区別の事故件数の集計

最初に、完成したワークブックを探索し、ArcGIS Insights の解析および視覚化機能について学習します。 次に、ワークブックを作成して解析を開始します。

ワークブックの探索

ArcGIS Insights を使用して、マップとチャートを作成し、空間データと非空間データを同時に解析できます。 このチュートリアルで完了済みの解析のワークブックを探索することで、Insights でマップとチャートが相互にどのように作用しているかを学習します。

  1. [Cycling collisions in Ottawa, Canada] ワークブックを開きます。

    [Cycling collisions in Ottawa, Canada] ワークブック

    このワークブックは、このチュートリアルの後半で実行する解析に基づいて作成されています。 [Collisions by ward][Collisions by route type] の 2 つのタブがあります。 最初のタブには、オタワ市のマップと、バーおよびラインの両方を含むチャート (コンボ チャート) が含まれています。 このマップは、各区の自転車運転者の衝突事故の割合を示しています。 濃い色は、自転車運転者が関わる衝突事故の割合が高い区を示します。

    マップの凡例の最初のエントリには、[> 0.0913 - 1] というラベルが付いています。

  2. 凡例の最初のエントリをクリックします。

    選択したマップの凡例の最初のエントリ

    対応する区はマップ上でも選択され、他の区は表示されません。 選択した区は、自転車運転者が関わる衝突事故の割合が最も高くなっています。

  3. マップ上で、マウス ホイールを使用して、選択した区を拡大します。 区にカーソルを合わせます。

    ポップアップが表示されたサマセット区

    ポップアップが表示されます。 ポップアップには、区の名前 (Somerset) とその値 (0.1124) が表示されます。 この値は、区で自転車運転者が関わる衝突事故が 11.24% 存在することを意味しています。

  4. [デフォルトの表示範囲] ボタンをクリックして、データの元の範囲に戻します。

    [デフォルトの表示範囲] ボタン

  5. 凡例で、選択したエントリをクリックして選択内容を解除します。

    このページのチャートは、2 つの独立したチャート (バー チャートとライン チャート) を同じカードに表示するため、コンボ チャートと呼ばれます。

  6. チャートで、バーにカーソルを合わせます。

    キチシッピ区のポップアップを含むコンボ チャート

    ポップアップには、区の名前と、区で発生した自転車運転者との衝突事故の件数が表示されます。

  7. 任意のバーをクリックします。

    対応する区もマップ上で選択されます。

  8. バーを再度クリックして選択を解除します。 折れ線グラフ上のノードにカーソルを合わせます。

    キチシッピ区ノードのポップアップを含むコンボ チャート

    ポップアップには、区の名前と、区で発生した衝突事故の件数 (自転車運転者が関与しなかった衝突を含む) が表示されます。 バーをクリックするのと同様に、ノードをクリックすると、マップ上の選択内容が変更されます。

  9. [Collisions by route type] タブをクリックします。

    このページには、サマセット区における自転車運転者との衝突事故のマップが表示されます。 また、年およびルート タイプ別の衝突事故の件数を表示するヒート チャートと積み上げバー チャートも含まれています。

    マップと積み上げバー チャートは、ルート タイプ別にスタイルが設定されています。 衝突事故は、[Suggested Route] タイプ (自転車レーンが推奨されているルート) で最も多く発生していました。

  10. 凡例で、[Suggested Route] をクリックします。

    推奨ルートで発生した衝突事故が、マップ上で選択されます。

    推奨ルートで発生した衝突事故

  11. [Suggested Route] をもう一度クリックして、選択を解除します。

    チャートを使用して、ルート タイプまたは年別にマップで選択することもできます。

  12. ヒート チャート (マップの下にあるチャート) で、[Bike Lane] および [2018] に対応するセルをクリックします。

    セルが選択された状態のヒート チャート

    2018 年に自転車レーンで発生した衝突事故がマップ上に表示されます。

    2018 年に自転車レーンで発生した衝突事故

  13. Ctrl キーを押しながら、2018 年のすべてのルート タイプをクリックして選択します。

    マップが更新され、2018 年のすべての衝突事故が表示されます。

    2018 年に発生した衝突事故

  14. マップをクリックして、選択を解除します。

    これで、完成済みのワークブックを探索し、ArcGIS Insights で空間データと非空間データをリンクする方法について理解を深めることができました。 また、対象地域のデータと地理についても簡単に学習しました。

データの追加

次に、ArcGIS Insights で独自のワークブックを作成します。 まず、解析に必要なデータをダウンロードします。 次に、そのデータをワークブックに追加します。

  1. Ottawa_Data.gdb ファイルをダウンロードします。

    このアイテムは、ArcGIS アプリケーションに追加できる空間データ レイヤーを含むファイル ジオデータベースです。

  2. [Traffic Collisions by Location 2015-2018] ファイルをダウンロードします。

    このアイテムは、2015 年から 2018 年の間にオタワで発生した交通事故に関する情報を含む Microsoft Excel スプレッドシートです。 これで、このチュートリアルに必要なデータをダウンロードできました。

  3. コンピューター上で、ダウンロードしたファイルを選択します。
    注意:

    お使いの Web ブラウザーによっては、ダウンロードを開始する前に、ファイルの場所を選択するよう求めるメッセージが表示される場合があります。 ほとんどのブラウザーでは、デフォルトでコンピューターのダウンロード フォルダーがダウンロード先の場所になります。

  4. Insights in ArcGIS Online アカウントまたは Insights in ArcGIS Enterprise アカウントにサイン インします。
    注意:

    Insights in ArcGIS Online にアクセスするには、ArcGIS 組織の管理者からライセンスを付与されていなければなりません。 ArcGIS アカウントまたは Insights ライセンスがない場合、ArcGIS の無料トライアルにサイン アップできます。

    Insights in ArcGIS Enterprise にアクセスするには、組織の管理者からアクセスに必要なライセンスと権限を付与されていなければなりません。 詳細については、「Insights in ArcGIS Enterprise および Insights in ArcGIS Online の管理」をご参照ください。 ライセンスと権限を付与されたら、ArcGIS Enterprise アカウントにログインする必要があり、アプリ ランチャーでアプリを表示できるようになります。

    まず、ダウンロードしたジオデータベースを使用してデータセットを作成します。

  5. ホーム ページの [データセット] タブをクリックします。

    [データセット] タブ

    注意:

    [データセット] タブが表示されない場合は、アカウントに ArcGIS Insights を使用するためのライセンスが付与されていない可能性があります。

    [データセット] タブに、組織で利用可能なデータセットのリストが表示されます。

  6. [新しいデータセット] をクリックします。

    [新しいデータセット] ボタン

  7. [新しいデータセット] ウィンドウで、[コンピューターの参照] をクリックします。 ダウンロードした [Ottawa_Data.gdb] ZIP ファイルを参照してダブルクリックします。
  8. [新しいデータセット] ウィンドウで、次のパラメーターを入力します。
    • [名前] には、「Ottawa Data」と入力します。
    • [タイプ][ファイル ジオデータベース] を選択します。
    • [タグ] には、「Wards, Bike Routes」と入力します。
    • [サマリー] には、「Data for Ottawa wards and routes」と入力します。
  9. [追加] をクリックします。

    Ottawa データセットが [データセット] ページに追加されます。 次に、これをワークブックに追加します。

  10. データセットのリストで、作成した [Ottawa Data] データセットの名前をクリックします。

    ワークブックが作成され、[ページに追加] ウィンドウが表示されます。 デフォルトでは [Ottawa Data] データセットが選択されています。 データセットには、[Wards][SomersetRoutes] の 2 つのデータ レイヤーが含まれています。 ここでは、[SomersetRoutes] レイヤーが不要です。

  11. [選択したデータ] で、[SomersetRoutes] をオフにします。

    [SomersetRoutes] レイヤーをオフ

    次に、以前にダウンロードした交通事故のスプレッドシートをアップロードします。

  12. [ファイルのアップロード] タブをクリックします。

    [ファイルのアップロード] タブ

  13. [コンピューターの参照] をクリックします。 [Traffic_Collisions_by_Location_2015-2018] スプレッドシートを参照してダブルクリックします。

    スプレッドシートが [選択したデータ] セクションに追加されます。 これですべてのデータを選択できたため、このデータをワークブックに追加します。

  14. [追加] をクリックします。

    無題のワークブックに 2 つのデータセットが追加され、オタワの各区のマップが作成されます。

マップ カードの作成

カードとページを使用して、ワークブック内の情報を整理します。 各ページには複数のカードを含めることができ、各カードにはマップ、チャート、またはテーブルを含めることができます。

ワークブックには、1 つのページと 1 つのカードが含まれています。 カードにはオタワの各区のマップが含まれています。 このマップは不要なため、削除します。

  1. マップ カードをクリックして有効化します。 [カード オプション] ボタンをクリックし、[削除] ボタンをクリックします。

    [カード オプション] ボタンと [削除] ボタン

    マップ カードが削除されます。

  2. リボンの [無題のワークブック] をクリックして、ワークブック名を編集できるようにします。 「Ottawa cycling accidents」と入力し、Enter キーを押します。

    次に、交通事故のマップを作成します。 交通事故データはスプレッドシート形式です。 マップにデータを追加するには、位置を有効化する必要があります。

  3. データ ウィンドウで、交通事故テーブルをポイントし、[データセット オプション] をクリックして、[位置の有効化] を選択します。

    [位置の有効化] オプション

    [位置の有効化] ウィンドウが表示されます。 デフォルトでは、位置の有効化にスプレッドシートの座標データを使用します。 衝突事故データセットには、各衝突事故の緯度および経度に関する情報が含まれ、これらのフィールドはウィンドウにてデフォルトで選択されています。 ただし、データセットには、特定の空間参照に変換された座標情報を含む X および Y フィールドも含まれています。 これらのフィールドを使用して、空間参照を設定します。

  4. [X (経度)] で、[X] を選択します。 [Y (緯度)] で、[Y] を選択します。
  5. [空間参照] で、ドロップダウン メニューをクリックします。 検索ボックスに「2951」と入力し、[2951 - NAD 1983 CSRS MTM 9] を選択します。

    データセットの同じ場所で複数の衝突事故が発生していた可能性があるため、同一のフィーチャが集約されていないことを確認します。

  6. [同じフィーチャの繰り返し] をオンにします。

    [位置の有効化] ウィンドウのパラメーター

  7. [実行] をクリックします。

    [座標] というロケーション フィールドがデータセットに追加されます。

    ヒント:

    データセットのフィールドを表示するには、データセット名の横にある矢印をクリックします。

  8. データ ウィンドウで、交通事故データセットをページ上にドラッグし、[マップ] ドロップ領域にドロップします。

    [マップ] ドロップ領域

    マップ カードが作成されます。 オタワでの交通事故がポイントとして表示されます。

    オタワでの交通事故を示すデフォルトのマップ

    次に、衝突事故データセットの名前を変更して、簡単な名前を付けます。

  9. データ ウィンドウで、交通事故データセットにポイントして [データセット名の変更] ボタンをクリックします。

    [データセット名の変更] ボタン

  10. Collisions」と入力し、Enter キーを押します。

    データセット名が変更されます。 次に、データセットのフィールドを探索して、データへの理解を深めます。

  11. [Collisions] 矢印をクリックして、フィールドを展開します。

    [Collisions] データセットのフィールド

    位置を有効化するところで、すでに [座標][X][Y][経度]、および [緯度] フィールドについて学習しました。 [TOTAL_COLL] フィールドは特定の場所と年に発生したすべての衝突事故をカウントします。[CYCLIST_CO] フィールドは自転車運転者が関わった衝突事故をカウントします。また、[PEDESTRIAN] フィールドは歩行者が関わった衝突事故をカウントします。 [CYCLIST_CO] および [PEDESTRIAN] フィールドは、[TOTAL_COLL] フィールドの計算に含まれます。

    解析では、[CYCLIST_CO] が最も重要なフィールドです。 今後このフィールドを頻繁に使用しますが、現在のフィールド名はわかりやすくないため、変更します。

  12. [CYCLIST_CO] フィールドにポインターを合わせて [フィールド名の変更] ボタンをクリックします。 「Number of cyclists」と入力し、Enter キーを押します。

    解析を続行する前に、ページ名も変更します。

  13. マップ カードで [Page 1] をクリックし、「Collisions by ward」と入力して Enter キーを押します。

    ページ名を「Collisions by ward」に変更

  14. リボン上で [保存] ボタンをクリックします。

    保存ボタン

各区の事故件数のカウント

これで、マップ カードを作成し、データを準備できました。 次に、交通事故の解析を開始します。 [Collisions] データセットのフィールドを確認した際に学習したように、すべての衝突事故に自転車運転者が関わっているわけではありません。 [Number of cyclists] フィールドを使用し、データセットをフィルタリングして、自転車運転者が関わっている事故のみを表示します。

  1. 必要に応じて、マップ カードをクリックしてツールバーをアクティブ化します。
  2. [カード フィルター] ボタンをクリックします。

    [カード フィルター] ボタン

    [新しいフィルター] ウィンドウが表示されます。

  3. メニューを展開し、[Number of cyclists] を選択します。

    ヒストグラムが表示されます。 ヒストグラムは、データの分布をマッピングするチャートのタイプです。 ヒストグラム上のバーは、[Number of cyclists] フィールドの値と同じ範囲のポイントを示します。

    [Number of cyclists] フィールドには、各位置での自転車運転者が関わった事故の件数が含まれています。 多くの位置での事故件数は 0 であり、自転車運転者が関わった事故は発生していません。 フィルターを変更して、事故件数が 1 以上の位置のみが含まれるようにします。

  4. ヒストグラムの左側のノードをクリックし、「0」から「1」に変更して、Enter キーを押します。

    左側のノードの値が「1」に変更されたヒストグラム

    ヒストグラム上のノードの位置が更新されます。

  5. [適用] をクリックして、[カード フィルター] ウィンドウを閉じます。

    マップが更新され、自転車運転者が関わった衝突事故のみが表示されます。

    自転車運転者との衝突事故のみを表示するようにフィルタリングされたマップ

    [Collisions] という名前の結果データセットがデータ ウィンドウにも追加されます。 結果データセットのデータ ウィンドウには、オレンジ色のアイコンがあります。 結果データセットの名前は元のデータセットの名前と同じになっているため、名前を変更します。

  6. 結果データセットの名前を「Collisions with cyclists」に変更します。

    結果データセットの名前を「Collisions with cyclists」に変更

    次に、市区町村別に自転車運転者が関わった衝突事故の件数を集計します。 これにより、都市のさまざまなエリアでの衝突事故の件数を比較できます。

  7. データ ウィンドウで、[Wards] データセットをマップ カード上にドラッグし、[空間集約] ドロップ領域にドロップします。

    [空間集約] ドロップ領域

    [空間集約] ウィンドウが表示されます。 デフォルトでは、[エリア レイヤーの選択] パラメーターに [Wards][集計するレイヤーの選択] パラメーターに [Collisions with cyclists][シンボル設定] パラメーターに [Count of Collisions with cyclists] が選択されています。

    [空間集約] パラメーター

    これらは今後使用するパラメーターです。

  8. [実行] をクリックします。

    自転車運転者が関わった衝突事故が市区町村別に集計されます。 マップが更新され、各区の自転車運転者が関わった衝突事故の件数が表示されます。ポイント シンボルが大きいほど、衝突事故の件数が多いことを意味します。 さらに、[空間集約 1] 結果データセットがデータ ウィンドウに追加されます。

    自転車運転者が関わった衝突事故が区単位で集計されたマップ

事故件数の正規化

最も大きなシンボルがオタワの中心部に表示されています。この場所には、多くの都市部の区が存在します。 オタワ市には、都市部、郊外、農村地域を含む広大かつ多様な地域が含まれています。 都市部の区では、衝突事故の総件数が多いため、自転車運転者が関わった衝突事故の件数も多くなっている可能性があります。 総件数ではなく、自転車運転者が関わった衝突事故の件数の割合が最も高い区を表示すると効果的です。 正規化と呼ばれるプロセスを使用して、データの割合を計算できます。

データを正規化するには、衝突事故の総件数と自転車運転者が関わった衝突事故の件数が必要です。 集計にはすでに自転車運転者が関わった衝突事故の件数が含まれており、[Collisions] データセットには衝突事故の総件数が含まれています。 別の空間集約を実行して、[Collisions] データセットを [空間集約 1] データセットに追加します。

  1. [Collisions] データセットをマップにドラッグし、[空間集約] ドロップ領域にドロップします。

    [空間集約] ウィンドウが表示されます。 パラメーターは、[Collisions] データセットが [空間集約 1] データセット内のエリア別に集計されるように設定されています。 これらは市区町村と同じエリアを表しています。

  2. [実行] をクリックします。

    [空間集約 2] という名前の結果データセットが作成されます。

  3. データ ウィンドウで、[Collision] を折りたたみ、[空間集約 2] を展開します。

    [Spatial Aggregation 2] データセットの末尾の 2 つのフィールドは、[Count of Collisions with cyclists] および [Count of Collisions] です。 最初のフィールドは、空間集約を最初に実行したときに追加され、2 番目のフィールドは、空間集約を 2 回目に実行したときに追加されました。 これらのフィールドを使用して、マップのスタイルを設定し、正規化します。

  4. マップの [Count of Collisions] 矢印をクリックします。

    マップの凡例矢印

    [レイヤー オプション] ウィンドウが表示されます。

  5. [シンボル] タブをクリックします。

    オプション タブ

    [レイヤー オプション] ウィンドウの [シンボル] タブには、レイヤーのスタイル設定を行うパラメーターが含まれています。 自転車運転者が関わった衝突事故の件数別にレイヤーのスタイルを設定し、その数を衝突事故の総件数で除算することでデータを正規化します。 また、比例データの描画には色が適しているため、シンボル タイプをサイズから色に変更します。

  6. 次のパラメーターを変更します。
    • [シンボル設定] で、[Count of Collisions with cyclists] を選択します。
    • [シンボル タイプ] で、[数と量 (色)] を選択します。
    • [分類] を展開します。 [分類タイプ] で、[等間隔] を選択します。
    • [Count of Collisions with cyclists の分割] で、[Count of Collisions] を選択します。

    [レイヤー オプション] ウィンドウのパラメーター

    変更内容がマップに適用されます。 自転車運転者が関わった事故の割合が高い地域が、暗い色で表されます。

    自転車運転者が関わった衝突事故の件数を正規化したマップ

    正規化した場合でも、中心の都市部の区で、自転車運転者が関わった事故が最も多く発生しています。

  7. [レイヤー オプション] ウィンドウを閉じます。

    これでマップが作成されたので、マップ カードの名前を変更して、わかりやすい名前にします。

  8. マップ カードを無効にするには、ページの空白部分をクリックします。 [カード 1] をクリックして、「Collisions with cyclists by ward」と入力し、Enter キーを押します。

コンボ チャートの作成

次に、衝突事故の総件数をライン チャートで表示し、自転車運転者が関わった衝突事故の件数をバー チャートで表示するコンボ チャートを作成します。 このチャートは、非空間的にデータを視覚化するのに役立ちます。 ArcGIS Insights では、チャートとマップが同じデータを使用している場合はリンクされているため、チャートを操作してマップに表示されている内容を変更することができます。

  1. データ ウィンドウの [空間集約 2] データセットで、[WARD_EN][Count of Collisions with cyclists]、および [Count of Collisions] の横にある円をクリックします。

    3 つのフィールドがすべて選択されます。

  2. フィールドをマップ カードの横にあるページの空白部分にドラッグし、[チャート] ドロップ領域にポインターを合わせて [コンボ チャート] にフィールドをドロップします。

    [コンボ チャート] ドロップ領域

    チャートが作成されますが、カードのデフォルト サイズが小さいため、一部のデータが読みにくくなる場合があります。

  3. コンボ チャートの右側にあるハンドルをドラッグして、すべての区の名前が表示されるまでサイズを拡大します。

    チャート サイズを拡大するハンドル

  4. コンボ チャート カードを無効にするには、ページの空白部分をクリックします。 [カード 1] をクリックして、カードの名前を「Collisions by ward」に変更します。

    次に、マップとチャートを使用して、自転車事故の割合が最も高い区を特定します。 マップには、特に暗い色のシンボルが付いた区が 1 つあるため、この区にポインターを合わせて詳細を確認します。

  5. マップ カードをクリックしてアクティブ化し、市内の中心部にある最も暗い色の区を拡大表示します。 最も暗い色の区にポインターを合わせます。

    デフォルトのポップアップ

    ポップアップには、自転車運転者が関わった衝突事故の割合である 0.1124 または約 11% が表示されます。 ラインは、すべての区の値が約 0.01 ~ 0.11 の間にあることを示しています。このため、この区の値が最も高いことになります。 平均値は 0.04 です。

    ポップアップには区の名前が含まれていないため、区の名前を含む [WARD_EN] フィールドが表示されるように構成します。

  6. データ ウィンドウで、[空間集約 2] データセットの [Location] フィールドにポインターを合わせ、[表示フィールド] ボタンをクリックします。

    [表示フィールド] ボタン

  7. [表示フィールドの選択] で、[WARD_EN] を選択します。
  8. 同じ区にポインターを合わせます。

    構成済みのポップアップ

    ポップアップに区の名前 (Somerset) が表示されます。 マップに表示されている内容をコンボ チャートと比較できます。 チャートで、サマセット区の衝突事故の総件数 (ライン) と自転車運転者の衝突事故の件数 (カラム) の両方が最も高い値を示しています。

    サマセット区がハイライト表示されたコンボ チャート

    チャートに基づくと、衝突事故の総件数と自転車運転者が関わった衝突事故の件数は同じように見えます。 ところが、ライン チャートとカラム チャートの目盛は異なっています。 自転車運転者との衝突事故の件数の目盛はチャートの左側にあり、衝突事故の件数の目盛は右側にあります。 後者の目盛は 10 倍の大きさです。

    サマセット区以外では、一般的に、衝突事故の総件数が多い区ほど、自転車運転者が関わった衝突事故の件数も多くなっているようです。 例外の 1 つはカレッジ区で、衝突事故の件数は非常に多い区ですが、自転車運転者が関わった衝突事故の件数は比較的少なくなっています。

  9. ワークブックを保存します。

ArcGIS Insights でワークブックを作成し、オタワ市の自転車運転者が関わった衝突事故をマッピングしてチャートを作成し、その結果を調査しました。 次は、サマセット区に注目し、衝突事故が発生している道路の種類を詳しく見ていきます。


ルート タイプ別の事故件数の解析

これまでに、オタワで自転車運転者が関わった衝突事故が最も多く発生している場所を把握しました。 では、衝突事故が発生しているルートにパターンは存在しているのでしょうか? 特定の道路で衝突事故が発生する傾向があれば、市の職員は自転車のルートやその他の自転車の安全対策を実施するのに最適な場所を特定できます。

ページの作成

これから、オタワの自転車事故について新たな解析フェーズを開始します。 このフェーズを以前の解析と区別するために、ワークブックにページを作成し、必要なデータを追加して、マップを作成します。 まず、[Wards] データセットが必要です。

  1. 必要に応じて、ArcGIS Insights[Ottawa cycling accidents] ワークブックを開きます。
  2. [Wards] データセットを、データ ウィンドウから [新規ページ] ドロップ領域へドラッグします。

    [新規ページ] ドロップ領域

    ページが作成され、[Wards] データセットがデータ ウィンドウに表示されます。

  3. [Collisions by ward] タブをクリックして最初のページに戻ります。

    元のページのタブ

  4. [Collisions] データセットを、データ ウィンドウから [2 ページ] タブへドラッグします。

    衝突事故が発生するルートに基づいて衝突事故を解析するため、市の自転車ネットワークを含むデータセットも追加します。 このデータはチュートリアルの最初にダウンロードしましたが、解析の先頭ページには追加していません。

  5. リボンの [ページに追加] ボタンをクリックします。

    [ページに追加] ボタン

    [ページに追加] ウィンドウが表示されます。

  6. 以前に作成した [Ottawa Data] データセットをクリックします (必要に応じて検索してください)。
  7. [選択したデータ] で、[Wards] をオフにします。

    [Wards] をオフ

    これで、[SomersetRoutes] のみが追加されます。

  8. [追加] をクリックします。

    データセットがデータ ウィンドウに追加されます。 さらに、ルートを表示するマップ カードが作成されます。 このマップは不要なため、削除します。

  9. マップで、[カード オプション] ボタンをクリックし、[削除] ボタンをクリックします。

データのフィルター処理

サマセット区と自転車運転者が関わる衝突事故に絞って解析します。 前のページで [Collisions] データセットをフィルタリングしましたが、フィルタリングされていない完全なデータセットを 2 番目のページにコピーしました。 データをフィルタリングするため、衝突事故を示すマップと区を示すマップの 2 つを作成します。 すでに [Collisions] レイヤーの位置を有効化しているため、再度有効化する必要はありません。

  1. [Collisions] データセットをページにドラッグし、[マップ] ドロップ領域にドロップします。 [Wards] データセットを、ページの空白部分にドラッグし、マップ ドロップ領域にドロップします。

    次に、[Collisions] データセットをフィルタリングして、自転車運転者が関わる衝突事故のみを表示します。 以前は、このフィルターをデータセットではなくマップ カードに適用していました。 カード フィルターはカードのみに適用され、フィルタリングされたデータセットが作成されますが、元のフィルタリングされていないデータセットを引き続き解析に使用できます。 データセットにフィルターを適用しても、新しいデータセットは作成されません。 フィルタリングされたデータセットを使用するすべてのカードが、フィルターを含むように変更されます。

    以前は、フィルタリングされたデータセットとフィルタリングされていないデータセットの両方を使用してデータを正規化していたため、カード フィルターを作成するのが最適な方法でした。 今回の解析ではフィルタリングされていないデータセットを使用しないため、データセット フィルターを使用します。

  2. データ ウィンドウで [Collisions] データセットを展開します。 [Number of cyclists] フィールドにポインターを合わせて [データセット フィルター] ボタンをクリックします。

    [データセット フィルター] ボタン

  3. [Filter by Number of cyclists] ウィンドウで、ヒストグラムの左側のノードを「0」から「1」に変更します。 [適用] をクリックします。

    衝突事故のマップが更新され、自転車運転者が関わった衝突事故のみが表示されます。 次に、衝突事故を再度フィルタリングして、サマセット区で自転車運転者が関わった衝突事故のみを表示します。 カード フィルターを使用して、新しいデータセットを作成します。

  4. 区を表示するマップ カードをクリックしてアクティブ化します。 サマセット区を拡大表示し、クリックして選択します。

    サマセット区が選択されたマップ

  5. 選択した区を衝突事故のマップにドラッグし、[選択したフィーチャによるフィルター処理] ドロップ領域にドロップします。

    [選択したフィーチャによるフィルター処理] ドロップ領域

    [空間フィルター] ウィンドウが表示されます。 パラメーターは、すでに [Wards] レイヤーを使用して [Collisions] レイヤーをフィルタリングするように設定されています。 [フィルターのタイプの選択] のデフォルト パラメーターは [交差] です。この場合、区と交差する衝突事故のみが表示されます。

    データセット内の一部のフィーチャのみが選択されている場合、選択されたフィーチャのみを使用してフィルターが実行されます。 [Wards] レイヤーでサマセット区を選択したため、このフィルターではサマセット区で発生した衝突事故のみが表示されます。

  6. [実行] をクリックします。

    フィルターがマップ カードに適用されます。

    サマセット区で発生した自転車運転者が関わった衝突事故を表示するマップ

    結果データセットがデータ ウィンドウに追加されます。

  7. データ ウィンドウで、[空間フィルター 1] の名前を「Somerset collisions」に変更します。

    これで、解析で使用するデータをフィルタリングできました。 フィルタリングするために作成した 2 つのマップカードは不要になりました。

  8. この 2 つのマップ カードを削除して、ページにカードが残らないようにします。

ルートと衝突事故の結合

ルート タイプ別に自転車の衝突事故を解析するには、衝突事故データと自転車ネットワーク データを 1 つのデータセットに結合します。 空間結合と呼ばれるプロセスを使用して、2 つのデータセットを結合できます。

  1. リボンの [リレーションシップの作成] ボタンをクリックします。

    [リレーションシップの作成] ボタン

    [リレーションシップの作成] ウィンドウが表示されます。 まず、リレーションシップを作成するデータセットを選択します。

  2. [リレーションシップの作成] ウィンドウで、[Somerset collisions] および [SomersetRoutes] をクリックします。

    データセットがウィンドウに追加されます。 結合は、2 つのデータセットで共有された属性に基づいて行う必要があります。 今回のデータでは、結合フィールドとして位置フィールドが選択されていたため、同じ位置のフィーチャが結合されます。

    デフォルトでは、ArcGIS Insights は内部結合を実行します。この場合、両方のデータセットに一致するフィーチャのみが結合したデータセットに含まれます。 自転車ルートで衝突事故が発生していなかった場合、そのルートは削除されます。 今回は自転車ネットワークと交差するかどうかに関係なく、すべての衝突事故を保持するため、結合タイプを変更します。

  3. 2 つのデータセットの間にある [リレーションシップの編集] ボタンをクリックします。

    衝突事故およびルート間のリレーションシップ

    [リレーションシップの編集] ウィンドウが表示されます。 両方のデータセットのすべてのデータ、左側のデータセットのすべてのデータ、または右側のデータセットのすべてのデータを保持することができます。 衝突事故データセットは結合内の左側のデータセットであるため、左の結合を選択します。

    注意:

    最初にルート データセットを追加した場合、サマセットの衝突事故データは結合の右側になるため、結合タイプに [右] を選択します。

  4. [リレーションシップの編集] ウィンドウの [リレーションシップ タイプの選択] で、[左] を選択します。

    [左] リレーションシップ タイプ

  5. [リレーションシップの編集] ウィンドウを閉じます。 [完了] をクリックします。

    結合したデータセットがデータ ウィンドウに追加されます。

  6. データ ウィンドウで、[Collisions] データセットを折りたたみ、[Somerset collisions - SomersetRoutes] データセットを展開します。

    結合したデータセットのフィールドには、[Collisions] データセットと [SomersetRoutes] データセットのフィールドが含まれます。 [EXISTING_C] フィールドには、自転車ルートのタイプの説明が含まれています。

  7. [EXISTING_C] フィールドの名前を「Route type」に変更します。

    次に、結合したデータセットを使用し、ルート タイプに基づいてマップを作成します。

  8. [座標] フィールドと [Route type] フィールドを選択します。 フィールドをページ上にドラッグし、[マップ] ドロップ領域にドロップします。

    新しいマップ カードが作成されます。

    衝突事故データとルート データを結合したマップ

    衝突事故のそれぞれの色は、衝突事故が発生したルート タイプに対応しています。 ただし、2 つの異なるルート タイプの交差点で発生している衝突事故も存在します。 このような衝突事故のシンボルを変更します。

  9. マップ カードで、[Route type] 矢印をクリックします。 [レイヤー オプション] ウィンドウで、[シンボル] タブをクリックします。
  10. [シンボル タイプ] で、[パイ] を選択します。

    [パイ] シンボル タイプ

    マップ上のシンボルがパイ チャートに変更されます。 ほとんどのシンボルには 1 つの色しかありませんが、2 つのルート タイプの交差点で発生した衝突事故には 2 つの色があります。 ただし、シンボルは大きく重なり合っているため、サイズを変更します。

  11. [表示設定] タブをクリックします。 [サイズ (最小 - 最大)] で、最小サイズを [8 ピクセル]、最大サイズを [10 ピクセル] に変更します。

    最小および最大シンボル サイズ

    凡例が存在しなければ、マップ上のシンボルの意味を伝えることができません。 凡例カードをページに追加します。

  12. [凡例] タブをクリックします。 [凡例を別ウィンドウに表示] ボタンをクリックします。

    [凡例を別ウィンドウに表示] ボタン

    凡例カードがページに追加されます。

  13. 凡例をマップの下に移動します。
  14. 必要に応じて、[レイヤー オプション] ウィンドウを閉じます。

    次に、ルート タイプおよび年別の衝突事故を表示するヒート チャートを作成します。

  15. データ ウィンドウの [Somerset collisions -SomersetRoutes] で、[Year] および [Route type] フィールドを選択します。
  16. フィールドをマップ カードの横にあるページにドラッグし、[チャート] ドロップ領域にポインターを合わせて [ヒート チャート] ドロップ領域にドロップします。

    [ヒート チャート] ドロップ領域

  17. ヒート チャートの右側のハンドルをドラッグして、チャートのサイズを拡大します。

    最後に、カードとページの名前を変更します。

  18. カードを無効にするには、ページの空白部分をクリックします。 マップ カードの名前を「Collisions with cyclists in Somerset ward」に変更し、ヒート チャートの名前を「Collisions by route type and year」に変更します。
  19. [ページ 2] の名前を「Collisions by route type」に変更します。
  20. ワークブックを保存します。

結果の解釈

これで解析が完了したので、結果を解釈し、データから結論を導きます。 凡例には 5 つのルート タイプがあります。

  • [<No Data>] - 自転車ルートが存在しない道路。
  • [Bike Lane] - 自転車運転者が使用できる道路の指定されたエリア。 自転車レーンは、道路上の塗装レーンまたはシンボルで示されます。
  • [Path] - 車両が通行しない、歩行者および自転車運転者の両方が使用できる通路 (交差点を除く)。
  • [Segregated Bike Lane] - 縁石やその他のバリアによって車両の通行から隔てられた、自転車運転者が使用できる道路の指定されたエリア。
  • [Suggested Route] - 自転車ルートは存在しないものの、今後のルートとして推奨されるルート。

ヒート チャートに基づくと、推奨ルートは衝突事故の件数が最も多く、通路は最も少なくなっています。

自転車レーン、構造分離型の自転車レーン、推奨ルートでの衝突事故の一部は交差点で発生したため、2 回 (交差点における各ルート タイプで 1 回ずつ) カウントされています。

ヒート チャートには、ルート タイプおよび年別の衝突事故の件数が表示されます。 セルのスタイルは等級色で設定されており、明るい色のセルは衝突事故の件数が少なく、暗い色のセルは衝突事故の件数が多いことを示します。 [Suggested Route] 行には、毎年最も暗い色のセルが存在します。これは、常に推奨ルートで自転車運転者が関わる衝突事故が最も多く発生していたことを意味します。

  1. ヒート チャートで、2015 年の推奨ルートのセルをクリックします。

    2015 年の [Suggested Route] セル

    対応する衝突事故がマップと凡例で選択されます。

  2. ヒート チャートで、選択したセルにポインターを合わせます。

    ポップアップによると、2015 年に推奨ルートで 26 件の衝突事故がありました。

  3. Ctrl キーを押しながら、2016 年、2017 年、2018 年の推奨ルートのセルをクリックします。 必要に応じて、マップ カードをクリックして拡大表示し、衝突事故データを詳細に確認します。

    マップには、すべての年の推奨ルートでの衝突事故が表示されます。

    推奨ルートで発生した衝突事故

    この 4 年間、東西に走る 3 つの道路と南北に走る 2 つの道路で最も多くの衝突事故が発生しています。 ベースマップとズーム レベルによっては、道路名が表示されることがあります。 東西に走る道路の中では Somerset Street West、Gladstone Avenue、および Wellington Street で衝突事故が最も多く、南北に走る道路の中では Bank Street および Elgin Street で衝突事故が最も多く発生しています。

    注意:

    ベースマップを変更するには、リボンの [ベースマップ] ボタンをクリックし、新しいベースマップを選択します。

  4. ヒート チャートで、2016 年、2017 年、2018 年の選択したルートのセルにポインターを合わせます。

    ポップアップから、2016 年に 24 件、2017 年に 24 件、2018 年には 17 件の衝突事故が発生していたことがわかります。

    推奨ルートでは既存のルートの道路と比較して衝突事故の件数が多いため、市に衝突事故が最も多い道路から、推奨ルートに自転車レーンまたは構造分離型の自転車レーンを追加することを勧めます。

  5. マップをクリックし、マップとチャートで選択したフィーチャを消去します。

    ヒート チャートの色に基づくと、自転車運転者が関わる衝突事故の件数は 2018 年に減少しているように見えます。 ただし、ヒート チャートは、時間の経過に伴う全体的な件数の傾向を把握するのに最適な視覚化の方法とは言えません。 ヒート チャートを積み上げバー チャートに変更します。

  6. ヒート チャートをクリックしてアクティブ化します。 ツールバーの [可視化タイプ] ボタンをクリックします。

    [可視化タイプ] ボタン

    チャート タイプのリストが表示されます。

  7. [積み上げバー チャート] をクリックします。

    [積み上げバー チャート] オプション

    ヒート チャートが、年別の自転車運転者が関わる衝突事故の件数を示すバー チャートに変わります。 それぞれのバーはルート タイプ別に分けられます。

    年別のデータをルート タイプで分けた積み上げバー チャート

    バーの長さに基づくと、自転車運転者が関わる衝突事故の総件数は 2016 年に最大になっています。 他の年 (2015、2017、2018) も衝突事故が一定の件数で発生していますが、2017 年や 2018 年に比べて 2015 年の衝突事故の件数はわずかに多くなっています。

    衝突事故の総件数はほとんどの年で一定の数値になっているものの、ルート タイプ別の件数は年々変化しています。

  8. 凡例で、[Segregated Bike Lane] をクリックします。

    マップとチャートが更新され、構造分離型の自転車レーンでの衝突事故が選択されます。 サマセット区の 2 つの道路に、選択した衝突事故のほぼすべてが含まれています。

    積み上げバー チャートのバー セグメントに基づくと、構造分離型の自転車ルートでの衝突事故の件数は 2015 年には低かったものの、2016 年に大幅に増加しました。

    車両の通行と自転車運転者の通行を明確に分離しているにもかかわらず、構造分離型の自転車ルートでの衝突事故は、2015 年を除くどの年でも 2 番目に多い件数です。 構造分離型の自転車レーンでの衝突事故の空間分布を詳しく見ていきます。

  9. チャートで、2015 年の構造分離型の自転車レーンに対応するバーをクリックします。

    3 つの衝突事故がマップ上で選択されます。

    2015 年の構造分離型の自転車レーンでの衝突事故

    2 つの衝突事故は交差点で発生していました。

  10. チャートで、2016 年の構造分離型の自転車レーンに対応するバーをクリックします。

    選択セットがマップ上で更新されます。 選択したバーのポップアップから、2016 年に構造分離型の自転車レーンで 17 件の衝突事故が発生していたことがわかります。

  11. 拡大表示してマップを画面移動し、衝突事故が発生した場所を調べます。

    17 件の衝突事故のうち 10 件は、交差点またはその付近で発生していました。 2 件の衝突事故は、他のルート タイプとの交差点で発生していました。

  12. 2017 年と 2018 年の構造分離型の自転車レーンでの衝突事故を調べます。

    2017 年に構造分離型の自転車レーンで 16 件の衝突事故が発生し、そのうち 14 件は交差点で発生していました。 これらの交差点のうち 4 つには、異なるルート タイプが含まれていました。 2018 年に衝突事故の件数は 13 件に減少し、そのうち 8 件は交差点で発生していました。これらの交差点のうち 2 つには、異なるルート タイプが含まれていました。

  13. 選択を解除し、ワークブックを保存します。

    構造分離型の自転車レーンでの衝突事故の件数は毎年変化していますが、衝突事故の大半は交差点で発生しています。 構造分離型の自転車レーンで発生した合計 49 件の衝突事故のうち 9 件は、異なるルート タイプの交差点で発生していました。

    交差点で発生した衝突事故を削除したとしても、構造分離型の自転車レーンで 40 件の衝突事故が発生していました。 構造分離型の自転車レーンは、自転車用の塗装レーンよりも車両の通行と自転車の通行の間の分離度が高いにもかかわらず、その値は自転車レーンおよび通路の値よりも依然として高くなっています。 衝突事故の大半は交差点で発生していたため、交差点を自転車運転者にとってより安全にする方法 (信号機に自転車用の信号を追加するなど) を市に調査するよう推奨できます。

このチュートリアルでは、ArcGIS Insights を使用してカナダのオタワで自転車運転者が関わる交通事故について詳細に学習しました。 関連データをマッピングしてチャート化し、結果を解釈して、自転車の通行を安全にするために市が取り組むことができる施策を考案しました。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。