はじめての ArcGIS Suevey123

地域の住宅所有者組合で、地震や火災に対するコミュニティの備えが十分であるかどうかを確認しようとしています。 そのため、ArcGIS Survey123 の Web サイトで調査を作成し、災害に対する備えのアンケートを作成します。 調査のテストを行い、サンプル調査データを解析したうえで、その結果を Web アプリとして共有します。

このチュートリアルは、人々が自然災害に対して積極的に備えられるように取り組む研究プロジェクト、Challenging RISK (Resilience by Integrating Societal and technical Knowledge) と連携して策定されたものです。

このチュートリアルは、2023 年 6 月 16 日に最終テストされました。

最終結果の表示​

要件

• ArcGIS 組織での公開者または管理者ロール: ArcGIS Online (ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください) または ArcGIS Enterprise (詳細)
• Survey123 フィールド アプリ
• iOS、Android、Windows スマートフォンまたはタブレット

調査の作成

まず、ホームオーナー アソシエーション (HOA) がコミュニティ メンバーの地震および火災対策を評価するための調査を ArcGIS Survey123 で作成します。 ArcGIS Survey123 は、直感的なフォーム中心のデータ収集ソリューションで、調査を作成および分析できます。

調査を作成したら、参加者が Survey123 アプリ内で、または Survey123 フィールド アプリを使用して調査を完成できるよう、ArcGIS Online に公開します。

調査設計の開始

まず、Survey123 Web サイトにサイン インします。

1. Web ブラウザーで Survey123 Web サイトを開きます。

   Survey123 Web サイトでは、調査の作成と管理、各調査で収集されたデータの表示、結果の分析と印刷を行えます。 また、収集した調査データをエクスポートし、別の ArcGIS クライアント アプリケーションで使用することもできます。

2. [サイン イン] をクリックし、ArcGIS の組織アカウントでサイン インします (アカウントには公開権限が必要です)。

   注意:

   組織アカウントがない場合は、ソフトウェア アクセスのオプションをご参照ください。

   注意:

   ArcGIS Enterprise アカウントを使用している場合は、「ArcGIS Enterprise での Survey123 の使用」ドキュメントをご参照ください。

   サイン インすると、Survey123 Web サイトに調査ギャラリー ページが開き、自分の調査が表示されます。 以前に調査を作成したことがない場合、ギャラリー ページは空です。

   注意:

   Survey123 Web サイトを起動するとき、すでに ArcGIS にサイン インしている場合は、認証情報が認識されるので、もう一度サイン インする必要はありません。 この場合、[調査] をクリックすると、調査ギャラリーに移動します。 Survey123 Web サイトに直接サイン インすると、自動的に調査ギャラリーに移動します。

3. [新規調査] をクリックします。

   

   [新規調査] ウィンドウが開きます。

4. [Web デザイナーの使用] セクションで、[さあ始めましょう！] をクリックします。

   調査が作成されるまでに、しばらく時間がかかる場合があります。 このプロセスでは、新しいフォーム アイテムと関連フィーチャ レイヤーが ArcGIS Online に作成されます。 調査が作成されると、調査設計ページが開きます。ここにはまだ調査の質問はありません。

   HOA 緊急対策調査の目的とは、HOA のメンバーが地震や火災などの災害時にどの程度の備えがあるかを評価することです。 2 つ目の目標は、緊急対応時に役立つ、メンバー所有の便利アイテムの一覧表も作成することです。この情報があると、緊急事態が発生したときに HOA で役立てることができます。

5. リボンで、[無題の調査] の横の [調査情報の編集] ボタンをクリックします。

   

6. [調査情報の編集] ウィンドウで、次の詳細情報を入力します。
   • [名前]: HOA Emergency Preparedness Survey (HOA 緊急対策調査)
   • [タグ]: HOA, emergency preparedness (HOA, 緊急対策)
   • [サマリー]: This survey is being conducted by the HOA to help assess the community’s emergency preparedness in the event of a disaster, such as an earthquake. (この調査は、地震などの災害発生時のコミュニティの緊急対応を評価するため、HOA によって実施されるものです。)

   

   サムネイル アイコンをクリックし、画像を追加すると、カスタム サムネイルを追加することもできます (サムネイル画像の推奨サイズは、200 x 133 ピクセルです)。

7. [OK] をクリックします。

   調査の設計を開始する前に、Survey123 Web サイトのインターフェイスに慣れておく必要があります。

   ページ上部には [調査]、[組織]、[ヘルプ] リンクがあります。 [調査] リンクをクリックすると調査ギャラリーが開きます。ここでは、すべての調査にアクセスできます。 [組織] タブには、組織内で作成されたすべての調査が表示されます。 [ヘルプ] をクリックすると、ArcGIS Survey123 のヘルプ ドキュメントが開きます。 これらのリンクの下にある緑のバーに、調査を操作するために使われる [概要]、[設計]、[共同作業]、[分析]、[データ]、[設定] の各タブとともにアクティブな調査の名前が表示されます。

   現在は、[設計] タブがアクティブになっています。 主な表示領域は 2 つのセクションに分かれています。 設計ページの左側には、調査のレイアウト プレビューが表示されます。 右側の 4 つのタブには、調査の作成と設定に使用されるオプションがあります。

   • [追加] — 調査に追加したい質問のタイプを選択します。
   • [編集] — 調査の質問の内容とプロパティを編集します。
   • [表示設定] - 調査の外観を指定します。
   • [オプション] - 調査の送信後に表示されるお礼のメッセージを設定します。

   設計インターフェイスは WYSIWYG 形式で使用できます。 つまり、右側のタブで設定を変更すると、その内容が左側の調査のレイアウト プレビューにそのまま反映されます。

   調査を設計する中で、Survey123 Web サイトで作成できる調査の各種質問や、関連質問を設定する方法を学びます。 ArcGIS Survey123 ではスマート フォームを使用しています。調査に回答すると、次の質問はその内容に基づいて表示されます。 こうした機能はより簡潔な回答を得るうえで役立ち、回答者の時間を節約することができます。

   調査は、参加者への一般的な質問、9 項目の防災安全チェック、緊急時の必需品一覧表の 3 つのセクションで構成されます。 最初に、調査のタイトルと説明を追加します。

8. [調査のタイトルが設定されていません] をクリックし、ヘッダーの [編集] タブを開きます。
9. [編集] タブで、[テキスト] ボックス内のテキストを削除して、「HOA Emergency Preparedness Survey (HOA 緊急対策調査)」と入力します。

   

   調査の上部のタイトルが更新されます。

10. タイトルの下の [調査の説明] 領域をクリックし、[編集] タブを開いて次のテキストを追加します。

    This survey is being conducted by the HOA to help assess the community’s emergency preparedness in the event of a disaster, such as an earthquake. (この調査は、地震などの災害発生時のコミュニティの緊急対応を評価するため、HOA によって実施されるものです。)

    これで、調査のタイトルと説明を追加できたので、次は、調査を記入した日付を取得するための最初の質問を追加します。

11. [追加] タブの [テキスト、数値、日付、時刻] セットで、[日付] をクリックします。

    

    新しい日付タイプの質問が調査に追加されます。 日付の質問は、調査に入力した日付の情報を収集します。

12. 調査のレイアウト プレビューで、質問をクリックして編集します。

    

13. [編集] タブの [ラベル] で「Survey Completion Date: (調査記入日:)」と入力します。

    ラベルに入力すると、その内容が調査レイアウトに表示されます。 質問のタイプに応じ、調査の各質問に対して複数のパラメーターを設定できます。 ここでは、デフォルトの日付と確認ルールをコントロールできます。 日付のデフォルト値を、調査の送信日か特定の日付に設定できます。 また、日付範囲を指定することもできます。 デフォルトの日付を設定し、調査の送信前にその質問に回答することを必須にすることができます。

14. [デフォルト値] で [送信日] を選択します。 [整合チェック] で [この質問は必須です] ボックスをオンにします。

    

    調査レイアウトの質問の横に赤いアスタリスクが表示されます。これは、その質問が必須であることを示します。

15. [保存] をクリックします。

    次に、[単一行テキスト] 質問を追加します。これは、単一行で自由入力形式の回答を収集するタイプの質問です。 簡潔に回答を求める場合に便利です。 この場合は、参加者の名前を入力してもらいます。

16. [追加] タブの [テキスト、数値、日付、時刻] セットで、[単一行テキスト] をクリックし、調査に質問を追加します。

    ヒント:

    [追加] タブから質問タイプをドラッグし、その質問を表示したい調査レイアウト上の場所に配置することができます。 また、レイアウト内で質問の場所を移動させ、順番を変えることもできます。

17. 調査レイアウトで、新しい質問をクリックして編集します。
18. [編集] タブの [ラベル] で「Participant Name: (参加者名:)」と入力し、[整合チェック] で [この質問は必須です] ボックスをオンにします。

    回答のデフォルト値を指定したり、回答の最小および最大文字数を設定することもできます。

19. [保存] をクリックします。

    

20. [単一行テキスト] の質問をもう 1 つ追加します。 今回は、ラベルに「Participant Location: (参加者の居住地:)」と入力し、必須の質問にします。

    参加者の番地まで入手するのが理想なのですが、 セキュリティ上の理由や個人的な理由によって、住所を共有したくない参加者もいるでしょう。 このようなケースに対応するため、道路や最寄りの交差道路の名前でもかまわないことをヒントに追加します。

21. [ヒント]に「e.g., address, street name, or nearest cross streets (住所、道路名、最寄りの交差道路など)」と入力します。

    

22. [保存] をクリックします。

    次に、[場所] の質問を追加し、調査の空間的位置関係を収集します。

23. [追加] タブの [場所] セットで、[マップ] をクリックし、調査の最後に質問を追加します。
24. 質問を次のように編集します。
    • [ラベル]: Locate your residence on the map: (マップ上でお住まいの場所を指定してください。)
    • [ヒント]: Note: If you would prefer to not locate your home, please use the nearest intersection/cross streets. (注: ご自宅を指定したくない場合は、最寄りの交差点や交差道路をご指定ください。)
    • [描画ツール] で [ポイント] を選択します。
    • これを必須の質問にします。

    エンド ユーザーが場所を特定できるよう、調査にインタラクティブ マップを含めることもできます。

25. [デフォルト マップ] には、リストされている ArcGIS Online ベースマップのいずれかを選択します。

    この調査では住宅を特定しているので、道路マップが適しているでしょう。

26. [保存] をクリックします。

    

    これまでに、調査には 4 つの質問が追加されました。

参加者の住宅に関する質問の追加

調査の次の部分では、参加者の住居に関する質問を収集します。 これらの質問では、まず調査している住宅のタイプを質問します。 最初の回答に応じて質問を追加します。

1. [追加] タブで、[選択] セットから [単一の選択肢] を選択します。

   これは多項選択の質問タイプで、回答は 1 つのみ選択できます。 回答の選択肢を指定します。

2. 質問の [ラベル] には、「What type of residence do you live in? (お住まいの住宅タイプをお選びください。)」と入力します。
3. [選択] セクションの [選択肢 1] に「Single family (house) (一世帯 (戸建))」と入力します。
4. [選択肢 2] には「Multi-family (apartment, condo) (複数世帯 (アパート、マンション))」と入力します。
5. [選択肢 3] はマイナス記号をクリックし、リストから削除します。

   ヒント:

   選択肢を追加するにはプラス記号を、削除するにはマイナス記号をそれぞれクリックします。

6. [「その他」を許可] チェックボックスをオンにします。

   

   また、調査に選択肢を表示する方法も指定できます。 デフォルトのレイアウトを使用します。

7. [保存] をクリックします。

   

   次に、調査で数値データを収集する [数値] の質問を追加します。

8. [テキスト、数値、日付、時刻] セットから、[数値] の質問を調査の最後に追加します。
   • [ラベル]: How many levels does your home have? (お住まいの住宅の階数は？)
   • [ヒント]: include the basement as a separate level (if applicable) (地下階も別個の階として含めます (該当する場合))
9. [保存] をクリックします。

   

   Survey123 には、スマート フォーム機能というメリットがあります。 前の質問に対する回答に応じ、次の質問を表示するよう設計できます。 次に、質問 5 に対して特定の回答があった場合にのみ、質問 6 を表示する設定を行います。 質問 5 の回答の選択肢によって質問 6 を表示するルールを定義します。

10. 調査レイアウトで質問 5 をクリックしてアクティブにします。
11. 破線のボックス内で [ルールの設定] ボタンをクリックします。

    

    [ルールの設定] ウィンドウが開きます。 まず、どのように回答すると次の質問が表示されるかを指定します。 次に、その回答が選択されたときに、どのような質問を表示させるかを選択します。

12. 回答が [Single family (house) (一世帯 (戸建))] であれば、[How many levels does your home have? (お住まいの住宅の階数は？)] を表示させるというルールを設定します。

    

13. [OK] をクリックします。

    ルールが設定されると、質問 5 と質問 6 の関連性を示す新しいアイコンが、調査レイアウトに表示されます。

    

14. 調査の最後に、[数値] の質問を追加します。
    • [ラベル] には、「Approximately what year was your residence built? (お住まいの住宅はいつごろ建てられましたか？)」と入力します。
    • [整合チェック] セクションで [整数でなければなりません] ボックスをオンにします。
15. [保存] をクリックします。

    次は、調査に [画像] の質問を追加します。 この質問タイプでは、参加者は調査に画像を送信できます。 スマートフォンやタブレットなどのモバイル デバイスで調査に記入している場合、参加者はデバイスのカメラを使用したり、デバイスの画像ライブラリに保存された画像を探すことができます。

16. [メディアとファイル] セットから、[画像] の質問を調査の最後に追加します。
    • [ラベル]: Picture of your residence (住宅の写真)
    • [ヒント]: Note: This will help assess building materials and structural integrity. Be advised: For security reasons, please do not share pictures with personally identifiable elements such as house numbers or car license plates. (注: 建材と構造的な完全性の評価に役立てられます。 アドバイス: セキュリティ上の理由により、家番号や自動車のナンバー プレートなど個人を特定できる情報を含む写真を共有しないでください。)
17. [保存] をクリックします。

    

    参加者の住宅について、2 つ質問を追加します。

18. 調査の最後に、[数値] の質問を追加します。
    • [ラベル]: How many people live in your home? (何人で同居されていますか？)
    • [整合チェック]: [整数でなければなりません]
19. [保存] をクリックします。
20. [複数の選択肢] の質問を調査の最後に追加します。

    これは多項選択の質問タイプで、複数の回答を選択できます。 [単一の選択肢] の質問タイプと同様、回答の選択肢と、調査に表示する方法 (縦向きか横向き) を指定します。

21. 質問を次のように編集します。
    • [ラベル]: What are the age ranges of the people who live in your household? (同居されている方の年齢層をお答えください。)
    • [ヒント]: Check all that apply. (該当するものすべてを選択してください。)
22. [選択] セクションでは、次の選択肢を作成します (回答の選択肢を追加するには、プラス記号をクリックします)。
    • [選択肢 1]: 0-5 years old (0 ～ 5 歳)
    • [選択肢 2]: 6-17 years old (6 ～ 17 歳)
    • [選択肢 3]: 18-60 years old (18 ～ 60 歳)
    • [選択肢 4]: > 60 years old (61 歳以上)

    

23. [表示設定] には [横] を選択します。 [保存] をクリックします。

    

    HOA 緊急対応調査で、参加者に関する一般的な情報を収集する前半部分はこれで完成しました。

4 項目の防災安全チェックの質問の追加

調査の後半部分では、参加者が住宅で 4 項目の防災安全チェックを実施したかどうかを確認する「はい/いいえ」の質問を追加します。 これらの 4 項目の安全チェックを実施することで、地震や火災への備えができていることを確認できます。 これらの質問は、PAR アプローチを使用した RISK 調査から抜粋されています。

1. [単一の選択肢] の質問を調査の最後に追加します。
2. 質問を次のように編集します。
   • [ラベル]: Safety check 1: Are televisions in the home secured? (安全チェック 1: 自宅のテレビは固定されていますか？)
   • [ヒント]: e.g., secured to where they are located, such as the cabinet, table or wall (例: キャビネット、テーブル、壁など、設置場所に固定されていますか)
   • [選択肢 1]: Yes (はい)
   • [選択肢 2]: No (いいえ)
   • [選択肢 3]: リストから削除

   

3. [レイアウト] には [横] を選択します。
4. これを必須の質問にして [保存] をクリックします。
5. 質問 11 の下部にある [複製] ボタンを 3 回クリックして、調査の最後に [単一選択肢] の質問をあと 3 つ追加します。

   

   [複製] ボタンを使用すると、元の質問の設定と選択肢をすべて維持した新しい質問を作成できます。

6. 質問 12 ～ 14 で、次の表を参考にしてラベルとヒントのテキストを編集します (同じ選択肢の値と同じ表示設定および整合チェック設定を維持します)。

   質問 #	ラベル	ヒント
   質問 12	Safety check 2: Are computers in the home secured? (安全チェック 2: 自宅のコンピューターは固定されていますか？)	e.g., secured to where they are located, such as the desk or table? (例: 机やテーブルなどの設置場所に固定されていますか？)
   質問 13	Safety check 3: Are bookcases secured to the walls? (安全チェック 3: 本棚は壁に固定されていますか？)
   質問 14	Safety check 4: Are large cabinets secured to the walls? (安全チェック 4: 大きい棚は壁に固定されていますか？)

   

7. [保存] をクリックします。

   4 項目の防災への回答について詳細を確認するため、参加者が特定の質問 (1、2、3、4) に [Yes (はい)] と回答した場合にのみ表示される質問を 4 つ追加します。

8. [追加] タブをクリックします。
9. [選択] セットから、調査レイアウトに [ドロップダウン] の質問をドラッグし、安全チェック 1 (質問 11) の下に質問を配置します。

   

   新しい質問が、質問 12 になります。 [ドロップダウン] の質問タイプは、ドロップダウン リスト形式で回答の選択肢を表示します。 この質問タイプは最小限のスペースしかとらないため、調査の回答をモバイル デバイスで行っている場合に便利です。

10. 質問を次のように編集します。
    • [ラベル]: How are they secured? (どのように固定していますか？)
    • [選択肢 1]: Locks (ロック)
    • [選択肢 2]: Pad (クッション材)
    • [選択肢 3]: Straps (ストラップ)
    • [選択肢 4]: Velcro (マジックテープ)

    

11. [保存] をクリックします。

    次に、安全チェック 1 の新しい質問に対し、ルールを設定します。

12. 安全チェック 1 の質問をクリックしてアクティブにします。 [ルールの設定] ボタンをクリックし、回答が [Yes (はい)] であれば、[How are they secured?] (どのように固定していますか？) という質問を表示するというルールを設定します。 [OK] をクリックします。

    

13. [How are they secured?] の質問で、[複製] ボタンをクリックします。 コピーした質問をドラッグし、安全チェック 2 の質問の下に配置します。
    • 「コピー」という単語を削除して、質問のラベルを編集します。
    • 安全チェック 2 の新しい質問のルールとして、回答が [Yes (はい)] であれば「How are they secured? (どのように固定していますか？)」という質問を表示するよう設定します。
14. [保存] をクリックします。

    これまでに、調査には 16 個の質問が作成されました。

    参加者が 4 項目の防災安全チェックを実施したことを確認する、HOA 緊急対応調査の後半部分がこれで完成しました。

緊急時に役立つ必需品一覧表に関する質問の追加

調査の最後に、緊急時に役立つリソースや物資などのインベントリを作成するための質問を作成します。

1. 調査の最後に [単一の選択肢] の質問を追加します。
   • [ラベル]: Is someone in the household trained in First-Aid? (世帯の中に、救急救命の資格を持つ人はいますか？)
   • [選択肢 1]: Yes (はい)
   • [選択肢 2]: No (いいえ)
   • [選択肢 3]: リストから削除
   • [レイアウト]: 横

   

   次に、自宅の中で緊急時に役立つアイテムを備えておくための質問を追加します。

2. [複数の選択肢] の質問を調査の最後に追加します。
   • [ラベル]: Select items in your home that could be used in case of an emergency response (緊急対応時に使える、家庭で備えているアイテムを選択してください)
   • [ヒント]: check all that apply (該当するものすべてにチェックを入れてください)

   複数の選択肢を与える必要がある場合は、バッチ編集で調査に追加することができます。

3. [選択] セクションで、[バッチ編集] をクリックします。

   

4. ウィンドウが開くので、次の選択肢のリストを貼り付けてテキストを上書きします。
   Axe
   Batteries
   Blowtorch
   First-aid kit
   Flashlight, candles, matches
   HAM radio or AM/FM radio
   Handheld radios
   Ladder
   Portable generator
   Satellite phone
   Saw
   Shovel
   Stockpile of food and water for 7 days
   Tent
   Town/city map
   Wheelbarrow

   

5. [OK] をクリックします。

   

6. 調査の最後に [単一の選択肢] の質問を 3 つ追加します。
   • 各質問に対し、Yes (はい) と No (いいえ) の 2 つの回答選択肢を与えます。
   • 質問を横向きレイアウトで書式設定します。

   質問 #	ラベル
   質問 19	Do you have an up to date emergency contact list or phone tree directory? (緊急時の連絡先リストや連絡網は最新の状態ですか？)
   質問 20	Do you have a current evacuation plan? (最新の避難計画はありますか？)
   質問 21	Do you have a local neighborhood or community disaster plan? (近隣またはコミュニティの防災計画はありますか？)

   

   最後に、調査の参加者からの追加コメントを収集する質問を追加します。

7. [テキスト、数値、日付、時刻] セットから、[複数行テキスト] の質問を調査の最後に追加します。
   • [ラベル]: Additional comments: (その他のコメント:)
   • [ヒント]: please list other resource items that could be useful in an emergency (緊急時に役立つその他のリソースがあればご記入ください)
8. [保存] をクリックします。

   

   これまでに、22 個の質問が作成されました。

調査の公開

1. [HOA Emergency Preparedness Survey (HOA 緊急対策調査)] をスクロールし、内容を確認します。
2. [プレビュー] をクリックし、すべての質問が正しいことを確認します。
3. [電話] または [タブレット] ボタンをクリックし、調査がモバイル デバイスにどのように表示されるかを確認します。

   

   また、プレビュー内でさまざまな質問タイプやルールをテストすることもできます。 たとえば、設定したルールが予期しているとおりに動作していることを確認するなどです。

4. [Safety check 1 (安全チェック 1)] 質問にスクロールして [Yes (はい)] を選択し、次に [No (いいえ)] を選択して、関連する質問が [Yes (はい)] を選択したときにのみ表示されることを確認します。
5. [プレビューを閉じる] ボタンをクリックして、調査に戻ります。

   

   調査の内容に満足したら、調査を公開してデータの収集を開始できます。

6. [公開] をクリックします。

   公開ボタンの赤い円は、まだ公開されていない変更内容があることを示しています。

   

   [調査の公開] ウィンドウが開きます。

7. [公開] をクリックします。

   調査の公開には時間がかかることがあります。 完了したら [正常に公開されました] メッセージが短く表示されます。 調査の URL を開いて、データを収集するエンド ユーザーに配信できることを示すメッセージも表示されます。

   

8. [OK] をクリックします。
9. [調査] をクリックします。

   

   調査ギャラリーに、新しい調査が表示されます。 他の調査を作成すると、検索やソート機能を使って調査の絞り込みや並べ替えを行えます。

ここでは、Survey123 Web サイトを使用して HOA 緊急対応計画をサポートする調査を作成しました。 この調査には、参加者に関する一般的な情報、4 項目の防災安全チェック、緊急時の必需品一覧表の 3 つのセクションで構成されます。 調査で多くの質問タイプを設定し、前の質問に対して特定の回答をした場合にのみ表示されるよう、質問を関連付ける方法も学びました。 次に、調査を共有し、エンド ユーザーとして完成させてサンプル調査データを生成します。

調査の完成と送信

前のレッスンでは、HOA 緊急対応計画をサポートする調査を作成しました。 調査を公開したので、ArcGIS 組織のメンバーと共有できるようになります。メンバーは調査を利用して、調査データを収集することができます。 その後、Web ブラウザーと Survey123 フィールド アプリを使用して調査を完了させます。

調査の共有

まず、調査を共有します。

1. 必要であれば、ArcGIS 組織アカウントを使って Survey123 Web サイトにサイン インし、調査にアクセスします。

   作成した HOA 緊急対応調査が、サムネイル画像とともに調査ギャラリー ページに表示されます。また、調査と収集済みのデータを操作するためのボタンもあります。

2. ボタンをポイントすると、スクリーンチップに名前が表示されます。

   

   調査のサムネイルの [調査を開く] ボタンをクリックすると、記入可能な形式で調査が開きます。 [設計]、[共有]、[分析]、[データ] の各ボタンは、各調査タブへのショートカットです。 省略ボタンは、スクリーンチップの代わりにメニューを表示します。 このメニューには、調査のメタデータの編集、調査のコピーの保存、調査の削除を行うオプションもあります。

3. 調査のサムネイル アイコンをクリックし、調査の [概要] ページを開きます。

   

   概要ページには、調査を作成したときに提供したサマリーに加え、調査の作成日が含まれ、調査が非公開であることが示されます。 調査は空なので (調査を完成し、送信した人がまだ誰もいない状態)、概要ページには [調査にレコードがありません。] というメッセージが表示されます。 調査が完成して送信されると、このページには送信された調査 (レコード) の件数、参加者数、対応するタイムライン グラフが表示されます。 調査のこの情報は、サンプル データの収集後に確認できます。

4. [設計] タブをクリックします。

   

   [設計] ページは、先ほど調査を作成したページなので見覚えがあるはずです。

5. [Collaborate] タブをクリックします。

   このタブでは、調査を表示、アクセス、操作できるユーザーを指定します。 調査は全員 (一般ユーザー)、ArcGIS 組織の全メンバー、または組織内の特定のグループ内で共有できます。 ここでは、担当者に HOA コミュニティの調査を行ってもらう予定なので、組織のメンバーと調査を共有します。

6. [組織のメンバー] ボックスをオンにします。

   

   注意:

   また、調査を公開すると、匿名ユーザーでも調査を完成し、送信できるようになります。

7. [保存] をクリックします。

   このタブには調査へのリンクも含まれ、これを調査の共有後にメンバーに提示できます。 各リンクには、URL をクリップボードにコピーしたり、QR コードをスキャンしてお使いのデバイスで調査を開いたり、調査の URL を直接開くためのボタンがあります。 最初のリンクは Web ブラウザー用で、2 つ目のリンクは Survey123 フィールド アプリ用です (Survey123 フィールド アプリは Survey123 のコンポーネントで、モバイル デバイスでフィールドのデータを収集するために使われます)。

8. [解析] タブをクリックします。

   [分析] タブでは収集した調査データの結果を表示します。 まだ誰も調査を完了、送信していないため、このタブは現在空白です。 サンプル データの収集後に、このタブに戻ります。

9. [データ] タブをクリックします。

   このタブでは、参加者が送信した個々の調査を表示できます。 ここでも、データは収集されていないためページは空白です。

Web ブラウザーで調査を開く

次に、調査を開いて完了させます。

1. [設定] タブ横のアイコンをクリックします。

   

   調査フォームへのリンクが、URL をコピーまたは QR コードをスキャンするボタンとともに表示されます。 (これは、[共有] タブに表示されていた Web ブラウザーへのリンクと同じものです)。この方法を使い、リンクにアクセスして Web ブラウザーで調査フォームを開くこともできます。 ボタンを使用すると、一般ユーザーや ArcGIS 組織のメンバーと URL をすばやく共有し、調査を開いて完了させることができます。

2. [調査の URL] リンクをクリックすると、[HOA 緊急対応調査] を開くことができます。

   [HOA 緊急対応調査] が新しいウィンドウで開きます。

3. 調査を完成します。
   • セーフティ チェック質問 1、2、7、8 の回答を調べ、関連する質問の振舞いを観察します。

   注意:

   このチュートリアルではサンプル データを収集するだけなので、架空の情報を使って調査を完成できます。

   前述のセーフティ チェックの質問に「はい」と回答すると、追加の質問が表示されます。 「いいえ」と回答すると、関連する質問は表示されません。 この振舞いは、Survey123 のスマート フォーム検証とロジックを表すものです。

4. 調査を完成したら、[送信] をクリックします。

   

   データが正常に送信されたことを示すメッセージが表示されます。

5. 調査ウィンドウを閉じて、Survey123 Web サイトに戻ります。

   ここまでの手順では、Web ブラウザーで調査を送信しました。 データを確認する前に、Survey123 フィールド アプリを使用して調査をもう一度完了します。

調査を Survey123 フィールド アプリにダウンロードします。

Survey123 フィールド アプリをモバイル デバイスまたはコンピューターにダウンロードし、アプリを使って調査を完了します。 アプリはスマートフォンまたはタブレットにインストールすることをおすすめします。

1. モバイル デバイスのプラットフォームに応じて、Survey123 フィールド アプリを適切なアプリ ストアからダウンロードし、インストールします。
   • iOS デバイスの場合は、iTunes App Store からアプリを入手できます。
   • Android デバイスの場合は、Google Play からアプリを入手できます。
   • Windows デバイスの場合は、Windows ストアからアプリを入手できます。
   • Windows 7、8、10、Mac バージョンの Survey123 フィールド アプリは、この Web サイトから入手できます。

   Survey123 フィールド アプリでは、フィールドで作業するユーザーも調査をダウンロードし、完成させることができます。オンライン環境はもちろん、オフライン環境でも可能です。 インターネット接続がないときに完成した調査は、後から再接続されたときに ArcGIS に送信されます。

   Survey123 フィールド アプリのインストールには数分かかる場合があります。 インストールが完了すると、新しい Survey123 アプリ アイコンがデバイスに追加されます。

   

   今回のチュートリアルでは、2 通りの方法を使用して Survey123 フィールド アプリで HOA 緊急対応調査にアクセスし、開きます。まず、ArcGIS 組織のメンバーとして調査を開きます。

2. アイコンを選択して Survey123 フィールド アプリを開きます。

   Survey123 アプリを初めて開くとスプラッシュ画面が表示され、ArcGIS 組織へのサイン インを要求されます。

3. [サイン イン] を選択します。 表示された画面で、ArcGIS 組織アカウントを使用してサイン インします。 (先ほどと同じアカウントを使用します)。

   注意:

   Survey123 アプリは、自分がメンバーになっている ArcGIS 組織や Portal for ArcGIS (10.4 以降) インスタンスにサイン インし、接続できます。

   ArcGIS 組織にサイン インすると、アプリで [調査] ギャラリーが開きます。このギャラリーには、アプリで作業しているすべての調査が表示されます。今回はアプリを初めて使用するため、ギャラリーは空白のままで、[デバイスに調査がありません] というメッセージが表示されます。

4. [調査の取得] を選択します。

   Survey123 アプリが ArcGIS 組織に接続し、アクセス権のある調査を検索します。 [調査のダウンロード] ページに、前のチュートリアルで作成した HOA 緊急対応調査がリストされます。

5. [ダウンロード] を選択し、調査をアプリにダウンロードします。

   

   調査のダウンロードが完了すると、通知が表示されます。

   

6. [OK] を選択します。
7. [戻る] を選択して、[調査] ギャラリー ページに戻ります。

   

   HOA 緊急対応調査がギャラリーに表示されます。

   

   調査を開く前に、Survey123 フィールド アプリのクイック ツアーを行います。

8. メニュー ボタンを選択し、アプリ メニューを開きます。

   

   ArcGIS 組織でアクセス権を持つその他の調査をダウンロードすることができます。 また、アプリを設定したり、アカウントからサイン アウトしたり、アプリの詳細を学ぶこともできます。

9. [設定] を選択します。

   

   このパネルでは、アプリのさまざまな設定を変更できます。[テキスト]、[ポータル]、[位置]、[ストレージ]、および [診断] など、さまざまなプロパティがあります。

10. [診断] を選択します。

    場合によっては、トラブルシューティング用としてログ ファイルの生成が必要になることもあります。 ログ プロパティをアクティブ化すると、ローカルに保存したログを作成できます。 赤いアイコンはログが無効になっていることを示し、緑のアイコンはログが有効になっていることを意味します。 また、送信済み調査を削除することもできます。

11. [戻る] を 2 回選択して、[調査] ギャラリー ページに戻ります。

フィールド アプリで調査を開く

1. 調査を選択し、アプリ内に調査を開きます。

   

   HOA 緊急対応調査が開いた後、画面下部の [収集] を選択するとデータの収集を開始できます。

   注意:

   調査ページのメニュー ボタンは、調査によって異なります。 ここでは、メニューを表示すると、アプリから調査を削除するオプションが表示されます。

2. [収集] を選択すると、調査が開始します。

   

3. 調査を完成します。
4. 調査を完成した後、アプリ下部のチェック マークを選択します。

   

   [調査が完了しました] メッセージに 3 つのオプションが表示されます。

   

   送信箱に調査を保存したり (その場合は、アプリにコピーが保存されます)、今すぐ送信したり、調査での作業を続行したりできます。 インターネット アクセスのないオフライン環境で作業を行っている場合は調査を送信できないため、[送信箱に保存] するよう選択します。 フィールドで作業を続行して調査データを収集し、インターネットに接続されたときに完成済みの調査を送信できます。

5. [今すぐ送信] を選択します。

   Survey123 アプリが、両方の調査を ArcGIS Online に送信します。 [送信しました] アイコンには、送信された調査の数が示されます。

   

6. [収集] を選択すると、別の調査を異なる回答で完成できます。
7. 調査を完成したら、[今すぐ送信] を選択します。
8. [Sent] を選択します。

   

   アプリには送信済みのすべての調査がリストされます。各調査が完成した日時のタイムスタンプも付いています。 送信済み調査をクリックして再度開き、回答の一部を変更し、必要に応じて調査を再送信できます。 また、[空] を選択すると、アプリから送信済み調査を削除することもできます。

   調査結果と Survey123 Web サイトで入手可能なレポートを分析するには、明確なサンプル データ セットが必要です。 6 ～ 8 件以上の送信済み調査が必要です。

9. Survey123 アプリを使用するか、Web ブラウザーで調査を開き、HOA 緊急対応調査を追加で 5 件完了させ、送信します。 調査ごとに回答を変えてください。

   ヒント:

   または、ArcGIS 組織の他のメンバーに、HOA 調査の完了と送信を依頼することもできます。

ここでは、Survey123 Web サイトの一部機能のクイック ツアーを行い、Survey123 フィールド アプリを使用しました。HOA 緊急対応調査を複数回完成および送信し、調査結果のサンプル セットを収集しました。このとき、Survey123 フィールド アプリを使用し、調査を Web ブラウザーで開きました。 次に、調査結果を分析します。

調査データの分析

前のレッスンでは、Web ブラウザーと Survey123 フィールド アプリを使って HOA 緊急対応調査を数回投稿しました。これまでに調査データを収集したので、次は投稿された調査の結果を表示します。

レポートの分析

このセクションでは、HOA 緊急対応調査の結果を ArcGIS Survey123 Web サイトで表示し、そのレポート機能を調べます。

1. [My Surveys] ページに戻ります (必要であれば、ArcGIS 組織アカウントを使って Survey123 Web サイトにサイン インします)。

   調査ギャラリー ページが読み込まれると、調査にはレコードの件数 (つまり、投稿済みの調査件数) が表示されます。

   

2. サムネイルをクリックして、HOA 緊急対応調査の [概要] ページを開きます。

   

   調査の概要ページには、調査結果に関する情報が表示されます。 概要ページの上部には、調査に関する以下のキー ポイントがハイライトされています。

   • 投稿済みのレコード (調査) 総数。
   • 総参加者数。サイン インしてサンプル調査に投稿したのが自分しかいない場合は、参加者数は 1 人です。
   • 最初の調査が投稿された日付。
   • 最後の調査が投稿された日付。

   [調査数] セクションのタイムライン グラフには、調査の投稿数と投稿日時が表示されます。 調査所有者 (多くの場合は HOA 委員) は、HOA 緊急対応調査を完了した HOA メンバー数や、調査がいつ、どの日に最も多く投稿されたかを確認できます。 複数の調査を投稿した日はピークとなっています (前のチュートリアルを終了したときなど)。

3. 日付範囲ボックスをクリックして、[調査の作成以降] を選択します。

   タイムライン グラフは、最初の調査の投稿日以来、投稿された調査の数がデフォルトで表示されます。 タイムラインを変更すると、本日、過去 7 日間、過去 30 日間、または指定の日付範囲内に投稿された調査の件数を表示できます。

4. [上位の参加者] テーブルまで下にスクロールします。

   ここでは、ArcGIS 組織のメンバーの中で、サイン イン後に調査の投稿を行った人に加え、投稿した調査の数を確認できます。

   注意:

   公開共有されている調査が匿名で投稿されると、参加者テーブルの [ユーザー] 列に空白の値が表示されます。

5. [解析] タブをクリックします。

   

   前述のとおり、このタブでは収集した調査データの結果を表示します。 このページを前回表示したときは、完了または投稿された調査がなかった状態でしたが、今回は HOA 緊急対応調査の各質問に関する情報が含まれています。

   調査分析レポートには、調査の各質問への回答も表示されます。 このレポートの冒頭には、指定期間内に完了した調査数を表示するヒストグラムがあります。 このデータは、日付に関する質問 (調査の 1 つ目の質問) への回答に基づくものです。

   注意:

   複数の調査を 1 日で完了して投稿した場合は、ヒストグラムにやや傾斜があるのがわかります。 ただし実際には、調査は長期間にわたって実施されるため、このようなことは起きません。

   ヒストグラムの下のテーブルには、日付と各期間に投稿された調査の数が表示されます。

6. 下にスクロールすると、次の 2 つの質問である [Participant Name (参加者名)] と [Participant Location (参加者の居住地)] の回答を表示できます。

   テーブルには、回答に含まれる個別の単語の行が含まれます。 参加者が回答をテキスト形式で入力しなければならない質問については、レポートは各単語のインスタンス総数をカウントします。 20 件以上の調査が完了し、投稿されると、[分析] タブはテキスト回答に含まれる単語の頻度を示すワード クラウドを生成し、最も頻繁に使われた単語を調べます。

7. 下にスクロールし、次の質問 (参加者の住宅タイプ) を表示します。

   

   質問の種類が [単一の選択肢] の場合は、レポートは調査の回答の分布を表すカラム チャートを生成します。 また、結果は棒グラフ、パイ チャート、マップ上のポイントとして表示することもできます。

   

   チャート下のテーブルに、各選択肢の総数がすべての調査回答に関連する割合とともに表示されます。 [並べ替え] をクリックすると、チャートとテーブルの回答の順序を並べ替えることができます。 回答数がゼロの場合は、[空のカテゴリ] ボックスをオフにすると、レポートからその選択肢を除外できます。 また、チャートのみのレポートを印刷する場合などは、テーブルを非表示にすることもできます。 テーブルの下には、調査完了時に質問をスキップした参加者の数が表示されます。

8. [パイ] をクリックし、パイ チャートに回答を表示します。
9. パイのセグメントにポイントすると、チャート セグメントに関する情報がポップアップで表示されます。

   

10. [マップ] をクリックします。

    

    統計の回答は、インタラクティブな動的マップ上にデータ ポイントとして表示されます。 ポインターを使うと、マップを操作できます。 マップには、調査が投稿された場所の空間分布を表示します。 参加者の場所が調査の回答に影響した可能性もあるため、マップ ビューは考えられるパターンやデータのトレンドを見極める際に役立ちます。 マップには [凡例] ボタンもあり、これをクリックするとマップ上の回答を表す記号が表示されます。

11. 調査分析レポートの残りの部分を下方向にスクロールし、このようなさまざまな方法を使ってデータを表示して、別の質問タイプで試してみましょう。

    各質問は関連するサマリー情報を表示し、報告します。 通常、数値や選択肢を選ぶ質問タイプの場合、レポートはデータのレンダリング方法を変えるオプションを含むチャートを生成します。 数値に関する質問の場合は、最小値と最大値、平均、合計などの統計がテーブルに表示されます。

    

    分析レポートは動的であり、追加の調査が完了し、ArcGIS 組織に投稿されると更新されます。

12. オプションで [現在のビューを印刷] をクリックし、レポートを PDF として保存できます。

個々の調査回答の表示

次に、実際の調査データを調べてみます。

1. [データ] タブをクリックします。

   

   このタブでは、投稿されたすべての調査が対話型マップに表示されます。 マップ下のテーブルには、収集されたすべての調査回答が表示されます。 完了した調査は、それぞれレコードとして表示されます。 マップは、先ほど [分析] タブで表示したものと似ています。 ただし、今回は、特定の質問に関連する結果だけでなく、すべての調査結果がマップに表示されます。

2. テーブルのレコードをクリックします。

   

   テーブルのレコードを選択すると、それに対応するポイント位置がマップで選択されます。 さらに、選択したレコードの詳細ウィンドウがテーブルの横に表示されます。 このウィンドウには、個々の調査回答の印刷ビューが表示され、コピーを印刷するためのボタンもあります。 また、ArcGIS 組織のどのメンバーがどのタイムスタンプの調査を投稿したかも確認できます。

   ヒント:

   個々の質問の詳細を表示するオプションは、デフォルトでオンになっています。 このオプションをオフにするには、[個々の回答を表示] ボックス (テーブルの下) をオフにします。

3. [個々の回答] ウィンドウの右上の [X] をクリックして、ウィンドウを閉じます。
4. 数値データを含む列 ([How many people live in your home? (同居人は何人ですか？)] など) の列見出しをクリックします。

   

   テーブルは、任意の列の昇順または降順で並べ替えできます。 数値データを含む列の場合は、値の合計や平均など簡単な統計も表示できます。

5. リボンの [オプション] をクリックし、[選択の解除] を選択します。

   

   このレコードは、テーブルやマップで選択されなくなります。 また、[オプション] メニューを使用してテーブルのデフォルトの並び順をリセットしたり、選択したレコードのみを表示したり、テーブルで表示または非表示にする列を選択したり、選択したレコードのマップ表示を中央揃えすることもできます。

6. リボンの日付範囲ボックスをクリックして、[カスタム範囲] を選択します。

   

   テーブルやマップをフィルタリングすると、指定期間内に投稿された調査のみを表示できます。

   次に、調査データのエクスポート オプションを見ていきます。

7. [エクスポート] をクリックします。

   

   調査データは、CSV、Excel、KML、シェープファイル、またはファイル ジオデータベースのいずれかの形式でエクスポートできます。

   ここで覚えておくべきことは、ArcGIS Survey123 は ArcGIS プラットフォームの一部であるということです。 Survey123 で収集された調査データは、ArcGIS Online のホスト フィーチャ レイヤーとして保存されます。 つまり、調査データは ArcGIS プラットフォームの他の部分でも使用されるということです。

8. [Map Viewer で開く] をクリックします。

   ポップアップ ウィンドウが調査ブラウザーに開き、Map Viewer Classic に調査データが表示されます。

9. マップのポップアップ ウィンドウの右上の四角いボタンをクリックすると、マップが新しいウィンドウで開きます。

   

10. 必要に応じ、[コンテンツ] ウィンドウで調査レイヤーをポイントして [その他のオプション] ボタンをクリックし、[ズーム] を選択します。

    

    収集された調査回答が、マップ上のポイントとして表示されます。 ArcGIS Online のディスプレイおよびレンダリング機能を利用し、Web マップに調査回答を視覚化できます。 ArcGIS Online にサイン インしている場合は、構成可能なテンプレート、ArcGIS Web AppBuilder などの ArcGIS クライアント アプリで調査データを利用することもできます。

11. [コンテンツ] ウィンドウで、名前に [survey] が含まれるレイヤーをポイントします (調査データを含むレイヤーです)。 [スタイルの変更] ボタンをクリックします。

    

    [スタイルの変更] ウィンドウが開きます。 データの性質によって、レイヤーの最適なレンダリング方法を提案するデフォルト スタイルが決まります。 これはスマート マッピングと呼ばれる機能で、データをカートグラフィック的に見やすくするものです。

12. 描画スタイルには [ヒート マップ] を選択し、[完了] をクリックします。

    

    収集したデータ ポイントがヒート マップとしてレンダリングされます。 増加傾向が見られるエリアは強い色で表示され、完了済みの調査の密度が高いことを表します。

13. マップ ウィンドウを閉じて、調査に戻ります。

ここでは、Survey123 Web サイトのレポート機能を使用し、収集した調査結果を評価しました。 また、さまざまなオプションを使用し、結果をチャート、テーブル、マップで分析、表示しました。 さらに、個々の調査回答にアクセスして印刷し、複数のデータ形式に調査データをエクスポートする方法も学びました。 最後に、Web マップで調査結果を表示およびスタイル設定し、コミュニティ内で調査が特に多く投稿されている場所を特定しました。 次に、Web アプリを作成して HOA メンバーと共有し、対話型マップで調査結果を表示します。

調査データの共有

前のレッスンでは、Survey123 Web サイトのレポート機能を探索しました。 HOA 役員として調査結果を検証し、緊急時に役立つアイテムのインベントリを作成した人もいるでしょう。 収集した調査データを HOA の全メンバーと共有することもできます。

Survey123 で収集されたデータは、実際には、ホスト フィーチャ レイヤーとして ArcGIS Online にバックグラウンドで保存されていることを思い出してください。 つまり、より大きな ArcGIS プラットフォーム内でホスト フィーチャ レイヤーを操作できるということです。 次に、ArcGIS Online の構成可能なテンプレートを使用してシンプルな Web アプリを作成し、収集済みの HOA 緊急対応データをポップアップ付きのマップに表示する方法を学びます。

カスタム ポップアップ付きのマップの作成

まず、調査データを表示する Web マップを作成します。

1. 必要であれば、ArcGIS 組織アカウントを使って Survey123 Web サイトにサイン インします。 HOA 緊急対策調査を開き、[データ] タブをクリックします。
2. [Map Viewer で開く] をクリックします。

   

   ポップアップ ウィンドウが開き、収集済みの調査データが Web マップのポイントとして表示されます。

3. 必要に応じ、[コンテンツ] ウィンドウで調査レイヤーをポイントして [その他のオプション] ボタンをクリックし、[ズーム] を選択します。

   調査ポイント レイヤーに意味のある名前を付けます。

4. [コンテンツ] ウィンドウで、調査レイヤーをポイントし、[その他のオプション] ボタンをクリックして [名前の変更] を選択します。
5. [名前の変更] ウィンドウで、「HOA Emergency Response Survey Info (HOA 緊急対策調査の情報)」などの新しい名前を入力します。 [OK] をクリックします。

   次に、レイヤーのポップアップを構成して、関連情報のみが表示されるようにします。 HOA では、調査を完了した各 HOA メンバーに関する詳細情報を収集しましたが、中には、HOA 全体に公開するほどの関連性がない情報もあります。 また、Web アプリで公開してはならない機密情報もあります。

6. [コンテンツ] ウィンドウで調査データ レイヤーをポイントして、[その他のオプション] をクリックして [ポップアップの構成] を選択します。

   ポップアップの表示から一部の属性フィールドを削除します。

7. [ポップアップの構成] ウィンドウの [表示] で [属性表示のカスタム設定] を選択します。

   

8. [属性フィールドの構成] をクリックします。
9. [属性の構成] ウィンドウで [編集] ボックスをオンにしてからオフにし、どのフィールドも編集できないようにします。
10. 次のフィールド エイリアス値を持つフィールドの [表示] ボックスのみがオンになっていることを確認します。

    フィールド エイリアス
    Survey completion date (調査記入日)
    What type of residence do you live in? (お住まいの住宅の種類をお答えください。)
    Other - What type of residence do you live in? (その他 - お住まいの住宅の種類をお答えください。)
    How many levels does your home have? (お住まいの住宅の階数は?)
    Safety check 1 (安全チェック 1)
    Safety check 2 (安全チェック 2)
    Safety check 3 (安全チェック 3)
    Safety check 4 (安全チェック 4)
    Is someone in the household trained in First-Aid? (世帯の中に、救急救命の資格を持つ人はいますか?)
    Select items in your home that could be used in case of an emergency response (緊急対応時に使える、家庭で備えているアイテムを選択してください。)

11. [OK] をクリックします。
12. [ポップアップの構成] ウィンドウで、[OK] をクリックします。
13. マップ上の調査ポイントをクリックして、ポップアップを開きます。
14. ポップアップをスクロールし、表示したいフィールドのみが含まれていることを確認します (前述のフィールド エイリアスのリストを参照)。

    

    Web アプリを配置すると HOA メンバーは調査結果を見ることができるようになりますが、ポップアップに表示するよう選択した回答に限定されます。 たとえば、メンバーが 9 項目の防災安全チェックを満たしているかどうかを確認できます。 HOA メンバーは、緊急時に HOA コミュニティ内で共有できるアイテムのリストに特に大きな関心を寄せるでしょう。

    次に、Web マップを保存します。

15. [保存] → [名前を付けて保存] をクリックします。

    

16. [マップの保存] ウィンドウで、次のステップを実行します。
    • [タイトル] には「HOA Survey Results (HOA 調査結果)」と入力します。
    • [タグ] には「HOA, emergency preparedness, survey (HOA, 緊急対策, 調査)」と入力します。
    • [サマリー] には「This map shows the collected results of the HOA Emergency Preparedness Survey (このマップは、HOA 緊急対策調査で収集された結果を表示します)」と入力します。
    • [マップの保存] をクリックします。

Web アプリの作成

調査データを視覚化するマップが作成されたので、HOA メンバーがアクセスできるシンプルな Web アプリで共有します。 Web アプリは、構成可能なテンプレートを使用して作成します。

1. [共有] ボタンをクリックします。

   

2. [共有] ウィンドウで、組織と共有するためのボックスをオンにして、[Web アプリの作成] をクリックします。

   [新しい Web アプリの作成] ウィンドウが開きます。 このウィンドウでは、新しい Web アプリを ArcGIS Online の構成可能なテンプレートに基づいて作成するか、ArcGIS Web AppBuilder を使用して作成するかを選択できます。 さまざまなオプションが用意されています。 一般的には、タスク中心の Web アプリ (編集、データの推移の表示、データ比較など) を配置するには、ArcGIS Online の構成可能なテンプレートを使用します。 Web AppBuilder には他にも構成オプションが用意されており、Web アプリケーション ビルダーをさらに幅広く利用することができます。 どちらの方法でも、最小限の労力で新しい Web アプリをすばやく配置できます。コードの記述は不要です。

   このチュートリアルでは、構成可能なテンプレートを使用します。

3. [テンプレート] タブで [すべて表示] をクリックし、[基本ビューアー] を選択します。

   

4. [Web アプリの作成] をクリックします。
5. [新しい Web アプリの作成] ウィンドウで、タイトルを HOA Emergency Preparedness Survey Viewer (HOA 緊急対応調査ビューアー) に変更します。
6. タグはそのままにしておきます。
7. [サマリー] には「This web app shows the collected results of the HOA Emergency Preparedness Survey (この Web アプリは、HOA 緊急対策調査で収集された結果を表示します)」と入力します。

   Web アプリも、組織と共有したマップと同じように共有されます。

8. [完了] をクリックします。

   

   新しい Web アプリは ArcGIS 組織アカウントで作成され、アプリは構成可能な状態で開きます。 構成ウィンドウには、アプリのプレビューも表示されます。HOA 調査用の基本的な Web アプリを作成するため、いくつかのオプションを設定します。

9. [General (一般)] タブの [Application title (アプリケーション タイトル)] に「HOA Emergency Preparedness Survey Results (HOA 緊急対応調査の結果)」と入力します。
10. [Theme (テーマ)] タブをクリックし、アプリのテーマ色を変更します。
11. [保存] をクリックして、変更内容をプレビューします。
12. [オプション] タブをクリックします。

    ここでは、Web アプリで使用可能にするツールを選択します。ツールの追加と削除を行うには、リストの中で対応するボックスをオンまたはオフにします。

13. ツールの追加と削除を行い、[保存] をクリックし、プレビュー ウィンドウのツールバーを更新します。 プレビュー ウィンドウのツールを試してみて、エンド ユーザーにとってメリットのあるものを決定します。
14. 完了したら、[保存] をクリックします。

    また、プレビュー ウィンドウでポップアップをテストすることもできます。

15. マップ上の調査ポイントをクリックします。

    

16. [閉じる] をクリックします。

    Web アプリのアイテム ページが開きます。 このページで、アプリの説明とサムネイル画像を追加できます。 また、必要に応じて利用規約を設定することもできます。 [概要] タブと [設定] タブには、アプリの URL が含まれます。 URL をコピーし、HOA のメンバーにアプリへのダイレクト リンクを提供し、HOA 緊急対策調査の結果をすべて見られるようにすることができます。

このチュートリアルでは、Web アプリを作成して ArcGIS Survey123 の調査結果を共有する方法を学びました。ArcGIS Online の構成可能なテンプレートか、ArcGIS Web AppBuilder を使用すると簡単に行えます。 Survey123 データはホスト フィーチャ レイヤーなので、他の ArcGIS クライアント アプリを使用することもできます。

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この市民科学プロジェクトでは、ArcGIS Survey123 を使用する手順を一通り確認しました。 まず、Survey123 Web サイトの [設計] タブで調査フォームを作成し、設計しました。 次に、調査を公開し、Web ブラウザーで調査に記入する方法と Survey123 フィールド アプリを使用する方法の 2 通りの方法で調査への回答を収集しました。調査データのサンプル セットを収集後、Survey123 Web サイトの [分析] タブと [データ] タブのレポート機能を使用し、結果を分析しました。 最後に、ArcGIS Online マップで調査データを視覚化し、調査結果のマップを HOA メンバーがアクセスできる Web アプリとして共有しました。

他のチュートリアルについては、チュートリアル ギャラリーをご覧ください。

使用許諾

• このチュートリアルは、Muki Haklay 博士と Patrick Rickles 氏の協力のもと作成されました。