プロジェクトの作成
Drone2Map を使用して管制塔の検査を実行する前に、プロジェクトを作成する必要があります。 このモジュールでは、プロジェクトを作成して画像を追加し、追加した画像を調整します。
データのダウンロード
ドローンが撮影した画像は、.zip ファイルとしてオンラインで保存されています。 ファイルをダウンロードし、その内容を解凍します。
- Drone_Inspection「.zip」ファイルをダウンロードします。
注意:
このファイルのサイズは 2 GB を超えるため、ダウンロードには数分かかる場合があります。
- ダウンロードしたファイルを見つけます。 このファイルを、お使いのコンピューターの探しやすい場所 ([ドキュメント] フォルダーなど) に展開します。
プロジェクトの作成
次に、Drone2Map でプロジェクトを作成します。 このプロジェクトには、検査ワークフローのすべてのコンテンツが保存されます。
- ArcGIS Drone2Map を起動します。
注意:
Drone2Map がない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- 求められた場合、ArcGIS アカウントにサイン インします。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
アプリケーションが開きます。
最初に、処理テンプレートを選択します。 テンプレートは、2D プロダクトと 3D プロダクトを作成するためのデフォルト設定になるものです。 検査ワークフローは、シーンと呼ばれる 3D 環境で実行されます。 [3D プロダクト] テンプレートを選択します。
- [処理テンプレート] で [3D プロダクト] を選択します。
次に、プロジェクトに名前を付けます。
- [プロジェクト名] に「Buchanan Tower Inspection」と入力します。
- 必要に応じて、プロジェクトの保存場所を選択します。
プロジェクトが作成されると、Drone2Map プロジェクト ファイル、画像プロダクト、その他のデータセット用のフォルダー ディレクトリが作成されます。
次に、プロジェクトにドローン画像を追加します。 特定の画像を選択するか、画像が格納されたフォルダーを追加することができます。 [Drone_Inspection_Images] フォルダーに画像があるため、このフォルダーをプロジェクトに追加します。
- [フォルダーの追加] をクリックします。
[画像フォルダーの参照] ウィンドウが開きます。
- 先ほど展開した [Drone_Inspection] フォルダーを参照して開きます。 [Drone_Inspection_Images] フォルダーを選択します。 [OK] をクリックします。
この管制塔の検査の一環として収集された 200 枚の画像がプロジェクトに追加されます。
プロジェクトを作成する準備が整いました。
- [作成] をクリックします。
画像がマップに追加され、プロジェクトが自動的に保存されます。
青い点はドローンが撮影した 200 枚の画像の位置を表し、オレンジ色の線はドローンの飛行中の推定飛行経路です。
3D メッシュの追加
プロジェクト エリアとドローンによって収集された画像について理解を深めるために、プロジェクト サイトを 3D で表示し、管制塔のモデルを追加します。 このタイプのモデルはメッシュと呼ばれ、同僚から提供されたものです。 時間を節約するために、検査に使用するメッシュをマップに追加することを同僚から勧められました。 ただし、独自の 3D メッシュを生成する場合は、次のセクションにスキップできます。
- リボンの下の [3D マップ] ビューをクリックします。
画像の位置が 3D で表示されます。
次に、このシーンにタワーのモデルを追加します。
- File Explorer を開き、先ほど展開した [Drone_Inspection] フォルダーを参照します。
追加するメッシュは、[Buchanan_Tower_Mesh] ファイルです。 それはシーン レイヤー パッケージ、すなわち SLPK です。
- [Buchanan_Tower_Mesh] ファイルをクリックして、[Drone_Inspection] フォルダーから [3D マップ] ビューにドラッグします。
管制塔のモデルがシーンに追加されます。 これにより、検査対象のタワーについて、デフォルトの画像ベースマップよりも優れた視点が提供されます。
タワーの検査を実行するときに、この 3D メッシュを参照として使用します。
イメージの調整
検査ワークフローから最良の結果を得るには、プロジェクトに追加された 200 枚の画像を調整する必要があります。 ArcGIS Drone2Map の [画像の調整] 処理ステップは、写真測量法を使用して、隣接するフライト画像を一致させます。 これにより、各画像の位置と方向が定義され、追加のプロダクトを作成するために使用できる画像コレクション内に配置されます。
検査ワークフローは、調整処理ステップを実行しても実行しなくても実行できます。 ただし、調整ステップを実行すると、マルチスケッチ編集、ポイントによるフィルタリング、検査とマップ ビューの同期などの追加機能が利用できるようになります。 検査中にこれらのツールを活用するには、調整手順を実行します。
- [管理] ウィンドウの [3D プロダクト] で、[3D メッシュ] と [点群] の横にあるチェックボックスをオフにします。
注意:
[管理] ウィンドウが表示されていない場合は、リボンの [ホーム] タブをクリックします。 [処理] グループで [管理] をクリックします。
オプションで、管制塔の独自のメッシュを生成する場合は、[3D メッシュ] の横のチェックボックスをオンのままにしておきます。 ただし、これによりドローン画像の処理時間が長くなります。
[管理] ウィンドウの下部では、[画像の調整] 処理ステップのみがアクティブになっています。 検査ワークフローでは、[密度の一致]、[2D プロダクト]、または [3D プロダクト] のステップは必要ありませんが、調整ステップは引き続き推奨され、このセクションの冒頭に記載されている追加機能が可能になります。
- [2D プロダクト] セクションを展開します。
プロジェクトを作成するときに [3D プロダクト] テンプレートを選択しましたが、すべての Drone2Map プロジェクトには [画像コレクション] プロダクトが必要です。 これを無効にすることはできません。
画像を調整する準備ができました。
- [ホーム] タブの [処理] グループで [開始] をクリックします。
画像の調整が始まります。 コンピューターのハードウェアによっては、20 から 30 分かかる場合があります。
注意:
[処理] グループの [ログ] ボタンをクリックすると、現在の処理操作に関する追加の詳細が表示されます。
- 処理が完了したら、画面上部の [プロジェクトの保存] ボタンをクリックします。
このモジュールでは、Drone2Map プロジェクトを作成して、同僚から提供された画像を追加しました。 また、チュートリアルの後半で使用する参照としてメッシュも追加しました。 最後に、画像を調整して、検査を実行するときに追加機能を使用できるようにしました。
検査の作成
管制塔の検査の一環として、修理が必要なアセットを特定します。 ただし、これらのアセットの特定を開始する前に、アセットの状態やメンテナンスが必要かどうかなど、それらのアセットについて記録される情報を定義する必要があります。
検査を作成すると、Drone2Map プロジェクトに保存されます。 各プロジェクトには 1 つの検査を保存できます。 一度作成されると、プロジェクトを開くたびに検査にアクセスできるようになります。
検査スキーマのインポート
検査の作成を開始します。 検査によっては複雑で、多数の質問が含まれる場合があります。 時間を節約するために、同僚から提供された既存の検査スキーマをインポートします。 スキーマは、検査におけるさまざまな質問と、それらの質問に対する回答が数値かテキスト値かを定義します。
- リボンの [解析] タブをクリックします。 [ツール] グループで [検査] をクリックします。
[検査] タブが表示され、自動的に選択されます。 ここで、検査を作成できます。
- [検査] タブの [管理] グループで [新しい検査] ボタンをクリックします。
[検査エディター] ウィンドウが表示されます。 ここで、独自の検査を作成したり、既存の検査スキーマをインポートしたりできます。 時間を節約するために、同僚のスキーマをインポートします。
- [検査エディター] ウィンドウで、[インポート] をクリックします。
[検査スキーマ] ウィンドウが表示されます。
次に、提供されたスキーマ ファイルを追加します。
- [Drone_Inspection] フォルダーを参照します。 [Inspection_Schema] ファイルを選択します。
- [OK] をクリックします。
[検査エディター] ウィンドウでスキーマが表示されます。
このスキーマには、検査する各アセットについて回答する必要がある 8 つの質問があります。
フィールドとドメインの追加
この検査スキーマは、このタワーの検査をスタートするために適していますが、まだもう 1 つ質問が必要です。 検査したアセットごとに、そのアセットが機器や人員に危険をもたらす可能性があるかどうかも記録する必要があります。 この追加フィールドを検査に追加します。
- [検査エディター] ウィンドウで、[フィールドの追加] をクリックします。
空のテキスト フィールドが [フィールド] リストの下部に追加されます。 次に、このフィールドに名前を付け、フィールド タイプを更新します。
- 空のフィールドに「Hazard」と入力します。 フィールド タイプを [Integer] に変更します。
フィールド タイプを整数に変更すると、検査中にこのフィールドで 2 つのうちのいずれかを実行できるようになります。 フィールドには小数点なしの完全な数値を格納することも、ドメインを指定することもできます。 ドメインは、ユーザーが選択できる事前に決定された値のリストです。 ドメインを使用すると、ユーザーは質問に対する回答を手動で入力するのではなく、値を選択するだけで済むため、データ収集が高速化されます。 ドメインでは、ユーザーは独自の回答を記述できず、作成したリストから選択する必要があるため、データの一貫性も促進されます。 次にこのドメインを作成します。
- [Hazard] フィールドの横にある [ドメインの管理] ボタンをクリックします。
[ドメインの管理] ウィンドウが表示されます。 ここでは、検査対象のアセットが危険なものであるかどうかを示す [Yes] と [No] の 2 つの値を追加します。
- [ドメインの管理] ウィンドウで [新しいエントリ] ボタンを 2 回クリックします。
2 つのエントリ、つまり値がドメインに追加されます。
注意:
実際の色の値はサンプル画像と異なる場合があります。 これは検査ワークフローに影響を与えません。
デフォルト値は [1] と [2] です。 これらを [Yes] と [No] に更新します。
- 最初のエントリの 2 番目の列で、[1] を削除して「Yes」と入力します。 2 番目のエントリの 2 番目の列で、[2] を削除して「No」と入力します。
ドメインが完成しました。 検査を実行する場合、[Hazard] に関する質問に対して選択できる回答は [Yes] と [No] のみになります。
- [OK] をクリックします。
検査を実行する前に、インポートしたスキーマに付属する事前構成済みのドメインの 1 つを調べます。
- [検査エディター] ウィンドウで、[条件] フィールドの [ドメインの管理] ボタンをクリックします。
[条件] フィールドには、ユーザーが選択できる 7 つの事前設定された値があります。 各値に関連付けられた色も提供されています。 [このフィールドを使用してシンボル表示] チェックボックスがオンになっています。 ユーザーが検査中に [条件] フィールドの値を選択すると、ここにリストされている関連色がマップ内のフィーチャのシンボルに反映されます。
- [OK] をクリックします。
検査を作成する準備が整いました。
- [検査エディター] ウィンドウで、[作成] をクリックします。
検査セッションが作成されます。 この作成プロセス中に、各フライト画像に対して深度マップが生成されます。 これらの深度マップにより、各画像内の前景オブジェクトと背景オブジェクトを区別できるようになります。 画像上にフィーチャを描画する場合、深度マップを使用して各頂点に 3 次元空間内の位置を指定します。 これにより、3D シーンで表示したときに検査フィーチャを正確に方向付け、配置できるようになります。
[検査エディター] ウィンドウが更新されます。 検査はすべてのフィールドが表示された状態で表示されます。
さらに、[検査ビューアー] ビューが表示されます。 このビューを使用して管制塔を検査します。
- プロジェクトを保存します。
注意:
プロジェクトを閉じる場合は、[検査ビューアー] ビューと [検査エディター] ウィンドウを再度開く必要があります。 これらは、リボンに移動して [解析] タブをクリックすると開くことができます。 [ツール] グループで [検査] をクリックします。 [検査] タブが表示され、選択されます。 [検査] グループで、[検査ビューアー] と [検査エディター] をクリックします。 適切なビューとウィンドウが開きます。
このモジュールでは、既存のスキーマをインポートし、追加のフィールドで更新し、ドメインを指定して、データ収集をより高速かつ一貫性のあるものにしました。 次に、検査対象のアセットを 3D でマッピングするために使用する検査セッションを作成しました。
検査フィーチャの作成
プロジェクトにドローン画像を取り込み、検査セッションを作成できたので、安全かつ継続的な飛行場運営を確保するために、管制塔と管制塔のアセットを検査する準備が整いました。
検査を行う際は、ポリゴンまたはポイントのどちらの検査フィーチャでも作成できます。 新しい検査フィーチャを作成する際は、検査スキーマで定義されたすべてのフィールドが利用できます。 [検査エディター] ウィンドウと [検査ビューアー] ビューを併用し、検査するフィーチャについての情報をマッピングして記録します。
ポリゴン検査フィーチャの作成
まず、管制塔の上の灯台を検査します。 ポリゴン検査フィーチャを使用して、複数の画像で灯台を特定します。 3D 空間にポリゴンを作成するには、ドローン画像に一連のスケッチを描画します。
- [検査ビューアー] ビューの画像ギャラリーで、最初の画像が選択されていることを確認します。
- 画像で管制塔の上の灯台を拡大します。
注意:
拡大するには、マウスのスクロール ホイールを使用するか、[拡大] ボタンを使用します。
灯台の脚と電気ボックスのパーツがさびており、対処しないと重大な危険を及ぼす可能性があります。 この調査結果を FAA と共有できるように、新しいエリアの検査フィーチャを作成して詳細な情報を記録します。
- [検査エディター] ウィンドウで、[エリアの追加] ボタンをクリックします。
次に、最初のスケッチを描画します。
- [検査ビューアー] ビューで、脚がさびた灯台の土台の周りを長方形で囲み、電気ボックスも含めるようにします。
画像を確認し、重要な内容であるため、最終的なレポートに詳細が含まれるようにします。 同時に、この画像が確認済みであることも記録します。
- [検査済みとしてマーク] ボタンと [スナップショットの作成] ボタンをクリックします。
[検査済みとしてマーク] ボタンは、画像が確認済みであることを示します。 [スナップショットの作成] ボタンは、プロジェクトの最終的なレポートに、画像を現在の範囲とともに追加します。 検査がフィーチャ レイヤーとして共有される場合、スナップショットは画像アタッチメントとして検査フィーチャに追加されます。
[検査済みとしてマーク] ボタンと [スナップショットの作成] ボタンをクリックすると、画像ギャラリーの画像サムネイルにアイコンが追加されます。
最初の画像でスケッチを使用して灯台を特定できたので、もう 2 枚の画像でもマークします。 これにより、最終的なレポートにより多くの画像を追加できます。 また、検査セッションのマルチスケッチ編集機能も有効になります。
- 画像ギャラリーで、2 枚目の画像サムネイルを選択します。
- 管制塔の上の灯台を拡大します。
最初の画像のスケッチによる検査ポリゴンが表示されます。 ただし、このポリゴンには関係のないエリアが含まれています。 別のエリアを追加してスケッチを調整します。
- [検査エディター] ウィンドウで、[エリアの追加] ボタンをクリックします。
- 灯台の脚と電気ボックスを囲むポリゴンを描画します。
この 2 枚目の画像も検査済みとしてマークし、レポートに追加します。
- [検査済みとしてマーク] ボタンと [スナップショットの作成] ボタンをクリックします。
このプロセスを 3 枚目の画像にも繰り返します。 3 つ目のスケッチを追加することで、最終的なポリゴン検査フィーチャの位置精度が向上します。
- 画像ギャラリーで、3 枚目の画像サムネイルを選択します。 管制塔の上の灯台を拡大します。
最初の 2 枚の画像から自動的に作成されたスケッチには、灯台の脚の一部が含まれていません。 ここにマルチスケッチ編集のメリットが最もよく現れています。 この 3 枚目の画像で灯台の脚を取り囲む別のエリアを描画することで、最終的な検査ポリゴンが 3D 空間で対象のアセット全体をカバーできるようになります。
- [検査エディター] ウィンドウで、[エリアの追加] ボタンをクリックします。
- [検査ビューアー] ビューで、灯台の脚と電気ボックスを含むポリゴンを追加します。
この 3 枚目の画像をレポートに追加し、確認済みとしてマークします。
- [検査済みとしてマーク] ボタンと [スナップショットの作成] ボタンをクリックします。
注意:
他の画像のエリアを付け加えることで、スケッチした最終的なポリゴンの精度を向上できます。
これで、一連のスケッチで検査ポリゴンを定義できたので、[検査エディター] ウィンドウで、前のモジュールで定義したフィールドを使用して灯台についての情報を入力します。
- [検査エディター] ウィンドウで、検査に関する次の値を入力します。
- [Name] に「Spotlight」と入力します。
- [Condition] で [Poor] を選択します。
- [Inspector] に自分の名前を入力します。
- [Notes] に「The spotlight's legs and electrical are rusting; these require repair.」と入力します。
- [Maintenance Needed] はデフォルト値の [Yes] のままにします。
- [Obstructed] で [No] を選択します。
- [Last Inspected On] に今日の日付を入力します。
- [Year Built] に「1942」と入力します。
- [Hazard] のドロップダウン リストをクリックしてデフォルト値の [Yes] を選択します。
[検査ビューアー] ビューにラベルが追加され、ポリゴンの色が変化しました。 ラベルは、[Name] フィールドに入力した値によって作成されています。 色は、[Condition] フィールドによって決まります。 レイヤーのシンボルは状態によって決まります。 良好な状態のアセットは青 (デフォルト値)、悪い状態のアセットは赤になります。
選択した値は画像に基づいています。 たとえば、さびがあるためこのアセットは危険になっており、この灯台を遮っているものはありません。
複数の画像で灯台をスケッチし、[検査エディター] ウィンドウのフィールドへの入力ができたので、検査フィーチャを作成します。
- [検査エディター] ウィンドウの下部にある [作成] をクリックします。
検査ポリゴンとラベルが [3D マップ] ビューに追加されます。
結果を見やすくするために、ドローン画像とフライトラインのレイヤーをオフにします。
- [コンテンツ] ウィンドウを開きます。 [Image Centers] レイヤーと [Flightlines] レイヤーをオフにします。
- 管制塔の上の灯台を拡大します。
3D 空間で、灯台の周りにラベル付きの赤いポリゴンが正確に描画されています。 これは、マルチスケッチ編集プロセスで作成されました。
アセットの状態と正確な位置を知ることで、保守担当者が灯台を迅速かつ安全に見つけて修理できるようになります。
ポイント検査フィーチャの作成
次に、管制塔の正面入口の上にあるエアー ダクトを調べ、検査を続けます。 ダクトには、ポリゴン検査フィーチャを追加する代わりに、ポイント検査フィーチャを作成します。
エアー ダクトは灯台とは違い、管制塔の上ではなく側面の 1 つにあるため、検査に使用するダクトを含むドローン画像を見つけるのは困難な可能性があります。 ダクトを含む画像を見つけやすくするために、[3D マップ] ビューでダクトをクリックし、ドローン画像をフィルターします。
- [3D Map] ビューで、管制塔の入口の上にあるエアー ダクトを見つけます。
- リボンの [検査] タブをクリックします。 [検査] グループで [ポイントでフィルタリング] をクリックします。
ポインターが十字線に変化します。 これで、シーンの位置をクリックして特定し、その位置のドローン画像だけを探せます。
- エアー ダクトの上部をクリックします。
[検査ビューアー] ビューで、エアー ダクトを含む画像が特定され、フィルターされます。
エアー ダクトを含む画像のみにフィルターできたので、検査ポイントを作成する準備が整いました。
- [検査エディター] ウィンドウで、[ポイントの追加] ボタンをクリックします。
先に追加した検査ポリゴンと同じように、3D 空間で対象のアセットの位置を特定するために、複数の画像にポイントを追加できます。
- [検査ビューアー] ビューの最初の画像で、ダクトを拡大します。 制気ロボックスの中心にポイントを追加します。
ポイントを追加する際は、画像を検査済みとしてマークし、レポートにスナップショットを追加することもできます。
- [検査済みとしてマーク] ボタンと [スナップショットの作成] ボタンをクリックします。
- 画像ギャラリーで、2 枚目の画像サムネイルをクリックします。
最初の画像にポイントを配置したため、2 枚目の画像にはすでにポイントが表示されています。
ポイントの位置を更新する必要はありません。 ただし、画像を検査済みとしてマークし、レポートに追加します。
- [検査済みとしてマーク] ボタンと [スナップショットの作成] ボタンをクリックします。
画像をもう 1 枚確認し、検査レポートに追加します。
- 画像ギャラリーで、3 枚目の画像サムネイルをクリックします。
こちらも、ポイントはエアー ダクトの正しい位置にあります。
- [検査済みとしてマーク] ボタンと [スナップショットの作成] ボタンをクリックします。
注意:
[ポイントでフィルタリング] ツールでは 5 枚の画像のみが表示されます。 他の画像を確認する必要がある場合は、[さらに読み込み] ボタンで、画像ギャラリーにある選択したポイントの他の画像を表示できます。
複数の画像を確認し、レポートに追加したので、[検査エディター] ウィンドウのフィールドへの入力を行います。
- [検査エディター] ウィンドウで、検査に関する次の値を入力します。
- [Name] に「Air Duct」と入力します。
- [Condition] で [Fair] を選択します。
- [Inspector] に自分の名前を入力します。
- [Notes] に次のとおり入力します。「The air duct supports are rusting. They need repair and repainting.」
- [Maintenance Needed] はデフォルト値の [Yes] のままにします。
- [Obstructed] で [No] を選択します。
- [Last Inspected On] に今日の日付を入力します。
- [Year Built] に「1942」と入力します。
- [Hazard] は、デフォルト値の [Yes] のままにします。
灯台と同様に、[Name] フィールドの値によって画像にラベルが追加され、[Condition] フィールドによってポイント シンボルの色が変更されています。
次に、検査ポイント フィーチャを作成します。
- [検査エディター] ウィンドウで、[作成] をクリックします。
[3D マップ] ビューでエアー ダクトにポイントが追加されました。
また、このフィーチャと 3 枚のスナップショットは検査レポートに含まれます。
- プロジェクトを保存します。
このモジュールでは、管制塔で修理が必要なアセットを特定しました。 また、3D 空間に灯台のポリゴン フィーチャとエアー ダクトのポイント フィーチャを作成しました。 同時に、両方のケースで画像を確認済みとしてマークし、レポートに追加しました。 最後に、アセットの名前、状態、危険の有無など、アセットに関する検査の質問に回答しました。
検査の共有
検査が完了すると、検査結果を他のユーザーと共有する準備が整います。 最初に、レポートを構成してエクスポートします。 次に、ポリゴンとポイント フィーチャを、Web シーン内のホスト フィーチャ レイヤーとして ArcGIS 組織と共有します。
検査プロパティの構成
検査レポートと検査フィーチャ レイヤーを構成します。 まずは、タイトルとサマリーをレポートに追加します。
- リボンの [検査] タブをクリックします。 [管理] グループで、[検査プロパティ] をクリックします。
[検査プロパティ] ウィンドウが表示されます。
- [レポート] タブが選択されていることを確認します。
- [タイトル] に「Buchanan Tower Inspection」と入力します。 [サマリー] に「Infrastructure review for the air traffic control tower at Buchanan Field Airport.」と入力します。
注意:
必要に応じて、組織のロゴを追加できます。
次に、レポートのシンボルを確認します。
- [シンボル] タブをクリックします。
検査を作成したときにインポートした値はドメインの値と色に反映されます。 必要に応じて、更新できます。
最後に、選択したスナップショットが、作成するホスト フィーチャ レイヤーに添付されていることを確認します。
- [検査データ] タブをクリックします。
- [フィーチャ スナップショットの添付] の横にあるチェックボックスをオンにします。
注意:
多くの画像を添付すると、ホスト フィーチャ レイヤーのサイズが増大します。 検査結果を ArcGIS Online と共有すると、消費されるクレジットが多くなります。 画像の添付とクレジットの消費の詳細については、クレジットの概要をご参照ください。
これで、レポートが構成されました。
- [OK] をクリックします。
レポートの生成
検査のプライマリ プロダクトはレポートです。 レポートは、HTML 形式および PDF 形式で生成され、他のユーザーと共有できます。
- リボンの [管理] グループで、[検査レポート] をクリックします。
[検査レポート] ウィンドウが表示されます。 現在のレポートが表示されます。
カバー ページに、指定したタイトルと、レポートの作成日時が表示されます。
- レポートの 2 ページ目までスクロールします。
このページには、プロジェクト エリアのマップ、指定したサマリー、コンテンツ ウィンドウが表示されます。 コンテンツ ウィンドウには、管制塔で検査したアセットが表示されます。
- コンテンツ ウィンドウの [名前] の下にある [灯台] リンクをクリックします。
レポートの中で、灯台に焦点を当てている部分に移動します。 レポートに記された情報と選択した 3 つのスナップショットが表示されます。
- レポートをさらにスクロールし、エアー ダクトに関する情報を確認します。
これで、レポートの確認が完了しました。
- [検査レポート] ウィンドウを閉じます。
注意:
このレポートを他のユーザーと共有する場合は、レポートをプロジェクトのフォルダー ディレクトリに置きます。 [Buchannan Tower Inspection] フォルダー、[Products] フォルダー、[Inspection] フォルダー、[Report] フォルダーを順に開きます。 レポートは、PDF または HTML ドキュメントとして表示され、他のユーザーと共有できます。
検査フィーチャの共有
FAA は、書面によるレポートのほかに、検査結果のデータセットも要求しています。
検査フィーチャは、ホスト フィーチャ レイヤーとして共有でき、Web のマップやシーンに表示できます。 このデータを 2D または 3D で表示すると、ユーザーが検査フィーチャを正しく判断するのに役に立ちます。 検査レイヤーおよび管制塔の 3D メッシュを、Web シーンと共有します。 こうすると、意思決定者と共有して確認できるようになります。
- リボンの [共有] タブをクリックします。 [共有] グループで、[フィーチャ レイヤー] をクリックします。
[フィーチャ レイヤーの共有] ウィンドウが表示されます。 ここで、Web と共有するプロダクトを選択します。
- [フィーチャ レイヤーの共有] ウィンドウの [レイヤー] で、[検査フィーチャ] の横にあるチェックボックスをオンにします。
次に、フィーチャ レイヤーのタイトルと説明を指定します。
- [タイトル] に「Buchanan Tower」と入力します。
- [説明] に「Infrastructure review for the air traffic control tower at Buchanan Field Airport.」と入力します。
最後に、フィーチャ レイヤーを Web と共有します。
- [共有] をクリックします。
注意:
Web とのフィーチャ サービスの共有には、数分かかる場合があります。
共有プロセスが完了すると、[管理] ウィンドウが表示されます。 Web でデータを探索します。
- [管理] ウィンドウで、[Buchanan Tower Inspection Features] リンクをクリックします。
Web ブラウザーが開きます。 まだ ArcGIS 組織アカウントにサイン インしていない場合は、サイン インしてデータにアクセスする必要があります。
- 必要に応じて、Web ブラウザーで、Drone2Map にサイン インする際に使用したのと同じアカウントを使用して、ArcGIS 組織アカウントにサイン インします。
[Buchanan Tower Inspection Features] アイテムの詳細ページが開きます。
現在 Web で使用できるのは、以前ローカル コンピューターに置かれていた検査データのみです。
シーンの作成
最後に、検査結果の 3D シーンを作成します。 このデータが適切なコンテキストで表示されていることを確認するために、管制塔の 3D メッシュをアップロードして最終シーンに含めます。
- ArcGIS 組織で、[コンテンツ] タブをクリックします。
すべての Web アイテムが表示されます。 次に、メッシュをアップロードします。
- [新しいアイテム] ボタンをクリックします。
- [新しいアイテム] ウィンドウで、[お使いのデバイス] をクリックします。
- [Drone_Inspection] フォルダーを参照して開きます。 [Buchanan_Tower_Mesh] ファイルを選択して、[開く] をクリックします。
- [このファイルをどのように追加しますか?] で、[Buchanan_Tower_Mesh.slpk を追加してホスト シーン レイヤーを作成] を選択します。
- [次へ] をクリックします。 [保存] をクリックします。
メッシュ サービス レイヤー パッケージが、アカウントにアップロードされます。
注意:
メッシュをアップロードしてアンパックするには、数分かかる場合があります。
メッシュのアップロードとアンパックが完了すると、[Buchanan_Tower_Mesh] アイテムの詳細ページが開きます。
次に、このメッシュを新しい Web シーンに追加します。
- [Buchanan_Tower_Mesh] アイテムの詳細ページで、[Scene Viewer で開く] をクリックします。
管制塔のメッシュが表示されたシーンが開きます。
次に、[Buchanan Tower Inspection Features] レイヤーを追加します。
- [デザイナー] ツールバーで、[レイヤーの追加] をクリックし、[レイヤーの参照] を選択します。
- [マイ コンテンツ] で、[Buchanan Tower Inspection Features] フィーチャ レイヤーを見つけます。 [追加] をクリックします。
灯台のポリゴン フィーチャとエアー ダクトのポイント フィーチャをシーンに追加します。
- 灯台検査フィーチャをクリックします。
検査時に記録されたすべての情報を示すポップアップが表示されます。
- ポップアップで、下にスクロールして、添付画像を確認します。
これらの画像は、スナップショットをレポートに添付した際に作成されたものです。
- ポップアップを閉じます。
- 必要に応じて、エアー ダクト ポイント フィーチャのポップアップを確認します。
次に、シーンを保存します。
- [コンテンツ] ツールバーの [保存] をクリックします。
[シーンの保存] ウィンドウが表示されます。
- [タイトル] のすべてのテキストを消去して、「Buchanan Tower Inspection」と入力します。
- [保存] をクリックします。
このシーンとその基になるデータを、FAA とその修理クルーと共有することにより、この管制塔と空港の安全を確保するためのメンテナンスの次のステップを決定することができます。
これで、Drone2Map において FAA から割り当てられた検査ワークフローが完了します。 このチュートリアルでは、検査セッションを作成して、新しい検査フィーチャを追加する方法を学びました。 さらに、検査セッション内で利用できるオプションを検討し、自分の作業を説明するために共有できるプロダクトを生成しました。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。