プロジェクトへのアクセス
Business Analyst Mobile App では、Business Analyst Web App のすべてのプロジェクトだけでなく、共有されたどのプロジェクトにもアクセスできます。 前のチュートリアル「ATM ネットワーク拡張のためのデータ設定」では、ATM の位置に関するカスタム サイト属性を備えた ATM Locations プロジェクトを作成しました。 現場作業者がプロジェクトにアクセスできるようにするため、プロジェクトを組織と共有します。 次に、プロジェクトにモバイル アプリでアクセスし、プロジェクトを確認します。
プロジェクトの共有
まず、Business Analyst Web App で ATM Locations プロジェクトを開き、共有して、組織のメンバーがモバイル アプリを使用してアクセスできるようにします。
注意:
このプロジェクトは自分が作成したものであるため、モバイル アプリでアクセスするためにプロジェクトを共有する必要はありません。ただし、自分が作成したプロジェクトに他の人がアクセスできるようにする場合は共有が必要です。
- Business Analyst Web App に移動します。
- サイン インしていない場合は、[サイン イン] をクリックします。 ArcGIS の組織アカウントを使用してサイン インします。
注意:
組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
アカウントには、Business Analyst Web App を使用するライセンスが必要です。 組織の管理者であれば、自分自身にライセンスを割り当てることができます。 管理者以外の場合、管理者に連絡して許可を取る必要があります。
- 必要に応じて、[新機能] ウィンドウを閉じます。
- 必要に応じて、リボンの [ホーム] をクリックします。 [新しく作成された順] の [ATM Locations] プロジェクトで、[プロジェクトを他のユーザーと共有] ボタンをクリックします。
注意:
[ATM Locations] プロジェクトを作成していない場合、チュートリアル「ATM ネットワーク拡張のためのデータ設定」を完了することで作成できます。 このワークフローは別のプロジェクトを使用して完了することができますが、チュートリアルの後半で更新する属性が違うものになります。
ヒント:
[ATM Locations] プロジェクトが [新しく作成された順] に表示されない場合は、[すべてのプロジェクトを表示] をクリックして検索してください。
[プロジェクトの共有] ウィンドウが表示されます。 プロジェクトを組織全体と共有するか、または、プロジェクトを共有する、組織の特定のユーザーのリストを選択できます。 特定の現場作業者のみがプロジェクトにアクセスできるようにするには、後者のオプションが有用です。 このワークフローでは、プロジェクトを組織全体と共有します。
- [組織全体を追加します] が選択されていることを確認します。
注意:
ご自身の組織の名前はサンプル画像の組織とは異なります。
- [適用] をクリックします。
注意:
組織の一部のメンバーを追加できないことを伝えるメッセージを受け取った場合は、[OK] をクリックします。 そのユーザーは Business Analyst のライセンスが付与されたアカウントを所有していない可能性があります。 ライセンスが付与されていないユーザーとプロジェクトを共有する必要がある場合は、ライセンスを割り当てるように組織の管理者に問い合わせてください。
プロジェクトは共有されています。 これで、組織内の全員が Business Analyst Web App または Business Analyst Mobile App でプロジェクトにアクセスできるようになりました。 プロジェクト カードに、プロジェクトが共有されていることを示すアイコンが表示されます。
モバイル アプリへのサイン イン
次に、Business Analyst Mobile App を起動します。 その後、ArcGIS アカウントを使用してサイン インします。
- モバイル デバイスで Business Analyst Mobile App を開きます。
注意:
モバイル デバイスに Business Analyst Mobile App をインストールしていない場合は、App Store (iOS デバイスをお使いの場合) または Google Play (Android デバイスをお使いの場合) からダウンロードしてインストールすることができます。 インストールが完了すると、ご使用のアプリ一覧にアプリが [ArcGIS BA] として表示されます。
- ArcGIS BA が位置情報を使用することを許可するよう求められたら、[アプリの使用中は許可] を選択します。
- [ArcGIS Online にサイン イン] をクリックします。
注意:
サンプル画像では、iOS バージョンのモバイル アプリを示しています。Android バージョンをご使用の場合、またはスクリーン サイズが異なるデバイスをご使用の場合は表示が異なることがあります。
- ATM Locations プロジェクトを共有したときに使用したものと同じ ArcGIS アカウントを使用してサイン インします。
モバイル アプリを使用するのが初めての場合、アプリに関する情報が表示されることがあります。
- 必要な場合は、[開始] をクリックします。
マップ ビューが開きます。 モバイル アプリを使用するのが初めての場合、マップのオプションに関する情報が表示されることがあります。
- 必要に応じて、マップのオプションに関するメッセージを閉じます。
マップで、現在地が青い円でマークされます。 サンプル画像では、位置はカリフォルニア州レッドランズにある Esri 本社となります。 ご自身の位置はこの画像とは異なります。
画面には現在地の住所も表示されます。 [サイトの作成] をクリックしてこの位置のサイトを作成することができますが、このチュートリアルでは行いません。 代わりに、ATM Locations プロジェクトのサイトを使用して作業します。
プロジェクトの確認
次に、ATM Locations プロジェクトのコンテンツを参照します。 このプロジェクトには、2 つのグループに分割された、新しい ATM 向けの提案された位置が含まれます。銀行が買収を検討している既存の ATM サイトと、銀行が建設する必要がある新しい ATM サイトです。 銀行は、新しいサイトを開発することを望んでいるため、まずは提案されたそれらの位置にアクセスします。
最初に、ATM Locations プロジェクトが開いていることを確認します。
- マップの上の [メニュー オプション] ボタンをクリックします。
- [プロジェクト] をクリックします。
現在のプロジェクトに関する情報が表示されます。 現在のプロジェクトは Web アプリまたはモバイル アプリでアクセスした最後のプロジェクトと同じです。ATM Locations プロジェクトがすでに現在のプロジェクトである可能性があります。
- [現在のプロジェクト] で、現在のプロジェクトの名前をクリックします。
利用できるすべてのプロジェクトのリストが表示されます。 プロジェクトは、自分が作成したプロジェクト ([マイ プロジェクト]) と他のユーザーが共有したプロジェクト ([共有]) に分けて並べ替えられています。
- プロジェクトのリストで、[ATM Locations] をクリックします。
まだ現在のプロジェクトに設定されていなかった場合、ATM Locations プロジェクトが現在のプロジェクトとして設定されます。 [プロジェクト] 画面に戻ります。
この画面から、ポイント位置を含め、プロジェクトに関連付けられたデータにアクセスすることもできます。 この情報を確認します。
- [ポイント位置 (6 サイト)] をクリックします。
プロジェクトのポイント位置レイヤーである、[New ATM locations] および [Existing ATM locations] が表示されます。 直近で使用されたレイヤーがハイライト表示され、展開されて、含まれるサイトが表示されます。 プロジェクトを作成してから何も変更していないと想定した場合、ハイライト表示されるレイヤーは [Existing ATM locations] です。
銀行は既存の位置よりも新しい位置に注力したいため、新しい位置レイヤーを確認します。
- [New ATM locations] をクリックします。
レイヤーが展開されます。
このレイヤーには 3 つの位置が含まれます。 最初の位置に移動します。
- [Proposed new location 1] をクリックします。
マップ上でそのサイトに自動的に移動します。 モバイル アプリでは、マップに一度に 1 つのサイトのみが読み込まれ、大きな円で示されます。 すべてのサイトの位置が表示され、ピン シンボルによって示されます。
合計で 6 つのピン シンボルがあります。 3 つは新しい ATM の位置であり、3 つは既存の ATM の位置ですが、ひと目見ただけで区別することはできません。 最初に新しい ATM の位置にアクセスするため、レイヤーの表示設定を変更して、新しい ATM のサイトのみがマップに表示されるようにします。
- マップの上の [マップ オプション] ボタンをクリックします。
- [マップ コンテンツ] をクリックします。
マップ レイヤーのリストが表示されます。
- [Existing ATM locations] をオフにします。
マップ上でこのレイヤーがオフになり、非表示になります。
- [折りたたみ] ボタンをクリックします。
マップ ビューに戻ると、[New ATM locations] レイヤーのサイトのみがマップ上に引き続き表示されています。
プロジェクトを共有し、Business Analyst Mobile App でアクセスしました。 現場の情報に基づいてサイトの詳細を更新する準備ができました。
サイト情報の更新
Business Analyst Mobile App で、提案用の新しい ATM の位置が 3 つ表示されています。 これらの位置には、駐車場の数や道路からの視認性などの属性情報が関連付けられています。 現場作業者は、これらの位置に実際に行き、モバイル アプリを使用して、より現地の状況に合うように属性情報を更新できます。
次に、現地を調査し、モバイル アプリで情報を更新するプロセスをシミュレートします。実際には現地に行きませんが、情報を変更することは可能です。 写真を追加し、属性を更新し、Web アプリで変更内容を確認します。
写真の追加
銀行は、提案されたサイトの状態を確認してから、ATM ネットワークを拡大する場所を決定したいと考えています。 ここではモバイル デバイスを使用して写真を撮影し、提案用の位置に添付します。
- 画面下部の [Proposed new location 1] で、[詳細] をクリックします。
[位置の詳細] 画面が表示されます。 この画面には、提案用の新しい位置に関連する属性情報が表示されます。 画面の上部のメッセージに、このサイトに関する写真がないことが示されます。
- [位置の詳細] の横にある [カメラ] ボタンをクリックします。
メニューが表示されます。
- [写真を撮る] をクリックします。 ArcGIS BA がカメラにアクセスするのを許可するよう求められたら、許可します。
カメラ アプリが起動します。
実際のシナリオでは、現場作業者が提案用の ATM の位置について写真を撮影することになります。 このチュートリアルでは、現地に実際に行くことはおそらくできないため、任意の写真でかまいません。
- 写真を撮影します。 写真に問題がなければ、[写真の使用] をクリックします。
写真がアップロードされ、提案用の新しい位置のデータに追加されます。 その写真が [位置の詳細] 画面の上部に表示されます。
ヒント:
必要に応じて、もう一度 [カメラ] ボタンをクリックし、他の写真を撮影することもできます。 サイト全体とその周辺を表示する 360 度写真など、すでにデバイスで撮影済みの写真をアップロードすることもできます。 Business Analyst Mobile App のアプリ内から 360 度パノラマ写真を撮影することはできませんが、デバイスからの追加に対応しています。 サイトに複数の写真がある場合、[位置の詳細] 画面の画像の右下隅にある [ギャラリー] ボタンをクリックして、すべての写真を表示できます。
属性の更新
サイトの写真を撮影したので、次に属性情報を確認し、必要に応じて更新します。 ここでは次のように想定します。サイトの現場作業者が、属性情報に不足や誤りがあることに気づきました。 そこで、モバイル デバイスを使用して詳細情報を変更し、現地の実際の状況を反映させることにします。駐車場の数に関する情報から作業を開始します。
- [詳細] で、[Parking Spots] をクリックし、値を「20」に更新します。
- [Parking Spots (Dedicated)] をクリックし、値を「1」に更新します。
また、道路からのサイトの視認性に関する情報に誤りがあるとも判断しました。 現時点で視認性は許容範囲内とされていますが、もっと良い状態だと考えています。
- [Visibility from Street] をクリックします。 [Excellent] を選択し、[送信] をクリックします。
- [詳細] セクションの下部にある [その他] をクリックします。
その他の属性が表示されます。 次に、道路からの距離を変更します。現在は 50 フィートと設定されています。 実際の距離はずっと短いことに気づいています。
- [Distance from Street (ft)] をクリックして、既存の値を削除し、値を「25」に更新します。
最後の属性である [Shortlisted] は変更しません。この属性は、銀行がそのサイトを検討対象の最終候補としたかどうかを示すもので、まだ変更されていないためです。
最後に、これらの更新を行った日付とユーザーを示すメモを追加します。
- [メモ] の下の [メモの追加] をクリックします。
[メモの追加] 画面が表示されます。
- 次のメモを入力します。
Update by 「あなたの名前またはイニシャル」 during site visit on 「今日の日付」.
- [保存] をクリックします。
メモが保存され [位置の詳細] 画面に追加されました。
情報の更新が完了しました。
- 画面の上部で、[折りたたみ] ボタンをクリックします。
マップ ビューに戻ります。
他の提案用の新しい ATM の位置についても、このプロセスを繰り返すことができます。 マップ上でサイトをクリックして選択し、[詳細] をクリックするだけで、[位置の詳細] 画面にアクセスできます。 このチュートリアルでは、他の提案用の新しい ATM の位置については更新しません。
寸法の計測
次に、既存の ATM の位置の 1 つについて、サイトの属性情報を更新します。 新しい ATM 位置レイヤーと既存の ATM 位置レイヤーでは、多くの属性が共通していますが、既存の位置には、ADA (障害を持つアメリカ人法) への準拠とドア幅に関する追加の属性があります。 ここではモバイル デバイスを使用してドアの寸法を計測し、この情報を容易に入力できるようにします。
まず、既存の ATM の位置をもう一度オンにします。
- マップの上の [マップ オプション] ボタンをクリックします。 [マップ コンテンツ] をクリックします。
- [マップ レイヤー] で、[Existing ATM locations] をクリックしてオンにし、[New ATM locations] をクリックしてオフにします。
- [折りたたみ] ボタンをクリックします。
これで、既存の ATM の位置のみがマップ上に表示されます。
- マップ上で、一番西にある既存の位置を示すピン シンボルをクリックします。
このピンは [Existing location 1] です。 この属性を更新します。
- [Existing location 1] で、[詳細] をクリックします。
[位置の詳細] 画面が表示されます。 この位置にはいくつかの詳細情報が入力済みですが、他の詳細情報を更新します。 例として、このサイトの位置に到着した際に、2 台分の専用駐車場があることがわかっているとします。
- [Parking Spots (Dedicated)] をクリックし、値を「2」と入力します。
次に、ATM に通じるドアの写真を、ドアの幅の計測値付きで撮影します。 ArcGIS BA カメラは使用せずに、デバイスの計測アプリを使用し、次にそのアプリで撮影した写真をアップロードします。
- ArcGIS BA は閉じたりサイン アウトしたりせずに、モバイル デバイスの計測アプリを開きます。
注意:
iPhone などの iOS デバイスを使用している場合は、デバイスにデフォルトで計測アプリがインストールされているはずです。 通常、デバイスの [ユーティリティ] フォルダーを開き、[計測] をクリックしてアクセスできます。 Android デバイスを使用している場合は、おそらく Google Play から個別のアプリをダウンロードする必要があります。 計測アプリがなくダウンロードもしたくない場合は、以下の手順を任意のカメラ アプリで実行してかまいませんが、計測は実行できません。
- 計測アプリを使用して、近くのドアの幅を計測します。 この計測値のアノテーション付きで写真を撮影します。
注意:
このサンプル画像は iOS の計測アプリを使用して撮影しました。別のアプリを使用する場合、結果が異なる可能性があります。
このサンプル画像では、ドアの幅は 34 インチであり、属性に示されている 28 インチよりも広くなっています。 ADA に準拠するにはドアの幅を 32 インチ以上にする必要があり、このドアは準拠しています。 この写真をアップロードし、それに応じて属性を更新します。
- ArcGIS BA で、[位置の詳細] の横にある [カメラ] ボタンをクリックし、[写真ライブラリ] を選択します。
ここでは、デバイスに保存されているすべての写真にアクセスして、1 枚の写真をサイトへの添付ファイルとしてアップロードできます。
- フォト ギャラリーで、撮影したドアの写真を選択し、[追加] をクリックします。
計測値付きの写真がサイトに添付されます。
- [詳細] で [その他] をクリックします。 [Door Width (inches)] を「34」に (または自分で計測した値に) 更新します。
- ドアの幅が 32 インチ以上である場合は、[ADA Compliant] を [Yes] に変更します。
- [折りたたみ] ボタンをクリックします。
Business Analyst Mobile App を使用して写真を撮影し、サイト情報を更新しました。 また、デバイスの計測アプリを使用して、この変更作業を支援しました。
更新内容の確認
最後に、Business Analyst Web App でプロジェクトを開いて、モバイル デバイスでの変更内容を確認します。
- 必要に応じて、Business Analyst Web App にアクセスしてサイン インします。
- [ホーム] ページの [新しく作成された順] で、[ATM Locations] プロジェクトにポインターを合わせ、[プロジェクトを開く] をクリックします。
- プロジェクト ウィンドウで [プロジェクトの更新] ボタンをクリックします。
モバイル アプリで行った変更が未反映だった場合は、これで、Web アプリにも反映されました。確認のために、[Existing location 1] の変更内容を見てみます。
- [Existing ATM locations] を展開します。 [Existing location 1] で、オプション ボタンをクリックし、[詳細の表示] を選択します。
撮影した画像が位置の詳細に追加されています。
- 属性のリストの下にある [その他] をクリックします。
[ADA Compliant] フィールドと [Door Width (inches)] フィールドも更新されています。
このチュートリアルでは、Business Analyst Mobile App を使用して、ATM サイトに関する情報をその現場で更新しました。 写真を撮影し、属性を変更し、デバイスの他のアプリを使用して寸法を計測しました。 次に、Business Analyst Web App で更新内容にアクセスできることを確認しました。
モバイル アプリと Web アプリの両方を使用して、サイトに関する情報を収集し、それを分析やインフォグラフィックス、意思決定に使用できます。 このチュートリアルのワークフローは、ATM 関連のサイトに限らず、Business Analyst のあらゆるタイプのサイトに対して実行できます。 たとえば、事業拠点の候補に対して使用できます。
このチュートリアルで確認しなかった使い方を含めて、Business Analyst Mobile App で使用できる機能の概要については、ブログ記事の「Leverage the unique capabilities of BA Mobile App」をご参照ください。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。