サブネットワーク コントローラーの作成
ユーティリティ ネットワークのほぼすべてが構成されており、大部分のサブネットワークがすでに作成されています。 このチュートリアルでは、既存の水道システム サブネットワークを拡張し、新しい水圧サブネットワークを作成して作業を実施します。
サブネットワーク コントローラーの定義
サブネットワーク コントローラーはサブネットワークの起点 (水が井戸から水道システムにくみ出される場所など) を定義します。 サブネットワークは複数のコントローラーを含むことができます。 このセクションでは、水処理プラントを既存の水道システム サブネットワークの新しいコントローラーとして定義します。 この新しいサブネットワーク コントローラーを追加することで、多くの顧客が水処理プラントに接続されるため、既存のサブネットワークの範囲が拡張されます。
- Create and manage subnetworks プロジェクト パッケージをダウンロードします。
Create and manage subnetworks.ppkx という名前のファイルが、コンピューターにダウンロードされます。
注意:
.ppkx ファイルは、ArcGIS Pro プロジェクト パッケージです。これには、ArcGIS Pro で開くことができるマップ、データ、その他のファイルが含まれます。 .ppkx ファイルの管理の詳細については、このガイドをご参照ください。
- コンピューター上で、ダウンロードしたファイルを選択します。 [Create and manage subnetworks.ppkx] をダブルクリックし、ArcGIS Pro で開きます。
- サイン インを求められたら、ArcGIS アカウントを使用して、サイン インします。
注意:
ArcGIS Pro へのアクセス権限または組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
米国イリノイ州ネイパービルの配水ユーティリティ ネットワークを示すマップが表示されます。
注意:
このチュートリアルで使用されるデータセットは、Water Distribution Utility Network Foundation から入手したものです。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックします。
- ブックマーク ギャラリーで、[Water treatment plant] をクリックします。
緑色の枠線が付いたエリアにマップがズームします。 緑色のエリア内にある最南部のシンボルは水処理プラントです。
市の水道の大半はこの水処理プラントを基点としているため、これをサブネットワーク コントローラーにします。 こうすることで、ユーティリティは、この水処理プラントを接続されたすべてのフィーチャの水源として認識できます。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [サブネットワーク] グループで [コントローラーの変更] をクリックします。
[サブネットワーク コントローラーの変更] ウィンドウが表示されます。 このツールを使用して、サブネットワーク コントローラーを作成および削除できます。
- マップ上で、水処理プラント フィーチャをクリックします。
処理プラント フィーチャ ([Treatment Plant: Spply-1]) が [サブネットワーク コントローラーの変更] ウィンドウに表示されます。
残りのウィンドウは空のままです。つまり、サブネットワーク コントローラーはまだ水処理プラントに関連付けられていません。
- [ターミナル] で [Port Two] を選択します。
[Port Two] は、水処理プラントの出力として使用される標準のポートです。
- [サブネットワーク コントローラー名] に「Water Treatment Plant 1」と入力します。
[サブネットワーク コントローラー名] の値はフィーチャ上に保存され、この水道システムの水源として一意に識別するために使用されます。
- [サブネットワーク名] で [Naperville Distribution] を選択します。
[サブネットワーク名] の値は、この水処理プラントが供給する水道システムを識別します。 Naperville Distribution は、ネットワークの東端にある既存のサブネットワークです。 すでに 1 つのサブネットワーク コントローラーがあります。 水処理プラントを 2 つ目のサブネットワーク コントローラーとして追加すると、サブネットワークが広いエリアに拡大します。 解析の実行時には、両方のサブネットワーク コントローラーがソースと見なされます。
- [適用] をクリックします。
次に、水処理プラントに接続しているパイプが正しいターミナルを使用して接続されていることを確認します。 正しいターミナルは [Port Two] であり、サブネットワーク コントローラー用に選択したものです。
- リボンの [ネットワーク トポロジ] グループで、[ターミナル接続] をクリックします。
[ターミナル接続の変更] ウィンドウが表示されます。 ターミナルの設定には、必ずこのツールを使用してください。 接続しているラインとデバイスに有効なターミナルを選択していることを確認するインテリジェンスと検証が組み込まれています。 ラインのターミナルを手動で編集すると ([属性] ウィンドウなどで)、トポロジ エラーが生じるリスクがあります。
- マップ上で、水処理プラントに接続しているライン (パイプ) をクリックします。
[Transmission Main: Wtr-Mn-1910] フィーチャが [ターミナル接続の変更] ウィンドウに表示されます。
- [ターミナル] が [Port Two] に設定されていることを確認します。
[Port Two] は、貯水塔の出力ポートです。
次に、ここまでに行った変更を検証します。 これにより、ユーティリティ ネットワークが水処理プラントを有効なサブネットワーク コントローラーとして認識するようになります。 サブネットワークを更新する前に編集内容を検証しなかった場合、エラーが発生します。
- マップ上で、水処理プラントとそれにつながるラインの両方が完全にビュー内にあることを確認します。
デフォルトでは、[検証] コマンドを実行しても、現在のマップ範囲内のエリアしか検証されません。
- リボンの [ネットワーク トポロジ] グループで、[検証] ボタンの上半分をクリックします。
- マップ上の任意の部分を右クリックし、[選択解除] をクリックして選択を解除します。
サブネットワークの更新
最後のセクションで、[Naperville Distribution] 水道システム サブネットワークの新しいサブネットワーク コントローラーを定義しました。 ただし、この変更は、サブネットワークが更新されるまで完了しません。 このセクションでは、[サブネットワークの検索] ウィンドウを使用して、サブネットワークをトレースおよび更新します。
- リボンの [サブネットワーク] グループで [検索] をクリックします。
[サブネットワークの検索] ウィンドウが表示されます。 このツールを使用すると、ユーティリティ ネットワーク内のサブネットワークを検索および解析できます。 ウィンドウの上部のグリッド ビューには、現在のマップ範囲にあるサブネットワークが一覧表示されます。 Naperville Distribution サブネットワークは、そのサブネットワークの 1 つがビュー内にある場合でも、リストに表示されません。これは、まだ更新されておらず、SubnetLine フィーチャクラスのレコードを含んでいないためです。 リストを更新して、すべてのサブネットワークが表示されるようにします。
- [フィルター] セクションを展開して、[サブネットワーク テーブル] タブをクリックします。 [フィルター] をクリックします。
マップ範囲内のサブネットワークだけではなくユーティリティ ネットワーク内のすべてのサブネットワークを含むようにリストが更新されます。 更新前にサブネットワークをトレースして、問題が存在するかどうかを確認します。 更新で確認するよりもトレースで確認する方が簡単です。
- リストの下部へスクロールします。
[Naperville Distribution] の横にある黄色の注意アイコンは、そのサブネットワークがダーティであることを示します。 これは、ネットワーク トポロジで編集が行われ更新されたが、サブネットワークでは反映されていないことを意味します。
- [Naperville Distribution] を右クリックし、[サブネットワークのトレース] をクリックします。
マップの下にある [選択フィーチャにズーム] ボタンは、55,242 個のフィーチャが選択されていることを示しています。
- [選択フィーチャにズーム] ボタンをクリックします。
マップが縮小表示されます。 ネットワーク内のほぼすべてのフィーチャが Naperville Distribution サブネットワークに属しています。
- マップを右クリックし、[前の表示範囲] をクリックして、水処理プラントのエリアに戻ります。
- マップ上で、水処理プラントに接続しているラインをクリックして、そのポップアップを表示します。
[System Subnetwork Name] の属性値は [Unknown] です。
これで、水処理プラントがサブネットワーク コントローラーになり、それに接続されているすべてのフィーチャが [Naperville Distribution] 水道システム サブネットワークに属します。 ただし、サブネットワークを更新する必要があるため、これはフィーチャの属性にはまだ反映されていません。
- ポップアップを閉じます。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウで [Naperville Distribution] を右クリックします。
[サブネットワークの更新] オプションは使用できません。 これは、マップ内に保存されていない編集があるためです。
編集の検証 ([サブネットワークの更新] コマンドの実行に必要) はすでに済んでいますが、未処理の編集を保存する必要もあります。 これは、[サブネットワークの更新] ツールによる変更は元に戻せないためです。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。
- [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウで [Naperville Distribution] を再度右クリックし、[サブネットワークの更新] をクリックします。
更新処理により、このサブネットワークにあるすべてのフィーチャで、システムで管理されるフィールドが更新されます。 55,000 を超えるフィーチャがあるため、最初の更新の実行には数分かかります。 以降のサブネットワークに対する変更では、時間が短縮されます。
- マップ上で、水処理プラントに接続しているラインをクリックします。
これで、このフィーチャ (およびデータベース内のほぼすべてのフィーチャ) の [System Subnetwork Name] 属性が [Naperville Distribution] に設定されます。
- ポップアップを閉じます。
- [最後の更新] 列が表示されるまで、[サブネットワークの検索] ウィンドウの側面をドラッグします。
この列には、[Naperville Distribution] サブネットワークの今日の日付が表示されます。 ただし、[ステータス] アイコンは、サブネットワークがまだダーティであることを示しています。
ヒント:
[最後の更新] 列に今日の日付が表示されない場合は [更新] ボタンをクリックします。
[ステータス] 列に表示されるサブネットワークのステータスは、クリーン (空)、ダーティ (黄色のアイコン)、無効 (赤色のアイコン) のいずれかとして表示されます。 ただし、すべてのサブネットワークがステータスを記録するわけではありません。 このユーティリティ ネットワークでは、サブネットワークのステータスを管理しないように、管理者が水道システム層を構成しています。 その他の層 (水圧、水道分離など) はステータスを管理します。 多くの場合、水道システム層はステータスを管理しないように構成されます。この層のサブネットワークは大きくなる傾向があり、ステータスの評価に時間がかかる場合があるためです。
注意:
管理者は、[サブネットワーク定義の設定] ツールの [IsDirty の管理] チェックボックスをオンにすることで、ステータスを記録するようにサブネットワークを構成できます。 ステータスは [Water Network] レイヤーの Is dirty フィールドに保存されます。
ステータスを管理しない場合、サブネットワークは常にダーティとして表示されます。 水道システム層に属しているため、[Naperville Distribution] の横の警告アイコンは無視しても問題ありません。
- マップ上の任意の場所を右クリックし、[選択解除] をクリックして、選択を解除します。
[Naperville Distribution] サブネットワークは完成です。 これで、ほぼすべてネットワークをカバーしました。 これを使用して、たとえば、この水処理プラントから水を受け取る顧客を特定するために、データを検索して解析できます。
水圧サブネットワークの作成
前のセクションでは、重力を使用してソースから顧客に水がどのように流れるかをモデル化する水道システム サブネットワークを変更しました。 ただし、水道システムのほとんどの水は、重力とポンプの組み合わせを使用して流れます。 つまり、このモデルは水圧を表す必要もあります。 次に、水圧サブネットワーク (圧力ゾーンとも呼ばれる) を作成します。
水圧サブネットワークの作成
サブネットワークを作成するには、フィーチャを選択し、サブネットワーク コントローラーとして定義する必要があります。
ユーティリティ ネットワーク内のポンプ場をサブネットワーク コントローラーとして定義します。 コントローラーに既存のサブネットワークを選択するのではなく、新しい水圧サブネットワークを定義します。
- [コンテンツ] ウィンドウの [Water Network] サブタイプ グループ レイヤーで、[Water Pressure] サブタイプ レイヤーを展開します。
ユーティリティ ネットワークには、すでに 5 つの水圧サブネットワークがあります。 ただし、水圧サブネットワークが 1 つ不足していることがわかっているので、新しい水圧サブネットワークを作成します。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] と [ポンプ場] をクリックして、このブックマークの位置に移動します。
2 つの貯水塔 (北側と東側の紫色のフィーチャ) に水を押し流すポンプ場 (西側の青色のフィーチャ) がマップに表示されます。
- 貯水塔フィーチャのいずれかをクリックしてポップアップを開きます。 スクロールし、[Pressure Subnetwork Name] 属性を見つけます。
両方の塔が圧力サブネットワーク [3000] に属しています。 これが、町のこの部分の主要な圧力ゾーンです。 ただし、ポンプ場ではポンプから出る水の圧力が増加するので、エンジニアに従って、これらの塔を異なる圧力ゾーンに所属させる必要があります。
- ポップアップを閉じます。
新しいサブネットワークを作成するには、サブネットワーク コントローラーを作成する必要があります。 この場合には、ポンプ場を新しい圧力ゾーンの圧力ソースとして定義します。
- [サブネットワーク コントローラーの変更] ウィンドウを再度開きます。
ヒント:
[サブネットワーク コントローラーの変更] ウィンドウは、[サブネットワークの検索] ウィンドウの下部にタブとして表示されます。 見つからない場合は、リボン上で [ユーティリティ ネットワーク] タブの [サブネットワーク] グループにある [コントローラーの変更] をクリックします。
- [サブネットワーク コントローラーの変更] ウィンドウで、[フィーチャの選択] をクリックします。 マップ上で、ポンプ場をクリックします。
- [サブネットワーク コントローラーの変更] ウィンドウの [ターミナル] で [高圧出口] を選択します。
[高圧出口] ターミナルを選択したのは、このブースター ポンプでは、左のパイプからの圧力が弱く、右のパイプの圧力を高めているからです。
- [層] が [Water Pressure] に設定されていることを確認します。
- [サブネットワーク コントローラー名] に「Kallien Pump」と入力します。
前回のように既存のサブネットワークを選択するのではなく、新しいサブネットワークを定義します。
- [サブネットワーク名] に「9250」と入力します。
サブネットワーク コントローラー名とサブネットワーク名は任意ですが、一意である必要があります。 配置先の道路 (Kallien Ct) にちなんでコントローラーに名前を付けました。また、既存の圧力ゾーンで使用されていない任意の数字を使ってサブネットワークに名前を付けました。
- [適用] をクリックします。
これで、ポンプは [9250] という名前の新しい水圧サブネットワークのサブネットワーク コントローラーとして設定されました。 ただし、このサブネットワーク コントローラーを使用して解析を実行する前に、周辺のパイプ フィーチャが適切に接続されていることを確認し、トポロジを検証して、サブネットワークを更新する必要があります。
- [サブネットワーク コントローラーの変更] ウィンドウを閉じて、[ターミナル接続の変更] ウィンドウを再度開きます。
ヒント:
[ターミナル接続の変更] ウィンドウが見つからない場合は、リボンの [ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで [ターミナル接続] をクリックします。
- [ターミナル接続の変更] ウィンドウで、[ラインの選択の変更] または [ライン フィーチャの選択] がアクティブになっている (青くハイライトされている) ことを確認します。 マップ上で、給水ポンプの東側に接続しているパイプをクリックします。
- ウィンドウで [ターミナル] が [高圧出口] に設定されていることを確認します。
- ポンプの西側に接続しているパイプをクリックして、[ターミナル] が [低圧入口] に設定されていることを確認します。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで、[検証] をクリックします。
- [ターミナル接続の変更] ウィンドウを閉じて、選択を解除します。
2 つのサブネットワークの更新
Naperville Distribution サブネットワークを展開したときと同様に、新しい 9250 サブネットワークを更新して、フィーチャが認識できるようにする必要があります。 この場合、Kallien Pump の西側にあるフィーチャを含まないように、3000 水圧サブネットワークも更新する必要があります。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウを再度開きます。
ヒント:
[サブネットワークの検索] ウィンドウが見つからない場合は、リボンの [ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [サブネットワーク] グループで [検索] をクリックします。
今回は、サブネットワークのリストを絞り込む条件式を作成します。
- [フィルター] セクションの [サブネットワーク テーブル] タブで、[新しい式] ボタンをクリックします。
- [フィールドの選択] をクリックし、[サブネットワークの最終更新] を選択します。 [と等しい] をクリックし、[NULL である] を選択します。
この条件式は、更新されていないため [サブネットワークの検索] ウィンドウに表示されない、システム内に新しく作成されたサブネットワークをすべて検索します。
- [フィルター] をクリックします。
ウィンドウの上部にあるリストが更新され、1 つのサブネットワーク (9250) だけが表示されます。
サブネットワークのステータスはダーティです。 前に、水道システム層に属しているため、ダーティ ステータスを無視しました。ステータスを管理しないよう構成されています。 一方、9250 は水圧層に属しているので、ダーティ ステータスが関連しています。 これは、サブネットワークでは反映されていない編集があることを示しています。 サブネットワークを更新して、ステータスをクリーンに戻しますが、特定する必要がある問題がある場合は最初にトレースします。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウで [9250] を右クリックし、[サブネットワークのトレース] をクリックします。
トレースにより、14 個のフィーチャ (ポンプとポンプの東側にあるすべてのフィーチャ) が選択されました。
更新時に新しいサブネットワークに所属するフィーチャがあります。 これらは、選択する必要があるフィーチャです。
サブネットワークを更新する前に、編集を保存する必要があります。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。 [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウで [9250] を右クリックし、[サブネットワークの更新] をクリックします。
- マップ上で、貯水塔のいずれかをクリックして、ポップアップを表示します。
[Pressure Subnetwork Name] 属性は、塔が 2 つの圧力システム ([3000] と [9250]) に属していることを示しています。
これは、新しいサブネットワーク 9250 を更新したが、前にフィーチャが属していたサブネットワーク 3000 は更新していないためです。 次に、サブネットワーク 3000 を更新して、フィーチャ属性が圧力ゾーンの新しい範囲を反映するようにします。
- ポップアップを閉じます。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウで [更新] ボタンをクリックします。
リストが更新され、表示可能なマップ エリアにすべてのサブネットワークが表示されます。 新しいサブネットワーク 9250 がクリーンで、サブネットワーク 3000 がダーティです。
- [3000] を右クリックし、[サブネットワークの更新] をクリックします。
サブネットワーク 3000 の [ステータス] 列に黄色の警告アイコンが表示されなくなります。
- 貯水塔フィーチャを再度クリックしてポップアップを開きます。 [Pressure Subnetwork Name] 属性が [9250] のみに設定されていることを確認します。
塔は Naperville Distribution サブネットワークにも属しています。
- ポップアップを閉じて、選択を解除します。
新しい水圧サブネットワークを作成しました。 その水圧サブネットと、以前に同じエリアをカバーしていた別の圧力ゾーンを更新しました。 これで、ユーティリティ ネットワークに、そのエリア内の水の流れをモデル化にするために必要なすべてのサブネットワークが含まれました。
階層ネットワークの解析
前のセクションでは、フィーチャが水道システム サブネットワークと水圧サブネットワークの両方に所属できることを確認しました。 これは、水道ドメインが階層ネットワークとして作成されているためです。 階層ネットワークでは、各フィーチャは、ネットワークの各層に含まれる 1 つまたは複数のサブネットワークに所属できます。 また、一部の層は他の層内にネストします。 たとえば、圧力ゾーンが水道システム サブネットワークのサブセットであるのと同様に、分離ゾーンは圧力ゾーンのサブセットです。 次に、[トレース] ツールを使用して、階層ネットワーク内のさまざまな層を解析します。
注意:
トレースのプロセスは、パーティション型ネットワークでのプロセスに似ています。 主な違いは、各フィーチャは 1 つのサブネットワーク名フィールドのみを持ち、1 つの層にのみ属することができるということです。
上流方向トレースの実行
上流方向トレースは、開始位置とそのサブネットワーク コントローラーの間にあるすべてのフィーチャを検索して選択します。 上流方向トレースはさまざまな層で実行できます。 最初に、水道システム層で上流方向トレースを実行して、水道がその道を通過して開始位置に到達する可能性があるフィーチャを検索します。
- [Multiple tiers] ブックマークに移動します。
ネットワークのこの部分のフィーチャは、水道システム、水圧、水道分離、水道計量対象区域 (DMA) という 4 つの異なる層に属しています。
- マップ上で、Bonaventure Dr の最西端のシステム バルブ (黄色のフィーチャ) をクリックします。
[System Systm-Vlv-607] のポップアップが表示されます。 [サブネットワーク名] フィールドのうち 4 つが設定されています。
- ポップアップを閉じます。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ツール] グループで、[トレース位置] ボタンの上部をクリックします。
- [トレース位置] ウィンドウで、[フィーチャの追加] ボタンがアクティブ (青でハイライト表示) になっていることを確認します。 マップ上で、システム バルブ 607 をクリックして、トレースの開始位置として設定します。
このフィーチャを使用して複数のトレースを実行します。まず、水道システム層の上流方向トレースから始めます。
- リボンの [ツール] グループで [上流方向] をクリックします。
[ジオプロセシング] ウィンドウが開いて [トレース] ツールが表示されます。 そのパラメーターは、開始位置から上流方向にある (つまり、開始位置とそのサブネットワーク コントローラーの間にある) すべてのフィーチャを検索する上流方向トレース用に構成されます。 ただし、開始位置は複数のサブネットワークに属しています。 正しいサブネットワークがトレースされるようにするには、層も指定する必要があります。
- [ドメイン ネットワーク] で [水道] を選択します。 [層] で [Water System] を選択します。 その他のパラメーターはそのままにしておきます。
- [実行] をクリックします。
- マップの下にある [選択フィーチャにズーム] ボタンをクリックします。
選択されたフィーチャは、水道システム層のサブネットワーク コントローラーから開始位置までのすべてのパスを表しています。
水源 (前に構成した水処理プラント) から開始位置まで複数のパスがあります。
次に、水圧層で上流方向トレースを実行します。 これにより、このシステム バルブの圧力を調整するデバイスへのパスがトレースされます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで [層] を [Water Pressure] に変更し、[実行] をクリックします。
選択されたフィーチャは、このシステムの圧力を調整する減圧バルブから開始位置へのパスが複数あることを示しています。
サブネットワーク コントローラー トレースの実行
次に、トレースを実行して、さまざまな層でサブネットワーク コントローラーを検索します。 まずは、水道計量対象区域 (DMA) 層から始めます。 DMA は、水漏れや窃盗の特定に役立つユーティリティによって計測されるユーティリティ ネットワークのエリアです。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで [トレース タイプ] を [サブネットワーク コントローラー] に変更します。
開始位置の上流方向のフィーチャをすべて検索する代わりに、この種類のトレースは、開始位置に影響を及ぼすサブネットワーク コントローラーのみを選択します。
- [層] を [計量対象区域 (DMA)] に変更して、[実行] をクリックします。
- 選択フィーチャにズームします。
3 つの選択フィーチャがあります。 これらは、開始位置の地域で水の流れを監視するメーターです。
開始位置フィーチャも分離サブネットワークまたは分離ゾーンに属しています。 分離ゾーンは圧力ゾーンのサブセットです。 それらのサブネットワーク コントローラーは分離バルブで、残りの圧力ゾーンから水道を分離するために使用されます。 次に、水道分離層でサブネットワーク コントローラー トレースを実行して、指定した分離バルブを検索します。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで [層] を [Water Isolation] に変更します。 [実行] をクリックします。
- 選択フィーチャにズームします。
開始位置に影響を及ぼすシステム分離バルブは 3 つあります。
次に、水道陰極防食層でトレースを実行します。 金属は時間経過とともに腐食するため、多くのユーティリティは陰極防食システムを使用して、地下に埋められた金属製のパイプと装置の寿命を延ばします。 これらのシステムは、金属製パイプに電流を流し、陽極プレートでその電流を接地します。 この電荷により、装置を腐食から防ぐことができます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで [層] を [Water Cathodic Protection] に変更し、[実行] をクリックします。
トレースが失敗します。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの下部で、[詳細の表示] をクリックします。
[有効なサブネットワーク コントローラーが見つかりません] というエラー メッセージを示すウィンドウが表示されます。 開始位置フィーチャ (システム バルブ 1137) は陰極防食システムに属していないため、トレースが失敗します。
- [トレース] 詳細ウィンドウを閉じます。
陰極防食サブネットワークのトレース
すべてのフィーチャがすべての層のサブネットワークに属しているわけではありません。 トレースを実行しようとして、有効なサブネットワーク コントローラーが見つかりませんでしたというエラー メッセージが表示された場合、開始位置はその層のサブネットワークに属していないフィーチャであることを示しています。 次に、水道陰極防食サブネットワークがあるエリアをトレースします。
- [Cathodic protection] ブックマークに移動します。
マップがネットワークの南東隅にズームします。 このエリアには、陰極防食サブネットワークが定義されています。
サブネットワーク トレースを実行して、[Water Cathodic Protection] サブネットワークに含まれるこのエリアのすべてのフィーチャを表示します。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ツール] グループで、[トレース位置] ボタンの下部をクリックし、[すべて消去] をクリックします。
- [トレース位置] をもう一度クリックし、[始点] を選択します。
- マップ上で Dorset Ct と Olesen Dr の中間辺りにある Arthur Rd 沿いの給水本管をクリックします。
[Distribution Main: Wtr-Mn-2057] フィーチャが [トレース位置] ウィンドウに表示されます。
- [トレース位置] ウィンドウを閉じて、[ジオプロセシング] ウィンドウを再び開きます。
ヒント:
[ジオプロセシング] ウィンドウが見つからない場合は、リボン上で [ユーティリティ ネットワーク] タブの [ツール] グループにある [サブネットワーク] をクリックします。
- [トレース] ツールで [トレース タイプ] を [サブネットワーク] に変更します。
- [ドメイン ネットワーク] が [Water]、[層] が [Water Cathodic Protection] に設定されていることを確認してください。
- [実行] をクリックします。
- 選択フィーチャにズームします。
これらのフィーチャはすべて、給水本管 2057 と同じ水道陰極防食サブネットワークに属しています。
これらのフィーチャは陰極防食システムに属しているため、このシステム内の金属製パイプの劣化率は低くなることに確信を持てます。 トレースを使用すると、システム内のすべての金属製パイプが陰極防食システムに属しているか、または他の形式のリスク軽減が適用されているかを確認できます。
- 選択を解除します。
- マップ上で、始点をクリックします。
ポップアップには、この給水本管フィーチャは [Edward St CP Area 2] 陰極防食サブネットワーク、[Naperville Distribution] システム サブネットワーク、[3000] 圧力サブネットワークの 3 つのサブネットワークに属していることが示されます。
- [材料] フィールドまで下にスクロールします。
このパイプの材料は [Ductile Iron - DIP] です。 パイプはダクタイル鋳鉄で作られ、陰極防食サブネットワークに属していると予想されます。
- ポップアップを閉じます。
階層ネットワークでは、フィーチャは複数のサブネットワークに同時に所属できます。 水道システム層をトレースすると、パイプを通過する水の取得元とその水が移動してきたパスを特定することができます。 水圧層をトレースすると、エリア内で水圧を維持している装置を検索できます。 水道分離層をトレースすると、緊急時の本管の分離に使用できるバルブを特定できます。 水道陰極防食層をトレースすると、パイプに電流を流している装置を識別できます。
サブネットワークの解析
次に、サブネットワークがどのように定義されるか、サブネットワークのプロパティと機能がツールの動作とユーティリティ ネットワークで実行した解析の結果にどのように影響を与えるかについて調べます。 シミュレートされた給水本管の破損を処理してこれらの動作を調べ、状況を含む最適な方法を特定し、影響を受ける顧客を識別します。
サブネットワーク定義の確認
ユーティリティ ネットワークの各層には、固有のサブネットワーク定義があります。 このサブネットワーク定義は、その層にあるサブネットワークがどのように動作し、どのタイプのフィーチャがそれらのサブネットワークに参加できるかを決定します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Utility Network] を右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
- [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[ネットワーク プロパティ] タブをクリックします。
- 必要に応じて、[一般]、[ネットワーク トポロジ]、[構造物ネットワーク] セクションを折りたたみます。 [Water Network] セクションを展開します。
[層の定義] 値は [階層] です。これについては、すでにこのチュートリアルで学習しました。 [サブネットワーク コントローラー タイプ] 値は [ソース] です。 これは、水はサブネットワーク コントローラーを基点として、顧客に対して下流方向に流れることを意味します。 上流方向トレースは、開始地点からソースに戻るパスを検索します。
その他のタイプのサブネットワーク コントローラーはシンクです。 シンクベースのネットワークでは、リソースは顧客から下流方向に流れ、サブネットワーク コントローラーで終了します (下水道処理プラントや雨水落ち口など)。 シンクベースのネットワークの上流方向トレースは、開始位置を流れるリソースが起点とする可能性があるパスをすべて表示します。
- [一般] セクションを折りたたみ、[層] セクションを展開します。
- [レイヤー プロパティ] ウィンドウの上部にある [最大化] ボタンをクリックして、ウィンドウを拡大します。
[層] テーブルには、データベース内のすべての層が表示されます。 各サブネットワークは層に属し、その層に対してこのテーブルで定義されている構成を使用します。
[サブネットワーク フィールド名] 列には、各層のフィールド名が表示されます。 階層ネットワークでは、フィーチャは複数の層に属することができるため、すべての層に固有のサブネットワーク フィールドがあります。 これらのフィールドは、層ごとに各フィーチャが属するサブネットワークを定義します。
注意:
属性テーブルとポップアップには、サブネットワーク フィールドは、フィールド名 ([cpsubnetworkname]、[SystemSubnetworkName] など) の代わりに、そのフィールド エイリアス ([CP Subnetwork Name]、[System Subnetwork Name] など) とともに表示されます。
[有効なサブネットワーク コントローラー] 列には、この層のサブネットワーク コントローラーとして機能するデバイスおよびジャンクション オブジェクトのタイプが表示されます。
層ごとに多数のプロパティがあるため、このダイアログ ボックス 1 つですべてのプロパティを確認するのが難しいことがあります。 [サブネットワーク定義の設定] ツールを使用して、各層のプロパティを確認します。
- [レイヤー プロパティ] ウィンドウを最小化して閉じます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの [戻る] ボタンをクリックします。
- [サブネットワーク定義の設定] ツールを検索して開きます。
このツールを使用して、層のサブネットワーク プロパティを変更できます。 ただし、このチュートリアルでは、既存のプロパティの確認にのみ使用します。
注意:
[サブネットワーク定義の設定] ツールの詳細については、該当するドキュメントをご参照ください。
- [入力ユーティリティ ネットワーク] で、[Water Utility Network] を選択します。 [ドメイン ネットワーク] で、[Water] を選択します。 [層の名前] で [Water Pressure] を選択します。
- [サブネットワーク トレース構成] セクションを展開します。
ここでは、層のトレース構成を確認できます。 最初の 4 つのチェックボックスは、ネットワークに関連付けられているフィーチャもサブネットワークに含めるかどうかを決定します。 これは、直接送水していない場合でも、圧力ゾーン内のステーション (コンテナー)、マンホール (構造物)、閉じたバルブ (バリア) が検索される場合があるためです。 これらのチェックボックスにより、サブネットワーク トレースで選択されるフィーチャも決まります。 これらの設定の詳細については、「サブネットワーク トレース構成」ドキュメント ページをご参照ください。
[サマリー] セクションでは、サブネットワークごとに計算されるサマリー統計情報を定義します。
サブネットワークが更新されるたびに、これらの統計情報は、そのサブネットワーク内のフィーチャごとに計算され、サブネットワーク ライン上で更新されます。
- [コンテンツ] ウィンドウの [Water Network] で [Water Pressure] を右クリックして、[属性テーブル] をクリックします。
- テーブルの一番右まで横にスクロールして、このユーティリティ ネットワークの圧力システムに対して計算されたサマリーを表示します。
フィーチャのポップアップでこれらと同じ属性にアクセスして、ダッシュボードとレポートの作成に使用できます。
- 属性テーブルを閉じます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの [条件バリア] セクションまで下にスクロールします。
ここでは、特定のデータ条件を満たした場合にトレースを停止するようサブネットワークを構成できます。
条件バリアのテスト
ユーティリティ ネットワークの水道層はすべて、前のモジュールで示した条件バリアのセットと同じセットを使用します。 閉じたバルブ、動作していないフィーチャ、陰極防食でのみ使用するフィーチャ (ワイヤーなど) が見つかると、水が停止します。 次に、データの編集がトレースとサブネットワークに与える影響について確認します。
- [ジオプロセシング] ウィンドウを閉じて、[サブネットワークの検索] ウィンドウを再び開きます。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウの [フィルター] セクションで、[サブネットワーク テーブル] タブをクリックします。 [フィルター] をクリックします。
ヒント:
[サブネットワーク テーブル] タブにアクセスできない場合は、[更新] ボタンをクリックします。
- ウィンドウの上部のグリッド ビューで、サブネットワークのリストをスクロールします。 [Iso:901] を右クリックし、[サブネットワークのトレース] をクリックします。
- 選択フィーチャにズームします。
トレースにより、ネットワークの北西隅にある 4 つの道路に沿ったフィーチャが選択されました。
テストする最初の条件バリアでは、閉じたバルブによりサブネットワークが停止します。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックして [Barrier testing] をクリックします。
マップが W Bauer Rd と Bonaventura Dr の交差点にズームします。
- リボン上の [選択] グループで [選択解除] をクリックして、[選択] をクリックします。
- マップ上で、W Bauer Rd 沿いにあるシステム バルブ (黄色のフィーチャ) をクリックします。
このバルブは現在開いています。つまり、水はそのバルブを通って流れることができます。 これがサブネットワークにどのような影響を与えるかを確認します。
- リボン上の [選択] グループで [属性] をクリックします。
[属性] ウィンドウが表示され、選択したフィーチャ (システム バルブ 1137) の属性が一覧表示されます。
- [属性] ウィンドウの下部で、[Valve Status] フィールドが表示されるまでスクロールします。 値を [Closed] に変更します。
- [適用] をクリックするか、[自動的に適用] チェックボックスがオンになっていることを確認します。
- マップ上で空白の領域をクリックして、このフィーチャの選択を解除します。
シンボルの色が黄色から赤に変わり、バルブが閉じられ水の流れが停止したことが示されます。
ネットワーク属性 (バルブのステータス) を更新したため、トポロジを更新する必要があります。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで、[検証] をクリックします。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウを再度開きます。 [Iso:901] を再度右クリックし、[サブネットワークのトレース] をクリックします。
バルブの北にあるフィーチャの選択が解除されました。 サブネットワーク定義では、ステータスが Closed のデバイスをバリアとして扱うことになっているため、トレースは閉じたバルブで停止します。 バルブを閉じることにより、これらのフィーチャに対する給水のみを遮断します。
次に、このバルブを再び開くが、提案された新しいバルブとして開いた場合に、どのように動作するかを確認します。
- マップ上の空白の部分を右クリックして、[フィーチャの選択] をクリックします。
- システム バルブ 1137 を再度クリックして、それ以外の選択をすべて解除します。
- [属性] ウィンドウを再度開きます。 [Valve Status] フィールドの値を [Open] に戻します。 [Lifecycle Status] の値を [Proposed] に設定します。
- [適用] をクリックするか、[自動的に適用] チェックボックスがオンになっていることを確認します。
- トポロジを検証します。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウを再度開き、[Iso:901] サブネットワークをトレースします。
もう一度、トレースはシステム バルブ 1137 で停止します。 [Lifecycle Status] の値が [In Service] または [To Be Retired] のフィーチャのみが水の通過を可能にします。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループにある [破棄] をクリックします。
- [編集の破棄] ウィンドウで [はい] をクリックします。
システム バルブ 1137 の属性が編集前の属性に戻ります。つまり、[Valve Status] が [Open]、[Lifecycle Status] が [In Service] に設定されます。
- 選択を解除します。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウと [属性] ウィンドウを閉じます。
給水本管の破損のシミュレーション
ネットワークのエリアを分離する方法およびそれがネットワークに与える影響について理解することは、すべてのユーティリティにより実行される一般的な解析です。 この最後のセクションでは、水圧サブネットワークを解析して、給水本管の破損の影響と対応をシミュレートします。
- 必要に応じて、ネットワークの北西隅にある [Barrier testing] ブックマークの位置に戻ります。
ネットワークのこの部分の分離をシミュレートして、保守を実行します。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ツール] グループで、[トレース位置] ボタンの下部をクリックし、[すべて消去] をクリックします。
- [トレース位置] メニューを再度開き、[始点] をクリックします。
- マップ上で W Bauer Rd と Bonaventure Dr の交差点を横切る給水本管ラインをクリックします (給水本管 3773)。
- リボンの [ツール] グループで、[ツール] ギャラリーの展開矢印ボタンをクリックします。
- [分離] をクリックします。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの [ドメイン ネットワーク] で [水道] を選択します。 [層] で [Water Pressure] を選択します。
次に、このエリアの分離に使用できるバルブを識別する条件を定義する必要があります。
- [バリアのフィルタリング] の [名前] で、[カテゴリ] を選択します。
ネットワーク カテゴリは、ネットワークの資源の特性を表すのに使用されます。 水道モデルでは、ネットワーク カテゴリが [分離] のアセット タイプに属するフィーチャをエリアの分離に使用できます。
- [値] で [隔離中] を選択します。
分離に使用される装置の識別に使用する条件は、モデルと状況によって異なります。 場合によっては、運用可能なバルブまたは締め付け可能なパイプのみを使用して分離することもあります。
- [実行] をクリックします。
トレースにより 2 つのバルブが選択されています。 エリアには 3 つ目の該当するバルブがありますが、圧力ソースからエリアを分離するのにそのバルブを操作する必要がないため選択されていません。
通常、この情報はディスパッチャーに提供されるため、ディスパッチャーは影響を受けるエリアを分離するフィールド作業員を送る場所がわかります。 別のトレースを実行して、デバイスを分離するのではなく、この分離により影響を受けるフィーチャを確認します。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで [分離フィーチャを含める] チェックボックスをオンにします。
- [実行] をクリックします。
結果は、2 つのバルブを閉じると、修復中に 5 人の顧客の水圧が失われることを示しています。
一般的に、この情報をカスタマー サービス担当者に提供して、断水と予想される修復時間を顧客に通知できるようにします。
このセクションでは、給水本管の破損をシミュレートしました。 [トレース] ツールを使用して、破損を分離するために閉じる必要があるバルブと、分離による影響を受ける顧客を見つけました。
このチュートリアルでは、サブネットワークを含むユーティリティ ネットワークの構成を行いました。 既存のサブネットワークと新しいサブネットワークの新しいサブネットワーク コントローラーを定義しました。 さまざまなサブネットワーク トレースを実行し、バリア フィーチャをテストしてネットワークを解析しました。 水道ネットワーク内のさまざまな層の目的と、その定義をニーズに合わせて変更する方法を学習しました。 最後に、給水本管の破損をシミュレートしました。
ArcGIS Utility Network では、サブネットワークを使用して、より効率的にデータを整理および解析できます。 これで、サブネットワークとその機能について理解を深めました。このシリーズの次のチュートリアル「サブネットワークの編集と検証」で学習を続けてください。 その他の業種 (電気やガスなど) でのサブネットワークの詳細については、「ArcGIS Utility Network を使用した解析とトレース」チュートリアル シリーズをご参照ください。