ユーティリティ ネットワークの編集

欠落しているネットワーク フィーチャの追加

このモジュールでは、ユーティリティ ネットワークが編集を追跡、検証して、データ モデルに従って、GIS データが正しいことを確認する方法を説明します。 まず、ユーティリティ ネットワークで、基本的な編集を行う方法を学習します。 後にダーティ エリアを発生させる欠落フィーチャを作成します。 その後、編集を検証し、保存します。 この最初の例では、エラーは発生しません。

  1. Connectivity Errors プロジェクト パッケージをダウンロードします。

    Connectivity Errors.ppkx という名前のファイルが、コンピューターにダウンロードされます。

    注意:

    .ppkx ファイルは、ArcGIS Pro プロジェクト パッケージです。これには、ArcGIS Pro で開くことができるマップ、データ、その他のファイルが含まれます。 .ppkx ファイルの管理の詳細については、このガイドをご参照ください。

  2. コンピューター上で、ダウンロードしたファイルを選択します。 [Connectivity Errors.ppkx] をダブルクリックして、ArcGIS Pro で、これを開きます。
  3. サイン インを求められたら、ArcGIS アカウントを使用して、サイン インします。
    注意:

    ArcGIS Pro へのアクセス権限または組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください

    米国イリノイ州ネイパービルの配水ユーティリティ ネットワークのマップが表示されます。

    配水ユーティリティ ネットワークのマップ

  4. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックします。
  5. ブックマーク ギャラリーで、[Bookmark 1] をクリックして、このブックマークを拡大表示します。

    ブックマーク ギャラリーの Bookmark 1

    マップが、住宅地にズームします。

  6. [コンテンツ] ウィンドウで、[Labels] の横にあるチェックボックスをオンにして、このレイヤーをオンにします。

    コンテンツ ウィンドウで、オンにされた Labels レイヤー。

    マップにラベルが表示されます。 これらは、ユーティリティ ネットワーク マップに一般的に存在するラベルではなく、このチュートリアル全体を通して、フィーチャを容易に識別することを目的としています。

    Elizabeth Ave と White Oak Dr の交差点付近で、3 本の [Water Main, Distribution Main] ラインが、T 字形に交差しています。 3 本の水道本管は、継手を使用せずに、接続されています。 現場では、継手、溶接法、器具を使用せずに、このように配管を直接接続することはできません。

    接合部のない 3 本の水道本管の交差点

    西の方の Elizabeth Ave と Anne Rd. の交差点付近でも、同様に 3 本の [Water Main, Distribution Main] 配管が交差しています。 ここでは、配管が [Fitting, Tee] 接合部を使用して、接続されています。 最初の交差点に、同様の T 字形継手を追加します。

    接合部のある 3 本の水道本管の交差点

  7. リボンの [編集] タブをクリックします。 [スナップ] グループで、[スナップ] ボタンが青くハイライト表示され、スナップがオンであることを示しているか確認します。
  8. [スナップ] ボタンの下半分をクリックします。 最初の 4 つのスナップ オプションがオンになっていることを確認します。

    リボン上のスナップ メニュー

  9. [フィーチャ] グループの [作成] をクリックします。

    リボン上の作成ボタン

    [フィーチャ作成] ウィンドウが表示されます。

  10. [フィーチャ作成] ウィンドウの検索バーで、「tee」と入力します。 検索結果の [Tee] テンプレートをクリックします。

    フィーチャ作成ウィンドウの Tee テンプレート

    マップのカーソルが、[Tee] 継手シンボルに置き換わります。

  11. 編集ツールバーの [完了] ボタンをクリックします。

    編集ツールバーの完了ボタン

  12. 空の [Water Main, Distribution Main] 交差点を指定します。 スナップ ツールチップに [Water Main : 端点] と表示されたら、マップをクリックして、その場所でフィーチャを作成します。

    水道本管の交差点のスナップ ツールチップ

    注意:

    マップ用に構成されたスナップ ルールは、ユーティリティ ネットワーク ルールでオーバーライドされます。 ユーティリティ ネットワーク ルールによって禁止されている場合は、あるフィーチャを別のフィーチャにスナップできません。

  13. 新しいフィーチャの周りの青い斜線の入ったボックスが見えるまで、新しいフィーチャを拡大します。

    新しいフィーチャとダーティ エリア

    これは、ダーティ エリアと呼ばれます。 ユーティリティ ネットワークが、ダーティ エリアと呼ばれるポリゴン フィーチャを作成し、データセットのすべての編集とエラーを追跡します。

  14. [コンテンツ] ウィンドウで、[Water Utility Network] レイヤーとその [ダーティ エリア] サブレイヤーを展開して、ダーティ エリアがマップ上でどのようにシンボル化されているか確認します。

    コンテンツ ウィンドウのダーティ エリアの凡例

    このチュートリアルでは、[ダーティ] エリア、[エラー] エリア、[ダーティとエラー] エリアについて、主に説明します。

    • [ダーティ] エリアは、編集がまだ検証されていないことを示しています。
    • [エラー] エリアは、編集が検証されたものの、エラーが返されたことを示しています。
    • [ダーティとエラー] エリアは、エラーが発生したフィーチャが編集されており、再度検証する必要があることを示しています。

      マップには [ダーティ] エリアが表示され、編集が行われており、検証が必要であることが示されています。

  15. リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで、[整合チェック] をクリックします。

    リボンの整合チェックボタン

    検証が完了したら、エラーが検出されなかった旨の通知が表示されます。 ダーティ エリアが、マップに表示されなくなります。

    ダーティ エリアが存在しない水道本管交差点の継手フィーチャ

  16. [フィーチャ作成] ウィンドウを閉じます。
  17. リボンの [編集] タブをクリックします。 [選択] グループで、[選択解除] をクリックして、選択を解除します。

    リボンの選択解除ボタン

    次に、編集内容を保存します。

  18. [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。

    リボンの保存ボタン

  19. [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。

    保存後は、編集を元に戻すことはできません。編集を破棄する場合は、前回の保存以降に行ったすべての編集内容が失われるため、編集内容をいつ保存するかについて、よく考慮する必要があります。

このモジュールでは、新しいフィーチャを作成して、ユーティリティ ネットワーク データセットを編集しました。 編集内容を検証し、変更を保存しました。 ユーティリティ ネットワークの編集と検証の基礎を学んだところで、これらのスキルを活用して、エラーを解消します。


よくあるジャンクション - エッジ エラーの修正

給水栓サービス ラインの接続性エラーの修正

ユーティリティ ネットワーク トポロジのフィーチャは、ジャンクションおよびエッジと呼ばれます。 これらは通常、マップ上では点と線のフィーチャで表されます。 各ユーティリティ ネットワークには、接続が許可されるフィーチャのタイプを決定するルールのコレクションが含まれています。 たとえば、ルールがないフィーチャを接続しようとしたり、競合するルールが複数あるフィーチャを接続しようとしたりすると、接続性が無効である旨のエラーが表示されます。

このセクションでは、ジャンクション - エッジ エラー (エラー 8) の例を紹介します。 これを解消するには、ジャンクションの [アセット タイプ] を変更します。

  1. リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックします。
  2. ブックマーク ギャラリーで、[Bookmark 2] をクリックして、このブックマークにズームします。

    マップで、浄化サービス バルブ (マップ上で [Service Valve, Purge] と表示) が給水栓サービス ライン ([Service, Hydrant Service] と表示) に設置されている場所が拡大されます。

    給水栓サービス ラインと浄化サービス バルブの周囲のエラー エリア。

    この予期せぬフィーチャの組み合わせにより、エラー [8: 無効な接続性 - ジャンクション エッジ ルールがありません] が複数件発生しました。

    ジャンクション - エッジ エラー (エラー 8) が発生したら、以下の問いかけを行って、エラーを解消しましょう。

    この場所で、他のエラーが発生していますか?

    • 発生している場合は、他のエラーによってフィーチャが接続できなくなっている可能性があるため、他のエラーを先に解消する必要があります。

    これらのフィーチャの接続を許可する必要がありますか?

    • 必要がある場合は、接続のためのルールを追加するよう、管理者に依頼する必要があります。
    • 必要がない場合は、データを修正するための最善の方法を特定する必要があります。

    では、マップに表示されたエラーについて、これらの問いかけを行います。

    • この場所で、他のエラーが発生していますか? いいえ。 複数のエラーが発生していますが、それらはすべてサービス バルブとサービス ラインの間のジャンクション - エッジ エラーであり、単一のジャンクション - エッジの問題であるため、最初に他のエラーを修正する必要はありません。
    • これらのフィーチャの接続を許可する必要がありますか? いいえ。水道施設に関する既存の知識から、給水栓サービス ラインに浄化サービス バルブを接続すべきではないことがわかります。 代わりに、給水栓サービス バルブを使用する必要があります。 [Junction Edge] ルールを参照して、確認します。
  3. マップ上で、[Service Valve, Purge] フィーチャをクリックして、選択します。

    選択した給水栓サービス ライン

  4. ポップアップの下部まで、スクロールします。 [Rules (39)] の下で、[Junction Edge (37)] を展開します。

    テーブルが開き、選択したフィーチャをユーティリティ ネットワークのジャンクション エッジ ルールに従って接続できる、すべてのフィーチャ タイプが一覧表示されます。

    Rules テーブルを示すポップアップ

    ヒント:

    テーブルを読み取りづらい場合は、ポップアップ ウィンドウの端をドラッグして、ウィンドウを拡大します。

  5. テーブルの [AssetGroup] 列で、2 つの [Service Valve] セルを探します。

    Rules テーブルの Service Valve 行

    このテーブルは、[Service Valve] を選択したラインに接続する場合、[AssetType][Hydrant] または [Service] に指定する必要があります。 選択したラインが給水栓サービス ラインであるため、サービス バルブのアセット タイプを [Hydrant] に変更します。

    注意:

    Utility Data Management Support Tools を Esri の GitHub ページからダウンロードし、[Rule Popup] オプションを指定して、[Configure UN Layers] ツールを実行することによって、ポップアップにルールを表示するよう、構成することができます。

  6. ポップアップを閉じます。

    リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択] をクリックします。

  7. マップ上で、[Service Valve, Purge] フィーチャをクリックして、選択します。

    選択した給水栓サービス バルブ

  8. リボン上の [選択] グループで、[属性] をクリックして、[属性] ウィンドウを開きます。

    リボンの属性ボタン

  9. [属性] ウィンドウで、[Asset type] の値を [Hydrant] に変更します。

    属性ウィンドウで、Asset type を Hydrant に設定

  10. [適用] をクリックするか、[自動的に適用] がオンになっていることを確認します。

    バルブ周辺のダーティ エリアが、[エラー] シンボルから [ダーティとエラー] シンボルに変化し、エラーのあるフィーチャが編集され、再度検証する必要があることが示されています。

    マップ上のダーティとエラー エリア

  11. マップで、3 つのダーティ エリアすべてが表示されるまで縮小します。

    デフォルトでは、[整合チェック] コマンドを実行しても、現在のマップ範囲内のダーティ エリアしか検証されません。

  12. リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで、[整合チェック] をクリックします。

    ダーティ エリアとエラー ラベルがすべて表示されなくなります。 マップのこの部分が現在検証され、エラーはありませんでした。 サービス バルブのシンボルとラベルも変更されました。

  13. マップ上の任意の場所を右クリックし、[選択解除] をクリックして、選択を解除します。

    マップのショートカット メニューの選択解除オプション

  14. リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。
  15. [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。

    このセクションでは、有効なジャンクションを作成して、2 つのエッジ フィーチャを接続することで、ジャンクション - エッジ エラー (エラー 8) を解消しました。 システムが点 (ジャンクション) を線 (エッジ) に接続できない場合は、必ずジャンクション - エッジ エラーが生成されるため、このエラーは、他のエラーが発生したことでフィーチャを接続できない場合に、よく発生します。 このエラーが発生したら、先に他のエラーを解消するよう努めてください。それにより、ジャンクション - エッジ エラーも解消できることがあります。

    注意:

    構成を変更して、このエラーを解消する方法については、ユーティリティ ネットワークのルールの構成のチュートリアルのジャンクション - エッジ接続の許可をご覧ください。

不明確な接続性エラーの修正

複数のフィーチャの接続方法が不明な場合は、ユーティリティ ネットワークにより、[9: 無効な接続性 - 該当するジャンクション エッジ ルールが複数存在します] というエラーが生成されます。 このエラーは、不明確な接続性エラーとも呼ばれます。 これを解消するには、ターミナル接続を変更します。

  1. [Bookmark 3] ブックマークにズームします。

    マップで、データセットの東側のエッジのポンプ場が拡大されます。 ポンプ場には、水を周辺住民に供給する近くの貯水塔に送水するポンプ ([Pump, Primary] と表示) が、3 基収納されています。

    マップ上の 3 基のプライマリ ポンプ

    ポンプ場では、3 件の [9: 無効な接続性 - 該当するジャンクション エッジ ルールが複数存在します] エラーも発生しています。 この 3 件のエラーは、ポンプ場の中央のポンプで起こっており、中央のポンプに不具合があることを示しています。 これらのエラーが解消されるまで、影響を受けるフィーチャが接続されず、このポンプ場に関連付けられた水道システムまたは圧力帯で、トレース解析を実施できません。

    この問題をより深く理解するため、給水ライン用のターミナルに、ラベルを表示します。

  2. [コンテンツ] ウィンドウで、[ラベリング別にリスト] タブをクリックします。

    コンテンツ ウィンドウのラベリング別にリスト タブ

  3. [コンテンツ] ウィンドウで、[Labels][Water Line] を展開します。

    このレイヤーに関連付けられた 3 つのラベル クラスが表示されます。

  4. [From Terminal][To Terminal] の隣のチェックボックスをオンにし、これらのラベルをオンにします。

    コンテンツ ウィンドウでオンになった From Terminal と To Terminal のラベル クラス

    マップ上に、さらにラベルが表示されます。 各 [Water Main] ラインの始点と終点に 1 つずつラベルが表示され、デバイスに接続されたターミナルを示します。 これらのターミナルは、水がポンプとその他のデバイスを流れる方向を指しています。 すべてのポンプの流れの方向が同じになり、ポンプ場内で、ループを形成しないことが重要です。

  5. マップで、3 つのポンプ フィーチャのいずれかの側面のターミナル ラベルを読み取れるまで、拡大します。

    ポンプのターミナル ラベル

    上下のポンプに従い、ポンプ場の低圧側はポンプの左 (西)、高圧側は右 (東) となります。 中央のポンプのターミナル接続は、完全に定義されていません。 このため、流れの方向が明確でない不明確な接続性が生じます。

    中央のポンプと接続される [Water Main, Transmission Main] のターミナル接続を更新します。

  6. リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで [ターミナル接続] をクリックします。

    リボンのターミナル接続ボタン

  7. [ターミナル接続の変更] ウィンドウで、[ライン フィーチャの選択] がアクティブになっている (青くハイライトされている) ことを確認します。

    ターミナル接続の変更ウィンドウでのライン フィーチャの選択

  8. マップ上で、中央のポンプの左 (西) にある [Water Main, Distribution Main] ラインをクリックして、選択します。

    マップで水道本管を選択

  9. [ターミナル接続の変更] ウィンドウの [終点: Pump] で、[ターミナル][Low Pressure In] に設定されているか確認します。

    ターミナル接続の変更ウィンドウで、ターミナルを Low Pressure In に設定

    注意:

    [ターミナル接続の変更] ウィンドウにエラー メッセージ [一致するデバイスが複数見つかりました] が表示された場合、[コンテンツ] ウィンドウで [Labels] レイヤーを右クリックし、[削除] をクリックします。

  10. [適用] をクリックします。

    マップでは、ターミナル ラベルが [None] から [Low Pressure In] に更新されます。 ダーティ エリアのシンボルも変更されます。

    更新されたマップ上のターミナル ラベル

  11. マップ上で、中央のポンプの右 (東) にある [Water Main, Distribution Main] ラインをクリックして、選択します。

    マップで水道本管を選択

  12. [ターミナル接続の変更] ウィンドウの [始点: Pump] で、[ターミナル][High Pressure Out] に変更します。

    ターミナル接続の変更ウィンドウで、ターミナルを High Pressure Out に設定

  13. [適用] をクリックします。
    注意:

    [Labels] レイヤーを削除した場合は、この時点で必要に応じて置換できます。 ただし、[ターミナル接続の変更] ウィンドウを使用するたびに、後で再度削除する必要があります。

    レイヤーを置換するには、[カタログ] ウィンドウから [Labels back-up] マップを開きます。 [Labels] レイヤーをコピーして、[Connectivity Errors] マップに貼り付けます。 それを [Water Utility Network] レイヤーの下に移動します。

    レイヤーを再度削除する必要があり、編集内容を保存するかどうか尋ねられた場合は、[はい] を選択します。

    マップ上に、新しい [High Pressure Out] ラベルが表示されます。

    更新されたマップ上のターミナル ラベル

    編集された水道本管周辺のダーティ エリアが [ダーティとエラー] シンボル (青い斜線に赤い輪郭) に変わり、再度検証が必要であることを示しています。 ポンプは編集されていないため、その周辺のダーティ エリアは、[エラー] シンボル (赤い斜線に赤い輪郭) のままです。

    マップ上のダーティ エリア

    次に、編集内容を検証します。

  14. マップ上の任意の場所を右クリックし、[選択解除] をクリックして、選択を解除します。
  15. マップで、3 つのダーティ エリアすべてが表示されるまで縮小します。
  16. リボンの [ユーティリティ ネットワーク] タブの [ネットワーク トポロジ] グループで、[整合チェック] をクリックします。

    検証が完了したら、エラーが検出されなかった旨の通知が表示されます。 3 つのダーティ エリアがすべて、マップから消えます。

    エラーもダーティ エリアもないポンプ場

  17. リボンの [編集] タブをクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。
  18. [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。

    このセクションでは、ターミナル接続を変更することで、ポンプ場の不明確な接続性エラー (エラー 9) を解消しました。 このエリアのすべてのエラーとダーティ エリアが解消されたため、このポンプ場を使用して、解析を実行できます。

このモジュールでは、ジャンクション - エッジ接続性エラーを作成することによって、ユーティリティ ネットワークにより、データの問題を特定できる例をいくつか紹介しました。 これらの例では、データを確認し、エラーを解釈し、データに変更を加えて、エラーを修正することができました。


ターミナルの接続性エラーの修正

フィーチャ編集後のターミナル接続の修正

先に見たとおり、ユーティリティ ネットワークの一部の機能は、接続に使用されるターミナルを持つよう構成されています。 ターミナルを持つフィーチャに接続する場合、接続に使用するターミナルを指定する必要があります。 指定されたターミナルが接続されたフィーチャに対して有効ではない場合、システムは、無効ターミナル接続エラーとも呼ばれるエラー [36: ライン フィーチャが無効なターミナルを含んでいます] を発します。

このセクションでは、無効ターミナル接続エラー (エラー 36) の原因となるユーティリティ ネットワークに対し、必要な編集を行います。 エラーを解消するには、ターミナル接続を削除します。

  1. [Bookmark 4] ブックマークにズームします。

    マップでは、[Water Main, Transmission Main] に接続されている [Water Main, Distribution Main] のシステム分離バルブ ([System Valve, Isolation Zone] と表示) とチェック フロー バルブ ([Flow Valve, Check] と表示) が拡大されます。

    システム分離バルブを表示したマップ

    このマップは、正しくないと述べました。 北側のバルブは、実際にはシステム バルブであり、システム分離バルブではないため、[Asset type] 属性を更新する必要があります。

  2. [ターミナル接続の変更] ウィンドウの下部で、[属性] タブをクリックして、[属性] ウィンドウを再度開きます。

    属性タブ

    ヒント:

    または、リボンの [マップ] タブをクリックします。 [選択] グループで、[属性] をクリックします。

  3. [属性] ウィンドウで、[1 つまたは複数のフィーチャを選択] が有効になっている (青くハイライトされている) かを確認します。
  4. マップ上で、[System Valve, Isolation Zone] をクリックして、選択します。

    マップ上でシステム分離バルブを選択

  5. [属性] ウィンドウの [Asset type] で、[System] を選択します。

    属性ウィンドウで、Asset type を System に設定

  6. [属性] ウィンドウの下部で、[適用] をクリックするか、[自動的に適用] がオンになっていることを確認します。

    マップ上で、バルブのラベルが [System Valve, System] に変わります。 ダーティ エリアが青い [ダーティ] シンボルによってマップ上に表示され、バルブが編集され、検証が必要であることを示します。

    フィーチャとダーティ エリアをマップ上で選択

  7. リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] タブで、[検証] をクリックします。

    ダーティ エリアは消えますが、新たに 3 つのダーティ エリアが表示され、今度は赤い [エラー] シンボルが表示されます。

    3 つのエラー エリア

    マップを修正するために編集すると、新たなエラーが表示されることがあります。 これは問題ありません。単に、修正が完了する前に、もう少し編集が必要だという意味です。 次に、ターミナル接続を削除することで、新しいエラーを修正します。

    ラインがターミナル経由でバルブに接続しようとしているため、エラー [36: ライン フィーチャが無効なターミナルを含んでいます] が表示されました。 分離バルブにはターミナルがありますが、これはバルブのいずれかの側にある隔離ゾーンを一意に識別するために必要です。 しかし、システム バルブには、ターミナルがありません。 このエラーを解消するには、バルブのいずれかの側のラインから、無効なターミナル接続を削除します。

  8. [ターミナル接続の変更] ウィンドウを再度開きます。
    ヒント:

    [ターミナル接続の変更] ウィンドウが見つからない場合は、リボンの [ユーティリティ ネットワーク] タブの [ネットワーク トポロジ] グループで、[ターミナル接続] をクリックします。

  9. [ターミナル接続の変更] ウィンドウで、[ライン フィーチャの選択] がアクティブになっていることを確認します。
  10. マップ上で、システムバルブの上 (北) にある [Water Main, Distribution Main] をクリックして、選択します。

    マップで水道本管を選択

  11. [ターミナル接続の変更] ウィンドウの [終点: System Valve] で、削除ボタンをクリックします。

    ターミナル接続の変更ウィンドウの削除ボタン

    [終点: System Valve][System Valve] の文字に、取り消し線が付けられます。

    注意:

    [終点: System Valve][ターミナル接続の変更] ウィンドウに表示されない場合は、[コンテンツ] ウィンドウで、[Labels] レイヤーを右クリックして [削除] をクリックします。 [レイヤーを削除しています] ウィンドウが表示されたら、[保存] をクリックします。

  12. [適用] をクリックします。

    地図上では、バルブの北東にあるダーティ エリアが、[ダーティとエラー] シンボルに変わります。

    ダーティとエラー・エリア

  13. マップ上で、システムバルブの下 (南) にある [Water Main, Distribution Main] をクリックして、選択します。

    マップで水道本管を選択

  14. [ターミナル接続の変更] ウィンドウの [始点: System Valve] で、削除ボタンをクリックします。 [適用] をクリックします。

    バルブの南側のダーティー エリアも [ダーティとエラー] シンボルに更新されます。 次に、編集内容を検証します。

  15. マップで、3 つのダーティ エリアすべてが表示されるまで縮小します。

    すべてのエラー エリアが、ダーティとエラー エリアに変更されました。

  16. リボンの [ユーティリティ ネットワーク] タブの [ネットワーク トポロジ] グループで、[整合チェック] をクリックします。

    ダーティ エリアが、マップから消えます。

    エラーとダーティ エリアが消えたマップ

    次に、選択を解除し、編集内容を保存します。

  17. リボンの [編集] タブをクリックします。 [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。
  18. [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。

    このセクションでは、バルブの [Asset type] を更新しました。 編集を検証したときに、無効なターミナル接続エラー (エラー 36) が新たに発生しました。 これらのエラーは、ラインからターミナル接続を削除することで解消されました。 他の状況で適用できる可能性のある、このエラー解消のための別の方法として、ターミナル接続を変更することが挙げられます。

    注意:

    構成を変更して、このエラーを解消する方法については、ユーティリティ ネットワークのルールの構成のチュートリアルの無効なターミナル接続エラーの修正をご覧ください。

フィーチャ削除後のターミナル接続の修正

マップには、もう 1 つ誤りがあります。 このエリアに、チェック フロー バルブは存在しないと述べました。 これをマップから削除すると、2 つのエラーが発生します。 それらのエラーを解消するには、ターミナル接続を削除します。

  1. 必要に応じて、[Bookmark 4] というブックマークにズームします。
  2. マップ上で、[Flow Valve, Check] フィーチャをクリックして、選択します。

    マップ上でチェック フロー バルブを選択

  3. リボンの [編集] タブをクリックします。 [フィーチャ] グループで、[削除] をクリックします。

    リボン上の削除ボタン

  4. [削除] ウィンドウで、[はい] をクリックします。

    バルブの代わりに、新しいダーティ エリアが表示されます。

    マップ上のダーティ エリア

  5. リボンで、[ユーティリティ ネットワーク] タブをクリックします。 [ネットワーク トポロジ] グループで、[整合チェック] をクリックします。

    マップ上に、新たなエラーが表示されます。

    エラー 10 とエラー 36 が発生したマップ

    エラー [0: 無効な接続性 - エッジがサブタイプと異なるため、接続できません] は、フィーチャの接続を妨げる他のエラーの副産物である場合があるため、まずエラー 36 に注目します。

    エラー [36: ライン フィーチャが無効なターミナルを含んでいます] は、[Water Main, Distribution Main] ラインが引き続き削除されたデバイスのターミナルを参照しているために発生しました。 このエラーの解消方法は、このチュートリアルの前半で学んだものと同じです。つまり、水道本管ラインからターミナル接続を削除します。

  6. マップ上で、小さい方のダーティ エリアを通る線分を選択します。

    マップで水道本管を選択

  7. [ターミナル接続の変更] ウィンドウの [終点: None] で、削除ボタンをクリックします。

    ターミナル接続の変更ウィンドウの削除ボタン

  8. [適用] をクリックします。

    小さい方のダーティ エリアが、[ダーティとエラー] シンボルに変わります。

  9. 大きい方のダーティ エリアを通る線分を選択します。

    マップで水道本管を選択

  10. [ターミナル接続の変更] ウィンドウの [始点: None] で、削除ボタンをクリックします。 [適用] をクリックします。

    両方のダーティ エリアが、[ダーティとエラー] シンボルに変わります。

  11. マップで、両方のダーティ エリア全体が表示されるまで縮小します。

    ダーティ エリアの全体像

  12. リボンの [ユーティリティ ネットワーク] タブの [ネットワーク トポロジ] グループで、[整合チェック] をクリックします。

    ダーティ エリアとエラーが、マップから削除されます。 最後に、選択を解除して、編集内容を保存し、プロジェクトを保存します。

  13. リボンの [編集] タブをクリックします。 [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。 [編集の管理] グループにある [保存] をクリックします。
  14. [編集の保存] ウィンドウで、[はい] をクリックします。
  15. リボンの上にある [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] ボタンをクリックします。

    クイック アクセス ツールバーの保存ボタン

    このモジュールでは、ターミナル接続の変更を使用して、ラインとデバイス間の無効なターミナル接続を修正する方法を学習しました。

このチュートリアルでは、ユーティリティ ネットワークでデータを編集する方法、編集内容を検証する方法、エラーを解消する方法を学びました。 特に、接続性エラーの最も一般的な原因と修正方法について学びました。

次に、チュートリアルユーティリティ ネットワークのトポロジ エラーの修正を確認して、他のトポロジ エラーとその修正方法について学んでください。 管理者が接続性ルールを構成する方法を学ぶことに興味をお持ちでしたら、ユーティリティ ネットワークのルールの構成チュートリアルをお試しください。ユーティリティ ネットワーク トポロジ エラーの詳細については、以下のリソースをお試しください。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。