マップの作成

まず、会社の既存の店舗の場所を示すデータをマップに追加します。 次に、マンハッタンのブロック グループの市場データと収入データを表示するマップを作成するためのレイヤーを検索します。 データをフィルター処理し、電化製品店の需要が供給を大幅に上回っている場所と、収入が高いエリアを確認します。

データのダウンロード

会社の店舗の場所はシェープファイルとして入手できます。このファイルはオンラインでダウンロードします。 会社には店舗の位置をシンボル表示するためのスタイル規格があるため、そのような規格を含む Adobe Illustrator ファイルもダウンロードします。

  1. manhattan_data zip ファイルをダウンロードし、コンピューター上の場所 (たとえば、C: ドライブ) に展開します。
  2. 展開した [Manhattan_Data] フォルダーを開きます。

    Manhattan_Data フォルダーの内容

    フォルダーには 2 つのサブフォルダーが含まれています。1 つは [Buildings] で、これには既存の店舗のシェープファイルが含まれています。もう 1 つは [Building_Style] で、これにはスタイル規格を含む Adobe Illustrator ファイルが格納されています。 [Buildings] フォルダーも圧縮されていますが、展開する必要はありません。 ArcGIS Maps for Adobe Creative Cloud.zip 形式を使用してマップにシェープファイルを追加します。

エクステンションへのサイン イン

次に、Adobe IllustratorArcGIS Maps for Adobe Creative Cloud エクステンションにサイン インします。

  1. Adobe Illustrator を開きます。
  2. メニュー バーの [ウィンドウ] をクリックします。 [エクステンション] にポインターを合わせて、[ArcGIS Maps for Adobe Creative Cloud] をクリックします。

    ArcGIS Maps for Adobe Creative Cloud エクステンション

  3. [サイン イン] ウィンドウで、[ArcGIS Online] を選択し、認証情報を入力してサイン インします。
    注意:

    本チュートリアルのワークフローは ArcGIS Enterprise ユーザーにも当てはまりますが、このエクステンションでアクセスできるのは組織で利用可能なコンテンツのみで、シナリオを実行するには、ArcGIS Online からのパブリック レイヤーが必要です。 このチュートリアルを完了するために、Maps for Adobe Creative Cloud トラアイルを使用できます。

    [Mapboards] ウィンドウと [Compilation] ウィンドウが表示されます。 一方のウィンドウが、他方のウィンドウの背後で非表示になっている場合があります。

  4. [Mapboards] ウィンドウをドラッグして [Compilation] ウィンドウの横にドッキングし、タブが 2 つある 1 つのウィンドウに見えるようにします。

    グループ化された ArcGIS Mapboards ウィンドウと ArcGIS Compilation ウィンドウ

    サイン インしているので、ArcGIS データにアクセスできます。

マップボードの作成

次に、マップボードを作成して対象エリアを定義します。 マップの分析範囲は、ニューヨーク市のマンハッタン島です。

  1. [Mapboards] ウィンドウの [検索] ボタンをクリックして、「Manhattan」と入力します。 結果のリストで、[Manhattan, NY, USA] をクリックします。

    マンハッタンの検索

    マップがニューヨーク州マンハッタン南部にズームします。

    ニューヨーク州マンハッタン

    ここでマップボードを描画できますが、今回はダウンロードした Buildings データを追加して、作成します。 このデータは、既存の店舗の場所を示すので、経営幹部がより多くの情報を得た上で新しい店舗を追加する場所を決定するために役立ちます。 データをもとにマップボードを作成すると、範囲が同じ領域を網羅するようになります。

  2. 検索ボックスで [検索のクリア] ボタンをクリックし、マップから場所マーカーを削除します。
  3. [Mapboards] ウィンドウで [インポート] をクリックし、[ファイルから] を選択します。

    インポート メニュー

  4. [Open File] ウィンドウで、[Manhattan_Data] フォルダーを参照し、圧縮されている [Buildings] フォルダーをダブルクリックします。

    [Mapboards] ウィンドウが Buildings データの範囲にズームします。

    シェープファイルの範囲から作成されたマップボード

  5. マップボードの横のツールバーで [Modify mapboard properties] ボタンをクリックします。

    マップボード プロパティの変更ボタン

  6. [Mapboard Options] ウィンドウで、[名前] に「Manhattan Electronics Stores」と入力します。

    最終的なマップを PDF としてエクスポートするため、印刷に適したアートボードのサイズを選択します。

  7. [プリセット] メニューを開きます。 [印刷] セクションを展開し、[Legal (612 x 1008 pt)] を選択します。

    名前とサイズを更新した Mapboard Options ウィンドウ

  8. [OK] をクリックします。

    新しいマップボードには、マンハッタン全体は含まれません。 そのため、サイズを変更します。

  9. ハンドルをドラッグしてマップの範囲を広くし、マンハッタンにフォーカスが当たるようにします。

    新しいマップ範囲

  10. [Mapboards] ウィンドウで、[Preview and add content] ボタンをクリックします。

    Preview and add content ボタン

    注意:

    [Introducing mapping profiles] メッセージが表示された場合は [OK] をクリックしてメッセージを閉じます。

    [Compilation] ウィンドウが表示されます。 [コンテンツ] ウィンドウに、[Buildings][Topographic] ベースマップの 2 つのレイヤーがリストされます。

  11. [Compilation] ウィンドウのツールバーで、[倍率] メニューを開き、[画面に合わせる] を選択します。

    倍率メニュー

    これで、マップ全体がわかるようになります。

    ヒント:

    [Compilation] ウィンドウの端をドラッグして、拡大することもできます。 [Mapboards] ウィンドウで範囲を変更すると、[Compilation] ウィンドウの範囲が、それに合わせて更新されます。

    [Buildings] レイヤーには、マンハッタンに点在するいくつかのポイントが含まれています。

    Buildings レイヤーを示す Compilation ウィンドウ

    注意:

    建物シンボルのデフォルトの色はランダムであるため、画像例とは異なる場合があります。 後ほど、カスタム シンボルを適用します。

    ベースマップは、道路、橋、公園、その他の地理情報を描写していてます。 余分な情報が多数あり、マップが何に焦点を当てているのかがわかりにくい状態です。 そこで、シンプルなベースマップに変更して、データをより際立たせます。

  12. [コンテンツ] ウィンドウの [Topographic] レイヤーの横にあるその他のオプションのボタンにポインターを合わせ、[ベースマップの選択] をクリックします。

    Contents ウィンドウの Topographic レイヤーで、その他のオプション メニューの Select Basemap コマンドを選択

  13. [Dark Gray Canvas] ベースマップを選択します。

    キャンバス (ダーク グレー) ベースマップ

    次に、ArcGIS Online から市場機会レイヤーを追加します。

マップの編集

先ほどマップに追加したデータは、店舗の場所のシェープファイルから取得したものです。 次に、このエリアの電化製品店の供給と需要に関するデータを追加します。

  1. [Compilation] ウィンドウのツールバーで [コンテンツの追加] ボタンをクリックして、[レイヤーの追加] を選択します。
  2. [ArcGIS ライブラリ][ArcGIS Online] をクリックします。 検索バーに「electronics owner:Learn_ArcGIS」と入力します。 Enter キーを押します。

    Electronics Stores レイヤーの検索

    ヒント:

    アイテムの詳細を確認するには、サムネイルをクリックしてプレビューを表示します (またはタイル ビューからリスト ビューに切り替えます)。 アイテム タイプ、所有者、最終更新日、表示数、アイテム サマリーの一部を確認できます。 [詳細の説明] リンクからアイテム ページを開き、アイテムの詳細を表示します。これには、データ プロバイダーの利用規約と、データ属性に適用されるクレジットなども含まれます。

  3. 検索結果の [2017 USA Electronics Stores Market Opportunity] カードで、[追加] ボタンをクリックします。
  4. 必要に応じて、[レイヤーの追加] ウィンドウを横にずらして、緑色と茶色のポリゴン データが [Compilation] ウィンドウのマップに追加されていることを確認します。
  5. [Add Layers] ウィンドウを閉じます。

    マップ上の Electronics Store レイヤー

    供給と需要を表示するようスタイル設定され、茶色または緑色でシンボル表示されるブロック グループ フィーチャがこのレイヤーには含まれています。

  6. [コンテンツ] ウィンドウの [2017 USA Electronics Stores Market Opportunity] の横にある矢印をクリックし、レイヤーの凡例を展開します。

    コンテンツ ウィンドウの凡例

    市場機会の多いエリアは濃い緑色で陰影が付けられ、市場機会の少ないエリアは茶色で陰影が付けられています。

    緑色のエリアは、電化製品店の需要が供給を上回る場所を表します。 茶色のエリアは、供給が需要を上回る場所です。 あなたの雇用主は、需要が供給を上回る緑色のエリアに興味を持っています。

  7. ツールバー [Select features to show attributes] ボタンをクリックします。

    フィーチャを選択して属性を表示ボタン

  8. マップ上の緑色のフィーチャのいずれかをクリックします。

    フィーチャの属性値がポップアップで表示されます。

    注意:

    [フィーチャ リスト] というタイトルのポップアップが表示された場合は、その中にリストされている [NY Block Group] フィーチャの 1 つをクリックします。

  9. フィールド名がすべて見えるようにポップアップを展開します。 ポップアップの最後までスクロールし、[Electronics/Appliances Stores (4431):L/S] フィールドを見つけます。

    Leakage/Surplus Factor を示すブロック グループ ポップアップ

    [Electronics/Appliances Stores (4431):L/S] フィールドに市場機会の数値が示されます。これは Leakage/Surplus Factor とも呼ばれ、100 から -100 までの尺度で表されます。 この数値はそのエリア内の電化製品店の数に加えて、ポップアップにも表示される値である総売上高 (供給) および潜在売上高 (需要) をベースにしています。

    正の Leakage/Surplus Factor は需要が供給を上回ることを示し、負の Leakage/Surplus Factor はその反対を示します。 たとえば、Leakage/Surplus Factor が 100 なら、そのエリアには電化製品店がないため、需要が供給を 100% 上回っていることを意味します。 値が -100 に近づくほど、供給が需要より大きくなります。 値が 0 に近いと、市場のバランスがとれていることになります。

  10. ポップアップを閉じます。
  11. [コンテンツ] ウィンドウの [2017 USA Electronics Stores Market Opportunity] をダブルクリックします。 既存のテキストを削除し、「Market Opportunity」と入力してレイヤー名を変更します。

    次に、世帯収入の中央値情報を含むレイヤーをもう 1 つ追加して、より詳しいコンテキストを与えます。

  12. [Add Content] ボタンをクリックして [Add Layers] を選択します。
  13. [ArcGIS Online] を選択して「disposable income owner:Learn_ArcGIS」を検索します。 [2018 USA Median Disposable Income][Add] ボタンをクリックします。
  14. [Add Layers] ウィンドウを閉じます。
  15. 新しいレイヤーの名前を「Median Disposable Income」に変更します。

レイヤーのフィルター

このマップの目的は、電化製品店の需要が供給を上回り、可処分所得の中央値が高いエリアを表示することです。 次に、フィルターを両レイヤーに適用して、マップにそれらのエリアのみが表示されるようにします。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[Median Disposable Income] レイヤーの凡例を展開します。
  2. [Market Opportunity] レイヤーの横にある [表示を切り替え] ボタンをクリックしてオフにします。

    表示設定の切り替えボタン

    市場のレイヤーと収入のレイヤーは同じようにスタイル設定されているため、一方をオフにすると、もう一方のレイヤーにフィルターを適用したときに、マップの変化が見やすくなります。

  3. [Median Disposable Income] レイヤーで、その他のオプション ボタンをクリックして [Filter] ボタンを選択します。

    フィルター

  4. [Filter] ウィンドウの最初のボックスで [2018 Median Disposable Income] を選択します。
    ヒント:

    リスト内で見つけやすくするために、フィールド名を入力できます。

  5. 2 つ目のボックスで、[is greater than] を選択します。 3 つ目のボックスに、「100000」と入力します。

    収入を絞り込む式

  6. [フィルターの適用] をクリックします。

    収入レイヤーをフィルターしたマップ

    マップレイヤーにフィルターが適用され、ウィンドウが閉じます。

  7. [Median Disposable Income] レイヤーをオフにします。
  8. [Market Opportunity] レイヤーをオンにします。 その他のオプション ボタンにポインターを合わせ、[スタイルの変更] をクリックします。
  9. [数と量 (色)] カードで、[オプション] をクリックします。

    [クラス] タブで、バランスのとれた市場範囲 (白で塗りつぶされている) は -20 ~ 20 の間であることがわかります。 これらのエリアを表示しても、会社の経営幹部にはあまり有益ではありません。彼らは、需要が供給を大幅に上回るエリアに資本を投じたいと思っているのです。 需要が供給を上回ることを表す 2 つの緑色の陰影は、20 異常の係数を持ちます。 このレイヤーをフィルターして、Leakage/Surplus Factor が 20 以上のレイヤーのみを含めます。

  10. [キャンセル] をクリックします。
  11. [Market Opportunity][Filter] ウィンドウを開き、「Electronics/Appliances Stores (4431):L/S is at least 20」の式を作成します。

    市場レイヤーのフィルターの式

  12. [フィルターの適用] をクリックします。

    フィルターした市場レイヤー

    これで、需要が供給を大幅に上回るブロック グループだけがレイヤーに表示されるようになりました。 緑色のエリアのみが残ります。

  13. [Median Disposable Income] レイヤーをオンにします。

マップの設計

その後、マップのレイヤーのスタイルを設定し、会社の経営幹部向けのプロフェッショナルな外観を提供するようにマップを設計します。

レイヤーのスタイルの設定

現在の表示では、[Median Disposable Income] レイヤーが [Market Opportunity] レイヤーを覆っています。 両方のレイヤーを同時に表示するために、収入のレイヤーを白のアウトラインにスタイル設定して、特定のブロック グループをハイライト表示します。

  1. [Median Disposable Income] レイヤーのその他のオプション ボタンをクリックして、[Change Style] を選択します。
    注意:

    マップを同期した後に Illustrator の塗りつぶしとアウトラインの色も変更できますが、これらは [コンパイル] ウィンドウで変更すると時間の節約になります。

    属性に基づいてシンボル表示するのではなく、すべてのフィーチャに単一シンボルを割り当てます。

  2. [位置 (単一シンボル)] カードの [選択] をクリックします。

    マップ上のレイヤーがデフォルトのオレンジ色に変更されます。

  3. [位置 (単一シンボル)] カードの [オプション] をクリックします。

    位置 (単一シンボル)

    ウィンドウがより多くのスタイル オプションを表示するように変更されます。

  4. [Change Symbol Style] をクリックします。
  5. [塗りつぶし] で、色を [色なし] に変更します。

    塗りつぶし色の色なし

  6. [アウトライン] をクリックします。 色を白 (#FFFFFF) に、[ライン幅][2] ピクセルに変更します。

    アウトラインの色と幅

  7. [OK] をクリックします。
  8. [Median Disposable Income] ウィンドウで、[透過表示][0] パーセントに設定します。

    透過表示を 0% に設定

  9. [OK] をクリックします。

    これで、可処分所得の高いエリアがマップ上で白のアウトラインとして表示されるようになりました。 これらのアウトラインは、[Market Opportunity] レイヤーのブロック グループを不明瞭にせずにハイライト表示します。

    収入のレイヤーのシンボル

    次に、需要が供給を上回る場所を示す [Market Opportunity] レイヤーの表示設定を調整します。 現在、レイヤーに残っているのは、需要が供給を上回る (Demand Exceeds Supply) と需要が供給を大幅に上回る (Demand Greatly Exceeds Supply) という 2 つの緑色のカテゴリです。 2 つのカテゴリ間の違いを維持しますが、色を少し変更します。 暗いベースマップを使用するようになったので、最も重要なエリアには明るい色を使用します。

  10. [Contents] ウィンドウで [Market Opportunities] レイヤーのその他のオプション ボタンにポインターを合わせて [Change Style] をクリックします。

    [Choose an attribute to show] 設定は、フィルターを適用したときに使用したものと同じフィールドを使用しています。 このレイヤーは、[数と量 (色)] のスタイルを使用しています。

  11. [数と量 (色)] カードで、[オプション] をクリックします。
  12. [Legend] タブをクリックすると、個々の色を変更できます。
  13. [Demand Greatly Exceeds Supply] の横の緑色の四角をクリックしてカラー パレットを開きます。

    Change Style ウィンドウの Legend タブ

  14. [塗りつぶし] に「#82AB2C」と入力します。 [アウトライン] に「#2D423B」と入力します。 [OK] をクリックします。

    マップ上のシンボルが、暗い緑色のアウトラインで囲まれた明るい緑色に更新されます。

    新しい色のマップ

    市場機会のもう一方のカテゴリの色を、より暗くて薄い緑色に変更します。

  15. [Demand Exceeds Supply] の塗りつぶし色を「#446459」に変更します。 アウトライン色を「#2D423B」に変更します。 [OK] をクリックします。
  16. [Market Opportunity] ウィンドウの [OK] をクリックします。
  17. [Contents] ウィンドウの下部にある [Sort layers by geometry type] ボタンをクリックします。

    Sort layers by geometry type ボタン

    建物レイヤーが最上部に移動します。

    Contents ウィンドウの上部にある Buildings レイヤー

    これで、マップのブロック グループがポイントを妨害しなくなります。

    スタイルが設定され、並べ替えられたレイヤーを含むマップ

    Buildings のデータを追加すると、ランダムなシンボル色でポイントが描画されます。 マップを同期するときに、ポイントをカスタム シンボルに置換します。

    必要なデータを使用してマップが作成されたので、マップを保存します。

マップを同期してアートワークをダウンロード

マップを保存した後に、会社の既存の電化製品店のカスタム シンボルを使用し、マップの設計に最後の変更を加えます。 このチュートリアルの冒頭でデータをダウンロードしたときに、会社の店舗を表す特定のシンボルを含む Adobe Illustrator ファイルをダウンロードしました。 [Processes] ウィンドウを使用し、このファイルをレイヤーに適用してシンボル表示します。

  1. [Compilation] ウィンドウで [Open Processes window] ボタンをクリックします。

    Open Processes window ボタン

    ヒント:

    [Processes] ウィンドウが [Mapboards] ウィンドウや [Compilation] ウィンドウの背後に隠れることがあります。

  2. [Processes] ウィンドウで [Symbols] をクリックして [Set Path] をクリックします。
  3. ダウンロードした [Manhattan_Data] フォルダーを参照します。 [Building_Style] サブフォルダー内にある [Buildings.ai] を選択します。 [開く] をクリックします。

    ライブラリを追加しましたが、カスタム シンボルを適用するプロセスを実行する必要があります。 プロセスにより、マップが同期したときに作成される Illustrator ファイルが変更されるので、ここではまだシンボルは置換しません。 ただし、カスタム ライブラリのプロセスを設定し、マップを同期したときに実行することができます。

  4. [Run on sync] ボックスをオンにします。

    シンボル パスを設定し、Run on sync をオンにした Processes ウィンドウ

    マップを同期すると、カスタム シンボルが自動的にアートワークに適用されます。

    注意:

    カスタム シンボルを適用するには、レイヤー名は Adobe Illustrator ファイルのシンボルと同じである必要があります。 この場合、カスタム シンボルを適用するには、レイヤー名を [Buildings] にする必要があります。

  5. [Processes] ウィンドウをドラッグして [Compilation] ウィンドウと [Mapboard] ウィンドウの横にドッキングし、3 つのタブを持つ 1 つのウィンドウのように見えるようにします。
  6. [ArcGIS Maps: Compilation] タブをクリックします。 ツールバーで [Sync] をクリックします。

    Sync map into artwork layers ボタン

  7. [Sync Map] ウィンドウで、[Document Name] に「Manhattan Electronics Stores」と入力します。 [Sync] をクリックします。

    [Compilation] ウィンドウは閉じることがあります。 マップの同期処理が進行中であることを示すメッセージを確認します。

  8. 一部のテキストが枠付きであることを警告するウィンドウが表示されたら、[OK] をクリックします。

    しばらくするとプロセスが完了し、マップを編集するための多様な Adobe Illustrator ツールを含むアートワーク レイヤーにマップが変換されます。

    アートワーク レイヤーでは、ユーザーのマップの地理的範囲、ディメンション、縮尺、名前が維持されます。

    注意:

    データの同期は一方向のプロセスです。 マップにさらにデータを追加する必要がある場合は、[Compilation] ウィンドウに新しいデータを追加して、もう一度同期できます。

  9. [Compilation] ウィンドウの上隅にある [Collapse to Icons] ボタンをクリックします。

    Collapse to Icons ボタン

    [Mapboards][Compilation][Processes] ウィンドウがフローティング ツールバーに折りたたまれます。

    フローティング ツールバー

    注意:

    誤って [Mapboards] ウィンドウや [Compilation] ウィンドウを閉じてしまった場合は、[ウィンドウ] メニューから [エクステンション] にポインターを合わせて ArcGIS Maps for Adobe Creative Cloud を選択することで、これらのウィンドウをもう一度開くことができます。

    マップ上のデフォルトの建物シンボルが、建物に似た形状のカスタム シンボルに置き換えられます。

    ベースマップ上の一部のテキストは、グラフィックスに変換されているためハイライト表示されます。 これはマップに不要なため、削除します。

  10. [Layers] ウィンドウで、[Dark Gray Reference] レイヤーをクリックして選択します。

    フローティング ツールバー

  11. [Layers] パネルの最下部にある [Delete Selection] ボタンをクリックします。 警告ウィンドウが表示されたら、[はい] をクリックします。

    [Dark Gray Reference] レイヤーおよびそのサブレイヤーが非表示になります。 ハイライト表示されたテキストがマップから削除されます。

  12. [Layers] パネルで、[Dark Gray Base] レイヤーの横の矢印をクリックしてこのレイヤーを折りたたみます。

    [Layers] パネルには、マップ レイヤーのほか、Esri のロゴや著作権情報などの情報レイヤーもいくつか含まれています。

    アートワークのレイヤー

不要なフィーチャの削除

データがシンボル表示されましたが、[Disposable Income] レイヤーと [Market Opportunity] レイヤーには、マンハッタン島の対象エリアの範囲を越えるフィーチャが含まれています。 余分なフィーチャがあると重要なデータから注意がそれるため、アートワーク レイヤーを編集して、余分なフィーチャを削除します。 データを削除する前に、他のすべてのレイヤーをロックして、誤って削除しないようにします。

  1. [Layers] パネルで次のレイヤーの左側にある空白のスペースをクリックし、これらのレイヤーおよびそのサブレイヤーをロックします。
    • Manhattan Electronics Stores_Elements
    • <クリッピング パス>
    • Buildings
    • Dark Gray Base
    • 背景

    ロックされたレイヤー

    レイヤーがロックされると、空きスペースに鍵のアイコンが追加されます。 レイヤーをロックすると、そのサブレイヤーもすべてロックされます。 これで、編集可能なレイヤーは市場レイヤーと収入レイヤーのみになります。 これらのレイヤーの、マンハッタン島にないすべてのフィーチャを削除します。

  2. メニュー バーの [ウィンドウ] をクリックして、[ツールバー] をポイントします。 [Advanced] がオンになっていることを確認します。

    Advanced ツールバーがオンになっている

  3. ツールバーの [Lasso] ツールをクリックします。

    なげなわツール

    島の周辺を描画し、選択を反転させると、島にないすべてのフィーチャを削除できます。

  4. [Lasso] ツールを使用して、マンハッタン島周辺を慎重に描画します。

    スケッチ内のすべてのフィーチャが選択されます。 マンハッタン島の外側にある一部のフィーチャが一緒に選択されても問題ありません。

  5. メニューバーの [Select] をクリックし、[Inverse] をクリックします。

    選択メニューの逆オプション

    島周辺のすべてのフィーチャが選択されます。

  6. キーボード上の Delete キーを押して、選択したフィーチャを削除します。
  7. [Lasso] ツールを使用して、マンハッタンのフィーチャだけが残るまで、余分なフィーチャを選択して削除します。

    フィーチャが削除されたマップ

    マンハッタン島の可処分所得フィーチャの一部は、市場機会フィーチャに対応していません。 それらは、可処分所得は高いが、需要が供給を上回っていないエリアです。 これらのフィーチャはマップに関連しないため、これらも削除します。

  8. [Layers] パネルで [Market Opportunity] レイヤーをロックします。 [Median Disposable Income] レイヤーのロックを解除します。
  9. [Buildings] レイヤーの横の [Toggles Visibility] ボタンをクリックし、すべてのブロック グループを表示します。

    レイヤーパネル

  10. ツールバーの [Selection] ツールをクリックします。 緑色のフィーチャと一致しない白のフィーチャを選択して削除します。
    ヒント:

    適切なフィーチャをクリックするために、マップ上で画面移動やズームを行う必要がある場合があります。 ツールバーの [ズーム] ツールや [手のひら] ツールを使用してマップをナビゲートします。

  11. [Buildings] レイヤーを再びオンにします。

    余分なフィーチャが削除された状態

    これで、関連するフィーチャだけがマップに表示されるようになりました。

  12. [Layers] パネルで、すべてのレイヤーのロックを解除します。
    ヒント:

    Ctrl キーを押しながらクリックして、すべてのレイヤーのロックを一度に解除します。

  13. メニュー バーの [ファイル] をクリックし、[保存] をクリックします。
  14. [コンピューターに保存] をクリックして、ファイル名 [Manhattan Electronics Stores.ai] とデフォルトの位置をそのまま使用します。
  15. [保存] をクリックします。 [Illustrator オプション] ウィンドウで [OK] をクリックします。

    アートワークがコンピューターの Adobe フォルダーに Adobe Illustrator ファイルとして保存されます。

ArcGIS Maps for Adobe Creative Cloud でマップを作成し、データ レイヤーを追加し、カートグラフィック デザインの選択をいくつか行ってから、Adobe Illustrator でマップを同期して、レイヤー データを編集し、マップの最も重要なエリアを強調しました。 次に、凡例とタイトルでマップに仕上げの変更を加えます。 次に、マップをエクスポートして、会社に提供します。


凡例とタイトルの作成

これまでは、Adobe Illustrator でマップを開き、仕様に合わせてスタイルを設定しました。 ここでは、マップの凡例またはマップ キーを構成し、タイトルを追加します。 次に、アートワークを PDF ファイルとしてエクスポートします。

凡例の追加

建物、可処分所得、市場機会のレイヤーのシンボルを説明する、マップに一致した凡例を作成します。

  1. [レイヤー] パネルで、[Dark Gray Base] レイヤーおよび [background] レイヤーをオフにして、それらのレイヤーが凡例に含まれないようにします。
  2. 先ほどドッキングした [プロセス] ウィンドウを開きます。 [マップの凡例] をクリックします。

    プロセス ウィンドウのマップの凡例タブ

    このプロセスでは、Illustrator ファイルの表示レイヤーに基づいてマップ キーがファイルに追加されます。

  3. [凡例の作成] をクリックし、[プロセス] ウィンドウを折りたたみます。

    凡例がマップの下に追加されます。 [レイヤー] パネルの上部に、新しいレイヤーが表示されます。 そこには [Labels][Icons][Border Grid] という 3 つのサブレイヤーが含まれています。

  4. ベースマップおよび背景レイヤーをオンにします。
  5. アートボードを下方向にスクロールし、マップの下の凡例を表示します。

    マップの下の凡例

    一部のテキストを変更し、マップに合わせて凡例を移動します。

  6. [選択ツール] を使用して、[Legend][Median Disposable Income][Market Opportunity] の見出しテキストを選択して削除します。
  7. [レイヤー] パネルで、[Border Grid] レイヤーを展開します。 Shift キーを押しながら、4 つの [<Path>] オブジェクトをすべてクリックして選択します。

    レイヤー パネルで選択された Border Grid のオブジェクト

  8. ウィンドウの下部にある [削除] ボタンをクリックします。
  9. [選択] ツールで、凡例内のすべてのテキストを囲むボックスをドラッグして選択します。 メニュー バーの [タイプ] をクリックします。 [サイズ] にポインターを合わせて、[14 pt] を選択します。

    フォント サイズ メニュー

  10. ツールバーの [Type] ツールをクリックします。
  11. [Buildings] テキストをダブルクリックして「Current Stores」と入力します。
  12. [Median Disposable Income] を「2018 Median Disposable Income Exceeding $100,000」に変更し、2 行になるように改行します。
  13. [選択] ツールを使用し、凡例のシンボルとテキストを互いに寄せて、均等になるように配置します。

    更新されたテキストを含む凡例

    次に、凡例の背景を作成し、テキストを読みやすくします。 背景の色をミディアム グレーにし、空の [Border Grid] レイヤー上に配置します。

  14. ツールバーの塗りつぶし色のボックスをダブルクリックし、[カラー パレット] ウィンドウを開きます。 [#] に「858585」と入力します。

    カラー パレット ウィンドウ

  15. [OK] をクリックします。
  16. [レイヤー] パネルで、[Border Grid] レイヤーを選択します。
  17. ツールバーの [四角形] ツール をクリックします。 凡例のコンテンツを四角形で囲みます。
  18. [レイヤー] パネルの [Manhattan Electronics Stores_Legend_1] レイヤーの横にある [ターゲット] ボタンをクリックします。

    ターゲット ボタン

    すべての凡例オブジェクトが選択されました。

  19. [選択] ツールを使用して凡例をマップ上に移動します。 マップの右下隅に配置します。
  20. マップ下部で著作権情報のテキストを選択します。 右端をドラッグして、Esri ロゴに重ならないようにします。 テキストを上に移動させ、すべてがマップ上に収まるようにします。
  21. 著作権情報のテキストが選択された状態のまま、ツールバーの塗りつぶし色のボックスをダブルクリックして、テキストの色をグレー (#858585) に変更します。

    マップの下部の著作権と凡例を調整

タイトルの追加

次に、情報が伝わりやすいタイトルをマップの左上隅に追加します。

  1. [レイヤー] パネルの最下部にある [新規レイヤーを作成] ボタンをクリックします。 新しいレイヤーをダブルクリックして、名前を「Title」に変更します。
  2. [Title] レイヤーを [レイヤー] パネルの先頭に移動します。

    レイヤー パネルの Title レイヤー

  3. [Title] レイヤーが選択された状態で、[四角形] ツールを使用して、マップの左上隅に四角形を描画します。

    その四角形の色は凡例の背景と同じグレー (#858585) にする必要があります。

  4. ツールバーの [Type] ツールをクリックします。 新しい四角形上にドラッグして、入力用のボックスを描写します。
  5. Block groups in Manhattan where demand exceeds supply for electronics stores」というタイトルを入力します。
  6. テキストのサイズを [21 pt] に変更します。 [選択] ツールを使用して、タイトルの位置や背景のサイズを変更します。

    マップに追加されたタイトル

    これでマップが完成しました。

  7. メニュー バーの [ファイル] をクリックし、[保存] をクリックします。

    マップが完成したら、そのマップを会社のメンバーと共有できる PDF としてエクスポートします。 (サンプルについては、このページ上部の結果リンクをご参照ください。)

  8. [ファイル] メニューから [名前を付けて保存] をクリックします。 [コンピューターに保存] をクリックします。
  9. [名前を付けて保存] ウィンドウの [ファイルの種類] で、[Adobe PDF (*.PDF)] を選択します。 ファイルを保存する場所と名前を選択し、[保存] をクリックします。
  10. [Adobe PDF ファイルを保存] ウィンドウで、[PDF ファイルを保存] をクリックします。

このチュートリアルでは、ArcGIS Maps for Adobe Creative Cloud を使用し、電化製品店の需要が供給を上回り、可処分所得の中央値が $100,000 を超えるマンハッタン エリアを表示するマップを作成しました。 その後、Adobe Illustrator でマップを保存して開き、グラフィック デザイン ツールを使用してマップを完成させました。 その結果、雇用主に提供できる、情報が伝わりやすい魅力的なマップが完成しました。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。