地図作成 - マップのラベリング
ラベルの作成
2 つのレイヤーのラベルを作成します。 ラベル条件式を記述し、ラベリング プロパティを調整します。
- 前のチュートリアル「地図作成 - シンボルの調整」を完了したら、再度 [Arctic sea ice.aprx] を開きます。 完了していない場合は、「Cartographic creations 3.ppkx」をダウンロードします。 ファイルをダブルクリックし、ArcGIS Pro で開きます。
注意:
.ppkx ファイルは、ArcGIS Pro プロジェクト パッケージです。これには、ArcGIS Pro で開くことができるマップ、データ、その他のファイルが含まれます。 .ppkx ファイルの管理の詳細については、このガイドをご参照ください。
- サイン インを求められたら、ライセンスが割り当てられた ArcGIS アカウントを使用して ArcGIS Pro にサイン インします。
注意:
ArcGIS Pro へのアクセス権限または組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Index years] を右クリックして、[ラベル] をクリックします。 [Index years] を再度右クリックして、[ラベリング プロパティ] をクリックします。
[ラベル クラス] ウィンドウが表示されます。 ラベルが 2 つのフィールドからの情報 (年と、百万平方キロメートル単位の氷域面積) を一度に伝えることができるように、Arcade 式を記述します。
- 必要に応じて、[ラベル クラス] ウィンドウで [クラス] タブをクリックし、[ラベル条件式] タブをクリックします。
- [式] ボックスで、既存のテキストを削除して、「$feature.Rec_Year + TextFormatting.NewLine + $feature.Rec_Extent」と入力するか、コピーして貼り付けます。 必要に応じて、[余分なスペースを削除] をオフにします。 [適用] をクリックします。
ラベルの上の行は年を、下の行は氷域面積を示します。 氷域面積の数値を丸め、単位のテキストを追加するように、式を変更します。
- [式] ボックスで、[$feature.Rec_Extent] を削除して、「Round($feature.Rec_Extent,2) + " million km2"」と入力するか、コピーして貼り付けます。 [適用] をクリックします。
これで、ラベルがわかりやすくなりました。 ラベルの外観を変更して、マップの暖色によく合うようにします。
- [ラベル クラス] ウィンドウの [シンボル] タブをクリックします。 [表示設定] を展開し、次のプロパティを変更します。
- [フォント名] で [Corbel] を選択します。
- [フォント スタイル] で [Bold Italic] を選択します。
- [サイズ] で [10 pt] を選択します。
- [色] で、[テカテ ダスト] を選択します
注意:
コンピューターに [Corbel] フォントがインストールされていない場合は、他の任意のフォントを選択します。
[テカテ ダスト] は、マップ上のラインに適した色ですが、テキストには薄すぎるかもしれません。 この色の少し濃いバージョンを作成し、ラベルを読みやすくします。
- [色] メニューを再度クリックし、[色プロパティ] をクリックします。 [カラー エディター] ウィンドウで、[カラー モード] を [HSL] に変更します。
[HSL] は、色相 (Hue)、彩度 (Satuation)、明度 (Lightness) を表します。 このカラー モデルは、既存の色に似た色の混合に役立ちます。 このカラー モデルを使用して、[テカテ ダスト] と明らかに同じ色相と彩度を持つが、それよりも濃い色を作成します。
- [明度] を「60%」に変更して、Enter キーを押します。
- [色をスタイルに保存] をクリックします。 [名前] に「Text」と入力します。 [OK] を 2 回クリックします。
- [シンボル] ウィンドウの [適用] をクリックします。
ラベルがマップ上で更新されます。
色に加えて、シンボル全体を [お気に入り] スタイルに保存できます。 次に、テキスト シンボルを保存します。このシンボルには、その色と他のフォント プロパティが含まれているため、後でマップの他の部分で再利用できます。
- [メニュー] ボタンをクリックして、[スタイルにシンボルを保存] をクリックします。
- [名前] に「Gold」と入力します。 [OK] をクリックします。
マップ上で、ラベルが改行されて 3 行になっています。 2 行目に対する単位記述子が 3 行目に含まれているため、不自然に感じられます。 改行プロパティを調整します。
- [ラベル クラス] ウィンドウで、[位置] タブと [ラベル調整ルール] タブをクリックします。 [改行] を展開し、[ラベルを改行] をオフにします。
これで、ラベルが 3 行ではなく 2 行に改行されるようになりました。 以前に記述した条件式に、定数 [TextFormatting.NewLine] が含まれていました。これにより、ラベリング プロパティに関係なく、[Year] フィールドの後は強制的に新しい行になります。
ラベルはすべて、北極海の中央に配置されています。 後でこれらの位置を調整します。 はじめに、マップのエリア内の大きな海にラベルを付けます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[NorthernMarineRegions] レイヤーをオンにします。 必要に応じて、このレイヤーを [IceExtent_Raster] レイヤーの上にドラッグ アンド ドロップします。
- [NorthernMarineRegions] のシンボルを右クリックして、[色なし] をクリックします。
レイヤーのアウトラインがまだ表示されたままです。 これらのラインをラベリングのガイドとして使用して、後でマップから削除します。
- [NorthernMarineRegions] レイヤーが選択された状態で、リボンの [ラベリング] タブをクリックします。 [レイヤー] グループで、[ラベル] をクリックします。
- [テキスト シンボル] グループで、[Gold] をクリックします。
マップにラベルが表示されます。 ラベルの改行プロパティを調整して、ラベルができるだけ多く改行されるようにします。 これによりラベルがよりコンパクトになり、狭いスペースに配置しやすくなります。
- [ラベル クラス] ウィンドウの [位置] タブにある [ラベル調整ルール] タブの [改行区切り] ボックスで、最初の [強制分割] ボックスをオンにします。
このマップには、地理情報を提供するために必要以上に多くのラベルが存在しています。 小さなエリアのラベルを削除します。
- [競合解決] タブをクリックします。 [最小フィーチャ サイズ] を展開します。 中央のメニューに「3,000,000」と入力します。 その他のメニューは、[周長] と [マップ単位] のままにします。
これで、大きな海だけにラベルが付けられます。
- [ラベル クラス] ウィンドウを閉じます。
ラベルをアノテーションに変換
ArcGIS では、ラベリングは自動プロセスで、ラベリング プロパティによって制御されます。 個々のラベルの位置や外観を詳細に制御する必要がある場合は、ラベルをアノテーションに変換できます。 このマップ内のラベルをアノテーションに変換し、それらの一部を再配置します。
- 北極圏全体が表示されるまで縮小します。
現在表示されているラベルだけがアノテーションに変換されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Ocean] を右クリックし、[ラベル] をクリックして、このレイヤーのラベリングをオフにします。
- リボンの [マップ] タブをクリックし、[ラベリング] グループで [変換] ボタンの下部をクリックして、[ラベルをアノテーションに変換] をクリックします。
- [ラベルをアノテーションに変換] ウィンドウの [変換縮尺] で、「22,000,000」と入力して Enter キーを押します。
これが、後でレイアウト内のマップの縮尺になります。
- [変換] が [マップ内のすべてのレイヤー] に設定されていることを確認します。
- [出力ジオデータベース] で、[arctic sea ice.gdb] に設定されていることを確認します。
- 残りのプロパティでは、デフォルト値をそのまま使用します。
- [実行] をクリックします。
- [ジオプロセシング] ウィンドウを閉じます。
マップ レイヤーのラベリングがオフになりました。 [GroupAnno] という新しいグループ レイヤーが、[コンテンツ] ウィンドウに追加されています。 このレイヤーには、2 つのアノテーション フィーチャクラスが含まれています。 これらはフィーチャクラスに似ています。つまり、属性テーブルを持ち、レイヤー プロパティで変更できます。
ブレンド モードを使用して、アノテーション フィーチャに [Index years] レイヤーと同じ外観を提供します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[GroupAnno] が選択されていることを確認します。 リボンの [グループ レイヤー] タブをクリックします。
- [効果] グループの [レイヤーのブレンド] を [焼き込み (リニア)] に変更します。
- プロジェクトを保存します。
アノテーションの編集
次に、アノテーション フィーチャを編集します。 マップで役に立たない一部のアノテーション フィーチャを削除し、他のアノテーション フィーチャを新しい位置に移動します。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [ツール] グループで、[アノテーション] をクリックします。
- マップで、クリック アンド ドラッグして [Hudson Bay] ラベルを囲むボックスを描画し、このラベルを選択します。
- リボンの [フィーチャ] グループで、[削除] をクリックします。 [削除] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
- 次のラベルが存在する場合は、削除します。
- North Pacific Ocean
- Gulf of Alaska
- Bering Sea
- Sea of Okhotsk
- North Sea
- North Atlantic Ocean
- Labrador Sea
ヒント:
Shift キーを押しながら、複数のラベルを一度に選択します。
- 上記のラベルよりもさらに南にあるラベルもすべて削除します。
- [1980] ラベルを選択します。 このラベルをドラッグして、アラスカ北海岸に配置します。
- [2000] ラベルを、中間のインデックス ラインの近くに移動します。
- [2020] ラベルを最も内側のインデックス ラインの近くに移動します。
- [Greenland Sea] ラベルを選択します。 このラベルが読みやすくなるよう、ピンクのエリアから出るようにドラッグします。 ただし、グレーのラインの中に置いておきます。
- 必要に応じて、その他のラベルを移動します。 他のシンボル ラインと重ならないようにラベルを配置します。
ほとんどのラベルは中央揃えですが、別のアライメントを使用することで 1 つまたは 2 つのラベルが改善されるかもしれません。 1 つのラベルのアライメントを変更します。必要に応じて、他のラベルに対してこの手順を繰り返すことができます。
- [The North Western Passages] ラベルを選択します。 リボンの [編集] タブの [選択] グループで、[属性] をクリックします。
- 必要に応じて、[属性] ウィンドウの下半分で、[左] アライメント ボタンをクリックします。
- [適用] をクリックするか、[自動的に適用] チェックボックスをオンにします。 マップで、[The North Western Passages] ラベルを最も大きな近くの島 (ビクトリア島) に配置します。
- リボンの [編集] タブの [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。
- [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
- [属性] ウィンドウと [フィーチャの修正] ウィンドウを閉じます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[NorthernMarineRegions] レイヤーをオフにします。
- [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] をクリックします。
このチュートリアルでは、Arcade 式、ラベリング プロパティ、アノテーション編集を使用して、明確なラベルが付けられたマップを作成しました。 「次のチュートリアル」では、ポスター用にマップと関連情報を配置したレイアウトを設計します。
このシリーズのすべてのチュートリアルは、「ArcGIS Pro での地図製作」にあります。 カートグラフィのその他のチュートリアルについては、カートグラフィの概要ページをご参照ください。