マップの作成
マップ データのフィルター
ポリゴン フィーチャ レイヤーを 1 つ含む Web マップを開きます。 レイヤーのソースを調べ、オレゴン州のデータのみを表示するようにフィルターします。
- Portland Urban Heat Web マップを開きます。
Web マップが開き、オレゴン州ポートランドの国勢調査地区と市の境界が表示されます。
- マップ上部の [サイン イン] をクリックし、自分の認証情報でサイン インします。
- [コンテンツ] (暗い背景の) ツールバーの [レイヤー] をクリックします。
ヒント:
[コンテンツ] ツールバーが折りたたまれている場合、ツールバーの下部にある [展開] ボタンをクリックして、ボタン名を表示します。
[レイヤー] ウィンドウが表示されます。
- [レイヤー] ウィンドウで [National Risk Index Census Tracts] レイヤーをクリックして選択します。
ヒント:
レイヤーが選択されていると、レイヤーの横に青いバーが表示されます。 レイヤーが選択済みの場合は、2 回クリックすることが必要になる場合があります。
マップのもう一方の側に [プロパティ] ウィンドウが開きます。 そのデータ ソースの調査から始めます。
- [プロパティ] ウィンドウで [情報] を展開し、[ソース レイヤー] カードをクリックします。
新しいブラウザー タブまたはウィンドウにレイヤーのアイテム ページが表示されます。
- 青いバナーにある [National Risk Index Census Tracts] をクリックし、表示される情報を調べます。
[National Risk Index Census Tracts] は、地震、雹、熱波、ハリケーンなどの 18 種の自然災害リスクを米国全土にマッピングするレイヤーです。 米連邦緊急事態管理局 (FEMA) によって作成されました。
- アイテム ページのブラウザー タブを閉じ、[Portland Urban Heat] Web マップに戻ります。
[National Risk Index Census Tracts] レイヤーには米国全体が含まれています。 そこで、オレゴン州のデータのみを表示するようにフィルターして作業を始めます。
- [設定] (明るい背景の) ツールバーにある [フィルター] をクリックします。
- [フィルター] ウィンドウで、[新しく追加] をクリックします。
フィルター式を作成するには、フィールド、演算子、フィルター対象の値を指定します。
- 最初のドロップダウン メニュー (フィールド) で [State Name] を選択します。
- 2 つ目のメニュー (演算子) で、[is] を選択します。
- 3 つ目のメニュー (値) で、矢印をクリックします。 [Oregon] を検索して選択します。
- [フィルター] ウィンドウの下部で、[保存] をクリックします。
- マップ上で縮小します。
これで、[National Risk Index Census Tracts] レイヤーにオレゴン州の情報だけが表示されるようになりました。
続行する前に、マップのコピーをアカウントに保存します。
- [コンテンツ] ツールバーで [保存と開く] をクリックして [名前を付けて保存] を選択します。
- [マップの保存] ウィンドウで、次のパラメーターを入力します。
- [タイトル] に「Tree planting opportunities in Portland」と入力します。
- [サマリー] で、既存のテキストを次のテキストに変更します:「Map showing areas that would benefit from additional trees based on heat wave risk, high heat severity, and the locations of existing trees.」
- [保存] をクリックします。
レイヤーのスタイル設定
次に、レイヤーのスタイルを更新して熱波リスクを示すマップを表示します。
- [レイヤー] ウィンドウで、[City Boundary] の横にある [オプション] ボタンをクリックし、[レイヤーにズーム] をクリックします。
- [National Risk Index Census Tracts] が選択されたレイヤーのままであることを確認します。 [設定] ツールバーの [スタイル] をクリックします。
レイヤーは現在、[National Risk Index - Rating - Composite] フィールドを使用してスタイル設定されています。これは 18 種の災害すべてを総合してリスク評価をしたものです。 このフィールドを熱波のリスクのみを測定するフィールドに変更します。
- [スタイル] ウィンドウの [属性の選択] の下にある [National Risk Index - Rating - Composite] をクリックします。
-
[フィールドの置換] ウィンドウで、「heat wave - hazard」を検索します。 [Heat Wave - Hazard Type Risk Index Score] を選択します。
マップが更新されます。 国勢調査地区が青の色調で表示されています。 熱波のリスクをマッピングするレイヤーであるため、黄色や赤色のような暖色系の色の方が適しています。 カラー ランプを変更します。
- [スタイル] ウィンドウで、[スタイルの選択] の下にある [数と量 (色)] カードの [スタイル オプション] をクリックします。
- [シンボル スタイル] で青のカラー ランプをクリックします。
- [シンボル スタイル] ウィンドウの [色] で青のカラー ランプをクリックします。
- [カテゴリ] で [赤と黄色] を選択します。
- リストの後半までスクロールし、[オレンジ 4] カラー ランプを選択します。
ヒント:
カラー ランプにポインターを合わせると、名前が表示されます。
- [スタイル オプション] ウィンドウで [完了] を 2 回クリックします。
熱波のリスクが高いエリアほど濃い赤色で、低いエリアほど薄い黄色で表示するマップになりました。 レイヤー名を、この変更を反映した名前に変更します。
- [レイヤー] ウィンドウの [National Risk Index Census Tracts] レイヤーの横にある [オプション] ボタンをクリックし、[名前の変更] をクリックします。
- [タイトル] に「Heat Wave Risk」と入力して [OK] をクリックします。
次に、マップを拡大して調査します。
- [コンテンツ] ツールバーの [ブックマーク] をクリックします。 [ブックマーク] ウィンドウで、[Portland, OR] をクリックします。
マップに、ポートランド市内の国勢調査地区のうち、熱波のリスク スコアが特に高い地区が 2 か所表示されます。 これらの地区は植樹する場所として適切かもしれません。
ラスター レイヤーの追加
マップ内の 2 つのレイヤーはどちらもポリゴン フィーチャ レイヤーです。 フィーチャ レイヤーはベクター データの一種で、空間データを不連続なフィーチャセット (ポイント、線、ポリゴン) で表します。 次に、ラスター データの一種であるイメージ レイヤーを追加します。これは空間データを、デジタル写真のピクセルに似た、セルのグリッドで表すものです。
追加するイメージ レイヤーは米国の都市の暑熱強度をマッピングします。 信頼できるデータの厳選されたコレクションである ArcGIS Living Atlas of the World からアクセスします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[レイヤー] をクリックします。
- [レイヤー] ウィンドウの [追加] をクリックします。
- [レイヤーの追加] ウィンドウで、[マイ コンテンツ] をクリックして [Living Atlas] を選択します。
- 検索バーに「Heat Severity - USA」と入力し、Enter を押します。
結果のリストには [Heat Severity - USA] という名前のイメージ レイヤーが複数あり、すべて [The Trust for Public Land] が所有しています。
- 結果のリストで、最新の年の [Heat Severity - USA] レイヤーを見つけます。 アイテム カードの [追加] ボタンをクリックします。
レイヤーがマップ上に表示されます。 このレイヤーは米国全都市の相対暑熱強度をマッピングしています。 黄色のエリアは都市の平均温度よりやや高く、赤いエリアは平均より大幅に高いエリアです。
注意:
[Heat Severity - USA] レイヤーの詳細については、アイテム ページをご参照ください。
- [レイヤーの追加] ウィンドウの上部にある [戻る] ボタンをクリックします。
マップ上で両方のレイヤーを同時に読み取るのは困難です。 [Heat Severity - USA] レイヤーが [Heat Wave Risk] レイヤーを隠しています。 さらに、[Heat Severity - USA] レイヤーはわずかに透けているため、下のレイヤーの色で、色が変わってしまっています。 そこで、ブレンド モードと効果を使って、マップを読み取りやすくします。
- [レイヤー] ウィンドウで [Heat Severity - USA] レイヤーが選択されていることを確認します。
- [設定] ツールバーにある [プロパティ] をクリックします。
- [プロパティ] ウィンドウにある [表示設定] の [ブレンド] の下の [標準] をクリックします。
- [ブレンド] ウィンドウで [乗算] を検索して選択します。 [閉じる] ボタンをクリックします。
ブレンドは、あるレイヤーとその下にあるレイヤーの表示の相互作用を制御します。 ブレンド モードの [乗算] はレイヤーの透過表示に似ていて、2 つのレイヤーを同時に表示できますが、どちらかを見えにくくすることはありません。
マップ上で、[Heat Wave Risk] レイヤーが [Heat Severity - USA] の下でも読み取りやすくなりました。 ただし、2 つのレイヤーの色が混ざり、先ほどよりさらにわかりにくくなっています。 そこで、一方のレイヤーの色を取り除き、マップをより明確にします。
- [設定] ツールバーの [効果] をクリックします。 [効果] ウィンドウで、[グレースケール] 効果をオンにします。
- [効果] ウィンドウを閉じます。
これで [Heat wave risk] レイヤーと [Heat Severity - USA] レイヤーが同時に見えるようになりました。
- マップを保存します。
.csv ファイルからのスタイル データの追加
次に、熱波リスク スコアが高い地区のうちの 1 つにおける、既存の樹木の位置がわかるポイント フィーチャ レイヤーを追加します。
カンマ区切り値 (.csv または .txt) のテキスト ファイルで保存したデータからレイヤーをマップに追加できます。 .csv ファイルには、アイテムごとに、値と値がカンマで区切られたデータの行があります。 このチュートリアルで使用するために、国勢調査地区のうち高リスクの地区の、既存の樹木のポイント位置が含まれる .csv ファイルが用意されています。
- PortlandTrees.csv ファイルをダウンロードします。
- Map Viewer の [コンテンツ] ツールバーの [追加] をクリックし、[ファイルからレイヤーを追加] を選択します。
- [お使いのデバイス] をクリックし、ダウンロードした [PortlandTrees.csv] ファイルを選択します。
- [このファイルをどのように追加しますか] と質問された場合、[ファイルをアイテムとしてアップロードしてマップに追加します] を選択し、[次へ] をクリックします。
注意:
このオプションは、ArcGIS 組織アカウントでサイン インした場合にのみ使用できます。
- [フィールド] ページで、[次へ] をクリックします。
- [位置情報の設定] ページで、[次へ] をクリックします。
- [PortlandTrees.csv をどのように追加しますか?] ページの [タイトル] で、「Portland Trees」と入力して [作成してマップに追加] をクリックします。
樹木を表すポイントが .csv ファイルからマップに追加されます。 すべて Hazelwood 地区の一部である濃い赤色の区画内にあります。
注意:
ArcGIS の個人向けアカウントでは、.csv ファイルから緯度と経度の座標を使用して、200 ポイントまでマッピングできます。 200 を超えてポイントを追加する、または場所名や住所を使用するデータをマッピングするには、ArcGIS 組織アカウントが必要です。
樹木のシンボルは非常に小さくて見えにくくなっています。 スタイルを調整して、見やすくします。
- [レイヤー] ウィンドウで [Portland Trees] レイヤーが選択されていることを確認します。 [設定] ツールバーの [スタイル] をクリックします。
- [スタイル] ウィンドウの [スタイルの選択] で、[位置 (単一シンボル)] カードをクリックします。
- [シンボル スタイル] の下にあるシンボルをクリックします。 [シンボル スタイル] ウィンドウで [サイズ] を [8 ピクセル] に設定します。
- [塗りつぶし色] で濃い緑色を選択し、[完了] をクリックします。
濃い緑色のシンボルは、濃い赤色の背景とでは、コントラストがあまり強くありません。 色覚特性の程度によっては赤と緑は同じに見えるため、一部の人にはさらに見えづらくなります。 しかし、シンボルに明るい白色のアウトラインを加えることで、コントラストを強められます。
- [シンボル スタイル] ウィンドウで [アウトライン色] が白に設定されていることを確認します。 [アウトラインの透過表示] を [0] パーセントに設定します。
- [スタイル] ウィンドウで [完了] を 2 回クリックします。
ここまでで、樹木位置の座標情報を含む .csv ファイルからマップにポイントを追加しました。 マップの他のレイヤーよりも目立つように、ポイント レイヤーをスタイル設定しました。
スケッチ レイヤーの作成
次に、マップの視覚的解析を行います。 熱波のリスク スコアと暑熱強度の両方が高いエリアはどこでしょうか? それらのエリアにはすでに樹木があるでしょうか? 樹木を増やすことで恩恵を受けるエリアを数か所特定し、熱波へのレジリエンスを確立します。 これにはスケッチ レイヤーを使用して、これらのエリアを強調します。
- [設定] ツールバーで [スケッチの追加] をクリックします。
[スケッチ] ウィンドウとツールバーが表示されます。 新しいレイヤー [Sketch] が [レイヤー] ウィンドウに追加されます。
- スケッチ ツールバーで [ポリゴン] をクリックします。
スケッチ フィーチャを描画する前に、ポリゴンのスタイルを設定します。
- [スケッチ] ウィンドウの [塗りつぶし色] で [色なし] ボタンをクリックします。
- [アウトライン色] で、明るい黄色を選択します。
- マップ上で、以下の条件に合うエリアを見つけます:
- 熱波のリスクが高い (濃い赤色のポリゴン内)
- 暑熱強度が高い (最も暗いエリア)
- 樹木がない
- クリックして、このエリアを囲むポリゴンの角を描画します。 ダブルクリックして、スケッチ フィーチャを完成させます。
- マップ上で最も暗いエリアのすべてを覆うポリゴンを、樹木を避けながら描画します。
注意:
視覚的解析を実施して、これらのエリアを見つけました。 他の Esri 製品や ArcGIS 組織アカウントを使用してデータの空間解析を実施する高度な方法は他にもあります。
- [スケッチ] ウィンドウを閉じます。
マップには現在、植樹の優先順位が高いエリアを強調する黄色のポリゴンが複数含まれています。
注意:
上記の画像のマップには [Heat Severity - USA 2024] レイヤーを使用しています。 使用しているデータのバージョンが異なると、マップの見た目が異なります。
- [レイヤー] ウィンドウで、[スケッチ] レイヤーの名前を「Recommended Tree Planting Locations」に変更します。
マップの共有
マップが完成し、ポリゴン、ポイント、ラスター、スケッチ レイヤーがマップに含まれました。 次に、他のユーザーが表示できるようにマップを保存して共有します。
- [コンテンツ] ツールバーで [保存と開く] をクリックして [保存] を選択します。
次に、共有設定を変更します。
- [コンテンツ] ツールバーの [マップの共有] をクリックします。
[共有] ウィンドウが表示されます。
[共有レベルの設定] が [所有者] に設定されている場合、マップの表示と編集しかできません。 [すべての人に公開 (パブリック)] に設定されている場合、ArcGIS アカウントがないユーザーも含め、誰でもアクセスできるようになります。
注意:
ArcGIS 組織アカウントでサイン インしている場合は、組織のメンバーとのみマップを共有できるようにする追加の共有オプションが表示されます。
- [共有] ウィンドウで、[すべての人に公開 (パブリック)] をクリックします。
- [保存] をクリックします。
- [アイテムの共有が正常に更新されました] ウィンドウで、[共有の確認] をクリックします。
[Portland Trees] レイヤーの共有レベルも更新するように促されます。 更新しないと、他のメンバーはマップを表示できません。
- [共有の確認] ウィンドウで、[共有の更新] をクリックします。
これで、マップとそのコンポーネントがすべての人に表示されます。
このチュートリアルでは、ベクター レイヤーとラスター レイヤーのスタイルを設定しました。 .csv ファイルから新しいポイント レイヤーを作成しました。 樹木の増加による恩恵を受けて熱波へのレジリエンスを確立するエリアをハイライト表示するスケッチ レイヤーを作成しました。 調査結果を全員と共有できるように、マップを保存して公開しました。
ArcGIS の個人向けアカウントでのマップやアプリの作成についてさらに学習するには、「個人向けプランのアカウントでの操作に関するチュートリアル」シリーズの他のチュートリアルをお試しください。
注意:
プライベート共有、データの公開、解析の実行などの追加機能を使用するには、ArcGIS 組織のサブスクリプションを購入して、ArcGIS Online を GIS ツールセットに組み込みます。 サブスクリプションには、さまざまなユーザー タイプを設定できます。ユーザー タイプによって、ユーザーおよびチーム メンバーとその作業に必要なツールを簡単に対応付けることができます。 ArcGIS 個人アカウントがある場合は、個人アカウントを組織アカウントに変換できます。