サービス停止の計画
計画中の建設は住宅地を目的としており、新たな水道本管の布設とサービス接続を伴います。 この建設の一部として、既存の水道本管を新たな水道本管に接続するために道路を掘ることになります。 掘削作業に取り掛かる前に、作業員が安全に水道管を切断できるよう、影響を受ける水道管への水圧を遮断する必要があります。 そのため、水道本管をつなぐ間、建設地付近の顧客は水道を利用できなくなります。
サービス停止の計画を立てるために、このエリアの現在の水道需要を判断します。 建設に際して水道本管を分離するために、閉じる必要のあるバルブを特定します。 最後に、計画停止中に水圧が失われる顧客を特定し、建設に先立って通知できるようにします。
現在の配水システムの解析
新規顧客をネットワークに追加する場合、水道施設の計画部門は、追加需要によって既存顧客の水圧に影響が出ないようにする必要があります。 このエリアの現在の水道需要を判断し、その情報を計画部門に提供することで、新規住宅地に向けた適切な計画を作成できるようにします。
- Water Utility Network プロジェクト パッケージをダウンロードします。
[Water Utility Network.ppkx] という名前のファイルがコンピューターにダウンロードされます。
注意:
.ppkx ファイルは、ArcGIS Pro プロジェクト パッケージです。これには、ArcGIS Pro で開くことができるマップ、データ、その他のファイルが含まれます。 .ppkx ファイルの管理の詳細については、このガイドをご参照ください。
- コンピューター上で、ダウンロードしたファイルを選択します。 [Water Utility Network.ppkx] をダブルクリックして ArcGIS Pro で開きます。
- サイン インを求められたら、ArcGIS アカウントを使用して、サイン インします。
注意:
ArcGIS アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
米国イリノイ州ネイパービルの配水ユーティリティ ネットワークを示すマップが表示されます。
注意:
このチュートリアルで使用されるサンプル データセットは、Water Utility Network Foundation から入手した Essential モデルに基づいています。 構成は新しいネットワーク カテゴリと指定トレース構成を含めるよう拡張されています。 サブネットワーク定義も新しい統計を含めるよう変更されています。
現在の縮尺では、マップにはこの都市の水圧サブネットワーク (圧力ゾーンとも呼ばれる) が表示されています。 それぞれの色は、この都市が顧客に水圧を継続的に供給するために監視および維持している異なるゾーンを表しています。
- マップの下部にある縮尺ボックスに「20000」と入力して、Enter キーを押します。
縮尺が [1:20,000] に更新され、マップが少し拡大表示されます。
マップ内のレイヤーは特定の縮尺でのみ表示されるように設定されています。 この縮尺ではサブネットワーク ラインが消え、代わりにマップにはこの都市に水を供給する水道管である、すべての送水本管と配水本管が表示されます。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [サブネットワーク] グループで、[検索] ボタンをクリックします。
[サブネットワークの検索] ウィンドウが表示されます。 ウィンドウ上部のテーブルには、現在のマップ範囲内に存在するすべてのサブネットワークがリストされています。 [Tier Name] 列によれば、[Naperville Distribution] は [Water System] サブネットワークです。 この種類のサブネットワークは、処理済みの水源をモデル化するもので、それらの水源を組み合わせて特定のエリアに水を供給します。 このサブネットワークをトレースして範囲を確認します。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウで [Naperville Distribution] を右クリックし、[サブネットワークのトレース] をクリックします。
マップ上のすべての水道本管が選択されます。 水道システム サブネットワークは広範囲になる傾向があり、ここではデータの全範囲に及んでいます。 マップ下部の選択数には、55,000 以上のフィーチャが選択されていることが示されています。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウで [5000] を右クリックし、[サブネットワークのトレース] をクリックします。
こちらは水圧サブネットワーク (圧力ゾーンとも呼ばれる) です。 水道システム サブネットワークとは異なり、エリア内の水圧が、ポンプ、貯水タンク、制御 (圧力および/またはフロー) バルブを用いてどのように維持されているかをモデル化します。 この圧力ゾーンは広く、マップ上の約半分の水道本管フィーチャが選択されています。 ここには、南の新規建設エリアを表す黄色いポリゴンに接する水道本管が含まれています。
- [5000] を右クリックし、[ポップアップ] をクリックします。
[5000] 圧力ゾーンに関するサマリー情報を提供するサブネットワークのポップアップが表示されます。 [Main Length (ft)] と [Service Length (ft)] フィールドには、何フィートの水道本管およびサービス ラインがこのゾーンに含まれているかが表示されており、[Service Connection Count] フィールドにはそこに含まれる顧客数が表示されています。
計画部門は、新規建設に向けた計画を作成するためにこの情報が必要です。 新規住宅地によって発生する圧力ゾーンの追加需要を把握する必要があります。 この圧力ゾーンはすでに 4,000 以上の顧客をサポートしているため、町の南部向けに新しい圧力ゾーンを作成するか、このエリアの圧力を維持するために設備を追加する判断を行う可能性があります。
- ポップアップを閉じます。
- マップ上の任意の場所を右クリックし、[選択解除] をクリックして、選択を解除します。
分離トレースの実行
次に、トレースを実行し、作業員が既存の水道本管を切断する前に、建設エリアを分離するための設備を特定します。 この情報は、計画停止と作業の調整、サービス停止を受ける顧客への事前通知に使用します。
- マップ上で、ネットワーク南端にある黄色いポリゴンにズームします。
このポリゴンは計画中の建設エリアを表します。
- バルブおよびサービス接続を表す黄色と紫色のポイント フィーチャが表示されるまで、さらにズームします。
- リボンの [ユーティリティ ネットワーク] タブの [ツール] グループで、[トレース] ボタンの上部をクリックします。
[トレース] ウィンドウが表示されます。 [フィーチャの追加] ボタンがアクティブ (青色でハイライト表示) になっています。
- マップ上で、Thornwood Drive に沿った水道本管をクリックします。 閉じた (赤い) システム バルブのすぐ北側をクリックします。
マップ上にトレースの開始位置を示す緑のマーカーが表示されます。 開始位置がバルブ (ポイント) ではなく、水道本管 (ライン) 上にあることを確認します。 開始位置は、解析する 1 つまたは複数のフィーチャを表します。 ここでは、作業員が安全に切断できるように、この水道本管を分離する方法を特定しようとしています。
- [トレース] ウィンドウで、[指定構成] タブをクリックします。 [分離トレース - 使用可能バルブ] をクリックして選択します。
このトレースによって水道本管を分離するために閉じる必要があるバルブが特定されます。
- [実行] をクリックします。
- ズーム アウトし、建設エリアに関連する選択されたバルブを確認します。
選択されたバルブは Thornwood Drive の北端にあります。 これを閉じることで、システムの他の部分から開始位置を分離できます。 次に、建設中に水道サービスが停止される顧客を特定する必要があります。
- [トレース] ウィンドウで、[分離トレース - 影響を受けるアセット] をクリックし、[実行] をクリックします。
バルブの南側にあるすべてのフィーチャが選択されました。
選択されたフィーチャは、上流方向のバルブが閉じると水圧が失われる設備と顧客を表します。 Thornwood Drive 上のこれらの顧客には、作業員が道路を掘ってサービスを中断する前に、カスタマー サービス部門からサービス中断を通知します。
- 黄色いポリゴンをクリックしてポップアップを開きます。
[Interruption Start Time] と [Estimated Interruption End] フィールドによれば、建設は 2025 年 6 月 6 日に開始および終了します。
- ポップアップを閉じます。
計画停止エリアの描画
計画停止の影響を受けるエリアがわかったので、フィーチャを作成してマップ上に示します。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [フィーチャ] グループの [作成] をクリックします。
[フィーチャ作成] ウィンドウが表示されます。 マップ内のすべての既存レイヤーに使用できるフィーチャ テンプレートがリストされています。 [Service Interruptions] レイヤーにフィーチャを追加します。
注意:
[Service Interruptions] レイヤーは、Water Utility Service Interruptions ソリューションから取得しています。
- [フィーチャの作成] ウィンドウで、[Service Interruptions] の下にある [Planned Outage] をクリックします。
- [Planned Outage] フィーチャ テンプレートの横の矢印ボタンをクリックします。
[アクティブなテンプレート] プロパティが表示されます。 フィーチャを作成する前にここで属性を指定できます。
- [Interruption Start Time] と [Estimated Interruption End] に「6/6/2025」と入力するか、カレンダー ボタンをクリックして 2025 年 6 月 6 日を選択します。
- マップ上で選択されたフィーチャを囲むポリゴンを描画します。 ダブルクリックして終了します。
次に、もう一度トレースを実行して、影響を受ける Sunset Drive 上の顧客を特定し、別の計画停止フィーチャを作成します。
- リボンの [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ツール] グループで、[トレース] ボタンの下部をクリックし、[すべて消去] をクリックします。
マップから始点が消去されます。 建設エリアに入るもう一方の水道本管上に新しいものを追加します。
- [トレース] ボタンの下部をもう一度クリックし、[始点] を選択します。 マップ上で、Sunset Drive に沿った水道本管を、閉じた (赤い) バルブのすぐ北側でクリックします。
- [トレース] ウィンドウで、[指定構成] タブをクリックします。 [分離トレース - 影響を受けるアセット] をクリックし、[実行] をクリックします。
ここで選択されたフィーチャも計画停止の影響を受けます。
- [トレース] ウィンドウ下部の [フィーチャの作成] タブをクリックして[フィーチャの作成] ウィンドウをもう一度開きます。
ヒント:
[フィーチャ作成] ウィンドウが見つからない場合は、リボンの [編集] タブをクリックします。 [フィーチャ] グループの [作成] をクリックします。 [Unplanned Outage] をクリックし、その横の矢印ボタンをクリックします。
- [Interruption Start Time] と [Estimated Interruption End] がどちらも [6/6/2025] に設定されたままになっていることを確認します。
- [Planned Outage] の下の [ポリゴン] ボタンをクリックします。
- マップ上で選択された Sunset Drive 沿いのフィーチャを囲む 2 つ目のポリゴンを描画します。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。
- [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ツール] グループで、[トレース] ボタンの下部をクリックし、[すべて消去] をクリックします。
影響を受ける顧客の特定
地域の法律および規制に基づいて、通常、計画停止について顧客にどの程度前から通知しなければならないか、また、サービスの停止が認められる期間について要件が定められています。 この都市では、通知は最低でも 48 時間前までに行われる必要があります。 次に、計画停止ポリゴンを使用して、建設中に水道サービスが停止されるすべての顧客を特定します。 このリストをカスタマー サービス部署に提供することで、地域の規制に従い、停止に先立って顧客に通知できるようにします。
- リボン上の [選択] グループで、[選択] をクリックします。
- Shift キーを押したままもう一方の [Planned Outage] ポリゴンをクリックし、両方を選択します。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [選択] グループで、[空間条件で選択] をクリックします。
[空間条件で選択] ツールを使用して、選択されたポリゴン内のすべての [Service Connection] フィーチャを選択します。 各サービス接続フィーチャは顧客を表します。
- [空間条件で検索] ウィンドウの [入力フィーチャ] で [Service Connection] ([Water Device\Service Connection]) を選択します。
[Water Device] は、[Service Connection] レイヤーが含まれるグループ レイヤーの名前です。
- [リレーションシップ] で [交差する] を選択します。
- [選択フィーチャ] で [Service Interruptions] を選択します。
[Service Interruptions] は、[Planned Outage] フィーチャが含まれるレイヤーの名前です。
- [選択されているレコードを使用] 切り替えボタンがオンになっていることを確認します。
この機能によって、選択した [Service Interruption] フィーチャのみを使用し、レイヤーの他のフィーチャを使用しないようにします。
- [OK] をクリックします。
- マップの下にある [選択フィーチャにズーム] ボタンをクリックします。
マップが、選択したサービス接続フィーチャにズームします。
今度の作業について通知が必要な顧客の数は 43 件です。 カスタマー サービス担当者と協力して、建設に先立ってこれらの顧客に通知を送ります。
- 選択を解除します。
ここまでのチュートリアルでは、今度の建設プロジェクトに向けてサービス停止を計画しました。 建設エリアへの供給を行う圧力ゾーンをトレースし、供給する既存顧客の数を調べました。 分離トレースを実行し、水道管を掘る前に閉じる必要があるバルブと、影響を受けるエリアを特定しました。 最後に、[空間条件で選択] ツールを使用し、停止中に水道サービスが利用できなくなる顧客を特定しました。
新しい住宅地の構築
建設が完了したら GIS を更新し、現場に建設されたフィーチャを反映します。 現場でモバイル アプリケーションを使用してユーティリティ ネットワーク データを編集することもできますが、多くの作業員は代わりに現場のデータをオフィス スタッフに提供し、それを利用してオフィス スタッフが詳細な編集を GIS に行います。 あなたは現場作業員から、プロジェクトに使用するさまざまな材料がどこに取り付けられたかを示す GPS ポイント データを受け取りました。 ユーティリティ ネットワークに、GPS データに合わせた新しいフィーチャを作成します。
水道本管ラインの描画
最初に、水道本管ラインを描画します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[GPS Point] の横にあるチェックボックスをオンにして、このレイヤーをオンにします。
- [GPS Point] を右クリックし、[レイヤーにズーム] をクリックします。
黄色い建設エリア ポリゴン内のマップにポイント フィーチャが表示されます。 このレイヤーは、材料を取り付けた際に現場作業員が記録した GPS 位置を示しています。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Service Interruptions] レイヤーをオフにし、ベースマップで道路ネットワークを確認できるようにします。
- [GPS Point] の横にある矢印をクリックしてレイヤーを展開し、レイヤーの凡例を表示します。
フィーチャは、取り付けた材料を説明する [PointType] フィールドに従ってシンボル表示されます。 マップ上の道路ネットワーク沿いの灰色のポイントは、新たに布設された水道本管に沿って作業員が記録した GPS ポイントを表します。 これらのポイントに従って、ユーティリティ ネットワークに新しいライン フィーチャを作成します。
- 必要に応じて、[フィーチャ作成] ウィンドウを再度開きます。
- ウィンドウの下部までスクロールします。 [Water Line: Water Main] の下の [Distribution Main] テンプレートをクリックします。
このフィーチャ テンプレートは、[Diameter - Imperial] と [Material] フィールドに属性値を指定する必要があります。 デフォルト値は [6”]、[Polyvinyl Chloride] です。 [GPS Point] レイヤーの属性を参照して、これらの値の変更が必要か確認します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [GPS Point] レイヤーを右クリックして [属性テーブル] を選択します。
マップの下にレイヤーの属性テーブルが表示されます。
- 属性テーブルの下部へスクロールして、[Water Main] フィーチャを確認します。
[FieldNote] フィールドは、水道本管が [6” PVC] のパイプでできていることを示しています。
フィーチャ テンプレートのデフォルトの属性値が建設で使われたサイズおよび材料と一致するため、変更は行いません。
- 属性テーブルを閉じます。
マップ上に新しい配水本管ライン フィーチャを 3 つ描きます。 まず、GPS 位置に合わせやすくするために、スナップをオンにします。
- マップの下の [スナップ] ボタンがオン (青色でハイライト表示) であることを確認します。 [スナップ] ボタンにカーソルを合わせ、すべての形状のスナップがオンになっていることを確認します。
- マップ上で、Thornwood Drive の赤色のバルブにカーソルを合わせてスナップし、ポイントをクリックします。
フィーチャをスナップすると、青く縁取られ、横に青色のラベルが表示されます。
- Thornwood Drive の端まで灰色のポイントのラインをたどります。 道の途中でピンク色または青色のポイントに遭遇するたびに、スナップしてクリックします。
クリックしたすべての場所に頂点が作成されます。 後でこれらの位置にフィーチャを作成する際に水道本管と接続する必要があるため、蛇口と T 字管に頂点を作成することが重要です。
- 最後の青色の [Tee] フィーチャに達したら、編集ツールバーで [完了] ボタンをクリックします。
ヒント:
もしくは、最後のフィーチャをダブルクリックしてスケッチを終了します。
紫色の斜線が入った四角形がマップに表示されます。
これはダーティ エリアです。 ユーティリティ ネットワークが、ダーティ エリアと呼ばれるポリゴン フィーチャを作成し、データセットのすべての編集とエラーを追跡します。 後で編集内容を検証し、ダーティ エリアを取り除きます。
- マップ上で、Sunset Drive の閉じた (赤い) バルブをクリックします。
- ラインが曲がり始める場所にある灰色の [Water Main] フィーチャを拡大してクリックします。
- Sunset Drive に沿って遭遇するピンク色または青色のフィーチャをすべてクリックし続けます。 GPS 記録が終わる青色の [Cap] フィーチャでスケッチを終了します。
- Pine Court 沿いの 3 つ目の配水本管を、青色とピンク色の各フィーチャをスナップして描画します。
マップには 3 つの新しい水道本管ラインと 3 つのダーティ エリアが表示されるようになりました。
- 編集ツールバーの [完了] ボタンをクリックします。
- 選択を解除します。
T 字管とキャップの描画
次に、取り付けられた T 字管およびキャップ継手を表すフィーチャを作成します。 まず、作業が確認しやすいようにダーティ エリア ポリゴンを非表示にします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[WaterNetwork Utility Network] レイヤーをオフにしてダーティ エリアを非表示にします。
- [フィーチャ作成] ウィンドウの [Water Junction : Fitting] の下にある [Tee] フィーチャ テンプレートをクリックします。
T 字管のサイズを設定するよう求められます。 デフォルトの計測値である 6 インチは建設中に取り付けられた設備と一致するため、デフォルトのサイズから変更しません。
注意:
フィーチャ テンプレートの横に警告アイコンが表示される場合、[Tee] フィーチャがマップに表示されるまで拡大します。
[GPS Point] レイヤーには、水道本管ラインが交わる 2 箇所に 2 つの [Tee] フィーチャがあります。
- マップ上でクリックして、各交差点にユーティリティ ネットワーク [Tee] フィーチャを配置します。
同様に、[GPS Point] レイヤーには、Sunset Drive と Pine Court の端に 1 つずつ、2 つの [Cap] フィーチャがあります。 2 つの新しい [End Cap] フィーチャをユーティリティ ネットワークに作成して表示します。
- [フィーチャ作成] ウィンドウの [Water Junction : Fitting] の下にある [End Cap] をクリックします。
- デフォルト サイズの 6 インチのままにします。
- [End Cap] フィーチャを青色の各 [Cap] GPS フィーチャに配置します。
- 編集ツールバーの [完了] ボタンをクリックします。
住居用給水装置の描画
[GPS Point] レイヤーの残りのフィーチャは蛇口、サービス バルブ、サービス接続、サービス ラインです。 グループ テンプレートを使用して、これらのフィーチャをすべて同時に描画します。
- [フィーチャ作成] ウィンドウの [Water Junction : Fitting] の下にある [¾” Residential Tap Service] をクリックします。
これはグループ テンプレートと呼ばれる特別な種類の編集テンプレートです。 一度のスケッチで複数のフィーチャが作成できます。 このテンプレートは、スケッチの最初のクリックで蛇口、2 回目のクリックでサービス バルブ、最後のクリックでメーターを配置するよう設定されています。
- マップで Pine Court を拡大します。
- Pine Court の水道本管ラインの最西端にある [Tap] フィーチャをクリックします。
- 北に移動し、近くの [Service Valve] フィーチャをクリックします。
- さらに北に移動し、[Service Connection] フィーチャをダブルクリックします。
5 つのフィーチャが作成されました。水道本管に蛇口、土地境界にサービス バルブ、建物フットプリントのエッジにサービス接続が配置されています。 同時に、3 つのポイントを接続する 2 つのサービス ラインが作成されています。
- Pine Court 水道本管の次の [Tap] フィーチャをクリックします。 [Service Valve] と南の [Service Connection] フィーチャをクリックして、フィーチャをもう 1 セット作成します。
このチュートリアルでは、描画が必要なサービス接続は 2 つだけです。 編集を続行し、残りを描画することもできます。
- [フィーチャ作成] ウィンドウと [トレース] ウィンドウを閉じます。 選択を解除します。
建設中に記録された GPS データに従って、ユーティリティ ネットワークに 17 個の新しいフィーチャを作成しました。 描画にはフィーチャ テンプレートとスナップを使用しました。
品質保証の実施
次に、ユーティリティ ネットワークを使用して品質保証を実施し、このエリアの圧力ゾーンと水道システムに接続するユーティリティ ネットワークに関する必要な情報をすべて収集したことを確認します。
トポロジの検証
作成した新しいフィーチャは、トポロジの検証が完了するまでは、ユーティリティ ネットワークに完全に追加されません。 ネットワーク トポロジは、フィーチャ間の接続性を管理し、維持します。 検証により、ネットワーク トポロジを定義しているネットワーク ルールやフィーチャの制約に編集内容が従っているかをチェックします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[GPS Point] レイヤーをオフにして折りたたみます。
- [WaterNetwork Utility Network] レイヤーを再度オンにします。
- レイヤーを展開します。 [Dirty Areas] を右クリックし、[レイヤーにズーム] をクリックします。
作成したすべてのフィーチャがダーティ エリアに囲まれています。
- ダーティ エリアのいずれかをクリックして、ポップアップを表示します。
[Status Description] フィールドに、[1: 挿入されたフィーチャ/更新されたフィーチャ] という値があります。これは、そのダーティ エリアが新しく作成されたフィーチャによるものであることを表します。
- ポップアップを閉じます。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで、[整合チェック] ボタンの上半分をクリックします。
マップの現在の範囲内にあるすべてのダーティ エリアが検証されます。 ダーティ エリアがマップから消えます。
編集によりトポロジの問題が発生しないことがわかったので、編集内容を保存します。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。
- [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
バルブを開く
次に、新しいフィーチャが水圧サブネットワーク内に含まれており、適切にトレースできることを確認します。
- 新しく敷設された水道本管の 1 つをクリックしてポップアップを開きます。
[System Subnetwork Name] フィールドと [Pressure Subnetwork Name] フィールドが共に [Unknown] のままになっています。 これは、まだ水道システムに接続されていないことを示します。
- ポップアップを閉じます。
- 必要に応じて、新しく作成されたすべてのフィーチャと既存の一部のフィーチャがビュー内に表示されるまで縮小します。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウをもう一度開き、[更新] ボタンをクリックします。
テーブルが更新され、現在のマップ範囲内に存在するサブネットワークのみが表示されます。
圧力ゾーン [5000] がテーブルに表示されています。 [ステータス] 列は空で、サブネットワークがクリーンであることを示しています。
クリーン ステータスは、サブネットワークが問題なく更新され、そのすべての要素がネットワーク トポロジと同期していることを示します。
- [5000] を右クリックし、[サブネットワークのトレース] をクリックします。
工事対象エリアの北側にある既存のフィーチャが選択されていますが、新しいフィーチャは選択されていません。 つまり、新しいフィーチャは圧力ゾーン 5000 にまだ属していません。
- 選択を解除します。
既存の水道本管を新しい水道本管に接続するシステム バルブが 2 つとも赤色であり、これは通常ステータスの「閉じている」であることを示します。 閉じたバルブは新しい区域への水の流入を防ぎます。そのため、新しい設備が圧力ゾーン 5000 の一部として検出されていません。
現場作業員から受け取ったメモを見て、作業員が新しい設備を導入したほか、2 つの既存のバルブを開いたことも確認しました。 そこで、これらのバルブの通常ステータスを「開いている」に更新して、ユーティリティ ネットワークが現場の状況を正確に反映し、水圧サブネットワークを適切にトレースできるようにします。
- マップ上の任意の場所をクリックして、[フィーチャの選択] をクリックします。
- Thornwood Drive の赤いバルブを選択します。
- マップをもう一度右クリックして、[属性] をクリックします。
[属性] ウィンドウが表示され、選択したフィーチャの属性が一覧表示されます。
- [属性] ウィンドウで、[Normal Status] を [Open] に変更します。
- [適用] をクリックします。
- マップ上の任意の場所をクリックし、選択を解除します。
バルブのシンボルが赤色から黄色に変わり、バルブが開いたことが示されます。
- ダーティ エリア ポリゴンが表示されるまでバルブを拡大します。
このダーティ エリアが作成されたのは、変更した属性 ([Normal Status]) がネットワーク属性であるためです。 ネットワーク属性はネットワーク トポロジの一部であるため、変更するとダーティ エリアが発生します。
トポロジを検証する前に、もう一方のバルブも開きます。
- マップを縮小し、Sunset Drive の赤いバルブをクリックして選択します。
- [属性] ウィンドウで、[Normal Status] を [Open] に変更します。 [適用] をクリックします。
- 選択を解除します。
マップ上のバルブ シンボルが黄色に変わります。 これでマップ上に 2 つのダーティ エリアができました。
- 必要に応じて、ズームと画面移動により、編集したバルブの両方をビュー内に表示します。
- リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで、[整合チェック] をクリックします。
ダーティ エリアが消え、変更内容がトレースに反映されるようになりました。
サブネットワークの更新
これで、接続バルブが開いたので、次に水圧サブネットワークを再びトレースして更新し、新しい設備が含まれるようにします。
- [属性] ウィンドウを閉じて、[サブネットワークの検索] ウィンドウを再び開きます。 [5000] を右クリックし、[サブネットワークのトレース] をクリックします。
これで、このエリアに水を供給するバルブを開いたため、新しいフィーチャが圧力ゾーンに含まれるようになりました。
次に、バルブに対して行った属性の編集内容を保存します。
- リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。 [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
- [5000] を右クリックし、[ポップアップ] をクリックします。
[Main Length (ft)]、[Service Length (ft)]、[Service Connection Count] の値は変わっていません。 このチュートリアルで以前に確認した数値と同じです。 新しく敷設されたフィーチャを含む更新後の値を表示するには、サブネットワークを更新する必要があります。
- ポップアップを閉じます。
- [サブネットワークの検索] ウィンドウで [更新] ボタンをクリックします。
[ステータス] 列に黄色の警告アイコンが表示されます。
これは、サブネットワークが変更され、更新する必要があることを示しています。 バルブを開け、トポロジを検証したときに、この水圧サブネットワークで新しいエリアが利用可能になりました。 しかし、それらの新しいエリアを反映するには、サブネットワークを更新する必要があります。
- [5000] を右クリックし、[サブネットワークの更新] をクリックします。
注意:
[サブネットワークの更新] が無効な場合は、編集内容を保存して、再試行してください。
[ステータス] 列の黄色の警告アイコンが消えます。これは、サブネットワークがクリーンになったことを示します。
- [5000] をもう一度右クリックし、[ポップアップ] をクリックします。
[Main Length (ft)]、[Service Length (ft)]、[Service Connection Count] の値がすべて増加しました。 つまり、新しい区域も対象となっています。
- [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] ボタンをクリックして、プロジェクトを保存します。
このチュートリアルでは、水道ユーティリティ ネットワークを使用してサービス停止に向けたプランを立てました。 工事期間中に水圧が失われる設備と顧客を特定しました。 工事の終了後、現場作業員が送信した GPS データに従って、ネットワークに新しいフィーチャを追加しました。 最後に、ネットワーク トポロジを検証し、ネットワーク フィーチャの編集を完了し、サブネットワークを更新することで、品質保証を実施しました。 ユーティリティ ネットワークでのデータの解析、ネットワークに関する統計情報の生成、編集内容のトラッキングと検証、他の部門との効果的な連携の方法を学習しました。
編集の詳細については、「ArcGIS Utility Network を使用した編集と接続性」チュートリアル シリーズをご参照ください。 解析の詳細やサブネットワークの使用方法については、「ArcGIS Utility Network を使用した解析とトレース」チュートリアル シリーズをご参照ください。 最後に、その他の水道関連のユーティリティ ネットワークのコンテンツについては、「水道事業向け ArcGIS Utility Network の学習」チュートリアル シリーズをご参照ください。