サブタイプ グループ レイヤーの追加と並べ替え

このチュートリアルでは、ArcGIS Solutions チームが提供する「Water Distribution Utility Network Foundation」のデータとマップを使用します。 このマップで、レイヤー プロパティの変更を練習します。 チュートリアルを完了すると、日常的に操作するユーティリティ ネットワーク マップを構成するための新しいスキルを利用できるようになります。

提供されたマップには、[Water Line] レイヤーがありません。 初めに、このレイヤーをサブタイプ グループ レイヤーとしてマップに追加します。

サブタイプ グループ レイヤーの追加

まず、ArcGIS Pro プロジェクトをダウンロードして開きます。 不足しているレイヤーをサブタイプ グループ レイヤーとしてマップに追加し、[コンテンツ] ウィンドウでレイヤーを並べ替えます。

  1. Utility Network Display」プロジェクト パッケージをダウンロードします。

    Utility_Network_Display.ppkx という名前のファイルが、コンピューターにダウンロードされます。

    注意:

    .ppkx ファイルは、ArcGIS Pro プロジェクト パッケージです。これには、ArcGIS Pro で開くことができるマップ、データ、その他のファイルが含まれます。 .ppkx ファイルの管理の詳細については、このガイドをご参照ください。

  2. コンピューター上で、ダウンロードしたファイルを選択します。 [Utility Network Display.ppkx] をダブルクリックして ArcGIS Pro で開きます。
  3. サイン インを求められたら、ArcGIS アカウントを使用して、サイン インします。
    注意:

    ArcGIS Pro へのアクセス権限または ArcGIS アカウント (ArcGIS Online 用または ArcGIS Enterprise 用) がない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください

    イリノイ州ネイパービルの配水データを示すマップが表示されます。

    ユーティリティ ネットワーク データのマップ

    多数のレイヤーが [コンテンツ] ウィンドウにリストされます。 このチュートリアルでは、1 つのレイヤーのみを構成しますが、すべてのレイヤーをマップ内に表示すると相互作用を確認できるので便利です。

  4. [コンテンツ] ウィンドウで、[Structure Line] の横にある矢印をクリックして、レイヤーを展開します。

    コンテンツ ウィンドウの Structure Line レイヤーの横の展開ボタン

    2 つのサブレイヤーが表示されます。 マップの [Structure Line] および他の多くのレイヤーは、サブタイプ グループ レイヤーです。 このレイヤー タイプが可能になるのは、提供されたユーティリティ ネットワーク内のデータが、アセット グループとも呼ばれるサブタイプを使用して編成されているからです。 サブタイプ グループ レイヤーは、複数のサブタイプ レイヤーを含むコンポジット レイヤーです。 各サブタイプ レイヤーはフィーチャクラス内のサブタイプに対応し、他のサブタイプ レイヤーとは関係なく構成されます。 この構造には、効率やパフォーマンスの向上など、複数のメリットがあります。

    注意:

    サブタイプ グループ レイヤーとサブタイプ レイヤーの詳細については、該当の「ドキュメント」をご参照ください。

  5. [Structure Line] レイヤーを折りたたみます。

    マップには、配水ユーティリティ ネットワークの編集に通常使用されるすべてのレイヤーが含まれていますが、上水路データが欠落しているレイヤーを保存します。 このレイヤーを、サブタイプ グループ レイヤーとしてマップに追加します。

  6. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [レイヤー] グループで、[データの追加] ボタンの下半分をクリックします。

    データの追加ボタンの下半分

  7. 表示されたメニューで、[サブタイプ グループ レイヤー] をクリックします。
    注意:

    ArcGIS Pro 2.9 以前を使用している場合は、[プリセットの追加] をクリックし、[サブタイプ グループ レイヤー] を選択します。

  8. [サブタイプを持つ 1 つ以上のアイテムを選択] ウィンドウで、[プロジェクト] の下の [データベース][Utility Network Display.gdb] を展開します。 [UtilityNetwork] をクリックします。

    サブタイプを持つ 1 つ以上のアイテムを選択ウィンドウで選択された UtilityNetwork

    提供されたジオデータベースには、小規模の配水システムの完全なユーティリティ ネットワーク データセットが含まれています。

  9. [WaterLine] フィーチャクラスをクリックして選択します。 [OK] をクリックします。

    [Water Line] フィーチャクラスが、サブタイプ グループ レイヤーとしてマップに追加されます。 [コンテンツ] ウィンドウでは、各サブタイプはサブレイヤーとして表示されます。

    コンテンツ ウィンドウの Water Line サブタイプ グループ レイヤー

    注意:

    サブレイヤーのシンボルは異なる場合があります。

    マップでは、[Water Line] フィーチャは、他のフィーチャの上に描画されます。 フィーチャを [Water Line] レイヤーの下に配置する場合は、ポイント シンボルを使用すると判読しやすくなります。

  10. [コンテンツ] ウィンドウで、[Structure Junction] レイヤーと [Structure Line] レイヤーの間にある [Water Line] レイヤーをクリックしてドラッグします。

    Structure Junction レイヤーと Structure Line レイヤーの間に配置された Water Line レイヤー

    [Water Line] フィーチャは、マップのすべてのポイント フィーチャの下に描画されるようになりました。

    [コンテンツ] ウィンドウでレイヤーの順序を調整すると、マップの判読性や操作性が高まります。 ポイント レイヤーをライン レイヤーの上に、ライン レイヤーをポリゴン レイヤーの上に配置するのが一般的ですが、例外となる理由が多数あるので、自分のマップに最適になるようにレイヤーの順序を設定することをおすすめします。

サブタイプ レイヤーの並べ替え

[Water Line] レイヤーの並べ替えだけでなく、レイヤー内のサブタイプ レイヤーも並べ替えます。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Line] を右クリックして [プロパティ] を選択します。

    Water Line レイヤーのショートカット メニューのプロパティ オプション

  2. [レイヤー プロパティ] ウィンドウで [サブタイプ] タブをクリックします。

    サブタイプを並べ替える前に、使用する予定のないサブタイプを削除し、[コンテンツ] ウィンドウが煩雑にならないようにします。

  3. [含まれるサブタイプ] リストで [Unknown] をクリックします。 [削除] ボタンをクリックします。

    Unknown サブタイプと削除ボタン

    [Unknown] サブタイプが [使用可能なサブタイプ] リストに移動します。

  4. [含まれるサブタイプ] リストで、[Water Main] をクリックします。 このサブタイプがリストの最下部に配置されるまで、[下に移動] ボタンをクリックします。

    Water Main サブタイプと下に移動ボタン

    水道本管は、通常太線でシンボル表示されるので、他のフィーチャの細い線を隠さないよう、最下部に配置することをお勧めします。

  5. [Service][Rectifier Cable][Water Main] の間まで下に移動します。 他のサブタイプはそのままにしておきます。

    リストの下方に配置された Service サブタイプ

  6. [OK] をクリックします。

    変更が [コンテンツ] ウィンドウに反映されます。 [Water Line] サブタイプ レイヤーが並べ替えられました。 [Unknown] サブタイプは表示されなくなりました。

    サブタイプの順序が変更された Water Line レイヤー

    すべてのフィーチャが細い線でシンボル表示されているので、サブタイプ レイヤーの順序の変更は、マップ上ではまだわかりません。

  7. リボンの上にある [クイック アクセス ツールバー] で、[プロジェクトの保存] ボタンをクリックして、プロジェクトを保存します。

    クイック アクセス ツールバーのプロジェクトの保存ボタン

ここまでのチュートリアルでは、[Water Line] レイヤーをサブタイプ グループ レイヤーとして追加しました。 [コンテンツ] ウィンドウ内で、追加したサブタイプ グループ レイヤーの適切な位置を特定し、サブタイプ レイヤーを並べ替えました。


サブタイプ グループ レイヤーのフィルターを構成

ネットワーク ユーティリティ レイヤーには、数個のフィーチャしかないものも、数十万のフィーチャを含むものもあります。 それらのすべてのフィーチャが常に表示されていると、マップが煩雑になりすぎて判読できません。 効果的なフィルター構成は、ユーティリティ ネットワーク マップを確かに使いやすくするために重要です。 次に、定義クエリ、表示フィルター、表示縮尺範囲の 3 種類のフィルターを構成します。

定義クエリの設定

[Water Line] レイヤーを制限して、非アクティブなフィーチャ (まだ構築されていないフィーチャなど) を表示しないようにした方がよい場合があります。 定義クエリは、レイヤーをそのフィーチャのサブセットに制限できるフィルターです。 このフィルターは、レイヤーを操作するすべてのツールに適用され、たとえば、フィルターされたフィーチャは表示、選択、抽出できません。 アクティブな上水路と非アクティブな上水路を表示するための 2 つの定義クエリを作成します。

  1. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックし、[Definition query] ブックマークを選択します。

    Definition query ブックマーク

    マップはデータセットの北西の隅にズームします。

  2. [コンテンツ] ウィンドウで、[Light Gray Reference][Water Line][Light Gray Base] 以外のすべてのレイヤーをオフにします。

    ほとんどのレイヤーがオフのコンテンツ ウィンドウ

    マップでレイヤーが非表示になり、ベースマップと [Water Line] フィーチャだけが残ります。

    マップの Water Line フィーチャ

  3. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Line] レイヤーを右クリックして [プロパティ] を選択します。
  4. [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[定義クエリ] タブをクリックします。 [新しい定義クエリ] ボタンをクリックします。

    新しい定義クエリ ボタン

    新しいクエリの名前を変更します。

  5. [クエリ 1] をクリックして、「Not in service」と入力します。

    in service と名前を変更された定義クエリ

    現在運用されていない [Watar Line] フィーチャをすべて表示するクエリを作成します。

  6. [フィールドの選択] をクリックして [Lifecycle Status] を選択します。
  7. 2 つ目のメニューをクリックして、[を含む] を選択します。
  8. 3 つ目のメニューで、次の値の横にあるボックスをオンにします。
    • 0 - Unknown
    • 1 - Proposed
    • 2 - Approved
    • 4 - Under Construction
    • 32 - Abandoned
    • 64 - Retired
    • 128 - Removed
    • 256 - Out of Service

    Where 句 Lifecycle Status が複数の値を含むに設定されたクエリ

  9. [適用] をクリックします。

    [Not in service] 定義クエリが折りたたまれます。 [lifecyclestatus IN (0, 1, 2, 4, 32, 64, 128, 256)] となります。 これは、クエリの SQL 定義です。

    折りたたまれた In service クエリ

    このクエリを適用すると、[Water Line] レイヤーがフィルターされて、現在運用停止中のフィーチャだけが表示されます。

  10. [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[OK] をクリックします。

    マップが更新されます。 ほとんどのラインが非表示になります。 運用停止中の上水路はわずかで、定義クエリを使用するとそれらをすぐに特定できます。

    運用停止中の上水路が表示されたマップ

    次に、運用中のフィーチャのみを表示する定義クエリを追加します。

  11. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Line] を右クリックして [プロパティ] を選択します。
  12. [レイヤー プロパティ] ウィンドウの [定義クエリ] タブで、[新しい定義クエリ] ボタンをクリックします。
  13. [クエリ 1] をクリックして、「in service」と入力します。

    最後の定義クエリは、メニューを使用して作成します。 この定義クエリは、SQL クエリとして記述します。

  14. [SQL] 切り替えボタンをクリックします。
  15. テキスト ボックスに、「lifecyclestatus IN (8, 16)」と入力するか、コピーして貼り付けます。

    In service クエリの SQL ビュー

    [In service] 定義クエリにより、[Lifecycle Status] 属性が [8 - In Service] または [16 - To Be Retired] のフィーチャが表示されます。

  16. クエリの下にある [適用] をクリックします。

    これで、2 つの定義クエリが完成しました。 一度にアクティブにできるのは 1 つだけです。 [In service] をアクティブな定義クエリに設定します。

  17. [In service] の横の [アクティブとして設定] ボタンをクリックします。

    [In service] 定義クエリの横に緑のチェック マークが表示されます。

    アクティブなクエリとして設定された In service

  18. [OK] をクリックします。

    マップが更新されます。 これで、現在運用中のフィーチャのみが表示されます。

    定義クエリを切り替えるために [レイヤー プロパティ] ウィンドウを再度開く必要はありません。 リボンからもオンとオフを切り替えることができます。

  19. [コンテンツ] ウィンドウで [Water Line] レイヤーが選択されていることを確認します。 リボンの [データ] タブをクリックします。
  20. [定義クエリ] グループで、メニューをクリックして [<なし>] を選択します。

    <なし> に設定された定義クエリ

    すべてのフィーチャ (運用中および運用停止中) がマップに表示されます。

    これで、[Water Line] レイヤーの表示を、すべてのフィーチャ、運用中のフィーチャ、運用停止中のフィーチャの 3 つのビューから選択できるようになりました。 フィルターされたビューは、ユーティリティ ネットワークの作業に役立ちます。ただし、デフォルトで [<なし>] に設定された定義クエリはそのままにしておいてください。編集時は、運用中かどうかにかかわらず、すべてのフィーチャを認識する必要があるためです。 定義クエリは、マップに表示されるフィーチャに加えて、属性テーブルに表示されるフィーチャや、編集ツールやジオプロセシング ツールで使用できるフィーチャもフィルターします。

表示フィルターの構成

次に、表示フィルターを構成します。 表示フィルターは、定義クエリと同様にデータもフィルターしますが、マップ上に表示されるフィーチャに限って制限する点と縮尺に依存する可能性がある点の 2 点で定義クエリと異なります。 表示フィルターでフィルターされたフィーチャは、引き続き使用できます。 マップには表示されませんが、データベースから読み込んで、クエリを実行できます。 このため、定義クエリに関連するパフォーマンス上のメリットの一部は、表示フィルターには該当しません。 ただし、判読しやすく煩雑でないマップを作成するには、依然として有効です。

表示フィルター」は通常、ユーティリティ ネットワーク マップで使用され、他のフィーチャ内に格納されているフィーチャを非表示にします。 たとえば、ポンプ場にはポンプ、バルブ、メーターを格納できます。 この密集したフィーチャのクラスターをマップに表示すると煩雑になるため、フィーチャは「格納の関連付け」というリレーションシップにモデル化されます。 ポンプ場は格納器と見なされ、格納器内のフィーチャは格納物と呼ばれます。 表示フィルターを使用して、格納物を非表示にし、マップ上に格納器のみが表示されるようにします。

[Water Line] レイヤーの一部のフィーチャは、計量所や消火栓の中に格納されています。 格納器内のこれらのフィーチャを非表示にする表示フィルターを構成します。

  1. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックし、[Hidden content] ブックマークを選択します。

    マップを拡大して、[Service] ラインの分岐パターンを含むエリアを表示します。

    マップの Service ライン

    これらのラインのほとんどは格納器 (この場合は計量所) に格納されています。つまり、細かすぎるとマップが煩雑になるため、通常は表示しない方がよいということです。

  2. 必要に応じて、[コンテンツ] ウィンドウで [Water Line] レイヤーを選択します。
  3. リボンの [サブタイプ グループ レイヤー] タブをクリックします。 [描画] グループで [表示フィルター] をクリックします。

    リボンの表示フィルター ボタン

    [シンボル] ウィンドウが表示されます。

  4. [表示フィルターの有効化] 切り替えボタンをクリックします。

    表示フィルターの有効化切り替えボタン

    表示フィルターは縮尺別に有効化することも、手動で有効化することもできます。 [縮尺別] オプションは、Web またはモバイルで使用するためにレイヤーを構成する場合に適しています。 これにより、マップの拡大や縮小に合わせて、格納物フィーチャが自動的に表示または非表示になります。 モバイル作業者は、保護具を着用している場合でも、小さな画面で表示設定を変更する必要がありません。

    ただし、ここではデスクトップ用にマップを構成しているので、表示フィルターを手動で制御するように設定します。 この設定を使用すると、ユーザーはリボン上のコマンドを使用してフィルターを制御できます。

  5. [アクティブな表示フィルターを設定][手動] を選択します。
  6. [新しい表示フィルター] ボタンをクリックします。
  7. [フィルター 1] をクリックして「DisplayContent」と入力します (Display と Content の間にスペースは入れません)。

    名前が DisplayContent に変更された表示フィルター

    [DisplayContent] は、格納の関連付けの格納物を表示または非表示にするための特別な名前であるため、スペルと書式が正しいことを確認してください。

  8. [SQL] 切り替えボタンをクリックします。 「ASSOCIATIONSTATUS NOT IN (4, 5, 6, 12, 13, 14, 36, 37, 38, 44, 45, 46)」と入力するか、コピーして貼り付けます。

    DisplayContent フィルターの SQL ビュー

    [DisplayContent] フィルターは、この式を使って、[Association status] 属性に [Content] という語を含むが [Visible Content] という語を含まない [Water Line] フィーチャのみを表示します。 [Content] フィーチャは、通常デフォルトで非表示になっています。 [Visible Content] フィーチャはこのルールの例外であり、他のフィーチャに格納されているにもかかわらず、常に表示されるように設定されています。

  9. [適用] をクリックします。

    [Service] ラインの分岐が非表示になります。 これらは属性テーブルやツールで引き続き使用できますが、マップには表示されません。 格納モードに入ると、非表示のフィーチャを表示できます。

  10. [コンテンツ] ウィンドウで [Water Assembly] レイヤーをオンにします。

    マップに、[Meter Station] ポイントが 1 つ表示されます。

    マップ上の Meter Station ポイント

    これは、非表示の [Service] ラインを格納する格納器フィーチャです。

  11. リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [関連付け] グループで [格納の開始] をクリックします。

    リボンの格納の開始ボタン

    これで、クリックした任意の格納器で格納モードに入ることができます。

  12. マップで、meter station ポイントをクリックします。

    マップが格納モードになり、格納されている [Service] ラインが再度表示されます。 格納モードでは、選択した格納器の表示フィルターは無視され、中のすべての格納物を表示できます。 格納モードで編集を行うと、作成したフィーチャが格納物としてアクティブな格納器に追加されます。

  13. 青い破線で囲まれた [Meter Station] ポイントが表示されるまで拡大表示します。

    この線は、格納器のアウトラインを表します。

    青いアウトラインの計量所格納器

    注意:

    格納器のアウトラインは地理的表示ではないため、マップ上では上の画像とは異なる範囲が表示される場合があります。

  14. リボンで、[格納の終了] をクリックして、計量所のすべての格納物を非表示にします。

    格納の終了ボタン

    次に、[格納物の表示] コマンドを使用して、すべての格納器の格納物を一度に表示します。

  15. リボンで、[格納物の表示] の横にある矢印をクリックし、[表示] を選択します。

    表示に設定された格納物の表示コマンド

    [Service] ラインは再表示されますが、格納器の破線のアウトラインは表示されません。

    [格納物の表示] コマンドは、適切に構成された表示フィルターに依存します。 コマンドは、表示フィルターの名前が [DisplayContent] で、フィルターが [Association status] 属性で構成されている場合のみ機能します。

    [格納物の表示] コマンドは、同一エリアに複数の格納器がある場合や、別の格納器内に格納された格納器がある場合に便利です。 ただし、ほとんどの場合、格納物フィーチャは非表示のままにします。

  16. [格納物の表示] の横にある矢印をクリックし、[非表示] をクリックします。

    格納物フィーチャが非表示になります。

  17. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループの [マップ操作] ボタンをクリックします。

    リボンのマップ操作ボタン

  18. [コンテンツ] ウィンドウで [Water Assembly] レイヤーをオフにします。

    このチュートリアルで示されている構成の多くは案であり、特定のニーズに合わせてカスタマイズすることをお勧めします。 ただし、表示フィルターは例外です。 完全に機能するには、示されているように構成する必要があります。

表示縮尺範囲の設定

レイヤー プロパティは、サブタイプ グループ レイヤーで構成されるものも、サブタイプ レイヤーで構成されるものもあります。 これまでに変更したプロパティはすべてサブタイプ グループ レイヤーにありました。 続いて、サブタイプ レイヤーの表示縮尺範囲プロパティを構成します。

表示縮尺範囲を使用すると、各サブタイプ レイヤーを描画する最小縮尺と最大縮尺を定義できます。 表示縮尺範囲は、マップに表示されたデータを、縮尺によってフィルターします。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Line][Service] サブタイプ レイヤーを右クリックし、[レイヤーにズーム] を選択します。

    すべての Water Line フィーチャが表示されたマップ

    これらのフィーチャのほとんどは、この小さい (ズーム アウトした) 縮尺で表示する必要はありません。

  2. [コンテンツ] ウィンドウで [Water Device] レイヤーをオンにします。

    マップに 2 つのポイント クラスターが表示されます。 このレイヤーは、さまざまなフィーチャをさまざまな縮尺で表示するようにすでに構成されています。

  3. マップに多数の [Water Device] フィーチャが表示されるまで拡大します。

    Water Device フィーチャが表示されたマップ

  4. さらに多くのフィーチャが表示されるまで拡大します。

    さらに多くの Water Device フィーチャが表示されたマップ

    [Water Device] レイヤーには、20,000 を超えるフィーチャがあります。 すべての縮尺ですべてが表示されると、マップは判読不能になります。 マップ内のこのレイヤーも他のほとんどのレイヤーも、どのフィーチャをどの縮尺で表示するかをコントロールするための表示縮尺範囲を使用して構成されています。 [Water Line] レイヤーでは、表示縮尺範囲の必要性はそれほど高くありませんが、このレイヤーを整理することでマップが使いやすくなります。

  5. [コンテンツ] ウィンドウで [Water Device] レイヤーをオフにします。 必要に応じて、[Water Line][Service] サブタイプ レイヤーをクリックして選択します。

    コンテンツ ウィンドウの Service サブタイプ レイヤー

    表示縮尺範囲は、サブタイプ グループ レイヤーではなくサブタイプ レイヤーごとに、別々に構成されます。

  6. リボンの [フィーチャ レイヤー] タブをクリックします。
  7. [表示縮尺範囲] グループの [最小縮尺] に対して [1:5,000] を選択します。

    1:5,000 に設定された最小縮尺

    1:5,000 を超えてマップを縮小すると、[Service] サブタイプ レイヤーは描画されなくなります。

    ヒント:

    カスタム縮尺形式を使用するには、[最小縮尺] メニューを開きます。 [カスタマイズ] および [縮尺形式] をクリックします。

  8. マップを縮小表示します。

    縮尺が 1:5,000, を超えると、[Service] フィーチャは表示されなくなります。

    縮小表示されてマップから表示されなくなる Service フィーチャ

  9. [Water Line] サブタイプ グループ レイヤーで、次のサブタイプ レイヤーに、次の [最小縮尺] の値を設定します。
    • [Bonding Line][1:1,000]
    • [Test Lead Wire][1:1,000]
    • [Rectifier Cable][1:1,000]
    • [Water Main][1:24,000]

    これらの縮尺は、このマップの他のレイヤーで設定された表示縮尺範囲と一致します。 このチュートリアルの他の構成と同様に、実際に試して、自らのデータとマップに最適な設定を見つけることをお勧めします。

  10. マップを拡大したり縮小したりして、[表示縮尺範囲] 設定の効果を確認します。

    使いやすさを損なうことなく、マップの煩雑さは軽減されます。 さらに、多くのフィーチャをリクエストして描画する必要がないので、マップの縮尺が小さい (ズーム アウトした) ときに、マップの実行が高速化されます。 これらのメリットは、すべてのユーティリティ ネットワーク レイヤーがオンのときに、よくわかります。

  11. プロジェクトを保存します。
    注意:

    表示縮尺範囲の詳細については、該当の「ドキュメント」をご参照ください。

[Water Line] レイヤーを、アクティブまたは非アクティブなフィーチャを非表示にする定義クエリ、格納器内の格納物を非表示にする表示フィルター、マップの縮尺に基づいてフィーチャを非表示にする表示縮尺範囲という 3 種類のフィルターを使用して構成しました。


サブタイプ レイヤーのプロパティを構成

ここまでのチュートリアルでは、マップにサブタイプ グループ レイヤーを追加し、並べ替えて、さまざまなフィルターを構成して、マップを使いやすくしました。 この作業の大部分は、サブタイプ グループ レイヤーで行われました。 続いて、サブタイプ レイヤーの 1 つにプロパティを構成します。 シンボル、ラベル、フィールド、ポップアップを構成します。 このチュートリアルで使用される構成は、Water Distribution Utility Network Foundation で使用されている構成に基づきます。 この後、自らのマップを構成する際、マップの外観と動作についてよく検討し、ニーズに適したプロパティを構成してください。

シンボルの構成

次に、[Water Main] サブタイプ レイヤーのシンボルを構成します。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで [Water Main] サブタイプ レイヤーを右クリックして、[シンボル] を選択します。

    Water Main レイヤーのショートカット メニューにあるシンボル オプション

  2. [シンボル] ウィンドウで、[単一シンボル] をクリックして、[個別値] を選択します。

    [個別値] シンボル手法は、(定量的データとは対照的に) カテゴリまたはタイプを表すことを目的としています。

  3. [フィールド 1][Asset type] を選択します。

    Asset type に設定されたフィールド 1

    ユーティリティ ネットワーク データの編集と検証は [Asset type] フィールドに依存するので、シンボルにこのフィールドを含める必要があります。 そうすることで、編集テンプレートの作成と管理が容易になり、また接続されているフィーチャのタイプを簡単に確認できます。

    注意:

    [個別値] シンボルでは、フィールドを 3 つまで選択できます。その結果、フィールド値の組み合わせごとに個別のシンボル クラスが割り当てられます。 さらに多くの属性を伝達する必要がある場合は、ラベルの使用をお勧めします。

    [Asset type] の値に対して 1 つのシンボル クラスを示すテーブルが、[シンボル] ウィンドウの下半分に表示されます。 それぞれのクラスにシンボルを割り当てる前に、各アセット タイプに存在するフィーチャの数を確認します。

  4. シンボル クラス テーブルの上にある [詳細] ボタンをクリックして [データの個数を表示] を選択します。

    詳細メニューのデータの個数を表示オプション

    [データの個数] という名前の新しい列が、シンボル クラス テーブルに表示されます。

    ヒント:

    [データの個数] 列が見当たらない場合は、[シンボル] ウィンドウの端をドラッグして幅を広げます。

    データの個数が 0 のアセット タイプをマップから削除します。 これにより、自分やマップを使用している他のユーザーが、これらのフィーチャを誤って配置せずにすみます。

  5. テーブルで [Unknown] を右クリックして [削除] を選択します。

    Unknown シンボル クラスのショートカット メニューの削除オプション

  6. [Production][Drain][Overflow] の各シンボル クラスも削除します。
    ヒント:

    複数のシンボル クラスを一度に選択するには、Shift キーを押したままにします。

    [Transmission Main][Distribution Main] の 2 つのアセット タイプのみが残ります。

  7. [シンボル] 列で [Transmission Main] シンボルをクリックします。

    シンボル クラス テーブルの Transmission Main シンボル

    シンボル ギャラリーが開き、プロジェクトにあらかじめ定義されているシンボルが表示されます。 このプロジェクトには「Water Distribution Editor Style」が含まれているので、送水本管を表すためにデザインされたシンボルがすでに用意されています。

  8. 検索バーに「transmission main」と入力し、Enter キーを押します。
  9. 検索結果で [Transmission Main] シンボルをクリックします。

    シンボル ギャラリーの Transmission Main シンボル

    マップ上のいくつかのラインが濃い青色の太線に変わります。 新しいシンボルが [コンテンツ] ウィンドウにも表示されます。

  10. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Main][Distribution Main] をクリックします。

    コンテンツ ウィンドウの Distribution Main シンボル

    [シンボル] ウィンドウの上部のテキストが更新され、[ライン シンボルの書式設定 ‐ Distribution Main] になります。 [シンボル] ウィンドウには常に、[コンテンツ] ウィンドウで現在選択されているレイヤーおよびシンボルのプロパティが表示されます。

  11. 検索バーに「distribution main」と入力し、Enter キーを押します。 検索結果で [Distribution Main] をクリックします。

    シンボル ギャラリーの Distribution Main シンボル

    新しいレイヤーが、[コンテンツ] ウィンドウおよびマップに表示されます。

  12. [シンボル] ウィンドウ上部の戻る矢印をクリックして、[プライマリ シンボル] ページに戻ります。

    テーブルには、もう 1 つ、[<その他の値すべて>] というシンボル クラスが含まれています。

    シンボル クラス テーブル

    レイヤー内でシンボルが割り当てられていないフィーチャ (この場合は、送水本管でも配水本管でもないフィーチャ) は、デフォルトのシンボルで描画されます。 現在、このデフォルトのシンボル クラスにはフィーチャがありませんが、編集に使用されるマップにはすべてのネットワーク フィーチャが含まれていることが重要なので、削除しません。 ユーティリティ ネットワーク トポロジはデータベース内のすべてのフィーチャに対して構築されるため、マップに一部のフィーチャを表示しない場合、それらのフィーチャに関連する問題の確認や修正はできません。

  13. [シンボル] ウィンドウを閉じます。

    [Water Main] サブタイプ レイヤーのシンボルを構成したので、フィールドとフィールド値の数が比較的少ない場合にシンボルが最適に機能することを確認してください。 これは、シンボルを簡単に区別できるよう、値の組み合わせごとに異なるシンボルを割り当てる必要があるからです。

ラベルの構成

ラベルは、マップ上のフィーチャに関する情報を伝える別の方法です。 値の数が少ない場合に最適に機能するシンボルとは異なり、ラベリングは多くのさまざまな値に意味を持たせて示すことができます。 ただし、ラベルは通常凡例では説明されないので、明確なラベルをデザインすることが重要です。

では、[Water Main] サブタイプ レイヤーのラベルを構成します。

  1. 必要に応じて、[コンテンツ] ウィンドウで [Water Main] サブタイプ レイヤーを選択します。
  2. リボンの [ラベリング] タブをクリックします。

    デフォルトでは、新しいレイヤーがマップに追加された場合、ラベルはデフォルト フィールドに設定され、オフになっています。

  3. [レイヤー] グループの [ラベル] ボタンをクリックして、[Water Main] レイヤーのラベルをオンにします。

    リボンのラベル ボタン

    マップにラベルが表示されます。 ほとんどのラベルは [Unknown] になっています。 このテキストは、デフォルトで選択されているフィールドである [CP Subnetwork Name] から取得されます。

    ラベルのテキストを変更する前に、表示縮尺範囲を設定します。 ラベルの表示縮尺範囲は、レイヤーに対して以前に設定した表示縮尺範囲とは別のものですが、同様の目的を果たします。 ラベルが多すぎるとマップが煩雑になる可能性があります。マップの描画パフォーマンスは、配置すべきラベルの数と複雑さに影響されます。

  4. リボンで、[表示縮尺範囲] グループの [最小縮尺] に対して [1:5,000] を選択します。

    1:5,000 に設定された最小縮尺

  5. マップを拡大、縮小します。

    ラベルは、マップを拡大すると表示され、1:5,000 を超えてマップを縮小すると表示されなくなります。

    次に、ラベルのテキストを設定して、[Unknown] 以外の意味のある内容にします。

  6. リボンの [ラベル クラス] グループで、[フィールド] メニューを開きます。

    リボンのフィールド メニュー

    いずれかのフィールドを使用して、レイヤーにラベルを付けられます。 ただし、このマップでは、フィールドの組み合わせを使用できるよう、代わりに式を記述します。

  7. リボンの [ラベル クラス] グループで、[式] ボタンをクリックします。

    リボンの式ボタン

    [ラベル クラス] ウィンドウが表示されます。 [クラス] タブと [ラベル条件式] タブが開きます。

    ラベル クラス ウィンドウのクラス タブとラベル式タブ

  8. [式] ボックスで、既存のテキストを削除し、「Concatenate(DomainName($feature, 'diameter'), " ", DomainName($feature, 'material'), " (", Year($feature.installdate),")")」を貼り付けます。

    式

    この式は、各 [Water Main] フィーチャについて、直径、材料、パイプの設置年の 3 つの属性を連結します。 これらの属性は、ジオデータベースのコード値ドメインで定義されているので、式では、フィールドを直接呼び出さず、[DomainName] 関数を使用します。

    注意:

    DomainName」関数と「Concatenate」関数の詳細については、該当のドキュメントをご参照ください。

    直径、材料、設置日は、水道本管フィーチャを理解するために重要な属性です。ただし、自分のマップを構成する際は、より重要な別の属性をラベルに含めることもできます。

  9. [適用] をクリックします。

    マップ上のラベルが更新されます。 各ラベルには、2、3 行のテキストが表示されます。

    ラベル付きマップ

    いくつかの調整を行ってラベルを改善できます。 初めに、背景に対してラベルを目立たせるハローを追加します。

  10. [ラベル クラス] ウィンドウの [シンボル] タブをクリックします。

    ラベル クラス ウィンドウのシンボル タブ

  11. [表示設定] セクションを折りたたみ、[ハロー] セクションを展開します。
  12. [ハロー シンボル] で、[白 (塗りつぶし)] ポリゴン シンボルを選択します。

    ハロー シンボル メニューの白 (塗りつぶし) ポリゴン シンボル

  13. [適用] をクリックします。

    ラベル テキストの周囲に白いハローが表示され、ラインと重なっている部分がより見やすくなります。

    マップ上でハローが表示されたラベル

    次に、ラベルを 1 行で表示します。

  14. [ラベル クラス] ウィンドウで、[位置] タブをクリックします。 [ラベル調整ルール] タブをクリックします。

    コンテンツ ウィンドウの位置タブとラベル調整ルール タブ

  15. [改行] セクションで、[ラベルを改行] をオフにします。

    オフになったラベルを改行オプション

    [適用] ボタンがないので、ラベル位置に対する変更は直ちにマップに反映されます。

    ラベルが完成したマップ

    [Water Main] のラベルが完成しました。 ラベルがマップ上の [Service] ラインと重ならなければよいのですが、サービスが密集しているため、それは困難です。

    注意:

    ラベルの改行の構成の詳細については、該当の「ドキュメント」をご参照ください。

  16. [ラベル クラス] ウィンドウを閉じます。

フィーチャ ウェイトによるラベル配置の制御

次に、ラベルが重要なフィーチャを隠さないように、フィーチャ ウェイトを構成します。

  1. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックし、[Valves] ブックマークを選択します。
  2. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Device] サブタイプ グループ レイヤーを展開してオンにします。

    コンテンツ ウィンドウの Water Device レイヤー

    マップに複数のポイント フィーチャが表示されます。 これらのフィーチャの一部で、ラベリングをオンにします。

  3. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Device][Flow Valve] サブタイプ レイヤーを右クリックし、[ラベル] を選択します。

    マップ上の 2 つのフロー バルブにラベルが表示されます。 ラベルが [Water Main] ラインに重なって、読み取るのが困難です。

    ラベルが表示されたフロー バルブ

    [Water Main] ラインをラベルから保護するようにフィーチャ ウェイトを構成します。

  4. リボンの [ラベリング] グループで [オプション] をクリックして、[ウェイト] を選択します。

    オプション メニューのウェイト オプション

  5. [ラベル ウェイト ランキング] ウィンドウの [フィーチャ レイヤー] タブで、[Water Main – クラス 1] 行までスクロールします。
    ヒント:

    テーブル内のレイヤーは、[コンテンツ] ウィンドウと同じ順序でリスト表示されます。 列のヘッダーをダブルクリックして、レイヤー名順またはフィーチャ ウェイト順にテーブルを並べ替えることもできます。

    ラベルがフィーチャの上に描画されないよう、[Fitting] サブタイプ レイヤーのフィーチャ ウェイトを設定します。

  6. [Water Main ‐ クラス 1][フィーチャ ウェイト] 列に「1000」と入力して、Enter キーを押します。

    1000 に設定された Water Main ‐ クラス 1

    フィーチャ ウェイトは、フィーチャが障害物とみなされ、ラベルが重ならないようにする必要があることを示します。 フィーチャ ウェイトの数値が大きいほど、ラベルが避けるべきフィーチャの重要性が高くなります。 フィーチャ ウェイトの可能な最大値は 1,000 です。

  7. [ラベル ウェイト ランキング] ウィンドウで [OK] をクリックします。

    マップ上で、[Flow Valve] のラベルが、[Water Main] のラインに重ならないように再配置されます。

    水道本管のラインから離れて配置されたフロー バルブのラベル

    [Water Main] のラベルも、[Water Main] のラインに重ならないように再配置されます。

    注意:

    より多くのウェイトを定義すると、ラベルの配置を詳細に制御できますが、ラベルの描画にかかる時間も長くなります。 マップ内に、ラベルで隠れたフィーチャが多すぎる場合は、フィーチャ ウェイトに依存せず、ラベルの表示縮尺範囲の使用を検討してください。

    ラベル ウェイト ランキングの詳細については、該当の「ドキュメント」をご参照ください。

  8. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Device] レイヤーを折りたたんでオフにします。

式を用いた表示フィールドの構成

次に、[Water Main] サブタイプ レイヤーの表示フィールドを構成します。 表示フィールドは、ArcGIS Pro のポップアップ、[属性] ウィンドウ、およびその他の場所に表示されるフィーチャを識別する役割があります。

現在の表示フィールドを確認するには、まず [属性] ウィンドウにフィーチャを表示します。

  1. リボン上の [マップ] タブの [選択] グループで [属性] をクリックします。

    リボンの属性ボタン

  2. [属性] ウィンドウで [1 つまたは複数のフィーチャを選択] をクリックします。

    属性ウィンドウの 1 つまたは複数のフィーチャを選択ボタン

  3. マップ上で [Water Main] フィーチャをクリックして選択します。

    選択したフィーチャが [属性] ウィンドウに表示されます。 フィーチャは [Unknown] と識別されています。

    属性ウィンドウで Unknown として表示された選択フィーチャ

    デフォルトの表示フィールドは、前に置き換えたデフォルトのラベル フィールドと同じです。 [Unknown] という名前からは、フィーチャについて何もわかりません。

  4. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Main] を右クリックして [プロパティ] を選択します。
  5. [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[表示] タブをクリックします。
  6. [表示フィールド][式の設定] ボタンをクリックします。

    式の設定ボタン

    1 つの表示フィールドを選択する代わりに、Arcade 式を記述して 2 つのフィールドを結合することができます。

  7. [式の設定] ウィンドウで、[タイトル] に「Asset Type and ID」と入力します。
  8. [式] ボックスで、既存のテキストを削除し、「DomainName($feature,'assettype') + ': ' + $feature.assetid」を貼り付けます。

    式の設定ウィンドウ

    この式により、水道本管の種類と一意の識別子が表示されます。

  9. [式の設定] ウィンドウで [OK] をクリックします。

    [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[表示フィールド] のテキストが、新しい式の名前を使って更新されます。

    Asset Type and ID に設定された表示フィールド

  10. [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[OK] をクリックします。

    [属性] ウィンドウで、表示名が更新されます。 選択したフィーチャが、アセット タイプと ID によって識別されるようになりました。

    属性ウィンドウで Distribution Main: Wtr-Mn-1082 と表示された選択フィーチャ

    意味のある表示フィールドを構成すると、マップ内でフィーチャを識別しやすくなります。

フィールド プロパティの構成

[属性] ウィンドウに、レイヤーのすべてのフィールドがリスト表示されます。 次に、最も重要なフィールドが最初に表示され、重要でないフィールドは表示されないように、フィールドを再編成します。

フィールドの順序、表示設定、フィールドの名前に使用されるエイリアスは、すべて変更できます。 これらの変更はマップ内に保存され、ジオデータベースに格納されたデータには影響しません。

  1. [属性] ウィンドウで、属性のリストをスクロールします。

    属性リスト

    [Water Main] サブタイプ レイヤーには多数の属性があります。 リストを並べ替え、不要なフィールドを削除して、このリストを整理します。

  2. [コンテンツ] ウィンドウで [Water Main] を右クリックします。 [データ設計] にポインターを合わせて、[フィールド] を選択します。

    [フィールド] ビューが表示されます。 このビューを使用すると、フィールドのプロパティを変更できます。 まず初めに、フィールドのエイリアスを変更します。 エイリアスは、属性テーブル、[属性] ウィンドウ、ポップアップ、およびその他の場所で、フィールド名の代わりに使用されます。 [diameter] フィールドには、[diameter: Cable Gauge, Diameter, Wire Size] という長いエイリアスがあります。これは、サブタイプに応じて、ラインのさまざまな特性を表せるからです。 [Water Main] サブタイプでは、このフィールドは、パイプの直径を表します。

  3. [エイリアス] 列で下にスクロールして、[diameter: Cable Gauge, Diameter, Wire Size] をダブルクリックします。 「Diameter」と入力して Enter キーを押します。

    Diameter エイリアス

    未保存の変更であることを示す緑の正方形が、行の横に表示されます。 次に、すべてのフィールドを非表示にします。

  4. テーブル ヘッダーで [表示] チェックボックスをオフにします。

    フィールド ビューでオフになっている表示チェックボックス

    [表示] 列のすべてのチェックボックスがオフになりました。 一部のフィールドは、後で表示をオンに戻します。

    最も頻繁にアクセスされるフィールドをリストの先頭にして、意味のある順序でフィールドを配置する必要があります。 自分のマップを構成する際は、最適な順序を決定する必要があります。 このマップでは、パイプの特性を定義するフィールドを上部に配置します。

  5. [Asset group] 行で、緑色の正方形をクリックしたままにします。 それをリストの一番上にドラッグして配置します。
    注意:

    このチュートリアルでは、[エイリアス] 列の名前でフィールドを参照します。

  6. 次のフィールドを、次の順序で、[Asset group] の下に配置します。
    • アセット タイプ
    • Asset ID
    • Material
    • Diameter
    • Install Date

    フィールド ビューで並べ替えられたフィールド

    ヒント:

    複数の行を一度に移動するには、Ctrl キーを押したまま、緑の正方形をクリックします。 行は、選択された順序で移動します。

    次に、フィーチャがどのサブネットワークに属しているかについての情報を表示します。

  7. 次のフィールドを、[Install Date] 行の下に配置します。
    • System Subnetwork Name
    • Pressure Subnetwork Name
    • Isolation Subnetwork Name
    • DMA Subnetwork Name
    • CP Subnetwork Name
    • Supported subnetwork name
    • Supporting subnetwork name

    フィールド ビューで並べ替えられたフィールド

    次に、フィーチャが作成された時または最後に編集された時など、重要なジオデータベース情報を含むすべてのフィールドを表示します。

  8. 次のフィールドを、[Supporting subnetwork name] 行の下に配置します。
    • Creation date
    • Creator
    • Last update
    • Updated by
    • Object ID
    • Global ID
    • 形状
    • shape_Length

    ユーティリティ ネットワーク データに維持されるシステム フィールドは、使用頻度が低いので、最後に表示します。

  9. 次のフィールドを、[shape_Length] 行の下に配置します。
    • From device terminal
    • To device terminal
    • Association status
    • Is connected
  10. [表示] 列で、[Asset group] から [Is connected] までのすべての行のチェックボックスをオンにします。 残りのフィールドはオフのままにします。

    表示列がオンになっているフィールド

    オンになっているフィールドのみが、[属性] ウィンドウ、属性テーブル、およびフィールドがリストされるその他の場所に表示されます。

    次に、[Asset ID] フィールドは、システム管理フィールドで編集してはならないため、[読み取り専用] のマークを付けます。

  11. [読み取り専用] 列で、[Asset ID] 行のチェックボックスをオンにします。

    読み取り専用をオンにした Asset ID フィールド

    最後に、重要な列をハイライト表示して、[属性] ウィンドウと属性テーブルで識別しやすくします。

  12. [ハイライト] 列で、次のフィールドのチェックボックスをオンにします。
    • Material
    • Diameter
    • Install Date

    ハイライトをオンにした 3 つのフィールド

  13. テーブルの任意の場所を右クリックして [保存] をクリックします。

    フィールド ビューのショートカット メニューの保存ボタン

  14. [フィールド] ビューを閉じます。
  15. [属性] ウィンドウが空の場合は、マップで [Water Main] フィーチャをクリックして選択します。

    選択したフィーチャが [属性] ウィンドウに表示されます。 フィールドは、上で定義した順序でリストされます。 3 つのフィールドが黄色でハイライト表示されます。 一部のフィールドは表示されません。

    並べ替えられた属性のリスト

  16. [属性] ウィンドウを閉じます。
  17. リボン上の [選択] グループで [選択解除] ボタンをクリックして、選択を解除します。

    リボンの選択解除ボタン

    デスクトップ、Web、モバイル マップのエンド ユーザーは異なるフィールドに関心があるため、フィールド プロパティは、多くの場合、それらのマップごとに異なるように設計されます。 多くの場合、デスクトップ ユーザーはフィーチャのフィールドのほとんどを入力および管理する責任がありますが、Web およびモバイル ユーザーの多くは、特定のワークフローに固有の小さなフィールド セットに重点を置きます。 自分のマップでフィールド プロパティを構成する際は、誰がどのような目的でマップを使用するかを考慮してください。

ポップアップの構成

ポップアップは、フィーチャの属性の読み取り専用ビューを GIS ユーザーに表示する最も一般的な方法です。これは、GIS ユーザーの構成がデスクトップ、Web、モバイル アプリケーションでサポートされているからです。 このチュートリアルでは、[Water Line] レイヤーのデフォルトのポップアップ構成に、最小限の変更のみを加えます。

  1. リボンの [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで、[マップ操作] ボタンをクリックします。
  2. マップ上で任意の [Water Main] フィーチャをクリックして、そのポップアップを開きます。

    ポップアップ ウィンドウが表示されます。 デフォルトでは、表示可能なすべてのフィールドが、前に構成した順序で表示されます。

    ポップアップ ウィンドウ

  3. ポップアップの下部まで、スクロールします。

    [フィールド] ビューで構成していないメジャー値に関連するフィールドがいくつかあります。 それらのフィールドは [Water Main] レイヤーには必要ないので、削除します。

    ポップアップのメジャー フィールド

  4. ポップアップを閉じます。
  5. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Main] を右クリックして、[ポップアップの構成] を選択します。

    [ポップアップの構成] ウィンドウが開きます。 [タイトル] パラメーターを式に設定します。 これは、表示フィールドに設定した式と同じです。

    ポップアップの構成ウィンドウで {expression/expression0} に設定されたタイトル

    ポップアップでは、デフォルト タイトルとして表示フィールドが使用されます。

    注意:

    式を編集するには、ウィンドウ下部の [式] ボタンをクリックします。 この操作で編集されるのはポップアップで使用される式のみで、表示名は変更されません。

  6. [Fields(30)] をポイントし、[ポップアップ エレメントの編集] ボタンをクリックします。

    Fields アイテムのポップアップ エレメントの編集 ボタン

  7. [表示フィールドと Arcade 式のみを使用] チェックボックスをオフにします。

    ポップアップには、メジャー値に関連する複数のフィールドが含まれています。 [Water Main] サブタイプ レイヤーはメジャーを使用しないので、それらのフィールドを非表示にします。

  8. 次のフィールドをオフにします。
    • 計測
    • 最小メジャー
    • 最大メジャー
    • メジャー値
    • パート
    • 不明なすべてのメジャー

    オフになったメジャー フィールド

  9. ウィンドウの上部にある [戻る] ボタンをクリックします。

    [Water Line] レイヤーには、有効化されたアタッチメントと一部のフィーチャに関連する写真があります。 その結果、ポップアップ構成には自動的に画像エレメントが追加されます。

  10. [ポップアップの構成] ウィンドウで、[{WaterLine__ATTACHREL\ATT_NAME}] にポインターを合わせて、[ポップアップ エレメントの編集] ボタンをクリックします。

    ポップアップの構成ウィンドウの画像オプション

    ここでは、添付された画像を表示するための設定を行うことができます。 今のところ、変更の必要はありません。

  11. [ポップアップの構成] ウィンドウを閉じます。
  12. リボン上の [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックしてから [Attachment] ブックマークを選択します。

    このエリアのフィーチャの 1 つにアタッチメントがあります。

  13. 住宅街と鉄道の間の [Water Main] のラインをクリックします。

    ハイライト表示された Water Main フィーチャ

  14. ポップアップの下部まで、スクロールします。

    メジャー フィールドは表示されません。 選択した水道本管のパイプの写真が含まれています。

    パイプの画像が表示されたポップアップ

  15. ポップアップを閉じて、プロジェクトを保存します。
注意:

ポップアップ構成のための高度な技術の詳細については、該当の「ドキュメント」をご参照ください。

これで、[Water Main] サブタイプ レイヤーの構成が完了しました。ユーティリティ ネットワーク データセットのマップを構成するさまざまな方法について、理解できていると思います。 チュートリアル データを使って演習を継続するには、残りの [Water Line] サブタイプ レイヤーを構成するか、いくつかの他のレイヤーのプロパティを変更してみてください。

これで、カスタム レイヤーの構成を自らのユーティリティ ネットワーク マップに適用する準備が整いました。 フィルター、シンボル、ラベル、フィールド、ポップアップを、自分のニーズに最も合うように構成します。 どのプロパティが最適かがまだわからない場合は、手始めに「Water Distribution Utility Network Foundation」に記載されたプロパティを使用してみてください。 これらのプロパティは、マップ内の他のレイヤーによって示され、「Utility_Network_Display.xlsx」にもリストされています。

注意:

utility network properties extractor tool」を使用して、マップのすべてのプロパティの .csv ファイルを作成できます。

マップを設計する際は、そのマップを組織内の他の人が使用することを忘れないでください。そのため、マップの使用者に、マップの使いやすさやわかりやすさについてのフィードバックを求める必要があります。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。