Workforce プロジェクトの作成と構成
あなたはサンディエゴ市の GIS 管理者です。 地理データを提供して、消防署のプロジェクトを円滑化し、消防署の作業をサポートする業務があります。 次のプロジェクトの 1 つは、消火栓の点検です。 消火栓のデータはすでにあります。 あなたは Workforce プロジェクトを作成し、消防署はそのプロジェクトを使って点検作業を調整します。 プロジェクト所有者として、あなたは作業の種類を定義し、ロールをディスパッチャーとモバイル作業者に割り当てます。 各消防署の署長は、その消防署に所属する消防士 (モバイル作業者) を割り当てます。 消防士は消火栓の点検を行い、レポートを作成します。
作業タイプの設定
はじめに、Workforce プロジェクトを作成して、プロジェクトで実施する作業を定義します。 このチュートリアルでは、消防署長と消防士の双方の作業を消火栓の点検と呼んでいるため、この用語を唯一のアサインメント タイプとして使用します。
- ArcGIS Workforce Web アプリを開き、ArcGIS 組織アカウントにサイン インします。
ArcGIS Online の使用
https://www.arcgis.com/apps/workforce/ にアクセスします。
ArcGIS Enterprise の使用
https://host.domain.com/webadaptor/apps/workforce/ にアクセスします (ここで、host、domain、および webadaptor は、実際のポータルに関する情報で置き換えられます)。
注意:
必要に応じて、ArcGIS Enterprise の構成がこれらのチュートリアルに対応していることを確認してください。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
[プロジェクト] ページに、作成したプロジェクトや、ディスパッチャーまたはモバイル作業者として参加しているプロジェクトがすべて表示されます。
- [プロジェクトの作成] をクリックします。
- [名前] に「Hydrant Inspections」と入力します。 [プロジェクトの作成] をクリックします。
プロジェクトの準備ができると、[プロジェクトの設定] ページが表示され、[アサインメント タイプ] タブが開きます。
- [新しいタイプの入力] ボックスで「hydrant inspection」と入力し、[+ タイプ] をクリックします。
ロールの設定
次に、このプロジェクトに参加するユーザーを追加します。 ロールは、プロジェクトをどこで使用できるかを定義します。ディスパッチャーは Web アプリを使用し、モバイル作業者はモバイル アプリを使用します。 このチュートリアルでは、消防署長がディスパッチャーで、消防士がモバイル作業者とします。
- [プロジェクトの設定] タスク リストの 3 つ目の手順、[モバイル作業者を追加] をクリックします。
[ユーザー] タブが表示されます。 プロジェクト所有者はすでにディスパッチャーとして、プロジェクトに追加されています。 これにより、プロジェクト所有者はプロジェクトをテストすることができます。 Workforce モバイル アプリを使用するには、プロジェクトでモバイル作業者になる必要があります。
- [組織ユーザー] に名前を入力していくと、組織内のフィルタリングされたユーザーのリストが表示されます。
- ユーザーの名前をクリックします。
ディスパッチャーとして再度追加することはできないため、[プロジェクト ロール] は自動的に [モバイル作業者] に設定されます。
- [+ ユーザー] をクリックします。
プロジェクトのユーザー リストに別のエントリが表示されます。 この項目には、あなたがモバイル作業者として表示されます。
[プロジェクトの設定] タスク リストの 3 つ目の手順が完了し、4 つ目の手順である [モバイル ディスパッチャーの追加] が選択されます。 プロジェクトには少なくとも 1 人のディスパッチャー (デフォルト ロールとしてのディスパッチャーも含む) と 1 人のモバイル作業者が必要です。 各ロールを 1 つずつすでに持っているため、[このステップをスキップ] をクリックして、プロジェクトの設定を完了できます。 ここから、さらにプロジェクトを構成します。
- [ユーザー] リストで、ディスパッチャー ロールのあなたの名前をポイントし、[詳細の追加] をクリックします。
- 連絡先番号を入力して [保存] をクリックします。
- モバイル作業者ロールのあなたに、以下の情報を追加します。
- 連絡先番号
- ジョブ タイトル: 消防士
- [保存] をクリックします。
新しい情報がユーザー リストに表示されます。
- 他のユーザーにプロジェクトを試してもらう場合、対象のユーザーをディスパッチャーおよびモバイル作業者としてプロジェクトに追加します。
ヒント:
編集権限のある組織のメンバーを追加してもかまいません。 他の組織からユーザーを追加するには、「プロジェクト所有者に関するヒント」の「ヒント: 他の組織からユーザーを追加」セクションをご参照ください。
マップのカスタマイズ
プロジェクトは使用できるようになりましたが、マップをカスタマイズしてプロジェクトの構成を継続します。 Workforce の実行時に、消防署長と消防士は点検が必要な消火栓を表示および検索したいと考えています。 消火栓をマップに追加するには、作業者とディスパッチャーのマップを更新して、別のレイヤーを含める必要があります。
- プロジェクトの [概要] タブをクリックします。
- [マップ] リストで、[ディスパッチャー マップ] をクリックし構成します。
マップが開き、組織の他のマップと同様に修正できます。 初めてディスパッチャー マップを編集する場合は、変更内容がディスパッチャーに表示され、[アサインメント] および [作業者] レイヤーを削除しないよう推奨する通知が行われます。
- 通知の [OK] をクリックして、マップの編集を続行します。
- [追加] をクリックして [レイヤーの検索] をクリックします。
- [マイ コンテンツ] をクリックし、[ArcGIS Online] を選択します。
- [レイヤーの検索] をクリックし、「hydrants owner:esri_workforce」と入力します。
- [Fire_Hydrants] カードの[追加] ボタンをクリックします。
マップ範囲が変化し、追加したレイヤーが表示されます。 そのレイヤーではラベルが有効化されているため、マップ上の消火栓にラベルが付きます。
注意:
消火栓のデータは、SanGIS のダウンロード データから派生、修正、縮小されています。- www.sangis.org. Copyright SanGIS 2009. このデータは、明示的・暗黙的を問わず、いかなる種類の保証もなしで提供されます。これには、商品性や特定目的適合性に関する暗黙的な保証が含まれますが、これに限りません。
- [戻る] 矢印をクリックして、マップのコンテンツに戻ります。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[消火栓] レイヤーをポイントし、縦方向の省略記号をクリックして、そのレイヤーを [アサインメント] レイヤーの下にドラッグして、レイヤーの順序を変更します。
[作業者] と [アサインメント] をマップ内の 1 番目と 2 番目のレイヤーに配置し、対象物をその下に配置することで、見栄えのよい使いやすいマップが作成されます。 作業者がマップの他のレイヤーの上に表示され、アサインメントは対象物の上に表示されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Fire Hydrants] レイヤーにポイントを合わせます。 [その他のオプション] ボタンをクリックして [ポップアップの構成] をクリックします。
対象物からアサインメントを作成した場合、Workforce はポップアップ タイトルを対象物の説明および場所として使用します。 場所がモバイル作業者にとって役立つよう、ポップアップ タイトルを入力します。
- [ポップアップ タイトル] のテキストを削除し、[フィールド名または式の追加] ボタンをクリックして、[HYD_ID {HYD_ID}] を選択します。
特定の消火栓に対して作成したアサインメントでは、場所として消火栓 ID を表示します。
- [OK] をクリックしてポップアップへの変更を保存します。
- ツールバーにある [保存] をクリックし、[保存] をクリックしてマップへの変更を保存します。
ディスパッチャーに更新した内容が表示されるようになりました。
- [コンテンツ] ウィンドウの [情報] をクリックし、[詳細] をクリックして、マップのアイテム ページを開きます。
- [設定] タブをクリックし、[Web マップ] セクションまでスクロールします。 [検索の有効化] で [レイヤー] チェックボックスをオンにします。
ディスパッチャーが消火栓の名前を検索することで、マップ上の消火栓を見つけられるようにします。 消火栓の名前は、[Fire Hydrants] レイヤーの HYD_ID フィールドに格納されています。
- 3 つのメニューで、以下のレイヤー検索設定を選択します。
- [Fire_Hydrants] (検索対象レイヤー)
- [HYD_ID] (検索対象フィールド)
- [含む] (検索条件)
検索条件に [含む] を使用することで、ディスパッチャーは消火栓の名前を部分一致で検索できます。
- [保存] をクリックします。
- Workforce のマップのアイテム ページを閉じ、マップを閉じます。
次は、同様の手順で作業者マップを変更します。
- [マップ] で [作業者マップ] をクリックします。
- [追加] → [レイヤーの検索] の順にクリックします。 [マイ コンテンツ] をクリックし、[ArcGIS Online] を選択します。
- [esri_workforce] が所有する [Fire_Hydrants] レイヤーを追加します。
注意:
ArcGIS Enterprise を使用している場合、デフォルト ベースマップのオフライン利用が有効になっていないため、いくつかの追加手順を行う必要があります。 デフォルト ベースマップをオフライン マップが有効化されているものに差し替えるには、次の手順に従います。
- ドキュメント「オフラインでのマップの利用」に記載されている手順に従います。
- [作業者マップ] ウィンドウで、[ArcGIS Online] をクリックし、[マイ コンテンツ] を選択します。 作成したオフライン ベースマップ アイテムを検索します。
- ベースマップ アイテムの名前をクリックし、[ベースマップとして使用] をクリックします。
- [戻る] 矢印をクリックして、[コンテンツ] ウィンドウに戻ります。 [作業者] が最上位に表示され、[アサインメント] がそれに続くようにレイヤーを並び替えます。
- [Fire_Hydrants] レイヤーのポップアップを構成します。 [ポップアップ タイトル] を [{HYD_ID}] に変更します。
- 作業者マップを保存して閉じます。
Workforce アプリの作成時に作業者の名前別の検索が設定されているため、今は [検索の有効化] 設定を変更する必要はありません。
マップ エリアの作成
次に、作業者マップにマップ エリアを作成します。 作業者マップの作成の一部としてマップ エリアを作成すると、プロジェクト所有者は Workforce のモバイル作業者が表示範囲や詳細レベルを構成しなくてもダウンロードできるように、マップのエリアをあらかじめパッケージ化できます。 マップ エリアを作成すると、モバイル作業者の現場での時間を節約するとともに、インターネット接続がなくても作業に必要なすべてのデータを揃えることができます。 モバイル作業者は、サンディエゴ コンベンション センター付近の消火栓のみを点検するため、そのエリアに絞ったマップ エリアを作成します。 マップをオフラインで使用するためのすべての要件については、「レイヤーのオフライン使用の有効化」をご参照ください。
注意:
Workforce プロジェクトごとに 1 つのマップ エリアのみ作成できます。
- 必要に応じて、プロジェクトの [概要] タブをクリックします。
- [マップ] リストで [オフライン マップ エリアの作成] をクリックします。
[エリアの管理] ウィンドウが表示されます。
- [オフライン エリアの作成] をクリックします。
- マップの検索バーに「San Diego Convention Center」と入力して、Enter キーを押します。
マップがコンベンション センターにズームします。
- [スケッチ] ツールバーで [四角形のマップ エリアをスケッチ] ボタンをクリックし、マップ上でサンディエゴコンベンション センターを囲むボックスを描画します。 コンベンション センターの北西にある Ruocco Park および東側にある Petco Park 球場を取り囲む大きさのボックスを描画します。
- [名前] に Convention Center と入力します。
- [詳細レベル] を展開します。 [都市 (複数)] および [建物 (小)] を選択します。
- [保存] をクリックします。
新しいマップ エリアが [マップ エリア] リストに表示され、そのエリアがパッケージ化されることを示すバッジも表示されます。 パッケージ化されるデータのサイズによっては、数秒または数分かかることがあります。 パッケージ化が正常に終了すると、モバイル作業者が Workforce モバイル アプリでこのプロジェクトを開いたときに、モバイル作業者のデバイスに自動的にダウンロードされます。
- マップ エリアがパッケージ化されたら、[エリアの管理] ウィンドウを閉じます。
- プロジェクトの [高度な設定] タブをクリックします。
[アプリの統合] で、ArcGIS Navigator 統合がデフォルトで有効になっていることを確認できます。 他のアプリの有効化や構成を行うこともできますが、今回のチュートリアルでは必要ありません。
消火栓の点検を管理するために Workforce プロジェクトを作成しました。 また、プロジェクトが管理する作業に合ったアサインメント タイプを使用して、プロジェクトをカスタマイズしました。 次に、ロールに他のユーザーを追加して、プロジェクトにアクセスできるようにしました。 これで、サンディエゴ市の消火栓の点検の管理に使用できるプロジェクトが作成されました。
点検アサインメントのディスパッチ
前のレッスンでは、消火栓の点検を管理するために Workforce プロジェクトを作成しました。 このレッスンでは、あなたはサンディエゴ消防署の消防士です。 あなたの業務は、作業のアサイメントを作成し、作業を消防士に割り当て、消火栓の点検の実施を管理することです。 サンディエゴ市の GIS 管理者は、点検業務の管理に使用できるよう、Workforce プロジェクトを作成しました。 点検プロジェクトを開始する準備はできています。モバイル作業者である消防士が作業を実施できるよう、作業のアサインメントを作成しましょう。
Workforce プロジェクトを開く
この都市の GIS 管理者はすでに消火栓点検用の Workforce プロジェクトを作成し、あなたに共有しています。 このプロジェクトを開いて、新しいアサインメントを追加します。
- 必要に応じて、ArcGIS Workforce Web アプリにサイン インし、[マイ プロジェクト] をクリックします。
- [プロジェクト] ページで、[消火栓の点検] プロジェクトのサムネイルをクリックして開きます。
消火栓のマップが表示され、横にはアサインメントのリストが表示されます。 このプロジェクトは作成されたばかりのため、アサインメント リストは空です。 アサインメントを作成すると、マップにも表示されるようになります。
- [アサインメント] ウィンドウの下部にある [作業者] をクリックします。
マップの横にあるリストには、プロジェクトに追加されたモバイル作業者が表示されます。
注意:
モバイル作業者のシンボルは、モバイル作業者が Workforce にサイン インして場所が取得されるとマップに表示されるようになります。
- [アサインメント] をクリックして、アサインメントのリストに戻ります。
アサインメントの作成
まず、サンディエゴ コンベンション センターの外部にある消火栓 SDH24758 を点検する必要があるため、アサインメントを作成します。 あなたは消防士としての役割も果たすので、モバイル作業者ロールの自分にアサインメントを割り当てることになります。 このアサインメントは重要な作業ではありません。 中程度の優先度がある定期点検で、次の水曜日までに実施する必要があります。
- マップ ツールバーの検索ボタンをクリックします。 「SDH24758」と入力して Enter キーを押します。
消火栓 [SDH24758] のポップアップ ウィンドウが表示されます。
- 消火栓の詳細の下部にある [+ アサインメントの作成] をクリックします。
[アサインメントの作成] ウィンドウが表示されます。
- [割り当てタイプ] で [消火栓の点検] を選択します。
リストのフィルタリングも試行できます。ただし、このプロジェクトで 1 つのタイプのみを選択する場合は、完全リストから選択する方が簡単です。
場所には消火栓の場所がすでに設定されています。 ID は、Workforce プロジェクトの作成時に、ディスパッチャーのマップ向けに構成したポップアップ タイトルとして表示されます。 消火栓の場所に関して役立つ情報を追加したい場合、
- [位置] で消火栓の ID にポインターを合わせ、表示される [位置の説明の編集] ボタンをクリックします。
- 消火栓 ID 番号の後ろに「 - 入口 B の外側」と入力し、[更新] をクリックします。
これにより、点検作業員が消火栓を見つけやすくなります。
アサインメントの作成時には、アサインメント タイプと場所のみが必要です。 ただし、このアサインメントをもう少し詳細に知っているため、継続して情報を入力します。
- [割り当て先] の下にある [割り当て] をクリックして、自分自身を選択します。
- [優先度] は [中] を選択します。
- [期日] ボックスをクリックして日付ピッカーを表示し、次の水曜日の日付をクリックします。 時刻の締め切りはないため、この設定はスキップします。
[ID] フィールドを使用すると、アサインメントを作業指示管理システムの作業指示に関連付けることができます。 このチュートリアルには作業指示管理システムが存在しないため、空欄のままにします。
[説明] ボックスには、モバイル作業者がアサインメントを実施するために必要な情報をすべて入力します。 特定の対象物への参照のほか、特定の位置に関する情報を含めることもできます。 たとえば、注意する必要のある犬がいる、作業を始める前に家主に連絡する必要がある、といった内容を記載できます。 この場合、アサインメントは定期点検であるため、追加の説明は必要ありません。
- [アサインメントの作成] をクリックします。
消火栓 SDH24758 を点検する新しいアサインメントがプロジェクトに追加され、割り当てられます。 新しいシンボルがマップ上に表示されます。 アサインメントを作成すると、割り当てられたモバイル作業者のデバイスにも通知が送信されます。
注意:
通知については、「追加の点検の実施」モジュールで取り扱います。
- リストに戻るには、[アサインメント] をクリックします。
次に、自分の都市にアサインメントを作成し、Navigator と Workforce の連携を後で確認できるようにします。Navigator はデフォルトで現在の GPS 位置をルートの開始位置として使用するため、目的地も同じナビゲーション マップに設定する必要があります。
- [+ アサインメント] ボタンをクリックします。
- [割り当てタイプ] で [消火栓の点検] を選択します。
- マップで自分の位置にズームして、マップ上の近くのポイントをクリックします。
- [アサインメントの作成] をクリックします。
もう 1 つ、サンディエゴでもアサインメントを作成します。 Workforce を使用する際、モバイル作業者には通常、複数のアサインメントが割り当てられます。
- もう一度サンディエゴをズームします。 コンベンション センターの近くにある消火栓を 1 つ選択します。 ポップアップで、[アサインメントの作成] をクリックします。
- [割り当てタイプ] で [消火栓の点検] を選択します。 [優先度] は [重要] を選択します。
- [アサインメントの作成] をクリックします。 リストに戻るには、[アサインメント] をクリックします。
次に、2 つの新しいアサインメントを自分に割り当てます。
- 2 つの新しいアサインメントの横にある [ステータス] のチェックボックスをオンにします。 [割り当て] ボタンをクリックします。
- 自分の名前を選択します。
消火栓の点検のアサインメントを作成し、自分自身に割り当てました。
消防士の準備
前のレッスンでは、消火栓の点検のアサインメントを作成して割り当てました。 このレッスンでは、あなたはサンディエゴ消防署の消防士です。 あなたは市の GIS 管理者と協力して、消火栓の点検を管理する Workforce プロジェクトをすでに取得しています。 これで、消防士が現場へ行き、点検を開始する準備が整いました。 出発の前に、あなたは消防士が点検を実施するために必要なデバイスとアカウントがあることを確認する必要があります。
アプリのダウンロードとサイン イン
モバイル作業者のモバイル デバイスには、ArcGIS Workforce と ArcGIS Navigator の両アプリがインストールされている必要があります。 Workforce を使うことでフィーチャの編集ができるようになり、Navigator は点検が必要な各消火栓へのルート案内を行います。
これらのアプリをモバイル作業者に代わりダウンロードし、彼らのアカウントでサイン インして、消防士が現場で正常にプロジェクトを開けることを確認します。 消防士は同じプラットフォームを使用する必要はありません。ある消防士は Android フォン、別の消防士は iPad、あるいは iPhone または Android タブレットを使用できます。
注意:
アカウントに ArcGIS Navigator のライセンスが付与されていない場合でも、チュートリアルを完了することができます。その場合、ナビゲーションに関する手順をスキップする必要があります。 モバイル作業者は、Workforce アプリ単体でも点検を完了することができます。
- モバイル デバイスに ArcGIS Workforce と ArcGIS Navigator をインストールします。
消防士が iPhone または iPad を使用している場合、App Store からインストールします。
消防士が Android フォンまたはタブレットを使用している場合、Google Play でアプリを取得します。
どちらのアプリも Esri が公開しています。
- 消防士に割り当てられている ArcGIS 組織アカウントを使用して、各アプリにサイン インします。
注意:
このチュートリアルでは、Workforce プロジェクトの作成に使用したのと同じアカウントでサイン インしてもかまいません。 ただし、モバイル作業者としてプロジェクトに追加した任意のユーザーとしてサイン インできます。
Navigator のマップのダウンロード
消防士がアサインメントを着手する準備ができたら、Workforce のアサインメントから Navigator を開いてルートを取得できます。Navigator は、Workforce で使用されるマップに配置したのと同じ対象物を表示、検索、ルート検索できます。 対象物を使用するには、ナビゲーション マップを作成し、組織サイトを通じて共有する必要があります。 このチュートリアルでは、今回のために作成され、パブリックに共有されているマップを使用します。
- モバイル デバイスで ArcGIS Navigator を開きます。
- Navigator の [マップ] ページで、[San Diego with Fire Hydrants (Tutorial)] マップを検索します。
ヒント:
iPhone または iPad の場合は、リストを下に降ろして検索ボックスを表示させます。
注意:
ArcGIS Enterprise を使用している場合は、マップを利用できません。 ArcGIS Online から San Diego with Fire Hydrants モバイル マップ パッケージをダウンロードします。 ポータルで、[コンテンツ] タブの [新しいアイテム] をクリックします。 ダウンロードした .mmpk アイテムを追加し、「San Diego with Fire Hydrants」と名付けます。 モバイル デバイスで ArcGIS Navigator を更新し、もう一度マップを検索します。
- マップを選択し、デバイスにダウンロードします。
このナビゲーション マップは、ArcGIS StreetMap Premium Desktop HERE のネットワーク データセットを使用し、消火栓を追加することで、このチュートリアル用に作成されました。
ヒント:
独自のデータを使用してこのチュートリアルを受講する場合、独自のナビゲーション マップを作成する必要があります。 このパッケージの作成および共有方法の詳細については、Navigator ヘルプの「対象物の追加」演習をご参照ください。ここでは、必要なマップを作成する手順について説明されています。
サンディエゴ消防署のメンバーになって点検を実施します。 ただし、サンディエゴ地域の外にいる場合、Navigator でサンディエゴのマップを使用しても、Navigator の実際の機能は表示されません。 次に、Navigator でより実際的な操作性を体験をするために、自分の現在位置を含むマップをダウンロードします。
- 検索を消去します。 現在の GPS 位置を含む別のマップを検索およびダウンロードします。 これは州や国を含むマップや、組織が作成および使用しているマップかもしれません。
- 自分の位置を含むマップを開きます。
Navigator は現在開いているマップを使用して、アサインメントのルートを生成します。 後ほど、自分の都市で作成したアサインメントへのルート案内をリクエストします。 自分の都市を含むマップをあらかじめ開いておく必要があります。
Workforce 用マップのダウンロード
消防士をモバイル作業者として Workforce プロジェクトにすでに追加したため、消防士はデバイスで [作業者マップ] をダウンロードできます。
- モバイル デバイスで ArcGIS Workforce を開きます。
割り当てられている Workforce プロジェクトが 1 つだけの場合、マップのダウンロードは自動的に開始します。
- これらの点検用に作成された [Hydrant Inspections] マップが自動的にダウンロードされない場合は、[ダウンロード] ボタンをタップします。
マップに定義したマップ エリアがデバイスにダウンロードされます。
- マップをタップして開きます。
消防士が次に Workforce を開くと、このマップが自動的に開きます。
消防士のデバイスに必要なアプリとマップを設定し、現場に移動して点検を開始する準備を行いました。
消火栓の点検
前のレッスンでは、消防士のデバイスに必要なアプリとマップを設定し、現場に移動して点検を開始する準備を行いました。 次に、あなたはサンディエゴ消防署の消防士です。 消火栓が必要なときに作動することを確認する、消火栓の点検業務があります。 消防署長は Workforce プロジェクトを使用して消防士の作業を管理しています あなたは現場に移動して点検を開始する準備ができたため、モバイル アプリで作業を開始する必要があります。
注意:
このチュートリアルは、サポートされている任意のデバイス (Android フォン、Android タブレット、iPad、iPhone) で受講できます。 画像例では上記の端末を組み合わせて使用しているため、実際の表示内容とは一部異なる場合があります。
Workforce ヘルプの「最初のアサインメントの完了」演習を受講している場合、このチュートリアルで説明する資料はすでに学習済みの内容です。
アプリの習熟
この都市の GIS 管理者は点検作業用の Workforce プロジェクトを作成し、消防署長はあなたに未処理の点検作業をいくつか割り当てました。 消防署長は、すでに Workforce であなたのアカウントを設定し、点検に必要なプロジェクトを開いています。
- 必要に応じて、モバイル デバイスで Workforce を開きサイン インします。
プロジェクトが自動的に開き、割り当てられた作業が表示されます。
注意:
プロジェクトが開いていない場合は、[マップ] 画面へ移動し、[Hydrant Inspections] マップをタップして開きます。
マップの初期範囲には、すべてのアサインメントと現在位置が含まれています。 サンディエゴ エリアから離れた場所にいる場合、マップ範囲が大きすぎてマップ上のアサインメントが見にくい場合があります。
- [検索] ボタンをタップして、[場所] タブをタップします。 「San Diego」と入力します。 検索結果で [San Diego, CA, USA] をクリックします。
マップがサンディエゴにズームします。 消火栓フィーチャが見えるようになります。
- [キャンセル] をタップして、アサインメントのリストに戻ります。
アサインメント リスト下部で、人型のシンボルの隣にある青いサークルは、あなたが現在オンラインで作業中であることを示しています。 プロジェクトが開いたとき、あなたのステータスは作業中として設定されていました。 あなたのステータスは、消防署の署長や他のディスパッチャーに表示されます。 ステータスは常にディスパッチャーに通知されるため、ディスパッチャーは現場で監視する必要のある作業者や、重要な作業を割り当てることのできる作業者を把握できます。
[To Do] リストを切り替えて、未処理のアサインメントや、[完了] しているアサインメント リストを表示できます。 マップにも同じアサインメントが表示されます。
未処理の作業の確認
1 日の作業を始める前に、[To Do] リストを確認します。 表示される内容は、ディスパッチャーが割り当てたアサインメントによって異なります。 デフォルトでは、Workforce が優先度に基づいて作業をグループ化しています。 一般的に、重要なアサインメントを最初に実施します。 アサインメントには期日を設定することもできます。このため、アサインメントの期日が過ぎていないか、今日が期日になっていないかを確認します。
- リスト下部で、[並べ替え] をタップして [期日] を選択します。
期日の最も早いアサインメントがリストの最上位に表示されるようになりました。
- アサインメント リストで [SDH24758 - outside entrance B] のアサインメントをタップします。
アサインメントからの距離、優先度、期日を含む、その消火栓の点検に関する情報が表示されます。 マップ上に位置がマークされています。
Workforce に慣れ、最初のアサインメントを特定できるようになったら、[To Do] リストからアサインメントを消去してみましょう。
アサインメント地点までのルート検索
消火栓を点検する前に、その場所まで自動車で移動する必要があります。
注意:
このセクションでは ArcGIS Navigator が必要です。 Navigator をインストールしていない場合、次のセクションに進んでください。
- 開いているアサインメントを閉じます。 市内にあるアサインメントをタップします。
通常は、表示したのと同じアサインメントを使用し、そのアサインメント地点へのルートを検索します。 ただし、Navigator は現在の GPS の位置を始点として使用し、開いているマップ内で始点と目的地の両方が必要です。 地理的に現在の GPS 位置に近いアサインメントを使用することで、Navigator の操作性が向上します。
- アサインメントの詳細で [アサインメント地点へのルート案内] をタップします。
注意:
[アサインメント地点へのルート案内] ボタンを表示するためにスクロールが必要になる場合があります。
Navigator が開き、最後に開いたマップを使用してアサインメント地点までのルート検索を行います。 これが先ほどデバイスで (消防署の署長として) 設定したあなたの現在の位置を含むマップです。 通常の場合、消火栓を含むマップになります。
- スクロールして [詳細] をタップし、目的地への詳しいルート案内を表示します。
- [詳細] ウィンドウを閉じ、[検索] をタップします。
ルート案内に従って点検場所に到着できます。
- [終了] をタップしてナビゲーションを終了します。
- Navigator を閉じます。
アサインメント地点での作業
アサインメント地点に到着したら、消火栓の点検を行うことができます。
- Workforce に戻ります。 市内にあるアサインメントを閉じ、[SDH24758 - outside entrance B] のアサインメントを開きます。
- [開始] をタップします。
アサインメントが開始されます。
ヒント:
誤ったアサインメントを開始してしまった場合、[完了] ボタンで省略記号 (iOS) または矢印 (Android) をタップし、[リセット] を選択します。
消火栓を点検する際、消火栓のキャップがきつく締まっていて、緩められないことがわかりました。 メモを追加し、アサインメント ステータスを一時停止に設定して、ディスパッチャーに工具を準備する必要がある旨を知らせます。
- スクロールしてアサインメントに関する詳細を表示します。 [メモの追加] をタップし、「Pausing because I need to get tool」と入力します。 [完了] をクリックします。
- [完了] ボタンで省略記号 (iOS) または矢印 (Android) をクリックし、[一時停止] を選択します。
- 点検を続行する準備ができたら、アサインメントのステータス オプションで [再開] をタップし、アサインメントを [進行中] に戻します。 点検を続行します。
- [完了] をタップして、アサインメントを完了します。
これで、消防署長は点検が完了したことを把握します。
休憩の設定
午前中に生産性の高い点検作業を行いました。昼食の時間です。 ステータスを [休憩中] に設定する必要があります。
- 画面下部のステータス インジケーターをタップします。
ステータス オプションが表示されます。
- [休憩中] をタップします。
円の色が青からオレンジに変わります。 ディスパッチャーはあなたが休憩中であることを確認すると、アサインメントへの迅速な応答を期待しなくなります。 あなたの現在の場所についても、作業中でない場合は更新されないため、表示されている場所が最新でないことを認識します。 あなたの場所がプロジェクトによって追跡されている場合、休憩中はあなたの位置履歴の更新が停止します。
- 休憩が終わったことを示すには、ステータスを [作業中] に戻します。
これで、消火栓点検を完了しました。 Navigator を使用して点検場所へのルート検索を行い、点検を実施しました。 また、ステータスの変更方法も学びました。
追加の点検の実施
前のレッスンでは、あなたはサンディエゴの消防士として消火栓を点検しました。 次に、作業をディスパッチする消防署の署長と、現場で消火栓の点検を行う消防士という 2 つの役割を交互に切り替えます。 これにより、2 つの役割間でのコミュニケーションの仕組みを確認できます。
点検の割り当てと実施
ディスパッチャーとして、新しい点検を作成してモバイル作業者に割り当てます。 モバイル作業者として、通知を受けて、その点検を実施します。 ディスパッチャーとして、その作業の完了を確認します。
注意:
コンピューターのある場所で、手元にモバイル デバイスを用意して、これら 2 つの役割のやり取りを確認します。 このセクション全体を通して、それぞれの役割と対応するアプリ (Web アプリでの消防署の署長またはモバイル アプリでの消防士) を参照して、変化が発生したときに正しい画面を確認します。
まず始めに、消防署の署長として、Web アプリを使用して新しい点検を作成します。
- モバイル デバイスで Workforce を開きます。 [Hydrant Inspection] マップを開きます。
- Workforce Web アプリを開きます。[プロジェクト] に移動して、[消火栓の点検] プロジェクトのサムネイルをクリックします。
3 件のアサインメントがリストされています。 うち 1 件は完了済みで、マップ上に緑色のマーカーで表示されます。
新しいアサインメントを作成し、Web アプリとモバイル アプリ間の同期をテストします。
- マップ上で、コンベンション センターの近くにある消火栓を選択します。 フィーチャのポップアップで、[アサインメントの作成] をクリックします。
- [アサインメントの作成] ウィンドウで、以下のオプションを設定します。
- [割り当てタイプ] で [消火栓の点検] を選択します。
- [割り当て先] で自分の名前を選択します。
- [優先度] は [中] を選択します。
- [期日] で次の水曜日を選択します。
作業の作成や割り当ての詳細については、「点検アサインメントのディスパッチ」セクションをご参照ください。
- [アサインメントの作成] をクリックします。
- 消防士として、モバイル アプリで新しい点検アサインメントの通知を表示します。 通知が表示されない場合は、画面上部の [同期] ボタンをタップし、[今すぐ同期] をタップします。
- 消防士として、モバイル アプリで、通知またはアサインメント リスト内の新しい点検をタップします。 消防署の署長として、コンピューター画面に Workforce Web アプリが表示されていることを確認します。
- モバイル デバイスで [開始] ボタンをタップします。
- 消防署の署長として、Web アプリでアサインメントのシンボルとステータスが [割り当て済み] から [進行中] に変化したことを確認します。
注意:
ステータスが更新されない場合は、モバイル デバイスで [同期] ボタンと [今すぐ同期] をタップします。
- 消防士として、モバイル アプリで点検にメモを追加します。 「I'm already here, so the inspection will be completed quickly.」と入力します。
- 消防署の署長として、Web アプリで消防士が残したメモを確認します。
- Web アプリでアサインメントをクリックして、アサインメントのリストに戻ります。
メモはアサインメントのリストからも見ることができます。
- 消防士として、モバイル アプリで [完了] をタップして点検を完了します。
アサインメントのシンボルが変化し、[To Do] リストからアサインメントが削除されます。
- 消防署の署長として、Web アプリで変更を表示します。
アサインメントが [完了] と表示され、マップ上のシンボルが更新されています。
- 消防士として、モバイル アプリで自分の都市に位置するアサインメントをタップします。
- [開始] ボタンの楕円または矢印をタップし、[拒否] を選択します。
拒否する理由の入力を求めるプロンプトが表示されます。
- 「Not accessible」と入力し、[拒否] をタップします。
消防署の署長として、Web アプリでアサインメント ステータスの更新が確認できるようになりました。 消防士にその点検を再割り当てします。
- Web アプリで、拒否したアサインメントの横のボックスをオンにします。
- [割り当て] をクリックし、アサインメントを拒否した消防士 (自分の名前) を選択します。
- 消防士として、Workforce モバイル アプリで、[To Do] をタップして [完了] を選択し、完了したアサインメントの詳細を表示します。
- 完了したアサインメントを閉じ、ステータスを [終業] に変更して、1 日の作業を終えたことを示します。
ステータスを [終業] に設定することで、ディスパッチャーは同日に完了する必要のあるアサインメントを割り当ててはならないことを理解します。
- 引き続き自分でアプリを試してみます。 さまざまな優先度のアサインメントを作成したり、複数のアサインメントを一度に作成したりして、消防士にどのように表示されるかを確認します。 消防士として、アサインメントを一時停止したり、ディスパッチャーと連絡したりします。
消防署の署長と消防士が協力してすべての点検が完了するまで、両者に表示される内容を確認しました。 消防署の署長は、点検する場所を消防士に連絡できます。 それと同時に、消防士は、点検の進行状況とステータスを消防署の署長に連絡できます。
このチュートリアルでは、Workforce でプロジェクトを作成しました。 アサインメント タイプを指定し、ユーザーをディスパッチャーとモバイル作業者として割り当てました。 また、モバイル作業者がアサインメントを簡単に取得できるように、Navigator を構成しました。 消防署の署長 (ディスパッチャー) として、アサインメントを作成し、それをモバイル作業者に割り当てました。 消防士 (モバイル作業者) として、消火栓の点検を実施し、消防署の署長にアサインメントのステータスを報告し続けました。 最後に、ディスパッチャーとモバイル作業者を切り替え、作業負荷の管理とプロジェクト参加者への状況の通知を支援する Workforce の機能を確認しました。
あなたは消防署の一員ではないかもしれませんが、組織が請け負い実施する他のアサインメントについて考えてください。 Workforce を使用すると自分でアサインメントのタイプを作成できるため、チャンスは無限です。 別の種類の点検を実施したり、販売見込み客を管理することもできるでしょう。 コミュニティのフィードバックを活用して、作業者に作成中のレポートの事後調査をさせる必要があるかもしれません。 このチュートリアルで学んだ基本的なワークフローに従い、それを Navigator だけでなく、Field Maps および Survey123 も含めて拡大できます。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。