ソリューションの配置とデータの追加

ArcGIS Solutions は、主な要件を満たし、組織で一般的なワークフローをサポートするように設計された、業界固有の構成を ArcGIS に提供します。 各ソリューションには、1 つ以上のアプリケーション、調査、マップ、フィーチャ レイヤー、および ArcGIS Pro プロジェクトが含まれており、ニーズに合わせて構成することができます。

まず、ArcGIS Online から [Social Equity Analysis] ソリューションを配置し、そのソリューションから ArcGIS Pro プロジェクトを開きます。

Social Equity Analysis ソリューションのダウンロード

最初に、ArcGIS アカウントにサイン インし、[Social Equity Analysis] ソリューションを検索します。

  1. ArcGIS の組織アカウントにサイン インします。
    注意:

    組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください

  2. 画面上部の [アプリ] ボタンをクリックし、アプリ ランチャーで [ソリューション] を選択します。

    アプリ ランチャー内のソリューション

    ArcGIS Solutions ページが表示されます。

  3. 検索バーに「social equity」と入力します。

    ArcGIS Solutions ページの検索バー内の単語 (social equity)

  4. [Social Equity Analysis] ソリューション カードをクリックします。

    Social Equity Analysis ソリューション カード

    [Social Equity Analysis] ウィンドウが表示されます。

  5. [Social Equity Analysis] ウィンドウで、ソリューション ワークフローの概要を説明したスライドを確認します。

    [Social Equity Analysis] ソリューションには、4 つの主要コンポーネントがあります。

    • コミュニティの状況およびアクションの評価 - このコンポーネントには、コミュニティの状況のマッピング、コンポジット インデックスの作成、人口統計パターンの特定が含まれ、公平性の目標を基にサイトを選択します。
    • 進捗の経時的測定 - このコンポーネントには、コミュニティの特性インデックスを一般の人々と共有できる対話形式の凡例アプリが含まれています。
    • 透明性と社会的信頼の向上 - このコンポーネントには、人種的公平性に関する取り組みやプログラムの進捗を公衆および関係者と共有する ArcGIS Hub サイト テンプレートが含まれています。 また、一般的なフィードバックを提供する、公衆向けの Survey123 調査も含まれています。

    本チュートリアルでは、コミュニティの状況とアクションを評価する一番目のコンポーネントに着目します。

  6. スライドを見終わったら、[今すぐ配置] ボタンをクリックします。

    [マイ ソリューション] ページが表示され、[Social Equity Analysis] ソリューションが配置されます。

    次に、ArcGIS Pro で開くソリューションのデスクトップ アプリケーション テンプレートをダウンロードします。

  7. [Social Equity Analysis] ソリューションをポイントし、[開く] をクリックします。

    Social Equity Analysis ソリューションを開く

  8. [ソリューション コンテンツ] セクションまで下にスクロールし、[SocialEquityAnalysis] をクリックします。

    ソリューション コンテンツの下にある SocialEquityAnalysis ArcGIS Pro パッケージ

    [SocialEquityAnalysis] アイテム ページが表示されます。 これは、[Social Equity Analysis] ソリューションの ArcGIS Pro パッケージのアイテム ページです。

  9. [ダウンロード] をクリックします。
  10. [SocialEquityAnalysis.zip] のコンテンツを解凍して開きます。 [SocialEquityAnalysis] プロジェクト ファイルをダブルクリックし、ArcGIS Pro でプロジェクトを開きます。

    SocialEquityAnalysis ArcGIS プロジェクト ファイル

    ArcGIS Pro プロジェクトが開き、空のマップが表示されます。

国勢調査区グループ データの追加

次に、国勢調査地区、学校の場所、人口統計データ、健康アウトカム データなど、社会的公平性インデックス マップを作成する際に必要なレイヤーを追加します。

  1. ArcGIS Pro プロジェクトの [カタログ] ウィンドウで、[タスク] を展開し、[Social Equity Analysis] をダブルクリックします。
    ヒント:

    [カタログ] ウィンドウが表示されていない場合は、リボンの [表示] タブをクリックし、[ウィンドウ] グループで [カタログ ウィンドウ] をクリックします。

    カタログ ウィンドウで展開したタスク フォルダー

    [タスク] ウィンドウが表示されます。

    [タスク] パネルには、ArcGIS Pro のツールを使用する際のガイド付きプロセスが含まれています。これには、対象となる重点地域の特定、不均衡な影響または負担を被っているコミュニティの評価、不均衡な影響や結果に対処する介入を行う場所の特定などが含まれます。 まず、資産と結果に関するデータを準備します。

  2. [タスク] ウィンドウで、[Identify Study Area, Create and Prepare Variables] を展開し、[Identify study area and enrich with demographic variables] をダブルクリックします。

    タスク ウィンドウの状況とアクションの評価フォルダー内のコミュニティの資産、状況、および結果データの準備タスク

    [データの追加] ウィンドウが開きます。

  3. [データの追加] ウィンドウで、[ポータル] の下の [Living Atlas] をクリックします。 検索バーに「usa census block group boundaries」と入力し、Enter キーを押します。
  4. [esri_dm] が所有する [USA Census Block Group Boundaries] をクリックします。

    データの追加ウィンドウの esri_dm が所有する USA Census Block Groups レイヤー

  5. [OK] をクリックします。

    [USA Census BlockGroups] レイヤーがマップに追加されます。

  6. [タスク] ウィンドウで、[次のステップ] をクリックします。

    [タスク] ウィンドウの次のステップでは、レポート エリアにズームします。 オハイオ州トレドの近くにズームします。

  7. リボンの [マップ] タブの [照会] グループで、[場所検索] をクリックします。

    マップ タブの照会グループにある場所検索

    [場所検索] ウィンドウが表示されます。

  8. [場所検索] ウィンドウの検索バーに「Toledo, OH」と入力し、Enter キーを押します。

    場所検索ウィンドウの検索バー上の Toledo, OH

    マップでオハイオ州トレドにズームします。

    マップが拡大し、オハイオ州トレドを中心にして表示されます。

  9. [場所検索] ウィンドウを閉じます。 マップ上で、オハイオ州の大部分が表示されるまで縮小表示します。

    [USA Census BlockGroups] レイヤーには米国全体のデータが含まれていますが、トレド市があるルーカス郡のデータ解析のみを行います。 表示される国勢調査区グループをルーカス郡内に制限する定義クエリを作成します。 レイヤーの定義クエリ式を作成する前に、郡の一意の識別番号を確認します。

  10. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択] をクリックします。

    マップ タブの選択グループ内の選択

  11. マップでトレドを拡大表示し、トレド市のラベルの近くの国勢調査地区をクリックします。

    選択した区画が青色でハイライト表示されます。これは、そのフィーチャが選択されていることを意味します。

    マップ上のトレドのラベルの近くで選択されたブロック グループ

  12. [場所検索] ウィンドウを閉じます。
  13. [タスク] ウィンドウの下部にある [コンテンツ] タブをクリックします。

    タスク ウィンドウの下部にあるコンテンツ タブ

  14. [コンテンツ] ウィンドウで、[USA Census BlockGroups] レイヤーを右クリックして、[属性テーブル] をクリックします。
  15. 属性テーブルで [選択レコードを表示] をクリックします。

    USA Census BlockGroups レイヤーの属性テーブル下部にある選択レコードを表示ボタン

    テーブルには、選択した地区の行のみが表示されます。

  16. [STCOFIPS] 属性を見つけ、その値を記録します。

    選択したブロック グループの STCOFIPS 値

    FIPS は Federal Information Processing System (連邦情報処理システム) の略です。 STCOFIPS の STCO は State (州) と County (郡) の略です。 FIPS コードは区画エリアを一意に識別する番号です。 STCOFIPS コードの前の 2 桁は郡がある州のコードで、後ろの残り 3 桁は郡の指定コードです。

    オハイオ州ルーカス郡の STCOFIPS は [39095] です。 この情報を使用して、ルーカス郡のデータのみが表示されるよう、レイヤーのフィルター設定を作成します。

  17. [コンテンツ] ウィンドウで、[USA Census BlockGroups] レイヤーをダブルクリックします。

    [レイヤー プロパティ] ウィンドウが表示されます。

  18. [レイヤー プロパティ] ウィンドウの [定義クエリ] をクリックして、[新しい定義クエリ] をクリックします。

    レイヤー プロパティ ウィンドウの定義クエリタブにある新しい定義クエリ

  19. [STCOFIPS が 39095 と等しい] を作成します。

    STCOFIPS が 39095 と等しいと設定されたクエリ 1

  20. [適用] をクリックし、[OK] をクリックします。
  21. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。

    レイヤーに、オハイオ州ルーカス郡の国勢調査区グループのみが表示されるようになりました。

    オハイオ州ルーカス郡に対してフィルターされたレイヤー

ブロック グループへの人口統計データの付加

これでマップ上に国勢調査区グループの区分ができたため、各ブロック グループの人口統計情報を追加します。

  1. [タスク] ウィンドウに戻って、[次のステップ] を 2 回クリックします。

    タスク タブとタスク ウィンドウの下部にある次のステップ ボタン

    [Enrich with Demographic Data] ウィンドウが表示されます。

    次のタスクでは、[情報付加] ツールを使用して、注目する主要な人口統計データを追加します。 このツールはクレジットを消費します。

    注意:

    ジオコーディングではクレジットが消費されます。 クレジットは、ArcGIS 全体で使用される通貨のようなもので、フィーチャの保存、解析の実行、プレミアム コンテンツの使用などの特定の処理や保存のタイプに対して消費されます。 ArcGIS World Geocoding Service を使用し、スプレッドシートをホスト フィーチャ レイヤーとして公開するときにアドレス マッチングを行うと、クレジットが消費されます。 クレジットの詳細はこちら。

    ArcGIS Online アカウントの残りのクレジット数を確認するには、ページ上部でユーザー名をクリックし、[設定] をクリックします。 [設定] ページで [クレジット] をクリックすると、アカウントの残りのクレジット数が表示されます。

  2. [Enrich with Demographic Data] ツール ウィンドウの [Input Features][USA Census BlockGroups] を選択し、[Output Features] に「LucasCounty_Enrich」と入力します。

    Enrich with Demographic Data ウィンドウに入力されたパラメーター

    次に、[Enrich with Demographic Data] ウィンドウで、コミュニティへの働きかけや共同作業の取り組みを通じて決定された変数を選択します。

    公平性解析ワークフローで、公平性インデックスを作成する際に選択する変数または指標は、特定のコミュニティや対処しようとしている特定の介入によって異なります。 先に述べたように、人種的公平性ワークフローで最も重要なステップは、不平等の影響を受けており、介入による支援の対象となるコミュニティを巻き込むことです。 このようなコミュニティのメンバーは、インデックスを作成する前に、これらの指標を決定するプロセスに参加してもらう必要があります。

  3. [Variables] で、以下の事前設定済みの指標の削除ボタンをクリックします。
    注意:

    誤って変数を削除してしまった場合は、[タスク] ウィンドウの下部にある [前のステップに戻る] ボタンをクリックすることで、変数のリストをリセットできます。 次に、[スキップ] をクリックし、[Enrich with Demographic Data to reporting areas] ステップに戻ります。 [Enrich with Demographic Data] ウィンドウが開き、事前構成済みの変数リストが表示されます。

    • 2023 Total Population
    • 2021 Population Age 65+ (ACS 5-Yr)
    • 2023 Unemployed Population 16+
    • 2023 Per Capita Income
    • 2023 Median Household Income
    • 2021 Pop Ratio Inc/Poverty: 2.00+ (ACS 5-Yr)
    • 2021 Pop 19-34: No Health Insurance (ACS 5-Yr)
    • 2021 Pop 35-64: No Health Insurance (ACS 5-Yr)
    • 2021 HHs w/ Food Stamps/SNAP (ACS 5-Yr)
    • 2021 Owner HHs with 0 Vehicles (ACS 5-Yr)
    • 2021 Renter HH with 0 Vehicles (ACS 5-Yr)
    • 2023 Owner Occupied HUs

    以下の 5 つの変数は [パーセント] で選択されます。

    • 2023 Child Population
    • 2021 HHs: Inc Below Poverty Level (ACS 5-Yr)
    • 2021 Pop <19: No Health Insurance (ACS 5-Yr)
    • 2023 Pop Age 25+: High School/ No Diploma
    • 2021 HHs w No Internet Access (ACS 5-Yr)

    Enrich with Demographic Data ウィンドウでパーセントに設定された選択指標

    注意:

    このツールの実行には 23.95 クレジットが必要です。

    このステップを実行するのに十分なクレジットがなくても、提供された the LucasCounty_Enrich_Learn_2024 レイヤーを使用すれば本チュートリアルを続行できます。 このレイヤーを追加するには、リボンの [マップ] タブにある [レイヤー] グループで、[データの追加] をクリックします。 「LucasCounty_Enrich_Learn owner: Learn_ArcGIS」を検索し、結果のリストで [LucasCounty_Enrich_Learn 2024] レイヤーを選択します。 このステップをスキップしてチュートリアルを続行します。

  4. [Enrich with Demographic Data] ウィンドウで、[実行] をクリックします。
  5. [コンテンツ] ウィンドウで、[LucasCounty_Enrich] を右クリックして、[属性テーブル] を選択します。

    LucasCounty_Enrich レイヤーの属性テーブル オプション

    選択した指標がブロック グループ レイヤーに追加されました。

    Enrich with Demographic Data ツールで指定された指標を含む LucasCounty_Enrich レイヤーの属性テーブル

  6. テーブルを閉じます。

健康アウトカム データの追加とフィルター

次に、健康アウトカム データを追加して、郡内の現在の喘息の割合に対する理解を深めます。 疾病予防管理センター (Centers of Disease Control and Prevention) が所有する、国勢調査地区レベルの喘息有病率のデータを含むレイヤーを追加します。

  1. リボンの [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[データの追加] をクリックします。
  2. [Living Atlas] を検索していることを確認し、検索バーに「places cdc」と入力して Enter キーを押します。
  3. [data_cdc] が所有するグループ レイヤー [PLACES: Local Data for Better Health] をダブルクリックします。

    データの追加ウィンドウの data_cdc が所有するグループ レイヤー (Places: Local Data for Better Health)

    グループ レイヤー コンテンツが表示されます。 [Tracts] レイヤーのみが必要です。

  4. [Tracts] レイヤーをクリックし、[OK] をクリックします。

    PLACES: Local Data for Better Health グループ レイヤーの Tracts レイヤー

    [Tracts] レイヤーがマップに追加されます。 デフォルト シンボルは、健康保険に加入していない人口の割合別に国勢調査地区を表示します。 このレイヤーの喘息有病率に関するデータが必要ですが、今のところシンボルを変更する必要はありません。

    [Tracts] レイヤーには、全国のデータも表示されます。 ルーカス郡のデータのみが必要です。 レイヤーの定義クエリ式を作成する前に、チュートリアルの前半で実施したように、郡の一意の識別番号を確認する必要があります。

  5. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで [選択] をクリックし、トレド市のラベルの近くにある国勢調査地区をクリックします。

    選択した区画が青色でハイライト表示されます。これは、そのフィーチャが選択されていることを意味します。

    トレド市の中心部で選択された地区

  6. [コンテンツ] ウィンドウで [Tracts] レイヤーを右クリックして [属性テーブル] をクリックします。
  7. 属性テーブルで [選択レコードを表示] をクリックします。

    属性テーブルの下部にある選択レコードを表示ボタン

    テーブルには、選択した地区の行のみが表示されます。

  8. スクロールして [County FIPS] 属性を表示し、その値を記録します。

    属性テーブルの選択した地区の County FIPS の値

    ルーカス郡の [County FIPS] 値は [39095] です。 この情報を使用して、ルーカス郡のデータのみが表示されるよう、レイヤーのフィルター設定を作成します。

  9. テーブルを閉じます。
  10. [コンテンツ] ウィンドウで、[Tracts] レイヤーをダブルクリックします。 [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[定義クエリ] をクリックします。
  11. [新しい定義クエリ] をクリックし、式 [County FIPS が 39095 と等しい] を作成します。 [適用] をクリックし、[OK] をクリックします。
  12. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。

    [Tracts] レイヤーにルーカス郡が表示されるようになりました。

    オハイオ州ルーカス郡のみを表示するようにフィルター処理された Tracts レイヤー

    [タスク] ウィンドウの残りのステップでは、資産、状態、または結果データおよび割合を集約および計算します。 対象の結果データは、CDC のレイヤー内に割合として提供されているため、残りのステップを実施する必要はありません。 ただし、CDC のデータは地区レベルで提供されているため、[空間結合] ツールを使用して、地区レベルのデータからより小さいブロック グループ レベルのデータに喘息有病率の値を適用します。

  13. [タスク] ウィンドウの上部にある戻る矢印をクリックします。 表示される [タスク] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
  14. [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] をクリックして、プロジェクトを保存します。

    クイック アクセス ツールバーの保存

空間結合の使用

健康アウトカム データをプロジェクトに追加およびフィルターしたので、次に [空間結合] ツールを使用して、[Tracts] レイヤーの喘息有病率のフィールドを [LucasCounty_Enrich] レイヤーに追加します。

  1. [コンテンツ] タブをクリックして、[コンテンツ] ウィンドウを表示します。
  2. [Tracts] レイヤーを右クリックし、[データ設計] をポイントして [フィールド] を選択します。

    Tracts レイヤーのデータ設計オプションのフィールド

    [Tracts] レイヤーのフィールド ビューが表示されます。

    このレイヤーには、CDC が報告するさまざまな健康アウトカムに関する複数のフィールドが含まれていますが、喘息に関連するデータのみを処理します。 表示させるフィールドを指定すると、ワークフローの残りのステップでツールのパラメーターを設定する必要があるときに、対象のフィールドを簡単に見つけることができるようになります。

  3. フィールド ビューの上部にある [表示] チェックボックスをオフにします。

    Tracts レイヤーのフィールド ビューで表示をオフ

    すべてのフィールドがオフになりました。

    次に、喘息有病率に関連するデータを見つけ、レイヤーでこのフィールドのみが表示されるようにします。

  4. フィールド [Current asthma crude prevalence (%)] を見つけ、フィールドの [表示] チェックボックスをオンにします。

    Current asthma crude prevalence (%) フィールドの表示チェックボックスをオン

  5. リボン上の [フィールド] タブにある [変更] グループで、[保存] をクリックしてフィールド タブを閉じます。

    次に、[空間結合] ツールを実行して、喘息有病率データと [LucasCounty_Enrich] 人口統計データを含む新しいレイヤーを作成します。

  6. [ジオプロセシング] ウィンドウで、戻る矢印をクリックします。
  7. 検索バーに「spatial join」と入力し、結果のリストで [空間結合] を選択します。

    ジオプロセシング ウィンドウの結果のリストにある空間結合ツール

  8. [空間結合] ツール ウィンドウで、次のパラメーターを設定します。
    • [ターゲット フィーチャ][LucasCounty_Enrich] を選択します。
    • [結合フィーチャ][Tracts] を選択します。
    • [出力フィーチャクラス] タイプに「LucasCounty_Enrich_AsthmaP」を入力します。
    • [結合方法][1 対多の結合] を選択します。
    • [マッチ オプション][重心が含まれる] を選択します。

    [Tracts] レイヤー (国勢調査地区レベルのデータ) と [LucasCounty_Enrich] レイヤー (国勢調査地区グループ レベルのデータ) を結合します。 ブロック グループは、地区レベルよりも小規模です。 [結合方法][1 対多の結合][マッチ オプション][重心が含まれる] を選択すると、地区レベルに値が割り当てられ、地区内のすべてのブロック グループに適用されます。

    空間結合ツールに入力されたパラメーター

  9. [実行] をクリックします。

    [LucasCounty_Enrich_AsthmaP] レイヤーがマップと [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。

  10. [コンテンツ] ウィンドウの [LucasCounty_Enrich_AsthmaP] レイヤーを右クリックして、[属性テーブル] を選択します。 レイヤー内のフィールドを探索します。

    社会指標、人口統計指標、および喘息有病率データが、ブロック グループと同じレイヤーに表示されるようになりました。

  11. テーブルを閉じて、プロジェクトを保存します。

[Social Equity Analysis] ソリューションを配置し、ガイド付きステップを使用して、コミュニティの状況および対象のアクションを評価しました。 そして、社会特性データと喘息有病率の健康アウトカム データを追加しました。 次は、[Social Equity Analysis] ソリューションを引き続き使用して、解析およびインデックス マップを作成します。


公平性に関するコンポジット インデックスの作成

すべてのデータを準備できたため、次にマップを作成して、コミュニティ全体に分布する社会経済的成果と健康アウトカムについてデータから読み取れることを理解します。

注意:

このチュートリアルでは、インデックス作成の際に人種および民族の変数は含めません。理由は、チュートリアルの後半で、各集団の体験やニーズの格差の理解を深めるために、人種と民族別にインデックス結果を集計するからです。 各インデックスは管轄区域および該当インデックスに対して意図した使用例に特化したものであるべきなので、場合によっては、人種および民族のカテゴリーを、このインデックス作成プロセスの段階に含めることが重要になる場合もあります。

人種的公平性に関するワークフローで最も重要な要素は、コミュニティに関わることです。 社会的公平性に関する GIS 解析では、その解析を提供するコミュニティのメンバーを有意義な形で巻き込み、参加させることが極めて重要です。 このチュートリアル シナリオの冒頭で、ブロック グループ レイヤーへの情報付加に使用した社会経済的成果の指標および健康アウトカムの指標を特定するために、コミュニティに関与する取り組みをすでに開始していました。

次に、コミュニティ特性を可視化し、生成されたマップをコミュニティと共有して、フィードバックを求めます。 対象のコミュニティと関わり、フィードバックを収集した後、使用しているデータが現地の体験に適合し、コミュニティのニーズを最も正確に反映するよう、マップの修正が必要な場合があります。

コミュニティ特性の特定

今回は、フィーチャ レイヤーとチャート出力があるマップを作成して、本チュートリアルの前半で特定した 6 つの指標がどのように分散しているかを示します。 [Social Equity Analysis] ソリューションは [コンポジット インデックスの計算] ツールを使って、この計算を実行します。

インデックスとは、対象物を測定する数値のことであり、通常は社会的な脆弱性やビジネスの革新性など、直接的に計測したり定義したりするのが困難なもののために使用されます。 コンポジット インデックスの計算ツールは複数の変数を 1 つの変数に結合してインデックスを作成します。 このツールでは、変数の前処理、変数の結合、インデックスの後処理の 3 つの手順から成るワークフローを行います。

注意:

[コンポジット インデックスの計算] ツールの詳細については、「コンポジット インデックスの計算の詳細」をご参照ください。 本ツールの使用に関して、さらに記事、指針書、動画、チュートリアルが必要な場合は、ArcGIS Pro を使用してコンポジット インデックスを作成するチュートリアル シリーズをご参照ください。

  1. [タスク] ウィンドウで、戻る矢印をクリックします。 [タスク] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
  2. [タスク] ウィンドウで、[Create a Composite Index] を展開し、[Create a community characteristics data] をダブルクリックします。

    Social Equity Analysis タスク ウィンドウ内の Create a Composite Index フォルダー下にある Create a community characteristics index タスク

    [コンポジット インデックスの計算] ツール ウィンドウが開きます。

  3. [コンポジット インデックスの計算] ツール ウィンドウの [入力テーブル][LucasCounty_Enrich_AsthmaP] を選択します。 [出力フィーチャまたはテーブル] に「ChildAsthmaIndex」と入力します。

    コンポジット インデックスの計算ツール ウィンドウの、入力テーブルおよび出力フィーチャまたはテーブルに入力されたパラメーター

  4. [変数の入力] の横にある [複数追加] ボタンをクリックします。

    コンポジット インデックスの計算ツール ウィンドウにある、変数の入力用の複数追加ボタン

  5. 以下の属性をオンにし、[追加] をクリックします。
    • 2023 Child Population: Percent
    • 2021 HHs: Inc Below Poverty Level (ACS 5-Yr): Percent
    • 2021 Pop <19: No Health Insurance (ACS 5-Yr): Percent
    • 2023 Pop Age 25+: High School/No Diploma: Percent
    • 2021 HHs w/No Internet Access (ACS 5-Yr): Percent
    • Current asthma crude prevalence (%)

    複数追加メニューでチェックボックスがオンになった変数と追加ボタン

    [コンポジット インデックスの計算] ツール ウィンドウに 6 つの変数が表示されます。

    コンポジット インデックスの計算ツール ウィンドウに追加された変数

    次に、インジケーターの前処理と結合のためのパラメーターを選択します。 [変数のスケール処理方法と結合方法の事前設定] パラメーターを使用し、インジケーターのスケール処理と結合に使用する一般的な方法を選択します。 また、[入力変数をスケール処理する方法] オプションと [スケール処理済みの変数を結合する方法] オプションを手動で選択できます。

    注意:

    変数のスケール処理と結合の方法に関する詳細については、「コンポジット インデックスの計算の詳細」をご参照ください。

    ここでは、デフォルトの選択 (つまり、スケール処理の方法として最小値-最大値を使用し、スケール処理済みの値の平均によって値を結合する) をそのまま残しておきます。

  6. [出力設定] を展開します。 [出力インデックス名] に「ChildAsthmaIndex」と入力します。

    コンポジット インデックスの計算ツール ウィンドウの出力インデックス名

  7. [出力インデックスの最小値と最大値][最小] に「0」と入力します。 [最大値] に「100」と入力します。

    コンポジット インデックスの計算ツール ウィンドウの出力インデックスの最小値と最大値のセクション

  8. [追加分類出力][等間隔][等量分類][標準偏差] のチェックボックスをオンにします。 [クラスの出力インデックス番号] に、「10」と入力します。

    コンポジット インデックスの計算ツール ウィンドウの、追加された分類出力とクラスの出力インデックス数

    [出力インデックスの最小値と最大値] の範囲を 0 から 100 に設定するのは、結果のインデックス スコアをわかりやすくする方法の 1 つです。

    これで、[コンポジット インデックスの計算] ツールの前処理、結合、後処理パラメーターの設定が完了しました。

  9. [実行] をクリックします。

    生成されたコンポジット インデックス マップが表示されます。

    ChildAsthmaIndex レイヤー

  10. [タスク] ウィンドウで、[次のステップ] をクリックします。

    [Interpret results] ページが開きます。

    ここで重要になるのが、生成されたマップおよびチャートを調査して、インデックスの分散の観察、処理手順が目的に沿った結果を出しているかどうかの判断、入力変数とインデックスとの相関関係の確認を行うことです。 その他に考察すべき問題には次のものがあります。

    • 生成されたインデックスがインデックスの問題およびディメンションに対応しているか?
    • 入力変数が出力インデックスにどのように影響しているか?
    • すべての入力変数が使われているか、または削除された可能性のある変数はあるか?
    • 出力インデックスが 1 つの特別なディメンションまたは変数に不用意に重み付けしていないか?
    • 空間単位は入力変数の観点から適切か?
    注意:

    ガイダンス、コツ、ベストプラクティスの詳細については、「Creating Composite Indices Using ArcGIS: Best Practices」 (PDF) テクニカル ペーパーをご参照ください。

  11. [タスク] ウィンドウの下部にある [コンテンツ] をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウの [ChildAsthmaIndex Layers] グループ レイヤーには、[ChildAsthmaIndex] レイヤー以外にも、[コンポジット インデックスの計算] ツールで選択した出力が追加で含まれています。 また、[ChildAsthmaIndex] レイヤーには、ツールで自動生成されたチャートが含まれています。

  12. [ChildAsthmaIndex] レイヤーで、[スケール処理済み変数とインデックスの関係] チャートをダブルクリックします。

    コンテンツ ウィンドウのスケール処理済み変数とインデックスの関係チャート

    チャートが開きます。

    スケール処理済み変数とインデックスの関係チャート

    調査で最も重要な行は最終行です。 そこには、[ChildAsthmaIndex] 値と各変数との相関関係が示されています。 結果を見ると、高い相関 (0.90 以上) はありません。 低い相関 (0.10 以下) またはマイナス値もありません。 つまり、不本意な重み付けや不均等な変数による影響がインデックスにはない可能性が高いことを意味します。

    また、このチャートは、コンポジット インデックスの作成に使用される変数同士の相関の評価にも使えます。 変数同士の相関の評価では、高い相関値をもつ変数がない方が、都合が良い場合が大半です。 この例では、0.53 より高い変数がありません。これはつまり、互いの相関が高すぎないことを示しています。

  13. チャートを閉じます。
  14. [コンテンツ] ウィンドウの [ChildAsthmaIndex] レイヤーのチェックボックスをオフにし、[ChildAsthmaIndex - Quantile Classes] レイヤーのチェックボックスをオンにします。

    コンテンツ ウィンドウの ChildAsthmaIndex レイヤーのチェックボックスがオフ、ChildAsthmaIndex - Quantile Classes レイヤーのチェックボックスがオンの状態

    [ChildAsthmaIndex - Quantile Classes] レイヤーが、マップに表示されるようになりました。

    マップに表示されている ChildAsthmaIndex - Quantile Classe レイヤー

    マップは、コンポジット インデックス スコアの値を基に、ブロック グループを 10 等分して示しています。 [クラス 10] のブロック グループは、インデックス スコアが最も高いブロック グループの 上位 10 パーセンタイルに入る、介入プログラムで最も優先すべきグループです。

  15. [コンテンツ] ウィンドウで、[ChildAsthmaIndex - Quantile Classes] レイヤーをオフにし、[ChildAsthmaIndex - Standard Deviation Classes] レイヤーをオンにします。

    [ChildAsthmaIndex - Standard Deviation Classes] レイヤーが、マップに表示されるようになりました。

    マップ上の ChildAsthmaIndex - Standard Deviation Classes レイヤー

    このレイヤーは、インデックス スコアがブロック グループの平均値より、どの程度上回るまたは下回るのかを示す標準偏差を計算します。 マップは、コンポジット インデックス変数の影響を最も受けるエリアの解釈に役立ちます。 等量分類のレイヤーと標準偏差のレイヤーの表示では、優先付けの方法が異なります。

  16. 各自で、他のインデックス出力のレイヤーを調べます。
  17. 調べ終わったら、[タスク] ウィンドウに戻って、[次のステップ] をクリックします。

    [Load output index into hosted feature layer] ページが開きます。 この手順は今回は必要ないため、[完了] をクリックして、タスクを終了します。

  18. [完了] をクリックします。
  19. Ctrl + S を押して、プロジェクトを保存します。

コミュニティ インデックス マップの共有

生成されたコミュニティ特性データをコミュニティの関係者と共有し、マップがコミュニティを正確に表していることを確認して、マップがコミュニティをより反映するために必要な調整を特定することが重要です。 マップを Web マップとして共有します。

  1. リボンの [共有] タブをクリックします。 [共有] グループで、[Web マップ] をクリックします。

    共有タブの共有グループの Web マップ

    [Web レイヤーとして共有] ウィンドウが表示されます。

  2. [Web レイヤーとして共有] ウィンドウで、[サマリー] に説明文を入力し、[タグ] に関連する数個の単語を入力して、それぞれ入力した後に Enter キーを押します。
  3. [共有範囲] の下で [すべての人に公開] チェックボックスをオンにします。
  4. [分析] をクリックします。

    Web レイヤーとして共有する前に、レイヤーに一意の数値 ID を許可する必要がある旨のエラーが表示されます。

  5. エラーをダブルクリックします。

    [マップ プロパティ] ウィンドウが表示されます。

  6. [マップ プロパティ] ウィンドウで [Web レイヤーを共有できるよう一意の数値 ID の割り当てを許可] チェックボックスをオンにし、[OK] をクリックします。

    [マップ プロパティ] ウィンドウでオンになっている [Web レイヤーを共有できるよう一意の数値 ID の割り当てを許可]

  7. [Web レイヤーとして共有] ウィンドウで [解析] をクリックします。

    エラーが表示されなくなりました。

  8. [公開] をクリックします。

    レイヤーは Web レイヤーとして公開されます。

  9. [Web レイヤーの管理] をクリックします。

    Web レイヤーとして共有ウィンドウの下部にある Web レイヤーの管理リンク

    コミュニティ特性インデックス レイヤーのアイテム ページがブラウザーに表示されます。

  10. [Map Viewer で開く] をクリックします。

    アイテム ページの Map Viewer で開く

    レイヤーが Map Viewer で開きます。 Map Viewer では、マップに表示する指標を構成し、マップをリンクとして共有して、コミュニティのメンバーがデータを確認できるようにすることができます。

    [ChildAsthmaIndex] の結果を表示するマップを共有するだけでなく、人種および民族別の人口の割合、インターネット アクセス、貧困レベルなど、主要な指標を表示するマップを作成することも検討してください。

    コミュニティへの質問として、以下が挙げられます。

    • この指標の分布は、都市のコミュニティまたはエリアでの体験と一致していますか?
    • 都市での体験や知識に基づいて、[ChildAsthmaIndex] レイヤーの結果で優先度が高くなかったエリアのうち、意外だったエリアはありますか?
    • 優先度を高くすべきエリアをより反映するために追加する必要がある指標は他にありますか?

    コミュニティと関わるプロセスは対話です。 このような議論を実施し、解決策を導き出すには、何度も作業を反復する必要があるかもしれません。 ただし、データでは把握できないような生きた体験を確実に解析に反映させることができるため、価値がある作業です。 より正確な結果が得られれば、より正確な解決策を見出すことができます。

    注意:

    Map Viewer の使用方法についてより詳しく学習するには、ArcGIS のチュートリアル「中国のマップの作成」および「健康状態に対処するポリシー マップの作成」を探索してみてください。

解析方法とマップが提供されているコミュニティのタウン ホールでマップが共有されています。 地域の学校の保護者、地域の診療所の医師、近隣のグループ、地域が任命した公衆衛生委員会などの関係者が、マップを確認し、フィードバックを提供しました。 次に、フィードバックから学習したことを統合し、マップを調整して、コミュニティがより正確に表現されるようにします。

コミュニティ特性データの調整

コミュニティにマップを共有した後、居住者は、コミュニティ特性マップに反映されていない可能性のある追加の体験を共有しました。 家族が直面しているその他の負担として、住宅を所有する機会や利用しやすい交通手段を利用できないことが挙げられ、経済政策や住宅政策などの制度的な障害が大きな原因になっていることが確認されました。 現在、住宅を賃貸し、自家用車を利用できない人々への配慮と優先度を高めることが有益であることが住民から共有されました。 このような住民は、通学に徒歩や公共交通機関を利用する時間が長いため、特に公害や交通事故の影響を受けやすくなっています。 これは、自家用車を所有しない賃貸居住者の割合が高い、都市の中心部付近に住む人々にとって特に重要です。

これまでに学習した手順に従って、指標を追加し、最新のコミュニテイ特性インデックス マップを作成します。

  1. リボンの [解析] タブをクリックします。 [ジオプロセシング] グループで、[履歴] をクリックします。

    解析タブのジオプロセシング グループにある履歴

    [履歴] ウィンドウに、すでに実行したすべてのジオプロセシング ツールが表示されます。

  2. [履歴] ウィンドウで [Enrich with Demographic Data] をダブルクリックします。

    [Enrich with Demographic Data] ツール ウィンドウが表示され、チュートリアルの前半で入力したパラメーターが設定されています。

    [LucasCounty_Enrich_AsthmaP] レイヤーには、健康アウトカム データのほか、チュートリアルの前半で追加した他の人口統計指標がすでに含まれています。 [Enrich with Demographic Data] ツールを使用して、このレイヤーにもう 1 つの指標を追加します。

  3. [Enrich with Demographic Data] ツール ウィンドウの [Input Features] で、[LucasCounty_Enrich_AsthmaP] を選択します。 [Output Features] に「LucasCounty_Enrich2」と入力します。

    Enrich with Demographic Data ウィンドウに入力されたパラメーター

  4. 変数のリストの下にある [すべて削除] をクリックします。

    Enrich with Demographic Data ウィンドウの変数リストの下にあるすべて削除

  5. [Variables] の横にある追加ボタンをクリックします。

    Enrich with Demographic Data ツール ウィンドウの Variables の横にある追加ボタン

    [データ ブラウザー] ウィンドウが表示されます。

  6. 検索バーに「renter vehicles」と入力して Enter キーを押します。

    データ ブラウザー ウィンドウの検索バー内のテキスト (renter vehicles)

    関連する変数のリストが表示されます。

  7. 変数 [2021 Renter HHs by Vehicles Avail: 0 (ACS 5-Yr)] で、[数値] ボタンをクリックして選択を解除し、[パーセント] をクリックして選択した後、変数のチェックボックスをオンにします。

    パーセント シンボルが選択され、数値の選択が解除され、2021 Renter HHs by Vehicles Avail:0 (ACS 5-Yr) 変数がオンの状態

  8. [OK] をクリックします。
  9. [Add Demographics Data] ツール ウィンドウで、[実行] をクリックします。
    注意:

    再び [情報付加] ツールを使用するため、この処理にはクレジットが必要です。 この 1 つの指標を追加するには、4.79 クレジットが必要です。 このステップを実行するのに十分なクレジットがなくても、提供された情報付加済みのレイヤーを使用すれば、チュートリアルを続行できます。

    このレイヤーを追加するには、リボンの [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[データの追加] をクリックします。 [ポータル][ArcGIS Online] をクリックし、検索バーに「LucasCounty_Enrich2 owner: Learn_ArcGIS」と入力して Enter キーを押します。 [LucasCounty_Enrich2_Learn_2024] レイヤーを追加します。 このステップをスキップしてチュートリアルを続行します。

    [LucasCounty_Enrich2] レイヤーがマップと [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。 このレイヤーには、コミュニティ特性マップに含めるためにコミュニティによって特定されたすべての指標が含まれています。

  10. [履歴] ウィンドウの [コンポジット インデックスの計算] をダブルクリックします。
  11. [コンポジット インデックスの計算] ツール ウィンドウで、次の内容を更新します。
    • [入力テーブル][LucasCounty_Enrich2] を選択します。
    • [出力フィーチャまたはテーブル] に「ChildAsthmaIndex2」と入力します。
    • [変数の入力] リストの一番下に [2021 Renter HHs by Vehicles Avail: 0 (ACS 5-Yr): Percent] を追加します。

    コンポジット インデックスの計算ツール ウィンドウでパラメーターが調整された状態

  12. [出力設定] の下にある [出力インデックス名] に「ChildAsthmaIndex2」と入力します。

    コンポジット インデックスの計算ツール ウィンドウの出力設定セクションの下に入力された出力インデックス名

  13. [実行] をクリックします。

    [ChildAsthmaIndex2] レイヤーがマップと [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。

    [コンテンツ] ウィンドウの、[ChildAsthmaIndex] レイヤーと [ChildAsthmaIndex2] レイヤーの凡例が同じであることがわかります。 両者の違いは、[ChildAsthmaIndex2] レイヤーには、1 つの追加指標である、車を所有しない賃貸居住者である住民の割合の計算が含まれている点です。

    次に、元の [ChildAsthmaIndex] レイヤーを、作成したばかりの最新のレイヤーと比較します。

  14. [ChildAsthmaIndex2 Layers] グループ レイヤーの下で、Ctrl キーを押して、[ChildAsthmaIndex2] レイヤーを折りたたみます。

    ChildAsthmaIndex2 レイヤーの折りたたみ

    グループ レイヤーの全レイヤーが折りたたまれます。

    コンテンツ ウィンドウで ChildAsthmaIndex2 Layers グループ レイヤーのレイヤーが折りたたまれた状態

  15. [ChildAsthmaIndex Layers] グループ レイヤーの下で、Ctrl キーを押して、[ChildAsthmaIndex] レイヤーとグループ レイヤーの他の全レイヤーを折りたたみます。 [ChildAsthmaIndex] レイヤーと [ChildAsthmaIndex2] レイヤーの 2 つのレイヤーのみがオンになっていることを確認します。 [ChildAsthmaIndex2] レイヤーをクリックして選択します。

    これで、両グループ レイヤーのレイヤーが折りたたまれ、[スワイプ] ツールを使用して、2 つの結果を比較しやすくなります。

    グループ レイヤーで折りたたまれたレイヤー

  16. リボンの [フィーチャ レイヤー] タブをクリックします。 [比較] グループの [スワイプ] をクリックします。

    フィーチャ レイヤー タブの比較グループのスワイプ

  17. マップ上でクリックおよびドラッグして、[ChildAsthmaIndex2] レイヤーと [ChildAsthmaIndex] レイヤーを比較します。

    最新の [ChildAsthmaIndex2] レイヤーでは、数個のブロック グループに、より焦点が当てられています。 これらのエリアでは、車を所有しない賃貸居住者が多いため、屋外にいる時間が長くなり、大気汚染物質にさらされる危険性がある住民の割合が高いエリアであると考えられます。

    ChildAsthmaIndex とは異なるブロック グループを優先する ChildAsthmaIndex2 レイヤー

  18. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[マップ操作] をクリックし、[スワイプ] ツールを非アクティブにします。
  19. 学習した手順を使用して、レイヤーを Web マップとして共有し、生成されたマップをコミュニティのメンバーや関係者と共有します。
  20. プロジェクトを保存します。

コンポジット インデックス マップの冒頭で、コミュニティを巻き込む重要な手順を踏んだため、重要かつ地域との関連性が高い指標を解析に組み込めました。 解析に指標を追加し、コミュニティの生きた体験とニーズにより適合したマップを作成しました。

次に、インデックスの結果を人種および民族という構成要素で細分化し、公共衛生教育プログラムを実施する場所として最適な郡内の学校の優先順位を決めます。


公平性インデックスの評価とプログラムを実施する場所の提案

コンポジット インデックスを作成する際には、対象となるプロジェクト エリアのさまざまな部分母集団に対するインデックスの影響について理解を深めるために、インデックスを評価することが重要です。 このセクションではネットワーク解析も使用して、優先度インデックス スコアが最も高いブロック グループに接する最も適した場所にある 5 つの学校を特定します。

人口統計データの細分化

細分化データとはサブカテゴリ別に分割されたデータであり、サブカテゴリには人種および民族のグループ、性別、言語などが該当します。 データを細分化することで、集約されたデータでは明かされない可能性のあるサブカテゴリ別の恩恵と負担を解明できる場合があります。 このチュートリアルではこれまでに、複数の社会経済的データや健康アウトカム データを考慮した公平性インデックスを作成しました。 このセクションでは、インデックス スコアの平均値を人種および民族ごとに細分化して、小児喘息指標の負担が不均衡に高くなっているグループを特定します。

  1. [タスク] ウィンドウで、戻る矢印をクリックします。 [はい] をクリックして続行します。
  2. [Optional: Disaggregate and Visualize Demographic Data] フォルダーを展開し、[Disaggregate and visualize demographic data] をダブルクリックします。

    タスク ウィンドウの Disaggregate and visualize demographic data

  3. [次のステップ] をクリックします。
  4. [Enrich with Disaggregated Demographic Data] ウィンドウの [Input Features] で、[ChildAsthmaIndex2 - Quantile Classes] を選択します。 [Output Features] に「ChildAsthmaIndex_Disaggregated」と入力します。

    Enrich with Disaggregated Demographic Data ツール ウィンドウに入力された Input Features と Output Features のパラメーター

  5. [Variables] で、[2023 Hispanic Pop] を除く読み込み済みのすべての変数について、削除ボタンをクリックします。

    Enrich with Disaggregated Demographic Data ツール ウィンドウの読み込み済み変数の削除

    [Enrich with Disaggregated Demographic Data] ツール ウィンドウには、[2023 Hispanic Population] 変数だけが残っています。

    Enrich with Disaggregated Demographic Data ツール ウィンドウに残った 2023 Hispanic Population 変数

  6. [Variables] の横にある追加ボタンをクリックします。

    Enrich with Disaggregated Demographic Data ツール ウィンドウの Variables の横にある追加ボタン

    [データ ブラウザー] ウィンドウが表示されます。

  7. [データ ブラウザー] ウィンドウで [人種] をダブルクリックします。

    データ ブラウザー ウィンドウの人種カテゴリ

  8. [Non-Hispanic Origin] をダブルクリックします。
  9. [2023 Race and Hispanic Origin (Esri)] を展開します。
  10. 次の変数について、パーセント ボタンをクリックして選択し、数値ボタンの選択を解除して、変数のチェックボックスをオンにします。
    • 2023 Non-Hispanic White Pop
    • 2023 Non-Hispanic Black Pop
    • 2023 Non-Hispanic American Indian Pop
    • 2023 Non-Hispanic Asian Pop
    • 2023 Non-Hispanic Pacific Islander Pop
    • 2023 Non-Hispanic Other Race Pop
    • 2023 Non-Hispanic Multiple Race Pop

    人種変数のチェックボックスをオンにし、2023 Race and Hispanic Origin (Esri) のパーセントを選択

    選択した変数のリストに 7 つのパーセント変数が追加され、全部で 8 つの変数が選択された状態になります。

    注意:

    米国では、国勢調査局がいくつかの人種カテゴリに関する人口統計データを収集し、さらにヒスパニック系民族のカテゴリを区別しています。 これらのカテゴリは、多様かつ複雑な範囲のユーザーのグループ、経験、文化を捕捉するには限界がありますが、人種と民族性が、米国におけるその他の公平性の経験に対する相関関係をより深く理解するための信頼できるデータ ソースとなっています。

  11. [OK] をクリックします。
  12. [Enrich with Disaggregated Demographic Data] ツール ウィンドウで、[実行] をクリックします。
    注意:

    このツールの実行には 38.32 クレジットが必要です。 十分なクレジットがない場合は、提供された情報付加済みのレイヤーを使用してチュートリアルを続行できます。

    このレイヤーを追加するには、リボンの [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[データの追加] をクリックします。 [ポータル][ArcGIS Online] をクリックし、検索バーに「ChildAsthmaIndex_Disaggregated_Learn owner: Learn_ArcGIS」と入力して Enter キーを押します。 [ChildAsthmaIndex_Disaggregated_Learn] レイヤーを追加します。 このステップをスキップしてチュートリアルを続行します。

    [ChildAsthmaIndex_Disaggregated] レイヤーがプロジェクトに追加されます。

    マップへの追加後の ChildAsthmaIndex_Disaggregated レイヤー

    このレイヤーは 10 個のクラスでスタイル設定されており、最上位クラスであるクラス 10 は、コンポジット インデックス スコアが最も高い国勢調査区グループ、つまり小児喘息サポート プログラムの優先度が高いエリアを表します。

    次に、これらの国勢調査区グループを代表する人種および民族グループをインデックス スコアによって視覚化するためのチャートを作成します。

  13. [タスク] ウィンドウで、[次のステップ] を 2 回クリックします。
  14. [実行] をクリックします。
  15. [チャート プロパティ] ウィンドウの [カテゴリまたは日付] で、[ChildAsthmaIndex2 - Mean (Quartile Classes)] を選択します。 [集約] で、[平均値] を選択します。

    チャート プロパティ ウィンドウでカテゴリまたは日付と集約のパラメーターを入力

  16. [数値フィールド][選択] ボタンをクリックします。
  17. 人種および民族に関連する 8 つの変数のチェックボックスをオンにして、[適用] をクリックします。

    選択されたフィールドと適用ボタン

  18. [一般] タブをクリックし、次の情報を入力します。
    • [チャートのタイトル] に「Mean child asthma index scores disaggregated by race and ethnicity」と入力します。
    • [X 軸のタイトル] に「Child asthma index scores by deciles」と入力します。
    • [Y 軸のタイトル] に「Percent of race/ethnicity group」と入力します。

    チャート プロパティ ウィンドウの一般タブに入力されたチャートのタイトル、X 軸のタイトル、Y 軸のタイトル

    チャートが作成されます。

    等量分類、人種および民族関連の変数によりインデック スコアを細分化したチャート

    このチャートは、インデックス スコア平均値が最も高いクラス 8 からクラス 10 までのブロック グループを示しており、ヒスパニック系および非ヒスパニック系黒人の人口が相対的に多くなっています。 インデックス スコア平均値が最も低いクラス 1 からクラス 4 までのブロック グループでは、非ヒスパニック系白人の人口が相対的に多くなっています。 このチャートにより、ルーカス郡で小児喘息の負担が高くなっている可能性のある人種および民族グループについての理解が深まります。

公平なサイト選択タスクの使用

これまでの政策の決定がコミュニティ内の一部のエリアでリソースや機会が不足している主な理由ですが、すべてのコミュニティには住民の生活を改善するために活用できる資産が存在します。 このシナリオでは、公立学校は、保護者と生徒が呼吸器の健康の保護と管理について学習できる出会いの場として、重要な資産となります。

  1. [カタログ] ウィンドウで [タスク] を展開し、[Equitable Site Selection] をダブルクリックします。

    カタログ ウィンドウのタスクの Equitable Site Selection

  2. [タスク] ウィンドウで、[Identify Study Area, Create and Prepare Variables] を展開し、[Identify study area and enrich with demographic variables] をダブルクリックします。

    [Add study area to map] ウィンドウが表示されます。 分析範囲をすでに定義しており、マップでそのエリアがすでに拡大表示されているため、このステップと次のステップをスキップします。

  3. 表示された [データの追加] ウィンドウを閉じます。 [タスク] ウィンドウで、[スキップ] を 2 回クリックします。

    [Enrich with Demographics Data] ツール ウィンドウが表示されます。

    このチュートリアルの後の手順で [Solve Location Allocation with Index] ツールを実行するために、[2023 Total Population] 変数を追加する必要があります。

  4. [Enrich with Demographics Data] ツール ウィンドウで、次の情報を入力します。
    • [Input Features] で、[ChildAsthmaIndex2 - Quantile Classes] を選択します。
    • [Output Features] に「Priority_Schools_Selection」と入力します。
    • [Variables] で、[2023 Total Population] を除くすべての変数を削除します。

    Enrich with Demographic Data ツール ウィンドウに入力されたパラメーター

  5. [実行] をクリックします。
    注意:

    このツールを実行するには、4.79 クレジットが必要です。

    [Priority_Schools_Selection] レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウとマップに追加されます。

  6. [タスク] ウィンドウで、[完了] をクリックします。

    次に、[タスク] ウィンドウの次のステップを使用して、ルーカス郡の公立学校の場所を示す資産レイヤーを作成します。

  7. [タスク] ウィンドウで、[Identify Study Area, Create and Prepare Variables] を展開し、[Create and prepare additional variables] をダブルクリックします。

    [住所のジオコーディング] ウィンドウが表示されます。

    次のステップでは、資産、状況、または結果データをインポートします。 健康教育ワークショップが開催される公立学校である資産データをインポートします。

  8. LucasCounty _Schools_List_data.csv ファイルをダウンロードし、簡単にアクセスできるフォルダーに保存します。

    .csv ファイルには、ルーカス郡にある 2 つの学区内の公立学校に関する情報が含まれています。

    注意:

    このデータは、オハイオ州教育省の Web サイトにある、School and District Directory Information の Ohio Educational Directory System オンライン ツールから取得されました。

  9. [住所のジオコーディング] ウィンドウの [入力テーブル] で、参照ボタンをクリックします。
  10. 表示された [入力テーブル] ウィンドウで、.csv ファイルを保存したフォルダーを参照し、[LucasCounty_Schools_List_data.csv] をクリックして、[OK] をクリックします。
  11. [入力住所ロケーター] で矢印をクリックし、[ArcGIS World Geocoding Service] を選択します。
    注意:

    ジオコーディングではクレジットが消費されます。 このステップには、4.28 クレジットが必要です。

    住所のジオコーディング ツール ウィンドウに入力されたパラメーター

  12. 次のパラメーターを設定します。
    • [出力フィーチャクラス] に「LucasCounty_Schools」と入力します。
    • [国][米国] をオンにします。
    • [カテゴリ][住所] をオンにします。

    住所のジオコーディング ツール ウィンドウに入力された残りのパラメーター

  13. [実行] をクリックします。
    注意:

    このステップを実行するのに十分なクレジットがない場合は、提供されたジオコーディング レイヤーを使用してチュートリアルを続行できます。

    このレイヤーを追加するには、リボンの [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[データの追加] をクリックします。 [ポータル][ArcGIS Online] をクリックし、検索バーに「LucasCounty_Schools owner: Learn_ArcGIS」と入力して Enter キーを押します。 [LucasCounty_Schools] レイヤーを追加します。 このステップをスキップしてチュートリアルを続行します。

    [LucasCounty_Schools] レイヤーがマップに追加されます。

公平性の優先度を付けたプログラムの実施場所の提案

ルーカス郡には、100 以上の学校があります。 組織には各学校でプログラムを実施する余裕がないため、最も戦略的にプログラムを実施でき、公平性と包括性という組織の目標にも合致している学校の場所に対して優先度を付ける必要があります。 ここでは、Social Equity Analysis ソリューションを使用して学校の場所を評価し、空間解析を使用して、組織のニーズに最適な学校を見つけます。

  1. [タスク] ウィンドウで、戻る矢印をクリックします。
  2. [Evaluate Coverage and Perform Site Selection] を展開し、[Identify candidate sites] をダブルクリックします。

    すでに学校のデータを追加しているため、最初のステップはスキップします。

  3. [次のステップ] をクリックします。

    [Add Candidate Sites] ウィンドウが表示されます。 このツールを使用して、学校の場所を資産の候補地として追加します。 これにより、郡内のすべての学校が、プログラムを実施する候補地として設定されます。

  4. [Add Candidate Sites] ウィンドウの [Candidate Sites] で、[LucasCounty_Schools] を選択します。

    Add Candidate Sitesツール ウィンドウに入力されたパラメーター

  5. [実行] をクリックします。
  6. 必要に応じて、[コンテンツ] ウィンドウで [SiteSelection] グループを [コンテンツ] ウィンドウの上部にドラッグします。

    コンテンツ ウィンドウの上部にある SiteSelection

    マップ上のオレンジ色のフラグ シンボルは、資産の候補地が学校の場所に設定されていることを示しています。

    マップ上のコンテンツ ウィンドウに CandidateSites レイヤーが表示されます。

    このチュートリアルでは、学校の場所のみを検討します。 ただし、公園、コミュニティ センター、図書館など、介入に適した場所として機能する可能性がある、コミュニティの他の資産候補を検討することも重要です。 資産の候補について、コミュニティの意見を募集することを検討します。

  7. [タスク] ウィンドウで [次のステップ] をクリックし、[完了] をクリックします。
  8. [タスク] ウィンドウで [Perform site selection] をダブルクリックします。

    [Convert Equity Analysis Index to Demand Points] ツール ウィンドウが表示されます。

    一般的に、需要地点とは、施設が提供する商品とサービスを必要とする人または物を表すロケーションのことです。 この場合、コミュニティのメンバーが居住している国勢調査区グループになります。 このツールを使用して、ブロック グループ レイヤーをポリゴン フィーチャ レイヤーからポイント フィーチャ レイヤーに変換します。 これにより、各ブロック グループの中心から学校の場所 (資産の場所) までの距離を計算できるようになります。 ブロック グループの中心点は、資産の場所にアクセスする必要がある需要地点を表します。

    需要地点を作成する前に、[属性条件で選択] ツールを使用して、インデックス スコアの上位 3 つの等量分類クラスに含まれるブロック グループの需要地点のみを作成します。

  9. [コンテンツ] ウィンドウで、[ChildAsthmaIndex2 Layers] グループ レイヤーをオフにします。
  10. リボン上の [マップ] タブの [選択] グループで [属性条件で選択] をクリックします。

    マップ タブの選択グループの属性条件で選択

  11. [属性条件で選択] ウィンドウの [入力行][Priority_Schools_Selection] を選択します。
  12. [式] の下で、[Where 句 ChildAsthmaIndex2 - Mean (Quantile Classes) が 8 以上] という式を作成します。

    属性条件で選択ウィンドウの Where 句 ChildAsthmaIndex2 - Mean (Quantile Classes) が 8 以上の式

  13. [OK] をクリックします。

    インデックス スコアが上位 3 つの等量分類クラスに含まれるブロック グループがマップ上で選択されます。

  14. [Convert Equity Analysis Index to Demand Points] ツール ウィンドウの [Input Equity Analysis Index] で、[Priority_Schools_Selection] を選択します。 [Output Layer] に「Demand_points」と入力します。

    Convert Equity Analysis Index to Demand Points ツールのパラメーター

    ツールに、143 のレコードが処理されることが示されています。 これは [属性条件で選択] ツールで使用したクエリに基づいて予測していたレコード数と一致します。

  15. [実行] をクリックします。
  16. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択解除] クリックしてブロック グループの選択を解除します。

    マップ上で [Demand_points] レイヤーが開き、インデックス スコアの上位 3 つのクラスに含まれるブロック グループの中心にあるポイントが表示されます。

    マップに追加された Demand_points レイヤー

  17. [タスク] ウィンドウで、[次のステップ] をクリックします。
  18. [Solve Location Allocation with Index] ツール ウィンドウの [Input Site Selection Layer] で、[SiteSelection] を選択します。 [Input Demand Points Layer] で、[Demand_points] を選択します。

    Solve Location Allocation with Index ウィンドウの Input Site Selection Layer と Input Demand Points Layer のパラメーター

    移動時間パラメーターを設定し、優先ブロック グループから徒歩 30 分以内の学校の場所を選択します。

  19. [Number of Sites to Find] に「5」と入力します。 [Travel Mode Cutoff (time or distance)] に「30」と入力します。 [Travel Mode][Walking Time] を選択します。

    Solve Location Allocation with Index ツール ウィンドウに入力されたパラメーター

  20. [Output Allocation Lines Layer] に「Allocation_lines」と入力します。 [Output Chosen Sites Layer] に「Priority_schools」と入力します。
  21. [実行] をクリックします。
    注意:

    このツールを実行するには、8.7 クレジットが必要です。

    このステップを実行するのに十分なクレジットがない場合は、以下の提供されたレイヤーを使用してチュートリアルを続行できます。 提供されたレイヤーを追加するには、Learn_ArcGIS が所有する [Priority_Schools_Learn] レイヤーと [Allocation_Lines_Learn] レイヤーを検索して追加します。 このステップをスキップしてチュートリアルを続行します。

    解析により、優先ブロック グループから 5 マイルの運転距離内に 4 つの学校が存在することがわかります。 これらの場所は、公平性インデックス マップ解析の上位 25 パーセンタイルに含まれるブロック グループから最もアクセスしやすいため、健康教育プログラムの実施に最適です。

    生成されたアロケーション マップ

    現実世界のシナリオでは、さまざまな距離でこのツールを複数回実行する必要がある場合があります。 コミュニティと共有する際に、オプションを示す複数のマップを作成することを検討します。 さまざまなオプションを含むマップを作成しておくことで、コミュニティがそのトレードオフを十分に理解し、採用可能なオプションと優先すべきオプションを決定しやすくなる会話のツールとして役立ちます。

  22. プロジェクトを保存します。

    学習した手順を使用して、このマップをコミュニテイと共有し、コミュニティの体験を解析に十分に反映させるために調整する必要があるパラメーターが存在するかどうかを議論できます。

人種的および社会的公平性の解析を行う場合、実施に先立って理解を深めることが不可欠です。 このチュートリアルのシナリオでは、コミュニティとの連携の価値を体験するために、まず小児喘息に対処するための重要な指標を特定しました。 解析のマイルストーンを通じてフィードバックを収集することで、マップとソリューションが地域のニーズにより適切かつ正確に適合するようになりました。

「マップとデータは、コミュニティとの密接な関与を通じて、意思決定者とコミュニティが、コミュニティにおける利益と負担の配分に関する理解を共有し、公平性を阻む障害に対処するのに役立ちます。 ... 社会的公平性は、本質的に空間で起こるものです。 社会的公平性は、社会的アイデンティティ (人種、民族、性別、障害など) によって人生が左右されなくなったとき、住む場所に関係なく、誰もが成功に必要なものを手に入れられるようになったときに達成されます。 地理情報は、社会的公平性を達成する際の理解、計画、行動に不可欠であり、その過程において最も重要なコミュニティのメンバーを巻き込むことができます。」

- The Power of Partnership: The Story Behind the Social Equity Analysis Solution

このチュートリアルでは、Social Equity Analysis ソリューションを配置し、コミュニティ特性を評価および理解するために人口統計および健康アウトカム データを追加しました。 コミュニティからのフィードバックに基づいてコミュニティ特性マップを検証および修正し、公平性インデックスを作成しました。 公平性インデックスの結果を使用し、小児喘息のリスクが最も高い住民が存在する国勢調査区グループにプログラムを提供する際に最も中心にある学校の場所を解析することによって、地域の学校での健康プログラムの開始による介入を最適化することができました。

この公平性インデックス ワークフローを、健康や公共政策に関する他のさまざまなシナリオ、たとえば、新しい公園を設置する場所、夏場のクーリング センターを設置する場所、交通事故による傷害が多い地域のインフラストラクチャを改善する場所などの決定に適用する方法を考えてみてください。 また、標準偏差や等量分類の計算に基づいて優先順位を計算するなど、他の方法でインデックス マップを作成することも考えてみてください。 詳細については、「Methods for creating an index map for social equity」をご参照ください。

このチュートリアルでは取り上げませんが、人種的公平性ワークフローの次のステップでは、コミュニティ内の公平性のために実施したイニシアティブのパフォーマンスを監視および解析することで、パフォーマンスを管理します。 このステップでは、何がうまくいっているのか (および何がうまくいっていないのか) を評価し、必要に応じて戦略を調整することができます。 人種的公平性ワークフローの詳細については、「Applying the Racial Equity Workflow Using ArcGIS」をご参照ください。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。