ラスター イメージ サービスの変更
自治体料率システム (CRS) は、特定の空き地の種類に対してのみ割引を適用します。 これらの地域は、次の条件を満たしている必要があります。
- パーセルは、FEMA が指定した 100 年の氾濫原内に位置しています。
- パーセルは空き地であり、建物、舗装道路やその他の不透水性のサーフェスの重要な箇所、またはごみ集積場がないことを意味しています。
- パーセルは、民間の所有者または公的機関との長期契約によって、空き地として保護されます。
これらのベースとなる基準に加え、パーセルが自然の水路や海岸線を維持し保護している場合に獲得可能な追加のクレジットもあります。追加のクレジットには次のようなものがあります。
- 沿岸浸食部空き地 (CEOS) は、沿岸浸食の危険性が最も高い地域を保護しているコミュニティに対するクレジットです。
- 特別洪水関連危険空き地 (SHOS) は、空き地保護 (OSP) クレジット対象のパーセルのうち、特別な洪水関連の危険にさらされやすい地域に対して追加クレジットを付加します。
- 自然海岸線保護 (NSP) は、自然の水路や海岸線を保護するプログラムに対するクレジットです。自然の水路や海岸線は、氾濫原における自然が持つ機能を保護する上で、そのエリアにおいて最も価値あるものです。 公有地に適用される地域政策や私有地での開発に関する規制などが、このプログラムに該当します。
詳細については、FEMA の Community Rating System Coordinator’s Manual および付属の付録をご参照ください。
前述の基準があるため、公園などの公有地、および教会やボーイ スカウト キャンプなどの非営利の土地を検討するのが最も簡単です。 ほとんどの場合、氾濫原の解析に必要となる、現地の詳細なデータを得ることは困難です。 そのため、ArcGIS Living Atlas of the World のデータを追加して、パーセル規模の解析を行う準備をします。 この情報により、空き地保護に適している可能性のある地域を特定できます。 ただし、FEMA CRS 割引申請を成功させるためには、追加情報や現地に関する知見が必要になる可能性があります。 そのような情報としては、付属証書、CEOS 情報、SHOS 情報、重要な生息地に関する情報、基準ポイント追加用の NSP 情報などが考えられます。
プロジェクトをダウンロードして開く
まず、サウス カロライナ州のジョージタウン郡のコミュニティのデータをダウンロードし、十分に把握します。
- CRS_Georgetown_Co プロジェクト パッケージをダウンロードし、ダウンロードしたファイルをコンピューター上で見つけます。
- [CRS_Georgetown_Co] プロジェクト パッケージをダブルクリックし、ArcGIS Pro で開きます。 サイン インを求められたら、ArcGIS 組織アカウントでサイン インします。
注意:
ArcGIS Pro へのアクセス権限または組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。
このプロジェクトには 2 つのレイヤーが含まれています。サウスカロライナ州ジョージタウン郡の郡境と、パーセル レイヤーです。 次に、洪水の危険性を示すデータを追加します。
- リボンの [表示] タブをクリックします。 [ウィンドウ] グループで、[カタログ ウィンドウ] をクリックします。
[カタログ] ウィンドウが表示されます。
- [カタログ] ウィンドウで、[ポータル] タブをクリックして [Living Atlas] を選択します。
- [検索] バーに「Flood Hazard」と入力して Enter キーを押します。
- [USA Flood Hazard Areas] イメージ レイヤーを右クリックして [現在のマップに追加] を選択します。
USA Flood Hazard Areas レイヤーがマップ上に描画されます。 郡の低地にある沿岸地域の広い範囲に、年 1% の洪水危険性があります。海へと続く多くの河川や水路も同様です。
洪水データの準備
OSP の対象になるには、パーセルが氾濫原内にある必要があります。 Coordinator’s Manual によると、今関心のある氾濫原指定は、特別洪水危険地帯 (SFHA) です。 SFHA は、洪水によって浸水する可能性が 1 年間で 1% 以上ある地域と定義されています。 これらの地域にはコードが指定されていますが、現時点の洪水レイヤーは、簡易的なグループ分けで示されています。 これらの洪水ゾーンの分類を表示するため、レイヤーの処理テンプレートを変更します。 処理テンプレートは、レイヤー内のラスター情報の表示方法であり、レンダラーによって定義されています。 以下、レイヤーの描画でゾーン コードを示すようにした後、[再分類] ツールを使用して、OSP の対象になる氾濫原区域のみを選択します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[USA Flood Hazard Areas] レイヤーをダブルクリックします。 [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[処理テンプレート] タブをクリックします。
- [処理テンプレート] で、[Cartographic Renderer] をクリックして [Flood Zone Type Renderer 10m resolution] を選択します。
[説明] セクションが更新され、新しいレンダラーに関する情報が表示されます。
- [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[OK] をクリックします。
マップが更新されて、新しいレンダラーを使用してレイヤーが表示されます。 これで、洪水ゾーンがコードを使用して表示されるようになりました。 Coordinator’s Manual によると、今関心のある区域は、特別洪水危険地帯 (SFHA) です。 SFHA は、洪水によって浸水する可能性が 1 年間で 1% 以上ある地域と定義されています。 年 1% 発生する可能性のある洪水は、「基準洪水」または「100 年洪水」とも呼ばれています。 SFHA には、Zone A、Zone AO、Zone AH、Zone A1-A30、Zone AE、Zone A99、Zone AR、Zone AR/AE、Zone AR/AO、Zone AR/A1-A30、Zone AR/A、Zone V、Zone VE、Zone V1-V30 というラベルが付与されます。
中程度の洪水危険地帯である Zone B または Zone X も、この洪水保険料率マップ (FIRM) に表示されています。年 0.2% 発生する可能性のある洪水 (500 年洪水) と「基準洪水」下限の間にある地域が該当します。
このレイヤーには米国全土のデータが含まれています。 このレイヤーを対象地域にクリップします。
- リボンの [解析] タブをクリックします。 [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。
[ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで「ラスターのクリップ」を検索し、[ラスターのクリップ (データ管理)] ツールを選択します。
- [入力ラスター] で、[USA Flood Hazard Areas] を選択します。
注意:
このラスター入力の初回選択時に、ラスターのエクスポート サイズの制約について警告するエラー メッセージが表示されます。 このメッセージは、次のステップで [出力範囲] を設定した後は表示されなくなります。
- [出力範囲] で [Community_Boundary] ポリゴンを選択します。
- [出力ラスター データセット] に「Georgetown_Flood_Hazard」と入力します。 [入力フィーチャをクリップ ジオメトリとして使用] と [クリップする範囲を維持] のチェックボックスをオンにして、[実行] をクリックします。
新しいレイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[USA Flood Hazard Areas] レイヤーを右クリックして、[削除] を選択します。
これで、ジョージタウン郡に沿って洪水危険性データをクリップしましたので、次に [再分類] ツールを使用して、OSP の対象になる氾濫原指定のみを選択します。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの戻るボタンをクリックします。 [再分類 (Spatial Analyst ツール)] を検索して開きます。
- [入力ラスター] で、[Georgetown_Flood_Hazard] を選択します。
ツールによって、[再分類フィールド] に [ClassName] 属性が自動的に設定されます。 このラスターの値が [再分類] テーブルに追加されます。 規制氾濫原内の地域を選択するために、NoData の値となっていない値に対して変更を加えます。
- [再分類] テーブルで、[OPEN WATER] 行をクリックし、Delete キーを押します。
テーブルから前述の行が削除されます。
- [X] 行と [Not Mapped] 行を削除します。
- [出力ラスター] に「Georgetown_Regulatory_Floodplain」と入力し、[再分類されなかった値を NoData に変更] のチェックボックスをオンにします。
- [実行] をクリックします。
Georgetown_Regulatory_Floodplain レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。
- [Georgetown_Flood_Hazard] レイヤーをオフにして無効にします。
新しいラスターには、A、AE、AO、VE として指定された地域のみが表示されます。
ラスター イメージ サービス処理テンプレートの変更
利用できるコミュニティ データを確認し、氾濫原情報を対象地域にクリップしました。そこで次に、[Open Space Preservation Community Rating System] ラスター イメージ サービスとフィーチャ レイヤーをマップに追加します。 このラスター イメージ サービスは、対象となる可能性のあるパーセルの不透水性エリアを示します。 関連フィーチャ レイヤーには、パーセル所有者、面積、土地利用指定など、CRS に要求される他の属性が含まれます。 まず、このイメージ サービスを使用して、一定値未満のラスター セルを除外することで、パーセルを特定します。 このプロセスにより、プログラムに適さない不透水性のサーフェスを除去します。 次に、[マスクで抽出] ツールを使用して、氾濫原内にあるセルのみを表示する新しいレイヤーを作成します。
- [カタログ] ウィンドウで [ポータル] タブをクリックし、[ArcGIS Online] タブをクリックします。
- 検索ボックスに「Open Space Preservation Community Rating System」と入力します。 Enter キーを押します。
最初の 2 つの検索結果が、Esri Landscape_Team アカウントが所有する Open Space Preservation Community Rating System のレイヤーです。 これらは、マップに追加するレイヤーです。 このデータは、The Nature Conservancy (TNC) から提供されます。 アイテム ページで、これに関する詳細を参照することができます。
- [Open Space Preservation Community Rating System] イメージ レイヤーを右クリックして [現在のマップに追加] を選択します。同様の方法で、マップにフィーチャ レイヤーを追加します。
- マップ上で、パーセルの 1 つをクリックします。
情報ポップアップに、そのパーセルに関する情報が表示されます。 このレイヤーは後で使用しますが、今のところはオフにして、他のデータが見やすくなるようにします。
- ポップアップを閉じます。 [コンテンツ] ウィンドウで、[Open Space Preservation Community Rating System] フィーチャ レイヤーをオフにして無効にします。
ラスター レイヤーがマップ上に表示されます。 このレイヤーは、空き地保護 (OSP) の対象になる可能性が高い地域を表しています。 このレイヤーは、PADUS および NHD (National Hydrology Dataset) の両方から派生したものです。 このレイヤーには、[max_imperv] 属性と、各ラスター セル内の不透水性サーフェスに関する情報が含まれています。
次に、ラスター処理テンプレートを使用し、このイメージ サービスをフィルターして、選択された不透水性サーフェス率の閾値内にあるセルのみを表示します。 自然な水の濾過と移動を妨げる地域は、OSP クレジットの対象外となります。 OSP クレジットの対象となるには、駐車場、道路、車道を影響調整から除外する必要があります。 これらのフィーチャはすでに Open Space Preservation Community Rating System レイヤーから削除されています。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Open Space Preservation Community Rating System] イメージ レイヤーをダブルクリックします。
グリッド セルあたりの不透水性サーフェスの推定割合に基づいて、全国規模のデータをフィルタリングします。 不透水性サーフェスが面積の 10% を超えると、水質や生態系の健全性が低下することがあることが示されています。 これを閾値として使用し、Open Space Preservation Community Rating System ラスター サービスをフィルタリングして、不透水性サーフェスが 10% 以下になる可能性のある地域だけを選択します。
- [レイヤー プロパティ] ウィンドウで、[処理テンプレート] タブをクリックします。
- 必要に応じて、[処理テンプレート] で、[OpenSpacePotential] を選択します。
- [入力] セクションの [パラメーター] に「max_imperv」と入力します。 [値] で、「10」と入力します。 [検証] ボタンをクリックして、[入力] 情報が有効であることを確認します。
- [OK] をクリックします。
結果のラスターには、不透水性サーフェスが 10% 以下と推定されるセルのみが表示されます。 OSP クレジットの対象となるには、保護された地域も規制氾濫原内にある必要があります。 全国のラスターをジョージタウン郡の 100 年の氾濫原にクリップします。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで、[マスクで抽出 (Spatial Analyst ツール)] を検索して開きます。
- [入力ラスター] で [Open Space Preservation Community Rating System] イメージ レイヤーを選択します。
注意:
このラスター入力の初回選択時に、ラスターのエクスポート サイズの制約について警告するエラー メッセージが表示されます。 このメッセージは、次のステップで [入力ラスター、またはフィーチャ マスク データ] パラメーターを設定した後は表示されなくなります。
- [入力ラスター、またはフィーチャ マスク データ] で、[Georgetown_Regulatory_Floodplain] を選択します。 [出力ラスター] の名前として「PADUS_CRS_eligible」と入力します。
- [抽出エリア] で、[内側] が選択されていることを確認して、[実行] をクリックします。
レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。 これで、データは FEMA で要求された範囲にクリップされました。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Community_Boundary]、[PADUS_CRS_eligible]、ベースマップ以外のすべてのレイヤーをオフにします。
- [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] ボタンをクリックして、プロジェクトを保存します。
コミュニティのニーズに合わせて ラスター レイヤーを変更しました。 CRS 解析を開始するには、不透水性サーフェスを除外し、サウス カロライナ州のジョージタウン郡に全国のラスターをクリップしました。 次に、このデータについてパーセル規模の解析を行い、コミュニティ内の各パーセルの有効な空き地の推定面積を決定します。
有効な空き地面積の計算
前のレッスンでは、目的の不透水性のサーフェス閾値に基づいて全国のラスターをフィルタリングし、対象地域にクリップしました。 今回は CRS レビュー プロセスの要件に従って、コミュニティの各パーセルで有効な空き地面積を決定する必要があります。 最終的な分析のため、計算済みの面積もラスター データに再度結合する必要があるため、ゾーン統計を実行します。 ゾーン統計は、前のセクションで [PADUS_CRS_final.tif] レイヤーに与えた value 属性と同じく、指定した境界レイヤーに対する最頻値統計を計算します。 この情報を受け取ったら、テーブルをパーセルやラスター データセットに結合します。
最頻値統計の計算
[ゾーン統計] ジオプロセシング ツールを使用すると、定義した領域内の平均値や中央値を含む、さまざまな統計情報を計算できます。 最頻値統計では、各パーセル内のすべての [PADUS_CRS_final] ラスター セルにおける最も頻度の高い値を集計します。 このフィールドは、後でパーセル テーブルを結合するために使用できます。
- 必要に応じて、[CRS_Georgetown_Co] プロジェクトを開きます。
注意:
[ジオプロセシング] ウィンドウが見つからない場合は、リボン上の [解析] タブをクリックします。 [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。
- [ジオプロセシング] ウィンドウを再度開きます。
- 必要であれば、[ジオプロセシング] ウィンドウの [戻る] ボタンをクリックすることで検索バーにアクセスできます。 [ゾーン統計をテーブルに出力 (Image Analyst ツール)] または [ゾーン統計をテーブルに出力 (Spatial Analyst ツール)] を検索してクリックします。
- [入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] で [GeorgetownCo_Parcels] を選択します。 [ゾーン フィールド] で [PARCEL_ID] を選択します。
- [入力値ラスター] で [PADUS_CRS_eligible] を選択します。
次に、このツールで作成する 2 つの出力のうち、最初の出力を指定します。 [出力テーブル] は [ゾーン統計をテーブルに出力] のサマリー テーブルで、必要に応じて参照できます。 後で、このツールの 2 つ目の出力である [出力結合レイヤー] パラメーターも指定します。 これにより、後ですべてのデータを集約するときに、出力テーブルをこのレイヤーに結合する手順を省けます。
- [出力テーブル] に「Parcels_Zonal」と入力します。 [計算時に NoData を除外] のチェックボックスがオンになっていることを確認します。
- [統計情報の種類] で [最頻値] を選択します。
ラスターの値はフィーチャ レイヤー内のパーセルの [ObjectID] に対応していて、後で結合フィールドとして使用できます。 [最頻値] 統計を選択すると、各パーセル内の [PADUS_CRS_final] ラスター セルにおける最も頻度の高い値が集計されます。
最後に、結果のテーブルを結合するレイヤーを指定できます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [GeorgetownCo_Parcels] レイヤーをクリックし、[出力結合レイヤー] パラメーターにドラッグします。
- [実行] をクリックします。
結果テーブルが [コンテンツ] ウィンドウの [スタンドアロン テーブル] に追加され、[GeorgetownCo_Parcels] レイヤーがマップ上に再描画されます。 警告メッセージ [ラスター化されないゾーンが存在する可能性があります] が表示されても無視します。 このメッセージは、重複している PADUS_CRS_eligible データのないパーセルが出力テーブルに追加されなかったことを示しています。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[GeorgetownCo_Parcels] を右クリックして、[属性テーブル] を選択します。
このテーブルには、[GeorgetownCo_Parcels] レイヤーに関連付けられた属性が表示されます。今回は固有の [PARCEL_ID] ごとに計算された統計が含まれます。 すべてのパーセルが CRS 有効エリアと重複するわけではないので、NULL 値が多数あります。
- テーブルで [Majority] フィールドを右クリックし、[降順で並べ替え] を選択します。
テーブルが、CRS の基準を満たすパーセルが最上位に表示されるように並べ替えられます。 [AREA] 列では面積を平方メートルで集計します。 [MAJORITY] 列では、各パーセル内の [PADUS_CRS_final] ラスター セルにおける最も頻度の高い値を集計します。 この値は [PADUS_CRS_eligible] 属性テーブルの [Value] フィールドと同じです。 また、[Open Space Preservation Community Rating System] フィーチャ レイヤーの [OBJECTID] フィールドとも同じです。
空き地面積の評価
FEMA では、各パーセルの OSP 有効面積を控えめに評価することを推奨しています。 粗いデータを使用する場合、評価に基本となるデータの精度を組み込むことができます。 この場合、0.85 は 2021 年の National Land Cover Database (NLCD) Impervious Surface Estimation レイヤーの解釈精度の測定レベルを表しています。 NLCD は、前のチュートリアルで画像をフィルタリングした [max_imperv] 変数のソースです。 各パーセルの累積 OSP 面積にこの値を掛け合わせることで、所定のパーセルに少なくとも X エーカーの有効な空き地があることについて、85% の信頼度があることを表します。 さらに、CRS プログラムでは各パーセルの有効 OSP 面積をエーカー単位で報告する必要があるため、平方メートルをエーカーに変換します。
- 属性テーブルのリボンで [追加] をクリックします。
フィールド テーブルが表示されます。 ここで、新しいフィールドのプロパティを変更できます。
- 最後の行 (新しいフィールド) の [フィールド名] に「ACRES」と入力します。 [データ タイプ] のセルをダブルクリックして、[Double] を選択します。
- リボンの [フィールド] タブの [編集の管理] グループで、[保存] をクリックします。
- [フィールド: Parcels_Zonal] テーブルを閉じます。
[ACRES] フィールドがテーブルに追加されます。 現在はデフォルトで NULL 値が設定されています。 次に、フィールドの値を計算します。
- [Parcels_Zonal] テーブルで [ACRES] フィールド ヘッダーを右クリックし、[フィールド演算] を選択します。
[フィールド演算] ウィンドウが開きます。
- [GeorgetownCo_Parcels.ACRES =] ボックスに「(!Parcels_Zonal.AREA! * 0.85) * 0.000247105」と入力 (またはコピーと貼り付け) します。
- [OK] をクリックします。
[ACRES] フィールドは、コミュニティが主張している各パーセルの空き地の有効面積の検証を行う際に、CRS レビューアーが最終的に使用するものです。 パーセルの一部だけが氾濫原区域と重なっている場合、重なっている区域のみが有効となり、パーセル全体は有効になりません。 最終的な分析を容易にするため、非常に小さなパーセルを削除します。
データセットの結合
これで必要な情報はすべて揃いましたが、情報がパーセル データセットと [Open Space Preservation Community Rating System] フィーチャ レイヤーの 2 か所に分散してしまっています。 最終的には、OSP 面積の値と、パーセル データセットの属性テーブルに含まれる PADUS 情報が必要です。 この情報を得るために、[Open Space Preservation Community Rating System] フィーチャ レイヤーからの属性を [GeorgetownCo_Parcels] レイヤーに結合して、このデータを統合します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [GeorgetownCo_Parcels] レイヤーを右クリックし、[テーブルの結合とリレート] にポインターを合わせ、[結合] を選択します。
- [テーブルの結合] ウィンドウの [入力フィールド] で [MAJORITY] を選択します。
- [結合テーブル] で [Open Space Preservation Community Rating System\TNC CRS] を選択します。 [結合フィールド] で、[OBJECTID] を選択します。
- [すべての入力レコードを保持] のチェックボックスをオフにして、[OK] をクリックします。
- [GeorgetownCo_Parcels] 属性テーブルで、[Open Space Preservation Community Rating System\TNC CRS] のフィールド ([Category] や [Own_Type] など) が追加されたことを確認します。
CRS レビュー プロセスでは、OSP として有効だと主張するパーセルを提示するだけで問題ありません。 すべての入力レコードを保持のチェックボックスをオフにすることで、[Open Space Preservation Community Rating System] レイヤーに属性がないすべてのパーセルを除外しました。
最後に、このレイヤーをエクスポートして、申請に含める予定の、有効なパーセルおよび情報のみを表示します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[GeorgetownCo_Parcels] を右クリックして [データ] をポイントし、[フィーチャのエクスポート] を選択します。
- [出力フィーチャクラス] に、「GeorgetownCo_Parcels_OSP」と入力します。
これらのフィーチャをエクスポートする前に、有効な空間が 1 エーカーを超えるパーセルのみを表示するようにフィルターします。 1 エーカー未満のパーセルは、OSP エリアと一部しか重なっていないか、そうでなければ、狭すぎて有意なクレジットを提供しない可能性があります。
- [フィルター] グループを展開します。 ドロップダウン メニューを使用して、クエリ [ACRES が 1 より大きい] を作成します。
次に、エクスポートするフィールドをクリーン アップします。
- [フィールド] グループを展開し、[フィールドのエイリアスを名前として使用] のチェックボックスをオンにします。
- [フィールド マップ] で、[編集] をクリックします。
[フィールド プロパティ] ウィンドウが表示されます。
- [フィールド プロパティ] ウィンドウの [フィールド] ウィンドウで、[STATE_CODE] フィールドにポインターを合わせて、[削除] をクリックします。
- 次のフィールドを削除します。
- STATE_CODE
- CNTY_CODE
- OBJECTID
- PARCEL_ID1
- Shape_Length
- Shape_Area
- Zone_Code
- Count
- AREA
- MAJORITY
- OBJECTID_1
- State_Nm
- Agg_Src
- GIS_Src
- Src_Date
- Src_PAID
- WDPA_Cd
- Access
- Access_Src
- GAPCdSrc
- GAPCdDt
- IUCNCtSrc
- IUCNCtDt
- Comments
- GIS_Acres
ヒント:
必要なフィールドを誤って削除した場合は、[リセット] をクリックして、すべてのフィールドを再度表示させます。
次に、テーブルに残すフィールドのフィールド エイリアスを編集します。
- [フィールド] ウィンドウで、[ACRES] をクリックします。
選択したフィールドの [プロパティ] が表示されます。
- [エイリアス] ボックスのテキストを削除し、「OSP Eligible Acres」と入力します。
- 次のフィールド エイリアスを変更します。
From To ADDR
Address
PARCEL_ID
Parcel ID
CATEGORY
OSP Type
GIS_Acres1
Total Parcel Acres
- [フィールド プロパティ] ウィンドウで、[OK] をクリックします。[フィーチャのエクスポート] ウィンドウで、[OK] をクリックします。
ツールの実行が完了すると、新しい [GeorgetownCo_OSP] レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。このレイヤーには、空き地保護のクレジットの条件を満たす、すべてのパーセルが含まれています。 このレイヤーは、マップの作成と、OSP 申請に必要なデータのエクスポートに使用できます。
- 属性テーブルを閉じて、プロジェクトを保存します。
ラスター情報をパーセル ゾーンに集約する方法を学習し、結合ネットワークを使用して、CRS レビュー プロセスに必要なすべての情報を含む包括的なパーセル データ テーブルを作成しました。
今回は、本チュートリアルの目的に合わせて、ベースとなる条件のみを考慮し、CRS の有効性でパーセルを評価しました。 コミュニティのデータを集約する際は、パーセルが沿岸侵食部の空き地、特別洪水関連危険空き地 (SHOS)、自然海岸線保護 (NSP) の各プログラムの要件を満たしているかどうかを確認するために、引き続きパーセルを評価すると有益です。 詳細については、FEMA の Community Rating System Coordinator’s Manual および付属の付録をご参照ください。
これらの追加のプログラム用の解析を完了したら、申請用にマップをエクスポートする必要があります。 マップ レイアウトの作成の詳細については、「地図製作 - マップ レイアウトの配置」チュートリアルをご参照ください。
他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。