マップの作成

このモジュールでは、テキサス州ヒューストンのハリケーン避難ルートを示すマップを作成します。 まず、新しいマップを作成し、テキサス州ヒューストンの場所を特定します。 次に、避難ルートを示すマップ レイヤーを追加します。 最後に、データが適切に表示されるようにマップとレイヤーの外観を変更します。

マップの開始

サイン インし、対象エリアであるテキサス州ヒューストンに移動することで、マップを開始します。

  1. ArcGIS Enterprise を開き、指定ユーザー アカウントを使用してポータルにサイン インします。
  2. リボンの [マップ] をクリックします。

    リボンの [マップ] リンク

    新しいマップが開きます。

    ヒント:

    新規セッションで [マップ] をクリックすると、新規マップが開きます。 新規セッションが開いていない場合は、既存のマップ (最後に使用していたマップ) が開きます。 既存のマップが開いた場合は、[新規マップ] をクリックします。

    デフォルト マップ

    マップの外観は、アカウントまたは組織の設定およびブラウザーのウィンドウ サイズによって異なります。 マップには、米国 (画像例を参照)、世界、または別の範囲が表示されることがあります。 マップ上のレイヤーはベースマップだけです。ベースマップは、水域や政治的境界などの地理情報を提供します。 デフォルトのベースマップは [地形図] ですが、組織の設定によってはマップが別のベースマップを持つこともあります。

    マップの上にはリボンがあります。 マップの左横には [詳細] ウィンドウがあり、マップとそのレイヤーに関する情報が提供されます。 次に、対象エリアに移動します。

  3. リボンの検索ボックスに「Houston」と入力します。 表示された位置の候補リストで [Houston, TX, USA] をクリックします。

    テキサス州ヒューストンの検索結果

    注意:

    一部の Enterprise ポータルは、カスタムの住所ロケーターが設定されている場合もあります。 画像例とは異なる検索結果が表示されることがあります。

    マップでヒューストンが拡大表示されます。 [検索結果] ポップアップで位置が確認されます。

    テキサス州ヒューストンを示すマップ

  4. [検索結果] ポップアップを閉じます。

レイヤーの追加

次に、ヒューストンのハリケーン避難ルートを示すレイヤーをマップに追加します。このレイヤーは、テキサス州運輸局 (TxDOT) の TRF (Traffic Safety Division) で管理されています。

  1. リボンの [追加] をクリックし、[レイヤーの検索] を選択します。

    [Living Atlas レイヤーの参照] オプション

    検索ページが開きます。 追加するレイヤーは、Federal User Community (米国の行政データを含む ArcGIS アカウント) によって所有されています。 検索語句にレイヤーの所有者名を追加することで、レイヤーをより簡単に見つけることができます。

  2. [マイ コンテンツ] をクリックし、[ArcGIS Online] を選択します。
    注意:
    ArcGIS Living Atlas レイヤーを参照すると、Esri が管理する ArcGIS Living Atlas コンテンツのみが検索されます。 Federal User Community などの他のユーザーが提供した認定コンテンツも ArcGIS Living Atlas が管理していますが、ArcGIS Online で見つけることができます。
  3. 検索ボックスに「TxDOT Evacuation Route」と入力します。

    ArcGIS Online での [Hurricane Evacuation Routes] の検索

  4. Enter キーを押します。

    1 つの検索結果が返されます。

  5. [TxDOT Evacuation Routes] レイヤーの [追加] ボタンをクリックします。

    TxDOT Evacuation Route レイヤーの追加

    レイヤーがマップに追加されます。

    ハリケーン避難ルートのマップ

    ルートは、市全域にわたるダーク ブルーのラインとして表示されていますが、[地形図] ベースマップが背景であるためあまり目立っていません。 ルートが目立つように、ベースマップを明るい配色のものに変更します。

  6. 検索ウィンドウで、[戻る] ボタンをクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウに戻ります。 このウィンドウには、ベースマップを含め、マップ上のすべてのレイヤーがリスト表示されます。

    注意:

    [マップのコンテンツを表示] ボタンをクリックして、[コンテンツ] ウィンドウを表示する必要があります。

  7. リボンの [ベースマップ] をクリックし、[キャンバス (ライト グレー)] を選択します。

    ベースマップ ギャラリー

    注意:

    一部のポータルは、別のデフォルト ベースマップを持っている場合もあります。 [キャンバス (ライト グレー)] ベースマップが表示されない場合は、[追加] をクリックして、[Living Atlas レイヤーの参照] を選択します。 「World Light Gray」を検索し、[ライト グレー ベース (World Light Gray Base)] および [参照 (ライト グレー) (World Light Gray Reference)] レイヤーを追加します。 次に、[コンテンツ] ウィンドウで、各レイヤーの [その他のオプション] ボタンをクリックして、[ベースマップへ移動] を選択します。

    ベースマップが変更されます。 避難ルートが、あまり詳細でない明るい色のベースマップを背景にしてかなり目立つようになります。

    Light Gray Canvas ベースマップを使用したマップ

マップの操作

次に進む前に、マップを探索して、ヒューストンの地理を十分に理解しておくとよいでしょう。 このエリアについての理解を深めると、後で十分に情報を得たうえで意思決定をして、結論を導き出すことができます。 探索する前に、現在の範囲のブックマークを作成して、必要に応じてすぐに戻ることができるようにします。

  1. リボンの [ブックマーク] をクリックし、[ブックマークの追加] を選択します。

    [ブックマークの追加] オプション

    ブックマークの名前用のテキスト ボックスが表示されます。

  2. テキスト ボックスに「Houston」と入力し、Enter キーを押します。

    ブックマークが追加されます。 このブックマークを選択すると、ブックマークが作成されたマップ範囲に自動的に移動できます。

  3. [ブックマークした場所] ウィンドウを閉じます。

    これで、市を探索する準備ができました。

  4. マップに Buffalo ラベルおよび Brays Bayou ラベルが表示されるまで、Houston ラベルの近くの市の中心にズームします。
    ヒント:

    ズームするには、いくつかの方法があります。 マップの隅にある [拡大] ボタンをクリックするか、マウス ホイールで上にスクロールできます。 または、Shift キーを押しながら、ズームするエリアの周りにボックスを描画することもできます。

  5. 必要に応じて、バイユーがすべて表示されるまで、マップを画面移動します。

    バイユーにズームしたマップ

    ヒューストンにはいくつかの主要なバイユー (平坦で低い沼地帯または湿地帯) があります。 ハリケーンの際には、これらのバイユーが氾濫しやすく、特に危険になることがあります。 後で高リスクのエリアを識別する際には、このエリアに目を向けるとよいでしょう。

  6. 現在のマップ範囲のブックマークを追加します。 ブックマークに「Bayous」と名前を付けます。
  7. リボンの [ブックマーク] をクリックし、[Houston] を選択します。

    マップが元の範囲にズームします。

スタイルの変更

明るいベースマップを背景として避難ルートがより目立つようになりましたが、さらに人目を引くようにすることができます。 レイヤーのスタイル (シンボルとも呼ばれる) を変更して、ルートの色を明るくし、ルートのライン幅を太くします。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[TxDOT Evacuation Routes] レイヤーをポイントして、[スタイルの変更] ボタンをクリックします。

    スタイルの変更ボタン

    [スタイルの変更] ウィンドウが表示されます。 レイヤーは、名前や速度制限などの属性情報に基づいて、単一シンボルまたは複数のシンボルを含むことができます。 属性情報については、後で詳細に説明します。 ここでは、各道路の特定の特性ではなく、道路の位置の表示だけに関心があるため、シンボルでレイヤーをシンボル表示します。

  2. [表示する属性を選択] でドロップダウンをクリックし、[場所のみ表示] を選択します。
  3. [場所 (単一シンボル)] で、[オプション] をクリックします。

    [場所 (単一シンボル)] の [オプション] ボタン

    ウィンドウが変化し、レイヤーの透過表示やレイヤーが表示されるマップ範囲など、複数のスタイル オプションが表示されます。 シンボル自体の色とサイズを変更します。

  4. [シンボル] をクリックします。

    [シンボル] オプション

    ウィンドウが開き、カラー パレットと他のオプションが表示されます。

  5. カラー パレットで、一番下の行の右から 4 つ目の列にある青色を選択します。

    パレット上の濃い青色

    この色を選択すると、6 桁の 16 進数コードが [#004C73] に変更されます。

  6. [ライン幅] で、[3] px を選択します。

    [ライン幅] オプション

  7. [OK] をクリックします。

    レイヤーに新しいライン色とライン幅が適用されます。

  8. [スタイルの変更] ウィンドウの [OK] をクリックします。 次に、[完了] をクリックします。

    青い避難ルートを含むマップ

    シンボルが太く明るくなったため、ルートが人目を引き、目立つようになりました。

    ルートのレイヤーはフィーチャ レイヤーであるため、個別の特性を持つ個々のフィーチャで構成されています。 この場合、それぞれのルート セグメントが 1 つのフィーチャです。 マップ上でフィーチャをクリックし、そのポップアップを開くことで、フィーチャの特性 (属性情報とも呼ばれる) を表示できます。

  9. 避難ルートのセグメントをクリックします。

    そのポップアップが開きます。 フィーチャに関する説明情報をポップアップで構成してマップに表示できます。 ポップアップの構成方法については、後のチュートリアルで学習します。

マップの保存と共有

次に、避難マップを保存し、後で避難マップを簡単に検索および特定できるように、タイトル、タグ、サマリーを割り当てます。 次に、マップを共有してアクセスできるようにします。

  1. リボンの [保存] ボタンをクリックして、[名前を付けて保存] をクリックします。

    保存ボタン

    [マップの保存] ウィンドウが開きます。

  2. [タイトル] に、「Houston Evacuation Map」と入力します。

    次に、タグを追加します。 タグは、ユーザーが ArcGIS Enterprise 組織内のマップを検索できるようにする用語です。

  3. [タグ] に、次のタグを入力します。タグを入力するたびに Enter キーを押します。

    • Hurricanes
    • Roads
    • Evacuation Routes
    • Houston

    サマリーは、マップの詳細ページに表示され、ユーザーがマップの目的をよく理解できるように情報を提供する必要があります。

  4. [サマリー] に、「This map shows hurricane evacuation routes in Houston, Texas」と入力します。

    [マップの保存] ウィンドウのパラメーター

  5. [マップの保存] をクリックします。

    マップが保存されます。 これで、マップがあなたのアカウントのコンテンツに表示されるようになりました。 コンテンツにアクセスするには、[ホーム] をクリックして、[コンテンツ] を選択します。 現在のところは、共有権限を設定します。

  6. リボン上で [共有] ボタンをクリックします。

    共有ボタン

  7. [共有] ウィンドウで、[すべての人に公開] をオンにします。
    注意:

    あるいは、ArcGIS Enterprise 内でのみ、または組織内のグループでのみ共有するよう選択することもできます。

  8. [完了] をクリックします。
    ヒント:

    マップを一般向け (ArcGIS Online) や内部 (ArcGIS Enterprise) の Web サイトに埋め込むことで、そのサイトでマップを呼び物にすることもできます。 [共有] ウィンドウで、[Web サイトに埋め込む] をクリックして、必要なマップ オプションとマップ シンボルを選択します。 次に、提供された HTML コードをコピーして、Web ページに貼り付けます。

このチュートリアルでは、ヒューストン市の位置を確認し、ハリケーン避難ルートを示すレイヤーを追加しました。 次に、ベースマップと、ルートのスタイルを変更しました。 最後に、マップを保存して、一般ユーザーと共有しました。

Web マップでは、空間パターンや空間リレーションシップを強調するために、複数のデータ レイヤーが含まれることが多くあります。 次に、ヒューストンの人口統計データのレイヤーを追加して、避難支援が必要な、被害を受けやすいエリアを特定します。


空間パターンの識別

これまでは、ヒューストンの避難ルートのマップを作成しました。 次に、市内で避難支援が必要と思われるエリアを特定します。 これを行うには、ヒューストンの人口統計データのレイヤーをマップに追加し、レイヤーの属性テーブルを表示して、車両の所有に関する属性を見つけます。 車両を所有していない人のパーセンテージが高いエリアは、避難支援を必要とする可能性があります。そのため、高度なシンボル オプションを使用してレイヤーのスタイルを設定し、そのようなエリアを強調します。 最後に、レイヤーのポップアップをカスタマイズして、関連する人口統計情報が表示されるようにします。

人口統計データの追加

まず、国勢調査地区ごとの人口統計データを含むレイヤーを追加します。 米国の国勢調査地区によって郡がもっと小さな地理エリアに分割されます。これは空間パターンを明らかにするために役立ちます。

  1. 必要な場合は、[Houston Evacuation Map] を開きます (アカウントにサイン インします。 ページの上部にある [コンテンツ] をクリックします Web マップの横にあるオプション ボタンをクリックして [Map Viewer Classic で開く] を選択します)。

    Map Viewer で開くオプション

    注意:

    ArcGIS Enterprise 10.9.1 より前のバージョンの場合、[Map Viewer Classic で開く] オプションは表示されません。 [Map Viewer で開く] オプションを選択します。

  2. リボンの [追加] をクリックし、[レイヤーの検索] を選択します。

    ルートのレイヤーとは異なり、追加する人口統計データは ArcGIS Living Atlas に存在しません。 その代わり、このデータは Learn ArcGIS 管理者アカウントによって所有されています。

  3. ウィンドウの上部にある [ArcGIS Online] を選択します
  4. 検索ボックスに、「Houston Demographics owner:Learn_ArcGIS」と入力します。 Enter キーを押します。
  5. [Houston Census Tract Demographics] レイヤーを追加します。
    注意:

    レイヤーがマップに表示されるまでに少し時間がかかることがあります。

    [Houston Census Tract Demographics] レイヤー

    レイヤーがマップに追加されます。 このレイヤーは位置でスタイル設定され、すべての国勢調査地区が 1 つの色で表示されています。 現時点では、このレイヤーからは何もわからず、避難支援を必要とするエリアを知る手掛かりを得ることができません。

  6. [戻る] ボタンをクリックします。

    新しいレイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに表示されます。その位置は、前回のチュートリアルで追加した [TxDOT Evacuation Routes] レイヤーの上になります。

    レイヤーは、[コンテンツ] ウィンドウに表示されている順序でマップ上に描画されます。 このマップでは、避難ルートが部分的に国勢調査地区で覆われています。これは、[コンテンツ] ウィンドウで [Houston Census Tract Demographics] レイヤーが [TxDOT Evacuation Routes] レイヤーの上にあるためです (国勢調査地区のレイヤーは透明であるため、ルートをある程度は確認できます)。 ルートがよく見えるように、レイヤーの順序を変更します。

  7. [コンテンツ] ウィンドウで [TxDOT Evacuation Routes] レイヤーにポインターを合わせて [その他のオプション] ボタンをクリックし、[上へ移動] を選択します。

    [上へ移動] オプション

    ヒント:

    [コンテンツ] ウィンドウで、レイヤーをドラッグしてレイヤーの順序を変更することもできます。

    レイヤーの順序が変更され、マップ上で避難ルートが国勢調査地区の上に表示されるようになりました。

    国勢調査地区の上に避難ルートを表示するマップ

属性テーブルの表示

どのレイヤーにも、レイヤー内の地理フィーチャに関するすべての属性データを含むテーブルがあります。 [Houston Census Tract Demographics] レイヤーのテーブルを表示して、ハリケーンの被害を受けやすいエリアの識別に役立つデータを見つけます。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで [Houston Census Tract Demographics] レイヤーにポインターを合わせて [テーブルの表示] ボタンをクリックします。

    テーブルの表示ボタン

    レイヤーの属性テーブルが開きます。 テーブルの各行はフィーチャを表します (この場合は国勢調査地区)。 列 (フィールド) には、国勢調査地区フィーチャに関するさまざまな種類の情報が格納されています。 たとえば、[ID] フィールドには各国勢調査地区フィーチャの州、郡、国勢調査地区識別子を表すコードが含まれ、[Total Owner/Renter Households (ACS 2013-2017)] フィールドには各地区の総世帯数が表示されています。

    ヒント:

    テーブルを大きくするには、テーブルの上部をドラッグします。

  2. 必要に応じて、テーブルの下部にあるスクロール バーを使用して右にスクロールします。
  3. [Percent of Households without a Vehicle (ACS 2013-2017)] フィールドを見つけます。

    [Owner/Renter Households without a Vehicle] フィールドを示すテーブル

    このフィールドには、車両を所有していない世帯の割合が地区ごとに表示されています。 車両を所有していない人の割合が高いエリアは、避難支援が必要と思われるため、このフィールドの値を使用してレイヤーのスタイルを設定します。

  4. テーブルを閉じます。

属性を使用したレイヤーのスタイル設定

次に、属性フィールドに基づいてレイヤーのスタイルを変更し、車のない世帯数が多い国勢調査地区をマップ上で強調します。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで [Houston Census Tract Demographics] レイヤーにポインターを合わせて [スタイルの変更] ボタンをクリックします。

    [スタイルの変更] ウィンドウが開きます。 以前にレイヤーのスタイルを設定した際、位置に基づいて単一シンボルで避難ルートをスタイル設定しました。 今回は、属性を選択して、複数のシンボルで国勢調査地区をスタイル設定します。

  2. [表示する属性を選択] で、[Percent of Households without a Vehicle (ACS 2011-2017)] を選択します。

    表示する属性を選択

    選択した属性に基づいて、いくつかのスタイルが使用可能になります。 使用可能なスタイルのリストは、データのタイプによって決まります。これは、スマート マッピングと呼ばれるプロセスです。 この場合、推奨されるスマート マッピング スタイルは [数と量 (サイズ)] です。これには青のチェック マークが付き、これがマップに適用されています。 このスタイルでは、各国勢調査地区が、車のない世帯数に基づくサイズの円でシンボル表示されます。 このスタイルを使用することもできますが、このマップ範囲ではサイズの異なる円が頻繁に重なり合います。 代わりに、サイズではなく色で国勢調査地区のスタイルを設定します。

  3. 必要に応じて [数と量 (色)] で、[選択] をクリックします。

    [数と量 (色)] の [選択] ボタン

    [高から低] というデフォルトのカラー ランプで、マップ上のレイヤーが更新されます。 非常に小さな値を持つ国勢調査地区は明るい色になり、非常に大きな値を持つ地区は暗い色になります。

    車のない世帯数を示すマップ

    注意:

    デフォルトの色は、この画像例とは異なる場合があります。

    デフォルトのカラー ランプでは、パーセンテージが高いエリアの避難ルートが見えにくい可能性があるため、カラー ランプを変更して、マップ全体ですべてのレイヤーが確実に見えるようにします。

  4. [数と量 (色)] で、[オプション] をクリックします。 高度なオプションで、[シンボル] をクリックします。

    [シンボル] オプション

    ウィンドウが開き、マップ上のシンボルの塗りつぶし色とアウトラインを変更するオプションが表示されます。 避難ルートと調和するように、青をテーマにしたカラー ランプを選択します。

  5. [塗りつぶし] のカラー ランプ セレクターで、青からグレーに変化するカラー ランプをクリックします。

    青からグレーに変化するカラー ランプ

  6. [OK] をクリックします。

    新しいカラー ランプがマップに適用されます

    青からグレーに変化するカラー ランプを持つマップ

    このマップでは、車を所有していない世帯の割合が平均よりも高い国勢調査地区が、青で目立っています。 凡例によると、平均は約 6% です。 市の地理的な中心に近いダウンタウン ヒューストンでは、車両への限定的アクセスという明確なパターンが目立ちます。 これらの国勢調査地区は、公共交通機関などの避難支援が増えることによる恩恵を最も受ける可能性があります。

  7. [スタイルの変更] ウィンドウで、[OK] をクリックしてから [完了] をクリックします。

    これで、車のない世帯数を示すようにレイヤーがスタイル設定されました。次に、レイヤーにわかりやすい名前を付けます。

  8. [コンテンツ] ウィンドウで、[Houston Census Tracts Demographics] レイヤーにポインターを合わせます。 [その他のオプション] ボタンをクリックして [名前の変更] を選択します。

    名前の変更オプション

  9. [名前の変更] ウィンドウで「Percentage of Households Without a Vehicle」と入力して、[OK] をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウでレイヤー名が更新されます。

  10. マップを保存します。

このチュートリアルでは、ヒューストンの人口統計データのレイヤーをマップに追加し、その属性テーブルを表示しました。 次に、式を作成し、レイヤーのスタイルを設定して、車のない世帯のパーセンテージを国勢調査地区ごとに示しました。 最後に、レイヤーのポップアップをカスタマイズして、主要な人口統計情報を明確にしました。 これで、ヒューストンで車両所有率が低いエリアを適切に識別し、ハリケーンの際に避難支援を最も必要とする場所を特定できるようになりました。 次に、対話型の Web アプリを作成して、結果を一般ユーザーと共有します。


アプリの作成

これまでは、人口統計データを追加してスタイル設定することで Web マップを完成させ、車を所有していない世帯の割合が高い国勢調査地区を示しました。 このチュートリアルでは、そのマップを使用して Web アプリを作成します。 Web アプリは、カスタマイズされたユーザー インターフェイスであり、マップの外観を改善したり、機能を追加 (または削除) したり、マップを他のメディアと統合したりできます。 マップをどのように表示したいかに応じて、構成可能なさまざまなテンプレートの中から選択できます。 マップを一般ユーザーに効果的に表示したいだけなので、[基本ビューアー] アプリ テンプレートをごくわずかの標準ナビゲーション ツールで構成します。 また、アプリのアイテム詳細を編集して、アプリの目的やデータ ソースに関する適切な情報を含むようにします。

Web アプリの作成

人口統計データを追加してスタイル設定することで Web マップを完成させ、車を所有していない世帯の割合が高い国勢調査地区を示しました。 次に、そのマップを使用して Web アプリを作成します。 Web アプリは、カスタマイズされたユーザー インターフェイスであり、マップの外観を改善したり、機能を追加 (または削除) したり、マップを他のメディアと統合したりできます。 マップをどのように表示したいかに応じて、構成可能なさまざまなテンプレートの中から選択できます。 マップを一般ユーザーに効果的に表示したいだけなので、[基本ビューアー] アプリ テンプレートをごくわずかの標準ナビゲーション ツールで構成します。

  1. リボン上で [共有] ボタンをクリックします。
  2. [Web アプリの作成] をクリックします。

    Web アプリの作成ボタン

    [新しい Web アプリの作成] ウィンドウが表示されます。 ここでは、テンプレートのギャラリーが目的や機能に基づいてカテゴリ別に整理されています。 マップに注目が集まるアプリにします。また、凡例、ポップアップ情報、マップの説明を表示したいと思います。 これらの目的で、[基本ビューアー] アプリを使用します。

  3. [マップの紹介] タブをクリックします。

    [マップの紹介] タブ

    シンプルなユーザー インターフェイスを提供するアプリ テンプレートのリストが表示されます。

    注意:

    組織アカウントを使用しており、組織によってカスタム ギャラリーが構成されている場合は、このタブに同じテンプレートが表示されないことがあります。 その場合は、検索ボックスを使用して [基本ビューアー] テンプレートを検索できます。

  4. [基本ビューアー] アプリをクリックし、[Web アプリの作成] をクリックします。

    アプリを構成する前に、そのタイトル、タグ、サマリーを指定する必要があります。 デフォルトでは、アプリはその作成に使用される Web マップと同じ情報を持ちます。 タイトルを変更し、マップ上で強調したい内容をよりわかりやすく表現するようにして、その他のパラメーターはそのままにしておきます。

  5. [タイトル] を「At-Risk Population in Houston」に変更します。
  6. [完了] をクリックします。

    アプリが、構成可能な状態で開きます。

    デフォルトの構成可能なアプリ

アプリの構成

次に、マップのストーリーがユーザーにうまく伝わるように、アプリのプレゼンテーションの要素を変更します。 構成可能なパラメーターの 4 つのタブが用意されています。 デフォルトのタブは [General (一般)] です。このタブには、タイトルとサブタイトルのオプションと、マップを説明するための詳細のオプションが含まれています。

  1. [アプリケーション タイトル] に「At-Risk Population in Houston」と入力します。 [アプリケーション サブタイトル] に「Census tracts that may be vulnerable during a hurricane」と入力します。

    アプリの詳細は、アプリに表示される長い説明です。

  2. [詳細] の横にある [編集] をクリックします。 次のテキストを入力するか、コピーして貼り付けします。

    このマップには、避難ルートと人口統計データがヒューストンの国勢調査地区ごとに示されています。 青色が濃い地区ほど、車のない世帯のパーセンテージが高くなっています。 This pattern helps answer the question: Where in Houston should we provide evacuation assistance during a hurricane? (「ハリケーンの際にヒューストンのどの場所に避難支援を提供する必要がありますか?」という質問への回答に、このパターンが役立ちます。)

    ヒント:

    テキストをコピーして貼り付けると、書式設定されたテキストが表示されることがあります。 この書式を削除するには、テキストをハイライト表示して、ツールバーの [書式の解除] ボタンをクリックします。

    一般タブのパラメーター

  3. [Theme (テーマ)] タブをクリックします。

    このタブには、さまざまなユーザー インターフェイス要素の色を指定するためのオプションが用意されています。 お気軽にさまざまな色を試し、お好きな色を選択してください。 次の手順では、お勧めの色を指定します。

  4. [Header color (ヘッダーの色)] で、下から 2 行目の右から 4 列目にある青色 (#0084A8) を選択します。

    [Header color (ヘッダーの色)] オプション

  5. [Header text color (ヘッダーのテキスト色)][Button icon color (ボタン アイコンの色)] で、一番明るいグレー (#EBEBEB、2 行目の 1 列目) を選択します。
  6. [Panel background (パネルの背景)] で、2 番目に明るいグレー (#D6D6D6、3 行目の 1 列目) を選択します。
  7. [Panel text color (パネルのテキスト色)] で、黒 (#1A1A1A) を選択します。

    [Theme (テーマ)] タブのパラメーター

  8. [保存] をクリックします。

    選択したパラメーターが保存され、アプリに表示されます。次に、アプリに表示するナビゲーション ツールを構成します。

  9. [オプション] タブをクリックします。

    デフォルトでは、ベースマップ ギャラリー、ブックマーク、マップの詳細、共有ツールが選択されています。 アプリには、マップ レイヤーのリストも含まれています。 ユーザー エクスペリエンスを簡素化し、マップのコンテンツに注目が集まるようにするため、ベースマップ ギャラリーとブックマークのオプションをオフにします。 また、使用可能なオプションのうち、凡例を含めます。

  10. [ベースマップ ギャラリー] ボックスと [ブックマーク] ボックスをオフにします。 [Legend (凡例)] ボックスをオンにします。

    [Legend (凡例)] ボックス

    最後のタブ [検索] には、ユーザーがマップ内の特定の場所を検索するためのオプションが用意されています。 このアプリでは、この機能は必要ないためオフにします。

  11. [検索] タブをクリックします。
  12. [Enable search tool (検索ツールの有効化)] をオフにします。

    [Enable search tool (検索ツールの有効化)] ボックス

  13. [保存] をクリックします。

    最終的なアプリ構成のプレビュー

  14. プレビューで、アプリの機能をテストします。 マップをナビゲートして、ユーザー インターフェイスのさまざまなボタンをクリックします。
  15. 問題がなければ、[閉じる] をクリックします。

    アプリの詳細ページが開きます。

アイテムの詳細を編集する

アプリが完成しました。 次に、その詳細を編集して、ユーザーにマップやデータに関する有意な情報を提供するようにします。 この情報はメタデータと呼ばれ、どのマップおよびアプリでもこの情報を持つことが重要です。 [アイテム情報] バーは、高品質なアイテム情報に向けた進捗を示します。また、実行できる最も重要な改善も示します。

  1. [アイテムの情報][最初の改善] の横にある [サマリーの追加] をクリックします。

    アイテム情報の改善

    [サマリーの編集] ボックスがアクティブになります。

  2. 次のテキストを入力するか、コピーして貼り付けします。

    This web app highlights areas in need of assistance during a hurricane evacuation in Houston, Texas. (この Web アプリは、テキサス州ヒューストンでのハリケーン避難の際に支援を必要とするエリアを強調表示しています。)

    [サマリーの編集] ボックス

  3. [保存] をクリックします。

    [アイテム情報] バーが更新され、追加した情報が反映されます。 次に、説明を追加するように勧められます。

  4. [最初の改善] の横にある [より長いサマリーを追加] をクリックします。

    [説明の編集] ボックスがアクティブになります。 説明はサマリーよりも詳細で掘り下げたものとなる必要があります。 アプリの目的やアプリが表示するデータの種類だけでなく、アプリの使用方法やアプリが作成された方法についての説明も必要となります。

  5. 次のテキストを入力するか、コピーして貼り付けします。

    このアプリには、避難ルートと人口統計データがヒューストンの国勢調査地区ごとに示されています。 青色が濃い地区ほど、車のない世帯のパーセンテージが高くなっています。 This pattern helps answer the question: Where in Houston should we provide evacuation assistance during a hurricane? (「ハリケーンの際にヒューストンのどの場所に避難支援を提供する必要がありますか?」という質問への回答に、このパターンが役立ちます。)

    [レイヤー] ツールおよび [凡例] ツールを使用して、マップに表示されるデータの詳細を確認できます。 Click individual census tracts to see pop-up information, including the percentage of households without a vehicle. (個々の国勢調査地区をクリックすると、車のない世帯のパーセンテージなどのポップアップ情報が表示されます。)

    このアプリのマップには、ヒューストンの避難ルートの Living Atlas レイヤーと、ヒューストンの人口統計データのレイヤーが含まれています。 人口統計レイヤーは、車のない世帯のパーセンテージを計算する Arcade 式を使用してスタイル設定されています。 This information is also provided in pop-ups. (この情報はポップアップでも提供されます。)

  6. [保存] をクリックします。

    [アイテム情報] の進行状況バーによって、アプリのアイテム情報が完成に近づいていることが示されます。

  7. [アイテム情報] の横にある [詳細] をクリックします。

    改善のヒントの完全なリストが表示されます。 [利用規約の追加] を除き、すべてを完了しました。

    展開された [アイテム情報] セクション

  8. [利用規約の追加] をクリックします。

    [利用規約の編集] ボックスがアクティブになります。 データは地方政府および連邦政府の当局から取得されたもので、パブリック ドメインであるため、利用規約はありません。

  9. None. (ありません。) Public domain data. (なし。パブリック ドメイン データです。)」と入力します。 [保存] をクリックします。

    次に、デフォルトのサムネイル画像を、アプリをより適切に示す画像に置き換えます。これによって、ユーザーがアプリを開く前にアプリの内容を予測できるようになります。 通常、サムネイルは、マップまたはアプリの JPEG、PNG、または GIF 画像で、600 x 400 ピクセルのサイズである必要があります。

    Print Screen キーまたは画像編集ソフトウェアで画像をキャプチャできますが、このチュートリアルではサムネイルとして使用するサンプル画像が提供されます。

  10. サンプル画像をコンピューターに保存します。
  11. [サムネイルの編集] をクリックします。

    [サムネイルの編集] ボタン

  12. [サムネイルの作成] ウィンドウで、[参照] (またはお使いのブラウザーの対応するコマンド) をクリックします。
  13. サンプル画像を保存した場所を参照します。 画像をダブルクリックします。

    画像が [サムネイルの作成] ウィンドウに追加されます。 画像の配置またはズームを変更できますが、画像は推奨サイズであるため、変更する必要はありません。

  14. [OK] をクリックします。

    サムネイルが追加されます。 詳細ページが完成しました。 アプリの URL をコピーして、他のユーザーと共有することができます。

これらのチュートリアルでは、テキサス州ヒューストンのハリケーン避難ルートのレイヤーでマップを作成しました。 次に、国勢調査地区ごとの人口統計データを追加し、スマート マッピング、ポップアップ、式を使用して、車両所有率が低いエリアを強調しました。 マップに示された空間パターンは、ハリケーンの際に避難支援を最も必要とする場所を特定するために役立ちました。 最後に、マップを対話型の Web アプリにして、結果を共有しました。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。