーします。
- [カタログ] ウィンドウで [wastedata.gdb] ジオデータベースを展開します。
[wastedata.gdb] ファイル ジオデータベースには 5 つのフィーチャクラスが含まれています。
- [Commercial_waste_zones] - DSNY の作業区域の境界を表すポリゴン フィーチャクラス。
- [Disposal_vendor] - 収集したさまざまな物質 (ごみ、紙、金属/ガラス/プラスチック、有機物、建設廃材、爆発物) を廃棄するために使用するベンダー拠点を表すポイント フィーチャクラス。
- [Special_waste_sites] - DSNY 特別廃棄物回収所を表すポイント フィーチャクラス。
- [Storage_garages] - 緊急対応を行う DSNY 収容拠点を表すポイント フィーチャクラス。
- [Vendor_pickup_frequencies] - 収集ベンダーが (一般ごみ、資源ごみ、有機物、大型物の) 収集作業を行う頻度の境界を表すポリゴン フィーチャクラス。
まず、ファイル ジオデータベースのレガシー データを、[DSNY] エンタープライズ ジオデータベースに読み込みます。
- [カタログ] ウィンドウで Ctrl キーを押して [Commercial_waste_zones]、[Special_waste_sites]、および [Storage_garages] フィーチャクラスをクリックして選択します。
- 選択したフィーチャクラスを右クリックして、[コピー] を選択します。
- [DSNY] データベース接続を右クリックし、[貼り付け] をクリックします。
注意:
接続と帯域幅によっては、コピー操作に数分かかる場合があります。
- 操作が終わったら、データベース接続を右クリックして [更新] を選択します。
フィーチャクラス名にデータベース名とユーザー名が含まれていることを確認します。 これで、これらのフィーチャクラスのデータ所有者がわかりやすくなります。
次に、ベンダーのフィーチャクラスを [NYC Vendors] データベースにコピーします。
- [カタログ] ウィンドウで、[Disposal_vendor] および [Vendor_pickup_frequencies] フィーチャクラスを選択してコピーし、[NYC Vendors] データベース接続に貼り付けます。
- [NYC Vendors] 接続を更新し、フィーチャクラスを表示します。
2 つのエンタープライズ データベースを作成し、ファイル ジオデータベースからデータをコピーしました。 いくつかの手順を実行するだけで、エンタープライズ ジオデータベースに、編集や Web マッピングに使用するデータを入力しました。
エンタープライズ ポータルへの接続
このセクションでは、ArcGIS Pro で Enterprise ポータルに接続し、サインインして Web レイヤーを公開できるようにします。
注意:
このチュートリアルを完了するためにポータル ユーザーに必要な権限については、「ユーザー タイプ」、「メンバー ロール」、「ロールに付与される権限」をご参照ください。
- 画面右上隅に表示されている [ログイン] メニューをクリックして [ポータルの管理] をクリックします。
- [ポータル] ページで [ポータルの追加] をクリックします。
接続先のポータルによっては、リストに他のポータルが表示される場合もあります。 リストにすでにポータルが表示されている場合、ポータルを追加する手順を省略し、(必要に応じて) ポータルをアクティブにする手順に進みます。
- [ポータルの追加] ダイアログ ボックスでポータルの URL を入力して、[OK] をクリックします。
注意:
URL の形式は https://webadapter.domain.com/arcgis です。
追加したポータルがリストに表示されます。
- 必要に応じて、ポータル リストで URL を右クリックして [アクティブなポータルとして設定] をクリックし、新しいポータル接続をアクティブなポータルにします。
ポータルを追加し、アクティブなポータルとして設定しました。 次に、サイン インします。
- 追加したポータルを再度右クリックし、[サイン イン] をクリックします。
注意:
このチュートリアルを正常に完了するには、公開機能のあるポータル アカウントに接続する必要があります。
- 正常にサイン インした後、戻る矢印をクリックしてプロジェクトに戻ります。
プロジェクトの右上隅に、接続先のポータルの名前が表示されます。
- [クイック アクセス] ツールバーの [保存] ボタンをクリックします。
次に、レガシー データをマップに追加し、公開するため準備をします。
レイヤー ファイルを使用したレイヤーのシンボル表示
エンタープライズ データベースに接続してデータをコピーした後は、廃棄物データをマップに追加し、適切なシンボルを適用し、データを Web フィーチャ レイヤーとしてEnterprise に共有します。
- [カタログ] ウィンドウで、[DSNY] データベース接続のすべてのフィーチャクラスを [DSNY Map] にドラッグします。
レイヤーがマップに表示され、デフォルトの色とシンボルでシンボル表示されます。 マップでフィーチャと属性を確認しやすくするために、レイヤーのシンボルを変更します。 まず、すべてのレイヤーの名前からアンダースコアを削除します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Commercial_waste_zone] レイヤーをクリックして選択します。 もう一度クリックし、名前を編集可能にします。
- 名前からアンダースコアを削除して「Commercial waste zones」とし、レイヤーの任意の場所をクリックします。
- 同じ手順に従って、[Special_waste_sites] および [Storage_garages] レイヤーの名前からアンダースコアを削除します。
次に、プロジェクトに含まれる各レイヤーに対して作成されたレイヤー ファイルを使用します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Commercial waste zones] レイヤーをクリックにします。 リボンの [フィーチャ レイヤー] タブをクリックしてから、[インポート] をクリックします。
[シンボルのインポート] ウィンドウが開きます。
- [シンボルのインポート] ウィンドウの [シンボル レイヤー] で、[参照] ボタンをクリックします。
- [プロジェクト] で [フォルダー] をクリックして、DSNY_Project/commondata/userdata を展開し、[Commercial_waste_zones_symbology.lyrx] ファイルをクリックします。
- [OK] をクリックします。 [シンボルのインポート] ウィンドウで、[OK] をクリックします。
- userdata フォルダーから対応するレイヤー ファイルをそれぞれのレイヤーにインポートすることで、他の 2 つのレイヤーにレイヤー ファイルを適用します。
レイヤーのシンボルが視覚的にわかりやすくなり、公開する準備ができました。
参照 Web フィーチャ レイヤーとしてのデータの共有
次に、廃棄物データを Web レイヤーとして Enterprise に共有します。 ソース データをコピーすることなく、Web 編集がデータベースで参照される完全な Web 編集ワークフローを利用できるように、登録済みデータ ストアを参照することによって廃棄物データを共有します。
- リボンの [共有] タブをクリックしてから、[Web レイヤー] をクリックします。
[Web レイヤーとして共有] ウィンドウが表示されます。 ここで、Web レイヤーのパラメーターを入力して、公開前にエラーが存在しないかどうか分析します。
- [Web レイヤーとして共有] ウィンドウで、以下の情報を入力します。
- [名前] に「DSNY Waste Management」と入力します。
- [サマリー] に「This web layer represents the legacy date of the Department of Sanitation in NYC.」と入力します。
- [タグ] に「DSNY」、「waste management」、「NYC」、「recycling」、「Esri」と入力し、それぞれの入力後に Tab キーを押します。
次に、[データおよびレイヤー タイプ] 情報を入力します。 登録済みのデータを参照するデータを共有するために、マップ イメージ レイヤーが自動的に追加されます。 フィーチャの検索、視覚化、および編集に対応するために、[フィーチャ] オプションも有効化する必要があります。 これで、ポータルに Web フィーチャ レイヤーとマップ イメージ レイヤーが作成されます。
- [データおよびレイヤー タイプ] の下の、[登録済みデータを参照] で、[フィーチャ] チェックボックスをオンにします。
- [位置] セクションの [ポータル フォルダー] で、ドロップダウン メニューをクリックして [新規フォルダーの作成] を選択します。 フォルダー名として「DSNY」と入力します。
このフォルダーを使用して、すべての廃棄物管理レイヤーを格納します。
- [共有先] の下で、エンタープライズ組織を表すオプションをオンにします。
注意:
組織とのコンテンツ共有を選択する際に、チェックボックスには貴社のエンタープライズ組織の名前が表示されます。
エンタープライズ組織をオンにすると、組織のすべてのメンバーがこの Web レイヤーにアクセスできるようになります。 次に、Web レイヤーを分析し、エラーがないかどうか調べます。
- [共有の完了] の下の [分析] をクリックします。
いくつかのエラーと警告が返されます。 公開前に、すべてのエラーに対応する必要がありますが、警告はそのままにしても問題ありません。
- サーバーに登録されているデータ ソースに関するエラーを展開します。
1 つ目の分析は、レイヤーのデータ ソースがサーバーに登録されていないことを示しています。 公開するフィーチャ レイヤーは 3 つあるため、エラーが 3 つあります。 これらのエラーに対応するには、データ ストア アイテムを作成して、[DSNY] エンタープライズ ジオデータベースを ArcGIS Server サイトに登録します。
注意:
Enterprise に Web サービスを公開し、登録済みデータの参照を選択する場合、データ ソースが ArcGIS Server に登録されている必要があります。 この登録により、サーバーがデータにアクセスし、そのデータを Web レイヤーのソースとして使用できるようになります。 サーバーがデータにアクセスできるようにするには、データ ストアの作成が必要です。 データ ストアは、エンタープライズ データベース、フォルダー、クラウド ストア、NoSQL データベースなど、使用するデータを格納しているあらゆる場所を指します。 データをサーバーに登録した後は、公開された Web サービスがデータ ソースとの直接接続を確立します。 この接続によって、複製することなく、Web サービスがデータ ストアのデータを確実に参照できます。
- グループの最初のエラーを右クリックし、[データ ソースをサーバーに登録] を選択します。
[データ ストアの追加] ウィンドウが表示されます。
- [データ ストアの追加] ウィンドウで、データ ストアの接続の詳細を入力します。
- [タイトル] に「DSNYDataStore」と入力します。
- [タグ] に「DSNY」、「waste management」、「NYC」、「recycling」、「Esri」と入力し、それぞれの入力後に Tab キーを押します。
- [ポータル フォルダー] で [DSNY] を選択します。
- [検証] ボタンをクリックして、サーバー データベース接続を検証します。
- [共有先] で、エンタープライズ組織のチェックボックスをオンにします。
- [作成] をクリックします。
最初のサーバー メッセージの前にチェックマークが表示されます。これは、レイヤーのデータ ソースがサーバーに登録されたことを示しています。
他の 2 つのレイヤーも登録する必要があるように思えますが、データ ストアを一度追加すれば、同じエラーが発生しているすべてのレイヤーの問題が解決されます。すべてのデータが同じジオデータベースに格納されているからです。 Web レイヤーを再度分析すると、これらのエラーは解決されています。
- [分析] をクリックします。
サーバーへのデータの登録に関するエラーが解決されています。 最後に、一意の数値 ID を割り当てて最終エラーをクリアします。 データを Web レイヤーとして共有する場合、一意の ID を割り当てる必要があります。そうすれば、Web レイヤーまたはサービスが上書きされてもレイヤー ID は変わりません。
- [一意の数値 ID が割り当てられていません] というエラー メッセージを右クリックし、[ID を連番で自動割り当て] をクリックします。
エラーは解決されました。 次に、Web レイヤーを公開します。
- [公開] をクリックします。
公開プロセスが完了すると、ウィンドウ下部に、Web レイヤーが正常に共有されたことを確認するメッセージが表示されます。 このメッセージには、エンタープライズ ポータルで Web レイヤーを管理するためのリンクも含まれています。 次のモジュールでは、このリンクを使用して、エンタープライズ ポータルで直接、Web レイヤーにアクセスします。
レガシー廃棄物データとベンダー データを格納するためのデータベース接続を作成しました。 さらに、ArcGIS Pro からポータル組織に接続し、登録済みのデータ ストアを参照する Web フィーチャ レイヤーとして廃棄物レガシー データを共有しました。 次のモジュールでは、Web マップで Web フィーチャ レイヤーを編集し、エンタープライズ ジオデータベースで変更を評価することで、Web 編集操作をテストします。
Web マップでの公開済みデータの編集
Web レイヤーを公開したので、次は Map Viewer の DSNY Web フィーチャ レイヤーにアクセスし、編集操作のテストと編集を行います。 そして、ArcGIS Pro で、データベース接続から従来の廃棄物データにアクセスし、ブラウザーで行った編集が元のデータに反映されていることを確認します。
公開済みアイテムの操作
まず、[DSNY Waste Management] Web レイヤーの公開後に作成したポータル アイテムにアクセスします。
- [Web レイヤーとして共有] ウィンドウで、[Web レイヤーの管理] をクリックします。
- 必要に応じて、ページの右上隅で、公開済みデータにアクセスするためのポータル アカウントと同じアカウントでサイン インします。
- リボンの [コンテンツ] タブをクリックします。
公開した Web レイヤーのアイテムの詳細ページがブラウザー タブに表示されます。
- [マイ コンテンツ] ページの [フォルダー] の下で、[DSNY] フォルダーをクリックして、コンテンツを表示させます。
注意:
作成した内容によっては、一覧表示されるフォルダーが異なる場合があります。
[DSNY] フォルダーには、[DSNY Waste Management] Web レイヤーを公開した時に作成された 3 つのポータル アイテムがあります。
- データ ストアは ArcGIS Server サイトが公開済みデータにアクセスできることを保証するアイテムです。
- マップ イメージ レイヤーは、Enterprise ポータルに参加している場合にのみ利用でき、登録済みのデータ ストアを参照してデータを公開すると自動で作成されます。
- フィーチャ レイヤーはベクターの検索、視覚化、編集に対応しています。
次に、[DSNY Waste Management] フィーチャ レイヤーを Map Viewer で開き、フィーチャを作成します。
フィーチャ レイヤーの編集
次に、[DSNY Waste Management] フィーチャ レイヤーに廃棄物処理場のフィーチャを作成し、Web マップを保存します。
- [DSNY Waste Management] フィーチャ レイヤーをクリックします。
アイテム詳細ページが表示されます。 アイテム詳細ページは、メタデータと利用制約やクレジットなどのレイヤーに関する他の説明情報とを追加するページです。
- [DSNY Waste Management] フィーチャ レイヤー アイテム詳細ページで、[Map Viewer で開く] をクリックします。
このレイヤーにはまだフィーチャがないので、ベースマップのみが表示されます。 フィーチャを作成する前に、作業しているデータにより適合するようにベースマップを変更します。
- 画面の [コンテンツ] (暗い背景の) ツールバーの左下隅にある [展開] ボタンをクリックします。
これで、すべてのコマンド名が表示されます。
- ツールバーの [ベースマップ] をクリックし、[キャンバス (ライト グレー)] を選択します。
廃棄物管理データには、ラベルと地形が少な目の、もっと簡略なベースマップの方が適切です。そこで、他の人が解釈しやすいマップにします。
レイヤー ファイルからシンボルを適用したときの ArcGIS Pro のレイヤーの状態で、レイヤーが Web マップに表示されます。 ベースマップに変更を加えたので、この Web マップの焦点は、ベースマップではなくデータになっています。 次に、編集ツールを使用してフィーチャを作成します。
- [ベースマップ] ウィンドウを閉じます。
- [設定] (明るい背景の) ツールバーにある [編集] ボタンをクリックします。
- [エディター] ウィンドウの [Special waste sites] レイヤーをクリックします。
[エディター] ウィンドウのレイヤーをクリックするとアクティブになり、作成するすべてのフィーチャがそのレイヤーに保存されます。
- [Queens Southeast] ゾーンにズームし、クリックしてマップにポイントを追加します。
- [フィーチャの作成] ウィンドウで、追加した廃棄物処理場のフィーチャの属性を次のように入力します。
- [タイプ] に「Recycling site」と入力します。
- [名前] に「Green Solutions」と入力します。
- [住所] に「133 Dunkirk Street」と入力します。
- [都市] に「Albans」と入力します。
- [州] に「NY」と入力します。
- [郵便番号] に、「11412」と入力します。
- [BORO] と [BOROCD] に「331」と入力します。
- [作成] をクリックします。
これで、廃棄物処理場のフィーチャが作成され、その属性が追加されました。 次に、Web マップを保存します。
- [コンテンツ] ツールバーで [保存して開く] をクリックして [名前を付けて保存] を選択します。
注意:
青いドットは、Web マップに保存されていない変更があることを示しています。
- [マップの保存] ウィンドウで、次の情報を入力します。
- [タイトル] に「DSNY Waste Collection Web Map」と入力します。
- [フォルダー] のドロップダウン メニューをクリックし、[DSNY] を選択します。
- タグを追加します。
- [サマリー] に、「This map is used for web editing」と入力します。
- [保存] をクリックします。
- マップ タイトルの近くにあるオプション ボタンをクリックし、[コンテンツ] を選択します。
[コンテンツ] ウィンドウに、[DSNY Waste Collection Web Map] が他の [DSNY] フォルダーのアイテムと共に表示されます。
次に、ArcGIS Pro を開き、追加した廃棄物処理場のフィーチャがエンタープライズ ジオデータベースに表示されていることを確認します。
ソース ジオデータベースでの Web 編集の表示
エンタープライズ ポータルで公開および共有したフィーチャ レイヤーを編集しました。 次に、データベース接続の DSNY の廃棄物データを調査し、ポータルで行った編集がエンタープライズ ジオデータベースに逆参照されていることを確認します。
- ArcGIS Pro と DSNY プロジェクトを元に戻します。
- Web マップに廃棄物処理場を追加した、Queens Southeast ゾーンにズームします。
- [マップ操作] ツールで、Queens Southeast の廃棄物処理場のフィーチャをクリックします。
Web マップに廃棄物処理場のフィーチャとして追加した属性が ArcGIS Pro にフィーチャとしてポップアップ表示されます。
- [ポップアップ] ウィンドウを閉じます。
編集操作全体をテストするために、次にエンタープライズ ジオデータベースで直接編集を行い、これらの編集が Web フィーチャ レイヤーにどのように反映され、Web マップをどのように暗黙的に示すかを評価します。 今回の例では、特別な廃棄物処理場のうちの 1 か所の位置を移動します。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [選択] グループの [選択] ツールをクリックします。
- マップ上で、[Staten Islans] エリアにズームします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[貯蔵庫] をオフにします。
- マップ上で、廃棄物処理場のフィーチャをクリックして選択します。
同じ位置に 2 つのフィーチャがあるので、選択するレイヤーを特定できる場所に、選択チップが表示されます。
- 選択チップで、ドロップダウン矢印をクリックし、[DSNY 特別廃棄物回収所] を選択します。
選択チップが閉じ、廃棄物処理場のフィーチャが選択されます。
- リボンで [編集] タブをクリックし、[ツール] セクションで [移動] をクリックします。
[フィーチャの修正] ウィンドウが表示されます。
1 つのレイヤーに 1 つのフィーチャのみを選択したので、どのような編集をしても、フィーチャに適用されます。 [移動] ツールがデフォルトで選択されます。
- マップ上で、選択したフィーチャにポインターを合わせ、黄色のドットをクリックし、廃棄物処理場のフィーチャを [Staten Islans] の北西エリアに移します。
これで、エンタープライズ ジオデータベースに直接行った編集が保存されました。次に、廃棄物のデータを含む Web マップを表示し、編集が表示されることを確認します。
- マップ下部のフローティング編集ツールバーにある [スケッチの終了] をクリックします。
- エンタープライズ ポータルがあるブラウザー タブに戻り、必要に応じて、[コンテンツ] タブをクリックします。
- [DSNY Waste Collection Web Map] アイテムをクリックし、アイテム詳細ページを開きます。 [Map Viewer で開く] をクリックします。
これで、廃棄物処理場のフィーチャが Staten Island ゾーンの北西部に移り、ArcGIS Pro に行った編集が反映されました。
Web レイヤーを Web マップに追加し、廃棄物処理場のフィーチャを作成して、ArcGIS Pro のデータベースに接続することで、Web 編集操作全体をテストしました。また、Web マップで行った編集が、異なるクライアントのアプリケーションに表示されることを確認しました。 最後に、ArcGIS Pro の廃棄物データを編集し、その編集内容を Web マップに表示しました。 次に、Enterprise から直接ベンダーのデータを公開します。
ArcGIS Enterprise からの複数のレイヤーの公開と共有
Enterprise から直接、ベンダー データを個別の Web フィーチャ レイヤーとして公開します。 1 回のプロセスでデータ ストア アイテムを作成して、複数の Web レイヤーを公開します。 最後に、ベンダー Web レイヤーを [DSNY Waste Management] Web マップに追加し、ポータル グループと共有することで組織のメンバーにアクセス権を付与します。
データ ストア アイテムの作成
ベンダー データは、レガシー データとは別のエンタープライズ ジオデータベースに保存されます。 ArcGIS Server が NYC Vendors データベースにアクセスできるようにするため、データ ストアを作成して、このデータベースのデータをサーバーに登録します。
- 自身のポータルを含むブラウザー タブを表示し、[コンテンツ] タブをクリックします。
- [コンテンツ] ページで、[新しいアイテム] ボタンをクリックします。
[新しいアイテム] ウィンドウが開きます。 ここでは、フィーチャクラス、画像レイヤー、タイル レイヤー、データ ストアなど、さまざまなアイテム タイプから適切なものを選択できます。 データ ストアを作成します。
- [新しいアイテム] ウィンドウで下方向にスクロールし、[データ ストア] をクリックします。
- [追加するデータ ストアのタイプを選択] で、[データベース] をクリックします。
[データベース] を選択したのは、[NYC Vendors] データベースに接続するためです。
- [次へ] をクリックします。
- [データベースのタイプを選択] で、[リレーショナル データベース] をクリックします。
- [次へ] をクリックします。
- [ArcGIS Server サイトからデータにアクセスできるようにするための接続情報または位置情報を指定します] で、[ファイルの選択] をクリックします。
選択したファイルは、[NYC Vendors] データベースへのデータベース接続を保存する .sde ファイルになります。 .sde ファイルは、ArcGIS Pro で [NYC Vendors] データベースへのデータベース接続を確立したときに作成されたものです。
- ファイル ブラウザー ウィンドウで、C:\Users\UserName\Documents\ArcGIS\Packages に移動し、[DSNY_Project_b2653d] フォルダーを展開します。 [NYC Vendors.sde] ファイルをクリックして、[開く] をクリックします。
注意:
わかりやすくするために、名前をデータベース接続の修飾名から [NYC Vendors] に変更しました。 データベース接続の名前が何であれ、その名前が .sde ファイルの名前として、ここに表示されます。
接続情報が表示されます。 接続情報は、サーバー、インスタンス、データベース、その他のプロパティによって異なります。
- [次へ] をクリックします。
- サーバーの横のチェックボックスをオンにして選択します。
- [次へ] をクリックします。
- [データ ストア接続] プロパティで、次の情報を入力します。
- [タイトル] に「NYCVendorsDataStore」と入力します。
- [フォルダー] で、ドロップダウン メニューをクリックして [新規フォルダーの作成] を選択します。 フォルダーに「Vendors_NYC」という名前を付け、フォルダーとして使用されていることを確認します。
- [タグ] に「NYC」および「vendors」と入力します。
- [サマリー] に「This data store supports the vendors web feature layers.」と入力します。
- [接続の作成] をクリックします。
データ ストア アイテムのアイテム詳細ページが表示されます。
- [コンテンツ] タブをクリックし、[フォルダー] で [Vendors_NYC] をクリックして、データ ストア アイテムを表示します。
次に、データ ストア アイテムを使用して、複数の Web フィーチャ レイヤーを Enterprise から直接公開します。
複数の Web フィーチャ レイヤーの公開
次に、データ ストア アイテムから Web フィーチャ レイヤーを一括公開します。 これにより、Web レイヤーを 1 つずつ手動で公開する必要がなくなります。
- [コンテンツ] ページで、[NYCVendorsDataStore] をクリックしてアイテムの詳細ページを開きます。
- アイテムの詳細ページで、[レイヤー] タブをクリックします。
- [レイヤーの作成] をクリックします。
- [データのタイムゾーン] で、ドロップダウン メニューをクリックして、[(UTC-05:00) 東部標準時 (米国とカナダ)] を選択します。
- [次へ] をクリックします。
- [フォルダーの選択] で、ドロップダウン メニューをクリックして [Vendors_NYC] を選択します。
- [次へ] をクリックします。
- 最後のページで、サーバーが選択されていることを確認して、[公開の開始] をクリックします。
プロセスが完了すると、4 つのレイヤーが表示されます。
[Vendor_pickup_frequencies] データセットのフィーチャ レイヤーとマップ イメージ レイヤー、[Disposal_vendor] データセットのフィーチャ レイヤーとマップ イメージ レイヤーが追加されます。
次に、Web マップを共有するためのポータル グループを作成します。 共有グループを使用すると、データへのアクセス権限を持つユーザーや編集権限を持つユーザーを制御できます。 この例では、廃棄物収集データの編集者用のグループを作成します。
グループの作成とグループへのアイテムの共有
データと Web マップをグループと共有する前に、データ編集者用のグループを作成する必要があります。
- リボンで、[グループ] タブをクリックし、[グループの作成] をクリックします。
- [グループの作成] ウィンドウで、[名前] に「Data Quality」と入力します。
- [グループのメンバーシップ] セクションまでスクロールします。
[グループのメンバーシップ] セクションでは、グループを表示できるユーザー (組織のすべてのメンバー、グループのメンバーのみなど) を制御できます。 他のユーザーがグループに参加する方法も制御できます。 たとえば、組織内に複数のデータ編集者がおり、それらのメンバーだけにデータへのアクセスを許可したい場合は、それらのメンバーをグループに招待できます。 今のところは、デフォルト設定に手を加えずに、グループを作成し、そのグループと共有できるようにします。
- [保存] をクリックします。
データへのアクセスを特定のユーザーのみに制限できる共有グループの作成が完了しました。 次に、[Vendor_pickup_frequencies] と [Disposal_vendor] フィーチャ レイヤーを [DSNY Waste Collection] Web マップに追加し、[Data Quality] グループと共有します。
- [コンテンツ] タブをクリックし、[DSNY] フォルダーをクリックします。
- [DSNY Waste Collection Web Map] をクリックし、Map Viewer で開きます。
- [レイヤー] ウィンドウで、[追加] ボタンをクリックします。
- [レイヤーの追加] ウィンドウの [Vendor_pickup_frequencies] と [Disposal_vendor] フィーチャ レイヤーで、[追加] ボタンをクリックします。
- 戻る矢印をクリックして、[レイヤーの追加] ウィンドウを閉じます。
ベンダー レイヤーが、[レイヤー] ウィンドウとマップ上に表示されます。
ベンダー データセットを一括公開すると、Web レイヤーがデフォルトのシンボルで表示されます。 通常はシンボルをカスタマイズしますが、ここでは、レイヤーをそのままにしておきます。 主題図のシンボルの詳細については、こちらのチュートリアルをご参照ください。
- [コンテンツ] ツールバーで [保存して開く] をクリックしてから [保存] をクリックします。
次に、Web マップを [Data Quality] グループと共有して、そのグループのメンバーが編集とアクセスを行えるようにします。
- [コンテンツ] ツールバーの [マップの共有] をクリックします。
組織内のすべてのユーザーと共有することも、すべてのユーザー (パブリック) と共有して、データへのオープン アクセスを提供することもできます。 ここでは、誰かにデータを編集されることは避けたいため、すべてのユーザーまたは組織内のすべてのユーザーと共有することは最適ではない場合があります。 作成した共有グループを使用します。
- [共有] ウィンドウの [グループ共有の設定] で、[グループ共有の編集] をクリックします。
- [グループ共有] ウィンドウで、前に作成した [Data Quality] グループを選択します。
注意:
グループは、画像に表示されているものとは異なる場合があります。 ポータルで他にもグループを作成している場合は、それらもここに表示されます。
- [OK] をクリックして、[保存] をクリックします。
編集内容を保存する前に、マップに保存された、基になる Web フィーチャ レイヤーへのアクセス タイプを変更するように求められます。 共有を更新すると、[Disposal_vendor] と [Vendor_pickup_frequencies]、[DSNY Waste Management] フィーチャ レイヤーの共有レベルが [DSNY Waste Collection] Web マップと一致するように同期されます。
- [共有の確認] ウィンドウで、[共有の更新] をクリックします。
DSNY Waste Collection Web マップの共有レベルが正常に更新されたことを確認するメッセージが画面下部に表示されます。
- [グループ] タブに戻って、[Data Quality] グループをクリックします。
グループ メンバーがアクセスできるコンテンツがグループ内に表示されます。 グループを作成し、そのグループ内でレイヤーと Web マップを共有したので、これらのアイテムにアクセスできるようにしたいユーザーを招待できるようになりました。
Enterprise から複数のレイヤーを公開して、共有グループを作成し、特定のアイテムをグループ メンバーと共有できました。
このチュートリアルでは、ニューヨーク市衛生局の公開者の役割を果たし、Enterprise に Web ベースの編集ワークフローを実装することで、同局の共同作業の強化に貢献しました。 最初に、登録済みデータ ストアを参照して、ArcGIS Pro のレガシー データを公開しました。 次に、共有 Web フィーチャ レイヤーを Web マップに取り込み、その Web マップを編集することで、Web 編集ワークフローをテストしました。 ベンダー データを Enterprise から直接一括公開し、すべての Web レイヤーを Web マップに追加しました。 最後に、Web マップを特定のポータル グループと共有して、その Web マップに確実にアクセスできるようにしました。