リンク マップの作成

このレッスンでは、難民問題の経時的な拡大に関するストーリーに取り組みます。 難民、庇護希望者、および国内避難民が居住地から強制退去させられた際の動きに関する理解を深めるのに役立つパターンを見つけようとしています。

このためには、フロー マップを使用して難民の動きを調べます。 新しい ArcGIS Insights ワークブックを作成し、ArcGIS Living Atlas of the World の境界を使用して Microsoft Excel ファイル上の場所を有効にします。 次に、リンク マップを作成し、マップが解析に最適な情報を表示するように設定を変更します。

データの追加

最初に、UNHCR (国連難民高等弁務官事務所) がまとめた人口統計スプレッドシートをダウンロードします。 次に、Insights にサイン インして、データを新しいワークブックに追加します。

  1. UNHCR_1951_2020 Excel ファイルをダウンロードします。
  2. コンピューター上で、ダウンロードしたファイルを選択します。
    注意:

    お使いの Web ブラウザーによっては、ダウンロードを開始する前に、ファイルの場所を選択するよう求めるメッセージが表示される場合があります。 ほとんどのブラウザーでは、デフォルトでコンピューターのダウンロード フォルダーがダウンロード先の場所になります。

    ダウンロードしたファイルはスプレッドシートです。 次に、ArcGIS Insights で新しいワークブックを作成します。

  3. 次のいずれかを実行します。
    • Insights in ArcGIS Online でチュートリアルを実行するには、ArcGIS Insights に移動して、[サイン イン] をクリックします。 ArcGIS の組織アカウントにサイン インします。
    • Insights in ArcGIS Enterprise でチュートリアルを実行するには、ポータルにサイン インします。 ユーザー名の横のリボンで、[アプリ ランチャー] ボタンをクリックして Insights を選択します。
    • Insights desktop でチュートリアルを実行するには、Insights desktop アプリを起動して、プロンプトが表示されたら ArcGIS の組織アカウントにサイン インします。
    注意:

    Insights にアクセスするには、組織の管理者からライセンスを付与されていなければなりません。 ArcGIS アカウントまたは Insights のライセンスがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください

  4. 必要に応じて、[Insights へようこそ] ウィンドウで [スキップ] をクリックします。

    Insights ホーム ページが表示されます。

  5. ホーム ページの [ワークブック] タブをクリックします。

    [ワークブック] タブ

    [ワークブック] ページが表示されます。 このページには、Insights の過去の使用状況に応じて、すでに作成したワークブックや組織のメンバーと共有しているワークブックが表示されます。

  6. ページの上部にある [新しいワークブック] をクリックします。

    新しいワークブック

    注意:

    [新しいワークブック] ボタンが表示されない場合は、アカウントがこのレッスンに必要な公開者ロールでない可能性があります。 管理者にロールの変更を依頼してください。

    [ページに追加] ウィンドウが表示されます。 ワークブックに 2 つのデータセット (ダウンロードした Excel スプレッドシートのデータセットと ArcGIS Living Atlas のデータセット) を追加します。

  7. [ファイルのアップロード] タブをクリックします。

    [ファイルのアップロード] タブ

  8. [コンピューターの参照] をクリックします。 UNHCR_1951_2020 スプレッドシートを参照して追加します。

    スプレッドシートが [選択したデータ] ウィンドウに追加されます。 Persons of Concern テーブルには、各国間の人の移動に関するデータが含まれます。 ArcGIS Living Atlas から国のレイヤーも追加します。 後で、テーブルをレイヤーに結合して空間的に表示します。

  9. [Living Atlas] タブをクリックします。

    Living Atlas オプション

    ArcGIS Living Atlas には、世界中のさまざまな信頼できるデータが含まれています。

  10. 検索バーに「Countries」と入力し、Enter キーを押します。

    検索用語に合致するレイヤーが返されます。

  11. [esri_dm] が所有するオレンジの [World Countries Generalized] レイヤーをクリックします。

    World Countries Generalized を追加します。

    レイヤーが [選択したデータ] ウィンドウに追加されます。

  12. [追加] をクリックします。

    データセットが新しいワークブックのデータ ウィンドウに追加されます。 国は [カード 1] という名前のマップ カードにも追加されます。 このマップ カードには [Persons of Concern] テーブルの情報が含まれていないため、効果的ではありません。 このため、マップ カードを削除します。

  13. [カード オプション] ボタンをクリックし、[削除] ボタンを選択します。

    削除ボタン

    カードが削除されます。

位置の有効化

次に、国のレイヤーを使用して、[Persons of Concern] テーブルの位置情報を有効にします。 特に、2 つのフィールド (庇護国または居住国 (援助対象者の移住先) を示すフィールドと、出身国 (援助対象者の移住元) を示すフィールド) で位置情報を有効にする必要があります。

  1. データ ウィンドウで、矢印をクリックして [Persons of Concern.Table1] を展開します。

    [Persons of Concern] テーブルを展開

    データセットには文字列および数値フィールドが含まれていますが、場所フィールドは含まれていません。

  2. [Persons of Concern.Table1][データセットのオプション] ボタンをクリックして [位置の有効化] を選択します。

    [位置の有効化] オプション

    [位置の有効化] ウィンドウが表示されます。

  3. [ジオグラフィ] タブをクリックします。 次のパラメーターを変更します。
    • [場所フィールド][Country of asylum] を選択します。
    • [一致する区画レベル] には [World_Countries_Generalized] (ArcGIS Living Atlas レイヤー) を選択します。

    [位置の有効化] ウィンドウ

    [推定一致の精度] インジケーターは、地理レイヤーに正常に結合できるテーブル内の行数を視覚化したものです。 この場合、[Country of asylum] フィールドの各行が一致しています。

  4. [実行] をクリックします。

    [World_Countries_Generalized] という名前の場所フィールドがテーブルに追加されます。

    追加された位置フィールド

  5. [World_Countries_Generalized] フィールドにポインターを合わせて [フィールド名の変更] ボタンをクリックします。

    [フィールド名の変更] ボタン

  6. フィールド名を「居住国」に変更し、Enter キーを押します。

    これで、難民と庇護希望者が現在居住している場所を示すフィールドの位置情報が有効になりました。 次に、出身国を示す場所フィールドを有効にします。

  7. [Persons of Concern.Table1][データセットのオプション] ボタンをクリックして [位置の有効化] を選択します。
  8. [位置の有効化] ウィンドウの [ジオグラフィ] タブで、次のパラメーターを変更します。
    • [場所フィールド][Country of origin] を選択します。
    • [一致する区画レベル] には [World_Countries_Generalized] を選択します。
  9. [実行] をクリックします。

    新しいフィールドが追加されます。 前のフィールドと同様、このフィールドのデフォルト名は [World_Countries_Generalized] です。

  10. [World_Countries_Generalized] フィールドの名前を「Country of origin」に変更します。

    テーブルには、2 つの場所フィールド (出身国および居住国) が含まれるようになりました。 次に、ワークブックの名前を変更して保存します。

  11. リボンにある [無題のワークブック] をクリックし、「UNHCR Population Statistics」と入力して、Enter キーを押します。
  12. ワークブック ツールバーで、[保存] ボタンをクリックします。

    保存ボタン

リンク マップの作成

リンク マップでは、データセット内のリレーションシップや関連性に注目しています。 ノードとラインまたは矢印を使用して、場所間のリレーションシップを表示します。 ノードが出身国と居住国、リンクがそれらの国の間を移動する援助対象者の総数を表すリンク マップを作成します。

まず、援助対象者の総数を含むフィールドを計算します。

  1. [Persons of Concern.Table 1] データセットで [データセット オプション] ボタンをクリックし、[データ テーブルの表示] を選択します。

    データ テーブルが表示されます。

  2. [+ フィールド] をクリックして、新しいフィールドをデータ テーブルに追加します。
  3. フィールド名 (New Field) をクリックして編集可能にします。 「Total Population」と入力し、Enter キーを押します。
  4. [計算関数の入力] ボックスで、次の式をコピーして貼り付けます。

    asylum_seekers+idps_of_concern_to_unhcr+others_of_concern+refugees_under_unhcr_s_mandate+returned_idpss+returned_refugees+stateless_persons

    この式は、テーブルのすべての数値フィールドを足し、援助対象者の総数を計算します。

  5. [実行] をクリックします。 フィールドの計算が完了したら、データ テーブルを閉じます。

    Total population フィールドが [Persons of Concern.Table1] データセットに追加されます。

  6. データ ウィンドウで [Country of origin] 場所フィールド、[Country of residence][Total population] の横にある円をクリックします。
    注意:

    データ ウィンドウに表示される順序ではなく、手順にリストされている順序でフィールドを選択してください。

    選択したフィールド

  7. フィールドを、ページ上の [マップ] ドロップ領域にドラッグします。

    [マップ] ドロップ領域にドラッグされたフィールド

    選択したすべてのフィールドが一度に追加されます。

    ヒント:

    データ ウィンドウの上にある [マップ] ボタンをクリックして、リンク マップを作成することもできます。

    リンク マップは、国を表すノードと、各国間を移動した援助対象者の人数を表すリンクで作成されます。 この場合、マップは矢印を使用して移住者が移動した方向を示します。 方向リレーションシップを含むリンク マップはフロー マップと呼ばれます。 次に、情報がより効果的に表示されるようにマップの設定を変更します。

  8. マップ カードで、[Persons of Concern.Table1] レイヤー名の横にある矢印ボタンをクリックします。

    [レイヤー オプション] ウィンドウを表示する矢印

    [レイヤー オプション] ウィンドウが表示されます。 このウィンドウには、出身国から居住国に向かう矢印と、複数のパラメーターが表示されます。

    注意:

    フィールドが誤った順序で選択された場合、矢印は反対の方向 (居住国から出身国へ) を指すことがあります。 方向を変更するには、リンク (2 ノード間の矢印) をクリックしてから [反転] ボタンをクリックします。

    出身国と居住国を表すノードは、中心性と呼ばれる方法を使用して、等級シンボルでサイズが決定されます。 デフォルトの中心性は出次数によって計測されます (中心性の測定値は、[シンボル] タブの [グラフ オプション] パラメーターの下にある [レイヤー オプション] ウィンドウに表示されます)。

    出次数は、その国からの発信リンク数を表しています。 難民が多くの異なる国に移住する国は、難民が 1 つまたは 2 つの国に移住する国よりも、シンボルが大きくなります。 出次数は、国を離れる人数を特定するのではなく、その国の発信リンク数のみを示しています。

  9. [レイヤー オプション] ウィンドウの [ノードのサイズ設定方法] で、[入次数] を選択します。

    [入次数] を使用したノードのサイズ設定

    [入次数] オプションは、ある国が難民と庇護希望者を受け入れる国の数を示します。 多くの国から難民や庇護希望者を受け入れる国は、1 つまたは 2 つの国から難民や庇護希望者を受け入れる国よりも、ノードが大きくなります。 ノードのサイズは、居住国の援助対象者の人数を表しているわけではありません。 入次数は、世界中からの庇護希望者を受け入れている国に関する情報を提供するため、ストーリーの作成に役立ちます。

    次に、解釈しやすいようにノードのスタイルを変更します。

  10. [レイヤー オプション] ウィンドウで、[出身国] ノードをクリックして選択します。 [表示設定] タブをクリックします。

    出身国ノードの表示設定タブ

    注意:

    両方の場所フィールドは国に基づいているため、ノードはデフォルトで同じシンボルを使用してスタイル設定されています。 1 つのノードのみが選択されている場合でも、両方のノードのスタイルが変更されます。

  11. [ノード スタイル オプション][塗りつぶし色] で、[塗りつぶしなし] を選択します。

    ノードを [塗りつぶしなし] に変更。

  12. [アウトライン色] で、2 行目の最後から 2 番目の列の紫色 (16 進数の値で #DF73FF) を選択します。

    ノードのアウトラインを紫色に変更。

  13. [アウトラインの太さ] を「1.5」ピクセルに変更します。

    ノードのアウトラインの太さ

    次に、リンクを明るい色に変更します。

  14. [レイヤー オプション] ウィンドウで、リンク (矢印) をクリックして選択します。

    リンク スタイル オプション

  15. [リンク スタイル オプション][色] で、1 行目の 2 番目の列のグレー (16 進数の値で #858585) を選択します。
  16. [レイヤー オプション] ウィンドウを閉じます。

    最後に、ベースマップを変更します。 リンク マップはノード間のリレーションシップをハイライト表示することが目的のため、落ち着いた背景のベースマップを選択します。

  17. ワークブック ツールバーの [ベースマップ] ボタンをクリックし、[キャンバス (ライト グレー)] を選択します。

    [ベースマップ] ボタン

  18. マップ カードを無効にするには、ページの空白部分をクリックします。

    カード ツールバーの代わりに、マップ カードのタイトル ([カード 1]) が表示されます。

  19. [カード 1] テキストをクリックして、「Migration of persons of concern」と入力し、Enter キーを押します。

    変更されたリンク マップ名

  20. ワークブックを保存します。

これで、非空間データセットで位置情報を有効にし、そのデータを使用して、援助対象者の出身国から居住国への移動を示すフロー マップを作成できました。


非空間カードの追加

前回は、スプレッドシートを新しいワークブックに追加し、それを使用してマップ カードを作成しました。 今回は、フロー マップの理解を深め、特定のリレーションシップを視覚化するのに役立つカードを作成します。 最初に、解析する年を選択できるようにする定義済みフィルターを作成します。 次に、各出身国と居住国の援助対象者の総数を表示するチャートを作成します。 さらに、難民の数と国内避難民の数を比較するサマリー テーブルを作成します。

定義済みフィルターの作成

作成したリンク マップには現在、1951 年から 2020 年までに UNHCR によって収集されたすべてのデータが表示されているため、データ内のパターンやリレーションシップを把握することが困難になっています。 定義済みフィルターを使用してデータを管理することで、データをより効果的に分析できます。

  1. 必要に応じて、[UNHCR Population Statistics] ワークブックを開きます。
  2. ワークブック ツールバーの [ウィジェット] ボタンをクリックし、[定義済みフィルター] を選択します。

    定義済みフィルター オプション

    定義済みフィルター ウィジェットがページに追加されます。

  3. [定義済みフィルター 1] カードの [追加] をクリックします。

    追加ボタン

    [新しいフィルター] ウィンドウが表示されます。

  4. [フィールドの選択] をクリックします。 [Persons of Concern.Table1] の下にある [Year] を選択します。

    [Year] フィールドによるフィルター処理

    [Year] フィールドのすべての値のリストがウィンドウに追加されます。 リストの範囲は 1951 ~ 2020 です。 値は個別に追加するか、グループ単位で追加できます。

  5. [値を使用] をクリックします。

    [値を使用] ボタン

    [定義済みフィルター 1] ウィジェットは、1951 ~ 2020 年に更新されます。 ボックスを選択して、選択した年にデータをフィルタリングすることができます。

  6. フィルター ウィジェットを [Migration of persons of concern] カードの下にドラッグします。

    マップ カードの下に移動した年フィルター ウィジェット

    使用している UNHCR データは毎年の新規援助対象者ではなく、毎年の援助対象者の総数を示しています。 たとえば、2018 年に初めて難民として認定された人は、そのステータスが変わらなければ、2019 年と 2020 年にも再び難民として集計されます。 このため、複数年のデータを集計する解析は、不自然に高い総数が算出されるため、避けることが重要です。 フィルター設定を使用して、一度に単年のみが選択されるようにすることができます。

  7. フィルター ウィジェットで、[カード オプション] ボタンをクリックして、[表示設定] ボタンをクリックします。

    表示設定ボタン

    [表示設定] ウィンドウが表示されます。

  8. [選択プロパティ] タブをクリックします。

    [選択するタイプ] オプションが表示されます。 デフォルトでは、[複数選択] は選択されています。

  9. [単一選択] をクリックします。

    [単一選択] オプション

    [選択するタイプ] が変更され、一度に単年のみ選択できるようになります。

  10. [表示設定] ウィンドウを閉じます。

    フィルターは単一選択レイアウトに更新され、デフォルトで [1951] が選択されています。 フロー マップが更新され、同じサイズでリンク接続のない複数のノードが表示されます。 これは、UNHCR が 1960 年まで出身国に関するデータを収集していなかったためです (出身国は [Various/Unknown] として記録されています)。

    1951 年以降のデータを示すマップ

  11. フィルター ウィジェットをスクロールして、[2020] をクリックします。

    マップが更新され、2020 年以降の援助対象者が表示されます。

    2020 年以降のデータを示すマップ

  12. フィルター ウィジェットの名前を「Year」に変更します。
  13. ワークブックを保存します。

チャートおよびテーブルの追加

定義済みフィルターにより、リンク マップの一部の側面が明確になりました。 しかし、マップから学習できない情報はまだたくさんあります。 たとえば、フロー マップを使用して、どの国が多くの国からの難民を受け入れているかを判断することはできますが、援助対象者が最も多い国を判断することはできません。 チャート カードとテーブル カードによってフローマップを補足し、解析をより効果的に行うことができます。 ストーリーの目的を満たすには、援助対象者の居住地を知ることが重要になります。

最も多くの援助対象者を抱えている国を把握するには、チャート カードとテーブル カードをワークブックに追加します。

  1. データ ウィンドウの [Persons of Concern.Table1] で、[Country of asylum] フィールドと [Total population] フィールドを選択します。

    選択したフィールド

  2. 選択したフィールドをマップ カードの横にある空きスペースにドラッグし、[チャート] ドロップ領域にポインターを合わせて [バブル チャート] を選択します。

    [バブル チャート] オプション

    バブル チャートが作成されます。 このチャートは各居住国の援助対象者の人口を示します。 リンク マップと同様に、定義済みフィルターによってフィルタリングされます。

  3. バブル チャート カードの名前を「Country of asylum」に変更します。

    2020 年の居住国と援助対象者を示すバブル チャート

    フィルターを [2020] に設定すると、バブル チャートは、コロンビア、コンゴ、シリアが最も援助対象者人口が多い国であることを示しています。

  4. Colombia のバブルをクリックします。

    バブル チャートで [Colombia] を選択

    リンク マップが更新され、コロンビアが居住国であるノードとリンクが表示されます。 最も太いラインは、コロンビアが起点となっているラインと、コロンビアが終点となっているラインです。 残りのラインは細いため、他の出身国の人数を把握することは困難です。 出身国を表す別のチャートを作成する必要があります。

    コロンビアに居住している援助対象者

  5. データ ウィンドウの [Persons of Concern.Table1] の下で [Country of origin] 文字列フィールド (場所フィールドではない) と [Total population] フィールドを選択します。 選択したフィールドをバブル チャートの横にある空きスペースにドラッグし、[チャート] ドロップ領域にポインターを合わせて [カラム チャート] を選択します。
    注意:

    カード ツールバーの [チャートの統計情報] ボタンを使用して、チャートに表示される統計情報を変更することができます。 すべての統計を削除することもできます。

    [カラム チャート] オプション

  6. カラム チャートの名前を「出身国」に変更します。 カードをクリックして選択し、カードの側面をドラッグしてカードの幅を広げます。

    カラム チャートの一部の列の色が薄くなります。 残りの列は、コロンビアに居住する援助対象者を含む国を示しています。 しかし、チャートにはコロンビアに居住している各出身国の人数は表示されず、居住国別に分けられていない、各国の援助対象者の総数のみが表示されています。

    コロンビアに居住している援助対象者を含む国

    移住者の流れを理解するには、クロス フィルターを適用する必要があります。 クロス フィルターは他のカードの選択に基づいて、カードをフィルタリングします。

  7. バブル チャートとカラム チャートの [クロス フィルターの有効化] ボタンをクリックします。

    バブル チャートの [クロス フィルターの有効化]

    カラム チャートをフィルタリングすると、コロンビアに居住している援助対象者の出身国が表示されます。

  8. バーにポインターを合わせると、援助対象者の人数が表示されます。

    その他の国のバーは消えたように見えますが、実際、バーは [Colombia] 列と比較するには小さすぎます。 コロンビアに居住している、コロンビア出身の援助対象者は 950 万人を超えています。 コロンビアに居住している援助対象者の人数が次に多い国はベネズエラで、約 2 万人です。

  9. バブル チャートで [Colombia] の選択を解除します。

    このフィルターがカラム チャートから削除されます。 チャートで最も高い列はシリアです。 2020 年には、シリアはすべての出身国において最も多い援助対象者数を記録し、1,360 万人を超えています。

  10. [Syria] 列を選択します。
    ヒント:

    列にポインターを合わせると、国の名前が表示されます。

    [Syria] 列を選択

    リンク マップに選択内容が反映され、クロス フィルターによってバブル チャートがフィルタリングされます。

    シリア出身の援助対象者の居住国

    注意:

    クロス フィルターをリンク マップに適用することもできます。 クロス フィルターによってマップは読みやすくなりますが、ノードも同じサイズになるように変更されます。

    バブル チャートによると、シリアはシリア出身の援助対象者が最も多く居住している国であり、これは国内避難民が総人口の大部分を占めていることを意味しています。 ただし、作成者は仮定ではなく事実に取り組むことが重要です。 仮定が正確であることを確認するには、サマリー テーブルを作成します。

  11. [Syria] 列の選択を解除します。 カラム チャートの選択を解除します。
  12. データ ウィンドウで [Country of origin] (文字列フィールド)、[Country of asylum] (文字列フィールド)、[Refugees under UNHCR's mandate][Asylum-seekers][IDPs of concern to UNHCR][Total population] フィールドを選択します。

    選択したフィールドでサマリー テーブルを作成

  13. 選択したフィールドを年フィルター カードの横にある空きスペースの [テーブル] ドロップ領域にドラッグし、[サマリー テーブル] を選択します。

    [テーブル] ドロップ領域

    サマリー テーブルが作成されますが、値が見づらくなっています。 テーブルのサイズを変更する必要があります。

  14. テーブル カードが選択されていることを確認します。 カードの側面をドラッグしてテーブルの幅を広げます。

    テーブルの幅を拡大する。

  15. データ ウィンドウの [Summary Table 1] データセットで、次の各フィールドをポイントし、[フィールド名の変更] ボタンをクリックして、フィールドの名前を次のとおりに変更します。
    • [Country of Origin] に「Origin」と入力します。
    • [Country of asylum] に「Residence」と入力します。
    • [Sum of Refugees under UNHCR's mandate] に「Refugees」と入力します。
    • [Sum of Asylum-seekers] に「Asylum-seekers」と入力します。
    • [Sum of IDPs of concern to UNHCR] に「IDPs」と入力します。
    • [Sum of Total population] に「Total population」と入力します。

    データ ウィンドウのフィールド名を更新。

    テーブル内のフィールド名も更新されます。

    テーブル内の更新されたフィールド名

  16. テーブル カードを選択します。 ツールバーの [クロス フィルターの有効化] ボタンをクリックします。

    テーブル カードの [クロス フィルターの有効化]。

  17. 列ヘッダーを折りたたみ、カード ヘッダーを非表示にします。

    列ヘッダーを折りたたむボタンと、カード ヘッダーを非表示にするボタン。

  18. ワークブックを保存します。

これで、データの調査と援助対象者の詳細な学習に使用できる定義済みフィルター、チャート、およびサマリー テーブルの作成が完了しました。


リンク解析を使用したパターンの解釈

前回は、非空間カードおよびフィルターを作成しました。 今回は、マップ、フィルター、チャート、およびテーブルを使用して、データ内のパターンを検出します。 また、リンク解析を実行し、同種の競合および経時的な変化を含む状況間の差異を検出することによって、これらのパターンを解釈します。

難民が置かれている現状の解析

2020 年に、援助対象者の総数が最も多かった出身国はシリアとコロンビアでした。 前のセクションで作成したチャートを使用して、それらの国々が置かれている状況を詳細に調べることができます。

  1. 必要に応じて、[UNHCR Population Statistics] ワークブックを開き、[2020] が定義済みフィルターとして選択されていることを確認します。
  2. カラム チャートで、[Syria] 列を選択します。
  3. マップ カードで、シリアにズームします。

    シリア出身の援助対象者

    ヒント:

    マウスのスクロール ホイールを使用してズームするか、Shift キーを押しながらマップ上のシリアの周囲に四角形を描画してズームします。 画面移動または四角形を描画するときに、選択したフィーチャをクリックした場合、マウスを移動すると、そのフィーチャがドラッグされます。 この機能は、Insights のドラッグ アンド ドロップ機能の 1 つです。この機能を使用すると、カードの選択セットから新しいマップ、チャート、テーブルを作成することができます。 そのため、選択したラインまたはノードがないマップのエリア上でマウスをクリックする必要があります。

    バブル チャートとサマリー テーブルは両方ともフィルタリングされ、2020 年にシリア出身の援助対象者が居住していた国を示しています。 サマリー テーブルの列名の横にある矢印をクリックして、列を昇順または降順に並べ替えることもできます。

    テーブルの下に表示される計算結果によると、シリア出身の難民は 660 万人、庇護希望者は 10 万 7 千人、国内避難民は 670 万人を超え、合計で 1,360 万人を超える援助対象者が存在します。 UNHCR データには、帰還難民、帰還国内避難民、無国籍者、その他の援助対象者など、テーブルには存在しないその他の援助対象者カテゴリが存在します。このため、総人口の合計は難民、庇護希望者、および国内避難民の合計よりもわずかに大きくなっています。 データの大部分は難民、庇護希望者、および国内避難民フィールドに含まれているため、現時点ではテーブル内でこれらのフィールドのみを使用します。

    2020 年のシリアの援助対象者を示すテーブル

    マップ上のシリアと居住国の間のリンクの太さは、各国間を移動する援助対象者の人数を示しています。 最も太いのは、シリアに戻るラインです。このラインの大半は国内避難民を表しています。 次に太いのは、トルコ、レバノン、ヨルダン、ドイツへ向かうラインです。 これらの 4 本のラインは、シリアからの難民の約 86% を表しています。

    フロー マップでは [Total Population] フィールドを使用しています。では、Insights はシリア国内にいる援助対象者の人数をどのように把握するのでしょうか? フロー マップは、[Total Population] フィールドからライン幅として視覚化されたデータを取得し、それを出身国および居住国の場所にリンクします。 ただし、データを空間的に表示すると、得られるコンテキストおよび情報量が増え、データの理解を深めるのに役立ちます。

    トルコ、レバノン、およびヨルダンはすべてシリアと国境を接しています。つまり、難民が居住する場所では近接性が大きな役割を果たしていることがわかります。 その他の隣接する国はイラクとイスラエルです。サマリー テーブルによると、イラクはドイツに次いで 2020 年に 5 番目に多い数の難民を受け入れていましたが、イスラエルはその近接性にもかかわらず、わずか 5 人のシリア難民しか受け入れていませんでした。 残念ながら、データでは、イスラエルに居住する難民の数がその他の隣接する国よりもはるかに少ない理由を知ることはできません。 その理由を知りたい場合、さらに調査を実施する必要があります。

    フロー マップには各国間の移住者数に関する情報が含まれているだけでなく、ノードの中心性を通じた難民の出身国の数に関する情報も含まれています。

  4. マップ カードで、トルコのノードにポインターを合わせます。

    トルコの正規化された入次数

    トルコの入次数中心性が 0.0201 であることを示すポップアップが表示されます。 中心性の数値は正規化されており、それぞれの居住国が接続されている出身国の割合を示しています。 サイズが異なるネットワーク間で値を比較するなど、正規化された中心性の値を使用する理由はたくさんあります。 この例では、正規化は不要で直感的でもありません。 ノードの正規化をオフにします。

  5. マップ カードの [Persons of Concern.Table1] レイヤーで、[レイヤー オプション] ウィンドウを展開します。 [シンボル] タブで、[正規化] をオフにします。

    [正規化] パラメーター

  6. [レイヤー オプション] ウィンドウを閉じます。
  7. トルコ、レバノン、ヨルダン、およびドイツのノードにポインターを合わせます。
    ヒント:

    ドイツのノードを表示するには、マップを画面移動または拡大する必要があります。

    トルコの入次数中心性

    トルコ、レバノン、ヨルダン、およびドイツの入次数中心性は、それぞれ 4、39、43、および 159 です。

  8. カラム チャートで [Syria] の選択を解除します。

    バブル チャートとカラム チャートの両方が示すとおり、コロンビアには 2 番目に多い数の援助対象者が存在します。 コロンビアについても解析を繰り返します。

  9. [出身国] チャートで、[Colombia] (2 番目に高い列) を選択します。

    カラム チャートで [Colombia] を選択

    マップに、コロンビアが出身国として表示されます。 南米の北部にズームおよび画面移動し、コロンビアを中心にマップを配置します。 シリアとは異なり、国内避難民の数はその他の居住国の難民の数よりもはるかに多いため、最も太いラインを判断するのは困難です。 コロンビア出身の難民が最も多い国を見つけるには、サマリー テーブルを利用する必要があります。

  10. サマリー テーブルの [Total Population] の横にある矢印を 2 回クリックします。

    総人口を降順で並べ替え

    この列は降順にソートされ、援助対象者が最も多い国が最初に表示されます。 コロンビアには、約 825 万人の国内避難民と約 19 万人の難民がいます。 コロンビアからの援助対象者が最も多い国は、エクアドル、ベネズエラ、スペイン、米国です。

    エクアドルとベネズエラはどちらもコロンビアに隣接していますが、スペインと米国は隣接していません。 ただし、スペインと米国への援助対象者の数はエクアドルとベネズエラの数よりはるかに少ないため、大半が隣接する国に居住する難民のパターンは、シリアとコロンビアで一致しています。

  11. マップ カードで、エクアドル、ベネズエラ、スペイン、米国のノードにポインターに合わせます。
    ヒント:

    スペインと米国に画面移動せずに、[デフォルトの表示範囲] ボタンを使用してマップの元の範囲を拡大できます。

    エクアドル、ベネズエラ、スペイン、米国の入次数中心性の値は、それぞれ 67、23、106、および 182 です。 ノード ポップアップ内のその他の情報に基づくと、2020 年の中心性の最大値は 182 でした。これは、米国がすべての国の中で最も入次数中心性が高かったことを意味します。

    シリアとコロンビアの両国とも、出身国に最も多くの援助対象者が存在し、国内避難民の数が多いことを示しています。

    両国で見られる他のパターンとしては、シリア人が隣接するトルコ、レバノン、およびヨルダンで避難所を見つけているように、援助対象者が最短距離で避難所を探す傾向があることです。 例外は、米国やドイツなどの移民や難民の人口が多い国々や、スペインなど公用語がコロンビアと同じ国々です。 このため、これらの国々は、受け入れている援助対象者の人数は少ないことが多いにもかかわらず、隣接する国から援助対象者を受け入れている国々よりも高い入次数中心性があります。

    これらの傾向は、人々の流れの原因を説明するものではありませんが、詳細な調査を行う上での出発点としては役立ちます。 世界情勢、戦争、政治、外交政策、およびその他の要因がすべて、各国間の出入国が許可されるかどうかに影響を与えます。

  12. カラム チャート カードで [Columbia] の選択を解除します。

類似する難民の状況の解析

2017 年に、UNHCR はミャンマーでのロヒンギャ ムスリムに対する暴力を「民族浄化の典型例」と位置付けました。 次に、ミャンマーのデータを詳細に調査し、民族に基づく大量虐殺を含む過去の紛争と比較して、同種の紛争において何らかのパターンが確認できるかどうかを判断します。

現在のミャンマーの紛争とルワンダの大量虐殺のデータを解析します。 解析対象のデータは決まっているため、2 国間を切り替えやすくする新たな定義済みフィルターを作成できます。

  1. ワークブック ツールバーの [ウィジェット] ボタンをクリックし、[定義済みフィルター] を選択します。

    [定義済みフィルター 1] カードがページに追加されます。 新しいフィルターを表示するために、ページを下にスクロールすることが必要になる場合があります。

  2. [定義済みフィルター 1][追加] をクリックします。

    [新しいフィルター] ウィンドウが表示されます。

  3. [フィールドの選択] をクリックします。 [Persons of Concern.Table1] の下にある [Origin] を選択します。

    [Origin] フィールドによるフィルター処理。

  4. [すべて選択] をオフにします。

    [すべて選択] をオフにします。

    すべての国の選択が解除されました。

  5. 検索バーに「Myanmar」と入力します。 結果のリストから [Myanmar] を見つけます。

    [Myanmar] の検索結果

  6. Rwanda」を検索します。 結果のリストから [Rwanda] を見つけます。
  7. [値を使用] をクリックします。

    2 つの選択された値がフィルターに追加されます。

    [Origin] フィルター

  8. [定義済みフィルター 1] の名前を「Origin」に変更します。 必要に応じて、カードのサイズを変更してページ上の便利な場所に移動します。
  9. [Origin] フィルターで、[Rwanda] の選択を解除します。 年フィルターは 2020 年に設定されたままにします。

    これで、ページが 2020 年のミャンマーのデータに絞り込まれます。

    前のセクションとは異なり、ミャンマーを離れた最大のグループは難民です。 2 番目に多いグループは、国内避難民です。 他の国の最大のグループは国内避難民でした。

    ミャンマーからの援助対象者のテーブル

    フロー マップに基づくと、ミャンマーからの難民は以前に確認した国々の難民よりも、移住先の国が少なくなっています。 ノードの中心性を [入次数] から [出次数] に変更して、パターンを数量化します。

  10. [Migration of persons of concern] マップ カードの [Persons of Concern.Table1] レイヤーで、[レイヤー オプション] ウィンドウを展開します。 [シンボル] タブで、[入次数][出次数] に変更します。

    ノードを出次数で表示。

    これまで、データのフィルタリングは入次数の計算に影響を与えるため、[Migration of persons of concern] マップにフィルターは適用されていませんでした。 中心性が [出次数] に変更されたため、原点ノードの中心性が出身国でフィルタリングされても影響を受けなくなります。

  11. [レイヤー オプション] ウィンドウを閉じます。 ミャンマーを拡大して、[Myanmar] ノードにポインターを合わせます。

    ミャンマーの出次数中心性

    ミャンマーの出次数は 43 です。これは、ミャンマー出身の援助対象者が 2020 年に 43 か国に居住していたことを意味します。

    次に、2015 年以降の年を調べて、2017 年の紛争にいたるまで、および紛争開始後まで、出次数中心性または援助対象者数にパターンがあるかどうかを確認します。

  12. 年フィルターで、[2015] をクリックします。
  13. [Migration of persons of concern] マップで、ミャンマーのノードにポインターを合わせます。

    出次数は 45 です。 サマリー テーブルには、451,804 人の難民、60,632 人の庇護希望者、451,089 人の国内避難民、合計 989,233 人の援助対象者が存在することが示されています。

  14. 年フィルター、マップ、サマリー テーブルを使用し、2016 年から 2020 年までの中心性と援助対象者の数を特定します。

    以下のテーブルは、指定した年のデータを示しています。

    出次数中心性難民庇護希望者国内避難民総人口

    2015

    45

    451,804

    60,632

    451,089

    989,233

    2016

    43

    490,285

    56,023

    375,016

    923, 007

    2017

    43

    1,156,742

    41,088

    353,108

    1,551,731

    2018

    42

    1,145,149

    30,459

    370,306

    1,546,484

    2019

    40

    1,076,825

    37,534

    312,018

    1,429,012

    2020

    43

    1,103,299

    40,207

    370,320

    1,516,974

    2017 年の難民の数が最大であるにもかかわらず、2016 年と 2017 年の出次数は 2015 年と比較して低くなっています。 2016 年から 2017 年にかけて、難民の数は 600,000 人以上も増加し、2020 年にかけてほぼ変動はありません。 国内避難民の数は、2018 年まで毎年わずかに減少していますが、それ以降は年によって変動がみられます。

    2016 年と 2017 年、および難民の数が 2 倍以上になった年のデータを詳細に調べます。

  15. 2016 年と 2017 年のバングラデシュの難民の数を比較するには、年フィルターとサマリー テーブルを使用します。

    バングラデシュにおけるミャンマーからの難民の数は、2016 年から 2017 年にかけて 276,198 人から 932,204 人に増加しました。 バングラデシュにおける難民の増加は、難民の数の全体的な増加として説明できます。 このように、難民の増加が主に 1 つの居住国に集中しているため、これらの年の中心性には一貫性があると考えるのが合理的です。

    次に、ミャンマーのデータと、1994 年に多数のツチ族の命を奪ったルワンダの大量虐殺と比較します。

  16. 年フィルターで、[1994] をクリックします。 [Origin] フィルターで [Myanmar] の選択を解除し、[Rwanda] を選択します。
  17. マップ カードで、ルワンダにズームします。

    1994 年にルワンダで発生した援助対象者

  18. [Migration of persons of concern] マップで、ルワンダのノードにポインターを合わせます。

    出次数は 31 です。 サマリー テーブルで、国内避難民よりも多くの難民がいることを示されています。 ルワンダ出身の援助対象者が最も多い国は、コンゴ民主共和国、タンザニア、ブルンジ、およびウガンダでした。 各国の [Total population] の値も、難民の数よりも数十万人多くなっています。

    テーブルの [Asylum-seekers] 列にはデータがないため、列を変更して別のデータを表示します。

  19. サマリー テーブル カードで、[Asylum-seekers] ヘッダーをクリックして [Returned refugees] を選択します。

    [Asylum-seekers] 列を [Returned refugees] に変更

    サマリー テーブルが更新されます。 帰還難民の合計は 120 万人を超えています。これは、1994 年のある時点で難民の状態であった 120 万のルワンダ人が年末までにルワンダに戻ってきたことを意味します。 多数の帰還難民の存在は、ミャンマーの状況とは異なっています。ミャンマーでは、難民、庇護希望者、および国内避難民が援助対象者の大半を占めていました。

    ルワンダの大量虐殺とこれまで見てきた大規模移民の例との違いの 1 つに、紛争が続いた期間が挙げられます。 ミャンマーでの大量虐殺とシリアでの内戦は、それぞれ 2017 年と 2011 年に始まり、現在まで続いている複数年の紛争です。 対照的に、ルワンダの大量虐殺は 1994 年 4 月から 1994 年 7 月までの約 100 日間にわたって行われました。このため、出身国からの難民の移動と自国への帰還が 1 年以内に起こっていた可能性があります。

  20. 年フィルターを使用して、1992 年から 1995 年までの解析を繰り返します。

    以下のテーブルは、指定した年のデータを示しています。

    出次数中心性難民帰還難民国内避難民総人口

    1992

    8

    434,731

    140

    0

    434,871

    1993

    21

    450,459

    305

    0

    450,764

    1994

    31

    2,257,570

    1,208,005

    300,000

    3,765,575

    1995

    44

    1,819,367

    240,688

    0

    2,060,055

    ミャンマーで見られたパターンと同様に、ルワンダでも大量虐殺の年に難民が大幅に増加しました。 ルワンダの大量虐殺でも国内避難民の増加が起こった一方、ミャンマーでは増加しませんでした。 1994 年と 1995 年のルワンダのデータでは、大量虐殺の終結後とその翌年に援助対象者がルワンダに帰還したことが示されています。 ミャンマーで紛争が解決していないため、同様の傾向を解析することはできません。

    ミャンマーとルワンダのもう 1 つの大きな違いは、中心性の変化です。 ミャンマーの出次数は 2015 年から 2020 年までほぼ横ばいでしたが、ルワンダでは 1994 年の大量虐殺の翌年も含め、毎年出次数が増加しています。

経時的な移動の変化の比較

最後の解析では、過去と現在の難民状況を比較します。 エチオピアとアフガニスタンでは、1980 年代、1990 年代、そして 2000 年代に紛争が発生し、何百万もの人々が難民になりました。 これらの国々からの難民の動きが時間とともにどのように変化したかを確認します。

エチオピアの内戦は 1974 年から 1991 年まで行われていました。 エチオピア出身の難民の数は 1979 年に初めて 100 万人を超えました。

  1. [Origin] フィルターで、[Rwanda] の選択を解除します。 [Myanmar][フィルターの編集] をクリックします。
    [Myanmar] のフィルターの編集

    [新しいフィルター] ウィンドウが表示されます。

  2. [Myanmar] を検索して選択を解除します。 [Ethiopia] を検索して選択します。
  3. [適用] をクリックします。

    [Origin] フィルターが更新され、[Ethiopia][Rwanda] が表示されます。

  4. [Rwanda] フィルターを [Afghanistan] に切り替えます。
  5. 年フィルターで [1979] を選択します。

    マップ カードが更新され、1979 年の援助対象者の移動が表示されます。 [Origin] フィルターでエチオピアもアフガニスタンも選択されていないため、すべての出身国が表示されています。

    1979 年の援助対象者の移動

    フロー マップ上の全体的なパターンは、現時点では各国間のつながりが少ないため、後年よりも見やすくなっています。 特に西ヨーロッパやアメリカ大陸では、ノードはあってもリンクがない国も多数あります。 これらの国々がつながっていないのは、その国に出身国のデータが含まれていないためです。 代わりに、出身国は [Various/Unknown] として表示されます。

  6. [Origin] フィルターで、[Ethiopia] をオンにします。

    マップ カードが更新され、エチオピアを中心にズームします。

    1979 年にエチオピアで発生した援助対象者

    マップによると、1979 年にエチオピアを離れた難民はアフリカ東部と中東の国々に居住していました。 出身国に関するデータを収集していない国に住むエチオピア出身の難民も存在していた可能性がありますが、このマップでは 1979 年にエチオピア人は比較的少数の国々で避難所を探していたことが示されています。

  7. エチオピアのノードにポインターを合わせます。

    出次数は 12 です。

  8. ソマリア、スーダン、およびサウジアラビアへのリンク (最も太い 3 本のライン) にポインターを合わせます。

    最も多い援助対象者数は、ソマリアの 1,175,000 人でした。

    エチオピアおよびソマリア間のリンク

    次に、パターンの経時的な変化を確認します。 エチオピア出身の難民の数は 1980 年に過去最高を記録しました。 エチオピアの内戦は 1991 年に終わり、年間を通じた紛争は 1990 年が最後となりました。 また、2020 年の最新のデータも確認できます。

  9. 年フィルターを使用して、1980 年、1990 年、および 2020 年のエチオピアの難民の移動パターンを調べます。

    1980 年の動きは、イタリアがエチオピア出身の難民を受け入れたことが記録されている最初のヨーロッパの国となったこと以外は、1979 年とほぼ同様です。 1980 年の出次数は 15 でした。

    1990 年には、居住国にナイジェリア、スウェーデン、イギリス、イタリア、デンマーク、およびアメリカが含まれるようになりましたが、出次数 14 はエチオピア難民の存在する国が増加したのではなく、変化したことを示しています。 サマリー テーブルの数値によると、1 か国に居住している難民の数も減少しており、1980 年には 200 万人以上の難民がソマリアにいましたが、この時点では約 85 万人の難民がスーダンにいました。

    最後に、2020 年にエチオピア出身の援助対象者数が 300 万人を超えました。 ただし、今回はテーブルが示すとおり、大半がエチオピア内の国内避難民であり、難民が世界中の多くの地域に分散していったため、出次数が 91 にまで上がりました。

    次にアフガニスタンを調べます。 まず、アフガニスタン紛争が始まった翌年の 1980 年から始めます。

  10. [年] フィルターを [1980] に変更します。
  11. [Origin] フィルターで [Ethiopia] の選択を解除し、[Afghanistan] を選択します。

    マップ カードが更新され、1980 年のアフガニスタンのデータが表示されます。

    1980 年にアフガニスタンで発生した援助対象者

  12. ノードとサマリー テーブルを使用して、出次数を見つけ、アフガニスタン出身の援助対象者について詳細に学習します。

    1980 年にはアフガニスタン出身の難民が 170 万人以上存在し、そのうち 140 万人以上がパキスタンに居住していましたが、出次数からアフガニスタンの難民は 5 か国のみに居住していたことがわかりました。 1980 年代初頭のエチオピアと同様、アフガニスタンの難民の大半は、出身国の近くの中東に居住していました。 イタリアはアフガニスタンの難民を受け入れたヨーロッパで唯一の国です。 繰り返しになりますが、当時は多くの国が出身国に関するデータを収集していなかったことを覚えておくことが重要です。

    次に、アフガニスタンのパターンの経時的な変化を確認します。 アフガニスタン出身の援助対象者の数は 1991 年に過去最高を記録しました。 アフガニスタン紛争は 2001 年末に始まり、2021 年まで続きました。

  13. 1980 年のエチオピアとアフガニスタンに対して実施した作業と同様に、年フィルターを使用して、1991 年、2002 年 (年間を通じてアフガニスタン紛争が起きていた最初の年)、および 2020 年のアフガニスタンの難民の動きのパターンを確認します。

    1991 年にアフガニスタン出身の難民の数は 600 万人を超えました。 難民の大半はパキスタンとイランに居住し、残りの難民は中東、ヨーロッパ、中国、および米国の複数の国に居住していました。 出次数は 12 でした。

    2002 年には、難民の大半は依然としてパキスタンとイランに居住していましたが、アフガニスタン出身の難民を受け入れた国の数は増え、全大陸に広がりました。 この変化は、データで出身国を報告している国が増加したことによって説明できます。 中東以外の国でも難民の数が増えました。 出次数は 74 に増えました。

    2020 年には、アフガニスタンの国内避難民の数 (290 万人) が難民の数 (260 万人) よりも多くなりました。 アフガニスタン出身の難民の数が多いヨーロッパの国や、アフガニスタン難民がいるアフリカや南アメリカの国も増えました。 出次数は 104 に増えました。

    注意:

    アフガニスタン紛争は 2021 年 8 月に米軍が撤退し、タリバンによる政権を掌握したときに終結しました。 2021 年のデータは、このレッスンの公開時には提供されていないため、2021 年 8 月の出来事とその影響については、データには反映されていません。

  14. ワークブックを保存します。

    データを経時的に確認した結果、2 つの顕著な傾向が明らかになりました。 国内避難民の多さは、シリアとコロンビアに対する解析結果とも一致しています。 このため、現在の難民問題に関するレポートにおいて、国内避難民の背景と原因に焦点を当てることもできます。

    時間経過に伴うアフガニスタンにおける出次数の増加は特に顕著でした。出次数は確認した各年で増加していきました。 これらの変化には複数の理由が考えられます。たとえば、データの収集方法が時間の経過とともに改善され、出身国に関する正確なデータが得られるようになったことが挙げられます。 飛行機での旅行が増加するなど、他の世界規模の変化も、難民や庇護希望者が時間の経過とともにより多くの国に居住するようになった理由として挙げられます。

このレッスンでは ArcGIS Insights を使用して、戦争、大量虐殺、およびその他の情勢不安をもたらす出来事によって発生する、難民の世界的な流れを時間と空間を通じて調査してきました。 実施した探索的解析によって、難民問題に対する詳細な質問や解析を呼び起こし、数量化された視覚表示を利用してユーザーに説明することができます。

レッスン全体を通じ、ノードとリンクのネットワークを使用してデータセット内のリレーションシップを特定および解析する手法であるリンク解析について、十分に理解しました。 この手法は、公共衛生や犯罪解析など、他の業界の解析にも使用できます。

難民危機の詳細については、ストーリー「In search of refuge」をご参照ください。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。