食品砂漠と思われる場所のマッピング

新鮮で手頃な食品を手に入れやすくするために行う最初の重要なステップは、食料品店が近くにないエリアを特定することです。 Map Viewer の空間解析ツールを使用することで、食料品店まで徒歩圏内かどうかに基づいて、食品が手に入りやすいと思われる場所を特定します。 こうすることで、エリア間の食品の手に入りやすさの差がわかり、食品砂漠と思われるエリアが明らかになります。

マップを開いて保存

はじめに、既存の Web マップを開いてコピーを保存し、マップ内のレイヤーを探索します。

  1. DC Grocery Stores Web マップを開きます。

    [凡例] ウィンドウが開いた状態で、マップが Map Viewer に表示されます。

    Map Viewer の Web マップ

    このマップには 4 つのレイヤーとベースマップがあります。

    マップのコピーを自分の ArcGIS 組織アカウントに保存します。 チュートリアルではこれ以降、このコピーを使用します。 マップのコピーを保存するには、ArcGIS 組織アカウントにサイン インする必要があります。

  2. ArcGIS の組織アカウント」にサイン インします。
    注意:

    組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください

  3. 必要に応じて、[展開] をクリックして [コンテンツ] ツールバーのラベルを確認します。

    コンテンツ ツールバーの展開

  4. [コンテンツ] (暗い背景の) ツールバーで、[保存して開く] をクリックしてから [名前を付けて保存] を選択します。

    保存して開くメニューの名前を付けて保存

    [マップの保存] ウィンドウが表示されます。

  5. [マップの保存] ウィンドウで、次のパラメーターを入力します。
    • [タイトル] に「Map and analyze food access」と入力し、その後に自身の名前かイニシャルを付加します。
    • [タグ] に「walk time, grocery stores, Washington DC」とフレーズをそれぞれ入力します。各フレーズの入力後に Enter キーを押します。
    • [サマリー] に「Map of potential food desert locations in Washington, DC., and other key data for determining areas in need of more access to full service grocery stores.」と入力します。

    マップの保存ウィンドウ

  6. [保存] をクリックします。

    次に、食料品店の場所、区の境界、ワシントン D.C. の境界など、これから使用するレイヤーを確認していきます。 コロンビア特別区のアプリ、マップ、ダッシュボード、データ レイヤーのコレクションである Open Data DC からこれらのレイヤーを取得しました。

    無料で誰でも利用できる地理空間データの同じようなリポジトリを多くの地方自治体が提供しています。 このワークフローを自身のローカル コミュニティに適用する場合は、自身の分析範囲に固有のレイヤーがあるデータ ハブを検索および探索してください。

  7. [コンテンツ] ツールバーの [レイヤー] をクリックします。

    レイヤー ウィンドウ

  8. [レイヤー] ウィンドウで、[Grocery Store Locations] レイヤーにポインターを合わせ、[表示設定] ボタンをクリックしてオフにします。 同じ操作を、[DC Boundary] レイヤーでも行います。

    レイヤー ウィンドウの表示設定ボタン

    表示されているのは [DC Ward Boundaries] レイヤーだけになります。このレイヤーには、コロンビア特別区を構成する 8 つの区が表示されています。

    マップの DC Ward Boundaries レイヤー

    これらの区の境界は、リプレゼンテーション、プランニング、意思決定に使用されます。 各区には住民の多様なコレクションが含まれており、選挙で選ばれたさまざまな議会議員が代表を務めています。

  9. [レイヤー] ウィンドウで、[DC Ward Boundaries] レイヤーをオフに、[DC Detailed Ward Boundaries] レイヤーをオンにします。

    マップの DC Detailed Ward Boundaries レイヤー

    人が住んでいない区内のエリアは [DC Detailed Ward Boundaries] レイヤーに含まれていません。 このレイヤーを使用して食品砂漠と思われるエリアを特定することで、ワシントン D.C. の実際の生活に即した形でより正確かつ適切に調査を行うことができます。 含める地域の特性や、解析の精度に影響しかねない特定のエリアを考慮に入れることがベスト プラクティスと見なされています。

    注意:

    [DC Detailed Ward Boundaries] レイヤーは ArcGIS Pro を使用して作成されました。 軍事基地、公園、水域、湿地帯など、Open Data DC Hub の複数のレイヤーがマージされました。 マージしたこのレイヤーは [DC Ward Boundaries] レイヤーから消去されたため、各区の居住可能な部分だけを含むレイヤーとなっています。

  10. [DC Detailed Ward Boundaries] レイヤーをオフにし、[DC Ward Boundaries] レイヤーをオンにします。
  11. [DC Boundary] レイヤーをオンにします。

    このレイヤーはワシントン D.C. の行政区分の境界を示したものです。

  12. [Grocery Store Locations] レイヤーをオンにします。

    D.C. の境界、D.C. 区の境界、食料品店が表示されたマップ

    [Grocery Store Locations] レイヤーには食料品店ヘルシー コーナー ストアの場所が表示されます。 新鮮で栄養のある農産物を販売するコーナー ストアを含む、ヘルシー コーナー ストアのデータは DC Central Kitchen (DCCK) の Healthy Corners プログラムから取得しました。 今回の解析では、分析範囲全体の施設の分布をきめ細かく把握するために、これら 2 つの種類の店舗が結合されています。

マップ内のレイヤーについて把握したところで、次は解析ツールでこれらのレイヤーを使用してマップ上に徒歩 10 分圏内のエリアを生成します。

徒歩エリアの生成

健康的で新鮮な食料品を手に入れるうえで主な障害の 1 つとなるのが距離です。 資源が不足している多くのコミュニティでは、食料品を手に入れる手段として徒歩や公共交通機関に頼っています。 徒歩で行ける食料品店が不足していると思われる場所を把握するために、[移動エリアの生成] ツールを使用して、ワシントン D.C. 全体で食料品店まで徒歩 10 分圏内のエリアを表示するフィーチャ レイヤーを作成します。 このツールは近接性ツールの 1 つであり、もう 1 つのフィーチャの近接性に基づいてマップ データを解析するために使用します。

  1. [レイヤー] ウィンドウで [Grocery Store Locations] レイヤーをクリックして選択します。

    レイヤー ウィンドウで選択された Grocery Store Locations レイヤー。

    レイヤーが選択されていると、レイヤーに青いバーが表示されます。

  2. [設定] (明るい背景の) ツールバーで [解析] をクリックします。

    設定ツールバーの解析

  3. [解析] ウィンドウで、[ツール] タブをクリックして [近接エリアの分析] を展開し、[移動エリアの生成] をクリックします。

    解析ウィンドウのツール タブにある近接エリアの分析セクションの移動エリアの生成

    [移動エリアの生成] ツール ウィンドウが表示されます。 このウィンドウで、ツールのパラメーターを設定できます。 必須パラメーターは、赤い点でマークされています。

  4. [移動エリアの生成] ツール ウィンドウの [入力レイヤー] で、[レイヤー] をクリックして [Grocery Store Locations] を選択します。

    入力レイヤーで選択された Grocery Store Locations。

  5. [解析の設定] セクションで次のパラメーターを設定します。
    • [移動モード][徒歩時間] を選択します。
    • [カットオフ] に「10」と入力し、[追加] をクリックします。[カットオフ単位][分] に設定されていることを確認します。
    • [移動方向][入力位置へ] を選択します。
    • [到着時間] でオプションが [時間が指定されていません] に設定されていることを確認します。

    解析の設定セクションのパラメーター

    次に、重なり合う移動エリアの処理方法を指定します。 重なり合うエリアは、1 つのフィーチャに結合するよう選択します。

  6. [重なりポリシー] で、[ディゾルブ] を選択します。

    次に、移動エリアを連続する 1 つのポリゴンとして生成するか、または到達できないが到達可能な道路で完全に囲まれた道路上のホールを含めるかどうかを指定します。 今回のケースではホールを含めます。

  7. [詳細ポリゴンの生成] の横にあるチェックボックスをオンにします。

    ディゾルブに設定された重なりポリシー パラメーターとオンになった詳細ポリゴンの生成

  8. [結果レイヤー] セクションの [出力名] に「Travel time 10 Minutes」と入力し、自分の名前かイニシャルを追加します。

    結果レイヤー セクションの出力名パラメーター

    注意:

    ArcGIS 組織に同じ名前で 2 つのレイヤーを作成することはできません。 レイヤー名にユーザーのイニシャルを追加すると、組織の他のユーザーもこのチュートリアルを完了することができます。 レイヤーが作成されたら、マップ内で名前を変更してイニシャルを削除できます。基になるデータ レイヤーの名前には影響しません。

    解析ツールを実行すると、クレジットを消費します。 クレジットは、ArcGIS Online で使用される通貨です。 クレジットは、解析の実行、フィーチャの保存、ジオコーディングなど、特定の処理を行う際に消費されます。 解析を実行する前に、消費されるクレジットの数を確認することをお勧めします。

    注意:

    組織の管理者が情報の閲覧を有効にしている場合は、ArcGIS Online アカウントの残りクレジット数を確認できます。 有効であれば、ページの上部でユーザー名をクリックして、[設定] を選択します。 [設定] ページで [クレジット] をクリックすると、アカウントの残りのクレジット数が表示されます。 有効でない場合は、組織アカウントの管理者にお問い合わせください。 クレジットの詳細については、クレジットの概要をご参照ください。

  9. [クレジットの推定] をクリックします。

    クレジットの推定

    解析ツールの実行中、クレジット コストは通常、フィーチャの数にツールのクレジット コストを乗算することで計算されます。 この解析では 42.5 クレジットを消費します。

    注意:

    このツールを実行できるだけのクレジットがない場合は、Travel Area 10 Minutes (Tutorials) レイヤーを使用してチュートリアルを続行できます。 このレイヤーをマップに追加するには、[レイヤー] ウィンドウで [追加] をクリックします。[ArcGIS Online] で 「Travel Area 10 Minutes owner:Esri_Tutorials」を検索して [追加] ボタンをクリックします。

  10. [実行] をクリックします。

    ツールが完了するまでに、数分かかります。 [履歴] タブをクリックすることでツールのステータスを確認できます。

  11. [解析] ウィンドウの [履歴] タブをクリックします。

    解析ウィンドウの履歴タブ

    このツールの実行中に、進行状況を確認できます。

    数分後に、[レイヤー] ウィンドウの上部に新しいレイヤーが追加され、マップに描画されます。 紫色のエリアには、各食料品店まで徒歩 10 分圏内のエリアが表示されます。

    新しいレイヤーがレイヤー ウィンドウとマップに追加されます。

    次に、[解析] ウィンドウで他のフィーチャを探索します。

  12. [解析] ウィンドウの [履歴] タブで、直近の [移動エリアの生成] ツールで [オプション] をクリックして [詳細の表示] を選択します。

    移動エリアの生成のオプション メニューの詳細の表示

    解析の詳細には [結果][メッセージ][パラメーター] が含まれます。

  13. [結果] タブで結果レイヤーの [オプション] ボタンをクリックし、[アイテムの詳細を開く] を選択してアイテム詳細ページを開きます。

    結果タブの Travel Area 10 minutes レイヤーのオプションのリストのアイテムの詳細を開く

    新しいブラウザー ウィンドウかタブでアイテム詳細ページが開きます。 アイテム ページにはレイヤーとその内容に関する情報が含まれています。 レイヤーを作成する際には、アイテム詳細ページのフィールドに入力することで、データの管理と他のユーザーとのデータ共有に不可欠な追加のコンテキストを提供します。

  14. アイテム詳細ページがあるブラウザー タブかウィンドウを閉じ、Map Viewer のブラウザー タブかウィンドウに戻ります。
  15. [移動エリアの生成] 詳細ウィンドウで [メッセージ] タブをクリックします。

    移動エリアの生成詳細ウィンドウのメッセージ タブ

  16. [パラメーター] タブをクリックします。

    [パラメーター] タブには、ツールの実行に使用されたパラメーターのサマリーが表示されます。

    注意:

    前回の実行と同じパラメーターを使用してツールを再度実行するには、[解析] ウィンドウの [履歴] タブに戻ります。 直近の [移動エリアの生成] ツールで [オプション ボタン] をクリックし、[ツールを開く] を選択します。 [移動エリアの生成] ウィンドウが表示され、直近の実行の設定が反映されます。

  17. [移動エリアの生成] 詳細ウィンドウを閉じます。

食品砂漠と思われるエリアの特定

最後に、食料品店まで徒歩 10 分圏内のエリアから外れる場所を見つけることで、食料品の手に入りやすさの格差を特定します。

商品の値ごろ感や乗り物が利用できるかどうかなど、食品砂漠の特定に使用できる要素は複数あります。 Capital Area Food Bank の Hunger Heat Map は、ワシントン D.C. 大都市圏における食料品の手に入れやすさをマッピングするための 1 つのアプローチを提示しており、今回のワークフローに情報を提供するために使用されました。 今回のような解析を構築する場合には、人口構成、インフラストラクチャ、不平等のパターンに影響しかねない (過去と現在両方の) 政策など、分析範囲固有の力学を理解することが極めて重要になります。

今回の解析を簡素化するために、食料品店までの距離の格差を食品砂漠と思われる場所を判断するための指標と見なします。 格差があるからといって、必ずしもそこに住んでいる人が食料品を手に入れられないというわけではありません。また、格差がないからといって、食料品が必ず簡単に手に入るわけでもありません。 食料品店まで徒歩 5 分圏内に住んでいても、食料品店の営業時間中に仕事をしていたり、商品の価格が手ごろでなかったりすれば、新鮮な食品が手に入りにくいか、まったく手に入りません。

[オーバーレイ] ツールを使用し、食料品店まで徒歩 10 分圏内のエリアをオーバーレイし、ワシントン D.C. を 8 つの区に分ける地理的境界から消去することで、食料品店まで徒歩 10 分圏内のエリアから外れる場所を見つけます。

  1. 必要に応じて、[設定] ツールバーの [解析] ボタンをクリックして [解析] ウィンドウを開きます。
  2. [解析] ウィンドウで [ツール] タブをクリックします。 必要に応じて戻る矢印をクリックします。
  3. [ツール] タブで [データの管理] を展開し、[オーバーレイ] をクリックします。

    データの管理セクションのオーバーレイ ツール

  4. [オーバーレイ] ツール ウィンドウの [入力フィーチャ][レイヤー] をクリックして [DC Detailed Ward Boundaries] を選択します。 [オーバーレイ フィーチャ][Travel time 10 minutes] を選択します。
  5. [オーバーレイの設定][オーバーレイ タイプ][イレース] を選択します。

    オーバーレイ ツール ウィンドウの入力フィーチャとオーバーレイの設定セクションに入力されたパラメーター。

    [オーバーレイ タイプ] 設定を [イレース] に設定すると、ツールは [オーバーレイ フィーチャ] を取得し、[入力フィーチャ] から削除または消去するため、食料品店まで徒歩 10 分圏内にないエリアを表示するレイヤーが残ります。

  6. [結果レイヤー] セクションの [出力名] に「Potential Food Deserts」と入力し、その後に自分の名前かイニシャルを付加します。

    結果レイヤー セクションに入力された出力名。

    注意:

    このツールの実行には 0.009 クレジットが必要です。

  7. [実行] をクリックします。

    数分後に、[レイヤー] ウィンドウの上部に新しいレイヤーが追加され、マップに描画されます。

    マップ上にオーバーレイ ツールの結果レイヤーが表示されます。

    [Travel Area 10 minutes] レイヤーは必要なくなったため、削除します。

  8. [レイヤー] ウィンドウで [Travel Area 10 minutes] レイヤーの [オプション] ボタンをクリックして [削除] を選択します。

    残ったレイヤーは、食料品店まで徒歩 10 分圏内のエリアから外れるという事実に基づいて食品砂漠と思われる場所を表します。

    マップ上の食品砂漠と思われるエリア

  9. [レイヤー] ウィンドウで、レイヤー名の横の [オプション] ボタンをクリックします。 [名前の変更] をクリックしてレイヤー名「Potential Food Deserts」を変更します。
  10. [コンテンツ] ツールバーにある [保存して開く] をクリックし、[保存] をクリックしてマップを保存します。

このセクションでは、既存の Web マップを開いて探索および解析のためのコピーを作成しました。 既存の食料品店まで徒歩 10 分以内のエリアを生成しました。また、オーバーレイ ツールを使用して、食料品店まで徒歩 10 分以内のエリアから外れるエリアを表示する別のレイヤーを作成しました。

今回のチュートリアルでは、食品砂漠と見なすうえで判断材料となる 1 つの側面 (徒歩での距離) だけを検討しました。 実際には、多数の複雑で累積的な要素が、あるエリアを食品砂漠と見なすうえで判断材料となります。 数十年に及ぶ負の投資や不十分な公共交通システムをもたらした長年にわたる土地利用の慣習、健康的な食品を手ごろな価格で手に入りにくくする所得の不平等がこれに含まれる場合があります。 平等に関する解析を実施する際には、調査対象となる都市や管轄区に固有の特徴を考慮に入れ、解析を調整して不平等を味わっている人々の体験を反映することが重要になります。

食品砂漠と思われる場所の特定はこれで完了です。次は、人口統計データを取り込んでワシントン D.C. 全体のさまざまな人の食品の手に入れやすさに関するパターンについて深く理解することで、解析を補足します。


コミュニティの人口統計の視覚化

前回は、食料品店まで徒歩 10 分圏内のエリアを生成し、これらのエリアを区の境界線と重ねることで、食品砂漠と思われる場所を特定しました。 次に、人口統計データを使用することで、食料を十分に確保できないコミュニティに住んでいるのがどのような人なのかをより深く理解します。 主に白人が居住している近隣地域と比較した場合、有色人種コミュニティは通常、健康的で手頃な食品を入手できる食料品店を利用する機会が少ないことが一部の研究からわかっています (National Institute on Minority Health and Health Disparities, NIH)。

作業としては、人種と民族のデータで区の境界線に情報を付加します。次に、Justice40 イニシアティブで不利な状況に置かれていると見なされているエリアを使用して特定した、食品砂漠と思われる場所を比較することで、対象エリアが重なる場所を特定します。

人口統計データを使用した区の情報付加

他の多くの都市圏同様、ワシントン D.C. は区に分けられています。 こうした地理的境界線は政治的な意思決定と代議制度に影響を及ぼすため、区の境界線を使用することで、こうしたコミュニティにはどのような人が住んでいるのか、人口統計的な特徴とアイデンティティがリソースへのアクセスとどのように関係しているのかを明らかにします。

国勢調査地区、郵便番号、郡など、特定の標準的な地理レベルでしか人口データを利用できない場合があります。 [レイヤーへの情報付加] ツールでは、区、学区、移動エリア、その他の標準以外の地理など、他の境界線タイプに人口統計データを追加できます。

  1. [解析] ウィンドウの戻るボタンをクリックします。 [ツール] タブで [データの情報付加] を展開して [レイヤーへの情報付加] を選択します。

    ツール ウィンドウのレイヤーへの情報付加

    [レイヤーへの情報付加] ツールによって人口統計情報が地理データに追加されるため、食品の確保が困難なコミュニティにどのような人が住んでいるかをより深く理解できます。 これにより、チュートリアルの最後のセクションで Instant Apps を使用して作成するアプリで提供される詳細レベルも向上します。

  2. [レイヤーへの情報付加] ウィンドウの [入力フィーチャ][レイヤー] をクリックして [DC Ward Boundaries] を選択します。

    レイヤーへの情報付加ウィンドウに入力された入力フィーチャ。

  3. [情報付加データ][情報付加変数][変数] をクリックします。

    情報付加データの変数ボタン

    [データ ブラウザー] ウィンドウが表示されます。

  4. [データ ブラウザー] ウィンドウの検索バーに「race」と入力し、Enter キーを押します。

    データ ブラウザー ウィンドウで「race」を検索します。

  5. 結果のリストで [2024 Race and Hispanic Origin (Esri)] を展開します。

    データ ブラウザーで展開されている 2024 Race and Hispanic Origin (Esri) 変数カテゴリ。

    注意:

    このカテゴリを表示するためにスクロールが必要になる場合があります。

  6. 以下の変数を確認します。
    • 2024 Hispanic Population (Esri)
    • 2024 White Population (Esri)
    • 2024 Black/African American Population (Esri)
    • 2024 American Indian/Alaska Native Population (Esri)
    • 2024 Asian Population (Esri)
    • 2024 Pacific Islander Population (Esri)
    • 2024 Other Race Population (Esri)
    • 2024 Population of Two or More Races (Esri)
    注意:

    データ ブラウザーでは、変数は一緒に表示されなかったり、この順番ではない場合もあります。

    データ ブラウザーのデータは定期的に更新されます。 利用可能な最新のデータをご使用ください。 チュートリアル シリーズ「人口統計データの基本スキルの学習」でグローバル人口統計データについて学習し、データ ブラウザーで利用できる変数について確認してください。

    [データ ブラウザー] ウィンドウの上部を見ると、8 個の変数を選択していることがわかります。

    データ ブラウザー ウィンドウで選択されている変数

  7. [選択] をクリックしてツールのパラメーター ウィンドウに戻ります。
  8. [結果レイヤー][出力名] に「Enriched Ward Boundaries」と入力し、その後に自分の名前かイニシャルを付加します。
    注意:

    このツールを実行するには、0.64 クレジットが必要です。

  9. [実行] をクリックします。

    数分後に、[レイヤー] ウィンドウの上部に新しいレイヤーが追加され、マップに描画されます。

  10. 結果レイヤー「Enriched Ward Boundaries」の名前を変更します。
  11. マップ上でいずれかの区をクリックしてポップアップを開きます。
    ヒント:

    [Enriched Ward Boundaries] レイヤーのポップアップ情報を表示するには、[次のフィーチャ] ボタンのクリックが必要になる場合があります。

    ポップアップの次のフィーチャ ボタン

    ポップアップには、そのエリアの住民に関する人口統計情報が含まれています。

    Enriched Ward Boundaries レイヤーのポップアップ

  12. [Ward 3][Ward 8] のポップアップを開き、他の人種と民族のフィールドと [2024 White Population] フィールドの値を想定的に比較します。
    ヒント:

    Ward 3 は最も北西に、Ward 8 は最も南にある区です。

    [Ward 3][2024 White Population] の値はおよそ 60,000 でした。 他の人種と民族のフィールドでは値が 33 ~ 10,000 になっています。 [Ward 8] で最も数字が大きい人種と民族のフィールドは [2024 Black Population] で、その数字はおよそ 70,000 です。 [Ward 8][2024 White Population] フィールドはおよそ 10,000 です。

  13. ポップアップを閉じて、マップを保存します。

食品砂漠と思われる場所のシンボル化

次に、マップのスタイルを設定することで、食品砂漠と思われるエリアが存在する場所をハイライト表示します。 デフォルトのスタイル設定を使用するのではなく、シンボルを使用してこうした場所に注目を集めます。

まずは食品砂漠と思われる場所のレイヤーにスタイルを設定します。

  1. [レイヤー] ウィンドウで、[Potential Food Deserts] を除くすべてのレイヤーをオフにします。

    Potential Food Deserts レイヤー

  2. [レイヤー] ウィンドウで [Potential Food Deserts] レイヤーをクリックして選択します。 [設定] ツールバーの [スタイル] ボタンをクリックします。

    設定ツールバーのスタイル

  3. [スタイル] ウィンドウの [場所 (単一シンボル)][スタイル オプション] をクリックします。

    スタイル ウィンドウのスタイルの選択の下にある場所 (単一シンボル) のスタイル オプション

  4. [シンボル スタイル] ウィンドウの [シンボル スタイル] でシンボルをクリックします。

    [シンボル スタイル] ウィンドウが表示されます。

  5. [シンボル スタイル] ウィンドウで [塗りつぶし色] をクリックします。

    シンボル スタイル ウィンドウの塗りつぶし色

  6. [色の選択] ウィンドウで、[Hex] に「cdb657」と入力します。

    色の選択ウィンドウで cdb657 に設定された Hex。

  7. [色の選択] ウィンドウで [完了] をクリックします。
  8. [アウトライン色][色なし] を選択します。

    色の選択ウィンドウのアウトライン色の色なし

  9. [スタイル オプション] ウィンドウで [完了] を 2 回クリックします。
  10. [Potential Food Deserts] レイヤーが選択されたままの状態で、[設定] ツールバーにある [プロパティ] をクリックします。

    [設定] ツールバーの [プロパティ]

  11. [表示設定] セクションで [透過表示] スライダーの値を [50%] に設定します。

    50% に設定された透過表示。

    マップのスタイルが設定されました。

    マップ上でスタイルが設定された Potential Food Deserts レイヤー。

資金獲得機会データの追加

マップにコンテキストをさらに追加するために、連邦資金獲得機会と公共輸送情報に関するレイヤーを追加します。

Justice40 イニシアティブは、長年にわたって資源に乏しく、さまざまな社会経済的負担と環境的負担に基づいて不利な状況に置かれていると判断されたコミュニティに、気候、クリーン エネルギー、その他のクライメート レジリエンスの構築に関する投資の 40% を割り当てることを目的とした連邦政策です。 政府認定部族地域への居住、過去の投資不足の体験、低所得層の 65 パーセンタイル以上になることなどがこうした対策の一部に含まれています。

Justice40 のデータを含むレイヤーを ArcGIS Living Atlas of the World から追加し、フィルターを適用してワシントン D.C. 内の国勢調査地区だけが表示されるようにします。 また、Justice40 レイヤーを食品砂漠と思われる場所とブレンドすることで、食品砂漠と思われる場所で不利な状況に置かれているコミュニティが連邦政府の補助金を得られる機会があるかどうかを理解します。

  1. [コンテンツ] ツールバーの [追加] をクリックし、[レイヤーの参照] を選択します。

    追加メニューのレイヤーの参照

    [レイヤーの参照] ウィンドウが表示されます。

  2. [レイヤーの参照] ウィンドウで [マイ コンテンツ] をクリックし、[Living Atlas] を選択します。

    レイヤーの参照ウィンドウの Living Atlas ウィンドウ

  3. 検索バーに「justice40」と入力し、Enter キーを押します。 結果のリストの [Justice40 Tracts November 2022 Version 1.0] レイヤーで [マップに追加] をクリックします。

    justice40 を検索して Justice40 Tracts November 2022 Version 1.0 レイヤーを追加します。

    レイヤーがマップに追加されます。

  4. [レイヤーの参照] ウィンドウを閉じます。 [コンテンツ] ツールバーの [レイヤー] をクリックします。

    次に、より短くてわかりやすい名前にレイヤー名を変更します。

  5. [Justice40 Tracts November 2022 Version 1.0] レイヤーで [オプション] ボタン、[名前の変更] の順にクリックします。
  6. レイヤー名を「Justice40 Tracts」に変更して Enter キーを押します。

    [Justice40 Tracts] レイヤーには米国のすべての国勢調査地区のデータが含まれています。 表示する必要があるのは D.C. 内の調査地区だけなので、フィルターを作成します。

  7. [レイヤー] ウィンドウで、[Justice40 Tracts] レイヤーが選択されていることを確認します。 [設定] ツールバーの [フィルター] をクリックします。
  8. [フィルター] ウィンドウで、[新しく追加] をクリックします。

    [フィルター] ウィンドウの [式の追加]

  9. 次の条件式を作成します。
    • フィールド名については、ドロップダウン矢印をクリックし、[State/Territory] を選択します。
    • 演算子については、値が [is] に設定されていることを確認します。
    • 値については、ドロップダウン矢印をクリックし、[District of Columbia] を検索して選択します。

    State/Territory is District of Columbia をフィルタリングするように設定された式

  10. [新しく追加] をクリックして 2 番目の式を作成します。
    • フィールド名については、[Identified as disadvantaged] を検索して選択します。
    • 演算子については、値が [is] に設定されていることを確認します。
    • 値については、値として「1」を入力します。

    Identified as disadvantages is 1 に設定された式。

  11. [フィルター] ウィンドウの下部で、[保存] をクリックします。

    Justice40 イニシアティブで不利な状況に置かれていると見なされた、ワシントン D.C. 内の国勢調査地区だけが表示されるように結果がフィルタリングされました。

    マップ上でフィルタリングされた Justice40 Tracts レイヤー。

    次に、[Justice40 Tracts] レイヤーのスタイルを設定することで、食品砂漠と思われる場所と重なるエリアを区別しやすくします。

  12. [レイヤー] ウィンドウで、[Justice40 Tracts] レイヤーがアクティブになっていることを確認します。 [設定] ツールバーの [スタイル] ボタンをクリックします。
  13. [スタイル] ウィンドウの [属性の選択] で既存の属性を削除します。

    スタイル ウィンドウでの属性の削除。

  14. [場所 (単一シンボル)] の下で、[スタイル オプション] をクリックします。
  15. [シンボル スタイル] の下にあるシンボルをクリックします。
  16. [シンボル スタイル] ウィンドウの [塗りつぶし色] で、[Hex] を「990000」に設定して [完了] をクリックします。 [枠線の透過表示] で「0」と入力します。

    シンボル スタイル ウィンドウの塗りつぶし色とアウトラインの透過表示

  17. [Justice40 Tracts] レイヤーが選択されたままの状態で、[設定] ツールバーにある [プロパティ] ボタンをクリックします。
  18. [プロパティ] ウィンドウの [表示設定] セクションで [透過表示][75%] に設定します。

    [Justice40 Tracts] レイヤーのスタイルが設定されました。

    マップ上でスタイルが設定された Justice40 Tracts レイヤー。

    これで、[Potential Food Desert] レイヤーと [Justice40] レイヤーが重なるエリアの色が暗くなり、区別しやすくなりました。

他のレイヤーの追加

コンテキストを充実させるために、地下鉄の路線と駅の場所がわかるレイヤーを追加し、公共交通機関が利用できるエリアと食料品店の場所の相対的な関係を明らかにします。 Capital Area Food Bank プログラムとパートナーの場所を表示するレイヤーも追加します。これにより、食品が手に入りにくいか、手に入れるのが極めて困難な場所のギャップを埋めるための緊急的な取り組みが行われている場所がわかる可能性があります。

  1. [コンテンツ] ツールバーの [追加] をクリックして [URL からレイヤーを追加] を選択します。

    追加メニューの URL からレイヤーを追加

    [レイヤーの追加] ウィンドウが開きます。 まず、ワシントン D.C. の地下鉄路線を含むレイヤーを追加します。

  2. [URL] に、次の URL をコピーして貼り付けます。

    https://maps2.dcgis.dc.gov/dcgis/rest/services/DCGIS_DATA/Transportation_Rail_Bus_WebMercator/MapServer/106

    レイヤーの追加ウィンドウで URL に入力されたリンク。

  3. [マップに追加] をクリックします。

    [Metro Lines] レイヤーがマップに追加されます。

    マップに追加された Metro Lines レイヤー。

  4. [レイヤー] ウィンドウで、新しく追加されたレイヤーの名前を「Metro Lines」に変更します。
  5. これまでに学習した手順に従って、以下のレイヤーを追加して名前を変更します。

    URLレイヤー名の変更

    https://maps2.dcgis.dc.gov/dcgis/rest/services/DCGIS_DATA/Transportation_Rail_Bus_WebMercator/MapServer/52

    Metro Stations

    https://maps2.dcgis.dc.gov/dcgis/rest/services/DCGIS_DATA/Public_Safety_WebMercator/MapServer/26

    Emergency Food Providers

    これらのレイヤーがマップに追加されます。

    マップに追加されたレイヤー。

    [Emergency Food Providers] レイヤーには全国のデータが含まれています。 このレイヤーにフィルターを適用し、ワシントン D.C. 内の場所だけが表示されるようにします。

  6. [レイヤー] ウィンドウで、[Emergency Food Providers] レイヤーが選択されていることを確認します。 [設定] ツールバーの [フィルター] をクリックします。
  7. [フィルター] ウィンドウで、[STATE が DC] という式を作成および構築して [保存] をクリックします。

    [Emergency Food Providers] レイヤーに D.C. 内の場所だけが表示されるようになります。

    D.C. にフィルタリングされた Emergency Food Providers レイヤー

    生成されたマップを確認して、D.C. 全体でフード バンクが密集している場所とそうでない場所に気付きましたか。

    スタイル設定パラメーターをいくつか構成することで、Justice40 の調査地区から食品砂漠と思われる場所を区別できるようになりました。また、これら 2 つのレイヤーが重なるエリアがわかりやすくなりました。

    最後に、[Metro Lines] レイヤーに効果を適用してこのレイヤーを区別しやすくしてから、3 つすべての新しいレイヤーの表示範囲を設定することで、ズーム アウトしてもマップが煩雑にならないようにします。

  8. [レイヤー] ウィンドウで、[Metro Lines] レイヤーをクリックして、このレイヤーを選択します。
  9. [設定] ツールバーの [効果] ボタンをクリックします。

    設定ツールバーの効果

  10. [影] 効果をオンにします。

    効果ウィンドウでオンになっている影。

    [影] 効果がオンになることで、[Metro Lines] レイヤーが見やすくなります。

    マップ上の Metro Lines レイヤーの影効果

    次に、[Metro Lines] レイヤーと [Metro Stations] レイヤーの表示範囲を設定します。 D.C. の範囲を超えてマップをズーム アウトすると、地下鉄のレイヤーが見ずらくなり、有用な情報が表示されなくなります。 D.C. を拡大したときにこれらのレイヤーがより重要になります。 マップで D.C. を拡大したときだけ両方のレイヤーが表示されるよに表示範囲を設定します。

  11. [Metro Lines] レイヤーが選択されたままの状態で、[設定] ツールバーにある [プロパティ] ボタンをクリックします。
  12. [表示設定] セクションの [表示範囲][世界] をクリックし、[市区町村] を選択して最大表示範囲を設定します。

    プロパティ ウィンドウで市区町村に設定された最大表示範囲。

    これで、市区町村より大きいレベルにズーム アウトすると、地下鉄関連のレイヤーが表示されなくなります。 D.C. を拡大すると、再度表示されるようになります。 食品砂漠と思われる場所、および Justice40 イニシアティブで不利な状況に置かれていると見なされたエリアと、ワシントン D.C. 全体の公共交通機関インフラストラクチャの関係もより簡単にわかります。

  13. [Metro Stations] レイヤーと [Emergency Food Providers] レイヤーの [表示範囲][市区町村] に設定します。
  14. マップを保存します。

このセクションでは、[レイヤーへの情報付加] ツールを使用して人口統計データをマップに追加することで、食品の確保が困難なコミュニティを明らかにしました。 食品砂漠と思われる場所のレイヤーにスタイルを設定し、効果を適用することで、マップ上の他のエリアよりこれらのエリアを目立たせました。 Justice40 レイヤーを重ねることで、補助金を得られる機会がある場所に関するコンテキストを提供しました。また、インフラストラクチャ データを追加することで、食品の確保に関する状況が改善されたと思われる場所を表示しました。

これらの追加レイヤーを分析に組み込み、マップの見た目を改善したので、次は Instant Apps を使用して調査結果をアプリとして共有します。


結果の共有

前回のチュートリアルでは、食品砂漠と思われる場所を特定し、Justice40 イニシアティブで不利な状況に置かれていると見なされた国勢調査地区とこれらのエリアを比較しました。 また、マップ レイヤーのシンボルを強化し、インフラストラクチャ データを取り込んで追加のコンテキストを提供しました。

食品の手に入りやすさを解析および視覚化するうえでマップは基本となるステップですが、コミュニティのメンバーを巻き込むことで、解析の結果を実行に移すことが極めて重要です。 有意義かつ実用的な方法で結果を共有するには、ユーザーがデータに基づいて推論し、区の議員などの選挙で選ばれた当局者に対してより公平な政策と解決策を論理に基づいて求めることができるアプリを ArcGIS Instant Apps で作成します。

アプリはアクセス可能でインタラクティブなプラットフォームであり、データのやりとりをスムーズにすることができます。 今回のワークフローでは、食品が手に入りにくいと思われる区の割合を計算します。その後、マップ上でポップアップとブックマークを有効にし、コミュニティ メンバーや関係者とこの情報を共有する Web アプリを構成します。

食品砂漠と思われる場所の集計

[Potential Food Deserts] レイヤーの作成と [Justice40 Tracts] レイヤーへのフィルターの適用は完了しています。次は、[エリア内での集計] ツールを使用して、食品が手に入りにくいと思われる各区のエリアの割合、Justice40 イニシアティブで不利な状況に置かれていると見なされた割合、食料品店とフード バンクの数を計算します。 その後、これらの重要な事実をポップアップに表示し、この有用な情報がユーザーにスムーズに伝わるようにします。

はじめに、各区内にあるフード バンクの数を集計します。

  1. [設定] ツールバーの [解析] ボタンをクリックします。
  2. [解析] ウィンドウで [ツール] タブをクリックしてから [エリア内での集計] をクリックします。

    解析ウィンドウのツール タブのエリア内での集計

  3. [エリア内での集計] ツール ウィンドウで以下を入力します。
    • [入力フィーチャ][Emergency Food Providers] を選択します。
    • [集計ポリゴン レイヤー][Enriched Ward Boundaries] を選択します。

    エリア内での集計ツール ウィンドウで設定された入力フィーチャ パラメーターと集計ポリゴン レイヤー パラメーター。

  4. [結果レイヤー][出力名] に「Wards EP」と入力し、その後に自分の名前かイニシャルを付加します。
  5. [実行] をクリックします。
    注意:

    このツールの実行には 0.266 クレジットが必要です。

    数分後に、新しいレイヤーがマップに描画されます。

  6. [レイヤー] ウィンドウの [Wards EP] レイヤーで、[オプション] ボタンをクリックして [テーブルの表示] を選択します。

    Wards EP レイヤーのオプション メニューのテーブルの表示

    [Wards EP] レイヤーの属性テーブルが表示されます。

  7. [Wards EP] テーブルで、[ポイント数] フィールドが表示されるまでテーブルの末尾にスクロールします。

    Wards EP テーブルのポイント数フィールド見出し

    [ポイント数] フィールドは各区内の [Emergency Food Providers] の数を表しています。 区の境界を表示するレイヤーのポップアップを構成する際に、このチュートリアルの後半でこの情報を使用します。

  8. テーブルを閉じます。

    次に、[エリア内での集計] ツールを再度実行し、各区内の食料品店の数を集計します。

  9. [解析] ウィンドウの [履歴] タブをクリックします。 最新の [エリア内での集計] の実行で、オプション ボタンをクリックしてから [ツールを開く] をクリックします。

    履歴ウィンドウのエリア内での集計のオプションのツールを開く

  10. さきほど入力したすべてのパラメーターがある [エリア内での集計] ツール ウィンドウが表示されます。
  11. [エリア内での集計] ツールで以下のパラメーターを調整します。
    • [入力フィーチャ][Grocery Store Locations] を選択します。
    • [集計エリア][集計ポリゴン レイヤー][Wards EP] を選択します。

    エリア内での集計ツール ウィンドウで設定された入力フィーチャ パラメーターと集計ポリゴン レイヤー パラメーター。

  12. [結果レイヤー][出力名] に「Wards Analysis Summary」と入力し、その後に自分の名前かイニシャルを付加します。
  13. [実行] をクリックします。
    注意:

    このツールを実行するには 0.093 クレジットが必要です。

    [Wards Analysis Summary] レイヤーがマップに追加されます。このレイヤーには、区ごとの緊急食品プロバイダーと食料品店の数に関する集計データが含まれています。

  14. [レイヤー] ウィンドウで [Wards Analysis Summary] が選択されていることを確認します。 [設定] ツールバーにある [フィールド] をクリックします。

    設定ツールバーのフィールド

    [Wards Analysis Summary] レイヤーに含まれるすべてのフィールドのリストが [フィールド] ウィンドウに表示されます。 生成された [Wards Analysis Summary] レイヤーには、区の議員と連絡先情報に関するデータ、ご自身で用意した、情報が付加された人種と民族のデータ、緊急食品プロバイダーと食料品店の数が含まれています。

  15. [フィールド] ウィンドウの検索バーに「count」と入力します。

    フィールド ウィンドウで「count」を検索します。

    結果のリストには、エイリアス名が [ポイント数] のフィールドが 2 つあります。 フィールド コードが [{Point_Count}] のフィールドは、各区内の [Emergency Food Providers] のサマリーです。 フィールド コードが [{Point_Count_1}] のフィールドは、各区内の [Grocery Store Locations] のサマリーです。

    次に、[Wards Analysis Summary] レイヤーのスタイルを設定します。

  16. [レイヤー] ウィンドウで [Wards EP] レイヤーをオフにします。
  17. [レイヤー] ウィンドウで [Wards Analysis Summary] レイヤーが選択されていることを確認します。 [設定] ツールバーの [スタイル] をクリックします。
  18. [スタイル] ウィンドウの [属性の選択] で既存のフィールドを削除します。

    スタイル ウィンドウの属性の選択の既存属性の削除。

  19. [スタイルの選択][場所 (単一スタイル)][スタイル オプション] をクリックします。
  20. [スタイル オプション] ウィンドウの [シンボル スタイル] で該当するシンボルをクリックします。 [シンボル スタイル] ウィンドウで次のパラメーターを設定します。
    • [塗りつぶし色][色なし] を選択します。
    • [アウトライン色] をクリックして [Hex] に「636363」と入力します。 [完了] をクリックします。
    • [アウトラインの透過表示] で「0」と入力します。
    • [アウトライン幅] に「2」と入力します。

    Ward Analysis Summary レイヤーに設定されたシンボル スタイル パラメーター。

  21. [スタイル オプション] ウィンドウで [完了] を 2 回クリックします。

    [Wards Analysis Summary] レイヤーのスタイルが設定されました。

    マップでスタイルが設定された Ward Analysis Summary レイヤー

共有するためのマップの準備

食品の手に入りやすさに関する対策を支えるために使用できる有意義なデータを関係者に提供するために、アプリ ユーザーがこの情報にアクセスしやすくするポップアップを [Wards Analysis Summary] レイヤーに構成します。 ワシントン D.C. の区の間でユーザーがこの情報を比較できるようにするためにアプリ内で使用するブックマークも追加し、空間的な観点から食品の手に入りやすさに関する不平等をハイライト表示します。

まず、最終的なマップに表示する必要がないレイヤーを削除します。

  1. [レイヤー] ウィンドウで、次のレイヤーを削除します。
    • Wards EP
    • Enriched Ward Boundaries
    • DC Ward Boundaries
    • DC Detailed Ward Boundaries
    • DC Boundary
    ヒント:

    レイヤーを削除するには、[レイヤー] ウィンドウでレイヤーごとに [オプション] ボタンをクリックして [削除] を選択します。

  2. [Wards Analysis Summary] レイヤーの名前を「DC Ward Boundaries」に変更します。
  3. [レイヤー] ウィンドウで表示設定ボタンをクリックし、すべてのレイヤーが表示されるようにします。

    レイヤー ウィンドウの残りのレイヤー

    [レイヤー] ウィンドウにあるライト グレーの 3 つのレイヤーがマップに表示されなくなっています。 これは、マップで [市区町村] レベルまで拡大したときだけレイヤーが表示されるように表示範囲を設定しているためです。

    マップ上のスタイルが設定されたマップ。

    食品の手に入りやすさの改善が必要な場所を伝える必要がある、すべての関連情報がマップに含まれています。

  4. 地下鉄関連のレイヤーと [Emergency Food Provider] レイヤーが表示されるまでマップを拡大します。

    市区町村ズーム レベルでマップに表示されているラベル

    レイヤーが表示されるようになりましたが、この範囲では [Justice40 Tracts] レイヤーのラベルも表示されています。 このラベルでは対象読者に重要な情報が伝わらないため、このラベルをオフにします。

  5. [レイヤー] ウィンドウで [Justice40 Tracts] レイヤーをクリックして選択します。 [設定] ツールバーの [ラベル] をクリックします。

    設定ツールバーのラベル

  6. [フィーチャのラベル作成] ウィンドウで [ラベルの有効化] をオフにします。

    Justice40 Tracts レイヤーのフィーチャのラベル作成ウィンドウでオフになっているラベルの有効化

    ラベルがマップ上に表示されなくなりました。

    重要な情報を含むポップアップを設定するのは [DC Ward Boundaries] レイヤーだけです。 このチュートリアルでさきほど実行したエリア内での集計ツールの人種と民族のデータ、および食料品店と緊急食品プロバイダーの数が含まれています。 元の [DC Ward Boundaries] レイヤーの議員の連絡先情報も含まれています。 対象読者に表示するデータがすでに豊富にあるため、他のレイヤーからのポップアップは不要です。

  7. [レイヤー] ウィンドウで [Grocery Store Locations] レイヤーをクリックします。 [設定] ツールバーの [ポップアップ] をクリックします。

    設定ツールバーのポップアップ

  8. [ポップアップ] ウィンドウで [ポップアップの有効化] をオフにします。
  9. これまで学習したことを活かし、次のレイヤーでポップアップの有効化をオフにします。
    • Emergency Food Providers
    • Metro Stations
    • Metro Lines
    • Justice40 Tracts
    • Potential Food Deserts

    これで、ポップアップが有効になったレイヤーは [DC Ward Boundaries] だけになりました。

    次に、ワシントン D.C. の 3 つの区のブックマークを作成します。 ブックマークを使用することで、複数の場所をよりシームレスに移動し、複数の場所を比較できます。 ブックマークする場所を選択する際には、注目を限られた場所に集めることで、何を伝えたいかについて明確な意図を持ち、慎重に検討することが重要です。

    Web アプリに組み込まれたブックマークを使用することで、ユーザーは各区の人口統計的特徴や食品の手に入りやすさに関するインフラストラクチャを調査、比較できます。 ワシントン D.C. 全体の食料品店、食品砂漠と思われる場所、Justice40 調査地区の視覚的な分布を確認してみましょう。

    食料品店が集中している場所はどこでしょうか。 食品砂漠と思われる場所、Justice40 イニシアティブで不利な状況に置かれていると見なされたエリアはどこでしょうか。 それらが重なっている場所はどこでしょうか。 格差がある場所はどこでしょうか。

    一見すると、Ward 1 には複数の食料品店があり、食品砂漠と思われるエリアと Justice40 の調査地区はわずかしかありません。 Ward 3 には食品砂漠と思われるエリアが多数ありますが、Justice40 の調査地区はありません。 Ward 8 はほぼ全体が食品砂漠と思われるエリアとなっており、これらのエリアと Justice40 の調査地区の重なりも大きくなっています。 これらの要素に基づいて、これら 3 つの区のブックマークを作成します。

  10. マップ上で Ward 1 の中心に画面移動し、マップ ビュー全体を占めるまで拡大します。

    Ward 1 の中心が拡大されているマップ

  11. [コンテンツ] ツールバーの [ブックマーク] をクリックし、[ブックマークの追加] をクリックします。

    ブックマーク ウィンドウのブックマークの追加

  12. [タイトル] に「Ward 1」と入力して [追加] をクリックします。
  13. これまでに学習した手順に従って、Ward 3 と Ward 8 のブックマークを作成します。

    ブックマーク ウィンドウで作成されたブックマーク。

次に、[DC Ward Boundaries] レイヤーのポップアップをカスタマイズし、関係者と共有すべき最も重要な情報を表示します。

ポップアップのカスタマイズ

対象読者に合わせてポップアップをカスタマイズすることが重要です。 これは、マップ データに関して最も重要な情報を対象読者に表示するための主な方法の 1 つであり、マップがよりインタラクティブかつ説得力のあるものになります。

  1. [レイヤー] ウィンドウで [DC Ward Boundaries] レイヤーをクリックして選択します。 [設定] ツールバーの [ポップアップ] をクリックします。
  2. [ポップアップ] ウィンドウで [タイトル] を展開し、既存のテキストを削除します。 [タイトル] に「Key Facts for Ward」と入力してスペースを追加します。
  3. フィールドの追加ボタンをクリックします。

    ポップアップ タイトルのフィールドの追加ボタン

  4. [フィールドの追加] ウィンドウで [Ward Number] フィールドを選択します。

    動的フィールドであることを示す中括弧に囲まれた状態で、フィールドの属性名が [タイトル] に追加されます。

    ポップアップ タイトルの構成

    プレビュー ポップアップでポップアップ タイトルが更新され、区の名前が表示されます。

    更新されたタイトルが表示されているポップアップ プレビュー。

    ポップアップには現在、レイヤー内のほぼすべてのフィールドが表示されています。 表示する各区の議員に関連するフィールドだけを選択します。

  5. [フィールド リスト] セクションを展開して [フィールドの選択] をクリックします。

    フィールド リスト セクションのフィールドの選択

    [フィールドの選択] ウィンドウが表示されます。

  6. [フィールドの選択] ウィンドウで [すべて選択] をクリックしてから [すべて選択解除] をクリックします。

    フィールドの選択ウィンドウのすべて選択

    どのフィールドも選択されていません。

  7. [フィールド] のリストで、[Representative Name][Representative Phone][Representative Email] の各フィールドをクリックして [終了] をクリックします。

    これで、選択した 3 つのフィールドがポップアップ プレビューに表示されます。

    区の議員に関するデータがあるフィールドが表示されているポップアップ プレビュー。

    次に、各区の食品プロバイダーの数を表示するカスタム テキストを追加します。

  8. [ポップアップ] ウィンドウで、[コンテンツの追加] をクリックし、[テキスト] を選択します。

    ポップアップ ウィンドウのオプションのコンテンツの追加メニューのテキスト

  9. テキスト エディターで「Number of grocery stores:」と入力します。
  10. 開き中括弧 ({) を入力します。

    [DC Ward Boundaries] レイヤーに関連付けられている属性のリストが表示されます。

    テキスト エディターに中括弧が入力された場合のフィールドのリスト

  11. 中括弧の後に「Point」と入力し、表示されるフィールドのリストで [{Point_Count_1}] をクリックします。

    各区の食料品店の数が表示されているポイント数フィールドの動的なテキスト コード。

  12. テキスト エディターで Enter を押して新しい行を開始し、「Number of emergency food providers: {」と入力します。 表示されるフィールドのリストで [{Point_Count}] を選択します。

    テキスト エディターに入力されたテキスト

  13. [OK] をクリックします。

    [DC Ward Boundaries] レイヤーのポップアップに、その区にある食料品店の総数と緊急食品プロバイダーの数が表示されるようになりました。

    区の議員フィールドのフィールド、各区の食料品店と緊急食品プロバイダーの数のカスタム テキストが表示されているポップアップ。

    ポップアップに最後に追加するコンテンツのタイプは、各区の人種と民族を表示するチャートです。

  14. [ポップアップ] ウィンドウで、[コンテンツの追加] をクリックし、[チャート] を選択します。
  15. [チャートの構成] ウィンドウの [バー] タブで [フィールドの選択] をクリックします。

    [チャートの構成] ウィンドウの [フィールドの選択]

  16. [フィールドの選択] ウィンドウの検索バーに「2024」と入力します。 結果のリストで次のフィールドを確認します。
    • 2024 American Indian Population
    • 2024 Asian Population
    • 2024 Black Population
    • 2024 Hispanic Population
    • 2024 Other Race Population
    • 2024 Population of 2+ Races
    • 2024 White Population

    フィールドの選択ウィンドウの人種と民族のフィールド

  17. [完了] をクリックします。
  18. [チャートの構成] ウィンドウの [タイトル] に「Population count by race and ethnicity」と入力します。 [キャプション] に「Point to a bar to see the field name」と入力します。

    チャートの構成ウィンドウに入力されたタイトルとキャプションのパラメーター。

    ポップアップの構成はこれで完了です。

    構成されたポップアップ

  19. [完了] をクリックします。 マップを保存します。

Web アプリの作成

ブックマーク、および各区の情報を集約した重要な事実が含まれる Web マップの準備はこれで完了です。次に、ビジュアライゼーションを共有できるアプリを Instant Apps で作成および構成します。 複数の場所のデータを同時に表示および操作できる差し込みアプリを使用します。 この形式ではエリアの概要がユーザーに表示され、ブックマークが有効になっている特定の場所の間で比較を実行できます。

  1. [コンテンツ] ツールバーで [アプリの作成] をクリックし、[Instant Apps] をクリックします。

    アプリの作成メニューの Instant Apps

    新しいブラウザー タブで Instant Apps ホーム ページが開きます。

    Instant Apps の構成ページ

  2. [差し込み] テンプレートで [選択] をクリックします。

    差し込みテンプレートカードの選択

  3. [アプリの作成 - 差し込み] ウィンドウのタイトルに「DC Food access app」と入力し、自分の名前かイニシャルを追加します。 タグに「washington dc」、「food access」、「food desert」、「equity」と入力し、タグを 1 つ入力するたびに Enter を押します。

    アプリの作成 - 差し込みウィンドウ

  4. [アプリの作成] をクリックします。

    [差し込みの構成] ウィンドウが表示されます。

  5. [高速ウィザード] ウィンドウが表示された場合はウィンドウを閉じて続行します。
  6. [高速] ウィンドウで、[ステップ 2. 差し込み] をクリックします。

    ステップ 2. 高速ウィンドウの差し込み

  7. [差し込み] ウィンドウの [差し込みウィンドウの数][3] に設定し、[ブックマークのインポート] ボタンをクリックします。

    3 に設定された差し込みウィンドウの数とブックマークのインポート ボタン。

    Ward 1、Ward 3、Ward 8 に対して有効にしたブックマークがアプリのプレビューに差し込みマップとして表示されます。

  8. [差し込みタイトル ヘッダー] をオンにして各差し込みの区の番号を表示し、分析範囲にユーザーの注目を集められるように、[マップ ナビゲーションを制限] がオンになっていることを確認します。

    オンになっている差し込みタイトル ヘッダーとマップ ナビゲーションを制限の設定

  9. [次へ] をクリックします。

    [概要] ウィンドウが表示されます。 このウィンドウではアプリのタイトルを設定できます。アプリの 3 つの角で 3 つの差し込みマップを設定したため、差し込みマップと重ならないように、残りの角にポップアップが表示されるように設定します。

  10. [情報] ウィンドウの [アプリ タイトル] に「Potential Food Insecurity in Washington DC Results」と入力します。 [ポップアップの位置][左上] を選択します。

    情報ウィンドウで設定されたアプリ タイトルとポップアップの位置のパラメーター。

  11. 2 回、[次へ] をクリックします。

    [テーマとレイアウト] ウィンドウではアプリの全体的な見た目を調整できます。

  12. [テーマとレイアウト] ウィンドウの [設定済みのテーマを選択][砂] を選択します。

    テーマとレイアウト ウィンドウで砂に設定された設定済みのテーマを選択のパラメーター。

    アプリを公開する準備はこれで完了です。

    プレビュー ウィンドウの構成済みアプリ

  13. [公開] をクリックします。 [公開] ウィンドウで、[確認] をクリックします。

    アプリを公開すると [共有] ウィンドウが表示されます。

  14. [共有] ウィンドウで [共有設定の変更] をクリックします。

    共有ウィンドウの共有設定の変更リンク

  15. [共有] ウィンドウで、[すべての人に公開 (パブリック)] を選択して、[保存] をクリックします。
  16. [アイテムの共有が正常に更新されました] ウィンドウで、[共有の確認] をクリックします。 [共有の確認] ウィンドウで、[共有の更新] をクリックします。

    アプリが公開されました。 詳細はアプリの構成ウィンドウに表示されます。

    アプリの公開の詳細
  17. 構成パネルで [共有] をクリックして [共有] ウィンドウを表示します。

    構成パネルの共有

    これで、[共有] ウィンドウでは、リンクのコピー、共有プラットフォームの選択、または Web ページへのアプリの埋め込みによって Web アプリを共有できるようになりました。

    共有ウィンドウ

    このセクションでは、4 つの異なるレイヤーの有用なデータをもう 1 つの管理可能なレイヤーに抽出し、ポップアップとブックマークを有効にしてワシントン D.C. の各区の商品の手に入りやすさに関する情報をハイライト表示しました。 その後、Instant Apps を使用して、食品砂漠と思われる場所、移動エリア、インフラストラクチャ データを表示し、複数の区を比較できるアプリを作成および構成しました。

今回のチュートリアルでは、オープンデータ ハブのデータを使用して食品砂漠と思われる場所をマッピングおよび解析しました。 データ ブラウザーの人口統計データを使用することで、ワシントン D.C. 全体のコミュニティにどのような人が住んでいるかを把握しました。また、食品砂漠と思われる場所に関する調査結果を Justice40 レイヤーと比較することで、補助金を受けられる機会を特定しました。

調査結果を共有するアプリを Instant Apps で作成することで、アクセス可能な方法でこれらの結果を集計しました。 不平等への速やかな対処が必要で、助成金が得られる機会がある場所をハイライト表示することで、このアプリを使用してコミュニティのメンバーと意思決定者を食品の手に入りやすさに関する取り組みに巻き込むことができるようになりました。

今回の解析全体を通じて、区の境界レベルでデータを使用しました。 こうすることで、ワシントン D.C. 全体の食品の手に入りやすさを特定し、その改善を後押しするうえでより現地の事情に即したアプローチが取れるようになりました。 政策の変更や的を絞った解決策を提案するために、可能な限り地元に密着する形でコミュニティと関わることが極めて重要です。 解決策の候補には、コミュニティの庭園に投資してもらえる助成金の申請、ファーマーズ マーケットの開催場所の増加、ビジネス開発プログラムなどが挙げられます。 コミュニティの声を反映し、解析で最も地元に密着したデータを使用することで、介入が最も効果を上げます。

空間解析を通じて現地の状況、リソース、機会を深く理解し、これを平等の観点と組み合わせることで、食品の手に入りやすさに関する組織的な問題の根本原因に的を絞った解決策の導入を開始できます。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。