深海サンゴのデータの特定

このレッスンは、ハワイ諸島の深海サンゴの認知度を向上したい教育者としての立場から進めます。まず、National Oceanic and Atmospheric Administration (米国海洋大気庁、NOAA) の National Database for Deep-Sea Corals and Sponges からデータを入手します。次に、ArcGIS Pro でデータを探索、分析、情報付加します。

必要に応じ、「An Introduction to NOAA's National Database for Deep-Sea Corals and Sponges」をご参照ください。

サンゴの観察データのダウンロード

NOAA Deep-Sea Coral Data Portal を使用してデータを検索し、サンゴの観察データをハワイ諸島の所在地である北太平洋に絞り込みます。

  1. コンピューター上に、HawaiiDeepSeaCorals という名前のフォルダーを作成します。
  2. NOAA Deep-Sea Coral Data Portal を開きます。

    NOAA Deep-Sea Coral Data Portal Web サイト

    NOAA Deep-Sea Coral Research and Technology Program は、このポータルを通じて深海サンゴ データベースを共有します。

    備考:

    NOAA と National Marine Fisheries Service (国立海洋漁業サービス、NMFS) は、このデータについて明示的、暗黙的な保証は提供しません。また、当該データが配布されている場合でも、そのような保証を提供するわけではありません。NOAA と NMFS は、このデータの誤りや不足、あるいは特定のシステムでこのデータが正常に機能しなかったことに起因する損害については責任を負いません。

  3. マップ ビューアーの上にあるリボンの [Data Query] をクリックします。

    [Data Query] ボタン

  4. [Data Query] ウィンドウで [Region][Western Pacific] に変更し、[Fish Council Region] チェックボックスをオンにして [Search] をクリックします。

    データをダウンロードする [Region] パラメーター

    検索ウィンドウを閉じます。マップが変更され、西太平洋の深海サンゴの観察データが表示されます。新しい場所が定期的に追加されるため、観察数が異なることがあります。

    北太平洋のサンゴ

  5. リボンの [Data Download] をクリックします。

    [Data Download] ボタン

  6. [Data Download] ウィンドウで、[Customized Download] をクリックします。

    [Customized Download] ボタン

    新規ブラウザー タブまたはウィンドウに [Data Access Form] ページが開きます。このページには、ポータルからデータを検索し、ダウンロードするオプションがあります。分類群、地域、時間、深さから検索できます。

  7. [Data Access Form] ページで次の変数をオンにします (同時に、他のすべての変数はオフにします)。
    • CatalogNumber
    • ImageURL
    • Repository
    • ScientificName
    • VernacularNameCategory
    • latitude (degrees_north)
    • longitude (degrees_east)
    • DepthInMeters (m)
    • ObservationDate
    • SamplingEquipment
    • RecordType
    • DataProvider
    • WebSite

    これらの変数は、ダウンロードしたデータセットに追加される属性フィールドになります。

    エクスポート対象として選択したデータ変数

  8. 変数のリストの上にある [Metadata] をクリックします。選択した変数の説明を確認します。
  9. 終了したら、ブラウザーの [戻る] ボタンをクリックして [Data Access Form] ページに戻ります。

    次に、データが北太平洋に限定されていることを確認します。

  10. [Ocean] 変数の [Optional Constraint #1][= "North Pacific"] に設定されていることを確認します ([Ocean] 変数はオンになっていません)。

    北太平洋に限定した [Ocean] 変数

  11. 変数のリストの下部にある [File type][.csv] を選択します。

    [File type] パラメーターを *.csv に設定

  12. [Submit] をクリックしてファイルをダウンロードします。
    備考:

    選択したデータをファイルとしてダウンロードする以外に、[Data Access Form] ページには [Just generate the URL] オプションもあります。このオプションを選択すると、データセット、目的のファイル タイプ、ダウンロード対象として選択した変数を識別する URL が生成されます。

    備考:

    米国外のユーザーの場合: カンマ区切り値 (CSV) ファイルは、値をカンマで分ける区切りテキスト ファイルです。CSV テーブルが正しく開かない場合は、OS のコントロール パネルに移動して、[地域] をクリックし、[形式][英語 (米国)] に変更します。OS の小数点の記号がポイントに変更され、CSV ファイルが正常に開くはずです。このレッスンを完了したら、地域を本来の設定に戻すことができます。

  13. ダウンロードした *.csv ファイルを検索し、[HawaiiDeepSeaCorals] フォルダーに移動します。ファイルを Microsoft Excel または同等のプログラムで開きます。

    スプレッドシートの 2 行目は列タイトルです。この行は必要ないので削除します。

  14. 2 行目を削除します。

    スプレッドシートの 2 行目

  15. ファイルに「Deep_sea_corals_North_Pacific.csv」という名前を付け、[HawaiiDeepSeaCorals] フォルダーに保存します。

海洋保護区域データのダウンロード

NOAA の Marine Protected Areas (MPA) Inventory には米国の水域のすべての MPA (海洋保護区域) が掲載されており、その場所と役割が明記されています。MPA データベースをダウンロードします。このデータベースを使用し、ハワイの海洋保護区域にどの深海サンゴが生育しているか理解を深めます。

  1. NOAA の MPA Inventory Web サイトを開きます。
  2. [Introduction] ウィンドウで [Downloadable GIS data] をクリックします。

    ダウンロード可能な GIS データのリンク

    MPA データはコンピューターに自動的にダウンロードされます。

  3. 必要に応じて [MPAI2017.zip] ファイルを探して [HawaiiDeepSeaCorals] フォルダーにコピーします。
  4. ファイルをダブルクリックして、コンテンツを展開します。

    ダウンロードした MPA データはシェープファイル形式です。

データのプロジェクトへの追加

次に、ダウンロードしたデータを ArcGIS Pro プロジェクトに追加し、分析と探索に備えます。

  1. Start ArcGIS Pro. If prompted, sign in using your licensed ArcGIS account.
    備考:

    If you don't have ArcGIS Pro or an ArcGIS account, you can sign up for an ArcGIS free trial.

  2. [空のテンプレート] の下で、[マップ] テンプレートをクリックします。
  3. [新しいプロジェクトの作成] ウィンドウの [名前] に「Exploring Hawaii Deep Sea Corals」と入力します。[場所] では [HawaiiDeepSeaCorals] フォルダーを参照します。[新規フォルダーの作成] チェックボックスをオフにします。

    [新しいプロジェクトの作成] パラメーター

  4. [OK] をクリックします。
  5. [カタログ] ウィンドウで、[フォルダー][HawaiiDeepSeaCorals] を展開します。[MPAI_2017.shp] シェープファイルを右クリックして [現在のマップに追加] を選択します。

    MPAI_2017 シェープファイルをマップに追加

    備考:

    圧縮ファイルからシェープファイルを抽出した方法によっては、[MPAI_2017] フォルダーを展開しなければシェープファイルにアクセスできないこともあります。

    ポリゴン データがマップ上に表示されます。現在、このマップは、シェープファイルの座標系に適合するように、改良されたエケルト第 4 図法で描画されています。世界のエケルト第 4 図法は、世界地図向けに設計された正積図法です。

    世界のエケルト第 4 図法によるマップ上のポリゴン データ

  6. [コンテンツ] ウィンドウで、[MPAI_2017] レイヤーをオフにします。

    このレイヤーは後から使用します。

  7. [カタログ] ウィンドウで、[Deep_sea_corals_North_Pacific.csv] を右クリックし、[現在のマップに追加] を選択します。

    [現在のマップに追加] オプション

  8. [コンテンツ] ウィンドウで、[Deep_sea_corals_North_Pacific.csv] を右クリックして [XY データの表示] を選択します。

    [XY データの表示] オプション

  9. [XY テーブル → ポイント (XY Table To Point)] ジオプロセシング ツールで、次のパラメーターを設定します。

    • 必要に応じて、[入力テーブル][Deep_sea_corals_North_Pacific.csv] を選択します。
    • [出力フィーチャクラス] に「deep_sea_corals_North_Pacific」と入力します。
    • 必要に応じて、[X フィールド][longitude] を選択します。
    • 必要に応じて、[Y フィールド][latitude] を選択します。

    [XY テーブル → ポイント (XY Table To Point)] ツールのパラメーター

  10. [実行] をクリックします。

    ファイルには 500,000 件以上の観察データが格納されているので、ツールの実行が終了するまで数分かかることがあります。

    完了すると、[deep_sea_corals_North_Pacific] という名前の新しいレイヤーがマップに追加されます。レイヤーは、選択された北太平洋のサンゴの観察データで構成されます。

    フィーチャクラスに変換した XY ポイント データ

  11. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_North_Pacific] を右クリックして、[属性テーブル] を選択します。
  12. 属性テーブルで、テーブルに 605,242 件以上のレコードが格納されていることを確認します。

    属性テーブルのレコード数

    備考:

    deep-sea corals データベースは定期的に更新されます。画像例とは少し異なるデータが表示されることがあります。

  13. 属性テーブルを閉じます。
  14. [クイック アクセス ツールバー][保存] ボタンをクリックします。

    マップで必要な空間データが揃ったので、パターンと傾向を把握するためにデータを探索できるようになりました。次のセクションでは、いくつかのツールを使用してハワイのサンゴのデータをまとめ、チャートやグラフを活用して観察データの属性を探索し、ArcGIS Living Atlas of the World のコンテンツを用いてデータに情報を付加します。

ハワイ周辺のサンゴ観察データの検索

次に、ハワイ周辺の米国排他的経済水域内にあるサンゴ観察データを選択します。この操作では、ArcGIS Living Atlas of the World で使用できる排他的経済水域 (EEZ) 境界を使用します。一般的に、州水域は沿岸から 0 ~ 3 海里ですが、ハワイ周辺の EEZ として特定されている連邦水域は最大で 200 海里です。深海サンゴは州水域よりも深い場所で生育しているので、EEZ 内のサンゴ観察データを選択します。

  1. [カタログ] ウィンドウで [ポータル] をクリックします。[Living Atlas] ボタンをクリックします。

    Living Atlas の検索オプション

  2. 検索ボックスに「World Exclusive Economic Zone Boundaries」と入力し、Enter キーを押します。検索結果で [World Exclusive Economic Zone Boundaries] にカーソルを合わせ、レイヤーの詳細情報を確認します。

    [World Exclusive Economic Zone Boundaries] レイヤーのメタデータ

    このレイヤーはフィーチャ レイヤーなので、フィーチャのローカル コピーを作成して編集、情報付加、改良を行えます。

  3. [World Exclusive Economic Zone Boundaries] を右クリックして [現在のマップに追加] を選択します。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで、[World Exclusive Economic Zone Boundaries] レイヤーをクリックします。
  5. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択] ボタンをクリックします。

    [選択] ボタン

  6. マップで、ハワイ諸島を囲むポリゴンを選択します。

    ハワイの EEZ を選択

  7. [コンテンツ] ウィンドウで [Sovereign Country] レイヤーを右クリックして [属性テーブル] を選択します。
  8. 属性テーブルの下部にある [選択レコードを表示] をクリックします。[Hawaiian Exclusive Economic Zone] だけが選択されていることを確認します。
  9. 属性テーブルを閉じます。ただし、選択はクリアしないでおきます。

    次に、[空間検索 (Select Layer By Location)] ツールを使用して EEZ 境界と交差するサンゴを選択します。ハワイの EEZ がすでに選択されているので、このツールを実行してもハワイの EEZ 内のサンゴしか返されません。

  10. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[空間条件で選択] をクリックします。

    [空間検索 (Select Layer By Location)] ジオプロセシング ツールが開きます。

  11. [空間検索 (Select Layer By Location)] ツールで、次のパラメーターを設定します。

    • [入力フィーチャ][deep_sea_corals_North_Pacific] を選択します。
    • [リレーションシップ][インターセクト] を選択します。
    • [フィーチャの選択][World Exclusive Economic Zone Boundaries\Sovereign Country] を選択します。
    • [選択タイプ] で、[新規選択セット] を選択します。

    [空間検索 (Select Layer By Location)] ツールのパラメーター

  12. [実行] をクリックします。

    ツールが実行され、60,000 件を超えるサンゴ観察データが選択されます (数を確認するには、[deep_sea_corals_North_Pacific] 属性テーブルを開きます)。データは定期的に更新されるので、合計数は異なる可能性があります。

    次に、選択したサンゴを独自のフィーチャクラスにエクスポートします。

  13. [コンテンツ] ウィンドウで [deep_sea_corals_North_Pacific] を右クリックし、[データ] をポイントして [フィーチャのエクスポート] を選択します。

    選択フィーチャのエクスポート

  14. [フィーチャクラス → フィーチャクラス (Feature Class to Feature Class)] ツールで、次のパラメーターを設定します。

    • [入力フィーチャ][deep_sea_corals_North_Pacific] を選択します。
    • [出力場所] で、[Exploring Hawaii Deep Sea Corals.gdb] が選択されていることを確認します。
    • [出力フィーチャクラス] に「deep_sea_corals_Hawaii」と入力します。

    [フィーチャクラス → フィーチャクラス (Feature Class to Feature Class)] ツールのパラメーター

  15. [実行] をクリックします。
  16. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_North_Pacific] レイヤーをオフにします。[World Exclusive Economic Zone Boundaries] レイヤーをオフにして折りたたみます。
  17. マップでハワイに移動します。リボンの [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[ベースマップ] をクリックして [Oceans] を選択します。

    ベースマップを海洋に更新

  18. プロジェクトを保存します。
  19. ArcGIS Pro の外部で [HawaiiDeepSeaCorals] フォルダーを参照し、[Graphs] という新規フォルダーを作成します。

    後ほど、作成したグラフのコピーをこのフォルダーにエクスポートし、保存します。

このレッスンでは、NOAA Deep-Sea Coral Data Portal のデータを探索し、ダウンロードしました。NOAA Deep-Sea Coral Data Portal を使用して、北太平洋のサンゴのデータを検索し、ダウンロードしました。次に、EEZ 境界を使用して、ハワイ諸島での観察結果だけを選択しました。

次のレッスンでは、ハワイのサンゴ観察データと MPA を使用して、サンゴの種類や、観察を行った方法、サンゴが発見された深さ、沿岸からサンゴの生育場所までの距離について確認します。


深海サンゴの探索

前のレッスンでは、分析と探索に使用するデータを検索、ダウンロード、準備しました。このレッスンでは、ArcGIS Pro ツールおよびワークフローを使用して、ハワイで記録された深海サンゴに関する観察データについて、いくつかの質問に答えます。

このレッスンの質問を 1 つずつ順番に探索することも、興味がある質問にスキップしてもかまいません。

深海サンゴの主な種類とは?

ハワイの深海サンゴの探索は、主なサンゴの種類や、それらのサンゴの生育場所の平均深さを確認することから始めてみましょう。観察データの属性をまとめ、その質問への答えを明らかにします。

カイロウドウケツのガラス海綿

メキシコ湾北西に生育するカイロウドウケツ (ガラス海綿)。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research。

  1. 必要に応じ、[Exploring Hawaii Deep Sea Corals] プロジェクトを開きます。
  2. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーを右クリックして [属性テーブル] を選択します。
  3. 属性テーブルで [VernacularNameCategory] フィールドを右クリックし、[集計] を選択します。

    [VernacularNameCategory] フィールドには、生物の一般名 (通俗名) が含まれます。サンゴは、イシサンゴ (コップ状)、イシサンゴ (枝状)、イシサンゴ (未分類)、クロサンゴ、金サンゴ、オオイソバナ、軟サンゴ、ウミエラ、レース サンゴ、匍匐枝サンゴ、タイセイヨウアオサンゴ、ロングホーン ヒドロ虫網サンゴ、その他のサンゴ様ヒドロ虫網、海綿 (未分類)、ガラス海綿、普通海綿類、石灰質海綿、硬海綿、N として分類されます。

  4. [要約統計量 (Summary Statistics)] ツールで、次のパラメーターを設定します。

    • [入力テーブル][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [出力テーブル] に「DominantCorals」と入力します。
    • [統計フィールド][フィールド][DepthInMeters] を選択します。
    • [統計フィールド][統計の種類][平均] を選択します。
    • [ケース フィールド] で、[VernacularNameCategory] を選択します。

    [要約統計量 (Summary Statistics)] ツールのパラメーター

  5. [実行] をクリックします。

    ツールにより [DominantCorals] テーブルが生成され、[コンテンツ] ウィンドウに追加されます。

  6. [コンテンツ]  ウィンドウで、 [DominantCorals] を右クリックし、 [開く] を選択します。

    [DominantCorals] 要約統計テーブル

    テーブルの [FREQUENCY] フィールドは、各種サンゴの観察データの件数を示します。さらに、[MEAN_DepthInMeters] フィールドは、特定の種類のサンゴが観察された平均深さを示します。

  7. テーブルで [FREQUENCY] フィールドを右クリックし、[降順で並べ替え] を選択します。

    観察数が最多のサンゴ

    観察数が最多なのはオオイソバナで (35,045 件)、 平均で海面下 1,242 メートルの場所で観察されています。

  8. さらに詳しく知りたい方は、海面下 1,000 メートルよりも深い場所で観察されるサンゴの種類を探してみましょう。([Mean_DepthInMeters] フィールドを降順に並べ替えます。)
  9. 属性テーブルを閉じます。

サンゴの観察データが作成された時期は?

環境条件により、サンゴの種類の観察データ数は時間の経過とともに変化する可能性があります。水温や塩度の変動によって増減する種類もあります。サンゴの観察データを取得した時期を探るには、ライン チャートを使用します。

イエロー ピカソ スポンジとホワイト スポンジ

Davidson Seamount のイエロー ピカソ スポンジとホワイト スポンジ。写真提供: NOAA/MBARI。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで [deep_sea_corals_Hawaii] を右クリックし、[デザイン] をポイントして [フィールド] を選択します。

    [フィールド] テーブルが表示されます。

    データ タイプが [テキスト] の、[フィールド] テーブル内の [ObservationDate]

  2. [ObservationDate] フィールドを見つけます。

    [ObservationDate] フィールドのデータ タイプは、[テキスト] です。次に、このフィールドを [日付] データ タイプに変換して、時間ベースのチャートの作成に使用できるようにします。

  3. [フィールド] ビューを閉じます。
  4. [解析] タブをクリックします。[ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。
  5. [ジオプロセシング] ウィンドウで、データ管理ツール内にある [時間フィールドの変換 (Convert Time Field)] ツールを検索し、開きます。
  6. [時間フィールドの変換 (Convert Time Field)] ツールで、次のパラメーターを設定します。

    • [入力テーブル][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [入力時間フィールド] で、[ObservationDate] を選択します。
    • [入力時間フォーマット] で、「mm/dd/yyyy」と入力します。
    • [出力時間フィールド] で、デフォルト名である [ObservationDate_Converted] を受け入れます。
    • [出力時間タイプ] で、[日付] を選択します。

    パラメーターが入力された [時間フィールドの変換 (Convert Time Field)] ツール

  7. [実行] をクリックします。
  8. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーを右クリックして [チャートの作成] をポイントし、[ライン チャート] を選択します。

    レイヤーのショートカット メニューでのライン チャートの作成

  9. [チャート プロパティ] ウィンドウで、次のパラメーターを設定します。

    • [日付または数値][ObservationDate_Converted] を選択します。
    • [集約] で、[個数] を選択します。
    • [間隔サイズ][10 年] を選択します。
    • [データ ラベル][ラインにラベル付け] をオンにします。

    ライン チャートのプロパティの設定

    チャート ビューでライン チャートが更新されます。

    観察日のライン チャート

    最初のサンゴの観察は、1902 年ごろに行われています。しかし、その後およそ 60 年間は記録されていません。1960 年代半ばになるとサンゴが再び観察されるようになり、それ以降 1980 年代半ばまで 4,000 件に近い観察が行われています。技術が発達して潜水艇やビデオが広く使用されるようになると、観察の件数は 1983 年以降に急増しました。最新の観察は 2002 年ごろに行われています。

  10. チャートの中で、観察件数が最多のポイント (19,520) をクリックします。

    対応するポイントもマップ上で選択されます。

    チャート上で最新の観察を選択

    2003 年前後の観察は 3,000 メートルの範囲で行われ、太平洋の多くの島や海山が含まれます。これらの観察は最新の技術によって実現したもので、スキューバ装置や潜水艇の使用により、観察の頻度や観察データの件数も増えました。

  11. チャート上で、1902 年またはその前後の観察データを表すポイントをクリックします。

    最も古い観察を選択

    これらの観察データのほとんどはハワイの主な島々に集中しており、半径 700 キロメートルほどが網羅されます。これらの観察データの大半は、スミソニアン協会の自然史博物館で記録されています。標本は、United States Commission of Fish and Fisheries (米国魚類漁業委員会) による探索の一環として浚渫機やトロール網で収集されたものです。また、中には漁師による記録も含まれるでしょう。

  12. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択解除] をクリックして、チャート上で選択したポイントを選択解除します。
  13. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーのシンボルを右クリックして [ジンジャー ピンク] を選択します。

    観察ポイントの色を変更

    マップとチャートが、選択した色で更新されます。

    更新したチャート シンボル

    次に、チャート タイトルを修正して凡例のタイトルと説明を追加します。

  14. [チャート プロパティ] ウィンドウで、[一般] タブをクリックします。次のパラメーターを変更します。

    • [チャートのタイトル] に「Coral Observations Over Time」と入力します。
    • [X 軸のタイトル] に「Observation Date」と入力します。
    • [Y 軸のタイトル] に「Number of Observations」と入力します。
    • [説明] に「Coral Observations within the U.S. EEZ around Hawaii. Coral data obtained from NOAA Deep-Sea Coral Database.」と入力します。

    ライン チャートの一般プロパティの更新

  15. [データ] タブをクリックします。

    チャート プロパティが更新されます。

    チャート タイトルの更新

    備考:

    チャートは、ArcGIS Pro プロジェクト内で、チャートの生成元となったレイヤーのプロパティとして保持され、必要に応じてレイアウトに追加されることがあります。ストーリー マップにチャートを追加したり、他のプレゼンテーションで使用したりする場合は、画像としてエクスポートして、個別に保存することができます。

  16. [チャート] ビューで [エクスポート] をクリックします。
  17. ライン チャートに「Coral Observations Over Time.jpg」と名前を付け、[Graphs] フォルダーに保存します。

    出力名には *.jpg を追加し、グラフを正しい画像形式で保存します。

  18. [チャートプロパティ] ウィンドウとライン チャートを閉じます。
    備考:

    チャートを閉じても、チャートはプロジェクトから削除されません。チャートを削除しない限り、チャートは [コンテンツ] ウィンドウに残ります。

    レイヤー凡例のチャート

観察データの収集方法とは?

次に、最初の深海サンゴの観察データと現在のデータを記録した方法を探ります。そのために、各観察データの [RecordType] フィールドに含まれる記録方法をチャート化します。

クロサンゴ (Bathypathes 属)

ジョンストン環礁の尾根に生息するクロサンゴ (Bathypathes 属)。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーを右クリックして [チャートの作成] をポイントし、[バー チャート] を選択します。
  2. [チャート プロパティ] ウィンドウで、次のパラメーターを設定します。

    • [カテゴリまたは日付] で、[RecordType] を選択します。
    • [集約] で、[個数] を選択します。
    • [データ ラベル][バーにラベル付け] をオンにします。

    バー チャートが更新され、観察記録タイプごとの件数が表示されます。

    記録タイプのバー チャート

    観察データの大半はビデオによって収集され、その映像をもとに専門家が特定したことがバー チャートに示されています。2000 年以前、および 2000 年代半ばに米国太平洋諸島地域で実施されたビデオ調査の深海サンゴの記録のほとんどは、比較的沿岸に近い場所で収集されました。

    サンゴを収集する ROV

    深さ 2,078 メートルに生息する未知のサンゴ種を収集する ROV Deep Discoverer (D2)。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research, 2015 Hohonu Moana

    2015 ~ 2017 年に実施された NOAA Campaign to Address Pacific Monument Science, Technology, and Ocean Needs (CAPSTONE) の調査は、それまでにその地域で実施された調査よりも地理的な規模や深さの両面ともに劇的な飛躍を遂げました。

  3. [チャート] ウィンドウで、[並べ替え] をクリックして [Y 軸降順] を選択します。

    [Y 軸降順] で並べ替えたバー チャート

    [RecordType] は最も高い値 (左) から最も低い値 (右) の順に並べられています。

  4. [deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーの [シンボル] ウィンドウを開きます。[プライマリ シンボル][個別値] を、[フィールド 1] には [RecordType] を選択します。適切な配色を選択します。

    バー チャートのシンボルを更新

    観察データに関連付けられた色の値がチャートに反映されます。色は、選択したシンボルによって異なります。

    シンボル表示したバー チャート

    備考:

    [RecordType] フィールドは、記録の入手元と種類を示します。オプションには、公開文献 ([literature])、収集した標本 ([specimen])、静止画の観察 ([still image])、ビデオの観察 ([video observation])、標本や画像のない記録 ([notation])、またはトロール網、延縄、観察者による記録 ([catch record]) があります。

    ビデオによる調査

    ROV Deep Discoverer が茎を持つ海綿を撮影。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research, 2015 Hohonu Moana

  5. [チャート プロパティ] ウィンドウで、[一般] タブをクリックします。次のパラメーターを変更します。

    • [チャートのタイトル] に「Coral Observations by Record Type」と入力します。
    • [X 軸のタイトル] に「Record Type」と入力します。
    • [Y 軸のタイトル] に「Number of Coral Observations」と入力します。
    • [説明] に「Coral Observations within the U.S. EEZ around Hawaii. Coral data obtained from NOAA Deep-Sea Coral Database.」と入力します。

    バー チャートのプロパティの設定

  6. [データ] タブをクリックします。

    チャートのプロパティが更新されます。

    観察データのほとんどは、ビデオをもとにしています。潜水艇を使用することにより、ダイバーや調査者に危険を及ぼすことなく、非常に深い場所でも映像を遠隔操作で撮影することが可能になりました。その結果、サンゴの実際の標本を収集して 1,900 件を超える観察を行いました。これらの標本を収集するにはさまざまな制約があったため、この方法で数多くの深海サンゴの標本を効率的に収集できたかははっきりしません。

  7. [specimen] バーをクリックします。

    選択した標本記録

    1,907 件の観察データはハワイ諸島全体に分布しており、そのほとんどは南側の主要 5 島周辺に集中しています。これは、地元の漁師やダイバーが標本を収集した結果である可能性もあります。

    備考:

    観察データの件数はそれぞれに異なることがあります。

  8. 選択を解除します。[チャート] ビューで [エクスポート] をクリックします。
  9. ライン チャートに「Coral Observations by Record Type.jpg」と名前を付け、[Graphs] フォルダーに保存します。
  10. [チャートプロパティ] ウィンドウとバー チャートを閉じます。プロジェクトを保存します。

サンゴのデータ収集に使用した装置とは?

記録タイプがわかったので、次に、サンゴの観察データの収集に使われたサンプリング装置に関する理解を深めます。バー グラフをもう 1 つ作成し、そのデータを視覚化します。

オオイソバナ

潮流に揺れるハワイのオオイソバナの一種、Rhodaniridogorgia。写真提供: NOAA-HURL アーカイブ。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーを右クリックして [チャートの作成] をポイントし、[バー チャート] を選択します。
  2. [チャート プロパティ] ウィンドウで、次のパラメーターを設定します。

    • [カテゴリまたは日付] で、[SamplingEquipment] を選択します。
    • [集約] で、[個数] を選択します。
    • [データ ラベル][バーにラベル付け] をオンにします。

  3. [チャート] ウィンドウで、チャートを [Y 軸降順] で並べ替えます。

    サンプリング装置のバー チャート

    グラフによると、記録のほとんどは潜水艇と遠隔操作探査機 (ROV) の観察から収集されています。

    備考:

    [SamplingEquipment] フィールドはデータ収集の方法を示しており、ROV、AUV、潜水艇、ドロップ カメラ、曳航式カメラ、トロール、網、浚渫機、延縄、網かご、釣り針と釣り糸、グラブ、コア採取機、スキューバ、その他、なし、N といった選択肢があります。

  4. [チャート プロパティ] ウィンドウで、[一般] タブをクリックします。次のパラメーターを変更します。

    • [チャートのタイトル] に「Coral Observations by Sampling Equipment」と入力します。
    • [X 軸のタイトル] に「Sampling Equipment」と入力します。
    • [Y 軸のタイトル] に「Number of Coral Observations」と入力します。
    • [説明] に「Coral Observations within the U.S. EEZ around Hawaii. Coral data obtained from NOAA Deep-Sea Coral Database.」と入力します。

    ほとんどの深海サンゴの観察データは潜水艇 (有人も含む) によるもので、ROV (無人) で収集された観察データがその後に続きます。いずれも新しい方法であり、幅広い範囲を迅速かつ簡単に網羅して大量のデータを収集し、後日の解析が可能です。念のため、トロール、網、浚渫機などの古いサンプリング方法も使用されていることを想定しておきます。スキューバによる観察は、ダイバーが潜水して標本を収集できる深さに限界があります。

  5. [チャート] ビューで [エクスポート] をクリックします。バー チャートに「Observations by Sampling Equipment.jpg」と名前を付け、[Graphs] フォルダーに保存します。
  6. [チャートプロパティ] ウィンドウとバー チャートを閉じます。プロジェクトを保存します。

ハワイ周辺のサンゴの種類とは?

深海サンゴには数多くの種類があります。いくつかのチャート作成ツールを使用し、各種のサンゴと、それぞれに関連する数量を分類します。[Vernacular Name Category] フィールドを使用し、バー チャート内でこの処理を行います。

タツマキヤギ属の軟サンゴ

ハワイの北西の島に生育するタツマキヤギ属の軟サンゴ。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research。

  1. [Deep Sea Corals] レイヤー ファイルをダウンロードします。

    NOAA では、Deep-Sea Coral Data Portal でのデータ表示を模倣するレイヤー ファイルを提供しています。ファイルを使用してハワイのサンゴのレイヤーにシンボルを適用し、さまざまな通俗名分類と関連する個数を表すチャートを作成します。

  2. [deep-sea-coral.lyr] ファイルを [HawaiiDeepSeaCorals] フォルダーにコピーします。
  3. [コンテンツ] ウィンドウで [deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーをクリックします。
  4. リボンの [表示設定] タブの [描画] グループで、[インポート] をクリックします。
  5. [レイヤーのシンボル情報を適用 (Apply Symbology From Layer)] ツールで、次のパラメーターを変更します。
    • [入力レイヤー][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [シンボル レイヤー][deep_sea_coral.lyr] を参照します。

    レイヤーのシンボル情報を適用 (Apply Symbology From Layer) ツール

  6. [実行] をクリックします。

    レイヤー シンボルが更新され、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーには観察された深海サンゴの種類の通俗 (一般) 名が表示されます。

  7. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーを右クリックして [チャートの作成] をポイントし、[バー チャート] を選択します。
  8. [チャート プロパティ] ウィンドウで、次のように設定します。
    • [カテゴリまたは日付] で、[VernacularNameCategory] を選択します。
    • [集約] で、[個数] を選択します。
    • [データ ラベル][バーにラベル付け] をオンにします。

    バー チャートが更新され、サンゴの種類の名前が表示されます。

    通俗名ごとのサンゴの個数のバー チャート

    観察データの上位 3 つの通俗名分類はオオイソバナ、クロサンゴ、ガラス海綿ですが、現在のチャート設定では上位 3 種類のサンゴを識別するのが困難です。

  9. [チャート] ウィンドウで、チャートを [Y 軸降順] で並べ替えます。
  10. [一般] タブで、次のパラメーターを変更します。
    • [チャートのタイトル] に「Coral Observations by Vernacular Name Category」と入力します。
    • [X 軸のタイトル] に「Vernacular Name Category」と入力します。
    • [Y 軸のタイトル] に「Number of Coral Observations」と入力します。
    • [説明] に「Coral Observations within the U.S. EEZ around Hawaii. Coral data obtained from NOAA Deep-Sea Coral Database.」と入力します。

    通俗名で並べ替えたサンゴの個数のバー チャート

    観察件数が最も少ないのはレース サンゴです。深さ、光、栄養分が一定の条件を満たしている場所でなければ生息できない可能性があります。次に、サンゴの生育場所の深さを探索し、場所と分布に影響する要因について洞察を得ます。

  11. [チャート] ビューで [エクスポート] をクリックします。ライン チャートに「Coral Observations by Vernacular Name Category.jpg」と名前を付け、[Graphs] フォルダーに保存します。
  12. [チャートプロパティ] ウィンドウとバー チャートを閉じます。プロジェクトを保存します。

サンゴの生育場所の深さとは?

観察されたサンゴの生育場所のヒストグラムを見ると、サンゴの観察場所の深さとその範囲についてよりよく理解できるようになります。

密度が高く、多様性に満ちた深海サンゴのコミュニティ

ROV Deep Discover は、深さ 1,967 メートル、16.14331 N, 167.85602 W の地点で、4 種のサンゴと 12 のコロニーを観察。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research, 2015 Hohonu Moana。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーを右クリックして [チャートの作成] をポイントし、[ヒストグラム] を選択します。
  2. [チャート プロパティ] ウィンドウで、次のパラメーターを設定します。
    • [数値][DepthInMeters] を選択します。
    • [正規分布の表示] をオンにします。
    • [ビン][32] を選択します。
    • [平均値] をオンにします。
    • [中央値] をオンにします。
    • [標準 偏差] をオンにします。

    ヒストグラムのプロパティ

    ヒストグラムが更新され、サンゴの個数の分布が深さ別に表示されます。

    深さによるサンゴの個数の分布

    このグラフでは、観察件数が最も多かった深海サンゴは深さ 308 ~ 459 メートルの地点に生息していることを示しています。サンゴが観察された深さの平均値は 1,061 メートルで、中央値は 633 メートルでした。しかし、どの種がどの深さで発見されたかは示していません。

  3. [一般] タブで、次のパラメーターを変更します。

    • [チャートのタイトル] に「Coral Observations by Depth」と入力します。
    • [X 軸のタイトル] に「Depth (m)」と入力します。
    • [Y 軸のタイトル] に「Legend」と入力します。
    • [説明] に「Coral Observations within the U.S. EEZ around Hawaii. Coral data obtained from NOAA Deep-Sea Coral Database.」と入力します。

  4. [データ] タブをクリックします。
  5. [チャート] ビューで [エクスポート] をクリックします。ライン チャートに「Coral Observations by Depth.jpg」と名前を付け、[Graphs] フォルダーに保存します。
  6. [チャートプロパティ] ウィンドウとヒストグラムを閉じます。プロジェクトを保存します。

さまざまな種類のサンゴが好む深さとは?

サンゴの観察データを深さ別に理解しておくとわかりやすいですが、どのサンゴがどの深さで生育しているかを理解しておくとさらによいでしょう。そうすると、特定のサンゴ種が好む深さがわかるからです。そのためには、箱ひげ図を作成します。

サンゴを覆うスナギンチャク

ハワイの北西の島で、サンゴを覆うスナギンチャク。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーを右クリックして [チャートの作成] をポイントし、[箱ひげ図] を選択します。
  2. [チャート プロパティ] ウィンドウの [数値フィールド][DepthInMeters] をオンにして、[適用] をクリックします。
  3. [カテゴリ][VernacularNameCategory] を選択します。

    箱ひげ図のプロパティ

    箱ひげ図が更新され、通俗名分類ごとに深海サンゴの生育場所の深さを表示します。

    サンゴの種類ごとの深さを示す箱ひげ図

    箱ひげ図は、観察した深海サンゴの深さの範囲を通俗名分類ごとに示します。

    金サンゴ

    金サンゴ (左) は、やがて海竹 (バンブー コーラル、右) を完全に覆いつくす。写真提供: NOAA-HURL アーカイブ。

    金サンゴの生育深度の範囲は最も小さく (165 ~ 661 メートル)、そのほとんどは 370 ~ 426 メートルの間 (第一四分位数と第三四分位数)、平均深度は 396 メートルです。

    金サンゴの箱ひげ図

    備考:

    サンゴ データベースにさらにレコードが追加されるため、値が異なる可能性があります。

    一方で、ガラス海綿の生育深度の範囲は最も大きく (87 ~ 4,824 メートル)、そのほとんどは 1,460 ~ 2,106 メートルに集中しており (第一四分位数と第三四分位数)、平均深度は 1,866 メートルです。

    ガラス海綿の箱ひげ図

  4. [チャート プロパティ] ウィンドウの [一般] タブで、次のパラメーターを変更します。
    • [チャートのタイトル] に「Depth Distribution by Vernacular Name Category」と入力します。
    • [X 軸のタイトル] に「Vernacular Name」と入力します。
    • [Y 軸のタイトル] に「Depth (m)」と入力します。
    • [説明] に「Coral Observations within the U.S. EEZ around Hawaii. Coral data obtained from NOAA Deep-Sea Coral Database.」と入力します。
  5. [データ] タブをクリックします。
  6. [チャート] ビューで [エクスポート] をクリックします。ライン チャートに「Depth Distribution by Vernacular Name Category.jpg」と名前を付け、[Graphs] フォルダーに保存します。
  7. [チャートプロパティ] ウィンドウと箱ひげ図を閉じます。プロジェクトを保存します。

サンゴの生育場所の沿岸からの距離とは?

NOAA の深海サンゴ データには数々の属性が付属しており、これによってハワイの深海サンゴに関する質問への答えが明らかになりました。しかし、さらに複雑な疑問点を解明するには、属性を追加して情報付加しなくてはならないことがあります。次に、ArcGIS Living Atlas of the World のオンライン レイヤーを使用し、観察データが収集された場所と沿岸との距離に関する情報を深海サンゴのデータに付加します。

サンゴモドキ科サンゴ (Crypthelia kelleyi 属)

新たに解明されたサンゴモドキ科サンゴの種 (Crypthelia kelley)、2015 年に CAPSTONE がハワイ北西の島々で実施した調査による。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research。

  1. [カタログ] ウィンドウで [ポータル] をクリックします。[Living Atlas] ボタンをクリックします。
  2. distance from shore」を検索し、Enter キーを押します。

    Living Atlas で沿岸からの距離を検索

  3. 検索結果で、[Distance from Shore (km)] 画像レイヤーを右クリックして、[現在のマップに追加] を選択します。

    [Distance from Shore (km)] レイヤーは連続したラスターで、各ピクセルは沿岸からの距離を表します。

    沿岸からの距離のレイヤーをマップに追加

    現在、このレイヤーは、あらかじめ定義された配色に基づき、ピクセル値を赤、緑、青 (RGB) 画像に変換しています。

  4. [コンテンツ] ウィンドウで [Distance from Shore (km)] レイヤーを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
  5. [レイヤー プロパティ] ウィンドウの [処理テンプレート] で、[処理テンプレート][なし] に変更します。

    分析では、基礎となるピクセル値 (実際の距離) にアクセスし、沿岸からの距離を各観察ポイントに付加する必要があります。処理テンプレートで [なし] を選択することで、RGB で表示されるピクセル値をキロメートル単位の実際の距離値に切り替えます。

    処理テンプレートの更新

  6. [OK] をクリックします。

    沿岸からの距離の実際のピクセル値

    [Distance from Shore (km)] レイヤーが更新され、基礎となるピクセル値を距離で表します。これは分析において有用です。次に、距離値を使用して、サンゴの観察データに情報を付加します。

  7. リボンの [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。
  8. [ジオプロセシング] ウィンドウで、[複数の抽出値 → ポイント (Extract Multi Values to Points)] ツールを検索して開きます。

    [複数の抽出値 → ポイント (Extract Multi Values to Points)] ツール

  9. [複数の抽出値 → ポイント (Extract Multi Values to Points)] ツールで [環境] をクリックします。
  10. [範囲][deep_sea_corals_Hawaii] に変更します。

    [複数の抽出値 → ポイント (Extract Multi Values to Points)] ツールの環境設定

  11. [パラメーター] をクリックします。
  12. 次のパラメーターを変更します。
    • [入力ポイント フィーチャ] で、[deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [入力ラスター][Distance from Shore (km)] を選択します。
    • [出力フィールド名] に「Distance_from_Shore__km」と入力します。

    [複数の抽出値 → ポイント (Extract Multi Values to Points)] ツールのパラメーター設定

  13. [実行] をクリックします。

    この処理により、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーに新しい属性フィールドが追加されます。これを使用し、観察を行った場所の沿岸からの距離を特定できます。次に、各種のサンゴの沿岸からの最小距離、最大距離、平均距離をまとめる統計を作成します。

  14. [要約統計量 (Summary Statistics)] ジオプロセシング ツールを検索し、開きます。次のパラメーターを設定します。
    • [入力テーブル][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [出力テーブル] に「Hawaii_Corals_Dist_From_Shore」と入力します。
    • [フィールド][Distance_from_Shore__km] を選択し、[統計の種類][最小] を選択します。
    • [フィールド][Distance_from_Shore__km] を選択し、[統計の種類][最大] を選択します。
    • [フィールド][Distance_from_Shore__km] を選択し、[統計の種類][平均] を選択します。
    • [ケース フィールド] で、[VernacularNameCategory] を選択します。

    要約統計の生成

  15. [実行] をクリックします。

    新しいスタンドアロン テーブルが [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。

  16. [Hawaii_Corals_Dist_From_Shore] テーブルを開きます。

    要約統計テーブル

    このテーブルを見ると、普通海綿類、ガラス海綿、金サンゴの観察場所の沿岸からの平均距離は約 140 キロメートル、最大距離は約 370 キロメートルであることがわかります。サンゴの生育範囲は非常に小さく、沿岸から離れた潮流の穏やかな場所が必要であると考えた方がよいでしょう。

  17. 開いているテーブルを閉じます。プロジェクトを保存します。

このレッスンでは ArcGIS Pro の複数のチャート作成ツールおよびデータへの情報付加ワークフローを使用し、ハワイに生育する深海サンゴに関する質問に回答しました。これらの質問を問いかけて答えを見つけることによって、深海サンゴとその分布、そして生存に影響する要因について理解を深めることができました。次のレッスンでは、一部の結果をまとめる簡単なレポートを生成します。


サンゴ レポートの設計

前のレッスンでは、サンゴのデータを探索しました。このレッスンでは、海洋保護区域内外で観察された深海サンゴの種類の数をまとめます。

保護区域内に生育するサンゴの特定

前回のレッスンで、海洋保護区域のレイヤー (MPA_2017) をダウンロードし、マップに追加しました。次に、MPA データを使用して、海洋保護区域に生育するサンゴとそうでないサンゴを特定します。

マッシュルーム サンゴ

海面下およそ 2,000 メートルに生育するマッシュルーム サンゴのアップ。写真提供: NOAA Office of Ocean Exploration and Research, 2015 Hohonu Moana

  1. 必要に応じて、プロジェクトを開きます。
  2. リボンの [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。[ジオプロセシング] ウィンドウで、[フィールドの追加 (Add Field)] ツールを検索して開きます。
  3. [フィールドの追加 (Add Field)] ツールで、次のパラメーターを設定します。

    • [入力テーブル][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [フィールド名] に「MPA」と入力します。
    • [フィールド タイプ][Text] を選択します。
    • [フィールドの長さ] に「5」と入力します。
    • [フィールドのエイリアス] に「Inside MPA」と入力します。
    • [NULL 値を許可] をオンにします。

    [フィールドの追加 (Add Fields)] ツール パラメーター

  4. [実行] をクリックします。

    フィールドがテーブルに追加されます。

  5. [コンテンツ] ウィンドウで、[deep_sea_corals_Hawaii][MPAI_2017]、およびベースマップ以外のすべてのレイヤーをオフにします。
  6. [コンテンツ] ウィンドウで、[MPAI_2017] のシンボルをクリックして、[シンボル] ウィンドウを開きます。
  7. 必要に応じて、[ギャラリー] タブをクリックします。[範囲透過表示 (黄)] を検索してクリックします。

    [範囲透過表示 (黄)] シンボル

  8. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[空間条件で選択] をクリックします。
  9. [空間検索 (Select By Location)] ツールで、次のパラメーターを設定します。

    • [入力フィーチャ][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [リレーションシップ][交差する] を選択します。
    • [選択フィーチャ][MPAI_2017] を選択します。
    • [選択タイプ] で、[新規選択セット] を選択します。

    [空間検索 (Select Layer By Location)] ツールのパラメーター

  10. [実行] をクリックします。
  11. 必要に応じて、[deep_sea_corals_Hawaii] レイヤーの属性テーブルを開きます 4,000 件ほどのサンゴの観察データが選択されていることを確認します。(件数はそれぞれの環境によって異なります。)
  12. テーブルで [Inside MPA] フィールドを右クリックし、[フィールド演算] を選択します。

    [Calculate Inside MPA] フィールド

  13. [フィールド演算 (Calculate Field)] ツールで、以下のパラメーターを設定します。

    • [入力テーブル][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [フィールド名][Inside MPA] を選択します。
    • [MPA =] に「"Yes"」と入力します。

    [フィールド演算 (Calculate Field)] ツール パラメーター

  14. [実行] をクリックします。
  15. 属性テーブルで、選択されたレコードの [Inside MPA] フィールドに [Yes] が追加されていることを確認します。

    [Inside MPA] フィールドを [Yes] 値で更新

  16. テーブルの上部で、[切り替え] ボタンをクリックします。

    選択セットの切り替え

    MPA をまたぐサンゴから、またがないサンゴに、選択セットが切り替えられます。次に、[フィールド演算 (Calculate Field)] ツールをもう一度実行し、MPA をまたがないサンゴを表示するよう [Inside MPA] フィールドを [No] に変更します。

  17. [フィールド演算 (Calculate Field)] ツールで、以下のパラメーターを設定します。

    • [入力テーブル][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。
    • [フィールド名][Inside MPA] を選択します。
    • [MPA=] ボックスで、既存のテキストを「No」に置き換えます。

  18. [実行] をクリックします。選択したレコードの [Inside MPA] フィールドに [No] が正常に追加されたことを確認します。
  19. 選択を解除します。

    テーブルによると、MPA 内では 39,167 件、MPA 外では 56,879 件の観察データが収集されています。

  20. プロジェクトを保存します。

レポートの作成

次に、調査結果をまとめるレポートを作成します。レポートでは、データの構成、フィールドのグループ化と並べ替えの適用、要約統計の追加、テンプレートやスタイル設定テーマの選択を行えます。

  1. [挿入] タブの [プロジェクト] グループで、[新しいレポート] をクリックします。

    [新しいレポート] ボタン

    [新しいレポートの作成] ウィンドウが表示されます。

  2. [新しいレポートの作成] ウィンドウで [レポート名] を「Hawaii Deep Sea Coral in Marine Protected Areas」に変更します。

    [レポート名] オプション

  3. [データ ソース][deep_sea_corals_Hawaii] を選択します。

    [データ ソース] オプション

  4. [次へ] をクリックします。

    [次へ] ボタン

    [データのフィルター処理] ページが開きます。

  5. [行][条件式によるフィルター処理] を選択します。

    [行] パラメーターの [条件式によるフィルター処理] オプション

  6. [新しい条件式] をクリックします。

    [新しい条件式] ボタン

    [検索条件設定] が開きます。

  7. 次の条件式を作成します。[Inside MPA]、[と等しい]、[Yes] と作成して、[整合チェック] ボタンをクリックします。

    条件式の作成

    条件式の整合性がチェックされ、正常に実行されることが確認されます。

  8. [フィールド][すべて選択] をオフにします。
  9. フィールドのリストで次のフィールドをオンにします。
    • VernacularNameCategory{VernacularNameCategory}
    • DepthInMeters{DepthInMeters}
    • Distance_from_Shore_km{Distance_from_Shore_km}

    レポート用のフィールドの選択

    これらのフィールドは最終的なレポートに追加されます。

    ヒント:

    リストに Distance_from_Shore が含まれていない場合は、プロジェクトを保存し、ArcGIS Pro を閉じてから再び開きます。

  10. フィールドのリストで [VernacularNameCategory] をリストの上部までドラッグします。[DepthInMeters] フィールドと [Distance_from_Shore_km] フィールドを [VernacularNameCategory] フィールドの下にドラッグします。

    並べ替えたレポートのフィールド

  11. [次へ] をクリックします。
  12. [データの整理] ページの [グループ化と並べ替え][グループ化] 列で [(アイテムの追加)] をクリックして [VernacularNameCategory] を選択します。

    [VernacularNameCategory] フィールドのグループ化

    備考:

    レポートでデータを整理する方法については、「レポート データの整理」ページをご参照ください。

  13. [要約統計量 (Summary statistics)] で、次のフィールドと統計の組み合わせを選択します。

    • [フィールド][DepthInMeters] を選択します。[統計情報] で、[平均値] を選択します。
    • [フィールド][Distance_from_Shore_km] を選択します。[統計情報] で、[平均値] を選択します。

    要約統計フィールドの選択

  14. [次へ] をクリックします。
  15. [レポートの設計] ページの [テンプレート][グループ化による基本サマリー] を選択します。

    [グループ化による基本サマリー] オプション

  16. [スタイリング][クール トーン] を選択します。

    [クール トーン] スタイリング オプション

  17. [余白][狭い] を選択します。

    [狭い] 余白オプション

  18. [完了] をクリックします。

    レポートがプロジェクトの設計レイアウトに追加されます。最終的なレポートの表示は異なります。たとえば、最終的なレポートでは、括弧内のすべてのテキストは実際の属性値に置換されます。

    プロジェクトのレポートのレイアウト ページ

    要素のプロパティを更新すると、後からレポートのレイアウトを修正できます。テキスト フォントや色の変更、グループ化と並べ替え、新しいフィールドの追加などを行えます。

  19. レポート ビューがアクティブであることを確認します。

    レポートは PDF ファイルかレポート ファイルで共有できます。このシナリオでは、PDF ファイルを作成して MPA 管理者に送信し、保護区域で観察される深海サンゴを知らせます。

  20. リボン上の [共有] タブにある [エクスポート] グループで、[PDF] をクリックします。
  21. [レポートのエクスポート] ウィンドウで、[HawaiiDeepSeaCorals] フォルダーを参照します。[保存] をクリックします。

    レポートがエクスポートされると、デフォルトの PDF ビューアーで PDF が開きます。

  22. プロジェクトを保存します。

このレッスンでは、NOAA Deep-Sea Coral Data Portal を使用して NOAA National Database for Deep-Sea Corals and Sponges を調べました。ポータルを使用して、北太平洋のサンゴのデータを検索し、ダウンロードしました。ArcGIS Pro を使用し、データのインポート、探索、情報付加、分析を行って、深海サンゴの分布と、サンゴの生育場所の深さについて理解を深めました。最後に、調査結果の一部をまとめるレポートを作成しました。

NOAA National Database for Deep-Sea Corals and Sponges (データベース バージョン: 20190117-0) を作成し、共有してくださった NOAA Deep Sea Coral Research and Technology Program に感謝いたします。最新のデータと画像を探索するには、NOAA Deep Sea Coral Data Portal Web サイトをご参照ください。

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