鯨の調査の作成
最初に、ArcGIS Survey123 を使用して、鯨のモニタリング調査を作成します。 この調査では、主にスペイン語を話すバジェーナ湾の近隣住民がスマートフォンからアクセスできる使いやすい多言語フォームで鯨の観測に関する情報を収集します。 オンラインの Web デザイナーまたはコンピューター上の ArcGIS Survey123 Connect プログラムのいずれかで多言語調査を作成できます。 Web デザイナーのシンプルなユーザー エクスペリエンスによって調査をより迅速に作成できますが、Survey123 Connect にはより洗練された調査オプションが用意されています。 この調査フォームを Survey123 Connect で作成します。
調査の作成開始
調査を作成する場合は、ゼロから開始することも、既存の調査内容を変更することもできます。 このチュートリアルでは、既存の鯨調査の内容を変更します。
- [Whale_Survey] 圧縮フォルダーをダウンロードします。
このフォルダーには、このチュートリアルの実施に必要ないくつかのデータ ソース (変更対象の調査フォームなど) が含まれています。
- コンピューター上で、ダウンロードしたファイルを選択します。
- ファイルを右クリックして、[ドキュメント] フォルダーなどの見つけやすい場所にファイルを展開します。
- 展開したフォルダーを開き、必要に応じて [Whale_Survey] フォルダーを開きます。
フォルダーの中には、[Whale_Template.xlsx] というタイトルの Microsoft Excel スプレッドシートと [Survey123_Thumbnail.png] というタイトルのサムネイル画像が含まれています。 (2 つの圧縮フォルダーには、サンプルの調査データと公園の境界線データが含まれています。これらは後の学習で、調査データをマッピングして解析するために使用できます。)
- ArcGIS Survey123 Connect を開きます。
注意:
Survey123 Connect をインストールしていない場合、Survey123 ダウンロード ページからダウンロードできます。 [ArcGIS Survey123 のダウンロード] セクションで、[ArcGIS Survey123 Connect] のインストーラーをダウンロードして実行し、手順に従ってデスクトップ アプリをインストールします。
- [メニュー] ボタンをクリックしてから、[サイン イン] をクリックします。
- ArcGIS Online の組織アカウントを使用してサイン インします。
注意:
Survey123 Connect でフォームを作成するには、公開権限を持つ ArcGIS の組織アカウントが必要です。 組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- [新しい調査] をクリックします。
[新しい調査] ウィンドウが開きます。 このウィンドウには、調査の名前を付けるためのオプションと、[Advanced] または [Standard] のテンプレートから空の調査を作成するためのオプションが用意されています。 Advanced テンプレートを使用すると、調査をカスタマイズするために利用できるオプションが大幅に増えます。 Standard テンプレートには、Survey123 フィールド アプリと Web アプリの両方でサポートされるフィーチャのみが含まれています。今回は既存の調査内容を変更するため、どちらのテンプレートも使用しません。
- [タイトル] には「Whale Monitoring」と入力します (自分のイニシャルを追加する)。
- [新しい調査を作成] には、[ファイル] を選択します。
次に、ダウンロードした調査フォームのファイルを選択します。
- [XLSForm ファイル] で、[選択] をクリックします。
- Whale_Survey フォルダーを保存した場所を参照します。 [Whale_Template] スプレッドシートを選択して、[開く] をクリックします。
- [新規調査] ウィンドウで [調査の作成] をクリックします。
しばらくすると、Whale_Template.xlsx ファイルが調査フォームに変換されます。 変換が完了すると、調査のフォーム プレビューが [ArcGIS Survey123 Connect] ウィンドウに表示されます。 さらに、スプレッドシートが Excel または使用するスプレッドシート アプリケーションで開きます。 次に、スプレッドシートをフォーム プレビューと比較します。
注意:
スプレッドシートを編集するには、[編集の有効化] のクリックが必要になることがあります。
- スプレッド シートとフォーム プレビューを横に並べて配置します。 スプレッドシートで調査の質問が整理され構成されている様子と、フォーム プレビューで調査のコンテンツが書式設定され表示されている様子を比較します。
スプレッドシートの [label] 列の値は、フォーム プレビューの質問のタイトルに対応します。 [Whale_Template.xlsx] には 4 つのワークシートが含まれ、それらはスプレッドシートの下部にあるタブで示されています。
- [survey] ワークシートでは、質問を追加でき、調査フォームをカスタマイズできます。
- [choices] ワークシートでは、質問に対して予想される回答を調査フォームに定義できます。 このタブを初めてクリックした場合、このページには、ページのデフォルトの振舞いの例が記載されています。 このページの入力事項は、survey ページの質問に対し予想される回答 (複数のオプションが必要である) との関連付けを示します。
- [settings] ワークシートでは、調査フォームのタイトル、ID、および送信 URL を変更できます。
- [types] ワークシートでは、調査フォームに追加できるさまざまなタイプや機能についての参照ガイドを見つけることができます。
現在は、[survey] ワークシートが表示されています。 このワークシートは、列 A、B、C とその他すべての列の 2 つのセクションで構成されています。 最初の列 [type] では、質問の形式を定義します。 質問のタイプは、複数の選択肢から署名形式までさまざまです。 [name] 列では一意のフィールド名を定義し、[label] 列では調査フォームに表示される質問のテキストを定義します。 これら 3 つのパラメーターは、各質問に必須です。
他の列には、質問の書式設定、論理式の追加、オプション言語の設定などを行うためのさらに多くのパラメーターが含まれています。 これらのパラメーターのほとんどはオプションであるか、特定のタイプの質問に依存します。
次に、[choices] ワークシートを確認します。
- スプレッドシートの下部で [choices] タブをクリックし、質問の選択肢とフォーム プレビューを比較します。
[choices] ワークシートでは、各行が回答の選択肢を表します。 [list_name] フィールドが同じである回答の選択肢は、関連する選択肢セットの一部であり、1 つの質問に対してまとめて表示されます。 ここでも、[label] 列では、回答の各選択肢に対してフォーム プレビューに表示されるテキストを指定します。
注意:
XLSForm の構造の詳細については、「XLSForm の重要事項」をご参照ください。
- [choices] ワークシートを確認したら、[survey] ワークシートに戻ります。
質問のグループ化
このチュートリアルのために提供された Whale Monitoring.xlsx ファイルは、ほぼ完成しています。 あとは、最終的なコンポーネントをいくつか追加するだけです。 まず、関連する質問を適切なカテゴリにグループ化します。
フォーム プレビューを確認しているときに、調査の質問のトピックが種の観測から天候状態に至るまでさまざまであることに気づいたかもしれません。 現在の調査フォームでは、質問が 1 つの長いリストとして表示されます。 2 つの質問グループを作成すると便利でしょう。 観測の詳細に関連する 1 つの質問グループと、観測を行ったツアーに関連するもう 1 つの質問グループです。 質問をグループ化するには、[survey] ワークシートで [type] 列を変更します。
- [survey] ワークシートの [type] 列の 3 行目で、セルをクリックして [begin group] を選択します。
これで、このセルが質問グループの開始としてマークされました。 後で、このグループを終了します。 ただし、先にグループに名前を付け、HTML コードを使用してその名前を書式設定します。
- [name] 列の 3 行目に、「sighting_details」と入力します。
次に、ラベルを追加します。 デフォルトのラベル形式を使用するのではなく、質問名とは別にグループ名を書式設定することでグループ名を強調します。 HTML コードを使用して、調査フォームでラベルを中央揃えにします (色、サイズ、フォントを変更することもできます)。
- [label] 列に、「<center>Sighting Details</center>」と入力します。
次に、グループの終了をマークするセルを追加します。 4 ~ 12 行目の質問は海洋生物の観測に関連するものであるため、それらの質問の後でグループを終了します。
- [type] 列の 13 行目で、セルをクリックして [end group] を選択します。
グループの最後には名前もラベルも追加する必要がないため、これでグループは完成です。 フォーム プレビューでグループを参照して、グループが正しく書式設定されていることを確認します。
注意:
[Whale Monitoring.xlsx] にはその他のテキストも含まれています。これらは、デフォルトの言語がスペイン語に設定されているデバイスで、調査が完了したときに使用されます。 複数の言語の使用を容易にするために、スペイン語のラベルが設定されたその他の列が追加されています。 これらの列には、言語の説明の後に、括弧で囲まれたロケール コードが表示されている必要があります。 これは、複数の名前または言語説明を持つ言語を対象としたものです (たとえば、スペイン語には、「Spanish」と「Castilian」の 2 つがあります)。 XLSForm 複数言語サポート
- [survey] タブで、列ヘッダー [label::es] を [label::Español (es)] に変更します。
- ラベル [hint::es] を [hint::Español (es)] に変更します。
- [choices] タブで、ラベル [label::es] を [label::Español (es)] に変更します。
- Whale Monitoring.xlsx ファイルを保存します。
保存すると、フォーム プレビューが自動的に更新されます。
- フォーム プレビューに切り替え、ワークシートの 4 ~ 12 行目の質問が「Sighting Details」という中央揃えのタイトルの下でグループ化されていることを確認します。
- [Sighting Details] ラベルの横にある矢印をクリックして、グループ化された質問を折りたたみます。
グループは正しく書式設定されており、適切に機能します。 次に、ツアー関連のすべての質問 (キャプテンの名前や天候状態など) を含むもう 1 つのグループを追加します。 このグループは、15 行目から開始し、23 行目で終了します。
- [survey] ワークシートの 15 行目に、次の情報を追加します。
- [type]: begin group
- [name]: tour_information
- [label]: <center>Tour Information</center>
- [type] 列の 23 行目で、[end group] を選択します。
- スプレッドシートを保存し、調査フォームをプレビューして、グループが正しく追加され書式設定されていることを確認します。
多言語機能のテスト
バジェーナ湾のツアー オペレーターや船長はスペイン語のネイティブ スピーカーであるため、スペイン語の調査フォームが不可欠です。 ほとんどのスペイン語のラベルは、すでにスプレッドシートに含まれています。 欠落しているラベルを追加して、調査の多言語機能をテストします。
- [Whale Monitoring.xlsx] ファイルの [survey] ワークシートで、[label::Español (es)] の列 (列 P) までスクロールします。
列名は言語を識別します。 この場合、es はスペイン語の ISO 639-1 コードです。 言語の列はいくつでも追加できます。 言語を追加する場合は、その ISO 言語コードを使用して各言語を表す必要があります。 また、ヒントと制限のメッセージの翻訳や画像の翻訳も追加できます。
- [label::Español (es)] 列と [label] 列を比較します。
調査の説明と質問名は、すでにスペイン語に翻訳されています。 ただし、作成したグループにスペイン語のラベルがありません。
- [label::Español (es)] 列の 3 行目に、「<center>Detalles sobre el avistamiento</center>」と入力します。
- [label::Español (es)] 列の 15 行目に、「<center>Información del Tour</center>」と入力します。
次に、フォーム プレビューで言語スイッチャーをテストします。
- スプレッドシートを保存し、フォーム プレビューに切り替えます。
- 調査のタイトルの横にあるスイッチャー ボタンをクリックし、[Español] を選択します。
調査がスペイン語に切り替わります。
UI エレメントのデフォルトの言語は、デバイスの位置設定によって決まります。 バジェーナ湾のツアー ガイドや船長には、調査が自動的にスペイン語で表示されます。 調査の XLSForm ワークシートでの質問の翻訳と同様の方法で、回答の選択肢も翻訳できます。
- スプレッドシートで、[choices] ワークシートに切り替えます。
ほとんどの選択肢では、[label::Español (es)] 列に値があります。 ただし、一部の選択肢ではこの列に値がありません。
- [list_name] の値が [guide_captain] および [departure_loc] であるエントリを見つけます。
これらの選択肢セットのどちらにも、Other に対する翻訳 (スペイン語で Otro) だけが提供されています。 他の選択肢は固有名詞を示すため、翻訳されません。 その他すべての選択肢セットには、すでに適切な翻訳が含まれています。
デフォルトの日時値の設定
時間を節約し、統一性を確保するため、調査の詳細の一部を事前に設定しておくと便利です。 ほとんどのデバイスには日時の設定が含まれているため、通常、これらのフィールドは自動的に入力できます。 次に、日時に関する調査の質問に対してデフォルトの回答を設定し、ツアー ガイドや船長がそれらの質問への回答に時間を費やす必要がないようにします。 [types] ワークシートで、これらのデフォルト回答の設定に必要な値を見つけます。
- [Whale Monitoring.xlsx] ファイルで、[types] ワークシートに切り替えます。
[types] ワークシートは、フォーム内で使用できるプロパティと演算子の参照です。
- [Default Values] セクションまでスクロール ダウンします。
デフォルト値 [today()] は、ユーザーのデバイスの設定に基づいて、デフォルトの日付を現在の日付に設定します。 この値を調査に使用します。
- [survey] ワークシートに切り替えます。
ワークシートの 4 行目に、日付に関する質問が含まれています。
- [default] 列 (列 J) までスクロールします。 4 行目に、「today()」と入力します。
[default] 列の横にある列は [readonly] 列です。 日付の質問には [yes] という値が含まれており、ユーザーが回答を変更できないことを示しています。 回答が自動的に設定されるため、ユーザーが間違って日付を変更するのを防ぐことができます。
- スプレッドシートを保存します。
- フォーム プレビューで、日付が自動的に設定されることと、その日付を変更できないことを確認します。
注意:
フォーム プレビューが更新されるたびに (スプレッドシートを保存すると必ず更新されます)、言語がデフォルトの言語に戻ります。
- 調査の言語をスペイン語に切り替えます。
日付が自動的に正しい言語に翻訳されます。
次に、観測時刻の質問でも、時刻が自動的に設定されるように変更します。 [today()] という値ではなく、[now()] という類似した値を使用します。 この質問は、スプレッドシートの 5 行目にあります。
- スプレッドシートに戻ります。 5 行目の [default] 列に、「now()」と入力します。
- スプレッドシートを保存します。 フォーム プレビューで、観測時刻が自動的に設定されることを確認します。
関連質問の設定
この鯨の調査は、主に鯨目の動物 (鯨とイルカ) に焦点を合わせています。 ただし、現在の調査フォームにはウミガメに関する質問も含まれています。 ウミガメの観測を追跡することは有用ですが、この調査の主な焦点は海洋哺乳類にあります。 そのため、調査の参加者が前の質問でウミガメを観測したと回答した場合にだけ海亀種に関する質問が表示されるように変更します。 特定の回答選択肢が選択された場合にだけ表示される質問は、関連質問と呼ばれます。 特定の式を使用して、関連質問を作成できます。
- フォーム プレビューで、ウミガメ種の質問まで下にスクロールします。
このウミガメの質問は、ユーザーが前の質問でウミガメを選択した場合にだけ関連します。 ウミガメを選択しなかった場合、ユーザーはウミガメ種の質問を見る必要はありません。
- スプレッドシートで、[relevant] 列 (列 L) までスクロールします。 7 行目 (ウミガメ種の質問) に、「${species}='Turtle'」と入力します。
この式は、種の質問に対する回答がウミガメであった場合にだけ、ウミガメ種の質問が関連することを意味します。 別の質問と選択肢の値で同様の表記を使用して、他の関連質問を設定できます。
ヒント:
関連質問を設定するには、[label] 列ではなく、[name] 列の値を使用する必要があります。
- Whale Monitoring.xlsx ファイルを保存して、フォーム プレビューに切り替えます。
ウミガメ種の質問がデフォルトで表示されなくなりました。
- [Species] で、[Turtle] を選択します。
関連する回答を選択すると、関連質問が表示されます。 さらに高度な調査では、調査の参加者が鯨目の動物とウミガメのどちらの観測をレポートしているかに基づいて、より多くの関連質問を追加できます。 ただし、このチュートリアルでは 1 つの関連質問で十分です。
ここでは、既存の XLSForm に基づいて、鯨の観測の調査を作成しました。 また、フォームを編集して、関連する質問をカテゴリにグループ化し、スペイン語の機能を追加して、デフォルトの日時値を設定し、関連質問も作成しました。 これらすべての変更は、調査の操作性を改善し、調査の参加者と調査員の両方に役立ちます。
調査の公開
ここまでに、調査フォームのいくつかの質問を変更して、操作性を改善しました。 次に、ツアー ガイドや船長が調査を使用して鯨や他の海洋動物の位置を監視できるように、調査を公開します。 調査を公開する前に、調査のサムネイルや背景色など、調査の外観を一部変更します。 また、調査にマップを追加します。
調査のスタイル設定
まず、サムネイルとツールバーの背景色を変更して、Survey123 フィールド アプリのギャラリー (ユーザーが調査にアクセスする場所) で調査を他の調査と視覚的に区別できるようにします。
- 必要に応じて、Survey123 Connect で鯨のモニタリング調査を開きます。
- フォーム プレビューで、[詳細] タブをクリックします。
[詳細] タブでは、調査のタイトルの変更、サマリーと調査説明の入力、サムネイルの追加を行うことができます。
- デフォルトのサムネイル画像をクリックします。
[画像の選択] ウィンドウが開きます。 以前にダウンロードした [Whale_Survey] フォルダーに、調査に使用するサムネイル画像が含まれています。
- [Whale_Survey] フォルダーまで移動して [Survey123_Thumbnail.png] をダブルクリックします。
- [タイトル]、[サマリー]、および [説明] を次の情報で更新します。
- [タイトル]: Whale Sighting Survey
- [サマリー]: A survey to record marine species observations (海洋種の観測データを記録するための調査)
- [説明]: The purpose of this survey is to allow tour guides and captains in Costa Rica to record observations of marine species, particularly whales and other cetaceans. (この調査の目的は、コスタリカのツアー ガイドやキャプテンが海洋種 (特に鯨と他の鯨目の動物) の観測データを記録できるようにすることです。)
注意:
調査のタイトルは、ギャラリーから調査を開いたときに表示されます。 このタイトルは、ギャラリーに表示される調査名とは異なります。
ツアー ガイドやキャプテンは、外海に出て潜在的に明るい光の下で調査を使用するため、調査の基本エレメントの色も変更して、視覚的により明瞭にします。
- [フォーム] タブに戻り、[スタイル] ボタン (ユーザー プロファイル アイコンの下のツールバー) をクリックします。
[スタイル] ウィンドウで、調査のテキスト、背景、ツールバーのテキスト、ツールバーの背景、入力テキストの色をカスタマイズできます。 調査の背景として画像を使用することもできます。
- [ヘッダー] セクションの [背景色] でパレット ボタンをクリックします。
[背景色] ウィンドウが表示されます。 色を選択するか、16 進数の色コードを入力します。
- [基本色] の 3 行目の 3 列目で、青色をクリックします。 [OK] をクリックします。
- 必要に応じて、調査の背景色とツールバーのテキスト色を試し、視覚的により明瞭にします。
調査にマップを含める
Survey123 のすべての調査は、調査の参加者から (通常はユーザーのデバイス設定から) 場所データを収集します。 マップの追加は、調査にとってオプションです。 ただし、通常は、対話型マップによって正確で見やすい場所情報が提供されます。 ユーザーがジオポイントの質問に答えるときに表示されるマップを構成します。これにより、調査の参加者は、マップで観測場所をマークするように求められます。
- 必要に応じて、[Whale Monitoring.xlsx] ファイルを開きます。
注意:
以前にこのファイルを閉じた場合は、[ArcGIS Survey123 Connect] ウィンドウから [XLSForm スプレッドシートを開く] ボタンをクリックして開くことができます。
スプレッドシートの 22 行目に、ジオポイントの質問が含まれています。
ジオポイントの質問により、ユーザーは調査で特定の場所を取得できます。 ジオポイントの質問が含まれていない場合でも、Survey123 の調査の回答は常にデバイスの位置を取得しようとしますが、フォーム上に明白なジオポイントの質問を含めることで、1 組の GPS 座標として位置情報を取得できます。
ジオポイントの質問を含めると、マップが自動的にフォームに追加されます。 次に、コスタリカの調査場所の近くを中心とするようにマップを構成します。
- [ArcGIS Survey123 Connect] ウィンドウで、[マップ] タブをクリックします。
このタブには、マップのデフォルトのズーム レベルと場所の設定が含まれています。 マップのデフォルトの範囲を調査エリアの 10 進の緯度経度値に設定します。
- [マップのプレビュー] セクションで、[座標形式] を [度 (10 進)] に変更します。 [詳細マップ] セクションで、[座標形式] を [度 (10 進)] に変更します。
- [詳細マップ] で、次のパラメーターを変更します。
- [ズーム レベル]: 7.4
- [緯度]: 9.651419416
- [経度]: -84.03296485
マップのデフォルトの場所がコスタリカに変わります。 フォーム プレビューでマップをプレビューします。
- [フォーム] タブに戻り、最後の質問 ([Location of sighting]) まで下にスクロールし、マップをクリックします。
マップが開きます。 マップのデフォルトの場所が、位置設定に関連付けられています。 コンピューターで場所の設定が有効になっていない場合、マップは指定したデフォルトの場所であるコスタリカにズームインします。
- 必要に応じて、ホーム範囲ボタンをクリックして、コスタリカにマップを拡大します。
- 戻る矢印をクリックして、フォーム プレビューに戻ります。
これで、誰もが観測データを記録できるように、調査を公開して一般ユーザーと共有する準備ができました。
調査の共有
調査をパブリックにアクセス可能にするには、調査を公開し、リンクがあれば誰でも参加できる公開調査にする必要があります。 コミュニティ サイエンスのイニシアティブをサポートし、ガイド、キャプテン、観光客の参加を促したいため、調査を一般公開します。
- [オプション] タブをクリックします。 [送信済み] セクションで、[送信済みの調査の編集を許可] をオンにします。
この設定により、他のアプリでマップにデータを表示できます。
- [公開] ボタンをクリックします。
公開後に調査を変更すると調査で収集されたデータが失われることを警告するウィンドウが表示されます。 調査の設計は完了しており、さらなる変更は予想されないため、この警告は無視できます。
- 警告ウィンドウで、[調査の公開] をクリックします。
調査が公開されるまで、多少時間がかかります。 終了すると、公開が完了したことを知らせるメッセージが表示されます。
- [OK] をクリックします。
現在は、調査を公開したアカウントだけが、モバイル デバイスを使用して調査にアクセスし、データを収集できます。 次に、他のユーザーが調査にアクセスできるように、調査を共有します。
- 「ArcGIS Survey123 Web サイト」に移動します。 必要に応じて、サイン インします。
サイン インすると、公開されている調査のギャラリーが開きます。
注意:
すでにサイン インしている場合は、ギャラリーの新しい調査を見るために、ページを再読み込みし、ページの上部で [調査] のクリックが必要になることがあります。
- [Whale Sighting Survey] タイルで [共同作業] ボタンをクリックします。
[共同作業] ページには、共有オプションが含まれています。 ページ上部にある [リンク] フィールドは、他のユーザーが調査を開始できるように、共有できるリンクです。 リンクの横には、URL をコピーするオプション、デバイス上で調査を開くために QR コードをスキャンするオプション、新しいブラウザー タブで調査を起動するオプションがあります。 リンクの下には、Survey123 フィールド アプリで調査を開くようにリンクを変更する追加のオプションがあります。
- [リンク] の [調査の共有] セクションで、[調査をブラウザーで開くか Survey123 フィールド アプリで開くかをユーザーに確認] を選択します。
[リンク] ボックスの値が更新され、アプリのリンクが含まれるようになり、このリンクを一般ユーザーと共有してフィールド アプリで調査を起動できます。
- 電子メールまたはメッセージング サービスでリンクを保存し、モバイル デバイス上で調査にアクセスして調査を実施できるようにします。
一般ユーザーが調査にアクセスできるようにする (および所属の組織が組織外での共有を許可している場合) には、その調査をすべてのユーザーと共有する必要があります。 Survey123 は、一般公開された調査をサポートしています。これにより、ArcGIS アカウントを持たなくても、すべてのユーザーが調査を送信できます。 一般公開された調査では、クラウドソーシングやコミュニティ サイエンスのワークフローが可能です。
- [この調査に送信できるユーザー] で [すべての人に公開 (パブリック)] チェックボックスをオンにします。
デフォルトでは、[すべての人に公開 (パブリック)] をオンにすると、調査は [組織のメンバー] とも共有されます。
- [送信者ができること] で、[レコードの追加および更新 (読み取りアクセスが有効)] を選択します。
- [保存] をクリックします。 表示された [調査の共有] ウィンドウで、[保存] をクリックして、対応する Web マップを共有します。
調査の実施
調査が共有されたので、モバイル デバイスを使用して Survey123 フィールド アプリで調査をテストします。 まず、スマートフォンまたはタブレット (ツアー ガイドやキャプテンが現場で使用するタイプのデバイス) にフィールド アプリをインストールします。 調査をダウンロードしたら、インターネット サービスの有無に関係なく、調査を完了できます。 船が範囲外にいるときにガイドやキャプテンが完了する調査は、後でネットワーク接続が再確立されたときに送信できます。 インターネットにアクセスできると考えられるため、インターネットへの接続中に調査をテストします。
- モバイル デバイスでアプリ ストアに移動し、無料の [ArcGIS Survey123] モバイル アプリを検索して、ダウンロードします。アプリをインストールします。
注意:
Android、iOS、または Windows のモバイル デバイスをお持ちでない場合は、ArcGIS Survey123 ダウンロード ページからコンピューター用のフィールド アプリをダウンロードすることもできます。
- 共有した調査リンクにアクセスしてデバイスで調査を開き、フィールド アプリで調査を開くように選択します。
- フィールド アプリで、[サイン インしないで続行] を選択します。
注意:
テストするために、ArcGIS 組織アカウントを使用してサイン インし、[調査] ギャラリーで [調査のダウンロード] を選択して、自分のアカウントで使用可能な調査のリストから調査をダウンロードすることもできます。
共有したアプリ リンクはパブリック調査に自動的にダウンロードされ、フィールド アプリに読み込まれます (デバイスの設定によっては、現在地情報に Survey123 がアクセスするのを許可するように求められることがあります。 拒否した場合は、後で再び要求される可能性があります。 いずれにせよ、調査を実行できます)。
- 海洋動物を観測しているツアー ガイドやキャプテンであるかのように、調査の質問に回答します。
回答の内容は重要ではありません。モバイル デバイス上での調査の設計をテストしたいだけです。 調査の最後の質問では、目撃情報の場所をたずねています。
- マップ ボタンを選択して、マップを表示します。
- 必要に応じて、ホーム ボタンを選択し、コスタリカをマップの中心にします。
- マップを画面移動して、観測場所の押しピン (コスタリカに近い海上の任意の場所) を中心にします。
- チェック マークを選択し、場所を確認して、調査に戻ります。
- 下部のチェック マークを選択して、完了した調査を送信します。
インターネットに接続している場合は、[今すぐ送信]、[この調査を続行]、[送信箱に保存] という 3 つの選択肢があります。 [この調査を続行] では、調査をまだ終了していない場合、調査に戻ることができます。それ以外の選択肢では、調査の回答をいつ ArcGIS Online に送信するかを決定します。 ツアー ガイドや船長は、港に戻ってインターネット接続を確立した後に送信する [送信箱に保存] オプションを使用する必要があると考えられます。 ただし、ネットワークに接続した後、データを手動で送信する必要があります。 インターネットに接続しているため、調査を今すぐ送信します。
- [今すぐ送信] を選択します。
調査を送信したら、アプリに [Survey123] ページが表示されます。 調査をもう一度実施するか、送信された調査データを確認するかを選択できます。
- 調査のタイルを選択します。 調査の情報ページで [送信済み] を選択します。
アプリで送信済み調査のリストが表示されます。 現在は 1 つしかありません。 このリストで調査を選択すると、回答を表示するか、調査を編集して再送信するか、調査データを新しい調査にコピーするかを選択できます。 アプリの下部で [なし] を選択して、完了したすべての Whale Sighting Survey 調査をこのデバイスから削除できます。 この調査を保持して、さらに何回かの調査を完了します。
- 調査の情報ページに戻ります。 [収集] を選択して、少なくともあと 2 回、調査を完了させて送信します。
- 調査のスペイン語バージョンをテストするために、上部のメニューを選択し、[Español] を選択します。
ここでは、調査に対して外観と操作性の変更をいくつか加え、調査を公開しました。 また、モバイル デバイスに Survey123 フィールド アプリをダウンロードして、サイン インせずにパブリック調査のテストも行いました。 次に、Survey123 の Web サイトで調査結果を確認し、サンプルの結果データを集約して、鯨の位置の空間パターンを検出します。
調査データの分析
ここまでに、鯨のモニタリング調査を公開してテストしました。 ツアー ガイドや船長は、鯨や他の海洋種がバジェーナ湾エリアを訪れる、1 年のうち少なくとも 9 か月間この調査を使用します。 回答者は、通常、自分の観測データと他の観測データの両方に興味があります。 潜在的な観光客は、鯨や他の海洋種に遭遇するための、1 年の中で最適な時期や時刻を知りたいと思い、調査員は調査の統計情報にアクセスしたいと思います。 観光客や調査員は、この調査に対応した Web マップで結果を確認できます。この Web マップには、送信されたデータと位置の情報が含まれます。 このチュートリアルのために、サンプルの調査結果セットが Web マップに追加され、その Web マップには主要な調査情報を含むポップアップが構成されています。
調査データのマッピングは有用ですが、エリア内の鯨の観測場所や観測頻度についての洞察をさらに得るために、結果を解析することもできます。 このチュートリアルでは、Survey123 の Web サイトで調査結果を探索し、次にサンプルの調査結果を使用して空間パターンを解析します。 次のような質問に回答します。
- ツアーが最も多く実施される 4 か月間に鯨、鯨目の動物、およびウミガメの観測数が最も多かった保護エリアはどこか?
- 保護エリアの境界線内でザトウクジラが何頭観測されたか、境界線外では何頭観測されたか?
この解析結果によって、科学者は、エリア内での鯨の分布や、保護エリアが鯨の数の増加に対応しているかどうかについて理解を深めることができます。 また、この解析結果によって、これまで GIS の経験がないローカルのガイドやキャプテンによる参加が増える可能性もあります。 彼らは、調査データを収集することにより、彼らが提供したデータが、コスタリカの太平洋岸を訪れる海洋生物の深い理解につながることがわかるでしょう。
調査結果の探索
解析を行う前に、調査結果のデータの内容について理解を深めます。 まだ誰も実際の調査を送信していませんが、以前にモバイル デバイス上で 3 つのテスト調査を完了しました。
- 必要であれば、ArcGIS 組織アカウントを使って「Survey123 Web サイト」にサイン インします。
- [調査] ページで、[Whale Sighting Survey] をクリックします。
注意:
この調査の場所とデータは、次の画像例とは異なります。
調査の回答の概要が表示されます。 概要には、完了した調査の総数、参加者の数、および最初と最後の調査の日付が示されています。
- [データ] タブをクリックします。
[データ] ページには、調査場所のマップと、調査の回答のテーブルが含まれています。 このマップは、できるだけ多くの送信済み結果が表示される範囲に、自動的にズームされます。
- テーブルで任意の調査レコードをクリックします。
マップが画面移動し、対応するポイント位置にズームします。 さらに、ウィンドウが開き、選択した調査記録に関する詳細が表示されます。
[データ] ページには、データを他のアプリケーションで使用できるように別の形式でエクスポートするためのオプションも用意されています。
- [解析] タブをクリックします。
[解析] ページには、調査結果に関する統計情報を示すチャートとマップが含まれています。 この鯨の調査の場合、これらのチャートは、最も頻繁に観測される鯨種と、観測が最も多い日時を特定するために役立ちます。 調査の回答をほぼ同時に送信したため、[Hour of sighting] チャートでは、おそらく一定の時間に観測回数が大幅に増加しています。
- [解析] ページで残りのチャートと統計を探索します。 終了したら、[データ] ページに戻ります。
2015 年の鯨調査の追加
鯨の調査を作成した後、3 つの架空の観測データを収集しました。 これらを解析に使用することもできますが、レコードが少ないため、結果が無意味になってしまいます。 このセクションでは、2015 年に収集された 76 件の模擬調査を含む Web マップを開きます。この Web マップで、より意味のある解析例を提供します。 また、このマップにはコスタリカの海洋保護区のレイヤーも含まれており、そのレイヤーを使用して保護エリア内と非保護エリア内での観測数を集計します。
- サンプルの Whale Monitoring Web マップ を Map Viewer で開いてサイン インします。 ([ArcGIS Online] で「Whale Monitoring owner:Learn_ArcGIS」を検索してこの Web マップを見つけることもできます。)
海洋保護区レイヤー内の最も大きなポリゴンはコスタリカの太平洋沖の領海全域を表し、小さな 3 つのポリゴンは海洋保護区を表します。
- 必要に応じて、マップにズームして海洋観測のポイントを見やすくします。
観測データは、海岸線の近くに集中しています。 各調査ポイントで、種ごとに異なるシンボルが表示されます。
ヒント:
ArcGIS Instant Apps を使用して、マッピングされた調査結果から Web マッピング アプリを作成し、船長、観光客、調査員向けに空間情報をわかりやすいインターフェイスで提供することができます。 サイドバー テンプレートを使用しているサンプル アプリをご参照ください。
ポイントの集約
次に、データを解析して、2 つの質問に回答します。 まず、これらの調査が収集された 4 か月間に鯨、鯨目の動物、およびウミガメの観測数が最も多かった保護エリアを特定します。 次に、保護エリアの境界線内でのザトウクジラの観測数を特定します。 特定のエリア内の観測データを集約することで、これらの質問に回答します。
- [設定] (明るい背景の) ツールバーで [解析] をクリックします。
- [解析] ウィンドウで [ツール] をクリックします。
- [データの集約] セクションで、[ポイントの集約] を選択します。
[ポイントの集約] ツールは、ポイントのレイヤーとポリゴンのレイヤーを取得して、各ポリゴン内のポイント数をカウントします。 その後、属性の一部として示されたポイント数で、レイヤーを作成します。 このツールを使用して、各海洋保護区内の観測数を特定します。
- [ポイントの集約] ウィンドウで、次のパラメーターに対して該当するレイヤーを指定します。
- [集約するフィーチャ]: [Marine Observations 2015]
- [集計ポリゴン レイヤー]: [Costa Rica Marine Reserves]
次に、ツールが海洋観測データのレイヤーの属性を使用して計算する統計情報を決定します。 デフォルトでは、ツールは各エリア内の観測の総数をカウントしますが、解析を向上させるさらに具体的な統計情報があります。 たとえば、元の調査フォームでは、1 つの観測データに特定の種の複数のメンバー (群れや家族集団など) を含めることができました。 したがって、種の観測のカウントをより正確にするため、各観測データの該当フィールドの合計を見つけます。
- [統計の計算] セクションの [フィールド統計] で、[フィールド] をクリックして [Group size {Number}] を選択し、[完了] をクリックします。
[合計] のデフォルトの統計を使用します。 現在、これらは公園の境界線内のすべてのポイントに対して計算されるため、種に関係なく観測の総数が提供されます。 ただし、数を種ごとにグループ化できると、より便利になります。 また、種の観測の比率を比較できるように、パーセンテージも追加します。
- [フィールドでグループ化] で、[Species] を選択します。 [集約されたポイントの割合を含める] チェックボックスをオンにします。
- [結果レイヤー] で「Observations by Area」と入力します。 出力レイヤー名が一意になるように、名前やイニシャルを末尾に追加します。
注意:
解析処理で作成した新しいアイテムの名前は、組織サイト内で一意である必要があります。 レイヤーが作成されたら、マップ内で名前を変更できます。
解析の実行時に、現在のマップ範囲など、解析の対象にするマップ フィーチャの範囲を指定できます。 海洋保護区のフィーチャの一部は、現在のマップ範囲を超えています。そのため、入力レイヤーの全範囲に対してツールを実行します。
- [環境設定] を展開し、[処理範囲] が [全範囲] に設定されていることを確認します。
- [実行] をクリックします。
しばらくすると、[Observations by Area] レイヤーがマップと [レイヤー] ウィンドウに追加されます。 対応するスタンドアロン テーブルも追加されます。 結果のレイヤーはポリゴンのアウトラインとしてシンボル表示され、それぞれの中心にポイントがあります。 ポイントのサイズは、集約された観測の数を表します。 一見したところ、マリノ バジェーナ公園が最も多くの集約ポイントを持つように思われます。
ただし、デフォルトのシンボルでは読み取るのが困難です。 データを視覚的に明瞭にするとともに、調査の回答数ではなく種の個体数の合計に対応するように、シンボルを変更します。
- [設定] ツールバーで [シンボル] をクリックし、[Observations by Area] レイヤーが選択されていることを確認します。
- [属性の選択] で、選択するフィールドを [Sum Number] に置き換えます。
属性を変更すると、シンボルがグラデーション カラーのパターンに変わります。ここでは、色が暗いほど、観測された種の個体数が多くなります。 凡例がマップに追加されます。この凡例は、観測された種の最大個体数が 202 であることを示しますが、このレイヤーには 76 の調査回答しかありません。 多くの調査で、複数の海洋動物が報告されたのです。
- [完了] をクリックします。
次に、[Observations by Area] テーブルを開いて、ツールが生成した統計情報を確認します。
- [コンテンツ] (暗い背景の) ツールバーの [レイヤー] をクリックします。 [Observations by Area] レイヤーで、[オプション] ボタンをクリックして [テーブルの表示] を選択します。
テーブルには、4 つのエントリが含まれています。 これらの各エントリの [Name] フィールドは、海洋保護区のレイヤー内のフィーチャに対応します。 [Costa Rica] フィーチャは保護区ではなく、コスタリカの太平洋領海を表します。 最もポイント数が多いのはマリノ バジェーナ (39) ですが、コスタリカの領海では、実際に観測された個体数がマリノ バジェーナの 2 倍近くです (合計で 128 に対して 233)。 ただし、他の 2 つの海洋保護区と比べると、マリノ バジェーナではかなり多くの個体数が観測されています。
解析に向けた最初の質問「鯨、鯨目の動物、およびウミガメの観測数が最も多かった保護エリアはどこか?」に回答しました。 次の質問は、「保護エリアの境界線内でザトウクジラが何頭観測されたか、境界線外では何頭観測されたか?」です。 解析を実行したときに、結果を種ごとにグループ化しました。 グループ化された結果をフィーチャのポップアップで調べて、この質問に回答します。
- テーブルを閉じます。
これら 4 つのフィーチャのポップアップ表示を単純化するために、個々の観測データのレイヤーをオフにしてマップ内のラベルをオンにします。
- [レイヤー] ウィンドウで、[Marine Observations 2015] レイヤーの [可視性] ボタンをクリックして、このレイヤーをオフにします。
- [設定] ツールバーの [ラベル] ボタンをクリックします。
- [フィーチャのラベル作成] ウィンドウで、[ラベルの有効化] がオンになっている状態で、[ラベル クラスの追加] をクリックします。
[Name] フィールドがデフォルトで選択されており、マップが更新され、観測エリアのラベルが表示されるようになります。
- マップ内で、[Marino Ballena] というラベルの付いたフィーチャをクリックします。
ポップアップが開き、マリノ バジェーナでのポイント数と観測データの総数が表示されます。 対話形式のチャートに、種ごとのポイント数の割合とそれぞれの種の総数が表示されます。
- ポップアップの下部にスクロールして、次に進む矢印をクリックします。 [Sum Number by Species] チャート内のバーにポインターを合わせると、具体的な値が表示されます。
詳しく調べると、マリノ バジェーナの観測のほとんどはザトウクジラであることがわかります。 これらの観測中に合計 75 頭のザトウクジラと 50 頭のマダライルカが観測されました。
- マップ上の [Costa Rica] フィーチャをクリックして、ポップアップ内のバー チャートを確認します。
前述のように、このフィーチャは、どの海洋保護区にも含まれていないコスタリカの領海に対応しています。 このバー チャートによると、国立公園の外部で 52 頭のザトウクジラが観測されています。
- マップ上で他の 2 つのフィーチャをクリックして、他の保護エリアで何頭のザトウクジラが観測されたかを確認します。 保護エリアの内部で観測されたザトウクジラの総数を割り出します。
要するに、保護エリアの外部で 52 頭のザトウクジラが観測されたのに対して、保護エリア内で 84 頭が観測されています。 解析に向けた 2 つ目の質問に回答しました。
このチュートリアルでは、ツアー ガイドや船長が海洋動物データの収集に使用できる 2 か国語の鯨調査を作成しました。 ArcGIS Survey123 を使用して、既存の調査フォームの内容を変更し、ユーザー エクスペリエンスを向上させ、多言語機能をテストしました。 次に、サンプルの調査結果から観測データを解析し、海洋動物観測の空間分布に関する質問に回答しました。
バジェーナ湾のコミュニティは、観測データの収集に参加することで、ザトウクジラの 12 月~ 4 月の移動傾向について理解を深めることができます。 研究者は、調査結果を使用して、鯨がどこに移動して子供を産むか、環境の変化に伴って鯨の数が増えているか減っているかなどの重要な質問に回答できます。
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