ArcGIS Living Atlas Web サイトの探索
ArcGIS Living Atlas of the World には、世界中の GIS ユーザーから提供された何千ものレイヤーが含まれています。 これらのレイヤーを使用することで、広範な分野の情報をすばやく検索、統合、解析できます。 このシナリオでは、研究者が、アフリカ東部のナイル川に建設されている大エチオピア再生ダムの潜在的な影響を調査する準備をしています。 調査を開始する前に、対象地域の現在の水位を確認する必要があります。 まず、ArcGIS Living Atlas で利用できるコンテンツを探索します。
コンテンツの参照と検索
ArcGIS Living Atlas of the World で利用できるコンテンツを探索するには、Web サイトを使用するのが最も簡単です。
- https://livingatlas.arcgis.com を参照します。
- ページの上部で、ArcGIS Online アカウントにサイン インします。
[ホーム] タブでは、コンテンツを検索したり、新しいコンテンツや GIS 手法に関するブログや記事を読んだりできます。 [参照] タブでは、レイヤー、Web マップ、アプリケーション、ファイルなどを含む ArcGIS Living Atlas コンテンツの完全なカタログを表示できます。
- [参照] タブをクリックします。
このタブでは、カテゴリ別に参照したり、フレーズを検索したりできます。 調査を始めるにあたって、衛星が収集したグローバル データを検索します。
- 検索バーに「water」と入力し、Enter キーを押します。
1,000 以上の結果が返されます。 検索バーの下のカテゴリには、[トレンド]、[ベースマップ]、[画像]、[境界]、[人]、[インフラストラクチャ]、[環境] があります。 これらのカテゴリで、検索を絞り込むことができます。
- [環境] ボタンをクリックします。
これで、天候、火災、土地被覆などの幅広いトピックに対して、検索結果を絞ることができます。
- [すべてのコンテンツ タイプ] で、ドロップダウン メニューをクリックし、[レイヤー] を選択します。
これでも、大量のコンテンツが検索されます。 このため、さらにフィルタリングします。
- [すべての地域] のドロップダウン メニューをクリックして、[世界] を選択します。
- フィルタリングされたレイヤーのリストをスクロールし、[GLDAS Soil Moisture 2000 - Present] という名前のアイテムを見つけます。 サムネイル画像をクリックします。
[Soil Moisture] レイヤーのアイテム ページが表示されます。 この情報から、レイヤーが 2000 年から現在までの月別の土壌水分量を示し、アメリカ航空宇宙局 (NASA) がデータを提供していることがわかります。
NASA のような大規模な組織だけでなく、さまざまな人々やグループが ArcGIS Living Atlas コンテンツを提供しています。 ただし、すべてのコンテンツは管理されており、カタログに追加されるには、メタデータを含む特定の要件を満たしている必要があります。 ArcGIS Living Atlas では、常に詳細な説明が付いたデータおよびソースが表示されます。
- [Map Viewer で開く] をクリックし、このレイヤーのマップ上での見栄えを確認します。 サイン インするように求められたら、サイン インします。
注意:
組織の設定によっては、ドロップダウン矢印をクリックして [Map Viewer で開く] を選択する必要がある場合もあります。
このチュートリアルでは Map Viewer を使用します。
マップが Map Viewer で開き、世界中の土壌水分レイヤーが表示されます。
- [コンテンツ] (暗い背景の) ツールバーにある [凡例] をクリックします。
[凡例] ウィンドウが表示されます。
凡例には、土壌水分のミリメートル (mm) を色で示している旨が記載されています。 黄色エリアは水分が少なく、青色エリアは水分が多いことを示しています。
- アフリカ北東部を拡大表示し、エジプトのカイロの北にあるナイル川デルタ エリアのマップをクリックします。
そのエリアの土壌水分に関する詳細情報を含むポップアップが表示されます。
このエリアはサハラ砂漠の一部であるため、土壌水分が非常に少ないことは明らかです。 ところが、この土地はナイル川からの灌漑により、多くの農業を支えています。 この状況に関する理解を深めるには、多くのレイヤーを比較する必要があります。
- ポップアップと、マップを含むブラウザー タブを閉じます。
ArcGIS Living Atlas レイヤーは未加工データの提供だけにとどまりません。 これらのレイヤーの多くには、デフォルトのシンボルと、マップと解析のきっかけとなるポップアップが含まれています。 これまで、GIS データをテーブルとしてアクセスし、そのパターンと傾向が見つかるまで視覚化しながら調査することに慣れていたかもしれません。 ArcGIS Living Atlas コンテンツは、理解しやすい形で視覚化済みの情報を提供します。
Living Atlas アプリケーションで世界の水収支を探索
ArcGIS Living Atlas は信頼できるデータを見つけるのに最適なツールです。 ただし、このデータから構築されたアプリケーションにアクセスすることもでき、レイヤーが便利なツールに変わります。 次に、アプリを探索して、エチオピアとエジプトの両方の水位について多くの情報を集めます。
- ArcGIS Living Atlas Web サイトで、[アプリ] タブをクリックします。
このページでは、管理されたアプリ セットを提供しています。 これらのアプリは、データセットを表示するだけにとどまりません。 情報がガイド付きで表示されるため、データの探索時にデータに関する理解を深めることができます。
- 下にスクロールして、[Water Balance App] のサムネイルをクリックします。
[アプリケーションの表示] をクリックします。
このアプリは、以前のステップで探索したのと同じ土壌水分レイヤーを使用しますが、より詳細な解釈を実行できます。
- 「11°12′55″N 35°05′35″E」をコピーして検索バーに貼り付け、Enter キーを押します。
この位置にエチオピア再生ダムがあります。
エチオピア北西部のマップにピンク色のドットが表示されます。また、アプリの下部にチャートが表示され、時間の経過に伴う土壌水分の変化を示します。
- チャートのさまざまな箇所をポイントし、データ値の変化を確認します。
この地域の土壌水分は季節的なパターンを明確に示しています。 湿気は 1 年のうちの数か月間にピークに達し、その後減少していきます。 毎年の雨季と乾季における土壌水分の変動は通常約 200 mm です。
中央のチャートに沿ってポインターを移動すると、右端のチャートに、各月に対して解析されたすべての年の値が表示されます。 これにより、たとえば、現在の年の 7 月と前年の 7 月をわかりやすく比較できます。
エチオピアの高地はナイル川の源流を形成しています。 このエリアには降水量が非常に多いため、土壌には常に水分が含まれています。 最小値の 409 でさえ、次に探索するナイル側デルタ地域に比べると比較的高い値となっています。
- 検索バーに「Nile Delta」と入力し、Enter キーを押します。
このデータセットの土壌水分の最大値は 409 未満です。 また、中央のチャートは比較的平坦であり、この地域では土壌水分の変動がほとんどないことを示しています。 エチオピアのように季節的な降雨で変動することもなく、この地域の土壌水分は一貫して少ないままです。
左側は値のリストで、中央のチャートの上にポインターを動かすと更新されます。 降水量が流出量や蒸発散量よりも多い場合、土壌水分は回復状態にあります。 2012 年 2 月のように降水量が多いこともありますが、それでも流出量と蒸発散量は降水量を上回っています。 その月は降水量が多かったにもかかわらず、土壌水分が枯渇しました。
Soil Moisture は、Water Balance App を使用して探索できるレイヤーの 1 つです。
- アプリの上部で、現在 [Soil Moisture] に設定されているドロップダウン メニューをクリックします。 メニューで、[Precipitation] を選択します。
マップとチャートは降水量に関する情報で更新されますが、カイロが中心に表示されたままです。
- アフリカの大部分が表示されるまで縮小表示します。
このマップでは、エジプトはエチオピアよりもはるかに降水量が少ないことがわかります。 それでも、エジプトには農業と大都市を支えるのに十分な水があります。 この水はエチオピアからナイル川を経由して流れます。 新しいダムにより下流で水が利用できる量が少なくなる場合、エジプトとスーダンの両方で問題となる可能性があります。
- アプリを閉じて、ArcGIS Living Atlas Web サイトに戻ります。
- [Water Balance App] の画面を閉じ、ページの一番上までスクロールします。
- [コンテンツの提供] タブをクリックします。
ArcGIS Living Atlas コンテンツは常に成長しています。 このページでは、他のユーザーが検索してマップや解析で使用できるよう、独自のデータを追加する方法について説明しています。
- [コンテンツを申請] ボタンをクリックし、[提供データ] タブをクリックします。
ArcGIS Online アカウントのマップ、レイヤー、および他のコンテンツがここに表示されます。 ArcGIS Living Atlas of the World にアイテムを申請する前に、アイテムを詳細に説明したアイテム詳細ページが必要です。 申請が行われると、Esri の管理者がアイテムを確認し、その有効性について申請者と調整します。 ArcGIS Living Atlas of the World にコンテンツを共有する方法の詳細については、ArcGIS StoryMaps チュートリアル「ArcGIS Living Atlas of the World でのコンテンツの共有」をご参照ください。
- ArcGIS Living Atlas Web サイトを閉じます。
ArcGIS Living Atlas of the World では、GIS ワークフローのコンテンツを検索したり、他のユーザーが使用できるように独自のコンテンツを提供したりできます。 ArcGIS Living Atlas は未加工データを提供するだけにとどまりません。事前構成済みのレイヤー、マップ、アプリを提供し、背景情報と理解を深めることで、次に探索する傾向とパターンがすばやく簡単に見つけられるようになります。
このコンテンツの一部について参照および探索する方法を学びました。 次に、ArcGIS Online のマップに ArcGIS Living Atlas コンテンツを追加し、多少の変更を加えて、データで伝えるストーリーを選択できるようにします。
ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise でのArcGIS Living Atlas の使用
ほぼあらゆるマッピング プロジェクトでデータ レイヤーを構成、検索、フィルタリング、および調整して、調査に固有な質問に答え、マップの重要なメッセージを伝える必要があります。 ArcGIS Living Atlas of the World は事前構成済みのマップ以上の役割を果たし、独自のマップ、解析、および Web アプリケーションの構築に使用できる、完全にカスタマイズ可能な対話的データも提供します。
次に、米国のさまざまな時空間での都市化のパターンを探索します。 その過程で、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise で ArcGIS Living Atlas レイヤーにアクセスする方法と、マップの目的に合わせてこれらのレイヤーをカスタマイズする方法について学習します。
Living Atlas レイヤーを ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise マップに追加
ArcGIS Living Atlas コンテンツは、ArcGIS Online で直接アクセスおよび確認できます。 マップやシーンから離れることなく、構築に必要なデータを見つけることができます。 ただし、ArcGIS Enterprise を使用している場合は、マップから離れる必要があります。
- ArcGIS の組織アカウントまたは ArcGIS Enterprise 指定ユーザー アカウントを使用してサイン インします。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- ページの上部にある [マップ] タブをクリックします。
チュートリアルのこのセクションでは Map Viewer Classic を使用します。
- 必要に応じて、リボンの [Map Viewer で開く] をクリックします。
マップ ビューアーが開きます。 ここでは、マップの作成や編集を行うことができます。
- マウス ホイールまたはマップの下部にあるズーム コントロール ボタンを使用して、マップを拡大表示します。 米国のアラスカ/ハワイを除く本土 48 州を拡大表示します。
このマップにデータを追加する前に、ベースマップをより無彩色に近い外観に変更します。
- [コンテンツ] (暗い背景の) ツールバーにある [ベースマップ] をクリックします。 [ベースマップ] ウィンドウで [キャンバス (ライト グレー)] を選択します。
注意:
このベースマップとベースマップ ギャラリー内の他のマップは ArcGIS Living Atlas の一部です。 ArcGIS Living Atlas を参照して、デフォルトのリストに表示されていない他のベースマップを表示することもできます。
次に、データを検索してマップに追加します。
- [コンテンツ] ツールバーの [レイヤー] をクリックします。 [レイヤー] ウィンドウで、[追加] ボタンをクリックします。
レイヤーのリストがウィンドウに表示され、ArcGIS アカウントでレイヤーを参照できます。 ArcGIS Living Atlas コンテンツを ArcGIS Online で直接検索することもできます。 このコンテンツをフィルタリングして、ArcGIS Living Atlas Web サイトで行ったのと同様に検索結果を絞り込むこともできます。
- [レイヤーの追加] ウィンドウで、[マイ コンテンツ] をクリックして [Living Atlas] を選択します。
- 検索バーの下にある [フィルター] ボタンをクリックします。
[フィルター] ウィンドウが表示され、フィルター条件が表示されます。
- [カテゴリ] をクリックして展開します。 [カテゴリ] リストで [環境] をクリックします。
対象地理範囲に検索を絞り込むこともできます。
- ウィンドウの上部にある [マップ エリア内のコンテンツのみを表示] をオンにします。
このマップでは、造成地をマッピングする必要があるため、米国の土地被覆を表示するレイヤーが役立ちます。
- [フィルター] ウィンドウを閉じます。 [レイヤーの追加] ウィンドウの検索バーに「land cover」と入力します。
- 検索結果で、[USA NLCD Land Cover] という名前のアイテムを見つけます。
このアイテムのサムネイルの下には、3 つのバッジがあります。
[信頼済み] バッジは、アイテムを所有する組織が信頼できるソースとして確認されていることを示しています。 [Living Atlas] バッジは、このアイテムが ArcGIS Living Atlas に含まれていることを示しています。 [登録者] バッジは、このレイヤーにアクセスするには ArcGIS アカウントにサイン インする必要があることを示しています。 データを検索する際、どのレイヤーを使用すればよいかわかりづらい場合があります。 これらのバッジは、最高品質かつ最も信頼できるデータをすばやく見つけるのに役立ちます。
注意:
Enterprise アカウントを使用していて、land cover レイヤーがマップに追加されない場合は、サブスクリプション コンテンツを許可するようにポータルを設定し、ArcGIS Online アカウントを使用してサイン インする必要があります。 この操作は、ポータルの [組織] → [設定] → [Living Atlas] タブから行えます。
- アイテム カードで、レイヤー名をクリックします。
レイヤーのアイテム詳細情報を示す新しいウィンドウが表示されます。
この情報は、概要、説明、著作権、タグ、利用規約など、ArcGIS Living Atlas Web サイトを参照している際にアイテム詳細ページに表示されていた情報と同じです。
ヒント:
この情報を独自のページに表示する場合は、レイヤー タイトルの横にある [完全なアイテム詳細の表示] ボタンをクリックします。
説明には、データは National Land Cover Database から取得されたものであり、土地被覆が開発密度を含むクラスでグループ化されていることが記載されています。
- アイテム詳細ウィンドウの下部にある [マップに追加] をクリックします。
レイヤーがマップ上に表示されます。
- アイテム詳細ウィンドウを閉じます。
- [レイヤーの追加] ウィンドウの上部にある戻るボタンをクリックします。
- [設定] (明るい背景の) ツールバーの横にある垂直方向のツールバーで [検索] ボタンをクリックします。
- マップの上部に表示された検索バーに「Las Vegas, NV」と入力して Enter キーを押します。
マップがネバダ州ラスベガス市にズームし、市の中央に検索結果のポップアップが表示されます。
- ポップアップを閉じ、公園全体が表示されるまで縮小します。
このレイヤーには数年分のデータが含まれているので、タイム スライダーを使用してデータを調べることができます。
- 必要に応じて、[設定] ツールバーの [時間] をクリックします。
タイム スライダーがマップの下部に表示されます。
- タイム スライダーの下部に、[2005 年 12 月 31 日 - 2006 年 12 月 31 日] の日付が表示されるまで [次へ] ボタンをクリックします。
マップも確認していた場合、時間の経過に伴って地勢が変化することにお気づきでしょう。
- [前へ] ボタンと [次へ] ボタンをクリックして、2005 年と 2006 年の土地被覆を比較します。
ラスベガスで建設ブームが発生したこの年、造成地を示す赤色の土地は劇的に増大しました。
- 米国のアラスカ/ハワイを除く 48 州が再び表示されるまで縮小します。
- [コンテンツ] ツールバーの [凡例] をクリックします。
このレイヤーは、土地を 20 のカテゴリに分類しています。 ラスベガスに表示された赤色とピンク色のカテゴリは、マップの焦点である造成地を表しています。 他の色は、都市化パターンの調査には重要ではなく、マップの目的から注意をそらしてしまう可能性があります。
次に、土地被覆マップをカスタマイズして、造成地のみを表示します。
Living Atlas の画像レイヤーの構成
ArcGIS Online で ArcGIS Living Atlas of the World のレイヤーをマップに追加し、少し時間をかけて探索しました。 次に、このレイヤーを構成して、米国の都市化パターンをマッピングします。
- [コンテンツ] ツールバーで [レイヤー] をクリックし、[USA NLCD Land Cover] レイヤーが選択されていることを確認します。
レイヤーが選択されていると、そのレイヤーの横に青色のバーが表示されます。
- [設定] ツールバーにある [処理テンプレート] をクリックします。
[処理テンプレート] ウィンドウが開き、土地被覆レイヤーの表示オプションが表示されます。
- [処理テンプレート] ウィンドウで [Developed Renderer] を選択します。
ArcGIS Living Atlas の多くのラスター レイヤーには、生データだけでなく、データの表示方法を簡単に変更できる一連の処理テンプレート (レンダラー) も用意されています。 [Developed Renderer] には造成地のみが表示されます。
- [完了] をクリックします。
マップが更新され、ピンク色と赤色のエリアのみが表示されます。 この縮尺では、主要都市が表示されます。
次に、東海岸を拡大表示します。
- これまで学習したことを活かし、「Maryland」にズームしてポップアップを閉じます。
ワシントン D.C.、ボルチモア、フィラデルフィアなどの都市が 表示されます。
4 つの赤色を見分けるのが難しいマップ ユーザーもいるかもしれません。 ただし、デフォルトの色を使用する必要はありません。
- [設定] ツールバーの [スタイル] をクリックします。 [スタイル] ウィンドウの [スタイルの選択] にある [個別値] で、[スタイル オプション] をクリックします。
- [スタイル オプション] ウィンドウで、[配色] の下のシンボルをクリックして編集します。
- 表示された [配色] ウィンドウで、カラー ランプをクリックして [シアンから紫] カラー ランプを選択します。
ヒント:
カラー ランプの名前を表示するには、そのカラー ランプをポイントします。
マップには、4 つの異なる密度クラスの都市部が表示され、中心街と郊外エリアを簡単に区別できるようになりました。 密度の高いエリアを示す明るいピンク色を作成するため、ランプ カラーを反転します。
- [ランプ カラーの反転] をクリックします。
- [ランプ] ウィンドウで、[完了] をクリックします。 [スタイル オプション] ウィンドウで、[完了] を 2 回クリックします。
マップには、4 つの異なる密度クラスの都市部が表示され、中心街と郊外エリアを簡単に区別できるようになりました。
注意:
都市のエリアがシアンで表示されている場合、[スタイル オプション] ウィンドウでカラー ランプを反転する必要があります。
この地域における造成地パターンはネバダ州とは大きく異なっています。 東海岸では、大都市間の農村部にドットがまばらに配置されています。 さらに拡大表示すると、解像度が更新され、道路と小さな都市による高密度なネットワークが表示されます。 これは、急速な成長にもかかわらず、周辺の造成がほとんど行われなかった砂漠の都市ラスベガスとは対照的です。
Living Atlas のフィーチャ レイヤーの構成
このマップを使用すると、人々が住んでいる場所を確認できます。 米国の行政の多くは郡レベルで管理されていますが、今回はこれらの郡の境界線と実際の居住地パターンを比較するものとします。 次に、郡の境界線を示すレイヤーをマップに追加します。
- [レイヤー] ウィンドウの [追加] をクリックします。 [レイヤーの追加] ウィンドウで、[マイ コンテンツ] ドロップダウン メニューをクリックし、[Living Atlas] を選択します。
- 検索バーに「usa counties」と入力します。
- [USA Counties Generalized Boundaries] という名前のレイヤーを見つけて、[追加] ボタンをクリックします。
- 戻るボタンをクリックして、[レイヤー] ウィンドウに戻ります。
[USA Counties Generalized Boundaries] レイヤーで土地被覆レイヤーがカバーされるようになりました。 気を落とさないでください。ArcGIS Living Atlas の多くのレイヤーと同様、シンボルを簡単に変更し、ニーズに合わせて郡のアウトラインを表示できます。
- [レイヤー] ウィンドウで [USA Countries (Generalized)] レイヤーが選択されていることを確認し、[設定] ツールバーで [スタイル] をクリックします。
- [スタイル] ウィンドウの [スタイルの選択] の下にある [場所 (単一シンボル)] カードの、[スタイル オプション] をクリックします。
- [シンボル スタイル] にあるシンボルをクリックします。
[シンボル スタイル] ウィンドウが表示されます。
- [塗りつぶし色] で [色なし] をクリックします。
- [アウトライン色] をクリックし、表示された [色の選択] ウィンドウの [Hex] に「999999」と入力して、Enter キーを押します。
注意:
ArcGIS Enterprise アカウントを使用している場合は、[アウトライン] を展開し、さらに [カスタム色] を展開します。 [Hex] に「999999」と入力します。
- [完了] をクリックします。
アウトラインがまだ居住地パターンを邪魔しているので、それらを透過します。
- [設定] ツールバーにある [プロパティ] をクリックします。
- [プロパティ] ウィンドウの [表示設定] で、[透過表示] スライダーが [50%] に設定されていることを確認し、必要に応じて調整します。
これで、郡の境界線が参照レイヤーとして表示され、マップの主な焦点を邪魔しなくなりました。
- [スタイルの変更] ウィンドウで、[OK] をクリックしてから [完了] をクリックします。
これで、ArcGIS Living Atlas から土地被覆を示すラスター レイヤーと境界線を示すフィーチャ レイヤーの 2 つのレイヤーを構成できました。
このマップから、この地域の居住地が行政区域に適合していないことがわかります。 開発は主要道路の周辺に偏る傾向がありますが、郡の境界線には左右されません。 各郡の人口を示す米国のマップを見たことがあるかもしれません。 代わりに、このマップは各郡の人口がどの程度不均等に分布しているかを示しています。
- [コンテンツ] ツールバーで [保存して開く] をクリックして [名前を付けて保存] を選択します。
- [マップの保存] ウィンドウで、次のパラメーターを入力します。
- [タイトル] に「Urban Land in the United States」と入力します。
- [タグ] に「Living Atlas」、「landcover」、「counties」、「urbanization」と入力します。
- [サマリー] に「This map shows urbanization patterns along the eastern coast of the United States.」と入力します。
- [保存] をクリックします。
後から、このマップを ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise の [マイ コンテンツ] タブで検索して、ArcGIS Pro、ArcGIS StoryMaps、アプリなどで使用することができます。
注意:
サブスクリプション コンテンツをパブリックに共有する方法については、「パブリックなマップおよびアプリでの Living Atlas サブスクリプション コンテンツの使用」をご参照ください。 ArcGIS Online で ArcGIS Living Atlas レイヤーをさらにカスタマイズして使用する方法については、ArcGIS StoryMaps チュートリアルの「独自の Living Atlas コンテンツの作成」をご参照ください。
これで、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise の ArcGIS Living Atlas コンテンツを使用して米国の都市景観を探索する Web マップを作成できました。ArcGIS Living Atlas of the World を使用すると、独自にデータ処理やホスティングを行うことなく、高品質のデータでカスタム Web マップを作成できます。
次に、ArcGIS Pro で ArcGIS Living Atlas コンテンツを解析に使用する方法について学習します。
ArcGIS Pro での ArcGIS Living Atlas の使用
ArcGIS Pro では、信頼できるデータを ArcGIS Living Atlas からデスクトップ ワークフローに組み込んで、より優れた地図調製および解析機能を利用できます。 次のアクティビティでは、ArcGIS Pro の ArcGIS Living Atlas コンテンツにアクセスし、他のデータとともに解析に使用する方法について学習します。
ArcGIS Pro での Living Atlas レイヤーの検索
このシナリオでは、災害対応局がハリケーン災害訓練中におけるリソースの割り当てを計画する必要があります。 今後の災害に備え、例としてハリケーン Irma の過去の進路を使用します。 予想進路では、ハリケーンがフロリダに上陸する可能性を示しており、災害計画担当者は、影響を受ける可能性がある老人ホームの数を知りたいと考えています。
まず、既存のハリケーン計画マップを開きます。
- [Hurricane Irma Advisory 29] マップ パッケージをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、ArcGIS Pro で開きます。
ハリケーン Irma の予想進路を示すマップが表示されます。
このデータはアメリカ ハリケーン センターから提供されたもので、2017 年 9 月 6 日以降のスナップショットを表しています。 予想進路は、アメリカ ハリケーン センターの当時の知見に基づいた、ハリケーンの取り得る進路を示しています。
ArcGIS Living Atlas を使用して、予想進路内にある老人ホームの場所を見つけます。 まず、ArcGIS Living Atlas コンテンツにアクセスできるよう、ArcGIS Online アカウントにサイン インしていることを確認します。
- 必要に応じて、ウィンドウの上部で、ArcGIS 組織アカウントにサイン インします。
ArcGIS Pro で ArcGIS Living Atlas コンテンツにアクセスする 1 つの方法としては、[カタログ] ウィンドウを使用します。 [カタログ] ウィンドウが閉じているか、他のウィンドウの背後で非表示になっている可能性があります。
注意:
ArcGIS Enterprise アカウントを使用している場合は、[Nursing Homes] レイヤーを追加するには、リボンの[マップ] タブをクリックします。 [レイヤー] グループで、[データの追加] ボタンの下の部分をクリックし、[パスから] を選択します。 表示されたウィンドウに、URL https://services2.arcgis.com/FiaPA4ga0iQKduv3/arcgis/rest/services/NH_ProviderInfo_shp_1/FeatureServer を貼り付けて [追加] をクリックします。以降の手順をスキップして、ステップ 10 からチュートリアルを再開します。
- リボンの [表示] タブをクリックします。 [ウィンドウ] グループで、[ウィンドウのリセット] をクリックし、[マッピング用にウィンドウをリセット (デフォルト)] を選択します。
[カタログ] ウィンドウが表示されます。
- [カタログ] ウィンドウで、[ポータル] タブをクリックし、[Living Atlas] をクリックします。
これにより、ArcGIS Online や ArcGIS Living Atlas Web サイトで確認したのと同じ管理レイヤー セットが表示されます。 また、カテゴリを使用してフィルタリングすることもできます。
- [フィルター] をクリックし、[カテゴリ] を展開して [人] をクリックします。
フィルタリングされたリストには、国の避難所や公立学校など、上陸するハリケーンに重なる関連情報を含んだ多くのレイヤーが含まれています。 今回は、嵐が老人ホームに与える影響を確認します。
- 検索バーに「nursing homes」と入力し、Enter キーを押します。
- 結果のリストで [Centers for Medicare & Medicaid Services - Nursing Homes] レイヤーにポインターを合わせます。
所有者と URL を含む、[Centers for Medicare & Medicaid Services - Nursing Homes] アイテムの基本メタデータがウィンドウに表示されます。
注意:
[Centers for Medicare & Medicaid Services - Nursing Homes] レイヤーの [パス] リンクをクリックすると、レイヤーのアイテム ページが開きます。ここで、レイヤーのサービス URL https://services2.arcgis.com/FiaPA4ga0iQKduv3/arcgis/rest/services/NH_ProviderInfo_shp_1/FeatureServer を特定できます。
- 所有者が [Federal User Community] の [Centers for Medicare & Medicaid Services - Nursing Homes] アイテムを右クリックして、[現在のマップに追加] を選択します。
レイヤーがマップと [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。
ヒント:
リボンの [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[データの追加] をクリックして、ArcGIS Pro に ArcGIS Living Atlas レイヤーを追加することもできます。 データ または パスからのデータ オプションの詳細
次に、レイヤーのメタデータを見つけて、ワークフローに適切なデータであることを確認します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[CMS_NursingHomes_A] を右クリックして [プロパティ] を選択します。
[レイヤー プロパティ] ウィンドウが表示されます。
- [メタデータ] タブをクリックします。
ArcGIS Living Atlas レイヤーの概要、説明、著作権、および利用制限がリストされます。
[説明] には、このレイヤーの目的が「to provide accurate locations for high concentrations of people who require constant nursing care and have significant deficiencies with activities of daily living (常時介護を必要とし、日常生活に著しく支障をきたしている人々が密集している場所の正確な位置を提供すること)」である旨が記載されています。
- [レイヤー プロパティ] ウィンドウを閉じ、[キャンセル] をクリックします。
解析での Living Atlas コンテンツの使用
ハリケーンの危険にさらされている老人ホームの数を確認します。 ただし、シンボルが煩雑になりすぎているため、判別できません。 シンボルを変更することで煩雑さを減らすことはできますが、フィーチャが多すぎるため簡単には数えられません。 代わりに、[エリア内での集計 (Summarize Within)] ジオプロセシング ツールを使用します。
- リボンの [解析] タブをクリックします。 [ジオプロセシング] グループの [ツール] ボタンをクリックします。
[ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで、「エリア内での集計」を検索します。 [エリア内での集計 (Summarize Within)] (解析ツール) をクリックします。
このツールを使用して、ハリケーンの予想進路ポリゴンを老人ホーム レイヤー ポイントにオーバーレイし、進路内にあるポイントの属性フィールドの統計情報を計算できます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの [入力ポリゴン] で [Forecast Cone] を選択します。 [入力集計フィーチャ] で、[CMS_NursingHomes_A] を選択します。
デフォルトでは、ツールは入力ポリゴン内のフィーチャ数をカウントします。 このため、サマリー フィールドを定義する必要はありません。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの下部で、[実行] をクリックします。
[ForecastCone_SummarizeWithin] という名前の新しいポリゴン フィーチャがマップ上に表示されます。
- マップ上のポリゴンをクリックして、ポップアップを開きます。
ポップアップには、予想進路フィーチャのすべての属性と、Count of Points 属性が表示されます。 ポップアップによると、このハリケーンで 569 か所の老人ホームが危険にさらされている可能性があります。 老人ホーム レイヤーが更新されている場合、数値は異なる場合があります。
- ポップアップを閉じます。
- 保存せずに ArcGIS Pro を閉じます。
ArcGIS Living Atlas コンテンツを使用して、ArcGIS Pro で解析を実行しました。 ハリケーンなどの人命に関わる状況では、回答が早く見つけられるほど、人命が救える可能性も高くなります。 ArcGIS Living Atlas of the World を使用することで、信頼できるデータを見つけて解析ワーク フローに迅速に組み込むことができるため、災害対応の計画を迅速に立てることができます。
このチュートリアルでは、ArcGIS Living Atlas Web サイト、ArcGIS Online、ArcGIS Enterprise、および ArcGIS Pro を通じて、ArcGIS Living Atlas コンテンツを検索および使用する方法について学習しました。 この信頼できるデータをアプリ、Web マップ、および解析で使用しました。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。