診療圏域の確認
あなたは組織のがんセンター支援助成金への最初の申請で、診療圏域の地理的な定義を担当することになりました。 これは最も多くの患者が発生したエリアです。 最初の作業は元の診療圏域を引き出し、その地理範囲および範囲内の人口を確認して理解することです。
プロジェクトの作成
ArcGIS Business Analyst Web App でプロジェクトを作成し、病院のがんセンターの元のがんセンター診療圏域をアップロードします。
注意:
このチュートリアルは架空の病院とがんセンターに基づきます。
- Create_Custom_Infographic_Analyze_Catchments.zip ファイルをダウンロードします。 コンピューターのアクセスしやすい場所にファイルを保存して解凍、展開します。
展開したフォルダーには 2 つのファイルがあります。 [Original_Catchment_Area.zip] ファイルには診療圏域に関するシェープファイル情報と [Hospital_logo] という名前の画像ファイルがあります。 これらのファイルはチュートリアルの後半で使用します。
- Business Analyst Web App に移動します。
次に、ArcGIS の組織アカウントにサインインします。
この演習には ArcGIS Business Analyst Web App を Advanced ライセンスで使用できるアカウントが必要です。 組織の管理者であれば、自分自身にライセンスを割り当てることができます。 管理者以外の場合、管理者に連絡して Advanced ライセンスを得る必要があります。
- 「ArcGIS の組織アカウント」にサイン インします。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- 必要に応じて、[ようこそ] ウィンドウまたは [新機能] ウィンドウを閉じます。
- 必要に応じて、リボンの [ホーム] タブをクリックします。
[ホーム] ページが表示されます。
- [新しいプロジェクト] をクリックします。
[プロジェクトの作成] ウィンドウが表示されます。 プロジェクト名を選択します。
- [プロジェクトの作成] ウィンドウで、[プロジェクト名] に「Cancer Center Catchment Area Expansion」と入力し、自分の名前またはイニシャルを付け加えます。 [作成] をクリックします。
プロジェクトが作成中であることを説明するメッセージが表示されます。 数分後、完了したら確認メッセージが表示されます。
- 確認ウィンドウで、[作成されたらすぐに新しいプロジェクトを開く] をオンにして [OK] をクリックします。
通知が表示され、プロジェクトが作成中であることを説明するメッセージが表示されます。 この処理には数分かかります。
- 確認ウィンドウで、[作成されたらすぐに新しいプロジェクトを開く] をオンにして [OK] をクリックします。
ヒント:
または、確認ウィンドウを閉じて、[ホーム] ページの [プロジェクト] タブでプロジェクトを見つけて、プロジェクトを開くこともできます。
プロジェクトが表示されます。
注意:
組織の設定によって、デフォルトの表示範囲とプロジェクトの表示設定は画像例とは異なることがあります。
次に、がんセンターの 7 年前の診療圏域の境界をプロジェクトに追加します。
診療圏域データのインポート
プロジェクト ワークスペースが設定できたので、病院の元のがんセンター診療圏域の境界を追加します。 まず、既存の地理範囲と範囲内の人口情報を理解し、十分に情報を得てから診療圏域を拡大する必要があります。
- 上部リボンの [データ ソース] が [USA] になっていることを確認します。
- リボンの [データの追加] をクリックして [ファイルのインポート] をクリックします。
[ファイルのインポート] ウィンドウが表示されます。
- [ファイルのインポート] ウィンドウの [インポートするファイルを選択] で [参照] をクリックし、[Original_Catchment_Area.zip] ファイルを保存した場所に移動して開きます。
- [インポート] をクリックします。
ファイルに含まれるレイヤーは米国内のある場所に一致します。 次に、新しいレイヤーに名前を付けます。
- [新しいレイヤー名] に「Original Catchment Area」と入力します。
- [ファイルのインポート] ウィンドウの下部にある [次へ] をクリックします。
- [保存] をクリックします。
しばらくすると、レイヤーがサイトとして保存されます。
マップ上で、7 年前に作成した元のがんセンター診療圏域の地理範囲が確認できます。 この診療圏域は群レベルの区画に基づいて作成されました。
がんセンター診療圏域は、がんセンターが対応する患者の大部分が居住するエリアを表します。 がんセンター診療圏域の拡大に進む前に、診療圏域が対応する現在の人口を調べ直すことが推奨されます。 これを行うために、この人口の医療特性に焦点を当てた事前設計済みのインフォグラフィックスにアクセスします。
ArcGIS Business Analyst には人口統計から消費者支出まで 17,000 以上のトピックを扱うデータ変数が含まれています。 インフォグラフィックスを使用してこの情報を視覚化し、診療圏域ポリゴンなど、地理エリアに関する主要な情報の視覚化と解析を行えるようにします。
- [ファイルのインポート] ウィンドウで、[レポートの実行] をクリックします。
[レポートの実行] タブが表示されます。
- [レポートの選択および実行] 下部の [インフォグラフィックス] タブをクリックします。
ArcGIS Business Analyst は、さまざまな目的、対象ユーザー、業種に適した主要データ指標を共有するインフォグラフィックス テンプレートを提供しています。 医療インフォグラフィックスの 1 つを使用して、元のがんセンター診療圏域内の医療と支出について理解します。
- 必要に応じて、[インフォグラフィックス ギャラリー] を展開し、[Health Care (Esri 2024)] テンプレートをクリックします。
ヒント:
上部リボンに [インフォグラフィックス ギャラリー] が表示されない場合、[初期設定] をクリックします。 [初期設定] ウィンドウで、[インフォグラフィックス] セクションを展開して [インフォグラフィックスの実行] をクリックします。 [インフォグラフィックスの実行] ページで、[インフォグラフィックスの実行で表示するカテゴリを選択] の下にある [インフォグラフィックス ギャラリー] チェックボックスをオンにします。 [保存して閉じる] をクリックします。
- [Health Care (Esri 2024)] テンプレートの情報アイコンにカーソルを合わせると、インフォグラフィックスに含まれるデータの詳細情報が表示されます。
[選択インフォグラフィックス] テーブルにサイトが表示されます。
- サイト名の横の [今すぐ実行] をクリックします。
診療圏域内の医療支出に関する主要な情報を表示するインフォグラフィックスが数秒以内に生成されます。
このインフォグラフィックスを確認することで、サービス提供対象の現在の人口と健康保険範囲に関する情報が得られます。 この情報は組織のがんセンター診療圏域拡大計画のベースラインとして役立ち、最も必要としている人々に優れたケアとサービスを提供するミッションを、戦略的成長が確実にサポートできるようにします。
- インフォグラフィックス ウィンドウ上部の [閉じる] をクリックします。
- 上部リボンで [マップ] タブをクリックして診療圏域のマップに戻ります。
このセクションでは、プロジェクトを作成して元のがんセンター診療圏域のマップをアップロードし、サービス提供対象人口の地理範囲を確認しました。 がんセンター診療圏域の住民の特徴について理解を深めるために、いくつかの主要なデータ ポイントを備えたインフォグラフィックスを生成しました。 現在の情報に更新できたので、がんセンターの将来を計画する準備が整いました。
インフォグラフィックスのカスタマイズ
元の診療圏域と住民レベルの情報を確認した結果、過去 7 年間で状況が変化したことがわかっています。 技術が発展し、追加のデータセットにアクセスできるようになっています。これらは、がん治療の拡大に向けた組織のアプローチの構想に役立つだろうと考えています。
そこで、まずはインフォグラフィックスを更新し、内部データを使用してカスタマイズしたいと思っています。 提案チームの考えでは、これらの新しいデータ ポイントを追加すれば、がんセンターの管理者がより多くの情報を基にして、元のがんセンター診療圏域を拡大するための病院リソースの有無について判断できるようになるでしょう。 これに加えて、インフォグラフィックスに組織の色とロゴを追加することで、デザインも改善します。 ブランドを反映した、統一感のある助成金パッケージを開発することで、レビューアーの印象に残るようにします。
カスタム データの構成
[カスタム データの設定] ツールを使用して、元の診療圏域内に郡ごとの患者数を追加します。 このデータは、組織の内部システムから直接取得します。 次に、インフォグラフィックスを編集してこの患者データを追加し、組織のブランディングに合わせて色をカスタマイズします。
注意:
郡ごとの住民総数と、システム内で管理されている郡ごとの実際の患者数によっては、個人情報のプライバシーを確保するため、健康データの匿名化手法を確認する必要があります。 GIS で健康データを匿名化するためのいくつかの手法については、「視覚化と共有のための健康データの匿名化」チュートリアルをご参照ください。
- 必要に応じて、Business Analyst Web App で [Cancer Center Catchment Area Expansion] プロジェクトを開きます。 プロジェクトが [マップ] タブで開いていることを確認します。
- リボンで [データの追加] をクリックして [カスタム データの設定] を選択します。
[カスタム データの設定] ウィンドウが表示されます。
- [カスタム データの設定] ウィンドウの下部にある [開始] をクリックします。
- 次のページで、[設定の開始] をクリックします。
- [既存のレイヤー] で [レイヤーの選択] をクリックし、[レイヤーの参照] をクリックします。
[レイヤーの選択] ウィンドウが表示されます。
- [レイヤーの選択] ウィンドウの [検索] で、[ArcGIS] をクリックします。
- 検索バーに「Patients by County」と入力します。
結果のリストが表示されます。
- [Patients by County (Tutorials)] レイヤーにポインターを合わせて、[開く] をクリックします。
このレイヤーが [カスタム データの設定] ウィンドウに追加されます。
[Patients by County (Tutorials)] レイヤーには、このチュートリアル向けに作成された架空のデータが含まれており、これは組織の内部データ リソースから取得した固有の情報を表しています。
[Patients by County (Tutorials)] レイヤーには郡境で分けて集計された患者数データが含まれています。 [カスタム データの設定] ウィンドウで、区画レイヤーの種類を指定できます。 このケースでは、郡と、区画 ID として使用するフィールドを選択します。 [Patients by County (Tutorials)] レイヤーには、各郡の FIPS コード用のフィールドが含まれています。 FIPS (連邦情報処理規格) コードは、米国の州、市、郡などの地理エンティティを統一的かつ確実に識別するための、数値またはアルファベットによる標準化されたコード セットです。
- [設定するレイヤーのタイプを選択] で、[標準区画レイヤー] を選択します。 [区画境界レベル] で、[Counties] を選択します。 [区画 ID フィールド] で、[FIPS] を選択します。
- [次へ] をクリックします。
しばらくすると、[変数を構成してカテゴリに追加することにより、データをセットアップします] ページが表示されます。 カテゴリが作成され、デフォルトで [Patients by County] という名前が付けられます。これは、選択した [Patients by County (Tutorials)] レイヤーに基づいています。 ただし、現時点でこのカテゴリに割り当てられている変数はありません。
次に、このレイヤーからの新しい変数を構成し、データ ブラウザー内のカテゴリに追加して、簡単に特定できるようにします。
- [Patients by County] カテゴリにポインターを合わせて [編集] をクリックします。
[カスタム カテゴリの編集] ウィンドウが表示されます。 がん患者に特化したデータであることがよりわかりやすくなるように、カテゴリ名を変更します。
- [カスタム カテゴリの編集] ウィンドウで、次のように入力します。
- [タイトル] に「Cancer Patient Data」と入力します。
- [サマリー] に「Aggregated and de-identified patient data by county.」と入力します。
- [詳細] に「This category contains data detailing the number of patients, health-care expenses, and health-care coverage for counties in the catchment area.」と入力します。
- [タグ] に「Health, Catchment Areas, Patients」と入力します。
次に、デフォルトのカテゴリ アイコンを、医療関連であることがより適切に表現されているものに変更します。この変更により、[データ ブラウザー] でより直観的にこのデータを特定できます。
- [アイコン] で、下矢印をクリックして [形状とアイコン] をクリックします。
- 検索バーに「健康」と入力します。 結果リストの [医療] で、医療アイコンをクリックします。
- [カスタム カテゴリの編集] ウィンドウで、[適用] をクリックします。
カスタム カテゴリの定義が完了したので、次に患者集計レイヤーから変数を追加して、インフォグラフィックス内で使用できるようにします。
変数の構成
このセクションでは、[Patients by County (Tutorials)] レイヤーのデータから 3 つの変数を構成します。 各変数の集約タイプと単位をカスタマイズし、[データ ブラウザー] ウィンドウのどのカテゴリに変数を追加するかを指定できます。
- [変数の移動元] で、[Average Healthcare Coverage] のオプション ボタンをクリックし、[変数の構成] をクリックします。
[変数の構成] ウィンドウが表示されます。
変数の構成設定は、データ ブラウザー、インフォグラフィックス、レポートでのデータの表示および使用方法に影響します。 このチュートリアルでは、[Patients by County] レイヤーの [Average Healthcare Coverage] フィールドは平均を表します (合計ではありません)。 また、このフィールドはドル単位の値であるため、ここでは通貨に関連したラベルを表示するようにインフォグラフィックスの書式設定を行います。
- [変数の構成] ウィンドウの [集約] の [サマリー タイプ] で、[平均] を選択します。 [データの単位] の [単位] で、[通貨] を選択します。
- [データ ブラウザー] の [カテゴリ] で、[Cancer Patient Data] を選択します。
- 残りの項目はデフォルトのままにして、[適用] をクリックします。
次に、これまでに学習した手順で [Average Healthcare Expenses] 変数を同様に構成します。
- [Average Healthcare Expenses] のオプション ボタンをクリックし、[変数の構成] をクリックします。 表示された [変数の構成] ウィンドウで、次のように入力して [適用] をクリックします。
- [サマリー タイプ] で [平均] を選択します。
- [単位] で [通貨] を選択します。
- [カテゴリ] で [Cancer Patient Data] を選択します。
最後に追加する、カスタム データの変数は患者数です。現在がんセンターで治療を受けている患者の数を把握する目的で使用します。
[Count of Patients] 変数は郡ごとの患者数の合計であるため、合計というデフォルトのサマリー タイプが適しています。
- [Count of Patients] 変数を [Patients by County] カテゴリ内にドラッグします。
- [保存] をクリックします。
ここでは、Patients by County レイヤーの変数を構成しました。 次に、これらの変数を、以前に実行したカスタマイズ版の Health Care インフォグラフィックスに追加します。
インフォグラフィックスのカスタマイズ
がんセンターの管理チームや、がんセンター支援助成金の更新申請に従事している提案チームの独自のニーズを認識し、新たに構成したデータをインフォグラフィックスに組み込みたいと考えています。すべての関係者に極めて役立つデータであるためです。
- [カスタム データの設定] ウィンドウで、[レポート] をクリックします。
ヒント:
[カスタム データの設定] ウィンドウをすでに閉じていた場合は、上部のリボンの [レポート] タブをクリックします。
- [レポート] タブのリボンで、[レポートの作成] をクリックし、[インフォグラフィックスの作成] を選択します。
インフォグラフィックスをゼロから作成することも、既存のテンプレートを編集することもできます。 ここでは、ギャラリーにある、以前実行した [Health Care (Esri 2024)] インフォグラフィックスを編集します。
- [ギャラリー] タブをクリックします。
ギャラリー内のインフォグラフィックスはアルファベット順に並んでいます。
- [Health Care (Esri 2024)] テンプレートを特定します。 このテンプレートにポインターを合わせて、[開く] をクリックします。
[インフォグラフィックス エディター] ウィンドウが表示されます。 インフォグラフィックスは、画像、チャート、アイコン、変数などを載せたパネルで構成されます。 このページでは、このインフォグラフィックスの色、画像、変数を、自分の作業や組織により強く関連するものに変更できます。
最初に、組織のロゴを追加します。 組織のロゴを追加するために、インフォグラフィックスの 2 ページ目に画像パネルを構成します。
- インフォグラフィックスの 2 ページ目までスクロールして、Esri ロゴにポインターを合わせます。 [置換] をクリックします。
- 表示される置換ウィンドウで、[画像] をクリックして [画像の参照] を選択します。
- 表示されるウィンドウで、[Create_Custom_Infographic_Analyze_Catchments.zip] ファイルを解凍したフォルダーに移動します。 [Create_Custom_Infographic_Analyze_Catchments] フォルダーで、[Hospital_logo] 画像を選択して開きます。
ロゴがインフォグラフィックスに追加されます。
次に、がんセンターのブランドの色により合うようにテーマを調整します。
- インフォグラフィックスの上部にある [テーマ] をクリックします。
[インフォグラフィックス テンプレートのテーマ] ウィンドウが表示されます。
最初に、インフォグラフィックスの全体的な背景色を調整します。
- [インフォグラフィックス テンプレートのテーマ] ウィンドウで、[テンプレートのカラー テーマを選択] にある [背景] をクリックします。
- 表示されるカラー パレット ウィンドウで、[高度] を展開し、16 進数コード「fdeac5」を入力します。 [適用] をクリックします。
- [確認が必要です] ウィンドウで [OK] をクリックします。
[テンプレートのプレビュー] が更新され、更新後の背景色が表示されます。
次に、センターのロゴの色に合うように、[アイコン] と [ハイライト表示されたアイコン] の色を構成します。
- [インフォグラフィックス テンプレートのテーマ] ウィンドウで、[アイコン] をクリックします。 これまでに学習した手順により、アイコンの色を 16 進数コードの [e7825f] に設定します。
- [ハイライト表示されたアイコン] で、これまでに学習した手順により、色を [666946] に設定します。
[テンプレートのプレビュー] アイテムが更新されます。
- [インフォグラフィックス テンプレートのテーマ] ウィンドウの下部にある [適用] をクリックします。
これでテーマと画像の構成が完了したので、次に 3 つのカスタム データ変数をインフォグラフィックスに追加します。
インフォグラフィックス パネルのカスタマイズ
インフォグラフィックスの全体的な外観のカスタマイズに加えて、1 つのインフォグラフィックス パネルをカスタマイズすることも可能です。 ここでは、インフォグラフィックス内のパネルの 1 つを、このチュートリアルで以前に構成したカスタマイズ済み変数のデータを使用してカスタマイズします。
- 最初のページで、[Has One Type of Health Insurance] パネルにポインターを合わせて [編集] をクリックします。
[インフォグラフィックス パネルの作成] ウィンドウが表示されます。
このインフォグラフィックス パネルで使用されている既存の変数を削除し、このチュートリアルで以前に設定したカスタム データの変数に置き換えます。
- [インフォグラフィックス パネルの作成] ウィンドウの上部にある [選択した変数] をクリックし、[すべての変数を削除] をクリックします。
ウィンドウが更新され、[データ ブラウザー] ウィンドウの変数が表示されます。 変数のリストに移動します。
- [マイ変数] タブをクリックします。
前のセクションで構成した変数カテゴリが表示されます。
- [Cancer Patient Data] カテゴリをクリックします。
このチュートリアルで以前に [Cancer Patient Data] カテゴリに対して構成した 3 つの変数が [インフォグラフィックス パネルの作成] ウィンドウに表示されます。
- 各変数の名前をクリックして、選択した変数に追加します。
各変数の追加時に、選択した変数のリストに変数が追加される様子がアニメーションで表現されます。 これで、[選択した変数] をクリックすると、[Average Healthcare Coverage]、[Average Healthcare Expenses]、[Count of Patients] の 3 つの変数が表示されます。
- [インフォグラフィックス パネルの作成] ウィンドウの下部にある [次へ] をクリックします。
ここで、タイトルを更新し、インフォグラフィックス パネルの各変数を表すアイコンを選択して、このパネルをさらにカスタマイズします。 パネルのタイトルを更新することで、このパネルの変数ががん患者データに関連することが明確になります。 また、インフォグラフィックス内で関連するカスタム アイコンを使用することで、関心を引き、データの理解を深めます。
- パネルのタイトルにポインターを合わせて [テキストの編集] をクリックします。
- 既存のテキストを「CANCER PATIENT DATA」に置き換えます。 テキスト ボックスの外側をクリックして編集内容を保存します。
次に、3 つの変数のそれぞれにアイコンを追加します。
- [Average Healthcare Coverage] 変数で、グレーの円をクリックして [形状とアイコン] を選択します。
- アイコン ギャラリー ウィンドウで、[保健衛生] カテゴリまでスクロールして、人が両手に囲まれているアイコンを選択します。
[Average Healthcare Coverage] 変数のアイコンが更新されます。
- これまでに学習した手順で、[Average Healthcare Expenses] 変数と [Count of Patients] 変数に対して、該当するアイコンを選択します。
- [保存] をクリックして、さらに [保存] をクリックします。
- [インフォグラフィックス テンプレートの保存] ウィンドウの [タイトル] に「Cancer center catchment area population metrics」と入力します。 [保存] をクリックします。
ここでは、インフォグラフィックスをカスタマイズし、内部システムの重要な変数を使用して、既存の住民レベルのデータを強化しました。これにより、がんセンター診療圏域の対象となる住民の正確な患者数と保険範囲の情報が提供されるようになります。 次に、この情報を使用して、がんセンター診療圏域の拡大について検討します。
診療圏域の拡大
あなたが所属する組織によるがんセンター診療圏域の拡大は、がんセンターと周辺住民の両方に対して長期的な影響をもたらす重要な意思決定になります。 意思決定にあたっては、次のような課題を検討する必要があります。優秀さの水準を維持しながら、より多くの患者を治療できるだけのリソースはあるでしょうか。 また、現在の診療圏域の外部に、がん罹患率が高いと見られる地区はあるでしょうか。
カスタマイズしたインフォグラフィックスの実行
がんセンター診療圏域の拡大に関する意思決定を行うには、現在の状態と今後の計画の状態について、それぞれの状況のインフォグラフィックスを調査して比較することが有効です。 ここでは最初に、元の診療圏域に対して先ほどカスタマイズしたインフォグラフィックスを実行します。
- 必要に応じて、ArcGIS Business Analyst Web App で [Cancer Center Catchment Area Expansion] プロジェクトを開きます。 プロジェクトが [レポート] タブで開いていることを確認します。
- リボンで、[レポートの実行] をクリックし、[インフォグラフィックスの実行] を選択します。
- ページの上部にある [サイトの追加] をクリックします。
[サイトの追加] ウィンドウが表示されます。
- [サイトの追加] ウィンドウの [Original Catchment Area] のチェックボックスをオンにし、[適用] をクリックします。
サイトが追加され、ギャラリーのインフォグラフィックスを検索する方法に関するヒント メッセージが表示されます。
- 必要に応じて、[終了] をクリックしてこのヒント メッセージを閉じます。
- [マイ インフォグラフィックス] を展開し、[Cancer center catchment area population metrics] をクリックします。
- [選択インフォグラフィックス] の [Original Catchment Area] で、[今すぐ実行] をクリックします。
インフォグラフィックスが生成され、パネルにカスタム データがブランドの色およびがんセンターのロゴと共に表示されるようになりました。
- インフォグラフィックス ビューを閉じます。
- 上部リボンで [マップ] タブをクリックしてマップに戻ります。
インフォグラフィックスをカスタマイズして作成すると、視覚的に説得力があるだけでなく、組織の重点エリア特有の関連データを強調して表示できます。 インフォグラフィックスにがんセンターの診療圏域固有の変数を構成し、センターのロゴに合う色を使用することで、このインフォグラフィックスではプロフェッショナリズムと明瞭さを伝え、コミュニティ固有のニーズや組織の優先事項に対応します。
現在の診療圏域の拡大
がんセンターの経営陣の 1 人に対して、カスタマイズしたインフォグラフィックスを提出しました。 データをこのような形式で見たことが、がんセンターの診療圏域の範囲を拡大するという経営陣の意思決定につながりました。 あなたは経営陣から、成長の条件を最も満たす郡を特定することを期待されています。 その目的で、適合性解析を使用します。
まず、候補となる郡を選択します。 これは、拡大後のがんセンター診療圏域に含まれる可能性のあるすべての郡を広範囲に収集したものになるはずです。 前述のとおり、NCI の要件と合致するには、最終的ながんセンター診療圏域が、隣接する区画から成る 1 つのポリゴンとなる必要があります。
- リボンの [エリアの定義] をクリックして [区画の選択] を選択します。
[区画の選択] ウィンドウが表示されます。
- [区画の選択] ウィンドウで、[マップから選択] を選択します。 次のページで、[Counties] をクリックします。
マップ上に、現在の診療圏域ポリゴンに加えて、郡の境界線が表示されます。
診療圏域と境界線を共有する郡を、拡大先の候補の郡として選択します。 こうすれば、隣接しないポリゴンは作成されません。
- マップ上で、診療圏域の周囲にある郡をすべてクリックします。
[区画の選択] ウィンドウに 12 の郡が追加されます。
それぞれの郡を診療圏域拡大のための個別の候補として検討するため、それらの郡を 1 つのサイトに結合することは適切ではありません。 それぞれの郡が別々のサイトのままになるよう設定します。
- [区画の選択] ウィンドウの下部で、[選択した区画を 1 つのサイトに結合しますか?] が [いいえ] に設定されていることを確認します。[完了] をクリックします。
周囲の郡を別々の区画サイトとして定義したので、次に適合性解析を実行します。
- [区画の選択] ウィンドウで、[適合性解析] をクリックします。
[適合性解析] ウィンドウが表示されます。
[適合性解析] ウィンドウでは、個別に重み付けした一連の条件に基づいて評価することで、ニーズに最も合ったサイトを特定できます。 適合性解析の実行は、サイトの選択、解析条件の選択、結果の表示という 3 つのステップで構成されます。
- [位置情報の選択] で、[自分のサイト] を選択します。
- [次へ] をクリックします。
[サイトの追加] ウィンドウが表示されます。
- [サイトの追加] ウィンドウで、[名前] のチェックボックスをオンにし、すべての郡を選択します。
- 下にスクロールして [Original Catchment Area] をオフにします。
このポリゴンは解析に必要ありません。 関心があるのは、隣接する郡の解析のみです。
- [適用] をクリックします。 [適合性解析] ウィンドウで [次へ] をクリックします。
ここで、解析条件を選択します。
- [リストを作成] で、[条件の選択] をクリックし、[データ ブラウザーから変数を追加] を選択します。
[データ ブラウザー] ウィンドウが表示されます。
一番に必要な変数は、カスタムデータ設定を使用して以前に追加したカスタム変数です。これらの変数は、推定患者数、平均健康保険、平均医療支出額を詳細に表したものだからです。
- [マイ変数] タブをクリックし、[Cancer Patient Data] カテゴリをクリックします。
- 3 つのカスタム データ変数のチェックボックスをオンにします。
3 つの変数が [選択した変数] リストに追加されます。
次に、カスタム変数と共に解析の対象に加える Esri Demographics データを調査します。
所属するがんセンターは、がん治療を求めているか必要としている可能性がある、社会的に弱いコミュニティを支援することに力を入れています。 治療を求める際に資金的な問題に直面する可能性のある人々を把握することが、最終的に、その格差解消を支援する道を切り開くのに役立ちます。
- [検索] をクリックして、[データ ブラウザー] ウィンドウのメイン ページに戻ります。
- [標準変数] タブをクリックします。 [At Risk] カテゴリをクリックします。
- [フィルター] の隣にある [キーワード] をクリックします。 「poverty」と入力して Enter キーを押します。
- 結果のリストで、[2022 Poverty Index (ACS 5-Yr)] をクリックします。
これで 4 つの変数が選択されました。
- [適用] をクリックします。
解析が完了し、マップに結果が表示されます。 マップ上で赤色のスタイルを設定した郡は、そのエリアが解析条件の変数をより多く満たしているため、拡大対象としてより適したエリアであることを示します。 拡大にあまり適していないエリアは黄色のスタイルが設定されています。
[適合性解析] ウィンドウも更新され [解析条件] の変数が表示されます。そして集計した結果データを示すチャートを含んだ [結果] ウィンドウが開きます。
候補の区画を選択して変数を追加したため、それらの変数に加重を自由に設定できます。 加重とは、最終スコアに関連する、各条件の相対的な重要度を表します。 加重は、結果として得られるスコアに大きな影響を与える可能性があります。 変数に加重を設定することで、解析における重要度が比較的高いデータを優先することが可能です。
変数の加重の設定
このケースで考慮に入れたい指針は、現在の患者数と貧困率の 2 つです。 これらの変数に、重要度を反映した高い加重を設定して、がんセンターの診療圏域拡大に適した郡を選択するようにします。 デフォルトでは条件への加重は均等ですが、今は患者数と貧困率が最も重要な 2 つの条件となるため、これらの変数にその重要度を反映した高い重みを設定して、最終スコアへの影響度を高めます。
- マップ上で、候補の郡がすべて表示されていることを確認します。
- [適合性解析] ウィンドウの [加重] セクションで、[重みの調整] をクリックします。
- [重みの調整] ウィンドウの [加重法] で、[相対] を選択します。
すべての加重はデフォルトで 1 に設定され、すべての条件の加重が均等になっています。 条件の 1 つを加重 2 に変更し、他の条件を 1 のままにすると、その条件が最終スコアへの寄与において他の条件の 2 倍重要になります。
- それぞれの [条件] の [加重] を次のように調整します。
- [Average Healthcare Coverage] に「0.5」と入力します。
- [Average Healthcare Expenses] に「0.5」と入力します。
- [Count of Patients] に「2」と入力します。
- [2022 Poverty Index (ACS 5-Yr)] に「1.5」と入力します。
- [完了] をクリックします。
[適合性解析] の結果が更新後の加重に基づいて調整されます。
[結果] ウィンドウに、適合性条件に基づいて [上位 5 件] の郡のリストが表示されます。1 位の郡はミシシッピ州パイク郡で、そのスコアは 1 です。
加重条件に基づけば、がん診療圏域の拡大対象として、パイク郡が最も適合性の高い郡であると言えます。
このモジュールでは、カスタマイズしたインフォグラフィックスを適合性解析と共に使用して、診療圏域におけるがん治療拡大の最良オプションを特定しました。 貧困と患者数を優先した上で、拡大対象として最も適した郡を確実に選択するために、条件に加重を付けました。
このチュートリアルでは、国立がん研究所による今後 5 年間から 7 年間の資金提供を更新するという重要な取り組みにおいて、がんセンター支援助成金提案チームを支援しました。 まず、既存のがんセンター診療圏域と、域内の住民データ、医療データを確認し、関連する事実に関する基礎を学びました。 次に、インフォグラフィックスをカスタマイズして、自分のチームやがんセンターの意思決定者との関連性を高めました。 適合性解析を使用すれば、選択した条件と加重に基づいて、診療圏域に含める候補となる郡を比較できます。 カスタマイズしたインフォグラフィックスを再実行すれば、がん治療サービスを新たな住民へと拡大することによる潜在的な費用と便益を経営陣向けに明確化したレポートを作成することも可能です。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。