建設された魚道の場所の検索
マーシー川のそれぞれのダムを調べて、魚道の新設に最も適しているダムを決定します。 マーシー川の集水域にあるダムのデータは事前に用意されていますが、このデータには、既存のダムに増設した魚道の情報が反映されていない可能性があります。 ダムの場所を含むマップと航空画像を ArcGIS Online から開きます。 この画像を使用すると、多くの場所で、ダムに魚道が併設されているかどうかを判別できます。
マップを開いて保存
最初に、マーシー川集水域のマップを開きます。
- Mersey River Dams Web マップに移動します。
- サムネイルをクリックします。
マップが開きます。 カナダのノバスコシア州が表示されます。
ここでの任務は、黄色のアウトラインで示されている [Mersey River Watershed] レイヤーにある魚道の候補地を探すことです (集水域とは、その境界内ではすべての水が同じ最終地に流れ込む陸地のことです)。 この川の本流にあるダムは青色と赤色でシンボル表示されています。 青色は魚道が存在することを示し、赤色は魚道が存在しないことを示します。
(まだサイン インしていない場合は) サイン インして、マップに対する変更を行うためにこのマップのコピーを保存します。
注意:
組織とユーザーの設定によっては、Map Viewer Classic が開いている場合があります。ArcGIS Online には、マップの表示、使用、作成のための 2 つの Map Viewer があります。 利用可能で使用する Map Viewer の詳細については、こちらの「FAQ」をご参照ください。
このチュートリアルでは Map Viewer を使用します。
- 必要に応じて、ポップアップ ウィンドウで [Map Viewer で開く] をクリックします。または、リボンで [Map Viewer で開く] をクリックします。
Map Viewer を開きます。
- 必要に応じて、リボンで [サイン イン] をクリックします。 ArcGIS の組織アカウントにサイン インします。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
- [コンテンツ] (暗い背景の) ツールバーで、[保存して開く] ボタンをクリックして [名前を付けて保存] を選択します。
- [マップの保存] ウィンドウの [タイトル] に「Mersey River Watershed - Candidate Fishway Locations」と入力します。
- [サマリー] に、「This map was created to assess candidate dams for fishway construction in the Mersey River, Nova Scotia, Canada.」と入力します。
- [保存] をクリックします。
マップが [コンテンツ] ページに保存されます。 変更されたマップ名がページの最上部に表示されます。
ダムを調査して魚道の適合性を確認
次に、[World Imagery ベースマップ] を使用して、マーシー川の各ダムを調査します。 魚道なし (赤色のポイント) としてシンボル表示されているダムに特に関心を持つでしょうが、上流への魚の遡上を明確に評価するためにすべてのダム サイトの周囲の画像を調べます。 分析範囲にズームして、分析を開始します。
- [レイヤー] ウィンドウの [Mersey River Watershed] レイヤーにポインターを合わせます。 [オプション] ボタンをクリックして [ズーム] を選択します。
マップ上でマーシー川集水域が拡大表示されます。
このビューには、戻る必要があるため、このビューをブックマークとして保存します。
- [設定] ツールバーの [ブックマーク] をクリックし、[ブックマークの追加] を選択します。
- テキスト ボックスに「Mersey River Watershed」と入力し、[追加] をクリックします。
現在の範囲におけるマーシー川沿いの水系の接続性には問題があります。 水路の放水口に近接しているダムは、さらに遠くの上流にあるダムと比べてはるかに大きい影響を河川の接続性に及ぼします。 魚道が設置されていない 2 基のダムが、大西洋にマーシー川が流れ込む河口の近くに立地しています。 これらの 2 基のダムは、全流域で魚の遡上を制限する可能性があります。 この画像を調べて、ダムに魚道が増設されているかどうかを確認します。
- [コンテンツ] ツールバーの [レイヤー] をクリックします。 [Mersey River Dams] レイヤーをクリックして選択します。
- [設定] (明るい背景の) ツールバーの [ラベル] ボタンをクリックします。
- [フィーチャのラベル作成] ウィンドウで [ラベル クラスの追加] をクリックします。 [ラベル フィールド] で [Dam ID] を選択します。
- [ラベル スタイル] で、[ラベル スタイルの編集] をクリックします。
- [ラベル スタイル] ウィンドウで、フォント サイズを [18] に、色を [黄] に変更します。
- [ラベル スタイル] ウィンドウを閉じます。
ダムにラベルが付けられます。 続いて、1 つ目のダムにズームします。
- Shift キーを押しながら、集水域南部の範囲にある赤色のダムであるダム 1 の周囲にボックスを描画します。
マップが拡大表示され、画像レイヤーの詳細がよりはっきりと表示されます。
注意:
衛星画像は定期的に更新されるので、実際のマップは画像例と異なる可能性があります。
この縮尺では、ダムが魚の遡上に影響を及ぼしている可能性の有無を判断しづらいため、さらにズーム レベルを上げます。
- ダムをクリックして、そのポップアップを開きます。
- ポップアップで [ズーム] をクリックします。
- ポップアップを閉じます。必要に応じて、ダムの右側にため池が表示されるように 1 ~ 2 レベル縮小します。
このダムはマーシー川に立地していますが、川全体をせき止めているのではなく、ため池を形成しているように見えます。 懸念の対象は、本流と支流 (川の本流に流れ込むより小さな川) をせき止めているダムです。
次は、2 番目のダムを調べて、画像内の魚道を目視で確認する方法を学びます。
- [Mersey River Watershed] ブックマークにズームして、ダム 2 を拡大表示します。
ダム 2 は、魚道ありとしてシンボル表示されています。 画像の細部をよく調べると、このポイント フィーチャの北東に魚道を確認できます。
- [Mersey River Watershed] ブックマークに戻り、ダム 3 を拡大表示します。
ダム 3 は、魚道なしとしてシンボル表示されています。 画像の細部をよく調べると、この場所に目に見える魚道がないことを確認できます。 魚道がない場合、大西洋サケは、このダムから上流のエリアに到達できないと考えられます。
- [Mersey River Watershed] ブックマークに戻り、ダム 4 を拡大表示します。
ダム 4 は、魚道ありとしてシンボル表示されています。 画像の細部をよく調べると、このダムの北側に魚道があることを確認できます。
土木技師はなぜ、時間、お金、エネルギーを費やして、魚が下流の場所から到達できない魚道を建設するのでしょうか? 調査のためにダム 3 に戻ります。
- [Mersey River Watershed] ブックマークに戻り、ダム 3 を拡大表示します。
- マップを画面移動およびズームして、ダムの南側のエリアを調べます。
魚道があるダムが、魚の遡上を制限しているダムより上流に建設されている理由になるようなものは見当たりますか?
魚は他にどのような方法でこの障害物を回避できるのでしょうか?
主流から外れた川の支流があります。 この支流を上流へたどっていくと、この支流は、ダム 3 の西側の本流と再びつながっています。
- [Mersey River Watershed] ブックマークに戻ります。
- ダム 5 ~ 7 を 1 つずつ拡大表示して調べます。
残りの 3 つのダムではいずれも、インフラ設備に魚道は増設されていません。 大西洋サケの遡上はダム 5 で終わります。 このような理由で、ダム 5 が、この集水域で魚道の建設に最も適しているダムになります。
- [Mersey River Watershed] ブックマークに戻ります。
- マップを保存します。
このレッスンでは、マーシー川の集水域にある各ダムに対して細部にわたる目視調査を実行しました。 そして、どのダムが大西洋サケの遡上に最も大きな影響を与えている可能性があるかを決定しました。 また、ダムのデータを衛星画像と比較することで、問題を理解するのに複数のデータ ソースが必要な場合があることを学習しました。 衛星画像ベースマップを使用しなかったら、魚はダム 1 もダム 3 も通過できないように見えたことでしょう。 次に、ダム 5 に魚道を建設することで到達可能にできる集水域エリアを計算します。 次に、その結果を河川データの集計に使用することで、サケが到達できる産卵環境の推定の長さを求めます。
到達可能な生息地の定量化
魚道の建設は、資金需要と計画作業の両面で、多大なコストのかかるプロセスです。 建設を本格的に検討する場合は、到達可能になる生息地の領域を事前に把握することが最優先されます。 前のレッスンでは、魚道を建設するのに最適な候補地はどのダムかを特定しました。 ここでは、提案された魚道によって到達可能になるサケの産卵環境の長さを推定します。
上流の集水域の作成
ダム 5 の魚道によって到達可能になる産卵環境の長さを定量化する前に、上流の集水域エリアを計算する必要があります。 最初にダムにズームします。 ダム 5 のみを分析する必要があるため、マップ範囲内に他のダム フィーチャがないことを確認します。 このようにして、マップに表示されているフィーチャのみに対して分析を実行できます。
- 必要に応じて、[マイ コンテンツ] から [Mersey River Watershed - Candidate Fishway Locations] マップを開きます。
- Shift キーを押したままダム 5 の周りにボックスを描画してズームします。 現在のマップ範囲に他のダム フィーチャが表示されていないことを確認します。
- [設定] ツールバーの [解析] ボタンをクリックします。
- [分析] ウィンドウで [ツール] をクリックします。
- [ツール] ウィンドウで [場所検索] を展開して [集水域の作成] をクリックします。
[集水域の作成] ツールは、ArcGIS Online の水文解析データ (Esri によって維持およびホストされている信頼性の高い精選されたデータ) に基づき、ポイントの排水エリアを計算します。
- [集水域の作成] ウィンドウの [入力ポイント フィーチャ] で [レイヤー] をクリックし、[Mersey River Dams] を選択します。
ヒント:
詳細については、[集水域の作成] ツールとツールのパラメーターの横にある情報ボタンをクリックしてください。
- [結果レイヤー] に「Watershed Dam 5」と入力し、自分の名前またはイニシャルを付加します。
注意:
解析処理で作成した新しいアイテムの名前は、ArcGIS Online 組織サイト内で一意である必要があります。一意でない場合、それらの URL は競合します。 レイヤーが作成されたら、マップ内で名前を変更できます。
現在のマップ範囲のフィーチャに限って分析を実行することも確認します。 このようにしてダム 5 のみを分析します。
- [環境設定] をクリックします。 [処理範囲] で [表示範囲] を選択します。
- [クレジットの推定] をクリックします。
[集水域の作成] ツールを使用してもクレジットは消費されませんが、解析ツールを実行する前には必ずクレジットの見積りを確認することが理想です。 クレジットの見積りを確認することで、解析がクレジット予算内であることを徹底できます。 こうした確認により、ツールが消費するクレジット数が予想よりも高いまたは低いことが判明した場合、ツールの実行前に解析パラメーターのエラーを特定することもできます。
- [実行] をクリックします。
- ツールの実行が完了したら、[Mersey River Watershed] ブックマークにズームします。
2 つの新しいレイヤーである集水域レイヤーと調整済みポイント レイヤーが、グループ レイヤーとしてマップに追加されます。 調整済みポイント レイヤーには、集水域の計算に使用された実際の場所が含まれます。 このレイヤーは、この後の解析に必要ないため削除します。
- [レイヤー] ウィンドウで [Watershed Dam 5] レイヤーを展開します。 [Adjusted Points] レイヤーで、[その他のオプション] ボタンをクリックして [削除] を選択します。
ダム 5 から上流の集水域エリアの計算には、ダム 6 と 7 から上流のエリアが含まれます。 ダム 5 を迂回する魚はダム 6 によって制限されるため、該当のエリアに到達できません。 さらに差分、つまり、魚道をダム 5 に建設した場合にのみ魚が到達できる集水域エリアを確認できるように、ダム 6 から上流の集水域エリアも計算します。
- マップ範囲内に他のダムが表示されなくなるまでダム 6 にズームします。
- [集水域の作成] ウィンドウで、[結果レイヤー] の名前を「Watershed Dam 6 Your Name」 (Your Name は自分の名前に置き換え) に変更します。
注意:
[集水域の作成] ツールの実行終了後に [解析] ウィンドウを閉じると、[履歴] タブからツールにアクセスできます。 必要に応じて、[解析] ウィンドウを再度開き、[履歴] タブをクリックします。 [集水域の作成] アイテムの横の [オプション] をクリックし、[オプション ツール] を選択します。
- [環境設定] で、[処理範囲] が [表示範囲] に設定されていることを確認して [実行] をクリックします。
ツールが実行され、マップにダム 6 の集水域が追加されます。
- [Watershed Dam 6] グループを展開し、[Adjusted Points] レイヤーを削除します。
- [Mersey River Watershed] ブックマークに移動します。
マップでは、2 つの集水域レイヤーがシアン ブルーでシンボル表示されています。 両方のダムは同じ川に立地しているため、上流にある両方のダムの排水エリアはよく似ています。 魚道によって到達可能になるエリアは、集水域南部の範囲内にあり、これら 2 つの集水域レイヤーが重なっていない場所になります。
- マップを保存します。
集水域エリアの差分の特定
ダム 5 とダム 6 の集水域間の差分として対象エリアが特定されました。 到達可能になるサケの産卵環境の長さを決定するために、[オーバーレイ] ツールを使用してこの区域を分離します。
- [集水域の作成] ウィンドウで戻るボタンをクリックし、[オーバーレイ] ツールを検索します。 [オーバーレイ] を開きます。
- [オーバーレイ] ウィンドウの [入力レイヤー] で [+ レイヤー] をクリックし、[Watershed Dam 5 WatershedFeatures] を選択します。 [オーバーレイ フィーチャ] で、[Watershed Dam 6 WatershedFeatures] を選択します。
- [オーバーレイの設定] の [オーバーレイ タイプ] で [インターセクト] をクリックし、[削除] を選択します。
- [結果レイヤー名] を「Difference in Watershed Area」に変更し、自分の名前またはイニシャルを付加します。
- [クレジットの推定] をクリックします。
[オーバーレイ] ツールの実行にはクレジットが消費されます。 通常、クレジット消費量は入力フィーチャの数に基づきます。 集水域フィーチャが 2 つあるため、ツールの実行で 0.002 クレジットが消費されます。
- [実行] をクリックします。
ツールが終了すると、結果レイヤーがマップに追加されます。
- [Difference in Watershed Area] レイヤーで、[オプション] ボタンをクリックし、[ズーム] をクリックします。
ダム 5 とダム 6 がオーバーラップするエリアを特定したので、[Watershed Dam 5] レイヤーと [Watershed Dam 6] レイヤーはこれ以上必要ありません。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Watershed Dam 5] レイヤーと [Watershed Dam 6] レイヤーを削除します。
ダムのラベルもオフにします。
- [レイヤー] ウィンドウで、[Mersey River Dams] レイヤーをクリックして選択します。 [コンテンツ] ツールバーにある [レイヤー] ボタンをクリックし、[ラベルの有効化] をオフにします。
- マップを保存します。
水文解析フィーチャ レイヤーの追加
これで、魚道が建設された場合に到達可能になる、ダム 5 から上流の集水域エリアが分離されました。 ただし、大西洋サケの保全に関して重要性が高い事は、集水域エリアではなく、産卵に利用できる淡水河川の長さです。 マーシー川集水域内にあるすべての淡水フィーチャの水文解析データをマップに追加します。
- [レイヤー] ウィンドウの [追加] をクリックします。
- [レイヤーの追加] ウィンドウで、[マイ コンテンツ] をクリックして [ArcGIS Online] を選択します。
- 検索ボックスに、「Mersey Hydrology」と入力します。 検索結果をレイヤーに限定するには、「owner:Learn_ArcGIS」と入力し、Enter キーを押します。
- 結果のリストの [Mersey_Hydrology] レイヤーで [追加] ボタンをクリックします。
[Mersey_Hydrology] レイヤーがマップに追加されます。 河川、小川、湖などの水文解析フィーチャがレイヤーに含まれているのを確認できます。これらのフィーチャはマーシー川集水域の境界内にあります。
デフォルトのシンボルでは、[Difference in Watershed Area] レイヤーと [Mersey Hydrology] レイヤーを区別するのが困難です。
- [戻る] ボタンをクリックして、[レイヤー] ウィンドウに戻ります。
- [レイヤー] ウィンドウで、[Difference in Watershed Area] レイヤーをクリックして選択します。 [設定] ツールバーの [スタイル] ボタンをクリックします。
- [スタイル] ウィンドウで、[スタイルの選択] の [位置 (単一シンボル)] で、[スタイル オプション] をクリックします。
- [シンボル スタイル] をクリックします。
[シンボル スタイル] ウィンドウが表示されます。
- [シンボル スタイル] ウィンドウで [塗りつぶし色] をクリックします。 [Hex] に「f0ce7d」と入力して、Enter を押します。
- [完了] をクリックし、次に [アウトライン色] をクリックします。 [Hex] に「cf960e」と入力して、Enter を押します。
- [シンボル スタイル] ウィンドウを閉じます。 [スタイル オプション] ウィンドウで [完了] を 2 回クリックします。
[Difference in Watershed Area] レイヤーのシンボルが更新されます。
- [スタイルの変更] ウィンドウで、[OK] をクリックしてから [完了] をクリックします。
- マップを保存します。
水文解析データのフィルター処理
このシナリオでは、サケにとって良質な産卵環境を表す可能性のあるフィーチャを特定することを目的としています。 大西洋サケは、泥砂のない底質と酸素を豊富に含む急流を特徴とする冷たい淡水の川を好みます。 このような生息地を最適に表現するフィーチャを表示するには、[Mersey Hydrology] レイヤーをフィルター処理します。
フィルターでは、テーブル内の属性値に基づいてレイヤー内のフィーチャを検索する論理式が使用されます。 対象のフィーチャがマップ上に表示され、それ以外のすべてのフィーチャが非表示になります (ただし、それらは削除されません)。
- [レイヤー] ウィンドウで、[Mersey_Hydrology] レイヤーをクリックして選択します。 [設定] ツールバーの [フィルター] ボタンをクリックします。
レイヤーをフィルター処理するため、式を作成します。 式では、<フィールド名> <条件> <値またはフィールド> という一般形式が使用されます。
- [フィルター] ウィンドウで、[式の追加] をクリックします。
- [式] で、フィールド名のリストに [Feature Code] が設定されていることを確認し、条件は [に等しい] のままにしておきます。
- 値ボックスで、デフォルト値 [WABD50] をクリックし、[WARV50] (小川のコード値) を選択します。
フィルターの結果がマップに表示されます。 WARV50 に等しいフィーチャ コードを持つという条件を満たす川のみが表示されます。
- [式の追加] をクリックします。
別のクエリ ボックスがウィンドウに追加されます。
- 別の条件式を作成し、[フィーチャ コード] 属性値を [WARV55] に設定します (小さいストリームには別のコード値)。
2 つ目のクエリを追加することで、すべての川がマップから消えます。 現時点で、結果のフィルターが [すべての式に一致] に設定されているためです。 [WARV50] または [WARV55] の値が含まれるフィーチャを絞り込む必要があるので、式のすべてではなく少なくとも 1 つに合致するフィーチャを表示するよう、一致タイプを更新します。
- クエリ ボックスの上にある [結果のフィルター] で、[すべての式に一致] をクリックし、[少なくとも 1 つの式に一致] を選択します。
- [フィルター] ウィンドウで [保存] をクリックします。
マップに表示された水文解析フィーチャが減少し、大西洋サケの産卵に最も適している小川だけになります。
- マップを保存します。
推定産卵環境の集約
水文解析レイヤーを追加し、データをフィルター処理して、サケの産卵に最も適した生息地を抽出しました。今度は、魚道の建設によって利用可能になった生息地の長さを集約します。
- [コンテンツ] ツールバーにある [解析] ボタンをクリックします。
- [解析の実行] ウィンドウで [フィーチャ解析] をクリックします。 [エリア内での集計] ツールを検索して開きます。
[エリア内での集計] ツールは、ポリゴン レイヤーの境界内のフィーチャに関する統計情報を生成します。 [Difference in Watershed Area] レイヤーの境界内にある小川の全長を計算します。
- [エリア内での集計] ウィンドウの [入力フィーチャ] で、[+ レイヤー] をクリックし、[Mersey_Hydrology] を選択します。
- [集計エリア] で、[+ レイヤー] をクリックし、[集水域エリアの差分] を選択します。
- [統計情報の計算] で、[集計された長さの単位] が [キロメートル] であることを確認します。
このパラメーターは、エリア境界のライン フィーチャの全長を計算します。
- [結果レイヤー] に「Potentially Accessible Streams」と入力し、そのレイヤー名が組織内で一意になるように、自分の名前またはイニシャルを付加します。
- [クレジットの推定] をクリックします。 クレジットの消費量を確認したら、[実行] をクリックします。
ツールが実行されます。 実行が完了すると、新しいレイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。 新しいレイヤーの属性テーブルには、必要とされるサマリー情報が格納されます。この情報は凡例でも確認できます。
- [コンテンツ] ツールバーで、[凡例] ボタンをクリックします。
凡例が表示されます。
ダム 5 での魚道の建設によって、24 キロメートルを超える淡水の小川が利用可能になります。 利用可能になる生息地の全長を特定したところで、次にこの情報をマップにラベリングします。
- [コンテンツ] ツールバーで [レイヤー] ウィンドウをクリックします。 [Difference in Watershed Area] レイヤーをクリックして選択します。
- [設定] ツールバーにある [ラベル] ボタンをクリックし、[ラベル クラスの追加] を選択します。
- [ラベル フィールド] で、[式] ボタンをクリックします。
式エディター ウィンドウが開き、カスタム ラベルを作成するためのスクリプト エリアおよび機能が表示されます。
- [式] ボックスのテキストを削除し、「"Fishway opens 24.44 km salmon spawning habitat"」と入力またはコピー/貼り付けします (必ず引用符を含めてください)。
- [完了] をクリックします。
ラベルがマップに追加されましたが、画像を背景にすると読みづらい感じがします。
マップ範囲全体が見やすくなるように、ラベルのスタイルを変更します。
- [ラベル スタイル] で、[ラベル スタイルの編集] をクリックします。 フォントの色を [白] に変更します。 [ハロー] で、色を [黒] に変更します。
- [ラベル スタイル] ウィンドウを閉じます。
サマリー情報を使用してマップにラベルを付けたので、[Potentially Accessible Streams] レイヤーは不要になりました。
- [Potentially Accessible Streams] レイヤーを削除します。
集水域レイヤーが上に重なっているため、[Mersey River Dams] レイヤーは表示されません。 レイヤーを並べ替えます。
- [レイヤー] ウィンドウで、[Mersey River Dams] レイヤーをレイヤー リストの最上位にドラッグします。
[Mersey River Dams] レイヤーが [Difference in Watershed Area] レイヤーの上に表示されます。
- マップを保存します。
このチュートリアルでは、マーシー川の一連のダムを目視で調査し、魚道の新設に適した候補地を見つけるための衛星画像の使用法を学びました。 解析ツールを使用して、川の障壁から上流にある集水域エリアを作成しました。また、サケが新しい魚道を経由して到達できる可能性があるエリアを特定し、このエリア内で利用可能な生息地の全長を計算しました。 最後に、調査結果を明確に表示するためにマップにラベリングしました。
この演習を終えて学んだことは、利用可能な水生生息地について簡単な推定を行うことです。 詳細な現地調査や生息環境評価、局所分析が必要とされるとはいえ、ここで完了した最初の作業は、資金助成申請プロセスに向けた重要な最初の一歩になります。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。