都市モデルの調査

このチュートリアルでは、フラートン鉄道地区のプランで提案されているシナリオと、このエリアのいくつかの新しいプロジェクトについて調査します。

都市モデルを開く

カリフォルニア州フラートン市に関して作成されたサンプル都市モデルを開きます。このモデルには、プランと複数のプロジェクトという 2 種類のコンテンツが含まれています。プランには通常複数の区画が含まれ、さまざまなゾーニングや土地利用の決定の影響をモデル化できるシナリオが含まれています。こうしたシナリオでは、建物と空間用途のタイプ、および区画の基礎となるゾーニングまたは土地利用コードに基づいて、低レベルの詳細な 3D モデルを視覚化できます。プランでは、人口増加や人口密度などの指標も使用して、各シナリオの影響を測定します。プロジェクトは、単一の区画またはパーセルの規模で将来の建築プロジェクトを示します。

このモデルには、フラートンのダウンタウンにある古い鉄道路線の複数の多目的利用開発シナリオを示すプランが含まれています。また、鉄道地区周辺で提案されている建築プロジェクトを示す複数のプロジェクトも含まれています。

注意:

ここで使用されている計画と設計のコンセプトは架空であり、トレーニングのみを目的としています。このサンプルモデルまたはコンテンツは、実世界の計画と設計を意図するものでも意味するものでもありません。

ArcGIS Urban でフラートン市モデルを開きます。
フラートン市の都市モデルが表示され、プロジェクトを表す押しピンと、探索する鉄道地区エリアのプラン分析範囲が表示されます。まず、マップ上の赤い四角形の中央にあるピンで示されている Rail District Specific Plan を開いて調べます。
プラン分析範囲内で、赤い押しピンをクリックしてプランの詳細を表示します。
サイドパネルが開き、クリックしたプランのプロパティが表示されます。
この都市モデルには、一般ユーザーがアクセスできるさまざまな土地利用プランを表すフラートン市内の多くの場所が表示されます。作業の対象は [Rail District Specific Plan (RDP)] です。メインの表示で、市の表現と [プロジェクト]、[プラン]、および [インジケーター] という 3 つの主要なエレメントを含む一般公開用のビューが表示されます。これらのエレメントは、プラン作業を整理し、現実的なシナリオを構築するのに役立ちます。
- プロジェクト - 開発提案を整理することができます。
- プラン - 土地利用とゾーニングデータを統合して、シナリオ計画を有効にします。
- インジケーター - 都市環境の説明に役立つマップとチャートです。
リボンの [シナリオ 1- 区画整理] をクリックします。
シナリオ 1 - 区画整理が開きます。このシナリオは、プランエリアの区画整理の可能性を示しています。
リボンで [ゾーニング] タブをクリックします。
ゾーニングウィンドウが開きます。ウィンドウには、シナリオ内のゾーニングタイプのリストが表示されます。ゾーニングタイプごとに、[ac] 列にはこのシナリオで割り当てられた面積が表示され、[delta] 列には既存のゾーニングと比較した面積の変化が表示されます。
マップ上の区画をクリックして情報を読み、提案された新しいゾーニングを調べます。
ゾーニング情報には、区画内で許可されている建物および空間用途のタイプに関する詳細が表示されます。例えば、Rail District High Density Residential に指定された区画では、建物の高さは 70 フィートに制限され、許可されている空間用途は、集合住宅、駐車場、手頃な価格の住宅、小売店、およびオフィス空間です。区画で指定されているゾーニングタイプと一致しない建物タイプと空間用途を含めると、エラー警告が表示されます。これにより、設計がゾーニングコードで説明されている規制に従っているかどうかを確認できます。
リボンの [シナリオ 2 - ビルドアウト] をクリックし、シナリオを調べます。
サイドパネルで、[概要に戻る] をクリックします。

ナビゲーションツールの使用

都市モデルを開いたので、Urban の主要なユーザーインターフェイスエレメントとナビゲーションツールを操作します。

リボン上の [オプション] ボタンをクリックして、都市モデルのコンテンツを表示します。

都市モデル内のレイヤーは、グループ (ベースマップスタイルとその他のコンテキストレイヤー) に分割されます。これらのレイヤーをクリックすると、マップ上で表示または非表示にすることができます。

注意:

現在、[概略図] 表現が表示されています。 [写実的] または [地下] 表現に変更して、都市モデルの別のビューを表示することができます。

Urban は、パブリックエンゲージメントおよびコラボレーション向けに公開されており、この操作を簡単にする多数のツールが用意されています。モデルにアクセスし、スクリーンショットを撮影してプレゼンテーションまたはレポートに挿入することができます。
コンテンツサイドパネルで、[スクリーンショットの撮影] をクリックします。
キャプチャするエリアを示す四角形を描画します。
リボンの [保存] をクリックします。

画像は、プレゼンテーション、レポート、フィードバックに含めることができる .png ファイルとしてコンピューターにダウンロードされます。スクリーンショットには、下部にあるダウンロードメニューからアクセスするか、[ダウンロード] フォルダーからアクセスすることができます。
マップをクリックしてドラッグし、Rail District のアウトラインの北西にある赤いピンが中央にくるようにビューを画面移動します。
ビューを傾けるには、右クリックしたまま、ポインターを前後に移動させます。
シーンを回転させるには、右クリックしたまま、ポインターを左右に移動させます。
ダブルクリックすると、ポインターの位置で拡大表示します。
マウスホイールを使用すると、拡大/縮小できます。
ナビゲートに使用できるキーボードショートカットもいくつかあります。
- N キーを押すと、北向きになるまでビューが回転します。
- P キーを押すと、ビューが垂直に傾きます。
- J キーを押すと、ビューに徐々に近づきます。
- U キーを押すと、ビューから徐々に遠ざかります。
- 矢印キーを押すと、ビューが上下左右に徐々に画面移動します。
これらのナビゲーション操作を知っておくと、モデルの調査とシナリオの作成に役立ちます。

建築プロジェクトの調査

次に、3D メッシュを使用して、このエリアのいくつかの建築プロジェクトを確認します。多くのプロジェクトには、提案された建物のさまざまな詳細レベルの 3D モデルが含まれているため、都市モデルでそれらを確認する際の重要な側面は、さまざまな角度や視点からモデルをナビゲートして表示することです。 Nearmap の 3D テクスチャメッシュを使用すると、いくつかの開発提案を比較し、フラートン市の正確なコンテキスト内で設計を見直すことができます。

リボン上の [オプション] ボタンをクリックして、コンテンツサイドパネルを開きます。
[写実的] をクリックして、サイドパネルを閉じます。
3D テクスチャメッシュが表示され、建物が実際の建物の写実的表現のようになります。
都市モデルに Nearmap 3D テクスチャメッシュを追加すると、開発地域の周辺エリアをより正確に把握できるようになります。
[プロジェクト] をクリックします。
リスト内の [Amplifi Apartments] をクリックします。

Amplifi Apartments プロジェクトがモデルに追加されます。

視覚化だけでなく、対話形式の [見通し] ツールなどの解析ツールも 3D メッシュと同時に使用して、この場所から見えるものや体験するものをより写実的に表示できます。
画面の下部付近にある [ビュー] ツールバーを検索します。
[日光] をクリックし、スライダーを動かして、月と時刻を基準に影を変更します。

他の季節に建物がどのように見えるかを確認するために、日付を変更し、指定した月に基づいて影の範囲を調べることもできます。
スライダーを [12:00 PM] に戻します。
[解析] をクリックして、ツールバーを展開します。

このツールバーにあるオプションを使用すると、距離や面積を計測したり、見通し解析を実行したり、断面解析のためにオブジェクトをスライスしたりすることができます。
[ビュー] ツールバーで [解析] をクリックしてから [見通し線] をクリックします。
Amplifi Apartments 複合ビルの上階の窓をクリックして、観測ポイントを配置します。
これが、仮想の観測者が立っているポイントです。シーン内でマウスを動かすと、ビューの観測ポイントから見えるものが緑で示され、目標点が見えなくなる場所が赤で示されます。黄色の標高ガイドは、画面上のカーソルの高さを示します。
集合住宅の周囲のさまざまな点をクリックして、モデルに複数の見通し線を追加します。解析を完了するには、最後のポイントをダブルクリックします。

見通し線を消去して最初からやり直すには、[見通し線] ツールバーの [新しい解析] をクリックします。
[見通し線] ツールバーで、[終了] をクリックします。